新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で20人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で185人(2021年6月6日)

保健省は政府支配地域で新たに20人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者5人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、6月6日現在の同地での感染者数は計24,659人、うち死亡したのは1,793人、回復したのは21,635人となった。

SANA(6月6日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で6月6日に新たに185人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、142人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡4人、イドリブ郡19人、ハーリム郡56人、アリーハー郡8人、アレッポ県スィムアーン山郡1人、ジャラーブルス郡11人、バーブ郡28人、アフリーン郡26人、アアザーズ郡32人。

これにより、同地での感染者数は計24,165人、うち回復したのは20,978人、死亡したのは680人となった。

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AFP, June 6, 2021、ACU, June 6, 2021、ANHA, June 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2021、Reuters, June 6, 2021、SANA, June 6, 2021、SOHR, June 6, 2021などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターはイドリブ県ルワイハ村に対するヌスラ戦線の攻撃でロシア軍兵士1人死亡、2人負傷と発表する一方、イドリブ県へのシリア軍の砲撃で反体制派戦闘員2人死亡(2021年6月6日)

ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターは報道声明を出し、イドリブ県ルワイハ村に展開するシリア軍の拠点複数カ所が4回にわたってシャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)の攻撃を受け、駐留していたロシア兵士1人が死亡し、2人が負傷したと発表した。

ロシアのズヴェズダ・テレビ(6月6日付)が伝えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室支配下のザーウィヤ山地方のマシューン村を砲撃し、反体制派戦闘員2人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまた、イフスィム町、バルシューン村、ファッティーラ村、フライフィル村、バイニーン村、バーラ村周辺、カンスフラ村を砲撃した。

一方、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るマアッラトミスリーン市近くでは、住民が正体不明の武装集団の発砲を受けて死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室支配下のガーブ平原のズィヤーラ町を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室支配下のカッバーナ村を砲撃した。

3県に対するシリア軍の砲撃は95発以上にのぼった。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるアトマーン村で、軍事情報局が同村議長の殺害に関与したと思われる容疑者8人を拘束した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を39件(イドリブ県21件、ラタキア県12件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は36件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を12件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, June 6, 2021、ANHA, June 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 6, 2021、Reuters, June 6, 2021、SANA, June 6, 2021、SOHR, June 6, 2021、TV Zvezda, June 6, 2021などをもとに作成。

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カタール政府は声明を出し、同国がヌスラ戦線への数億ドルの供与において中心的役割を果たしてきたとの英『タイムズ』紙報道を否定(2021年6月5日)

カタール政府の連絡局は声明を出し、2021年6月4日付の英『タイムズ』紙の記事に関して「深刻かつ根拠のない主張」と非難し、その内容を否定した。

『タイムズ』紙は、カタール政府がシリアのアル=カーイダであるシャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)への数億米ドルにおよぶ資金供与とマネーロンダリングにおいて中心的な役割を果たしてきたとの追及を受けていると」報じていた。

同紙によると、匿名のシリア人9人が、英国ロンドンの高等法院に対して、カタールの2つの銀行、複数の慈善団体、ビジネスマン、政治家、公務員などに対して、「カタール王室の個人事務所」がヌスラ戦線への違法な送金システムの中心を担っていたとして訴えを起こした。

訴えられているのは、ハマド・ビン・ジャースィム・サーニー前首相、ロンドンのリッツ・ホテルのオーナーであるマーニア・アブドゥルハーディー・ハージリー氏ら。

AFP, June 5, 2021、ANHA, June 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2021、Reuters, June 5, 2021、SANA, June 5, 2021、SOHR, June 5, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局アサーイシュはマンビジュ市での5月31日と6月1日の抗議デモに際して拘束した住民65人を釈放(2021年6月5日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)が、シリア政府との共同統治下にあるマンビジュ市での5月31日と6月1日の抗議デモに際して拘束した住民65人を釈放した。

また、北・東シリア自治局防衛局共同議長府は声明を出し、トルコ占領下にあるアレッポ県アフリーン市一帯、ハサカ県ラアス・アイン市、ラッカ県タッル・アブヤド市一帯地域出身者に対する徴兵を延期すると発表した。

https://www.facebook.com/smensyria/photos/a.955507237972547/1615815498608381/

AFP, June 5, 2021、ANHA, June 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2021、Reuters, June 5, 2021、SANA, June 5, 2021、SOHR, June 5, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊を砲撃(2021年6月5日)

ラッカ県では、ANHA(6月5日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村、アイン・イーサー・キャンプ一帯、同地近くのM4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, June 5, 2021、ANHA, June 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2021、Reuters, June 5, 2021、SANA, June 5, 2021、SOHR, June 5, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局はダーイシュのオランダ人メンバーの妻1人と子供3人をオランダ政府に引き渡す(2021年6月5日)

北・東シリア自治局は、ハサカ県マーリキーヤ(ダイリーク)市近郊のロジュ・キャンプに収容しているダーイシュ(イスラーム国)メンバーの家族のうち、オランダ人戦闘員の妻1人と子供3人の身柄を、オランダ政府に引き渡した。

ANHA(6月5日付)が伝えた。

AFP, June 5, 2021、ANHA, June 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2021、Reuters, June 5, 2021、SANA, June 5, 2021、SOHR, June 5, 2021などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のアルナバ村を砲撃し子供1人負傷(2021年6月5日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のアルナバ村を砲撃、子供1人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまた、サルジャ村、マアッルバリート村も砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるジュバイリーヤ村近くで正体不明の武装集団が車販売業者を襲撃し、2人を殺害した。

また、シリア政府の支配下にあるアトマーン村の議長が正体不明の武装集団の襲撃を受けて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を39件(イドリブ県21件、ラタキア県10件、アレッポ県4件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は36件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, June 5, 2021、ANHA, June 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 5, 2021、Reuters, June 5, 2021、SANA, June 5, 2021、SOHR, June 5, 2021、June 6, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県バスィーティーン村でダーイシュ・メンバーと思われるオートバイに乗った2人組が、住民を銃で撃ち殺害(2021年6月4日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるバスィーティーン村でダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われるオートバイに乗った2人組が、住民を銃で撃ち殺害した。

AFP, June 4, 2021、ANHA, June 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2021、Reuters, June 4, 2021、SANA, June 4, 2021、SOHR, June 4, 2021などをもとに作成。

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ダーイシュがダイル・ザウル県、ヒムス県でシリア軍を襲撃、兵士12人殺害(2021年6月4日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府の支配下にあるマヤーディーン市近郊の砂漠地帯(ファイダト・ブン・ムワイニア地区)にあるシリア軍と親政権民兵の拠点複数カ所を攻撃し、撃ち合いの末、シリア軍側の兵士5人、ダーイシュ・メンバー2人が死亡した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府の支配下にあるスフナ市近郊の砂漠地帯でシリア軍部隊を襲撃し、准将1人を含む兵士7人を殺害した。

AFP, June 4, 2021、ANHA, June 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2021、Reuters, June 4, 2021、SANA, June 4, 2021、SOHR, June 4, 2021などをもとに作成。

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ダルアー県サイダー町でシリア軍兵士3人が正体不明の武装集団の襲撃を受けて死亡(2021年6月4日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるサイダー町でシリア軍兵士3人が正体不明の武装集団の襲撃を受けて殺害された。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカフル・ウワイド村、スフーフン村、フライフィル村、バイニーン村、バーラ村一帯、カンスフラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

AFP, June 4, 2021、ANHA, June 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2021、Reuters, June 4, 2021、SANA, June 4, 2021、SOHR, June 4, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃(2021年6月4日)

アレッポ県では、ANHA(6月4日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のブルジュ・カース村を砲撃した。

AFP, June 4, 2021、ANHA, June 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2021、Reuters, June 4, 2021、SANA, June 4, 2021、SOHR, June 4, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で28人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で52人(2021年6月4日)

保健省は政府支配地域で新たに28人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者5人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、6月4日現在の同地での感染者数は計24,619人、うち死亡したのは1,787人、回復したのは21,625人となった。

SANA(6月4日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で6月4日に新たに52人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、16人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡8人、ハーリム郡14人、アリーハー郡2人、アレッポ県スィムアーン山郡1人、ジャラーブルス郡4人、バーブ郡14人、アフリーン郡9人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計23,914人、うち回復したのは20,752人、死亡したのは676人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1591908491014036/

AFP, June 4, 2021、ACU, June 4, 2021、ANHA, June 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2021、Reuters, June 4, 2021、SANA, June 4, 2021、SOHR, June 4, 2021などをもとに作成。

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地元部族らが抗議デモを呼びかけたのを受けて、5,000人からなるアサーイシュとYATの部隊がマンビジュ市に展開(2021年6月4日)

アレッポ県では、SANA(6月4日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するテロ撲滅部隊(YAT)の隊員約5,000人が、装甲車や四輪駆動車とともに、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市に展開した。

シリア人権監視団によると、派遣されたのは4,000人以上。

部隊派遣は、地元の部族らがマンビジュ市およびその周辺の村々で金曜日の午後の集団礼拝後に抗議行動を行うよう呼びかけたことを受けた措置。

シリア人権監視団によると、ハドフード村などマンビジュ市近郊の複数の村で、生活状況の改善や徴兵制の廃止を求めるデモが発生した。

だが、部隊が派遣されたマンビジュ市ではデモは発生しなかった。

AFP, June 4, 2021、ANHA, June 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2021、Reuters, June 4, 2021、SANA, June 4, 2021、SOHR, June 4, 2021などをもとに作成。

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フール・キャンプに収容されていたアレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市からの国内避難民(IDPs)59世帯202人が帰還(2021年6月3日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプに収容されていたアレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市からの国内避難民(IDPs)59世帯202人が避難生活を終え、帰還した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属のテロ撲滅部隊(YAT)がシャッダーディー市近郊のビラーリーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の司令官(アミール)1人を逮捕した。

AFP, June 4, 2021、ANHA, June 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2021、Reuters, June 4, 2021、SANA, June 4, 2021、SOHR, June 4, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の管理下にあるハサカ県のフール・キャンプでイラク人難民1人が何者かによって銃で頭を撃たれて死亡(2021年6月3日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第2区で、イラク人難民1人が何者かによって銃で頭を撃たれて死亡した。

フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

AFP, June 3, 2021、ANHA, June 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2021、Reuters, June 3, 2021、SANA, June 3, 2021、SOHR, June 3, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃(2021年6月3日)

アレッポ県では、ANHA(6月3日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のアキーバ村、ズィヤーラ村、バイナ村、スーガーニカ村、ブルジュ・カース村、カルーティー(カルーティーヤ)村、マイヤーサ村、クワンディー・マーズィン村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、この砲撃で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍兵士複数が死傷した。

一方、ANHA(6月3日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン市のアシュラフィーヤ地区で、仕掛けられていた爆弾が爆発した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のラアス・アイン市とドゥワイラ村で、シリア国民軍に所属するハムザ師団の戦闘員どうしが交戦し、複数が死傷した。

AFP, June 3, 2021、ANHA, June 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2021、Reuters, June 3, 2021、SANA, June 3, 2021、SOHR, June 3, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で32人、北・東シリア自治局支配地域で27人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で100人(2021年6月3日)

保健省は政府支配地域で新たに32人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者6人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、6月3日現在の同地での感染者数は計24,591人、うち死亡したのは1,782人、回復したのは21,620人となった。

SANA(6月3日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに27人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が完治したと発表した。

これにより、6月3日現在の同地での感染者数は計17,946人、うち死亡したのは732人、回復したのは1,817人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性15人、女性12人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市4人、カーミシュリー市3人、マーリキーヤ(ダイリーク)市1人、フール・キャンプ7人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市5人、ラッカ県のラッカ市2人、タブカ市5人。

ANHA(6月3日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で6月3日に新たに100人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、31人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡8人、ハーリム郡14人、アリーハー郡2人、アレッポ県スィムアーン山郡1人、ジャラーブルス郡13人、バーブ郡35人、アフリーン郡14人、アアザーズ郡13人。

これにより、同地での感染者数は計23,862人、うち回復したのは20,737人、死亡したのは672人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1591466277724924/

AFP, June 3, 2021、ACU, June 3, 2021、ANHA, June 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2021、Reuters, June 3, 2021、SANA, June 3, 2021、SOHR, June 3, 2021などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がイドリブ県カフルナブル市でシリア軍の戦車を地対地ミサイルで攻撃し、破壊(2021年6月3日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるカフルナブル市でシリア軍の戦車を地対地ミサイルで攻撃し、破壊した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、ファッティーラ村、カンスフラ村、バイニーン村、バーラ村、ルワイハ村、を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタカード村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクライディーン村、アンカーウィー村を砲撃した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるマアラカ村で、シリア軍第4師団やレバノンのヒズブッラーに協力する男性が仕掛けられた爆弾の爆発により死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を40件(イドリブ県20件、ラタキア県10件、アレッポ県2件、ハマー県8件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を16件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, June 3, 2021、ANHA, June 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 3, 2021、Reuters, June 3, 2021、SANA, June 3, 2021、SOHR, June 3, 2021、June 4, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機、シリア軍ヘリコプターがダーイシュを狙って爆撃(2021年6月2日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、ダイル・ザウル県シューラー村近郊の砂漠地帯、ヒムス県スフナ市近郊の砂漠地帯で、ダーイシュ(イスラーム国)を狙って110回以上の爆撃を実施した。

また、シリア軍ヘリコプターも同地で「樽爆弾」4発を投下した。

AFP, June 2, 2021、ANHA, June 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2021、Reuters, June 2, 2021、SANA, June 2, 2021、SOHR, June 2, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃(2021年6月2日)

アレッポ県では、ANHA(6月2日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のアイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のジャラーブルス市でシリア国民軍に所属するスルターン・ムラード師団の司令官の車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、司令官が重傷を負った。

AFP, June 2, 2021、ANHA, June 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2021、Reuters, June 2, 2021、SANA, June 2, 2021、SOHR, June 2, 2021などをもとに作成。

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アレッポ県マンビジュ市での抗議デモを受け、シリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会は徴兵制を停止すると発表(2021年6月2日)

アレッポ県では、ANHA(6月2日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市で、5月31日から続いていた住民による徴兵制反対のデモへの対応を協議うするため、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会、北・東シリア自治局傘下のマンビジュ民政評議会(マンビジュ市および同市郊外民主民政評議会)、地元の名士や部族長が会合を開いた。

会合後、マンビジュ軍事評議会のムハンマド・アブー・アーディル司令官は、北・東シリア自治局の代表、地元の名士や部族長の立ち会いのもとに声明を発表し、徴兵制を停止すると宣言する一方、今回のデモでの逮捕者を解放するとともに、デモ参加者への発砲の背景を調査する委員会を設置することを明らかにした。

アブー・アーディル司令官が読み上げた声明の内容は以下の通り。

https://youtu.be/1z6wZNoVtX0

我々は、マンビジュ市およびその郊外において困難な状況下で暮らしている。人民の正当な要求を求めて街頭に出た住民のなかに死傷者が出てしまったこの2日間の我らの町での遺憾な出来事を受け、みなが殉教者が流した血、マンビジュ市と住民の治安と安全のために道義的・人道的責任を負う必要がある。

まず、我々民政評議会、軍事評議会、部族長、名士は最初に自らを慰めたい。マンビジュ市およびその郊外の住民を慰め、彼らが受けた傷のために彼らと寄り添い、負傷者の一刻も早い回復を願う。そして、こうした念に基づき、マンビジュ市およびその近郊のすべての部族と、民政評議会、軍事評議会との拡大会合が開かれた。部族長と名士の希望、提案に応じて、この町の治安と安定、住民の平和、共生を維持し、内乱を生き埋めにし、流血を食い止めたいがために、この会合では以下のことが合意された。
1. マンビジュ市とその近郊における自衛義務活動への取り組みを中断し、これを検討、議論に付す。
2. 最近に事件におけるすべての逮捕者を釈放する。
3. 発砲が行われた背景を調査し、それに関与した者すべてを処罰するための委員会を設置する。

 

アレッポ県では、ANHA(6月2日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市で、5月31日から続いていた住民による徴兵制反対のデモへの対応を協議うするため、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会、北・東シリア自治局傘下のマンビジュ民政評議会(マンビジュ市および同市郊外民主民政評議会)、地元の名士や部族長が会合を開いた。

会合後、マンビジュ軍事評議会のムハンマド・アブー・アーディル司令官は、北・東シリア自治局の代表、地元の名士や部族長の立ち会いのもとに声明を発表し、徴兵制を停止すると宣言する一方、今回のデモでの逮捕者を解放するとともに、デモ参加者への発砲の背景を調査する委員会を設置することを明らかにした。

アブー・アーディル司令官が読み上げた声明の内容は以下の通り。

https://hawarnews.com/ar/uploads//2021/06/02/111409_byan-mjls-almdny-walaskry-2-6-2021-e280ab28129e280ac-e280abe280ac.jpg

https://youtu.be/1z6wZNoVtX0

我々は、マンビジュ市およびその郊外において困難な状況下で暮らしている。人民の正当な要求を求めて街頭に出た住民のなかに死傷者が出てしまったこの2日間の我らの町での遺憾な出来事を受け、みなが殉教者が流した血、マンビジュ市と住民の治安と安全のために道義的・人道的責任を負う必要がある。

まず、我々民政評議会、軍事評議会、部族長、名士は最初に自らを慰めたい。マンビジュ市およびその郊外の住民を慰め、彼らが受けた傷のために彼らと寄り添い、負傷者の一刻も早い回復を願う。そして、こうした念に基づき、マンビジュ市およびその近郊のすべての部族と、民政評議会、軍事評議会との拡大会合が開かれた。部族長と名士の希望、提案に応じて、この町の治安と安定、住民の平和、共生を維持し、内乱を生き埋めにし、流血を食い止めたいがために、この会合では以下のことが合意された。
1. マンビジュ市とその近郊における自衛義務活動への取り組みを中断し、これを検討、議論に付す。
2. 最近に事件におけるすべての逮捕者を釈放する。
3. 発砲が行われた背景を調査し、それに関与した者すべてを処罰するための委員会を設置する。

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北・東シリア自治局は声明を出し、ANHA(6月2日付)によると、マンビジュ市での抗議デモに関して、「シリアの体制、トルコの支援を受ける傭兵、そしてトルコそのものによって、この地域の安定を破壊しようとする動きが続けられている」としたうえで、デモを住民の利益に反する方向へと導いたと非難した。

その一方で、「自治局の社会契約憲章において平和的抗議活動やデモの権利は保障されている」と付言、住民に対して、いかなる当事者が抗議行動に乗じ、治安を見出そうとすることも阻止し、内乱と分断への試みに警戒するよう呼びかけた。

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ラッカ県では、ANHA(6月2日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタブカ市の部族長と名士らが共同声明を出し、マンビジュ市での抗議デモに関して、徴兵制の改正に向けた取り組みが行われるなかでの「外国のアジェンダと結びつい破壊行為」とし、これを非難した。

AFP, June 2, 2021、ANHA, June 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2021、Reuters, June 2, 2021、SANA, June 2, 2021、SOHR, June 2, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で30人、北・東シリア自治局支配地域で30人(2021年6月2日)

保健省は政府支配地域で新たに30人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者5人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、6月2日現在の同地での感染者数は計24,559人、うち死亡したのは1,778人、回復したのは21,614人となった。

SANA(6月2日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに62人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者11人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、6月2日現在の同地での感染者数は計17,919人、うち死亡したのは732人、回復したのは1,815人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性26人、女性36人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市19人、カーミシュリー市4人、ルマイラーン町1人、ダルバースィーヤ市2人、フール・キャンプ5人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市3人、マンビジュ市3人、ラッカ県のラッカ市14人、タブカ市4人、ダイル・ザウル県4人。

ANHA(6月2日付)が伝えた。

AFP, June 2, 2021、ANHA, June 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2021、Reuters, June 2, 2021、SANA, June 2, 2021、SOHR, June 2, 2021などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市などでデモが再発、アサーイシュの発砲で3人が新たに死亡(2021年6月1日)

アイン・フラート(6月1日付)、イナブ・バラディー(6月1日付)、シリア人権監視団、SANA(6月1日付)、アナトリア通信(6月1日付)などが伝えたところによると、シリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるマンビジュ市と周辺の町や村で前日に続いて、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の徴兵制や住民に対する犯罪行為に抗議するデモが発生、強制排除を試みた内務治安部隊(アサーイシュ)の発砲で、住民3人が新たに死亡、10人あまりが負傷した。

シリア人権監視団によると、3人の死者のうち、1人はマンビジュ市郊外、2人はマンビジュ市でアサーイシュの発砲で死亡した。

住民はまた6月1日未明、ヤースィティー村一帯に設置されているシリア民主軍の拠点の一つを襲撃、焼き討ちにしたほか、マンビジュ市東のハッターフ村検問所を襲撃、これを制圧した。

https://www.youtube.com/watch?v=AmJPdzFjtig

これら検問所はデモ参加者に向けて発砲したために返り討ちにあったという。

さらに、M4高速道路沿線のカルサーン村では、住民が路上でタイヤを燃やすなどして道路を封鎖した。

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事態悪化を受けて、シリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会が、増援部隊をマンビジュ市に派遣したほか、イナブ・バラディーが、シリア民主軍の匿名筋の話として伝えたところによるとシリア民主軍に所属するテロ撲滅部隊(YAT)がマンビジュ市に至る街道を封鎖し、オートバイの使用を禁止した。

また、マンビジュ軍事評議会は声明を出し、デモが外国勢力の支持によるものだと断じ、住民に慎重に対応し、警戒するよう呼びかけた。

声明の内容は以下の通り:

(北・東シリア)自治局の門戸は、対話と議論を行うために、皆の前で開かれており、自分たちの要求や批判を行うことができ、我々が常にみなと共にあると改めて明言したい。しかし、周知の国内外の勢力がこの地域を混乱に陥れ、内乱を煽り、我らが人民が勝ちとったものを打ち壊すため、人々の正当な要求に乗じようとしている。マンビジュが享受する安全と安定を標的にしようとしている。

犯罪者とそのスリーパーセルが、外国勢力の指示を受け、軍・治安拠点を砲撃したことから、このことは明らかで、それによって死傷者が出た…。

これらの勢力は、マンビジュを含むすべての地域でシリア人が苦しんでいる経済的状況や苦難に乗じて、マンビジュの安定を打ち崩すことに利益を見出している当事者の目的やアジェンダを実現しようとしている…。

マンビジュの住民に、一部の異常なスリーパーセルが住民の正当な要求に乗じて、この地域の信頼や安定に打撃を与えようとすることに慎重に対応し、警戒するよう求める…。

https://www.facebook.com/manbijmc/posts/1660094117517693

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マンビジュ市および同市一致でのデモを受け、ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ県の部族長や名士らが、北・東シリア自治局執行評議会府が設置されているアイン・イーサー市で、アブドゥルハーミド・マフバーシュ執行評議会共同議長と会談し、自衛法(2019年6月22日施行)の改正し、徴兵制を廃止し、住民の要望に応じるよう求めた。

また、アレッポ県北部に位置するトルコ占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市であるジャラーブルス市、「オリーブの枝」地域のサジュー村で、マンビジュ市との連帯を訴えるデモが発生した。

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31日深夜から1日早朝にかけて事態は一旦収束した。

この間、シリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会、北・東シリア自治局傘下のマンビジュ市および同郊外民主民政評議会の代表が、地元の名士と事態収拾に向けて協議した。

だが、アサーイシュは、5月31日のデモに参加した住民4人を新たに逮捕したことで、住民の怒りが再び爆発した。

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アレッポ県では、ANHA(6月1日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市北東のフーシャリーヤ村とジャート村を砲撃した。

また、トルコの占領下にあるバーブ市東に位置するブワイヒジュ村では、トルコ軍とシリア国民軍の発砲を受け、子供1人が負傷した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市東部のガザル検問所前で、爆弾が仕掛けられたオートバイが爆発し、内務治安部隊(アサーイシュ)の隊員1人が死亡、3人が負傷した。

AFP, June 1, 2021、Anadolu Ajansı, June 1, 2021、ANHA, June 1, 2021、‘Ayn al-Furat June 1, 2021,、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2021、‘Inab Baladi, June 1, 2021、Reuters, June 1, 2021、SANA, June 1, 2021、SOHR, June 1, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で34人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で125人(2021年6月1日)

保健省は政府支配地域で新たに34人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者5人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、6月1日現在の同地での感染者数は計24,528人、うち死亡したのは1,774人、回復したのは21,609人となった。

SANA(6月1日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で6月1日に新たに125人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、38人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡9人、ハーリム郡24人、アリーハー郡6人、アレッポ県スィムアーン山郡1人、ジャラーブルス郡6人、バーブ郡22人、アフリーン郡27人、アアザーズ郡30人。

これにより、同地での感染者数は計23,666人、うち回復したのは20,682人、死亡したのは670人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1590173087854243/

AFP, June 1, 2021、ACU, June 1, 2021、ANHA, June 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2021、Reuters, June 1, 2021、SANA, June 1, 2021、SOHR, June 1, 2021などをもとに作成。

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シリア政府の支配下にあるダルアー県ムザイリーブ町でダマスカス郊外県出身の住民1人が殺害される(2021年6月1日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるムザイリーブ町でダマスカス郊外県出身の住民1人(国内避難民(IDPs))が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がルワイハ村一帯で交戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がガーブ平原の灌漑計画地区で砲撃戦を行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を39件(イドリブ県16件、ラタキア県13件、アレッポ県3件、ハマー県7件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は36件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, June 1, 2021、ANHA, June 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 1, 2021、Reuters, June 1, 2021、SANA, June 1, 2021、SOHR, June 1, 2021などをもとに作成。

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タス通信はシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構のジャウラーニー指導者が英MI6代表と会談したと伝える、英外務省はノーコメント、シャーム解放機構は否定(2021年5月31日)

タス通信(5月31日付)は、ロシア外交筋の話として、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者が英国の諜報機関MI6代表のジョナサン・パウエル氏と最近になって会談していたと伝えた。

ロシア外交筋によると、会談は、トルコ国境に面するイドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所近くで行われ、シャーム解放機構をテロ組織のブラックリストから削除することの是非について意見を交わした。

会談では、西側諸国を標的としないと明言し、協力関係を築く旨をシャーム解放機構が宣言するという提案がジャウラーニー指導者からなされたという。

これに対して、パウエル氏は、米国のジャーナリストの取材に応じるなどしてイメージ改善に努めれば、英国、さらには米国もこうした動きに同調するとアドバイスしたという。

会談ではまた、両者間の連絡を継続することで合意したという。

なお、英国外務省報道官は、タス通信の取材に対して「本件に関していかなるコメントもしない」と述べた。

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これに対して、シャーム解放機構の広報関係局は6月1日に声明を出し、報道内容を否定した。

イバー・ネット(6月1日付)が伝えた。

AFP, June 1, 2021、ANHA, June 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2021、Reuters, June 1, 2021、SANA, June 1, 2021、SOHR, June 1, 2021、TASS, May 31, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市北東一帯を砲撃(2021年5月31日)

アレッポ県では、ANHA(5月31日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市北東のフーシャリーヤ村、ジャート村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアアザーズ市上空に飛来した所属不明の偵察用の無人航空機(ドローン)がシリア国民軍が撃破した。

AFP, May 31, 2021、ANHA, May 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2021、Reuters, May 31, 2021、SANA, May 31, 2021、SOHR, May 31, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の内部治安部隊(アサーイシュ)はマンビジュ市一帯で発生したシリア民主軍の徴兵に抗議するデモを弾圧、1人を殺害、自治局に近いメディアは「シリア軍と住民が衝突した」と虚偽報道(2021年5月31日)

アレッポ県では、SNN(5月31日付)、オリエント・ニュース(5月31日付)、バス・ニュース(5月31日付)、シリア人権監視団などによると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市と周辺の農村で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の徴兵に抗議するゼネストとデモが発生した。

バス・ニュースによると、ゼネストとデモは、シリア民主軍が徴兵と称して学生、教師、職員を不当に拘束し続けていることへの抗議行動が複数の活動家によって呼びかけたのを受けたもの。

シャーム・ネットワークが複数の地元筋の話として伝えたところによると、マンビジュ市、同市近郊のフドフード村、カルサーン村、アウン村、ジャート村、ハイヤ村、アブー・キルキル町など15カ町村以上の住民が呼びかけに応じた。

これに対して、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)が強制解除を試み、デモ参加者に対して実弾を発砲、シリア人権監視団によると、フドフード村で、若者1人が死亡、3人が負傷した。

また、バス・ニュースが複数の地元筋の話として伝えたところによると、マンビジュ市では、若者数百人が中心街のサラブ地区で抗議行動を行う一方、アウン村、ジャート村、フドフード村、カラ・クーザーク橋に至る街道を、タイヤを燃やすなどして封鎖した。

アサーイシュは同市でも、実弾を発砲して強制排除を試み、参加者多数(バス・ニュースによると6人)を拘束した。

シリア人権監視団によると、犠牲者が出たことで、過激化した一部参加者は、アサーイシュの検問所複数カ所を襲撃したという。




https://twitter.com/Wseem_HN/status/1399380738022182916?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1399380738022182916%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fwww.enabbaladi.net%2Farchives%2F485333

 

一連の騒動に関して、北・東シリア自治局に近いANHA(5月31日付)は、「一部住民とシリア軍兵士が交戦し、複数の犠牲者が出た」と伝えた。

また、北・東シリア自治局傘下のマンビジュ市および同郊外民主民政評議会が声明を出し、6月1日深夜までの48時間の外出禁止令を発出した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(5月31日付)によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるカシュキーヤ村で、「人民諸派」がシリア民主軍の拠点に仕掛けた爆弾が爆発し、兵士1人が負傷した。

またヒサーン村で、「人民諸派」がシリア民主軍の車輌に仕掛けた爆弾が爆発し、兵士4人が負傷した。

さらに、シリア人権監視団によると、ジュナイナ村のモスクの前で、正体不明の武装集団が宗教関係者1人を銃で撃って殺害した。

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ハサカ県では、SANA(5月31日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊のイスカンダルーン村近くをパトロール中のシリア民主軍の部隊を「人民諸派」が襲撃し、兵士2人を殺害した。

AFP, May 31, 2021、ANHA, May 31, 2021、Basnews, May 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2021、Orient News, May 31, 2021、Reuters, May 31, 2021、SANA, May 31, 2021、SNN, May 31, 2021、SOHR, May 31, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で28人、北・東シリア自治局支配地域で35人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で105人(2021年5月31日)

保健省は政府支配地域で新たに28人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者6人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、5月31日現在の同地での感染者数は計24,495人、うち死亡したのは1,770人、回復したのは21,604人となった。

SANA(5月31日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに35人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者6人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、5月31日現在の同地での感染者数は計17,857人、うち死亡したのは729人、回復したのは1,857人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性17人、女性14人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市8人、カーミシュリー市3人、マーリキーヤ(ダイリーク)市4人、アームーダー市3人、アレッポ県のシャフバー地区(タッル・リフアト市)1人、フール・キャンプ2人、ラッカ県のラッカ市11人。

ANHA(5月31日付)が伝えた

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で5月31日に新たに105人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、11人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡8人、ハーリム郡12人、アリーハー郡7人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡3人、バーブ郡20人、アフリーン郡21人、アアザーズ郡34人。

これにより、同地での感染者数は計23,541人、うち回復したのは20,644人、死亡したのは670人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1589362874601931/

 

AFP, May 31, 2021、ACU, May 31, 2021、ANHA, May 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2021、Reuters, May 31, 2021、SANA, May 31, 2021、SOHR, May 31, 2021などをもとに作成。

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シャーム解放機構がジスル・シュグール市で新興のアル=カーイダ系組織の一つのアンサール・イスラームの戦闘員4人を逮捕(2021年5月31日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がジスル・シュグール市で、新興のアル=カーイダ系組織の一つのアンサール・イスラームの戦闘員4人を逮捕した。

一方、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバイニーン村、ルワイハ村、サルジャ村一帯、カンスフラ村、バーッラ村、ファッティーラ村、フライフィル村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村とクライディーン村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるシャムルワーン村、タッル・スルール村を砲撃した。

3県でのシリア軍の砲撃は140発以上に達したという。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を46件(イドリブ県22件、ラタキア県12件、アレッポ県4件、ハマー県8件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は33件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を25件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, May 31, 2021、ANHA, May 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 31, 2021、Reuters, May 31, 2021、SANA, May 31, 2021、SOHR, May 31, 2021などをもとに作成。

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