シリア軍がダーイシュとの戦闘の末にバーブ市南東部での支配地域を拡大し、トルコ軍占領地域に到達(2017年1月28日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、バーブ市南西部郊外で、シリア軍、親政権武装勢力がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、シリア軍はアイン・ジャフシュ村を制圧した。

また、ARA News(1月28日付)によると、シリア軍はバーブ市南東部郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ブライジュ村、バーブ市郊外のアブー・タルタル村とターディフ市を結ぶ街道を見下ろすシャルファ丘一帯を制圧した。

これにより、シリア政府支配地域は初めて、トルコ軍および同軍の後援を受けるハワール・キリス作戦司令室の支配地域と接することになったという。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がバーブ市南西部方面で進軍を続けるなか、トルコ軍とその支援を受けるハワール・キリス作戦司令室も、バーブ市近郊のカッバースィーン村一帯でダーイシュと交戦した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタドムル市西部郊外のタイフール航空基地(T4)一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル市墓地地区一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、シリア・ロシア両軍の戦闘機が同地一帯、ダイル・ザウル航空基地一帯、ダイル・ザウル市労働者住宅地区、ハウィーカ地区、フワイジャト・サクルを爆撃した。

一方、SANA(1月28日付)によると、シリア軍が予備部隊とともにダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、また同地のほか、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、カナーマート地区、アルディー地区、ムッラート村、ヒシャーム村近郊のCONOCOガス工場一帯などでダーイシュの拠点に対する空爆を行った。

Kull-na Shuraka', January 28, 2017
Kull-na Shuraka’, January 28, 2017

AFP, January 28, 2017、AP, January 28, 2017、ARA News, January 28, 2017、Champress, January 28, 2017、al-Hayat, January 29, 2017、Iraqi News, January 28, 2017、Kull-na Shuraka’, January 28, 2017、al-Mada Press, January 28, 2017、Naharnet, January 28, 2017、NNA, January 28, 2017、Reuters, January 28, 2017、SANA, January 28, 2017、UPI, January 28, 2017などをもとに作成。

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イドリブ県で、シャーム解放機構(旧シャーム・ファトフ戦線)とシャーム自由人イスラーム運動に糾合した武装集団の戦闘続く(2017年1月28日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ザーウィヤ山一帯で、シャーム・ファトフ戦線が、シャーム自由人イスラーム運動および同運動に吸収合併された武装集団との戦闘を続けた。

この戦闘により、シャーム・ファトフ戦線はイフスィム町、ダイル・サンバル村を制圧、ダーナー市方面へと進軍を続けているという。

また同地では、両者の戦闘停止を求めるデモが発生したという。

AFP, January 28, 2017、AP, January 28, 2017、ARA News, January 28, 2017、Champress, January 28, 2017、al-Hayat, January 29, 2017、Iraqi News, January 28, 2017、Kull-na Shuraka’, January 28, 2017、al-Mada Press, January 28, 2017、Naharnet, January 28, 2017、NNA, January 28, 2017、Reuters, January 28, 2017、SANA, January 28, 2017、UPI, January 28, 2017などをもとに作成。

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サウジアラビア人説教師のムハイスィニー氏らファトフ軍の幹部6人が新たに結成されたシャーム解放機構への参加を表明(2017年1月28日)

シャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍を実質的に統括するサウジアラビア人のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏を含むシャイフ6人は共同声明を出し、シャーム・ファトフ戦線など5組織が糾合して新たに発足したシャーム解放機構への参加を表明した。

シャーム解放機構への参加を表明したのは、ムハイスィニー氏のほか、アブドゥッラッザーク・マフディー氏(ウスラ軍司令官)、アブー・ハーリス・ミスリー氏、アブー・ユースフ・ハマウィー氏、アブー・ターヒル・ハマウィー氏、ムスリフ・アルヤーニー氏といったファトフ軍幹部。

ARA News, January 28, 2017
ARA News, January 28, 2017

AFP, January 28, 2017、AP, January 28, 2017、ARA News, January 28, 2017、Champress, January 28, 2017、al-Hayat, January 29, 2017、Iraqi News, January 28, 2017、Kull-na Shuraka’, January 28, 2017、al-Mada Press, January 28, 2017、Naharnet, January 28, 2017、NNA, January 28, 2017、Reuters, January 28, 2017、SANA, January 28, 2017、UPI, January 28, 2017などをもとに作成。

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シャーム・ファトフ戦線、ヌールッディーン・ザンキー運動など反体制武装集団5組織が「シャーム解放機構」の名で完全統合(2017年1月28日)

シャーム・ファトフ戦線は、反体制武装集団4組織とともに共同声明を出し、新たな組織「シャーム解放機構」として完全統合すると発表した。

「シャーム解放機構」に参加したのは、シャーム・ファトフ戦線、ハック旅団、アンサールッディーン戦線、スンナ軍、ヌールッディーン・ザンキー運動の5組織で、委員長にシャーム自由人イスラーム運動前司令官のアブー・ハーシム・ジャービル氏が就任した。

「シャーム解放機構」は、シャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍拠点攻撃に端を発した両者の対立のなかで、ムジャーヒディーン軍を支持する武装集団がシャーム自由人イスラーム運動への合流を求め、同運動がこれらを吸収、シャーム・ファトフ戦線と対決姿勢を鮮明にしたことをうけた動き。

なお、ヌールッディーン・ザンキー運動は、シャーム解放機構への参加に先立って、一部メンバーが離反し、シャーム自由人イスラーム運動寄りの姿勢をとるシャーム軍団に合流した。

Kull-na Shuraka', January 28, 2017
Kull-na Shuraka’, January 28, 2017

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シャーム解放機構の司令官に任命されたアブー・ハーシム・ジャービル氏は、ツイッター(1月28日付)のアカウントを通じて、シャーム自由人イスラーム運動からの離反(辞任)を表明、「我々は(旧)シャーム・ファトフ戦線とそのほかの組織との間で行われている戦闘の停止を宣言する」と発表した。

Kull-na Shuraka', January 28, 2017
Kull-na Shuraka’, January 28, 2017

 

AFP, January 28, 2017、AP, January 28, 2017、ARA News, January 28, 2017、Champress, January 28, 2017、al-Hayat, January 29, 2017、Iraqi News, January 28, 2017、Kull-na Shuraka’, January 28, 2017、al-Mada Press, January 28, 2017、Naharnet, January 28, 2017、NNA, January 28, 2017、Reuters, January 28, 2017、SANA, January 28, 2017、UPI, January 28, 2017などをもとに作成。

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シャーム・ファトフ戦線はシャーム自由人イスラーム運動の最期通告を拒否、力による反体制派の統合をめざすと表明(2017年1月28日)

シャーム・ファトフ戦線は声明を出し、組織解体を条件に戦闘を停止するとしたシャーム自由人イスラーム運動の27日の声明を拒否した。

シャーム・ファトフ戦線は「戦況は沈黙も休戦も許さない…。戦場では前線での組織の統合が試みられたが、何度も失敗した…」と指摘、「戦場での和平と平和を画一的に決定し、すべての物的、人的な能力を統合的な政治的・軍事的司令部のもとに置き、ほぼすべての組織や連合体を融解し、工程に沿って、一人の司令官(アミール)のもと、真に一つの組織に統合していく」べきだと主張、対立する反体制武装集団を力で吸収し、それによって停戦をめざすとの姿勢を示した。

Kull-na Shuraka', January 28, 2017
Kull-na Shuraka’, January 28, 2017

AFP, January 28, 2017、AP, January 28, 2017、ARA News, January 28, 2017、Champress, January 28, 2017、al-Hayat, January 29, 2017、Iraqi News, January 28, 2017、Kull-na Shuraka’, January 28, 2017、al-Mada Press, January 28, 2017、Naharnet, January 28, 2017、NNA, January 28, 2017、Reuters, January 28, 2017、SANA, January 28, 2017、UPI, January 28, 2017などをもとに作成。

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首都ダマスカスの水源を擁するアイン・フィージャ町をシリア軍が制圧、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団戦闘員はイドリブ県に退去予定(2017年1月28日)

ダマスカス郊外県では、SANA(12月28日付)、シリア人権監視団などによると、シリア軍が首都ダマスカスの主要な水源であるバラダー渓谷アイン・フィージャ町の揚水施設一帯を制圧した。

ARA News, January 28, 2017
ARA News, January 28, 2017

同地の制圧は、シリア政府と反体制武装集団の間の停戦合意を受けたもので、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団の戦闘員は、同戦線やシャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍の支配下にあるイドリブ県方面に退去し、退去を希望しない戦闘員は武器を棄て、当局に投降する予定。

シリア人権監視団によると、停戦合意は、シリア政府側の代表者と地元の代表者によって交わされたという。

だが、イドリブ県(およびアレッポ県西部)では、ムジャーヒディーン軍の拠点に対するシャーム・ファトフ戦線の攻撃に端を発する武力衝突が、シャーム・ファトフ戦線と、シャーム自由人イスラーム運動のもとに糾合した反体制武装集団の間で激化している。

ヒズブッラーの戦争広報局によると、シリア軍部隊が28日早朝、揚水施設のあるアイン・フィージャ町に入り、同施設にシリア国旗を掲揚、また修復作業チームが施設の修理に向けた準備を行っているという。

Kull-na Shuraka', January 28, 2017
Kull-na Shuraka’, January 28, 2017

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍のアイン・フィージャ町への進駐を受け、反体制武装集団は撤退を開始したという。

SANA(1月28日付)によると、ダマスカス郊外県のアラー・イブラーヒーム県知事は記者団らに対し、シリア軍がアイン・フィージャ町の揚水施設内の爆発物の処理に当たっており、この作業が終了したのち、揚水施設の修理が行われることを明らかにした。

SANA, January 28, 2017
SANA, January 28, 2017

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同じく、ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハラスター市一帯で、シリア軍、親政権武装勢力がウンマの曉旅団と交戦、シリア軍が同地一帯を砲撃した。

AFP, January 28, 2017、AP, January 28, 2017、ARA News, January 28, 2017、Champress, January 28, 2017、al-Hayat, January 29, 2017、Iraqi News, January 28, 2017、Kull-na Shuraka’, January 28, 2017、al-Mada Press, January 28, 2017、Naharnet, January 28, 2017、NNA, January 28, 2017、Reuters, January 28, 2017、SANA, January 28, 2017、UPI, January 28, 2017などをもとに作成。

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シャーム自由人イスラーム運動はシャーム・ファトフ戦線に対して組織解体を条件に停戦に応じると最期通告(2017年1月27日)

シャーム自由人イスラーム運動は声明を出し、シャーム・ファトフ戦線が組織を解体し、シャーム自由人イスラーム運動に合流すれば、同戦線と交戦する反体制武装集団の戦闘を停止させると発表した。

Kull-na Shuraka', January 27, 2017
Kull-na Shuraka’, January 27, 2017

AFP, January 27, 2017、AP, January 27, 2017、ARA News, January 27, 2017、Champress, January 27, 2017、al-Hayat, January 28, 2017、Iraqi News, January 27, 2017、Kull-na Shuraka’, January 27, 2017、al-Mada Press, January 27, 2017、Naharnet, January 27, 2017、NNA, January 27, 2017、Reuters, January 27, 2017、SANA, January 27, 2017、UPI, January 27, 2017などをもとに作成。

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トルコのNGO組織IHHはシリア領内の反体制派に拘束されていたウクライナ人夫婦の釈放に成功(2017年1月27日)

クッルナー・シュラカー(1月27日付)によると、シリア領内の反体制派支配地域で活動するトルコのNGO組織IHH(人道支援基金)が数日前、反体制派支配地域で拘束されていたウクライナ人男性とその妻の解放に成功した。

このウクライナ人夫婦は2013年にシリア領内に不法入国し、イスラエル占領下のエルサレムの向かっていたところを、反体制派によって拘束されていたという。

Kull-na Shuraka', January 27, 2017
Kull-na Shuraka’, January 27, 2017

AFP, January 27, 2017、AP, January 27, 2017、ARA News, January 27, 2017、Champress, January 27, 2017、al-Hayat, January 28, 2017、Iraqi News, January 27, 2017、Kull-na Shuraka’, January 27, 2017、al-Mada Press, January 27, 2017、Naharnet, January 27, 2017、NNA, January 27, 2017、Reuters, January 27, 2017、SANA, January 27, 2017、UPI, January 27, 2017などをもとに作成。

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アレッポ県北部の要衝アアザーズ市で活動する北部軍がヌールッディーン・ザンキー運動への合流を明言し、シャーム・ファトフ戦線とシャーム自由人イスラーム運動などの衝突への関与を回避(2017年1月27日)

シャーム・ファトフ戦線、ハワール・キリス作戦司令室の双方が戦略拠点とするアレッポ県北部のアアザーズ市一帯で活動する北部軍が声明を出し、ヌールッディーン・ザンキー運動に合流していたと発表した。

声明によると、ヌールッディーン・ザンキー運動への合流は、「アレッポ県西部郊外の状況を踏まえて」、2ヶ月前の2016年11月16日に完了していたという。

声明ではまた、「すべての革命勢力およびジハード主義者と等距離に立つ」と述べ、シャーム・ファトフ戦線とシャーム自由人イスラーム運動、シャームの鷹旅団、ムジャーヒディーン軍との間の対立と距離を置く姿勢を示している。

AFP, January 27, 2017、AP, January 27, 2017、ARA News, January 27, 2017、Champress, January 27, 2017、al-Hayat, January 28, 2017、Iraqi News, January 27, 2017、Kull-na Shuraka’, January 27, 2017、al-Mada Press, January 27, 2017、Naharnet, January 27, 2017、NNA, January 27, 2017、Reuters, January 27, 2017、SANA, January 27, 2017、UPI, January 27, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ市南東部の要衝ハナースィル市をダーイシュから奪取(2017年1月27日)

アレッポ県では、ARA News(10月27日付)によると、シリア軍がバーブ市南部郊外のシャルファ村一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を攻撃した。

一方、同県南東部では、シリア軍がロシア軍の航空支援を受けてダーイシュ支配地域に進軍し、アレッポ市とハマー市を結ぶ街道沿いの要衝ハナースィル市を奪還した。

ARA News, January 27, 2017
ARA News, January 27, 2017

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ダイル・ザウル県では、ARA News(10月27日付)によると、シリア軍がヒズブッラー戦闘員などからなる親政権武装勢力とともにダイル・ザウル市墓地地区などでダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(1月27日付)によると、シリア軍が西カラムーン地方の無人地帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

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スワイダー県では、SANA(1月27日付)によると、シリア軍がラシーダ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, January 27, 2017、AP, January 27, 2017、ARA News, January 27, 2017、Champress, January 27, 2017、al-Hayat, January 28, 2017、Iraqi News, January 27, 2017、Kull-na Shuraka’, January 27, 2017、al-Mada Press, January 27, 2017、Naharnet, January 27, 2017、NNA, January 27, 2017、Reuters, January 27, 2017、SANA, January 27, 2017、UPI, January 27, 2017などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣はモスクワでの反体制派代表との会談直前にジュネーブ4会議の延期を発表(2017年1月27日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はモスクワでシリアの反体制派の代表と、アスタナ会議の成果のフォローアップと、2月8日に開催が予定されているジュネーブ4会議の準備に向けた会合を行った。

会合には、シリア国内の反体制派・野党からなる「フマイミーム・グループ」(アルヤーン・マスアド氏代表)、「カイロ宣言グループ」(ジハード・マクディスィー氏、ジャマール・スライマーン氏)、「モスクワ・リスト」(ジャミール・カドリー前副首相、ランダー・カスィース氏)、民主的変革諸勢力国民調整委員会(ハサン・アブドゥルアズィーズ氏)、民主統一党(ハーリド・イーサー氏)が参加した。

トルコ、サウジアラビア、カタール、欧米諸国が後押しするシリア革命反体制勢力国民連立、最高交渉委員会は参加を拒否した。

ラブロフ外務大臣は会合に先だって、アスタナ会議によって国連がジュネーブでの和平協議再開に向けて動きを再活性化させたことを評価しつつ、2月8日に予定されていたジュネーブ会議が2月末に延期されたことを明らかにした。

また、会合への参加を拒否したシリア革命反体制勢力国民連立の姿勢については「もはや受け入れられず、彼らは拒否しているだけにしか見えない」と批判した。

一方、アスタナ会議で開示された「シリア共和国憲法」草案に関しては、「シリア人に何も押しつけようとしていない」としつつ、「ジュネーブ会議の新ラウンドに先立って、すべてのシリア人が憲法草案に目を向けて欲しい」と述べした。

そのうえで、イラク戦争後の米国によるイラク占領支配とロシアの対シリア政策を比較することに関して「比較は正しくない。イラクでは…憲法が占領軍によって策定され、妥協のないかたちでイラク国民に押しつけられた。これに対してロシア政府は自国の提案を他者に押しつけるつもりはない」と強調した。

なお、ラブロフ外務大臣によるジュネーブ4会議延期発言に対して、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表付報道官のヤーラー・シャリーフ氏は「2月の会合の延期は確定してない」と述べた。

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なお、『ハヤート』(12月29日付)によると、この会談で、民主統一党のハーリド・イーサー氏が、ロシア側に、連邦制樹立、西クルディスタン移行期民政局による外交権の享受、人民防衛隊の合法化などを柱とする独自の憲法草案を提出したという。

AFP, January 27, 2017、AP, January 27, 2017、ARA News, January 27, 2017、Champress, January 27, 2017、al-Hayat, January 28, 2017、January 29, 2017、Iraqi News, January 27, 2017、Kull-na Shuraka’, January 27, 2017、al-Mada Press, January 27, 2017、Naharnet, January 27, 2017、NNA, January 27, 2017、Reuters, January 27, 2017、SANA, January 27, 2017、UPI, January 27, 2017などをもとに作成。

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ラッカ市郊外でYPG主体のシリア民主軍とダーイシュの戦闘続く(2017年1月27日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市西部郊外でのダーイシュ(イスラーム国)と西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘で、シリア民主軍戦闘員11人が過去72時間に戦死した。

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ハサカ県では、ARA News(10月27日付)によると、トルコ軍がダイリーク市近郊のマズラ村を砲撃し、女性1人が負傷した。

AFP, January 27, 2017、AP, January 27, 2017、ARA News, January 27, 2017、Champress, January 27, 2017、al-Hayat, January 28, 2017、Iraqi News, January 27, 2017、Kull-na Shuraka’, January 27, 2017、al-Mada Press, January 27, 2017、Naharnet, January 27, 2017、NNA, January 27, 2017、Reuters, January 27, 2017、SANA, January 27, 2017、UPI, January 27, 2017などをもとに作成。

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イドリブ県、アレッポ県西部でシャーム・ファトフ戦線がシャーム自由人イスラーム運動、シャームの鷹旅団、イスラーム軍の拠点を襲撃(2017年1月27日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム・ファトフ戦線が、ザーウィヤ山に位置するイフスィム町、ダーナー市、マルイヤーン村一帯にあるシャーム自由人イスラーム運動、シャームの鷹旅団などの反体制武装集団の拠点を襲撃、交戦した。

また、クッルナー・シュラカー(1月27日付)によると、シャーム・ファトフ戦線は、バービスカー村にあるイスラーム軍北部地区の司令部複数カ所を襲撃した。

イスラーム軍北部地区は、シャーム・ファトフ戦線とシャーム自由人イスラーム運動、シャームの鷹旅団、ムジャーヒディーン軍の衝突を受け、シャーム自由人イスラーム運動への合流を宣言、受理されていた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャーム・ファトフ戦線が、アレッポ市西部郊外のアターリブ市近郊に検問所を多数設置し、同地一帯の反体制武装集団に退去を要請した。

これに対して、反体制武装集団側は、アターリブ市の住民などを動員し「緊急民間部隊」を結成、シャーム・ファトフ戦線の攻撃に対する備えを強化した。

また、シャーム・ファトフ戦線は県西部のハルズーン村に突入し、強制捜査を行う一方、住民らに発砲、子供1人が死亡、3人が負傷した。

AFP, January 27, 2017、AP, January 27, 2017、ARA News, January 27, 2017、Champress, January 27, 2017、al-Hayat, January 28, 2017、Iraqi News, January 27, 2017、Kull-na Shuraka’, January 27, 2017、al-Mada Press, January 27, 2017、Naharnet, January 27, 2017、NNA, January 27, 2017、Reuters, January 27, 2017、SANA, January 27, 2017、UPI, January 27, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍がダーイシュの拠点都市バーブ市などを激しく爆撃・砲撃し、住民10人以上が死亡(2017年1月26日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が26日夜、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市であるバーブ市やターディフ市を激しく空爆・砲撃し、子供1人を含む住民10人以上が死亡した。

これに関して、アナトリア通信(1月27日付)は、過去24時間にバーブ市および同市東部の農村でダーイシュの戦闘員22人を殺害したと伝えた。

AFP, January 27, 2017、Anadolu Ajansı, January 27, 2017、AP, January 27, 2017、ARA News, January 27, 2017、Champress, January 27, 2017、al-Hayat, January 28, 2017、Iraqi News, January 27, 2017、Kull-na Shuraka’, January 27, 2017、al-Mada Press, January 27, 2017、Naharnet, January 27, 2017、NNA, January 27, 2017、Reuters, January 27, 2017、SANA, January 27, 2017、UPI, January 27, 2017などをもとに作成。

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シャーム自由人イスラーム運動への反体制武装集団の合流を尻目に、シャーム・ファトフ戦線はイドリブ県内で支配地域を拡大(2017年1月26日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(1月26日付)によると、シャーム・ファトフ戦線がイスラーム司法委員会の管理下にあったイドリブ中央刑務所を襲撃し、混乱に乗じて収監者70人以上が脱走した。

脱走した70人以上の収監者のなかには、シリア軍兵士、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員らが含まれていたという。

シャーム・ファトフ戦線の襲撃は、同戦線とともにファトフ軍に参加するシャーム自由人イスラーム運動、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の仲介により停止され、刑務所はファトフ軍に移譲され、またシャームの鷹旅団の退去を退去させることで事態は収束した。

シャームの鷹旅団は、アレッポ県西部やイドリブ県でムジャーヒディーン軍を襲撃したシャーム・ファトフ戦線に抵抗し、同戦線と交戦していた。

また、シャーム・ファトフ戦線は、シャーム自由人イスラーム運動との戦闘の末、マアッラト・ヌウマーン市とイドリブ市の間に位置するダーナー村(県北部のダーナー市とは別の村)を制圧した。

同市を制圧したシャーム・ファトフ戦線は、サルジャ村方面に進軍を続けているという。

AFP, January 26, 2017、AP, January 26, 2017、ARA News, January 26, 2017、Champress, January 26, 2017、al-Hayat, January 27, 2017、Iraqi News, January 26, 2017、Kull-na Shuraka’, January 26, 2017、al-Mada Press, January 26, 2017、Naharnet, January 26, 2017、NNA, January 26, 2017、Reuters, January 26, 2017、SANA, January 26, 2017、UPI, January 26, 2017などをもとに作成。

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シャーム自由人イスラーム運動はシャーム・ファトフ戦線と対立を深める複数の反体制武装集団を吸収合併(2017年1月26日)

シャーム自由人イスラーム運動は声明を出し、アレッポ県西部およびイドリブ県でのシャーム・ファトフ戦線とムジャーヒディーン軍との戦闘を受け、以下6組織を含む複数の大隊・中隊の統合を受理したと発表した。

声明によると、シャーム自由人イスラーム運動との統合を申し入れたのは、シャームの鷹旅団、イスラーム軍(イドリブ地区)、シャーム戦線(西アレッポ地区)、ムジャーヒディーン軍、「命じられるまま正しく進め」連合、シャーム革命家大隊、そのほかの大隊および中隊。

シャーム自由人イスラーム運動はまた、統合された組織に対する「いかなる攻撃も宣戦布告に等しく、いかなる力をもってしてもこれに抗し、停止させる」と強調し、シャーム・ファトフ戦線に戦闘停止を呼びかけた。

Kull-na Shuraka', January 26, 2017
Kull-na Shuraka’, January 26, 2017

AFP, January 26, 2017、AP, January 26, 2017、ARA News, January 26, 2017、Champress, January 26, 2017、al-Hayat, January 27, 2017、Iraqi News, January 26, 2017、Kull-na Shuraka’, January 26, 2017、al-Mada Press, January 26, 2017、Naharnet, January 26, 2017、NNA, January 26, 2017、Reuters, January 26, 2017、SANA, January 26, 2017、UPI, January 26, 2017などをもとに作成。

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シャーム・ファトフ戦線との対立を強める反体制武装集団が次々とシャーム自由人イスラーム運動への合流を発表(2017年1月26日)

ムジャーヒディーン軍に所属するシャーム革命家大隊は25日付で声明を出し、「現地の困難な情勢と改革と革命成就への意志を鑑み」、シャーム自由人イスラーム運動に加入すると発表した。

Kull-na Shuraka', January 26, 2017
Kull-na Shuraka’, January 26, 2017

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イスラーム軍に所属する5つの武装集団は共同声明を出し「シャームの現地情勢と政権に対する祝福されしジハードを狙った事件を鑑み」、シャーム自由人イスラーム運動に加入すると発表した。

Kull-na Shuraka', January 26, 2017
Kull-na Shuraka’, January 26, 2017

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シャームの鷹旅団、イスラーム軍(イドリブ地区)、シャーム戦線(西アレッポ地区)、ムジャーヒディーン軍、「命じられるまま正しく進め」連合、シャーム革命家大隊の6組織は、共同声明を出し、シャーム自由人イスラーム運動との統合を申し入れたと発表した。

Kull-na Shuraka', January 26, 2017
Kull-na Shuraka’, January 26, 2017

AFP, January 26, 2017、AP, January 26, 2017、ARA News, January 26, 2017、Champress, January 26, 2017、al-Hayat, January 27, 2017、Iraqi News, January 26, 2017、Kull-na Shuraka’, January 26, 2017、al-Mada Press, January 26, 2017、Naharnet, January 26, 2017、NNA, January 26, 2017、Reuters, January 26, 2017、SANA, January 26, 2017、UPI, January 26, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はヒムス県東部、ダイル・ザウル市一帯でダーイシュとの戦闘を続ける(2017年1月26日)

ヒムス県では、SANA(1月26日付)によると、シリア軍が予備部隊とともにタイフール航空基地南東部のビイル・ファワーイラ地区でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(1月26日付)によると、シリア軍が予備部隊とともにダイル・ザウル市南部の墓地地区、パノラマ交差点一帯、ダイル・ザウル航空基地一帯、ジャフラ村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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スワイダー県では、SANA(1月26日付)によると、シリア軍がカスル村にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

AFP, January 26, 2017、AP, January 26, 2017、ARA News, January 26, 2017、Champress, January 26, 2017、al-Hayat, January 27, 2017、Iraqi News, January 26, 2017、Kull-na Shuraka’, January 26, 2017、al-Mada Press, January 26, 2017、Naharnet, January 26, 2017、NNA, January 26, 2017、Reuters, January 26, 2017、SANA, January 26, 2017、UPI, January 26, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダマスカス郊外県、ダマスカス県で反体制武装集団への攻勢を続ける(2017年1月26日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(1月26日付)によると、シリア軍が東グータ地方のカースィミーヤ町に突入し、同地で反体制武装集団と交戦した(ARA
News(1月26日付)によると、シリア軍はカースィミーヤ町を制圧した)。

また、ダマスカス郊外県では、ARA News(1月26日付)によると、シリア軍がアイン・フィージャ町一帯のバラダー渓谷にあるシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団の拠点などに対して「樽爆弾」40発あまりを投下し、攻撃を加えた。

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ダマスカス県では、ARA News(1月26日付)によると、シリア軍がジャウバル区への突入を試み攻撃を激化させた。

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アレッポ県では、ARA News(1月26日付)によると、シリア軍がダーラト・イッザ市を砲撃した。

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ダルアー県では、ARA News(1月26日付)によると、シリア軍がヌアイマ村への突入を試み、同地への攻撃を激化させた。

AFP, January 26, 2017、AP, January 26, 2017、ARA News, January 26, 2017、Champress, January 26, 2017、al-Hayat, January 27, 2017、Iraqi News, January 26, 2017、Kull-na Shuraka’, January 26, 2017、al-Mada Press, January 26, 2017、Naharnet, January 26, 2017、NNA, January 26, 2017、Reuters, January 26, 2017、SANA, January 26, 2017、UPI, January 26, 2017などをもとに作成。

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ロシア・トルコ軍によるバーブ市一帯でのダーイシュに対する合同軍事作戦にもかかわらず、ダーイシュはシリア軍、ハワール・キリス作戦司令室に対して反転攻勢(2017年1月26日)

アレッポ県では、ロシア国防省によると、ロシア・トルコ軍の両軍の戦闘機が、バーブ市一帯のダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して合同で空爆を実施した。

これに対し、ダーイシュ(イスラーム国)アレッポ州が声明を出し、トルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室によって制圧されていたサフラーニーヤ村を奪還したと発表した。

Kull-na Shuraka', January 26, 2017
Kull-na Shuraka’, January 26, 2017

また、ARA News(1月26日付)によると、ダーイシュはまた、シリア軍が最近になって制圧していたマドユーニーヤ村を奪還した。

一方、クッルナー・シュラカー(1月26日付)によると、ハワール・キリス作戦司令室は、ダーイシュとの戦闘の末にバーブ市近郊のカブル・ムクリー村を制圧したと発表した。

Kull-na Shuraka', January 26, 2017
Kull-na Shuraka’, January 26, 2017

AFP, January 26, 2017、AP, January 26, 2017、ARA News, January 26, 2017、Champress, January 26, 2017、al-Hayat, January 27, 2017、Iraqi News, January 26, 2017、Kull-na Shuraka’, January 26, 2017、al-Mada Press, January 26, 2017、Naharnet, January 26, 2017、NNA, January 26, 2017、Reuters, January 26, 2017、SANA, January 26, 2017、UPI, January 26, 2017などをもとに作成。

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首都ダマスカスでバラダー渓谷に対するシャーム・ファトフ戦線など反体制武装集団の占拠するデモ(2017年1月26日)

ダマスカス県では、SANA(1月26日付)によると、人民議会議事堂前で、首都の主要な水源を擁するダマスカス郊外県アイン・フィージャ町一帯のバラダー渓谷に対するシャーム・ファトフ戦線など反体制武装集団の占拠に抗議し、国際社会に対応を求めるデモが行われた。

デモには人民議会議員、水資源省職員、ダマスカス県およびダマスカス郊外県の水道公社職員らが参加した。

SANA, January 26, 2017
SANA, January 26, 2017

AFP, January 26, 2017、AP, January 26, 2017、ARA News, January 26, 2017、Champress, January 26, 2017、al-Hayat, January 27, 2017、Iraqi News, January 26, 2017、Kull-na Shuraka’, January 26, 2017、al-Mada Press, January 26, 2017、Naharnet, January 26, 2017、NNA, January 26, 2017、Reuters, January 26, 2017、SANA, January 26, 2017、UPI, January 26, 2017などをもとに作成。

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シリア国民連合と最高交渉委員会は、ジュネーブ4会議に向けたモスクワでの反体制派会合出席を拒否(2017年1月26日)

シリア革命反体制勢力国民連立のナスル・ハリーリー氏は、オリエント・ニュース(1月26日付)に対し、連立と最高交渉委員会が、26日にモスクワでロシア外務省が予定している反体制派の代表者による会合への参加を拒否したことを明らかにした。

ハリーリー氏は、拒否の理由に関して、ロシアが2月8日に開催予定のジュネーブ4会議において自らに近い反体制活動家からなる使節団を設置、派遣しようとしているためだと述べた。

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立、最高交渉委員会に加えて、ジュネーブ3会議、アスタナ会議で排除されていた西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党、同党と対立するシリア・クルド国民評議会、ジュネーブ3会議開催時に「モスクワ・リスト」と呼ばれた民主的変革諸勢力国民調整委員会、フマイミーム・グループをモスクワに招聘していた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、アレッポ県西部、イドリブ県でのシャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍拠点攻撃を「政権およびこれと同盟する占領者を利する」と非難、「国民軍」の結成を呼びかけた。

AFP, January 26, 2017、AP, January 26, 2017、ARA News, January 26, 2017、Champress, January 26, 2017、al-Hayat, January 27, 2017、Iraqi News, January 26, 2017、Kull-na Shuraka’, January 26, 2017、al-Mada Press, January 26, 2017、Naharnet, January 26, 2017、NNA, January 26, 2017、Orient News Net, January 26, 2017、Reuters, January 26, 2017、SANA, January 26, 2017、UPI, January 26, 2017などをもとに作成。

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アル=カーイダ系のシャーム・ファトフ戦線とアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動の対立が鮮明化するなか、そのほかの武装集団は静観の構え(2017年1月25日)

イドリブ県北部およびアレッポ県西部(アレッポ市西部郊外)一帯では、『ハヤート』(1月26日付)などによると、アル=カーイダ系組織のシャーム・ファトフ戦線が、「穏健な反体制派」と目されるムジャーヒディーン軍、シャームの鷹旅団、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動、そして両組織が参加するシャーム戦線所属組織との戦闘を続けた。

シリア人権監視団によると、この戦闘により、シャーム自由人イスラーム戦線、ムジャーヒディーン軍などからなる反体制武装集団は、イドリブ県ザーウィヤ山の村々、マアッラト・ヌウマーン市一帯などからシャーム・ファトフ戦線を放逐する一方、シャーム・ファトフ戦線はアレッポ県のアナダーン市、カフルハムラー村、ハーン・アサル村、フライターン市、カフルナーハー村、アウラム・クブラー町、アレッポ市西部郊外、同市北西部郊外、そして北部郊外を掌握したという。

この戦闘で、シャームファトフ戦線の司令官1人を含む7人を殺害、民間人5人が死傷、双方が多数の戦闘員を捕捉したという。

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シャームファトフ戦線は声明を出し、アレッポ市西部およびイドリブ県でのムジャーヒディーン軍拠点制圧に関して、「和解や停戦の計略は…アサド大西との和平へと革命を逸脱させる」ものだとアスタナ会議に参加した反体制武装集団を非難、「陰謀を挫折させ、未然に防ぐために抵抗し、輸入された計画を頓挫させる」ための介入だと主張、その目的が「殺戮ではなく戦闘にある」と正当化した。

Kull-na Shuraka', January 25, 2017
Kull-na Shuraka’, January 25, 2017
Kull-na Shuraka', January 25, 2017
Kull-na Shuraka’, January 25, 2017

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シャーム自由人イスラーム運動の司令官アリー・ウマル・アブー・アンマール氏は音声声明(https://youtu.be/DYlODKJwUN8)を出し、「武装組織どうしの戦闘発生を許さない…。戦闘発生を受け即時に部隊を総動員し、侵略者に対抗する」としたうえで、「シャーム・ファトフ戦線だけが司法に判断に委ねることを拒否した唯一の当時者」だと非難し、「我々のジハードを無に帰するような者は決して許さない」と厳正な態度で臨む意思を表明した。

ARA News, January 25, 2017
ARA News, January 25, 2017

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ヌールッディーン・ザンキー運動は声明を出し、シャーム・ファトフ戦線とムジャーヒディーン軍などの戦闘において「中立姿勢をとる」と宣言した。

ARA News, January 25, 2017
ARA News, January 25, 2017

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ファトフ軍に所属するハック旅団は声明を出し、シャーム・ファトフ戦線とムジャーヒディーン軍などの戦闘において「中立姿勢をとる」と宣言した。

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イドリブ県のサラーキブ市で活動する5組織は共同声明を出し、シャーム・ファトフ戦線と、ムジャーヒディーン軍、シャーム自由人イスラーム運動、シャームの鷹旅団、シャーム戦線との戦闘に関して、サラーキブ市を中立地帯に設定し、戦闘に関与しないと宣言した。

共同声明を出したのは、民間平和運動体、サラーキブ革命評議会、サラーキブ名士評議会、自由イドリブ県警察、地元評議会。

Kull-na Shuraka', January 25, 2017
Kull-na Shuraka’, January 25, 2017

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シャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム軍団などからなるファトフ軍の治安部隊は声明を出し、シャーム・ファトフ戦線とムジャーヒディーン軍などとの戦闘に巻き込まれることを回避するため、戦闘地域から撤収すると発表した。

共同声明には、シャーム・ファトフ戦線、ハック旅団、シャーム軍団、シャームの鷹旅団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、スンナ軍、シャーム自由人イスラーム運動の代表7人が署名している。http://www.all4syria.info/wp-content/uploads/2017/01/16114521_239842329801105_1636309007411449955_n-1.jpg

AFP, January 25, 2017、AP, January 25, 2017、ARA News, January 25, 2017、Champress, January 25, 2017、al-Hayat, January 26, 2017、Iraqi News, January 25, 2017、Kull-na Shuraka’, January 25, 2017、al-Mada Press, January 25, 2017、Naharnet, January 25, 2017、NNA, January 25, 2017、Reuters, January 25, 2017、SANA, January 25, 2017、UPI, January 25, 2017などをもとに作成。

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米軍が利用する農業飛行場を擁するロジャヴァの拠点都市ルマイラーン市(ハサカ県)近郊を所属不明のヘリコプターが爆撃(2017年1月25日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局ジャズィーラ地区の拠点都市で、米軍が利用する農業飛行場を擁するルマイラーン町の近郊で、所属不明のヘリコプター複数機が飛来、その直後に爆発が複数回発生した。

地元の複数の消息筋によると、爆発はこのヘリコプターの空爆によるものだという。

AFP, January 25, 2017、AP, January 25, 2017、ARA News, January 25, 2017、Champress, January 25, 2017、al-Hayat, January 26, 2017、Iraqi News, January 25, 2017、Kull-na Shuraka’, January 25, 2017、al-Mada Press, January 25, 2017、Naharnet, January 25, 2017、NNA, January 25, 2017、Reuters, January 25, 2017、SANA, January 25, 2017、UPI, January 25, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はマンビジュ市一帯(アレッポ県)、ハサカ県南部でダーイシュとの戦闘を続ける(2017年1月25日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、マンビジュ市郊外のジュッブ・マフズーム村およびタッル・ハウザーン村一帯で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

一方、ARA News(1月25日付)によると、ダーイシュの宗教警察(ヒスバ)司令官の一人でバーレーン人のアブー・アブドゥッラー・バフライニー氏がマンビジュ市南部のムスタリーハ村への潜入に失敗、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に投降した。

ARA News, January 25, 2017
ARA News, January 25, 2017

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシャッダーディー市南部郊外のファドガミー村一帯を砲撃し、2人が死亡、6人が負傷した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合がラッカ市郊外周辺地域を2度にわたり空爆した。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)の戦果を宣伝するアアマーク通信(1月25日付)が、ダーイシュがと西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍との戦闘の末、ラッカ市西部郊外のトゥワイフナ村、アブー・サフラ村、ジャアファル村、ジャアファル城、ジャルニーヤ村をダーイシュが奪還したと伝えた。

AFP, January 25, 2017、AP, January 25, 2017、ARA News, January 25, 2017、Champress, January 25, 2017、al-Hayat, January 26, 2017、Iraqi News, January 25, 2017、Kull-na Shuraka’, January 25, 2017、al-Mada Press, January 25, 2017、Naharnet, January 25, 2017、NNA, January 25, 2017、Reuters, January 25, 2017、SANA, January 25, 2017、UPI, January 25, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はヒムス県東部、ダイル・ザウル市一帯でダーイシュとの戦闘を続ける(2017年1月25日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカルヤタイン市郊外のカルヤタイン交差点とバーリダ丘を結ぶ回廊一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

なお同地には、イラク領内から、「シャーム軍」を含むダーイシュの戦闘員および前線司令官約300人が増派されたという。

一方、SANA(1月25日付)によると、シリア軍がタイフール航空基地(T4)一帯でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続け、南部のファワーイラ大隊基地一帯を制圧した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市労働者住宅地区、ムワッザフィーン地区で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦、シリア・ロシア両軍が同地を含むダイル・ザウル市各所(サーリヒーヤ地区、工場地区など)を40回以上にわたり空爆した。

空爆はまた、ブサイラ村、ジュナイナ村、ジーア村、フサイニーヤ町に対しても行われた。

これに対して、ダーイシュもダイル・ザウル市ハラービシュ地区を砲撃した。

一方、SANA(1月25日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに、ダイル・ザウル市およびその周辺地域(ダイル・ザウル航空基地、ジャフラ村、バイト・ダギーム村一帯)でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

シリア軍はまた、ダイル・ザウル市墓地地区、サルダ山一帯、ブガイリーヤ村、ムッラート村、フシャーム町のダーイシュ拠点に対して空爆を実施した。

AFP, January 25, 2017、AP, January 25, 2017、ARA News, January 25, 2017、Champress, January 25, 2017、al-Hayat, January 26, 2017、Iraqi News, January 25, 2017、Kull-na Shuraka’, January 25, 2017、al-Mada Press, January 25, 2017、Naharnet, January 25, 2017、NNA, January 25, 2017、Reuters, January 25, 2017、SANA, January 25, 2017、UPI, January 25, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダマスカス郊外県ハラスター市一帯の反体制武装集団に対する攻撃を激化(2017年1月25日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハラスター市郊外の車輌管理局一帯で、シリア軍、親政権武装勢力がジハード主義武装集団と交戦、同地を空爆・砲撃した。

シリア軍はまた、アルバイン市を空爆し、子供を含む7人が負傷した。

これに対して、ジハード主義武装集団はシリア政府支配下のダーヒヤト・アサド町を砲撃した。

アイン・フィージャ町一帯のバラダー渓谷でも、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員などからなる親政権武装勢力が、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団が占拠する同町を地対地ミサイルと思われる砲弾などで砲撃、1人が死亡した。

一方、SANA(1月25日付)によると、シリア軍が県東部のマンクーラ地区回廊一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヌアイマ村砲撃した。

またマリーハト・アタシュ村では、地雷の爆発によって子供3人と女性2人を含む6人が負傷した。

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クナイトラ県では、SANA(1月25日付)によると、シリア軍がハムリーヤ丘一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, January 25, 2017、AP, January 25, 2017、ARA News, January 25, 2017、Champress, January 25, 2017、al-Hayat, January 26, 2017、Iraqi News, January 25, 2017、Kull-na Shuraka’, January 25, 2017、al-Mada Press, January 25, 2017、Naharnet, January 25, 2017、NNA, January 25, 2017、Reuters, January 25, 2017、SANA, January 25, 2017、UPI, January 25, 2017などをもとに作成。

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ホワイト・ヘルメットなど「民間」団体7組織は、アル=カーイダ系のシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団が立て籠もるダマスカス郊外県バラダー渓谷を「被災地」に指定、国際社会に「民間人」救済のための緊急行動を呼びかける(2017年1月24日)

ダマスカス郊外県バラダー渓谷で活動する民間組織7団体は共同声明を出し、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団が立て籠もる同地を「被災地」に指定し、諸外国およびすべての人道機関に対して、同地でシリア軍の包囲を受けている民間人を救済するための緊急行動を呼びかけた。

共同声明を出したのは、バラダー渓谷および周辺地域救援委員会(ガッサーン・ダーラーティー)、バラダー渓谷医療委員会(フサーム・ラジャブ)、バラダー渓谷広報委員会(アリー・ナスルッラー)、バラダー渓谷地元評議会(アフマド・スフバ)、バラダー渓谷民間防衛隊(ホワイト・ヘルメット)(ムハンマド・ディヤーブ)、バラダー慈善機構(タミーム・カーディリー)、バラダー救援機構(ラドワーン・ナスルッラー)。

Kull-na Shuraka', January 26, 2017
Kull-na Shuraka’, January 26, 2017

AFP, January 26, 2017、AP, January 26, 2017、ARA News, January 26, 2017、Champress, January 26, 2017、al-Hayat, January 27, 2017、Iraqi News, January 26, 2017、Kull-na Shuraka’, January 26, 2017、al-Mada Press, January 26, 2017、Naharnet, January 26, 2017、NNA, January 26, 2017、Reuters, January 26, 2017、SANA, January 26, 2017、UPI, January 26, 2017などをもとに作成。

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シャーム・ファトフ戦線のクウェート人幹部はムジャーヒディーン軍攻撃に抗議し離反(2017年1月24日)

シャーム・ファトフ戦線の幹部の一人でクウェート人のアリー・アルジャーニー氏(アブー・ハサン・クワイティー)はツイッターを通じて、シャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍攻撃に異議を唱え、戦線を離反すると発表した。

ARA News, January 24, 2017
ARA News, January 24, 2017

AFP, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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シャーム・ファトフ戦線の攻撃を受けたムジャーヒディーン軍は、同戦線とともにアスタナ会議をボイコットしたアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動に忠誠を誓う(2017年1月24日)

ムジャーヒディーン軍は声明を出し、イドリブ県、アレッポ県でのシャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍拠点への攻撃を厳しく「政権とその支援者への奉仕以外の何ものでもない」非難し、「シャリーアに基づく正統な権利」を行使し、徹底抗戦すると宣言した。

Kull-na Shuraka', January 24, 2017
Kull-na Shuraka’, January 24, 2017

ムジャーヒディーン軍所属のダーナー大隊が声明を出し、シャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍の攻撃を厳しく非難した。

Kull-na Shuraka', January 24, 2017
Kull-na Shuraka’, January 24, 2017

 

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シャーム自由人イスラーム運動は声明を出し、イドリブ県およびアレッポ県西部でのシャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍への攻撃を非難した。

声明で、シャーム自由人イスラーム運動は、米主導の有志連合によるシャーム・ファトフ戦線の基地・拠点に対する連日の空爆について「シャーム・ファトフ戦線を孤立させようとする計画を断固拒否する」としつつ「シャーム・ファトフ戦線による他組織への根拠と正当性のない攻撃は革命を終焉させようとする計画を実行しようとする敵に奉仕する行為だ」と非難した。

そのうえで、武力衝突に対処するため、兵力引き離し部隊を派遣し、各地に検問所を設置、シャーム・ファトフ戦線およびその他の武装集団の戦闘目的での往来を禁じると発表した。

ARA News, January 24, 2017
ARA News, January 24, 2017

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シャームの鷹旅団の司令官アブー・イーサー・シャイフ氏は、イドリブ県およびアレッポ県西部でのシャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍への攻撃に対し、「総動員」を呼びかけ、シャーム・ファトフ戦線への対決姿勢を示した。

また、ファトフ軍を実質統括するサウジアラビア人説教師のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏はファトフ軍司令官7人とともに共同声明を出し、シャーム・ファトフ戦線に対してムジャーヒディーン軍への攻撃を停止するよう呼びかけた。

さらに、シリア・イスラーム評議会は声明を出し、シャーム・ファトフ戦線および同戦線を破門されたジュンド・アクサー機構に対して、アスタナ会議に出席している反体制武装集団への攻撃を控えるよう警鐘を鳴らした。

ARA News, January 24, 2017
ARA News, January 24, 2017
Kull-na Shuraka', January 24, 2017
Kull-na Shuraka’, January 24, 2017

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ARA News(1月24日付)、イナブ・バラディー(1月24日付)などによるとは、複数の消息筋の話として、イドリブ県およびアレッポ県で活動するムジャーヒディーン軍がシャーム自由人イスラーム運動への吸収合併を決定したと伝えた。

イナブ・バラディーによると、シャーム自由人イスラーム運動のアフマド・カッラ・アリー報道官が、シャーム・ファトフ戦線のムジャーヒディーン軍への攻撃を受け、ムジャーヒディーン軍はシャーム自由人イスラーム運動に合流することを決定したことを明らかにしたが、ムジャーヒディーン軍側からの正式な発表はないという。

一方、ARA Newsが伝えたところによると、ムジャーヒディーン軍アレッポ県西部方面司令官が音声声明で、シャーム自由人イスラーム運動への忠誠を宣言したという。

AFP, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、‘Inab Baladi, January 24, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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