イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月11日)

シリア国内の動き

アレッポ県では、ARA News(8月11日付)によると、アイン・アラブ市郊外のビール・タトマフ村にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点を西クルディスタン移行期部民局人民防衛隊が攻撃し、ダーイシュ戦闘員複数が死傷した。

一方、ダーイシュは、ジャアダ村の拠点からブルフ・ブーターン村、アシュマー村に向かって迫撃砲で砲撃を加え、複数の住民を死傷させた。

これに対して、人民防衛隊は、ジャアダ村・カッラ・クーザーク橋分岐点のダーイシュ検問所を砲撃し、応戦した。

このほか、カッターシュ村、ジュッブ・ファルジュ村でも未明に、人民防衛隊とダーイシュが交戦し、双方に死傷者が出た。

他方、SANA(8月11日付)によると、バーブ市で、軍がダーイシュ(イスラーム国)の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(8月11日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が未明に重火器などハサカ県グワイラーン地区に配備、国防隊やシリアの治安機関とともに、武装集団と交戦した。

ARA News, August 11, 2014
ARA News, August 11, 2014

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)によって占拠されているブーカマール市の旧軍事情報局ビル、ムーハサン市をシリア軍が空爆、砲撃した。

またダイル・ザウル市南西部のハッラータ油田地区・シューラー地区街道で、国防隊がダーイシュを要撃、ダーイシュ戦闘員3人を殺害した。

この戦闘で国防隊隊員も1人が戦死した。

このほか、シリア人権監視団は、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ジュバイラ地区、ムワッザフィーン地区で、イスラーム国(ダーイシュ)への忠誠を拒否したジハード主義武装集団から、ダーイシュが武器、弾薬、装備を募集したと発表した。

武器などを没収されたとされる武装集団は、ムハージリーン・イラー・アッラー旅団、アッバース旅団、正統カリフ旅団など。

イラク国内の動き

アンバール県作成司令官は、ラマーディー市北部一帯でのイラク軍による浄化作戦で、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員14人を殲滅したと発表した。

マダー・プレス(8月11日付)が伝えた。

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バービル県では、マダー・プレス(8月11日付)によると、ジュルフ・サフル地方でのイラク軍による掃討作戦で、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員14人が殺害された。

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ディヤラ県では、マダー・プレス(8月11日付)によると、ヤアクーバ市東部のジャルーラー地方をイスラーム国(ダーイシュ)がイラク・クルディスタン地域ペシュメルガとの交戦の末に、制圧した。

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イラク内務省によると、バグダード県南部のユースフィーヤ地区で、イラク軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、ダーイシュ戦闘員3人、イラク軍兵士2人が死亡した。

AFP, August 11, 2014、AP, August 11, 2014、ARA News, August 11, 2014、Champress, August 11, 2014、al-Hayat, August 12, 2014、Kull-na Shuraka’, August 11, 2014、al-Mada Press, August 11, 2014、Naharnet, August 11, 2014、NNA, August 11, 2014、Reuters, August 11, 2014、SANA, August 11, 2014、UPI, August 11, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年8月11日)

アサド大統領は2014年政令第34号を施行し、「シリア電子学校」を創設した。

「シリア電子学校」(本部はダマスカス県に設置)は教育省の所轄下に置かれ、初等教育、中等教育までの教育をインターネット技術などを通じて提供することを目的とする。

AFP, August 11, 2014、AP, August 11, 2014、ARA News, August 11, 2014、Champress, August 11, 2014、al-Hayat, August 12, 2014、Kull-na Shuraka’, August 11, 2014、al-Mada Press, August 11, 2014、Naharnet, August 11, 2014、NNA, August 11, 2014、Reuters, August 11, 2014、SANA, August 11, 2014、UPI, August 11, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月10日)

シリア国内の動き

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)に占拠されているラッカ市のマシュラブ地区、バドウ地区を空爆し、子供5人を含む12人が死亡、23人が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシュアイアート部族が住むアブー・ハマーム市、キシュキーヤ町、ガラーニージュ市を、数日にわたる戦闘の末に制圧した。

またシャアファ村にあるダーイシュの検問所近くで爆発が起こり、子供1人を含む2人が死亡した。

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ハサカ県では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊総司令部によると、ハサカ県グワイラーン地区をパトロール中の人民防衛隊が「テロ集団」の襲撃を受け、隊員7人が死亡した。

またARA News(8月10日付)によると、ハサカ市ヌシューワ地区では、爆弾が仕掛けられた車が爆発し、5人が死亡したほか、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠する同市南部郊外からタッル・ハジャル地区、ムフティー地区などに迫撃砲が打ち込まれ、4人が負傷した。

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アレッポ県では、SANA(8月10日付)によると、バーブ市で、軍がダーイシュ(イスラーム国)の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ARA News(8月10日付)は、イラクのニナワ県スィンジャール郡へのダーイシュ(イスラーム国)の侵攻を逃れ、シリア領内に入ったイラク人(ヤズィーディー派など)数百人が、ハサカ県ダイリーク市、マーリキーヤ市、マアバダ市、カフターニーヤ市に避難し、地元NGOの保護を受けていると報じた。

しかし、ARA Newsによると、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュは、シリア・クルディスタン民主党がカフターニーヤ市のイラク人避難民に対して行おうとした人道支援を阻止したという。

イラク国内の動き

イラク軍サーマッラー作戦司令室は、サラーフッディーン県サーマッラー郡のバグダード・ティクリート街道でダーイシュ(イスラーム国)のカリフを名乗るアブー・バクル・バクダーディー氏に近いとされる司令官ムハンマド・ハルダーン・ムハンマド氏を逮捕した、と発表した。

また治安筋によると、ダルーイーヤ郡での軍・警察部隊とダーイシュ(イスラーム国)との戦闘で3人が死傷した。

マダー・プレス(8月10日付)が伝えた。

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米国中央司令部は、アルビール市近郊のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して再び空爆を行ったと発表した。

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イラク軍情報局は、サラーフッディーン県、キルクーク県に対する空爆で、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員多数を殺害した、と発表した。

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ディヤラ県では、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガ第2師団司令部によると、ヤアクーバ市北東部での戦闘で、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員20人を殺害した。

マダー・プレス(8月10日付)が伝えた。

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アンバール県では、県警察によると、軍、警察部隊、部族民兵からなる合同部隊がハディーサ郡バルワーナ地方入り口でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュの外国人戦闘員17人を殺害した。

AFP, August 10, 2014、AP, August 10, 2014、ARA News, August 10, 2014、Champress, August 10, 2014、al-Hayat, August 11, 2014、Kull-na Shuraka’, August 10, 2014、al-Mada Press, August 10, 2014、Naharnet, August 10, 2014、NNA, August 10, 2014、Reuters, August 10, 2014、SANA, August 10, 2014、UPI, August 10, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月10日)

SANA(8月10日付)は、レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で避難生活を送っていたシリア人数百人が、マスナア・ジュダイダト・ヤーブース国境通行所を経由して、シリアに帰国し、ダマスカス郊外県クドスィーヤー市郊外に建設された一次避難センターに無事収容されたと報じた。

避難民の帰国は、アルサール村一帯での武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)とレバノン軍の戦闘を受けた動き。

SANA, August 10, 2014
SANA, August 10, 2014

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NNA(8月10日付)によると、レバノン軍はベカーア県バアルベック郡アルサール村一帯のワーディー・フスン、ワーディー・フマイド、ワーディー・アター、ラアス・サルジュ、ワーディー・ラフヤーン、サルジュ・ハサンといった戦略的要衝に展開し、厳戒態勢にあたった。

AFP, August 10, 2014、AP, August 10, 2014、ARA News, August 10, 2014、Champress, August 10, 2014、al-Hayat, August 11, 2014、Kull-na Shuraka’, August 10, 2014、al-Mada Press, August 10, 2014、Naharnet, August 10, 2014、NNA, August 10, 2014、Reuters, August 10, 2014、SANA, August 10, 2014、UPI, August 10, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年8月10日)

クッルナー・シュラカー(8月10日付)は、ヒムス県シャーイル油田へのダーイシュ(イスラーム国)の襲撃事件に関して、事件直前にラーミー・マフルーフ氏が代表を務めるNGOブスターン協会が同油田の警備に関する契約を結んでいたとしたうえで、ダーイシュの襲撃を防げなかったのはマフルーフ氏の責任だと断じた。

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アサド大統領は2014年布告第257号を発し、ワーイル・ナーディル・ハルキー首相を改めて首相に任命し、組閣を命じた。

SANA(8月10日付)が伝えた。

SANA, August 10, 2014
SANA, August 10, 2014

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ダイル・ザウル県選出の人民議会議員、地元名士らがダマスカス郊外県シャバーブ市で会合を開き、ダーイシュ(イスラーム国)によるテロ反対と、シリア軍への全面支持を訴えた。

SANA(8月10日付)が伝えた。

SANA, August 10, 2014
SANA, August 10, 2014

AFP, August 10, 2014、AP, August 10, 2014、ARA News, August 10, 2014、Champress, August 10, 2014、al-Hayat, August 11, 2014、Kull-na Shuraka’, August 10, 2014、al-Mada Press, August 10, 2014、Naharnet, August 10, 2014、NNA, August 10, 2014、Reuters, August 10, 2014、SANA, August 10, 2014、UPI, August 10, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月9日)

シリア国内の動き

クッルナー・シュラカー(8月9日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府との間で、ダイル・ザウル県ウマル油田で採掘した原油を、ヒムス市近郊の第4製油所に搬送することを取り決めた合意を交わした、と報じた(真偽は不明)。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ガラーニージュ市で、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員が部族民兵の検問所に自爆攻撃を行った。

またムサッラブ村・タリーフ村間で、何者かがダーイシュ司令官が乗った車を襲撃し、同乗していた2人を殺害した。

さらにムーハサン市をシリア軍が空爆し、女性2人、子供1人を含む一家5人が死亡した。

一方、クッルナー・シュラカー(8月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、人道支援物資を積んでダイル・ザウル市に向かっていたシリア赤新月社の車列(6輌)を捕捉した。

同報道によると、ダーイシュはこれに先立って、シリア赤新月社の車輌12輌の通過を許可していた。

シリア人権監視団によると、ダーイシュはウマル油田に併設された工業団地に住む住民に対して1週間以内に退去するよう通達した。

同団地にダーイシュ戦闘員の家族を居住させるのが目的だという。

これに関連して、クッルナー・シュラカー(8月9日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)がウマル油田近くの砂漠で守衛、労働者ら9人を銃殺刑に処したと報じた。

他方、SANA(8月9日付)によると、ダイル・ザウル県郊外の住民が複数の村でダーイシュ(イスラーム国)の攻撃に対抗、撃退した。

Kull-na Shuraka', August 9, 2014
Kull-na Shuraka’, August 9, 2014

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ハサカ県では、ARA News(8月9日付)によると、カーミシュリー市近郊のジャムアーヤ村で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、住民3人が負傷した。

また、シリア人権監視団によると、ハサカ市のムフティー地区とタッル・ハジャル地区に迫撃砲弾複数発が着弾し、子供1人と女性1人を含む5人が負傷した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタッル・アブヤド市郊外のクルド人の村タッル・アフダルに、中国人戦闘員数十人を居住させた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するバーブ市各所を軍が空爆した。

またダーイシュは、クワイリス航空基地のシリア軍拠点を砲撃した。

他方、SANA(8月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するバーブ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

イラク国内の動き

アンバール県では、マダー・プレス(8月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がバルワーナ橋を爆破、破壊した。

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バービル県では、マダー・プレス(8月9日付)によると、ジュルフ・サフル地方をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)司令官のアブー・アーミル・ディヤーリー氏を殺害した。

またイラク軍は同地方各所で、ダーイシュ戦闘員11人を殺害した。

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イラク内務省によると、バグダード県南部のアラブ・ジャッブール地区でのダーイシュ(イスラーム国)との交戦で、イラク軍兵士6人が死亡した。

AFP, August 9, 2014、AP, August 9, 2014、ARA News, August 9, 2014、Champress, August 9, 2014、al-Hayat, August 10, 2014、August 11, 2014、Kull-na Shuraka’, August 9, 2014、al-Mada Press, August 9, 2014、Naharnet, August 9, 2014、NNA, August 9, 2014、Reuters, August 9, 2014、SANA, August 9, 2014、UPI, August 9, 2014などをもとに作成。

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市民の動き(2014年8月9日付)

『ハヤート』(8月10日付)などによると、ダマスカス県ウマウィーイーン広場で、ダマスカス郊外県アドラー市ウンマーリーヤ地区の住民数十人がデモを行い、イスラーム戦線によって拉致されている家族を解放するため、同戦線と交渉を行うようシリア政府に求めた。

Kull-na Shuraka', August 9, 2014
Kull-na Shuraka’, August 9, 2014

AFP, August 9, 2014、AP, August 9, 2014、ARA News, August 9, 2014、Champress, August 9, 2014、al-Hayat, August 10, 2014、Kull-na Shuraka’, August 9, 2014、al-Mada Press, August 9, 2014、Naharnet, August 9, 2014、NNA, August 9, 2014、Reuters, August 9, 2014、SANA, August 9, 2014、UPI, August 9, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月8日)

シリア国内の動き

アレッポ県では、『ハヤート』(8月9日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がアイン・アラブ市西部のズィヤーラート村、バイヤーディーヤ村にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が同県におけるシリア軍最後の拠点であるタブカ航空基地攻略の準備を開始した。

イラク国内の動き

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(8月8日付)によると、ダルーイーヤ郡でイラク軍拠点に自爆攻撃を行おうとしたダーイシュ(イスラーム国)戦闘員の自爆ベルトが誤って爆発し、ダーイシュ戦闘員3人が死亡した。

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キルクーク県では、マダー・プレス(8月8日付)によると、ハッラーブ村近郊にあるイスラーム国(ダーイシュ)の拠点をイラク軍が空爆し、ダーイシュ戦闘員18人を殺害した。

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バービル県では、マダー・プレス(8月8日付)によると、ジュルフ・サフル地方にあるイスラーム国(拠点)3カ所をイラク軍が空爆し、ダーイシュのアキール・サイフッディーン司令官を含む戦闘員10人を殺害した。

また同地方で治安部隊がダーイシュ拠点を攻撃し、ダーイシュ戦闘員3人を死傷させた。

AFP, August 8, 2014、AP, August 8, 2014、ARA News, August 8, 2014、Champress, August 8, 2014、al-Hayat, August 9, 2014、Kull-na Shuraka’, August 8, 2014、al-Mada Press, August 8, 2014、Naharnet, August 8, 2014、NNA, August 8, 2014、Reuters, August 8, 2014、SANA, August 8, 2014、UPI, August 8, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年8月8日)

ダイル・ザウル県では、シリア軍航空機がダイル・ザウル市東部一帯に「ユーフラテス渓谷の歴史が注目する部族の英雄たちへ」、「寛大なるダイル・ザウル部族へ」などと題されたビラを散布し、ダーイシュ(イスラーム国)との戦いにおいてシリア軍と協力するよう呼びかけた。

『ハヤート』(8月9日付)、クッルナー・シュラカー(8月8日付)などが伝えた。

Kull-na Shuraka', August 8, 2014
Kull-na Shuraka’, August 8, 2014

AFP, August 8, 2014、AP, August 8, 2014、ARA News, August 8, 2014、Champress, August 8, 2014、al-Hayat, August 9, 2014、Kull-na Shuraka’, August 8, 2014、al-Mada Press, August 8, 2014、Naharnet, August 8, 2014、NNA, August 8, 2014、Reuters, August 8, 2014、SANA, August 8, 2014、UPI, August 8, 2014などをもとに作成。

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シリアでのイスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月7日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、イスラーム国(ダーイシュ)がシリア軍との戦闘の末、アイン・イーサー市近郊のシリア軍第93旅団基地を「完全制圧」、同基地に駐留していたシリア軍はタブカ航空基地方面に撤退した。

同監視団によると、ダーイシュ戦闘員3人が、第93旅団基地入り口で自爆攻撃を行い、第17師団基地から敗走していたシリア軍兵士27人を殺害し、最終的にダーイシュが基地を制圧したという。

自爆攻撃を行った3人のうち2人はシリア人(アブー・フザイファ・スーリー氏、アブー・アブドゥー・スーリー氏)、1人はアブー・ハージルを名乗る外国人戦闘員だったという。

なお、この戦闘でシリア軍兵士36人、ダーイシュ戦闘員(ほとんどが外国人)15人が死亡したという。

また親政権の複数の消息筋によると、シリア軍司令部が、約500人が駐留していた第93旅団基地からの撤退を命じ、複数の活動家によると、ダーイシュは基地に残された戦車53輌、大砲18門などを捕獲したという。また複数の活動家によると、シリア軍将兵約150人がダーイシュによって捕捉されたという。

ダーイシュの第93旅団基地により、ラッカ県におけるシリア軍の拠点はタブカ航空基地を残すのみとなった。

 

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アブー・ハマーム市周辺で、ダーイシュ(イスラーム国)とシュアイタート部族民兵が交戦し、ダーイシュ戦闘員5人が死亡した。

またスマート・ニュース(8月7日付)によると、救援物資を積んでダマスカス・ダイル・ザウル街道を移動していたシリア赤新月社の車輌3台をシリア軍戦闘機が誤爆し、ボランティア隊員4人が死亡、5人が負傷した。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)ハイル州(ダイル・ザウル県のこと)広報局がフェイスブックやツイッターを通じて、マヤーディーン市で行った市民20人の公開処刑の画像を公開した。

ARA News, August 7, 2014
ARA News, August 7, 2014

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ダマスカス郊外県カラムーン地方で武装闘争を続ける反体制武装集団11組織が、共同声明を出し、レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール村への武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)の襲撃に伴うレバノン軍と武装集団の戦闘に関する見解を示した。

声明のなかで、武装集団は、ヌスラ戦線などによるアルサール村襲撃を「無責任な行為」と批判した。

またレバノン政府に対しては、シリア人避難民保護への謝意を示しつつ、ヒズブッラーのシリア内政への干渉を許していると批判した。

共同声明を出した武装集団は以下の通り

1. イスラーム戦線イスラーム軍

2. クサイル師団

3. クサイルの鷹アサーラ・ワ・タンミヤ旅団

4. ハムド旅団

5. ラバート中隊ハーリド・ブン・ワリード大隊

6. 「備えよ」旅団

7. トルクメン第1旅団

8. 第1特殊任務連隊

9. ヒムス自由人旅団

10. ファトフの鷹旅団

11. 殉教者バクル・バッカール大隊

Kull-na Shuraka', August 7, 2014
Kull-na Shuraka’, August 7, 2014

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また、ダマスカス郊外県で活動するカラムーン地方合同軍事作戦司令室も声明を出し、レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール村への武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)の襲撃に伴うレバノン軍と武装集団の戦闘に関する見解を示した。

声明で作戦司令室は、アルサール村での戦闘に反対の意思を示す一方、ヒズブッラー戦闘員のシリアからの撤退を求めた。

Kull-na Shuraka', August 7, 2014
Kull-na Shuraka’, August 7, 2014

AFP, August 7, 2014、AP, August 7, 2014、ARA News, August 7, 2014、Champress, August 7, 2014、al-Hayat, August 8, 2014、August 11, 2014、Kull-na Shuraka’, August 7, 2014、al-Mada Press, August 7, 2014、Naharnet, August 7, 2014、NNA, August 7, 2014、Reuters, August 7, 2014、SANA, August 7, 2014、SMART News, August 7, 2014、UPI, August 7, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年8月7日)

ウムラーン・ズウビー情報大臣は、レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール村に対する武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)襲撃に関するサアド・ハリーリー元首相の言動に関して、「サアド・ハリーリー氏はサウジ政府が言うことを繰り返すだけのオウムで、彼の発言は反論するに値しない単なるつぶやきだ…。ハリーリー氏はサウジ政府の報道官になった方がいい」と酷評した。

SANA(8月7日付)が伝えた。

SANA, August 7, 2014
SANA, August 7, 2014

AFP, August 7, 2014、AP, August 7, 2014、ARA News, August 7, 2014、Champress, August 7, 2014、al-Hayat, August 8, 2014、Kull-na Shuraka’, August 7, 2014、al-Mada Press, August 7, 2014、Naharnet, August 7, 2014、NNA, August 7, 2014、Reuters, August 7, 2014、SANA, August 7, 2014、UPI, August 7, 2014などをもとに作成。

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シリアでのイスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月6日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方の無人地帯(対レバノン国境)でシリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員とダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線からなるジハード主義武装集団が交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アフタリーン市一帯で、クルド人戦線旅団などからなるジハード主義武装集団が、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦する一方、シリア軍が同地一帯を空爆した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、第93旅団基地周辺(アイン・イーサー市近郊)で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦、双方が迫撃砲を打ち合った。

複数の反体制活動家によると、この戦闘で、ダーイシュは、第17師団基地から敗走したシリア軍将兵が退避していた複数地点を制圧したという。

またシリア軍はタブカ市、アイン・イーサー市郊外のジャドゥーア村一帯のダーイシュ拠点を空爆した。

このほか、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が「刺繍の施された外套」をまとって外出した少女たちを逮捕した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アブー・ハルドゥーブ村のシュアイタート部族名士と住民がビデオ声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)のカリフを名乗るアブー・バクル・バクダーディー氏への忠誠を誓うと表明し、降伏した。

またマヤーディーン市マーキフ地区では、ダーイシュ検問所近くで、7月に爆弾を仕掛けた車を爆破し、ダーイシュ戦闘員5人を含む14人を殺害したと罪で、男性2人を斬首した。

さらにマヤーディーン市現代医学病院でも、ダーイシュは、「ダーイシュと交戦した」罪で男性1人を斬首した。

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ダーイシュ(イスラーム国)ラッカ州(ラッカ県のこと)広報局は、ダーイシュに反旗を翻したダイル・ザウル県シュアイタート部族の子息100人を過去数日間で殺害したと発表する一方、逮捕した同部族子息の写真複数枚を公開した。

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『クドス・アラビー』(8月6日付)は、シリア軍がロシア製戦車T82数十輌をダイル・ザウル県に派遣することを決定したと報じた。

同報道によると、T82の派遣は、現地でのパワー・バランスを覆すことが目的だという。

Kull-na Shuraka', August 6, 2014
Kull-na Shuraka’, August 6, 2014

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ハサカ市制圧に向けた攻撃を繰り返すダーイシュ(イスラーム国)に関して、「住民にとって異質なイデオロギーを押しつけようとしている」と非難する一方、ダーイシュの台頭が「政権の犯罪」の結果だと断じた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、イラクのニナワ県スィンジャール郡でのイスラーム国(ダーイシュ)によるヤズィーディー派住民への攻撃を非難した。

AFP, August 6, 2014、AP, August 6, 2014、ARA News, August 6, 2014、Champress, August 6, 2014、al-Hayat, August 7, 2014、Kull-na Shuraka’, August 6, 2014、al-Mada Press, August 6, 2014、Naharnet, August 6, 2014、NNA, August 6, 2014、al-Quds al-‘Arabi, August 6, 2014、Reuters, August 6, 2014、SANA, August 6, 2014、UPI, August 6, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年8月6日)

アサド大統領は2014年政令第33号を施行し、兵役免除にかかる2007年政令第30号の一部改正を行い、在外居住者の兵役免除金を1万5,000ドルから8,000ドルに減額するとともに、免除対象者の在外滞在期間を5年から4年に縮小すると定めた。

SANA(8月6日付)が伝えた。

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ハサカ県では、ARA News(8月6日付)によると、野党の国民青年公正成長党と革命青年連合(バアス党傘下の人民諸組織の一つ)がカーミシュリー市サブア・バフラート広場で座り込みデモを行い、ダーイシュ(イスラーム国)の攻撃を受けるハサカ市との連帯を訴えた。

ARA News, August 6, 2014
ARA News, August 6, 2014

AFP, August 6, 2014、AP, August 6, 2014、ARA News, August 6, 2014、Champress, August 6, 2014、al-Hayat, August 7, 2014、Kull-na Shuraka’, August 6, 2014、al-Mada Press, August 6, 2014、Naharnet, August 6, 2014、NNA, August 6, 2014、Reuters, August 6, 2014、SANA, August 6, 2014、UPI, August 6, 2014などをもとに作成。

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シリアでのイスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月5日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方の無人地帯(対レバノン国境地帯)で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団、ARA News(8月5日付)によると、ハサカ市各所にダーイシュ(イスラーム国)が同市南部郊外から発射したと思われる迫撃砲弾複数発が着弾、またグワイラーン地区で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と「グワイラーン自由人大隊」を名乗る武装集団が交戦した。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)のバラカ州(ハサカ県のこと)ワーリーが声明を出し、「PKK(西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党のこと)にハサカ市を明け渡そうとする政権の軍の退去」と「改悛」を求め、ハサカ市を制圧する意思を示した。

Kull-na Shuraka', August 5, 2014
Kull-na Shuraka’, August 5, 2014

 

他方、SANA(8月5日付)によると、対イラク国境に面するヤアルビーヤ村のパン工場が迫撃砲の攻撃(4日)を受け全焼した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がブサイル市で4日午後11時から5日早朝までの間、外出禁止令を発した。

またダーイシュ所轄の法廷が、ムハージリーン旅団司令官のシュジャーア・ヌワイジー氏とその兄弟の裁判を行い、ダイル・ザウル県(ダーイシュが言うところの「ハイル県」)からの追放処分を下した。

一方、ダーイシュ戦闘員は、ダイル・ザウル市内で、シャームの民のヌスラ戦線などの武器庫4カ所を発見した。

さらに未明には、ダイル・ザウル市内の政治治安部ビル前で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、建物が損壊、ダーイシュの戦闘員複数名が死傷した。

他方、シリア軍はシュハイル市近郊を空爆した。

またシュアイタート部族民兵との交戦の末にダーイシュが制圧したジャルズィー村では、男性2人が狙撃され、死亡した。

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ラッカ県では、ラッカ報道局(8月5日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が住民に対して県外への渡航を禁止する決定を下し、ラッカ市のラサーファ検問所で、多数の旅客バス(ボールマーン)が市内に引き返すことを余儀なくされた。

ダーイシュ広報局はツイッターを通じて声明を出し、シュアイタート地方を「軍管区」に指定、非戦闘員に対して24時間以内に同地方から退去するよう要請した。

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アレッポ県では、ARA News(8月5日付)によると、アイン・アラブ市で民主統一党がイラクのスィンジャール郡との連帯を訴えるデモを組織し、住民らが参加した。

ARA News, August 5, 2014
ARA News, August 5, 2014

一方、ダーイシュは5月29日に拉致したアイン・アラブ市のクルド人学生5人を釈放した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のハーディ・バフラ議長は声明を出し、レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール村への武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)の襲撃に関して、国連に同村一帯で避難生活を送るシリア人を保護するよう求めた。

アルサール村は人口が約4万人で、約12万人のシリア人が避難民として同村一帯で避難生活を送っているという。

AFP, August 5, 2014、AP, August 5, 2014、ARA News, August 5, 2014、Champress, August 5, 2014、al-Hayat, August 6, 2014、Kull-na Shuraka’, August 5, 2014、al-Mada Press, August 5, 2014、Maktab al-Raqqa al-I’lami, August 5, 2014、,Naharnet, August 5, 2014、NNA, August 5, 2014、Reuters, August 5, 2014、SANA, August 5, 2014、UPI, August 5, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月4日)

シリア国内の動き

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がサラミーヤ市西部のムザイラア地方の民家を襲撃し、一家7人(イスマーイーリー派)を惨殺した。

またサラミーヤ市近郊のアイドゥーン村周辺とサトヒーヤート地方で軍、国防隊がダーイシュと交戦した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が東ジャルズィー村、西ジャルズィー村で部族民兵と交戦し、両村を制圧した。

部族民兵はアブー・ハマーム市方面に撤退した。

またダーイシュが部族民兵との交戦の末に制圧したスワイダーン・ジャズィーラ村では、戦闘が収束、避難していた住民が帰宅した。

この戦闘では、ダーイシュの砲撃などによって、住民と部族民兵13人が死亡した。

一方、マフミーダ村と対イラク国境のブーカマール市では、ダーイシュが指名手配者の捜索活動を行ったという。

このほか、アブー・ハマーム市、キシュキーヤ町、ガラーニージュ市などでダーイシュと部族民兵の戦闘が続いたという。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、第93旅団に近いマシャーヒダ村各所を軍が砲撃、また同基地周辺で軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

イラク国内の動き

ニナワ県では、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガ筋によると、3日にダーイシュ(イスラーム国)に制圧されたモスル・ダムおよびダム近郊のワーナ村をペシュメルガ増援部隊が奪還した(ただしダーイシュ側をこれを否定している)。

またペシュメルガはシリア国境(ハサカ県ヤアルビーヤ村)に面するラビーア町を、ダーイシュと戦闘の末に奪還した。

このほか、イラク軍諜報機関によると、モスル市南部のタヤラーン地区に対する軍の空爆で、ダーイシュ(イスラーム国)の司令官の一人(パキスタン人)を殺害した。

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バービル県では、マダー・プレス(8月4日付)によると、ジュルフ・サフル地方をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員40人を殺害、拠点10カ所を破壊した。

またサンディージュ地方で、イラク軍とダーイシュが交戦し、ダーイシュの狙撃手8人が死亡した。

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バグダード県では、イラク内務省によると、南部のサイイド・アブドゥッラー地区でイラク軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、ダーイシュのワーリーを名乗るアブー・ニーシャーン・ジャヒーシー氏と副官8人が死亡した。

一方、北部のマシャーヒダ村での戦闘では、双方に16人の死傷者が出た。

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キルクーク県では、マダー・プレス(8月4日付)によると、フワイジャ郡をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員12人が死亡した。

AFP, August 4, 2014、AP, August 4, 2014、ARA News, August 4, 2014、Champress, August 4, 2014、al-Hayat, August 5, 2014、Kull-na Shuraka’, August 4, 2014、al-Mada Press, August 4, 2014、Naharnet, August 4, 2014、NNA, August 4, 2014、Reuters, August 4, 2014、SANA, August 4, 2014、UPI, August 4, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月3日)

シリア国内の動き

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方の無人地帯(対レバノン国境地帯)を軍が砲撃、国防隊、ヒズブッラー戦闘員とともに、シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

この戦闘で、ヒズブッラー戦闘員4人が死亡、またシリア軍はカーラ市一帯も空爆したという。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、第93旅団基地周辺(アイン・イーサー市)で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

また、ARA News(8月3日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が撤退したファイヌータ村とバルカル村(タッル・アブヤド市近郊)を西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が制圧した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダラニー村、スワイダーン・ジャズィーラ村、アブー・ハマーム市で、ダーイシュ(イスラーム国)とシュアイタート部族の民兵が交戦し、ダーイシュにモロッコ人戦闘員とチェチェン人戦闘員の2人が死亡した。

またマヤーディーン市に近いバクラス町の砂漠地帯で武装集団がダーイシュを要撃し、ダーイシュ戦闘員2人が死亡した。

さらにブーライル村では、ダーイシュと戦うシュアイタート部族への支持を表明するデモが行われ、住民らが参加した。

一方、ダーイシュは、ジハード主義武装集団の元司令官を逮捕した。

他方、シリア軍はクーリーヤ市を砲撃、またティヤーナ村のダーイシュ拠点を空爆したもの、子供1人を含む4人が技師となった。

空爆はダーイシュが撤退したあとに行われたという。

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ヒムス県では、SANA(8月3日付)によると、シャーイル山(ハマー県)西部一帯の軍検問所を襲撃しようとした武装集団を軍が撃退した。

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ハサカ県では、ARA News(8月4日付)によると、ハサカ市ナシュワ地区でシリア治安当局のパトロール部隊を狙った爆弾テロが発生し、隊員2人が負傷、またシリア軍が展開する同市南部に迫撃砲弾1発が着弾した。

これを受け、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とアサーイシュがハサカ県アズィーズィーヤ地区などに展開し、治安維持活動にあたった。

また、シリア軍も、ダーイシュ(イスラーム国)が展開するハサカ市南部のフール村をヘリコプターで空爆したほか、カーミシュリー市南部にあるダーイシュの拠点タッル・ハミース市近郊を砲撃した。

一方、SANA(8月3日付)によると、カーミシュリー市東部郊外のラフヤート村一帯に潜入しようとした武装集団を軍が撃退した。

またラーシディーヤ村の武装集団拠点を軍が攻撃した。

イラク国内の動き

ニナワ県では、マダー・プレス(8月3日付)、ARA News(8月3日付)などによると、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガの撤退を受け、ダーイシュ(イスラーム国)がスィンジャール郡を制圧、同地にあるヤズィーディー派の巡礼地や礼拝所多数を爆破、破壊した。

これを受け、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガが同地への増援部隊派遣を決定した。

またダーイシュが占拠するモスル・ダム近くでペシュメルガとダーイシュが交戦した。

一方、イラク軍はタッルアファル郡を空爆し、ダーイシュ戦闘員100人を死傷させた。

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バービル県では、マダー・プレス(8月3日付)によると、バービル県、バグダード県の合同治安部隊がジュルフ・サフル地方でダーイシュ(イスラーム国)の掃討を進め、ダーイシュ戦闘員40人を殲滅し、車輌多数を破壊した。

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バグダード県では、マダー・プレス(8月3日付)によると、アブー・グライブ地方のザイダーン村で、イラク軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、ダーイシュ戦闘員2人、イラク軍兵士1人が死亡した。

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サラーフッディーン県では、マダー・プレス(8月3日付)によると、トゥーズ郡のサラーム村のダーイシュ(イスラーム国)拠点をイラク軍が空爆し、ダーイシュ戦闘員45人が死傷、車輌35輌が破壊された。

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アンバール県では、マダー・プレス(8月3日付)によると、カダー郡でイラク軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、ダーイシュ戦闘員16人を殺害、逮捕、車輌13輌を破壊した。

AFP, August 3, 2014、AP, August 3, 2014、ARA News, August 3, 2014、August 4, 2014、Champress, August 3, 2014、al-Hayat, August 4, 2014、Kull-na Shuraka’, August 3, 2014、al-Mada Press, August 3, 2014、Naharnet, August 3, 2014、NNA, August 3, 2014、Reuters, August 3, 2014、SANA, August 3, 2014、UPI, August 3, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月3日)

、のままだという。

戦闘は、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓ったイスラームの暁大隊のイマード・アフマド・ジュムア司令官をレバノン当局が2日に逮捕したことを発端として発生していた。

MTV(8月3日付)、NNA(8月3日付)によると、武装集団は、第83大隊の兵舎、アルサール専門学校検問所などを一時制圧したが、レバノン軍により奪還されたという。

武装集団に関して、LBCIは「そのほとんどがシリア人避難民キャンプからやって来た」と報じた。

Naharnet, August 3, 2014
Naharnet, August 3, 2014

その後、ウラマー委員会の仲介のもと、午後9時に人道停戦が発効し、負傷者や遺体の搬出作業が行われた。

一方、レバノンの声(8月3日付)によると、シリア軍戦闘機がアルサール村近郊を空爆し、武装集団戦闘員複数が死傷したという。

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LBCI(8月3日付)によると、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃(2日)によって、拉致された内務治安郡総局の隊員20人がユーチューブを通じてビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?v=G8lbArRkI3c)を出し、「レバノン軍によるアルサール村攻撃によって民間人の被害が出ることを回避するために、離反した」と発表した。

隊員らはまた、ヒズブッラーがシリア国内でテロ活動を行っていると非難した。

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ヒズブッラーは、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃(2日)に関して声明を出し、「組織されたテロ集団によるこうした犯罪の継続は、外国の保護や国内の事情によって支えられている」との見方を示したうえで、「こうしたテロ集団を正当化する口実を排除して…レバノン人はみなで立ち向かうべきだ」と主唱した。

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進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首はレバノン山地県の遊説先で、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃(2日)に関して、「ヒズブッラーがシリアで戦っていることがレバノンにテロの脅威をもたらしたのではない」との見方を示すとともに、国内の不和を解消し、軍、治安部隊を支援し、タクフィール主義者に対抗する必要があると強調した。

ナハールネット(8月3日付)が伝えた。

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米国務省は声明を出し、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃(2日)に関して、犠牲者に哀悼の意を示すとともに、過激派を含むすべての当事者にレバノン政府を尊重するよう呼びかけた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、シリア人武装集団によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃を非難、レバノンの主権、独立、安定を尊重する必要を強調するとともに、レバノンのシリア人避難民の保護を求めた。

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NNA(8月3日付)によると、北部県トリポリ市のシリア街道、スタルコ地区、ブラード・ビーサール地区、グラバー地区、タラアト・ウマリー地区、クッバ地区で深夜、武装集団が発砲し、軍と交戦した。

AFP, August 3, 2014、AP, August 3, 2014、ARA News, August 3, 2014、Champress, August 3, 2014、al-Hayat, August 4, 2014、Kull-na Shuraka’, August 3, 2014、al-Mada Press, August 3, 2014、MTV, August 3, 2014、Naharnet, August 3, 2014、NNA, August 3, 2014、Reuters, August 3, 2014、SANA, August 3, 2014、UPI, August 3, 2014、Voice of Lebanon, August 3, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月2日)

レバノン国内の動き

『ハヤート』(8月3日付)、ナハールネット(8月2日付)などは、レバノン軍が、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外の無人地帯に設置された検問所で、シリア人のイマード・アフマド・ジュムア氏を逮捕し、その後の取り調べで、シャームの民のヌスラ戦線メンバーだと判明したと報じた。

ナハールネット(8月2日付)によると、ジュムア氏(シリア人)は、ヌスラ戦線のメンバーではなく、イスラームの暁大隊の司令官として、ヒムス県クサイル市の攻防戦に参加、その後ダマスカス郊外県カラムーン地方を拠点に反体制武装闘争を続け、最近ではベカーア県に入り、同地の武装集団を支援してきたという。

またジュムア氏が率いるイスラームの暁大隊は、7月20日付のビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?v=tQB-pJEBOOg)で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓っていた。

Naharnet, August 2, 2014
Naharnet, August 2, 2014

またジュムア氏逮捕を受け、覆面をしたシリア人武装集団が午後、アルサール村郊外のマスヤダ地区、ワーディー・フマイイド地区にあるレバノン軍検問所、内務治安郡総局などを襲撃し、内務治安郡総局隊員ら複数名を拉致した。

Naharnet, August 2, 2014
Naharnet, August 2, 2014

 

また武装集団は、レバノン軍と交戦し、兵士2人を含む7人が死亡し、多数が負傷した。

一方、レバノン軍はアルサール村方面にヘリコプターなどを派遣、また武装集団に対して砲撃を加え、同日晩にはマスヤダ地区の検問所を奪還し、ワーディー・フマイイド方面に進軍した。

シリア国内の動き

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方の無人地帯(対レバノン国境地帯)で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

同監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、この戦闘で軍側は、「ヌスラ戦線とダーイシュ(イスラーム国)」の戦闘員を要撃し、50人以上を殲滅したという。

一方、カラムーン広報局によると、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍、ムハンマドの鷹大隊、ヌスラ戦線、第11師団特殊部隊、外国人旅団、ハビーブ・ムスタファー旅団、カラムーン自由人大隊、フーシュ・アラブ殉教者連合、スンナの獅子大隊は、「カラムーン諸都市解放の戦い」を開始し、ジュッバ町周辺の軍検問所4カ所を攻撃・破壊し、軍側の兵士・戦闘員7人(うちヒズブッラー戦闘員4人)を殺害、またシリア軍戦闘機を撃墜した。

またシリア人権監視団によると、ダイル・アティーヤ市周辺の軍、ヒズブッラー戦闘員の検問所複数カ所を反体制武装集団が襲撃した。

他方、SANA(8月2日付)によると、レバノン国境に近いカラムーン地方無人地帯(ジュッバ町郊外の農場)およびザバダーニー市郊外の無人地帯で、シリア軍がレバノン領から潜入しようとしたシャームの民のヌスラ戦線の外国人戦闘員を迎撃、殲滅した。

またムライハ市北部・東部郊外、ナシャービーヤ農場、アーリヤ農場、アドラー市旧市街、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外、マガッル・ミール市、シャイフ・アブドゥッラー農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシュアイタート部族民兵との戦闘の末、アブー・ハマーム市、キシュキーヤ町、ガラーニージュ市から撤退した。

これに関して、シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ダイル・ザウルの部族革命家が「勝利を祝っている」と発表した。

イラク国内の動き

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(8月2日付)によると、マダー・プレス(8月2日付)によると、トゥーズ郡のハバシュ村、ヤンカジャ村、サラーム村、アムーハサン市のダーイシュ(イスラーム国)拠点をイラク軍が空爆した。

一方、ダーイシュは、アイン・ザーラ油田とバトマ油田を制圧した。

このほか、バイジ製油所近郊をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の車輌4輌を破壊した。

またダーイシュが拠点として使用しているアラム地方警察署をイラク軍が空爆したが、隣接する住居などが被弾し、女性と子供合わせて4人が死亡、また義勇兵9人も負傷した。

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アンバール県では、マダー・プレス(8月2日付)によると、ラマーディー市西部のハディーサ郡にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点をイラク軍が攻撃し、ダーイシュの「最重要」司令官8人を殺害した。

殺害された司令官8人は、ムハンマド・ムスリム・ラーウィー氏、ヤースィーン・ナージフ・ラーウィー氏、アミーン・ビラール・ラーウィー氏、アフマド・マフディー・ラーウィー氏、ハーリド・ハサン・ラーウィー氏ら。

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ディヤラ県では、マダー・プレス(8月2日付)によると、ヤアクーバ市北東部をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員50人を殺害した。

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バービル県では、マダー・プレス(8月2日付)によると、イラク軍がジュルフ・サフル地方を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員55人を殺害した。

AFP, August 2, 2014、AP, August 2, 2014、ARA News, August 2, 2014、Champress, August 2, 2014、al-Hayat, August 3, 2014、Kull-na Shuraka’, August 2, 2014、al-Mada Press, August 2, 2014、Naharnet, August 2, 2014、NNA, August 2, 2014、Reuters, August 2, 2014、SANA, August 2, 2014、UPI, August 2, 2014などをもとに作成。

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最新論考「アサド政権を利する「イスラム国」の台頭:欧米の無力、さらに露呈」(e-World Premium)

青山弘之「アサド政権を利する「イスラム国」台頭:欧米の無力、さらに露呈」

e-World Premium, Vol. 7, 2014年8月、pp. 28-32

■対アサドでアルカイダを黙認した欧米
■既存武装集団の離合集散促す
■欧米諸国に軍事解決認めさせるメッセージ
アルカイダ系過激組織「イスラム国」の攻勢は、イラクの民主政治が宗派主義的プロパガンダにもろいことを白日の下にさらしたが、シリアにおいては、民主化や人道保護の名の下にテロを黙認してきた欧米諸国の干渉政策の失敗を象徴する出来事として捉えることができる。・・・

イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月1日)

シリア国内の動き

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アブー・ハルドゥーブ村でダーイシュ(イスラーム国)が部族の民兵と交戦し、女性1人を含む住民・民兵7人が死亡、ダーイシュ戦闘員多数が負傷した。

またティヤーナ村で何者かがダーイシュの広報活動家に手榴弾を投げ込んだ。

一方、ダイル・ザウル市では、ダーイシュがタキーヤト・ナクシュバンディー・モスク、タキーヤト・シャイフ・アブドゥッラー・モスクを閉鎖した。シリア人権監視団によると、ダーイシュは両モスクの爆破を計画しているという。

他方、クッルナー・シュラカー(8月1日付)は、ダーイシュの広報活動家の一人がツイッターで、ダーイシュのアミールの一人でアブー・アリー・シュアイティーを名乗る活動家が「ダイル・ザウルの覚醒評議会」(部族民兵のこと)の要撃を受けて死亡したと綴っている、と報じた。

シュアイティー氏は、本名がアブドゥッラッザーク・イーサーで、シリア革命総合委員会メンバーとして活動したのち、アスラ軍を創設し、ヒムス県クサイル市での戦闘に参加し、敗走後はダーイシュに忠誠を誓い、活動を続けていた。

このほか、ダーイシュの司令官らが報道関係者と会談し、カリフ国家の承認、イスラーム国家の承認、「いわゆるイスラーム国」、「ダーイシュ」といった呼称の使用禁止などを現地での報道活動の条件として告知した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ県南東部にシリア軍と国防隊が進軍し、ハムル村、サラーリーヤ村、ファッラーハ村、マアルーフ村、マクバラ村からダーイシュ(イスラーム国)が撤退、シャッダーディー市方面に後退した。

レバノン国内の動き

7月29日に死亡が捧持されたヒズブッラー司令官のイブラーヒーム・ハーッジ氏の葬儀が生地のベカーア県バアルベック郡カルヤー村で行われ、住民ら多数が参列した。

ハーッジ氏の死に関して、ジャディード(8月1日付)は、同氏がシリアのダマスカス郊外県カラムーン地方での反体制武装集団との戦闘ではなく、イラクでの「聖地防衛」の任務中に戦死したと伝えた。

Naharnet, August 2, 2014
Naharnet, August 2, 2014

イラク国内の動き

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(8月1日付)によると、ティクリート市南部のバラド郡ヤスリブ地方をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員27人を殲滅、車輌6両を破壊した。

またダルーイーヤ軍北部では、軍、警察、部族民兵がダーイシュと交戦し、ダーイシュ戦闘員6人を殺害した。

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ニナワ県では、マダー・プレス(8月1日付)によると、モスル市北部のカンディー軍事基地のダーイシュ(イスラーム国)拠点をイラク軍が空爆し、ダーイシュ戦闘員40人を殺害、車輌20両を破壊した。

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アンバール県では、マダー・プレス(8月1日付)によると、ラマーディー市西部のハスファ地方(ハディーサ郡・カーイム郡間)をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員60人を殺害した。

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バービル県では、マダー・プレス(8月1日付)によると、ヒッラ市北部のジュルフ・サフル地方をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員30人を殺害した。

諸外国の動き

『ハヤート』(8月2日付)によると、エジプトの宗教関係省は声明を出し、1日に各地で行われた反体制デモに関して、ダーイシュ(イスラーム国)とムスリム同胞団が結託していると断じた。

AFP, August 1, 2014、AP, August 1, 2014、ARA News, August 1, 2014、Champress, August 1, 2014、al-Hayat, August 2, 2014、Kull-na Shuraka’, August 1, 2014、al-Mada Press, August 1, 2014、Naharnet, August 1, 2014、NNA, August 1, 2014、Reuters, August 1, 2014、SANA, August 1, 2014、UPI, August 1, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

レバノンの動き(2014年8月1日)

NNA(8月1日付)によると、シリア軍戦闘機がベカーア県バアルベック郡アルサール村東部の国境地帯(アジュラム地区、ザムラーニー地区)を空爆、複数人が負傷した。

AFP, August 1, 2014、AP, August 1, 2014、ARA News, August 1, 2014、Champress, August 1, 2014、al-Hayat, August 2, 2014、Kull-na Shuraka’, August 1, 2014、al-Mada Press, August 1, 2014、Naharnet, August 1, 2014、NNA, August 1, 2014、Reuters, August 1, 2014、SANA, August 1, 2014、UPI, August 1, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月31日)

シリア国内の動き

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市(クルド語名コバネ)西部郊外で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、ダーイシュ戦闘員35人が殺害し、同地一帯の村々を奪還、ダーイシュの拠点複数カ所を制圧した。

人民防衛隊側も隊員14人が死亡した。

同監視団によると、ダーイシュはアイン・アラブ市とアフタリーン市を結ぶ対トルコ国境地帯の制圧をめざし、アイン・アラブ市攻略を進めていたという。

なお、アフタリーン市方面では、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線が撤退し、ダーイシュはクルド人戦線旅団と交戦を続けている。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、キシュキーヤ町、アブー・ハマーム市、ガラーニージュ市一帯で、シュアイタート部族の民兵とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

この戦闘に関して、シュアイタート部族民兵や活動家らは、インターネット上に殺害したダーイシュ戦闘員の写真などを公開、「シュアイタートはダーイシュどもに対して蜂起する」、「ダーイシュの傭兵に対する民衆抵抗」といったメッセージを書き込んだ。

これを受け、ダーイシュは、マヤーディーン市とアシャーラ市を結ぶ橋を閉鎖、ブサイラ市からガラーンンジュ村に至る地域一帯の検問所を強化、キシュキーヤ町、ガラーニージュ市、アブー・ハマーム市で強制捜査や住民の逮捕を行う一方、何者かがアシャーラ市に架かる橋にあるダーイシュ検問所に向けて発砲した。

一方、クッルナー・シュラカー(7月31日付)によると、ダーイシュは戦闘員数百人と重車輌を投入し、シュアイタート部族民兵に対抗、約60人を捕捉した。

他方、SANA(7月31日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区、旧空港地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

ARA News, July 31, 2014
ARA News, July 31, 2014

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市郊外のマシュタル地区からダーイシュ(イスラーム国)が同市内に向けて迫撃砲を発射、7発が着弾、住民3人(ARA News(7月31日付)によると4人)が死亡した。

またシリア軍がハサカ市南部のサブア・スクール地区でダーイシュと交戦、双方に死傷者が出た。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍第93旅団基地への突入準備に向けて同基地周辺に集結、住民に退去を呼びかけた。

これに対してシリア軍は地対地ミサイルで基地周辺を攻撃した。

イラク国内の動き

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(7月31日付)によると、イラク軍がムーハサン市、ブーリダー村などを空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員27人を殺害した。

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キルクーク県では、マダー・プレス(7月31日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がキルクーク市西部のザーブ地方で、忠誠を拒否したジュブール部族の族長の妻を殺害した。

またキルクーク市南部のターザ地方をダーイシュが砲撃した。

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バービル県では、マダー・プレス(7月31日付)によると、イラク軍はジュルフ・サフル地方の複数カ所を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員20人を殺害した。

AFP, July 31, 2014、AP, July 31, 2014、ARA News, July 31, 2014、Champress, July 31, 2014、al-Hayat, August 1, 2014、Kull-na Shuraka’, July 31, 2014、al-Mada Press, July 31, 2014、Naharnet, July 31, 2014、NNA, July 31, 2014、Reuters, July 31, 2014、SANA, July 31, 2014、UPI, July 31, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年7月31日)

アサド大統領(シリア・アラブ軍武装部隊総司令官)は69回目となるシリア・アラブ軍創設記念日(8月1日)を記念して、軍機関誌『人民軍』を通じて祝辞を発表し、「我々のテロとの戦いは存在と運命をかけた戦いであり、怠慢や休戦の余地はない。我々は今日、これまで以上に、内乱と分割を狙った植民地主義的なテロ計略に敢然と対抗するために備えている。こうした計略はシリア、さらには地域全体に向けられており、現在起こっている混乱やテロに乗じたシオニストの敵の野望に資するものだからだ」と鼓舞した。

SANA(7月31日付)が伝えた。

AFP, July 31, 2014、AP, July 31, 2014、ARA News, July 31, 2014、Champress, July 31, 2014、al-Hayat, August 1, 2014、Kull-na Shuraka’, July 31, 2014、al-Mada Press, July 31, 2014、Naharnet, July 31, 2014、NNA, July 31, 2014、Reuters, July 31, 2014、SANA, July 31, 2014、UPI, July 31, 2014などをもとに作成。

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最新論考「宗派対立」では読み解けないイラクの混乱:シリア紛争との連続線」(『外交』)

青山弘之「宗派対立」では読み解けないイラクの混乱:シリア紛争との連続線」(一点視界・一天四海)『外交』第26号、2014年7月、pp. 86-90

http://book.jiji.com/gaiko/

イスラム過激派の武装勢力が「イスラム国家」の樹立を宣言、首都バグダッドへの侵攻を続けるなどイラク情勢が緊迫の度を強めている。情勢悪化の本質的要因に何があるのか。「アラブの春」以降混乱が激化するアラブ世界の現状を、青山弘之・東京外国語大学教授に分析してもらった。・・・

イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月30日)

シリア国内の動き

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シュアイタート族民兵がアブー・ハマーム市でダーイシュ(イスラーム国)の偵察部隊とキシュキーヤ町のダーイシュ本部を襲撃、交戦した。

交戦は、キシュキーヤ町でシュアイタート族の子息3人がダーイシュに逮捕されたことが葉池にあるという。

この戦闘で、部族民兵3人とダーイシュ戦闘員少なくとも3人(8人という情報もあり)が死亡し、事態に対応するため、ダーイシュはタナク油田地帯からアブー・ハマーム市、ガラーニージュ市、キシュキーヤ町方面に援軍を派遣した。

またダーイシュは、「イスラーム法適用」のため、「タバコ、水タバコの販売と嗜好を禁止」するとの告知を発表した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がハッターブ氏東部一帯を「樽爆弾」で空爆した。

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アレッポ県では、ARA News(7月30日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、北の太陽大隊、ラッカ革命家旅団が、アイン・アラブ市郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ドゥワイラート村、シュユーフ・タフターニー町、シュユーフ・ファウカーニー町、ブーラーズ村、バイヤーダ村、ハッラーブ・アトゥウ村、ジュッブ・ファラジュ村を制圧した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がミールビーヤ連隊基地の食糧庫から大量の穀物をシャッダーディー市方面に持ち去った。

また、ARA News(7月30日付)によると、タッル・アブヤド市郊外のアフマディーヤ村に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)を、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が要撃、ダーイシュ戦闘員4人を殺害した。

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アレッポ市北部で活動するクルド人戦線旅団総司令部は声明を出し、イスラーム戦線に属す一部の武装集団が同地一帯から撤退、その際にダーイシュ(イスラーム国)に自らの武器・弾薬を直接、間接に手渡したと批判した。

クルド人戦線旅団によると、イスラーム戦線の敗走により、同地でダーイシュと戦っているのは、自分たちとアムジャード・シャームなどわずかだという。

イラク国内の動き

アンバール県では、マダー・プレス(7月30日付)によると、ファッルージャ市周辺で、イラク軍がダーイシュ(イスラーム国)の車列を空爆し、ダーイシュ戦闘員13人を殺害した。

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イラク軍諜報機関によると、イラク軍がバードゥーシュ刑務所のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、ニナワ県シャリーア委員会幹部のアフガン人、サウジ人、シリア人の3人を殺害した。

マダー・プレス(7月30日付)が伝えた。

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サラーフッディーン県では、マダー・プレス(7月30日付)によると、イラク軍がシャルカート郡でダーイシュ(イスラーム国)の車輌を空爆し、ダーイシュ戦闘員20人を殺害した。

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バグダード県では、マダー・プレス(7月30日付)によると、南部のユースフィーヤ地区で、イラク軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、イラク軍兵士9人が死傷、ダーイシュ戦闘員3人が死亡した。

AFP, July 30, 2014、AP, July 30, 2014、ARA News, July 30, 2014、Champress, July 30, 2014、al-Hayat, July 31, 2014、Kull-na Shuraka’, July 30, 2014、al-Mada Press, July 30, 2014、Naharnet, July 30, 2014、NNA, July 30, 2014、Reuters, July 30, 2014、SANA, July 30, 2014、UPI, July 30, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月29日)

シリア国内の動き

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアフタリーン市北部のダーイシュ(イスラーム国)拠点などを砲撃、これに対してダーイシュも同村南部を迫撃した。

またシリア軍はカフルハムラ村を戦闘機で攻撃した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアイヤーシュ村、ハワーイジュ村、ハリータ村を空爆、住民が避難する一方、ダイル・ザウル航空基地周辺でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

ダーイシュはまたシリア軍が駐留するジャヒーフ放送施設、第137旅団基地武器庫を砲撃した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市南部でのダーイシュ(イスラーム国)との戦闘で、シリア軍兵士2人が死亡した。

イラク国内の動き

マダー・プレス(7月29日付)は、イラク軍アンバール県作成司令室筋の話として、ダーイシュ(イスラーム国)がイラク国内で捕獲した武器・装備(車輌、装甲車、重火器、ロケット弾など)、発電機をカーイム郡経由でシリア領内(ダイル・ザウル県ブーカマール市一帯)に密輸していると報じた。

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アンバール県では、マダー・プレス(7月29日付)によると、イラク軍がカルマ郡でダーイシュ(イスラーム国)残党を追撃し、ダーイシュ戦闘員40人を殺害した。

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バービル県では、マダー・プレス(7月29日付)によると、イラク軍戦闘機がジュルフ・サフル地方のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、ダーイシュ戦闘員25人を殺害した。

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サラーフッディーン県では、マダー・プレス(7月29日付)によると、ダルーイーヤ郡東部にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点をイラク軍ヘリコプターが空爆し、ダーイシュ戦闘員10人を殺害した。

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マダー・プレス(7月29日付)は、内務省筋の話として、イラク軍兵士9人がバグダード県南部のユースフィーヤ地区およびガザーリーヤ地区でのダーイシュ(イスラーム国)との戦闘で死傷したと伝えた。

諸外国の動き

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)がイード・アル=フィトル初日(27日)だけで「自由シリア軍」兵士41人を処刑したと非難した。

AFP, July 29, 2014、AP, July 29, 2014、ARA News, July 29, 2014、Champress, July 29, 2014、al-Hayat, July 30, 2014、Kull-na Shuraka’, July 29, 2014、al-Mada Press, July 29, 2014、Naharnet, July 29, 2014、NNA, July 29, 2014、Reuters, July 29, 2014、SANA, July 29, 2014、UPI, July 29, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年7月29日)

ヒズブッラーに近いインターネット・サイト「南レバノン」(7月29日付)は、ヒズブッラー戦闘員の司令官を務めていたイブラーヒーム・ハーッジ氏(ベカーア県バアルベック郡カルヤー村出身、ハーッジ・サルマーン)を含む4人が「ワッハーブ主義的背教の傭兵に対する神聖なるジハード」で死亡したと発表した。

これに関して、ナハールネット(7月29日付)は、シリアの反体制勢力筋の話として、ハーッジ氏らがシリアのダマスカス郊外県カラムーン地方での戦闘で29日に死亡したと報じた。

Naharnet, July 29, 2014
Naharnet, July 29, 2014

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LBCI(7月29日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外をシリア軍戦闘機が空爆、シリア人4人が負傷した。

またバアルベック郡のラブワ村、ミクラーク村郊外にロケット弾4発が着弾したが、死傷者はなかった。

AFP, July 29, 2014、AP, July 29, 2014、ARA News, July 29, 2014、Champress, July 29, 2014、al-Hayat, July 30, 2014、Kull-na Shuraka’, July 29, 2014、LBCI, July 29, 2014、al-Mada Press, July 29, 2014、Naharnet, July 29, 2014、NNA, July 29, 2014、Reuters, July 29, 2014、SANA, July 29, 2014、South Lebanon, July 29, 2014、UPI, July 29, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月28日)

国連の動き

国連安保理は、ダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線との石油取引が、「テロ組織」に対する制裁を定めた国連の決議に反すると警鐘を鳴らす議長声明(ロシア提案、S/PRST/1014/14、http://www.un.org/News/Press/docs//2014/sc11495.doc.htm)を満場一致で可決した。

安保理議長声明(S/PRST/1014/14)全文は以下の通り:

“The Security Council recalls its resolutions 1267 (1999), 1373 (2001), 1989 (2011), 2129 (2013), 2133 (2014), and 2161 (2014), stresses the obligation of the Member States to prevent and suppress the financing of terrorist acts, and expresses grave concern over the reports of the access to and seizure of oilfields and pipelines in Syria and Iraq by terrorist groups listed by the Security Council 1267/1989 Committee, namely ‘Islamic State in Iraq and the Levant’ and ‘Jabhat Al-Nusra’, and underscores in this regard that any trade of oil with these entities would be inconsistent with the Council’s resolutions and that all States are required to ensure that their nationals and any persons within their territory do not trade in oil with these entities.

“The Security Council reaffirms its strong commitment to the sovereignty, independence and territorial integrity of Syria and Iraq, and in this regard, strongly condemns any engagement in direct or indirect trade of oil from Syria and Iraq involving terrorist groups.  The Security Council also emphasizes that such engagement constitutes financial support for terrorists and may lead to further sanctions listings if those groups are listed by the Security Council 1267/1989 Sanctions Committee as associated with Al-Qaida.

“The Security Council notes with concern that any oilfields and related infrastructure controlled by terrorist organizations could generate material income for terrorists, which would support their recruitment efforts, including of foreign terrorist fighters, and strengthen their operational capability to organize and carry out terrorist attacks.

“The Security Council reminds all States that they are required to ensure that their nationals and any persons within their territory not engage in any commercial or financial transactions with or for the benefit, directly or indirectly, of the Islamic State in Iraq and the Levant and Jabhat Al-Nusra, notably with respect to oil in Syria and Iraq.

“The Security Council also emphasizes the importance of all Member States upholding their obligation to ensure that their nationals and persons within their territory do not make donations to individuals and entities designated by the Security Council 1267/1989 Committee.

“The Security Council calls upon all Member States, should any information on such activities be available to them, to bring it to the notice of the 1267/1989 Sanctions Committee and cooperate closely with the Security Council in this regard.”

シリア国内の動き

ハサカ県では、ARA News(7月28日付)によると、ハムル村を拠点とするダーイシュが、同村からハサカ市に向けて迫撃砲を撃ち込み、サーリヒーヤ地区、ムフティー地区などに着弾、女性1人が負傷した。

スマート・ニュース(7月28日付)によると、ダーイシュによるハサカ市への侵攻に備え、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の増援部隊がアームーダー市、ダルバースィーヤ市、ラアス・アイン市に向かった。

人民防衛隊は、ハサカ市のシリア軍拠点複数カ所を引き継ぎ、同市の守備にあたっているという。

一方、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)に制圧されたミールビーヤ連隊基地(第121連隊基地)周辺をシリア軍が砲撃した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市ハサン・ターハー通りをシリア軍が砲撃した。

また、ダイル・ザウル航空基地近くに集結するシリア軍部隊が、ダイル・ザウル市・マヤーディーン市街道で旅客バスを攻撃、女児1人を含む3人が死亡した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)による第17師団基地攻撃・占拠で消息不明となっていたシリア軍将兵数十人がタブカ航空基地に到着した。

またアイン・イーサー市近郊の第93旅団基地にも多数のシリア軍将兵が逃げ延びたという。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市西部郊外で、ダーイシュ(イスラーム国)が西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の拠点を攻撃、両者が交戦した。

また同監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠しているバーブ市の市議会議事堂近くに、ダーイシュ戦闘員との結婚を望む女性を登録するための「結婚相談所」を設置した。

一方、SANA(7月28日付)によると、バーブ市の「テロリスト」拠点をシリア軍が攻撃した。

イラク国内の動き

ニナワ県では、イラク軍諜報機関によると、モスル市北部のナッジャール地区で、ダーイシュ(イスラーム国)が拠点として使用していたサブアーウィー・イブラーヒーム・ハサン氏(サッダーム・フサイン大統領の弟)の邸宅をイラク軍が空爆、中にいたダーイシュ全員を殺害した。

また同諜報機関によると、モスル市北部のガーバート地区でのイード・アル=フィトルの祝典会場をイラク軍が空爆し、ダーイシュ戦闘員約150人を殺害した。

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サラーフッディーン県では、マダー・プレス(7月28日付)によると、カルマ郡で、治安部隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュ戦闘員7人を殺害した。

またダルーイーヤ郡では、イラク軍がダーイシュの車列を空爆し、ダーイシュ戦闘員25人を殺害した。

さらに、ダルーイーヤ郡のブー・フラージュ族民兵がダーイシュを要撃し、ダーイシュ戦闘員5人を死傷させた。

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バービル県では、マダー・プレス(7月28日付)によると、イラク軍戦闘機がイスカンダリーヤ地方のダーイシュ(イスラーム国)拠点複数カ所を空爆し、ダーイシュ戦闘員12人を殺害した。

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アンバール県では、マダー・プレス(7月28日付)によると、カーイム郡周辺でイラク軍がダーイシュ(イスラーム国)拠点などを攻撃し、ダーイシュ戦闘員6人が死亡した。

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内務省筋によると、バグダード県南部のユースフーヤ地区で、イラク軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦、双方合わせて7人が死傷した。

マダー・プレス(7月28日付)が伝えた。

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カルバラー県警察は、避難民を偽って県内に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)の「南部州アミール」を含む5人をナジャフ空港で逮捕したと発表した。

マダー・プレス(7月28日付)が伝えた。

AFP, July 28, 2014、AP, July 28, 2014、ARA News, July 28, 2014、Champress, July 28, 2014、al-Hayat, July 29, 2014、Kull-na Shuraka’, July 28, 2014、al-Mada Press, July 28, 2014、Naharnet, July 28, 2014、NNA, July 28, 2014、Reuters, July 28, 2014、SANA, July 28, 2014、UPI, July 28, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年7月28日)

SANA(7月28日付)などシリアの主要メディアは、アサド大統領が、イード・アル=フィトルに合わせてダマスカス県ムハージリーン区のハイル・モスクで礼拝を行ったと報じ、その映像、写真を公開した。

礼拝には、ワーイル・ハルキー首相、ムハンマド・ジハード・ラッハーム人民議会議長、バシュル・サッバーン・ダマスカス県知事、ヒラール・ヒラール・バアス党シリア地域指導部副書記長らも参列した。

集団礼拝後、ムハンマド・シャリーフ・サウワーン師が説教を行い、「我々の国が1,300日以上さいなまれてきたこの危機は終わった…。1,300日におよぶ痛み…、敵の陰謀、同胞国(アラブ諸国)の裏切りは終わった」と述べた。

またサウワーン師は「シャームは今日、その影響を回復し、民族の宗教、アラブ性、そしてその思考を、軍事面、思想面で防衛し、陰謀者たちの策略に対応する…。そうだ、陰謀は瓦解し、シリアは勝利した。なぜなら国民の意志、そしてその指導者の政策が防波堤となったからだ」と強調した。

SANA, July 28, 2014
SANA, July 28, 2014

AFP, July 28, 2014、AP, July 28, 2014、ARA News, July 28, 2014、Champress, July 28, 2014、al-Hayat, July 29, 2014、Kull-na Shuraka’, July 28, 2014、al-Mada Press, July 28, 2014、Naharnet, July 28, 2014、NNA, July 28, 2014、Reuters, July 28, 2014、SANA, July 28, 2014、UPI, July 28, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月27日)

シリア国内の動き

ARA News(7月27日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)は軍、国防隊との戦闘の末、ミールビーヤ連隊(第121連隊基地)基地を制圧した。

ARA News, July 27, 2014
ARA News, July 27, 2014

ザマーン・ワスル(7月27日付)によると、ダーイシュによるミールビーヤ連隊襲撃によって、連隊長のマズィード・サラーマ少将、副隊長のニダール・アフマド・ムハンマド准将、マジュド・アフマド・ハサン大尉らが死亡した。

クッルナー・シュラカー(7月27日付)によると、シリア軍は、これを受け、ミールビーヤ連隊基地周辺を空爆した。

またシリア軍は、ハサカ市アフダース刑務所、殉教者墓地、シャッダーディー市街道通行上一帯のダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆したという。

一方ARA Newsによると、カーミシュリー市各所に検問所を設置し、シリア当局が発効した正規の車検証を携帯していない自動車、バイクの政府支配地域への侵入、通行を禁止した。

車輌通行・進入規制が課されたのはカーミシュリー市中心街や治安厳戒地区など。

これに関連して、同市の複数の活動家は、治安体制の強化は、シリア軍、国防隊だけでなく、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、アサーイシュによっても行われており、市内では両者の合同によるパトロール部隊が巡回を行い、ダーイシュ(イスラーム国)の攻撃に備えている、と述べた。

他方、SANA(7月26日付)によると、ハサカ市アフダース刑務所、電力関連施設、殉教者墓地、アフラーシュ地区で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)撃退し、同地の治安を回復した。

またシリア軍は、カーミシュリー市南部のヒルバド・ジュドゥーア村に潜入したダーイシュ戦闘員を撃退、さらにアブー・カサーイブ村、ハーッラ市、シャルムーフ村のダーイシュ拠点を攻撃した。

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ダイル・ザウル県では、『ハヤート』(7月28日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアイヤーシュ村でジハード主義武装集団司令官とその父親を、またハリータ村では地元の名士を逮捕した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)によって制圧された第17師団基地一帯をシリア軍が空爆した。

またラッカ市ハラーミーヤ地区で、爆弾が爆発した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、クワイリス航空基地周辺で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

同監視団によると、ダーイシュは飛行場本舎に突入するなど、空港の複数カ所を制圧、これに対してシリア軍が空爆を行っている、との情報が入っているという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団戦闘員35人が離反し、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うため、武器を引き渡した。

イラク国内の動き

アンバール県では、マダー・プレス(7月27日付)によると、軍、警察、部族民兵の合同部隊が、ヒート郡に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ダーイシュ戦闘員14人を殺害した。

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バービル県では、マダー・プレス(7月27日付)によると、ジュルフ・サフル地方をイラク軍ヘリコプターが空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員8人が死亡した。

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イラク軍総司令部報道官のカースィム・アター大将は、イラク軍合同部隊がサラーフッディーン県ティクリート市周辺を完全制圧したと発表した。

マダー・プレス(7月26日付)が伝えた。

AFP, July 27, 2014、AP, July 27, 2014、ARA News, July 27, 2014、Champress, July 27, 2014、al-Hayat, July 28, 2014、Kull-na Shuraka’, July 27, 2014、al-Mada Press, July 27, 2014、Naharnet, July 27, 2014、NNA, July 27, 2014、Reuters, July 27, 2014、SANA, July 27, 2014、UPI, July 27, 2014、Zaman al-Wasl, July 27, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.