シリア・ディアスポラ・アラウィー派イスラーム最高評議会のガザール師はアラウィー派女性らの拉致を「妥協を受け入れず、引き延ばしや延期に耐えないレッドライン」と位置づけ即時解放を要求

シリア・ディアスポラ・アラウィー派イスラーム最高評議会はフェイスブックを通じて、議長を務めるガザール・ガザール師のビデオ声明を発表した。

声明のなかで、ガザール師は、ラタキア県で拉致され、イスラーム教への改宗を強要されたとされるアラウィー派少女のバトゥール・アッルーシュさんら拉致されたすべての女性たちを即時に解放し、家族に引き渡す必要があるとの断固たる立場を確認、この問題が「妥協を受け入れず、引き延ばしや延期に耐えないレッドライン」であると強調した。

ガザール師はバトゥールさんの家族がSNSなどを通じて繰り返している訴えを「多くの家庭に隠されていた苦痛の仮面を剥がした叫び」と表現、「シリアにおけるテロ政権」(移行期政権)が「計算された宗派的言説」を通じて「宗派を消耗させ、その決意を打ち砕く」ことを目的とする組織的政策を採用していると非難、「宗派の子ら自身を用いて宗派を分断し、その内部に疑念を生じさせようとしている」としたうえで、同政権下でのアラウィー派への抑圧に言及しつつ、「この宗派の意思は砕かれず、その権利は決して衰えない」と述べた。

そのうえで、バトゥールさんが「単なる両親の娘ではなく、宗派の娘であり、その尊厳である」と強調し、すべての人々に対し、彼女とその家族に連帯し、「助けとなり、支えとなる」よう呼びかけた。

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シリア人権監視団によると、バトゥールさんがジャブラ市で三度目となる記者会見を行い、ヒジャーブを身に着けて、自身の意志で家族のもとを離れて、イスラーム教に改宗したと訴えた。

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タルトゥース県はフェイスブックを通じて、SNSなどを通じて抗議運動が呼び掛けられていることに関して、許可を得ていない扇動的な呼びかけとしたうえで、安定を揺るがし、不審なアジェンダに奉仕することを狙った明白な試みであると非難した。

そのうえで、市民に対して参加しないよう呼び掛けるとともに、抗議活動を行う場合は内務省の2026年通達第201号の規定を遵守し、共同体の平和を守る必要があるとしたうえで、いかなる違反的行動に対しても断固として対処し、主催者および参加者を刑法の規定に基づいて法的に追及すると強調した。

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