シャルア暫定大統領がフランスのマクロン大統領と会談:複数の戦略的協定および了解覚書を調印

大統領府(フェイスブック)によると、アフマド・シャルア暫定大統領は首都ダマスカスの人民宮殿でフランスのエマニュエル・マクロン大統領および同随行団を、多数の閣僚・政府高官とともに迎えた。

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大統領府(フェイスブック)によると、シャルア暫定大統領とマクロン大統領は人民宮殿で多数の閣僚・政府高官ならびに両国企業の代表者が出席するなか、円卓会議を開催した。

会議の冒頭で両首脳は、シリアとフランスの経済的パートナーシップを強化し、協力の可能性を拡大することの重要性を確認し、それが開発および復興の取り組みを後押しするとの認識を示した。

また、会議では、参加企業の代表者による発表や提案を通じて、エネルギー、金融、航空、農業をはじめとする複数の重要分野における協力および投資の機会について協議が行われた。

SANAによると、マクロン大統領は、湾岸諸国との連携のもとでシリア復興を支援するため、大規模な合同経済委員会が設置されているとしたうえで、フランスはシリアとの信頼構築を進める用意があり、エネルギー分野や銀行部門を含むさまざまな分野でパートナーとなる用意があると強調した。
また、シリアが直面する課題にもかかわらず、真のパートナーシップを築く機会は存在すると述べ、「我々は常にシリア国民とともにある」と語った。

これに対して、シャルア暫定大統領は、シリアが世界物流回廊市場における不可欠な結節点としての重要な役割を取り戻したと強調した。

また、CMA CGMグループが2億3,000万ユーロを投資してラタキア港開発契約を締結し、その後わずか1年足らずで、港湾の取扱能力拡大のため追加で2億ユーロを投資することを決定したことに言及、「私は復興とパートナーシップに向けた包括的なロードマップを描いています。それは航空機群の更新、空港の運営、航空管制システムの近代化から始まり、領海におけるエネルギー探査、電力・水道網の近代化、さらには大学病院、食品産業、デジタル基盤、住民登録制度の刷新にまで及ぶ統合的な構想です」と述べた。

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大統領府(フェイスブック)によると、円卓会議後、両首脳は共同記者会見を行った。

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大統領府(フェイスブック)によると、共同記者会見後、両首脳は人民宮殿で、2010年からパリのアラブ世界研究所に貸与されていたシリアの文化財の返還式典に立ち会った。

外務在外居住者省もフェイスブックを通じて声明を発表し、返還された文化財についてダマスカス、アレッポ、ラタキア、タドモルの各博物館に所蔵されていた収蔵品であることを明らかにした。

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一方、外務在外居住者省(フェイスブック)によると、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣は、マクロン大統領に同行しているフランスのジャン=ノエル・バロ外務大臣と会談した。

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外務在外居住者省(フェイスブック)によると、シャルア暫定大統領およびマクロン大統領の立ち会いのもと、複数の戦略的協定および了解覚書の署名式が行われた。

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SANAによると、共同記者会見のなかで、シャルア暫定大統領は「マクロン大統領の訪問は共同の歩みの集大成」だと位置づけたうえで、防衛、経済、エネルギー、国際協力といった専門分野ごとの会合も並行して開催されたと説明、その成果として、「包括的協力枠組み宣言」に署名し、毎年の閣僚級フォローアップ制度を通じて両国関係を持続的に発展させるためのロードマップを策定したことを明らかにした。

また、共同ビジネス会議ではフランスの主要企業との戦略的な協定・契約がとりまとめられ、そのなかには港湾の拡張・開発に関する戦略的協力、シリアの航空・航空管制システムの近代化と国際基準に基づく技術的主権の回復、さらにエネルギー、水資源、大学病院の再建など、シリアを再び世界と結び付ける重要な事業が含まれていると説明した。

シャルア暫定大統領は、地域情勢の急速な変化も協議の重要な議題となり、地域問題に対する両国の認識には深い一致があったと述べた。

また、イスラエルによる継続的な違反行為についても協議し、イスラエルに1974年の兵力引き離し協定への復帰と、12月8日以降に占領したすべての地域から完全撤退するよう国際社会が求める必要があると強調した。

さらに、地域全体の安全を損なうこれらの組織的な攻撃を非難し、事態のエスカレーションを止め、国際法を尊重させるためにフランスが積極的な役割を果たすことへの期待を示した。

レバノン問題については、レバノンの安定と国家機関の主権を支援する重要性について両国の認識が一致したと説明した。また、国家のみが武力を独占することがレバノンの安全保障を担保する唯一の道であることを確認するとともに、レバント地域の安全は不可分であり、国境の安全確保に向けた連携を継続することで合意したと述べた。

政治・法的分野では、海外で差し押さえられているシリア資産の返還に向けた手続きを可能にする意向表明に署名したことを発表した。

さらに、フランスから貴重なシリア文化財が返還されたことを発表した。

加えて、シャルア暫定大統領は、ダマスカスとパリに常駐大使をできる限り早期に相互派遣することで合意したと発表し、これにより両国の外交関係は完全な正常化へ向かうことになると述べた。

これに対して、マクロン大統領は、フランスはシリア国民とともにあり、法の支配と主権に基づく新生シリアの建設を支持すると表明した。

また、両国が大使を任命し、二国間関係を強化し、新たなパートナーシップを築くことを決定したと明らかにした。

さらに、シリアは歴史的に世界の交易路、思想、運動が交わる場所であり、シリア、フランス、地中海、レバント、ヨーロッパとの結び付きは本質的であり、決して失われることはないと述べた。

マクロン大統領は、フランスは平和、安全、繁栄の実現に向けてシリアとともに歩むと強調し、道のりは長く課題も多いものの、政治移行、テロとの戦い、そしてシリア民主軍などイスラーム国と戦ってきた勢力の再統合などを進めていく必要があると述べた。

経済面では、フランスは国際金融機関においてシリアを支援し、復興資金の確保と事業実施を後押しすると表明した。また、銀行サービスの再建とシリア企業家が活動できる環境整備の重要性を強調した。

さらに、シリアは地域の中心に位置し、エネルギー回廊、物流網、欧州と湾岸地域を結ぶ要衝であることから、インフラ再建において共通の利益を有すると述べた。

今回の訪問に同行したフランス企業の経営者らについても言及、CMA CGMやトタル・エナジーズなどが、復興投資に参加すると説明した。

また、キルクーク・バニヤース・エネルギー回廊計画にも言及し、法の支配、汚職対策、透明性が確保される枠組みの中で、企業はさらなる投資を進める用意があると強調した。

人道・文化分野では、身分証明書の整備、病院の再建、教育分野での協力について述べるとともに、2010年にアラブ世界研究所へ貸与されていた23点のシリアの文化財を返還することを発表した。

さらに、ダマスカスのフランス中東研究所の再開を通じて教育・学術・文化協力を再始動し、フランスの機関、大学、学校の活動再開を促進すると表明した。

マクロン大統領は、フランスはシリアの主権と領土の一体性を支持し、イスラエルによる違反行為を拒否すると強調した。また、シリアとレバノンが対等な立場に立つ新たな関係を築き、レバノン国家が自国領土全域において統治権威を回復することを支持すると述べた。

また、ヒズブッラーは武装解除すべきであり、イスラエルはレバノン領から撤退しなければならないと述べた。そのうえで、レバノンとシリアはテロとの戦いと欧州との連携強化のため、協力していくべきだとの考えを示した。

テロ対策について、イスラーム国掃討のための有志連合の一員として取り組みを続けるとともに、テロ対策、安全保障能力の強化、能力構築、訓練などの分野でシリア当局と協力する用意があると表明した。

また、シリア国家がシリア国民、さらには国際社会全体の利益のために、自国領土全域を統治下に置く必要性を強調した。

円卓会議前の直前に首都ダマスカスで発生した2件の爆発事件について記者から質問がなされると、シャルア暫定大統領は、現在捜査が進められており、犯行の責任者を特定したうえで、この凶悪な犯罪を実行した者たちは可能な限り早期に逮捕されると述べた。

また、今回の事件によってシリアが現在進めている歩みが妨げられることはないと強調、爆発の一報を受けた直後にも訪問を継続し、予定どおり日程を遂行すると決断したマクロン大統領の勇気を称賛した。

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マクロン大統領はXでシリア訪問について以下の通り綴った。

シリアの女性と男性が、完全な主権を持ち、安全で、多元的かつ統一されたシリアで暮らしたいという願いを、何ものも押しつぶすことはできない。
私は今朝、多様性に満ちたシリアと出会った。そこには尊厳、勇気、そして揺るぎない決意があった。
私の訪問は続く。

(C)青山弘之 All rights reserved.