イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから269日目を迎えた。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のマシューン村に対して2回の爆撃を実施した。
「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。
また、シリア軍が同地方のファッティーラ村、カンスフラ村、バーラ村一帯を砲撃した。
一方、「決戦」作戦司令室の支配下にあるタッルアーダ村では、住民1人が正体不明の武装集団によって殺害された。
また、ジスル・シュグール市では、オートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発し、女児1人が死亡、子供2人が負傷した。
このほか、 トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約25輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村を砲撃した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(イドリブ県13件、ラタキア県6件、アレッポ県3件、ハマー県8件)確認したと発表した。
一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を5件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
AFP, November 29, 2020、ANHA, November 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 29, 2020、Reuters, November 29, 2020、SANA, November 29, 2020、SOHR, November 29, 2020などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
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