イスラエル軍はダルアー県、クナイトラ県各所でイランの無人航空機の撃墜を続ける一方、クナイトラ県各所への侵入を強化、アフマル丘に国旗を掲揚(2025年6月18日)

シリア人権監視団によると、イスラエル軍はダルアー県のタファス市上空でイランの無人航空機1機を、ナーフィア村上空で2機を撃墜した。

イスラエル軍はまた、クナイトラ県のサイダー・ジャウラーン村上空でイランの無人航空機3機を撃墜した。

同監視団によると、イスラエル軍はさらにダルアー県のヤードゥーダ村、マサーキン・ジャリーン村、ジャースィム市でもイランの無人航空機を撃破した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍部隊がジュバーター・ハシャブ村に近いシャハール森林地帯に軍用車輛や重機で侵入し、大規模伐採作業を実施した。

作業は少なくとも500ドゥーナムに及び、松などの樹木が伐採された。

イスラエル軍はまた、クードナ村とアスバフ村を結ぶ街道に土塁を積み、これを封鎖した。

イスラエル軍はさらに、クードナ村東のアフマル丘にイスラエル国旗を掲揚した。

これに加えて、イスラエル軍地上部隊は、東サムダーニーヤ村に侵入し、同村とアジュラフ村を結ぶ街道に検問所を設置した。

イスラエル軍はこのほかにも、以下3方面からシリア領内に侵入、展開した:マスハラ村の西、ジャッバー村の南にあるブフース道路沿いに、戦車および四輪駆動の軍用車輌を伴う部隊が展開、西サマダーニーヤ村方面に、戦車2輌とハンヴィー(HMMWV)1輌が侵入、ムシャイリファ村に、軍用車輌10台からなる部隊が侵入。

加えて、ラスム・ハワーリド村に戦車4輌と軍用車輌2台を伴う部隊が進入し、マスハラ町に向けて移動中だという。


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シリア人権監視団は、イスラエル軍がクナイトラ県、ダルアー県に散布したビラの画像を公開した。

ビラには以下の通り記されている。

親愛なる住民の皆さん
地域における最近の治安状況を受け、同空域は封鎖中である。
ドローンなどの無人航空機の使用はすべて、敵対的な標的と識別され、対処および攻撃の対象となり、使用者および地域全体が危険にさらされる可能性がある。

(C)青山弘之 All rights reserved.

バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使は、無線ネットワークの構築を専門とするテコア・ネットワーク社のシリアでの参入に歓迎の意を示す(2025年6月18日)

トーマス・バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使はXを通じて、以下の通り綴り、テコア・ネットワーク社のシリアでの参入に歓迎の意を示した。

昨日は テコア・ネットワークのチームとお会いできて光栄だった! @POTUS(アメリカ大統領)が制裁の解除を命じたことで、シリア系米企業が次々とシリアに戻ってきている。 シリアの通信インフラの再建は、すべてのシリア国民がこの国の歴史ある文化の再生と復興の恩恵を享受できるようにするうえで極めて重要だ。 混乱よりも商業を!

イナブ・バラディーによると、テコア・ネットワークは、無線ネットワークの構築を専門とする米国企業で、現在同社の最高経営責任者(CEO)を務めるシリア系米国人実業家のジハード・サルキーニー氏によって1991年に設立された。

サルキーニー氏はまた、2025年6月14日にニダール・シャッアール経済産業大臣の支援と奨励のもと、ワシントンDCで発足した米シリア経済評議会の理事も務める。

サルキーニー氏は、同評議会設立の声明の中で、自身が率いるグループ企業のFSNテレオムがシリア北部で、米国企業として初めて4Gおよび5Gサービスを展開したことを明らかにしていた。

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ヒムス市でムルシド派の男性が殺害:ラタキア県サヌーバル村に内務省総合治安局が突入し、住民に暴行を加え、若者らを逮捕(2025年6月18日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、マンスーラ村で正体不明の武装グループが前政権の協力者とされる人物1人を銃で撃ち殺害した。

また、サフィーラ市近郊のスバイヒーヤ村交差点で、市民1人が武装グループによって銃で撃たれて死亡した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市クスール地区で17日に正体不明の武装グループによって拉致されていたムルシド派の50歳代の農業技師が殺害され、遺体で発見された。

また、ムフターリーヤ村では、20歳代の若い女性が自宅で何者かによて首を閉められて死亡、遺体で発見された。

このほかにも、ヒムス市のタドムル交差点・ダーヒヤ地区間から南東部郊外に至る地域で、内務省総合治安局と武装グループが激しく交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、サヌーバル村に100人あまりからなる内務省総合治安局の部隊が突入し、住民に暴行を加え、若い男性9人を逮捕した。

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米主導の有志連合は、ラッカ市当局に対してラッカ市北の穀物サイロに設置されている刑務所に収容されていたダーイシュの戦闘員の移送が完了したことを受けて、サイロに至る橋を再開するよう要請(2025年6月18日)

ANHAによると、シリア民主軍の広報センターは、ダイル・ザウル県のムハイミーダ村でダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルが同地の民政評議会の車を襲撃、職員1人を殺害したと発表した。

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ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)の広報センターは、麻薬撲滅部隊がアレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市で特殊作戦を実施し、麻薬密売グループのメンバー複数を逮捕、武器などを押収した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合は、北・東シリア地域民主自治局のラッカ市当局に対して、ラッカ市北の穀物サイロに設置されている刑務所に収容されていたダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員の移送が完了したことを受けて、サイロに至る橋を再開するよう要請した。

この橋は、閉鎖されてから4年以上が経過していた。

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人民議会選挙高等委員会のアフマド委員長は記者会見で議員の選出方法などについて詳しく説明(2025年6月18日)

SANAによると、人民議会選挙高等委員会のムハンマド・ターハー・アフマド委員長は人民議会議事堂で記者会見を開き、60〜90日以内に人民議会を発足させることを目標にしていると発表、旧体制による長年の選挙不正と国民の排除を克服し、すべてのシリア国民の真の代表となる初の人民議会を設立するための環境を整えることが自らの使命だと強調した。

アフマド委員長は以下の通り述べた。

本日、我々はシリアの歴史における重大な転換点に立っている。国家はその魂と制度を取り戻し、シリア国民が意思決定の主権者としての地位を回復する瞬間だ。人民議会選挙高等委員会は、2025年大統領令第66号に基づいて設立され、新国家建設の最初の礎のひとつとなるべく創設された。(国民を)指図する国家ではなく、法の支配に基づく国家を、特権の国家ではなく、参加と市民権に基づく国家を築くためのものだ。
我々の任務は、すべてのシリア人を正当に代表する人民議会を設立するための環境を整えることだ。これは、長年の不正と排除の歴史の上に築かれる議会であり、立法権を持ち、国家再建のための新たな法的基盤となる。しかし、現実は理想とは異なる。数百万人が国内外で避難しており、公式文書は不足し、法的基盤は脆弱で、旧体制の手先が新たな名のもとに復帰しようとすることへの懸念もある。
我々は伝統的な選挙を実施しようとしているわけではなく、移行期の現実と国家的責任が我々に課した道を進んでいる。
それゆえ、委員会は現在、誰も排除せず、専門性と地域社会の代表性のバランスを取るための暫定選挙制度草案の策定に取り組んでいる。
人民議会の議員を選出する選挙人団は、二つのカテゴリーからなる。第1は専門人材層で、全体の70%を占める。第2は名士・名望家層で30%を占める。委員会設置の大統領令では、県ごとの議席数が定められており、各県内の地域に対する配分は人口比に応じて調整されることになっています。
委員会は、暫定選挙制度・実施スケジュール・選挙人団の資格要件を明記した制度を策定したうえで、全国各地への現地視察を開始する予定である。これにより、地方行政当局、地域社会の代表、地域の著名人や有力者との意見交換を行う。この視察の目的は、各地での暫定選挙制度案、スケジュール、選挙人団の基準、議席配分についてのこうした社会階層の意見を聞くことにある。
これらの視察と協議の終了後、委員会は暫定選挙制度とスケジュールの最終案を発表し、各県に支部委員会を設置する。各委員会には県内の複数地域からの代表が含まれ、それぞれの選挙区ごとに30~50名の選挙人を選出する役割を担う。
選挙人団の確定後には、異議申し立て・審査手続きが設けられ、最終的な選挙人名簿は高等委員会が正式に認定する。
その後、議員候補者の立候補受付が開始され、選挙運動期間が設けられ、選挙日程が発表される。選挙後には暫定結果が公表され、3日間の不服申し立て期間が設定される。その間に不正や違反行為があれば、委員会が審査し、最終的な当選者リストを発表する。
最終段階では、新人民議会の初会期が招集され、冒頭は選挙委員会委員長が議長を務め、次に最年長議員が暫定議長となる。続いて議長、副議長、書記を選出する投票が行われ、議会の正式な活動が開始される。
我々は、ダイル・ザウル県、ラッカ県、ハサカ県を含むすべての県での選挙実施を目指している。もし委員会の直接訪問が困難な場合には、地域の有力者や代表者と会合を持ち、手続きについて意見交換を行い、投票所の設定や地方選挙委員会の構成などを協議する。
また、委員会は、国内避難民(IDPs)を含むあらゆる社会層の参加を確保しようとしており、避難民の早期帰還を願っている。
我々のスローガンは、宗派的・宗教的分断を越えた、すべてのシリア人を代表する人民議会を実現する、というものだ。クルド人市民も当然この社会の一部であり、社会層の多様性と専門性を反映した議会を構築することで、次代の国家形成を担う高い技術的・制度的水準を備えた議会を目指している。

一方、ナウワール・ナジュマ報道官は以下の通り述べた。

これは単なる選挙ではなく、新たな立法権力の創設であり、人民議会の設立は大統領令により明確に定められた国家的任務だ。メディアの建設的支援はこの取り組みの成功に不可欠だ。
アフマド・シャルア暫定大統領は(高等委員会との)会合で、最高水準の透明性、誠実さ、能力が求められると強調した。これを受けて、委員会は制度策定のため複数回の会合を開催し、各県への視察もダマスカス県を皮切りとして実施している。
この視察では、直接投票が実施されないなかでも、国民が議会設立過程に参加していることを実感できるよう配慮し、提示される意見を我々の制度設計に反映させる。
最も重要なのは、選挙人団と支部委員会のメンバー選定の質です。この基準策定には長時間の議論を要した。基本的な条件として、良好な評判、重大犯罪歴がないことが求められる。専門人材には学歴、年齢、職業なども要件として含まれている。
選挙人団には、専門家と有力者の二つのカテゴリーがあり、特に有力者層は、社会的影響力や地域での信頼を背景に選出される。委員会は、二重のアイデンティティという考え方に基づき、学歴のある専門家と、社会貢献の大きい有力者の両方を包含した議会構成を目指している。

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SANAによると、人民議会選挙高等委員会(ムハンマド・ターハー・アフマド委員長)は、ダマスカス県(ダマスカス選挙区)で最初となる現地視察を行うとともに、マーヘル・マルワーン知事と会合を行った。

会合には、各自治体議会の議員、人民委員会の委員らも同席した。

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シリア航空はダマスカス国際空港から19日(木曜日)に予定されていたすべての定期便を運休、一部をアレッポ国際空港便に切り替えると発表:シリア民間航空総局はダマスカス国際空港が閉鎖されたとの一部情報を否定(2025年6月18日)

SANAによると、シリア航空はダマスカス国際空港から19日(木曜日)に予定されていたすべての定期便を運休すると発表した。

これは、航空安全上の理由から、シリア領空の一部航空路が18日午後5時から一時的に閉鎖されたことによるもの。

同社はまた、サービスの継続を図るため、一部の運航を一時的にアレッポ国際空港往復便に切り替えると発表した。

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SANAによると、シリア民間航空総局は、一部のメディアやSNS上でダマスカス国際空港が閉鎖されたとの情報が拡散されていることに関して、これを否定した。

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