イスラエル国家安全保障会議(NSC)のハネグビ議長:「シャルア移行期政権とあらゆるレベルで毎日直接的な対話を行っている」(2025年6月24日)

『イスラエル・ハヨム』によると、イスラエル国家安全保障会議(NSC)のツァヒ・ハネグビ議長は、同国とアフマド・シャルア移行期政権との間で直接的かつ継続的な対話が行われていることを、クネセト(イスラエル国会)の外交・防衛委員会の非公開会合で明らかにした。

ハネグビ議長は、これまで伝えられていた間接的な交渉とは異なり、自身が安全保障・政治の両分野での調整を直接監督しており、包括的な政府間接触が確立されつつあると述べた。

ハネグビ議長はさらに、アブラハム合意を前提とする今後の正常化候補国として、シリアおよびレバノンの名を挙げた。

ハネグビ議長によると、シャルア暫定大統領は、フランスのエマニュエル・マクロン大統領に対して「イスラエルとの関係は間接的な対話に限る」と述べたとされているが、実際には「政府全体のあらゆるレベルで毎日直接的な対話が行われており、私自身が彼らの政治代表と協議している」と明言、「イランをめぐる問題を中心に、イスラエルとシリアには多くの共通の利益がある」と語った。

また、イスラエルが現在占拠しているシリア側の緩衝地帯からの撤退の可能性について問われると、「正常化が達成されれば、それを検討する用意がある」と柔軟な姿勢を示した。

一方で、2014年にシャルア暫定大統領(当事はシャームの民のヌスラ戦線のムハンマド・アブー・ジャウラーニーを名乗る)が「来年はダマスカス、そしてその次はエルサレムへ」と発言していた点については、「彼の政治的成長と経験を注視している」と述べ、評価が継続中であることを明らかにした。

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イスラエル軍はトランプ米大統領がイランとイスラエルの完全停戦をSNS上で宣言した後もクナイトラ県、ダマスカス郊外県でイランの無人航空機の撃墜を続ける(2025年6月24日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ドナルド・トランプ米大統領がイランとイスラエルの完全停戦をSNS上で宣言した直後、イスラエル軍がカスィーバ村で防空システムでイランの無人航空機3機を撃墜した。

シリア人権監視団によると、イスラエル軍はまた未明に、タルナジャ村に新たに侵入した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、トランプ米大統領による完全停戦宣言後に、カナーキル村近郊の上空でイスラエル軍がイランの無人航空機1機を迎撃、撃墜した。

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アレッポ市のシャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区で、アフリーン郡からの国内避難民(IDPs)とアレッポ市民らがデモを行い、トルコの占領に抗議し、安全で尊厳ある帰還を要求(2025年6月24日)

ANHAによると、アレッポ県アレッポ市のシャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区で、アフリーン郡からの国内避難民(IDPs)とアレッポ市民らがデモを行い、トルコの占領に抗議し、安全で尊厳ある帰還を要求した。

一方、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるダイル・ハーフィル市の民家に強盗が押し入り、男性1人を殺害した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア民主軍がシュハイル村とタヤーナ村で治安作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのメンバーと見られる3人を逮捕した。

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ラタキア県ジャブラ市近郊で旧シリア軍に所属していたアラウィー教徒の元兵士が、シャルア移行期政権の国防省部隊の兵士により銃撃され、死亡(2025年6月24日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダーのマサーキン・フドル地区で、40代の市民が頭部を銃で撃たれて死亡しているのが発見された。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、約1週間前にハラスター市の自宅から職場に向かう途中で誘拐された男性(農業技師)の遺体が、頭部を銃で撃たれた状態で発見された。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、タッル・アラン町で、アフマド・シャルア移行期政権の治安機関に所属するとされる覆面姿のグループ部隊が、前政権の士官と共に車輛の取引に関わっていたとされる男性1人を逮捕した。

また、シリア人権監視団によると、アレッポ市のライラムーン地区で、住宅協同組合による土地接収計画に反対する住民らが抗議デモを行った。

さらに、シリア人権監視団によると、前政権の民兵の一つバーキル旅団の元メンバーだったバーブ市出身の男性が、「匿名自由人」を名乗る武装グループの襲撃を受け暗殺された。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、マサーキン・ジッリーン村近郊の農場で、約2週間前に流れ弾を受け重傷を負った男性が死亡した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、アフマド・シャルア移行期政権の内務省総合治安局所属だと名乗る武装グループがタッルカラフ市近郊のアーミリーヤ村出身のアラウィー教徒の兄弟2人を拘束した

また、ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タスニーン村の外れで、住民が集団墓地を発見、女性や子供を含む20人以上の遺体を回収した。

また、シリア人権監視団によると、ヒムス市タッル・ナスル地区で行方不明となっていた報道カメラマンのムハンマド・アクラム・アリー氏、その父アクラム・フセイン氏、親族のアミーン・アリー氏が遺体で発見された。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、旧シリア軍第3機甲師団司令官だったムワッファク・ナズィール・ハイダル容疑者が治安部隊によって逮捕された。

また、シリア人権監視団によると、ジャブラ市近郊のカミーラ村で旧シリア軍に所属していたアラウィー教徒の元兵士が、アフマド・シャルア移行期政権の国防省部隊の兵士により銃撃され、死亡した。

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シャルア暫定大統領はカタールのタミーム首長と電話会談を行い、イランがカタールにある米軍基地に報復攻撃を行ったことについて、カタールへの全面的な連帯を表明(2025年6月24日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、レバノンのジョゼフ・アウン大統領と電話会談を行い、6月23日にドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃の犠牲者への弔意を受けた。

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SANAによると、シャルア暫定大統領はまた、カタールのタミーム・ビン・ハマド・サーニー首長と電話会談を行い、イランがカタールにある米軍基地に報復攻撃を行ったことについて、カタールへの全面的な連帯を表明、その安全と平穏を脅かし、地域の安定を損なういかなる攻撃も断固として拒否する姿勢を明らかにした。

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シリア民間航空総局はイスラエルとイランの戦闘激化に伴い一時閉鎖されていたシリア上空の航行路を6月24日(火)午前10時より通常運用に戻すと発表(2025年6月24日)

SANAによると、シリア民間航空総局は、イスラエルとイランの戦闘激化に伴い一時閉鎖されていたシリア上空の航行路を、6月24日(火)午前10時より通常運用に戻すと発表した。

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SANAによると、ロイヤル・ヨルダン航空はアレッポ国際空港への定期便を再開した。

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SANAによると、シリア・アラブ航空は、シリア領空の再開に伴い、6月26日よりダマスカス国際空港発着の航空便を再開すると発表した。

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内務省のバーバー報道官はアンサール・スンナ連隊による犯行声明を認めず、犯行はダーイシュによるものだと強調(2025年6月24日)

SANAによると、内務省のヌールッディーン・バーバー報道官は情報省本庁舎で記者会見を開き、6月23日にダマスカス県ドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃を実行したダーイシュ(イスラーム国)のテロ細胞の摘発に至った治安作戦の詳細を発表した。
バーバー報道官によると、6月24日に内務省と総合情報機関が共同作戦を実施し、ダーイシュの拠点を摘発、武器・爆発物倉庫を押収、事件に関与していた1名を無力化するとともに、ダマスカス郊外県のサイイド・ザイナブ廟(サイイダ・ザイナブ町)を標的とする自爆テロを実行しようとしていた別の1名を拘束に成功し、爆発物を積んだバイク1台を押収した。

報道官は、初期調査の結果として、この細胞がダーイシュに正式に属していることが確認されており、いかなる宗教団体とも無関係であること、そしてこのテロ細胞の指導者がダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市出身のシリア人、ムハンマド・アブドゥルイラーフ・ジュマイリー(通称アブー・イマード・ジュマイリー)だったと述べた。

ジュマイリーは、ダーイシュにおいて「砂漠(バーディヤ)のワーリー」として知られていた人物で、取り調べ終了後、自白の様子を撮影した映像が公開される予定。

また、バーバー報道官によると、聖マール・イリヤース教会で自爆したテロリストと、サイイダ・ザイナブ廟に向かっていたところを拘束されたもう1人のテロリストは、いずれも外国人で、ジュマイリーの支援を受け、ハサカ県のフール・キャンプからシリア中部の砂漠地帯を経由してダマスカス県に潜入ていた。

サイイダ・ザイナブ廟に自爆攻撃を行っていたテロリストは、オートバイに乗ってサイイダ・ザイナブ廟に向かおうとしていたが、治安部隊によって逮捕された。

その際、オートバイを運転していた1名は死亡、別の1人は負傷した。オートバイを運転していた1名は、聖マール・イリヤース教会の自爆犯を運んだ人物でもあった。

拘束された犯人の供述から、テロ細胞の拠点が判明し、治安部隊は同拠点でジュマイリーを含む複数のメンバーを拘束、さらに4ヵ所の隠れ家と爆発物倉庫を掌握した。

彼らは首都ダマスカスでの爆破テロを計画していたという。

バーバー報道官は一方、アンサール・スンナが犯行声明を出したことについては、偽装組織だとしたうえで、偽の犯行声明を出すことで責任を隠蔽しようと説明した。

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SANAによると、外務在外居住者省は声明を出し、6月23日にドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃を受けて、哀悼と連帯の意を表明した兄弟国および友好国、国際機関に対し、深い感謝と敬意を表明した。

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SANAによると、ダマスカス県の聖十字架教会で、6月23日にドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃の犠牲者9人の葬儀がギリシャ正教アンタキア総主教区のヨハネ10世ヤーズジー師の主催のもとに執り行われた。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市のカラーマ広場で、6月23日にダマスカス県ドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃の犠牲者を追悼するための黙祷集会が開催された。

また、スワイダー24によると、ハラバー村で、6月23日にダマスカス県ドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃の犠牲者5人の葬儀が行われた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、6月23日にダマスカス県ドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃の犠牲者を追悼するデモがジャブラ市で行われ、参加者は事件に抗議の意思を示した。

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SANAによると、世界寛容平和評議会は声明を発表し、事件を強く非難した。

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SANAによると、パキスタン外務省もXを通じて強く非難した。

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アンサール・スンナ連隊は聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃がダーイシュの犯行だとするシャルア移行期政権の発表を否定、自らの関与を認める(2025年6月24日)

アクス・サイルダマス・ニュース通信などによると、アンサール・スンナ連隊を名乗るグループが、6月23日にダマスカス県ドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃にダーイシュ(イスラーム国)が関与していたとするアフマド・シャルア移行期政権の発表を否定、自らが実行犯であると発表した。

声明は「アンサール・スンナ連隊法務部門(2)」というテレグラムのアカウントから発信された。

その内容は以下の通り。

慈悲深く慈愛あまねくアッラーの御名において
ダマスカスのキリスト教徒は、ダアワ(布教)の権利と信徒の民を挑発し、その挑発がほのめかしを越えて、あからさまな発言となり、冗談の域を越え、深刻なものとなり、彼らがダアワの根本原則を冒涜し、信徒の民の聖域を踏みにじった。そのうえ、彼らは、恩恵への感謝を忘れて、これを否定し、理性ある思慮を欲望に溺れる愚かさとすり替えた。これを受けて、「兄弟である殉教者ムハンマド・ザイヌルアービディーン・アブー・ウスマーン(アッラーが彼を受け容れんことを)」が、ダマスカス市内のドゥワイラア地区にあるマール・イリヤース教会を爆破し、数十人を死傷させた。
我々は、ジャウラーニー政府のメディアの発表が事実無根、証拠のないでっち上げで、理性の尺度において成り立たないものであることを確認する。それは、シャーム(シリア)の民の知性を侮る陳腐な誤報であり、絶望的に幻想を拡散しようとする試みに過ぎない。また、そのようなごまかしが通用する時代ではもはやない。
我々は(アッラーの御恵みをもって)、健やかで強固な状況にあり、中傷者たちの噂にも動揺せず、偽証者たちのくだらない発言によって揺らぐこともない。虚偽が一つの嘘によって高まるなどと考える者は、洞察によって裏切られ、その言葉によって欺かれる。
我々は断言する(これが最後の言葉である)。今後はお前たちに猶予を与えることはない。お前たちの油断に憐れみをかけることもない。我々の兵士たちは殉教者たちであり、特攻自爆戦闘員(インギマーシー)であり、万全の装備、準備、人員、そして揺らぎのない拠点を整えている。我々の隊列は退行を知らない。改悛者には悔い改めの門がいまだ開かれている。ゆえに、それが閉ざされる前に急ぐがよい。我々が進めば、振り返ることなく、打撃を加えれば、容赦はしない。
「不義を行った者たちは、どんな変り方で、移り変っていくかを、やがて知ることになろう」(詩人たちの章227節)。
万物の主であるアッラーに讃えあれ。

 

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なお、アンサール・スンナ連隊法務部門は別のテレグラムを通じても情報を発信している。

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