スワイダー県東部でダーイシュが拉致していた住民のうち10人が解放、シリア政府は見返りとしてダーイシュ戦闘員の妻と子25人を釈放、一部はイドリブ県の反体制派支配地域に移送(2018年10月20日)

シリア人権監視団によると、70月にスワイダー県東部でダーイシュ(イスラーム国)が拉致した住民(そのほとんどが女性と子供)約30人のうち、6人が解放された。

解放された6人は、ラスミーヤ・アブー・アンマールさん、アビール・シャグリーンさん、そしてアビールさんの子供4人。

ANHA, October 20, 2018

親政府系サイトのスワイダー24(10月20日付)は、ダーイシュとの交渉にあたってきた組織の一つ「カラーマの男たち運動」筋の話として、6人の解放は「捕虜交換」の一環で、シリア政府側が、ダーイシュ戦闘員の妻たち17人、その子供8人を釈放した。

同消息筋によると、これによりダーイシュに拉致されている住民の数は21人となり、彼らについても近日中に「捕虜交換」が行われるという。

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ドゥラル・シャーミーヤ(10月20日付)によると、シリア政府が解放したダーイシュ戦闘員の妻・子供のうち女性7人と子供7人が、イドリブ県を中心とする反体制派支配地域とシリア政府支配地域を隔てるハマー県北部のカルアト・マディーク町に設置された通行所に到着した。

AFP, October 20, 2018、ANHA, October 20, 2018、AP, October 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2018、al-Hayat, October 21, 2018、Reuters, October 20, 2018、SANA, October 20, 2018、Suwayda 24, October 20, 2018、UPI, October 20, 2018などをもとに作成。

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