イドリブ県で「決戦」作戦司令室の砲撃によりシリア軍兵士2人死亡(2020年11月3日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから243日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるサラーキブ市、カフルナブル市、ハザーリーン村、マアーッラト・ムーハス村を砲撃し、マアーッラト・ムーハス村でシリア軍兵士2人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

またザーウィヤ山地方のバーラ村ではシリア軍と「決戦」作戦司令室が交戦し、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカンスフラ村、バイニーン村を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約20輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタディール村とカフルタアール村を結ぶ街道で民間のバスを砲撃し、乗っていた住民1人が負傷した。

AFP, November 3, 2020、ANHA, November 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 3, 2020、Reuters, November 3, 2020、SANA, November 3, 2020、SOHR, November 3, 2020などをもとに作成。

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