米軍パトロール部隊がシリア政府支配下のハサカ市治安厳戒地区に接近(2021年10月17日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配(部活統治)下にあるハサカ市内を米軍パトロール部隊が巡回した。

パトロール部隊は、北・東シリア自治局の管理下にあるタッル・ハジャル地区を巡回、シリア政府の支配下にある市中心街のいわゆる治安厳戒地区から数メートルの地点にまで接近したという。

米軍パトロール部隊は10月16日にも北・東シリア自治局の管理下にある市内のサーリヒーヤ地区を巡回し、物品を購入するなどして、地元住民の生活状況を視察していた。

米軍はまた装甲車5輌からなるパトロール部隊が、カスラク村に違法に設置されている基地からM4高速道路を通ってシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町方面に向かい、同地一帯を巡回した。

パトロール部隊には米軍のヘリコプター1機が同行し、護衛任務にあたった。

一方、SANA(10月17日付)がヤアルビーヤ町近郊の複数の地元筋の話として伝えたところによると、米主導の有志連合の貨物車輌など約70輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、県南部に違法に設置されている米軍基地に向かった。

AFP, October 17, 2021、ANHA, October 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 17, 2021、Reuters, October 17, 2021、SANA, October 17, 2021、SOHR, October 17, 2021などをもとに作成。

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