シリア軍がアレッポ・ファトフ軍作戦司令室との戦闘の末、アレッポ市北西部の戦略的要衝ハンダラート・パレスチナ難民キャンプ一帯で支配地域を拡大(2016年9月29日)

アレッポ県では、『ハヤート』(9月30日付)によると、シリア軍がアレッポ市北西部のハンダラート・キャンプに近いハンダラート軍事基地を反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)との戦闘の末に再制圧した。

同地はシリア軍によって先週、1度制圧されていたが、ほどなくアレッポ・ファトフ軍作戦司令室に奪還されていた。

これに関して、シリア人権監視団は、シリア軍、パレスチナ人のクドス旅団、親政権武装集団が4日ぶりにハンダラート・パレスチナ難民キャンプを奪還したと発表した。

また、SANA(9月29日付)も、シリア軍が予備部隊の支援を受け、アレッポ市北東部に進攻しようとした反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)と交戦し、これを撃退、キンディー大学病院に至る地域を新たに制圧、支配地域を拡大したと伝えた。

SANA, September 29, 2016
SANA, September 29, 2016

AFP, September 29, 2016、AP, September 29, 2016、ARA News, September 29, 2016、Champress, September 29, 2016、al-Hayat, September 30, 2016、Iraqi News, September 29, 2016、Kull-na Shuraka’, September 29, 2016、al-Mada Press, September 29, 2016、Naharnet, September 29, 2016、NNA, September 29, 2016、Reuters, September 29, 2016、SANA, September 29, 2016、UPI, September 29, 2016などをもとに作成。

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ロシア国防省「米国務省報道官発言はすべての反体制派がワシントンの命令に従うテロ集団であることを承認するもの」(2016年9月29日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ジョン・カービー米国務省報道官の発言に関して「ついに仮面をはずした…。カービー国務省報道官の発言は、米国がいわゆる「反体制派」のすべてが、ワシントンの命令に従う国際テロ組織の集まりに過ぎないことをあからさまに承認するものだ」と非難した。

「カービー報道官が我が軍の兵士が遺体袋に入って帰国し、シリアにおける我が国の航空機を標的とすると発言したことについて、こう言いたい。我々は、ワシントンが言うところの「専門家」がシリア国内、とりわけアレッポに何人いるかを承知している。彼らはそこで軍事作戦を策定し、その実施を監督している…。我々はまた、彼らがシャームの民のヌスラ戦線のテロリストを育てるため飽くなき行動に終始していることも承知している。しかし、ことがロシアやシリアに駐留する我が軍への脅迫にかかわる問題となれば、反体制武装集団は自分たちの遺体を納める遺体袋を見つけることもできず、そこから逃走することもできないだろう」。

カービー国務省報道官は「過激派の作戦拡大で、ロシアは遺体袋に兵士を入れて帰国させ、これまで以上に多くのロシアの航空機を打ち落とされるだろう」と述べていた。

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ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は記者団に対して「ロシア政府はシリア軍が行う「テロとの戦い」を支援するための航空作戦を継続する…。我々は、最近の米国政府の発言が非建設的な性格だと遺憾に考えている」と述べた。

ペスコフ報道官はまた、「ロシア政府は、シリアでの「テロとの戦い」を効率化するため、文書化された合意実行に向け、米国政府と協力することに依然として関心がある。しかし、ロシア政府は同時に米国政府が合意した誓約を遵守することを期待している。今もなお、米国は誓約を守っていない」と述べ、米国がシリアのアル=カーイダであるシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)と「穏健な反体制派」を峻別していないと非難した。

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ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務副大臣も、カービー国務省報道官の発言に関して「米国の現政権がもはや客観的な政策を遂行できないほど衰退していることの顕れで…テロリストにロシアと対決するよう呼びかけている。米国からテロリストに支援がなされていると評さざるを得ない」と述べた。

AFP, September 29, 2016、AP, September 29, 2016、ARA News, September 29, 2016、Champress, September 29, 2016、al-Hayat, September 30, 2016、Iraqi News, September 29, 2016、Kull-na Shuraka’, September 29, 2016、al-Mada Press, September 29, 2016、Naharnet, September 29, 2016、NNA, September 29, 2016、Reuters, September 29, 2016、SANA, September 29, 2016、UPI, September 29, 2016などをもとに作成。

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シリア問題担当国連特別副代表はアレッポ市東部からの負傷者搬出と食糧不足への対応を訴える(2016年9月29日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表を補佐するラムズィー・イッズッディーン国連特別副代表は、ジュネーブでの人道作業グループ定例会合で、アレッポ市東部に対するシリア軍とロシア軍の空爆による負傷者の搬出と食糧不足に対応する必要を訴えた。

ラムズィー氏は、シリア軍が包囲するアレッポ市東部では負傷者600人あまりが十分な治療を受けられずにおり、人口27万5,000人の同地区に35人しか医者がいないと窮状を訴えた。

AFP, September 29, 2016、AP, September 29, 2016、ARA News, September 29, 2016、Champress, September 29, 2016、al-Hayat, September 30, 2016、Iraqi News, September 29, 2016、Kull-na Shuraka’, September 29, 2016、al-Mada Press, September 29, 2016、Naharnet, September 29, 2016、NNA, September 29, 2016、Reuters, September 29, 2016、SANA, September 29, 2016、UPI, September 29, 2016などをもとに作成。

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カービー米国務省報道官「過激派の作戦拡大で、ロシアは遺体袋に兵士を入れて帰国させ、これまで以上に多くのロシアの航空機を打ち落とされるだろう」(2016年9月29日)

米国務省のジョン・カービー報道官は、シリア情勢に関して「ロシアは遺体袋に兵士を入れて帰国させ、これまで以上に多くのロシアの航空機を打ち落とされるだろう」と述べた。

カービー報道官は、テレビ番組のインタビューのなかでこう述べた。

「過激派は、シリア国内の真空に乗じて、作戦を拡大するだろう。それは、ロシアの国益、さらにはロシアの都市に対する攻撃となるかもしれない。ロシアは遺体袋に兵士を入れて帰国させ、資源、そして航空機さえも失い続けるだろう…。これまで以上に多くのロシア人の命が失われ、これまで以上に多くのロシアの航空機が打ち落とされるだろう」。

AFP, September 29, 2016、AP, September 29, 2016、ARA News, September 29, 2016、Champress, September 29, 2016、al-Hayat, September 30, 2016、Iraqi News, September 29, 2016、Kull-na Shuraka’, September 29, 2016、al-Mada Press, September 29, 2016、Naharnet, September 29, 2016、NNA, September 29, 2016、Reuters, September 29, 2016、SANA, September 29, 2016、UPI, September 29, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は28日にシリア領内で8回の爆撃を実施(2016年9月29日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月28日のシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して18回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は8回で、ブーカマール市近郊(2回)、ラッカ市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(1回)、マーリア市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

AFP, September 29, 2016、AP, September 29, 2016、ARA News, September 29, 2016、Champress, September 29, 2016、al-Hayat, September 30, 2016、Iraqi News, September 29, 2016、Kull-na Shuraka’, September 29, 2016、al-Mada Press, September 29, 2016、Naharnet, September 29, 2016、NNA, September 29, 2016、Reuters, September 29, 2016、SANA, September 29, 2016、UPI, September 29, 2016などをもとに作成。

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ドイツ外務省はシリアで失踪し、ヌスラ戦線に拉致されていたとされるドイツ人女性記者の解放を確認(2016年9月29日)

ドイツ外務省はシリアで失踪し、ヌスラ戦線に拉致されていたとされるドイツ人女性記者の解放を確認(2016年9月29日)

シリアのアル=カーイダ「シャーム・ファトフ戦線」(旧シャームの民のヌスラ戦線)が27日付の声明で解放を報じたドイツ人女性ジャーナリストのジャニナ・フィンダイセン氏(27歳)とその息子(乳児)の2人に関して、ドイツ外務省は、シリア領内からトルコ領内に移送され、無事在トルコ・ドイツ領事館職人に保護されたことを明らかにした。

フィンダイセン氏らの解放に際して、身代金の授受がなされたかは不明。

フィンダイセン氏は2015年10月にシリア領内で消息を絶っていたが、ドイツ当局の要請を受け、メディアでの報道は規制されていた。

フィンダイセン氏の失踪について2016年2月に報じたドイツ誌『フォーカス』は、同氏が「ヌスラ戦線内の犯罪集団」に拉致され、500万ユーロの身代金支払いを要求されていたと伝えていた。

『テレグラフ』(9月29日付)などが伝えた。

AFP, September 29, 2016、AP, September 29, 2016、ARA News, September 29, 2016、Champress, September 29, 2016、al-Hayat, September 30, 2016、Iraqi News, September 29, 2016、Kull-na Shuraka’, September 29, 2016、al-Mada Press, September 29, 2016、Naharnet, September 29, 2016、NNA, September 29, 2016、Reuters, September 29, 2016、SANA, September 29, 2016、UPI, September 29, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合はマヤーディーン橋に続いて、アシャーラ橋(ダイル・ザウル県)を爆撃で破壊(2016年9月28日)

ダイル・ザウル県では、SANA(9月28日付)によると、米主導の有志連合はマヤーディーン市に架かるマヤーディーン橋に続いて、アシャーラ市に架かるアシャーラ橋を空爆で破壊した。

一方、シリア軍は、サルダ山一帯、ダイル・ザウル航空基地東部、ジュナイナ村、フサイニーヤ町、ブガイリーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

SANA, September 28, 2016
SANA, September 28, 2016

 

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アレッポ県では、ARA News(9月28日付)によると、県北部のウンム・フーシュ村、ウンム・クラー村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属する革命家軍の拠点を攻撃した。

一方、米主導の有志連合は、ラーイー村南西部のマリーギール村にあるダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

AFP, September 28, 2016、AP, September 28, 2016、ARA News, September 28, 2016、Champress, September 28, 2016、al-Hayat, September 29, 2016、Iraqi News, September 28, 2016、Kull-na Shuraka’, September 28, 2016、al-Mada Press, September 28, 2016、Naharnet, September 28, 2016、NNA, September 28, 2016、Reuters, September 28, 2016、SANA, September 28, 2016、UPI, September 28, 2016などをもとに作成。

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ハマー県北部でシャーム自由人イスラーム運動が1カ村を制圧(2016年9月28日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団(ジュンド・アクサー機構、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動など)が、ザーラ村近郊のザーラ火力発電所一帯のシリア軍拠点を砲撃した。

これに対して、シリア軍戦闘機は、マアーン村に対して「樽爆弾」で空爆を実施し、アブー・ウバイダ検問所一帯、シュアサ村一帯、トゥライスィーヤ村一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(9月28日付)によると、シリア軍がカッラーフ村、ザグバー村でジュンド・アクサー機構、シャーム自由人イスラーム運動、ファトフ軍所属組織と交戦した。

またシリア軍戦闘機が、アトシャーン村、ズール・タイバ村、マアルダス村、ウナイズ村、カッバーリーヤ村、タッル・ザアタル丘、クバイバート・アブー・フダー村で反体制武装集団の拠点を空爆した。

他方、ジュンド・アクサー機構とともにハマー県北部で「マルワーン・ハディードの戦い」を主導するナスル軍は声明を出し、ダマスカス郊外県ダーライヤー市から退去した武装集団のダーライヤー自由人旅団を吸収合併した、と発表した。

Kull-na Shuraka', September 28, 2016
Kull-na Shuraka’, September 28, 2016

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ダルアー県では、SANA(9月28日付)によると、シリア軍がダルアー市南部のガラズ刑務所一帯、ダーイル町・イブタア町間、ダルアー市ダム街道地区、バジャービジャ地区でシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)と交戦し、同戦線が保有する無人航空機、車輌などを破壊した。

一方、ARA News(9月28日付)によると、ガラズ刑務所近くで、反体制武装集団の車列の近くで爆弾が爆発し、ジュンド・ファールーク大隊所属の3月18日師団のフサーム・アバーズィード司令官が死亡した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(9月28日付)によると、ジュンド・アクサー機構が主導する「マルワーン・ハディードの戦い」に正式参加したシャーム自由人イスラーム運動がジュナイナ村を制圧したと発表した。

一方、SANA(9月28日付)によると、シリア軍がタマーニア町でファトフ軍の拠点を空爆した。

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ヒムス県では、SANA(9月28日付)によると、シリア軍がキースィーン村北西部でシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)の拠点を重点的に攻撃した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(9月28日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフ・パレスチナ難民キャンプ内にあるビイル・サブア学校(UNRWAが運営)を空爆し、生徒や教員多数が負傷した。

またシリア軍はムカイラビーヤ市を「樽爆弾」で空爆し、5人が死亡した。

AFP, September 28, 2016、AP, September 28, 2016、ARA News, September 28, 2016、Champress, September 28, 2016、al-Hayat, September 29, 2016、Iraqi News, September 28, 2016、Kull-na Shuraka’, September 28, 2016、al-Mada Press, September 28, 2016、Naharnet, September 28, 2016、NNA, September 28, 2016、Reuters, September 28, 2016、SANA, September 28, 2016、UPI, September 28, 2016などをもとに作成。

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シリア米医療協会はアレッポ市東部で病院が意図的に爆撃で狙われていると喧伝(2016年9月28日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部(ジャンドゥール交差点一帯、バッラート地区、シャイフ・ファーリス地区、シャイフ・ハドル地区、マイサル地区、カーディー・アスカル地区、マサーキン・ハナーヌー地区、ダフラト・アウワード地区)、ハンダラート・キャンプ一帯、カフルハムラ村が戦闘機(所属明示せず)の空爆を受け、複数人が死傷した。

一方、SANA(9月28日付)によると、シリア軍がハーン・トゥーマーン村、マアッラータ村、ダーラト・イッザ市西部、カブターン・ジャバル村、西部、バービース村、カフルハムラ村、フライターン市で、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)などからなる反体制武装集団の拠点を空爆した。

シリア人権監視団などによると、反体制武装集団支配下のアレッポ市東部ではまた、マアーディー地区のパン配給センターが砲撃を受け、パンを受けとろうとしていた6人が死亡した。

また、このパン配給センターの近くにある病院(通称「M2病院」)と、サーフール地区にある病院(通称「M10病院」)の2カ所が午前4時頃に攻撃を受け、集中治療室、発電施設などが被害を受けた。

https://www.sams-usa.net/
https://www.sams-usa.net/

これに関して、米国のNGO組織で、イドリブ県、アレッポ県など反体制武装集団の支配地域で人道支援活動を行うシリア米医療協会(SAMC)のアドハム・サフルール氏はAFP(9月28日付)の取材に対して、反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部の病院2棟(いずれもSAMCが支援する病院)が、未明に「直接空爆」を受け、複数の職員が負傷、施設は利用不能になったと主張した。

サフルール氏によると、アレッポ市東部で利用可能な病院は6カ所だけになったとしたうえで、空爆が「意図的なもの」だと喧伝した。

この空爆が、シリア軍によるものか、ロシア軍によるものかは不明だという。

対する反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)は、シリア政府支配下のアレッポ市西部の県立競技場一帯、スライマーニーヤ地区、アズィーズィーヤ地区、バーブ・ファラジュ地区、タラル地区、ハミーディーヤ地区を砲撃し、複数人が負傷した。

一方、アレッポ市東部旧市街のアレッポ城一帯では、シリア軍、親政権民兵がジハード主義武装集団と交戦した。

また、SANA(9月28日付)によると、反体制武装集団は、アレッポ市アズィーズィーヤ地区、サイイド・アリー地区、ムーカーンブー地区、ザフラー町を砲撃し、16人が死傷した。https://gallery.mailchimp.com/312257def2447c9436f277005/images/b83f6918-b585-4ff6-b309-17354278a2da.jpg

AFP, September 28, 2016、AP, September 28, 2016、ARA News, September 28, 2016、Champress, September 28, 2016、al-Hayat, September 29, 2016、Iraqi News, September 28, 2016、Kull-na Shuraka’, September 28, 2016、al-Mada Press, September 28, 2016、Naharnet, September 28, 2016、NNA, September 28, 2016、Reuters, September 28, 2016、SANA, September 28, 2016、UPI, September 28, 2016などをもとに作成。

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イランのザリーフ外務大臣がトルコのチャヴシュオール外務大臣と会談(2016年9月28日)

イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣が、トルコの首都アンカラを訪問し、メヴリュト・チャヴシュオール外務大臣と会談した。

イランの複数の消息筋によると、会談では、シリアおよびイラク情勢、とりわけ両国の領土の一体性の保全、トルコ軍によるイラク領内でのPKK(クルディスタン労働者党)の拠点空爆などについて意見が交わされたという。

『ハヤート』(9月29日付)が伝えた。

AFP, September 28, 2016、AP, September 28, 2016、ARA News, September 28, 2016、Champress, September 28, 2016、al-Hayat, September 29, 2016、Iraqi News, September 28, 2016、Kull-na Shuraka’, September 28, 2016、al-Mada Press, September 28, 2016、Naharnet, September 28, 2016、NNA, September 28, 2016、Reuters, September 28, 2016、SANA, September 28, 2016、UPI, September 28, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は27日にシリア領内で12回の爆撃を実施(2016年9月28日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月27日のシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して22回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は12回で、シャッダーディー市近郊(2回)、ラッカ市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、マンビジュ市近郊(2回)、マーリア市近郊(5回)に対して攻撃が行われた。

AFP, September 28, 2016、AP, September 28, 2016、ARA News, September 28, 2016、Champress, September 28, 2016、al-Hayat, September 29, 2016、Iraqi News, September 28, 2016、Kull-na Shuraka’, September 28, 2016、al-Mada Press, September 28, 2016、Naharnet, September 28, 2016、NNA, September 28, 2016、Reuters, September 28, 2016、SANA, September 28, 2016、UPI, September 28, 2016などをもとに作成。

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「ユーフラテスの盾」作戦でダーイシュから奪取されたジャラーブルス市(アレッポ県)にトルコ保健省のジャラーブルス病院が開設(2016年9月27日)

アレッポ県では、SANA(9月28日付)などによると、トルコ軍と反体制武装集団による「ユーフラテスの盾」作戦により、ダーイシュ(イスラーム国)が掃討されたジャラーブルス市で、学校施設を流用した新病院「ジャラーブルス病院」が開設された。

インターネットなどで公開された写真には、トルコ語で「トルコ保健省、ジャラーブルス病院」、アラビア語で「ジャラーブルス病院」と書かれ、トルコ国旗が描かれた看板が写っている。

https://yallasouriya.wordpress.com/
https://yallasouriya.wordpress.com/

AFP, September 28, 2016、AP, September 28, 2016、ARA News, September 28, 2016、Champress, September 28, 2016、al-Hayat, September 29, 2016、Iraqi News, September 28, 2016、Kull-na Shuraka’, September 28, 2016、al-Mada Press, September 28, 2016、Naharnet, September 28, 2016、NNA, September 28, 2016、Reuters, September 28, 2016、SANA, September 28, 2016、UPI, September 28, 2016などをもとに作成。

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ヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)司令官「米国は我々にミサイルを直接供与した。米国は我々の見方だ」(2016年9月27日)

ドイツ誌『フォーカス』(9月27日付)は、シリアのアル=カーイダであるシャームの民のヌスラ戦線(現在の呼称はシャーム・ファトフ戦線)の司令官が、米国からBGM-71対戦車ミサイル(TOW対戦車ミサイル)の直接供与を受けたと証言したと伝えた。

ユルゲン・トデンホファー(Jurgen Todenhofer)記者がヌスラ戦線司令官と匿名を条件に取材、この司令官は「彼ら(米国)は我々にミサイルを直接供与した。米国は我々の見方だ」と述べたという。

米国は9月9日にロシアとの間で、ダーイシュ(イスラーム国)とヌスラ戦線に対する合同軍事作戦実施に向けてシリア国内でのシリア軍と「反体制派」との停戦合意を結び、同合意は12日に発効したが、ダイル・ザウル県のシリア軍拠点に対する有志連合の「誤爆」などを経て、停戦は反故となっていた。

ロシア側の主張によると、停戦合意文書は、米国がヌスラ戦線と「穏健な反体制派」を峻別すると定めらいたが、米国側はこれを履行しなかったという。

米国は諸外国に先駆けて、2012年12月にヌスラ戦線を外国テロ組織(FTO)に指定している。

Focus, February 27, 2016をもとに作成。

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ロシア外務省は米・露の停戦合意文書の一部を公開:米国による「穏健な反体制派」とヌスラ戦線の峻別が最優先(2016年9月27日)

ロシア外務省は、9日に米国とロシアが合意に達し、12日に発効、19日に反故となった新停戦合意文書の一部(ロシア語)を公開した。

公開された文書では、米国が「穏健な反体制派」とシャームの民のヌスラ戦線を峻別することが第1項に定められている。

また、すべての当事者による48時間の敵対行為停止、支配地域の拡大禁止、そして停戦実現後の人道支援物資の搬入が規定されている。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣「ラッカ解放でYPGと協力すれば、シリアの未来を危険に晒す」(2016年9月27日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、ダーイシュ(イスラーム国)の中心都市であるラッカ市解放に向け、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と協力すれば、シリアの未来を危険に晒すことになる、と警鐘を鳴らした。

チャヴシュオール外務大臣はまた、人民防衛隊の一部がアレッポ県のマンビジュ市に依然として駐留していると述べ、支援国である米国を批判した。

『ハヤート』(9月28日付)などが伝えた。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合がマヤーディーン橋(ダイル・ザウル県)を爆撃で利用不能に(2016年9月27日)

ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(9月26日付)などによると、米主導の有志連合がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるマヤーディーン市を空爆、ユーフラテス川に架かるマヤーディーン橋、電力会社施設を破壊、利用不能とした。

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ヒムス県では、SANA(9月27日付)によると、シリア軍がシャーイル油田北部、タドムル市南部郊外、スフナ市一帯、ウンム・クバイバ村南部でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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米軍特殊部隊がヌスラ戦線を含む反体制派の拠点都市アアザーズ市に展開、またこれに先だってシャーム自由人が市内で「シリア革命期」を焼き捨てる(2016年9月27日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、県北部のタラーリーン村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)が、トルコ軍と有志連合の支援を受けた反体制武装集団と交戦、有志連合が同地を空爆した。

また、ARA News(9月27日付)によると、反体制武装集団は東タッルアール村、西タッルアール村をダーイシュから奪還した。

これに関連して、マヤーディーン・チャンネル(9月26日付)は、米軍地上部隊が、トルコ軍や有志連合の支援を受ける「穏健な反体制派」のハムザ師団所属の特殊任務旅団を随行し、アレッポ県北部のマーリア市とアアザーズ市に展開したと伝えた。

両市に展開した地上部隊の兵力は不明。

マーリア市は、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)を除く反体制武装集団の戦略拠点で、アアザーズ市はヌスラ戦線を含む反体制武装集団の戦略拠点。

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ARA News(9月27日付)などによると、これに先立ち26日晩、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)を含む反体制武装集団の拠点都市であるアアザーズ市で、シャーム自由人イスラーム運動が市内の広場に掲げられていた「シリア革命旗」(委任統治領シリアの旗)を引きずり下ろし、焼き捨てた(https://www.facebook.com/raman.yusif/videos/1129142813832724/)。

Facebook, September 27, 2016
Facebook, September 27, 2016

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ラッカ県では、ARA News(9月27日付)によると、トルコ国境警備隊がタッル・アブヤド市郊外のクハイラ村を攻撃し、子供6人、女性3人が死亡した。


AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Qanat al-Mayadin, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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ラスタン市(ヒムス県)のヌスラ戦線に対する爆撃激化で、同市への人道支援物資搬入が中断(2016年9月27日)

ヒムス県では、SANA(9月27日付)によると、シリア軍がラスタン市でシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)の拠点を空爆した。

ARA News(9月27日付)によると、ラスタン市一帯での空爆により、同地への人道支援物資の搬入を予定していたシリア赤新月社、国連の支援チームの作業が延期された。

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ダマスカス郊外県では、SANA(9月27日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにリーハーン農場・タッル・クルディー町間の農場地帯に潜入した反体制武装集団を掃討し、同地を制圧した。

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イドリブ県では、SANA(9月27日付)によると、シリア軍がバアルブー村、タマーニア町、ハーン・シャイフーン南部で反体制武装集団の拠点を空爆した。

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ダルアー県では、SANA(9月27日付)によると、シリア軍がダルアー市ミスリー交差点、電力機構南部で反体制武装集団と交戦した。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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シリア軍は反体制派の支配下にあったアレッポ市ファラーフィル地区を完全制圧(2016年9月27日)

アレッポ県では、SANA(9月27日付)によると、シリア軍がアレッポ市ファラーフィラ地区(アレッポ城北西部)でファトフ軍に完全統合されたヌールッディーン・ザンキー運動および同軍を主導するシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)などからなる反体制武装集団を掃討し、同地を完全制圧した。

シリア軍はまた、イザーア地区で反体制武装集団が掘削した地下トンネル(司令拠点)、ブライジュ村の反体制武装集団拠点を破壊した。

さらにシリア軍航空部隊は、ダーラト・イッザ市、カブターン・ジャバル村、カフルハムラ村・アナダーン市・ハイヤーン町回廊一帯でファトフ軍拠点を空爆した。

一方、「反体制派幹部」が『ハヤート』(9月28日付)に明らかにしたところによると、シリア軍および親政権の民兵組織が、アレッポ市一帯で過去最大規模となる地上攻撃を開始し、反体制武装集団支配下の同市東部に対して四方から攻勢を強めた。

またシリア人権監視団によると、シリア軍と反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)がアレッポ市旧市街で交戦する一方、戦闘機およびヘリコプターが、ブアイディーン地区、ハラク地区、インザーラート地区、ジャンドゥール交差点一帯、サーフール地区、スッカリー地区、カーディー・アスカル交差点一帯、カフルハムラ村各所、アナダーン市を空爆した。

これに対して、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室がアレッポ市ファイイド地区を、ファトフ軍がシリア政府支配下のヌッブル市、ザフラー町を砲撃した。

クッルナー・シュラカー(9月26日付)によると、ロシア軍、シリア軍の空爆で少なくとも30人(女性、子供を含む)が死亡したという。

https://twitter.com/petolucem, September 27, 2016
https://twitter.com/petolucem, September 27, 2016

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NATOのヤンス・ストルテンベルグ事務総長は、スロバキアの首都ブラチスラヴァで開催中のEU国防大臣会合で、シリア情勢に関して、アレッポ市に対するロシア軍とシリア軍の攻撃は「道義的に受け入れられず」、「国際法へのあからさまな違反」だと述べ、ロシアに停戦に向け「信頼ある取り組み」を再開するよう呼びかけた。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は26日にシリア領内で9回の爆撃を実施(2016年9月26日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月26日のシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して20回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は9回で、ブーカマール市近郊(1回)、シャッダーディー市近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)に対して攻撃が行われた。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュはYPGに随行していた米軍兵士1人を殺害(2016年9月26日)

アレッポ県では、ダーイシュ(イスラーム国)の戦果を鼓舞するアアマーク通信が、バーブ市郊外の小グラータ村への突入を試みた西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊を交戦し、随行していた米軍兵士1人と人民防衛隊隊員9人を殺害した、と伝えた。
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AFP, September 26, 2016、AP, September 26, 2016、ARA News, September 26, 2016、Champress, September 26, 2016、al-Hayat, September 27, 2016、Iraqi News, September 26, 2016、Kull-na Shuraka’, September 26, 2016、al-Mada Press, September 26, 2016、Naharnet, September 26, 2016、NNA, September 26, 2016、Reuters, September 26, 2016、SANA, September 26, 2016、UPI, September 26, 2016などをもとに作成。

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トルコのクルトゥルムシュ副首相はYPGのマンビジュ市からの撤退を歓迎(2016年9月26日)

トルコのニマン・クルトゥルムシュ副首相は記者団に対して、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の戦闘員多数がアレッポ県マンビジュ市からユーフラテス川以東に撤退したと述べ、歓迎の意を示した。

AFP(9月26日付)が伝えた。


AFP, September 26, 2016、AP, September 26, 2016、ARA News, September 26, 2016、Champress, September 26, 2016、al-Hayat, September 27, 2016、Iraqi News, September 26, 2016、Kull-na Shuraka’, September 26, 2016、al-Mada Press, September 26, 2016、Naharnet, September 26, 2016、NNA, September 26, 2016、Reuters, September 26, 2016、SANA, September 26, 2016、UPI, September 26, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市東部に対するシリア軍の爆撃、攻撃続く(2016年9月26日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)軍が、反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部(マイサル地区、ハラク地区、バーブ・ハディード地区、カッラーサ地区、ブスターン・カスル地区、ウルヤーン地区、旧市街、マアーディー地区)を「樽爆弾」などで空爆した。

この空爆で、マアーディー地区のウマル・ブン・アブドゥルアズィーズ病院が利用不能となった。

また、アレッポ市北部のキンディー大学病院一帯では、シリア軍、親政権民兵が、反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)と交戦した。

シリア軍はさらに、ハイヤーン町、フライターン市を砲撃した。

一方、SANA(9月26日付)によると、同県のシリア軍作戦司令室がアレッポ市東部にとどまる住民に対して、「武装テロ集団」の拠点に近づかないよう呼びかけた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがダイルハビーヤ村一帯、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯を「樽爆弾」で空爆した。

シリア軍はまた、マイダアーニー村を砲撃、タッル・サワーン町一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

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ハマー県では、SANA(9月26日付)によると、シリア軍がアトシャーン村、スカイク丘、スカイク村(イドリブ県)、ウンム・ハーラタイン村一帯で反体制武装集団(ジュンド・アクサー機構など)の拠点を重点的に空爆した。

シリア軍はまた、マアーン村で反体制武装集団と交戦した。

これに対して、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)はサラミーヤ市郊外のタッル・ダッラ村南東部のバイト・ザイダーン農場一帯を砲撃し、2人が死亡した。

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ヒムス県では、SANA(9月26日付)によると、シリア軍がクナイトラート村一帯(ヒムス市・サラミーヤ市街道)に進攻したダーイシュ(イスラーム軍)とシリア軍が交戦、これを撃退した。

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ダルアー県では、SANA(9月26日付)によると、シリア軍がダルアー市ダム街道地区一帯、ブスラー広場南東部で反体制武装集団と交戦した。

一方、クッルナー・シュラカー(9月26日付)によると、シリア軍がダーイル町を砲撃した。

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イドリブ県では、SANA(9月26日付)によると、ファトフ軍がカファルヤー町の住民を狙撃し、1人が負傷した。

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クナイトラ県では、SANA(9月26日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)がハドル村を砲撃し、2人が死亡した。

AFP, September 26, 2016、AP, September 26, 2016、ARA News, September 26, 2016、Champress, September 26, 2016、al-Hayat, September 27, 2016、Iraqi News, September 26, 2016、Kull-na Shuraka’, September 26, 2016、al-Mada Press, September 26, 2016、Naharnet, September 26, 2016、NNA, September 26, 2016、Reuters, September 26, 2016、SANA, September 26, 2016、UPI, September 26, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は25日にシリア領内で10回の爆撃を実施(2016年9月26日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月25日のシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して27回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は10回で、ブーカマール市近郊(1回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、マンビジュ市近郊(3回)、マーリア市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

AFP, September 26, 2016、AP, September 26, 2016、ARA News, September 26, 2016、Champress, September 26, 2016、al-Hayat, September 27, 2016、Iraqi News, September 26, 2016、Kull-na Shuraka’, September 26, 2016、al-Mada Press, September 26, 2016、Naharnet, September 26, 2016、NNA, September 26, 2016、Reuters, September 26, 2016、SANA, September 26, 2016、UPI, September 26, 2016などをもとに作成。

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トルコ軍と有志連合の支援を受ける反体制武装集団はアレッポ県北部でダーイシュとの戦闘を続ける(2016年9月25日)

アレッポ県では、ARA News(9月25日付)によると、トルコ軍と有志連合の支援を受ける反体制武装集団がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、サンダラ村、バフーラタ村、カドリーシュ村、サンディー村を制圧した。

AFP, September 25, 2016、AP, September 25, 2016、ARA News, September 25, 2016、Champress, September 25, 2016、al-Hayat, September 26, 2016、Iraqi News, September 25, 2016、Kull-na Shuraka’, September 25, 2016、al-Mada Press, September 25, 2016、Naharnet, September 25, 2016、NNA, September 25, 2016、Reuters, September 25, 2016、SANA, September 25, 2016、UPI, September 25, 2016などをもとに作成。

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イラン軍参謀長は無人航空機でイラク、シリア領内のダーイシュ拠点を初めて爆撃したと発表(2016年9月25日)

イラン軍のモハンマド・バーゲリー参謀長は、イラン製の無人航空機がイラクとシリア領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して初の空爆を実施したと発表した。

バーゲリー参謀長は、ロシアが長距離無人航空機の製造で技術支援を続けてきたことを明らかにしたが、無人航空機の出撃・帰還地、攻撃場所については明らかにしなかった。

AFP, September 25, 2016、AP, September 25, 2016、ARA News, September 25, 2016、Champress, September 25, 2016、al-Hayat, September 26, 2016、Iraqi News, September 25, 2016、Kull-na Shuraka’, September 25, 2016、al-Mada Press, September 25, 2016、Naharnet, September 25, 2016、NNA, September 25, 2016、Reuters, September 25, 2016、SANA, September 25, 2016、UPI, September 25, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市一帯、ダマスカス郊外県、ハマー県北部で、シリア軍と反体制武装集団の戦闘続く(2016年9月25日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ市南部郊外のタッル・マンムー村、ズィヤーラ村、アレッポ市ハラク地区、サーフール地区を「樽爆弾」などで空爆した。

また戦闘機(所属明示せず)が、アレッポ市ハラク地区、サーフール地区に加えて、アンサーリー地区、ザバディーヤ地区、フィルドゥース地区、バーブ街道地区、マイサル地区、ブスターン・カスル地区、バーブ・ハディード地区、ダフラト・アブドゥラッブフ村、キンディー大学病院、バヤーヌーン町、ハイヤーン町、フライターン市、アナダーン市、マアーッラト・アルティーク村、アウラム・クブラー町、アターリブ市、タッル・アンタル村、アブー・アブダ村を空爆、複数人が死傷した。

さらに、アレッポ市北部のハンダラート・キャンプ一帯では、シリア軍、パレスチナ人のクドス旅団が、同キャンプ奪還を狙う反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)と交戦し、双方に死傷者が出た。

ハンダラート・キャンプはシリア軍、クドス旅団が24日に完全制圧している。

なお、AMC(9月25日付)によると、ロシア軍、シリア軍の空爆で民間人66人が死亡したという。

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ダルアー県では、SANA(9月25日付)によると、シリア軍がダルアー市ブスラー広場一帯、カラク地区、ダム街道南部一帯、ハマーディーン地区で反体制武装集団と交戦した。

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クナイトラ県では、SANA(9月25日付)によると、シリア軍がハミーディーヤ村でシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)などからなる反体制武装集団と交戦、戦闘員15人を殲滅した。

これに対して、ヌスラ戦線はハドル村を狙撃し、少女1人が負傷した。

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ヒムス県では、SANA(9月25日付)によると、シリア軍がウンム・シャルシューフ村、アブー・アナズ農場、アイン・フサイン村、ザアフラーナ村でシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)と交戦した。

シリア軍はまた、アイン・フサイン村、ラスタン市、タルビーサ市、ザフラーナ市一帯でヌスラ戦線の拠点を空爆した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(9月25日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ東部のフーシュ・アッバースィーイーン村一帯で反体制武装集団の拠点を空爆した。

一方、サアサア町近郊で、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)が敷設した爆弾が爆発し、2人が死亡した。

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ハマー県では、SANA(9月25日付)によると、シリア軍がムーリク市、マアルダス村、スーラーン市、タイバト・イマーム市でファトフ軍の拠点を空爆した。

これに対して、反体制武装集団はサルハブ市を砲撃し、2人が負傷した。

一方、クッルナー・シュラカー(9月25日付)によると、ジュンド・アクサー機構などからなる武装集団は、カッバーリーヤ村近郊の砂糖工場、鉄道駅を新たに制圧した。

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タルトゥース県では、ARA News(9月25日付)によると、反体制武装集団がミスヤーフ市を砲撃した。

ミスヤーフ市が砲撃を受けるのは2011年以降これが2度目。


AFP, September 25, 2016、AMC, September 25, 2016、AP, September 25, 2016、ARA News, September 25, 2016、Champress, September 25, 2016、al-Hayat, September 26, 2016、Iraqi News, September 25, 2016、Kull-na Shuraka’, September 25, 2016、al-Mada Press, September 25, 2016、Naharnet, September 25, 2016、NNA, September 25, 2016、Reuters, September 25, 2016、SANA, September 25, 2016、UPI, September 25, 2016などをもとに作成。

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シリア赤新月社、国連の支援チームはイドリブ県フーア市、カファルヤー町、ダマスカス郊外県ザバダーニー市、マダーヤー町に人道支援物資搬入(2016年9月25日)

イドリブ県では、SANA(9月25日付)によると、シリア赤新月社と国連の支援チームが、ファトフ軍の包囲を受けるシリア政府支配下のフーア市、カファルヤー町に人道支援物資(貨物トラック17台分)を搬入した。

またダマスカス郊外県でも、支援チームは、シリア軍、ヒズブッラーの包囲を受ける反対晴雨総集団支配下のマダーヤー町に貨物トラック48台、ザバダーニー市に4台で人道支援物資を搬入した。

AFP, September 25, 2016、AP, September 25, 2016、ARA News, September 25, 2016、Champress, September 25, 2016、al-Hayat, September 26, 2016、Iraqi News, September 25, 2016、Kull-na Shuraka’, September 25, 2016、al-Mada Press, September 25, 2016、Naharnet, September 25, 2016、NNA, September 25, 2016、Reuters, September 25, 2016、SANA, September 25, 2016、UPI, September 25, 2016などをもとに作成。

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米英仏独伊EU外相は共同声明で停戦復活のための「ロシアの特例措置」を求めるとともに、「反体制派」にヌスラ戦線と共闘しないよう呼びかける(2016年9月25日)

国連総会に出席するために米ニューヨークを訪問中の西欧諸国外務省は米国務長官と共同声明を出し、ロシアに「特例措置」を通じて、停戦を復活させるよう呼びかけた。

共同声明を出したのは、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、EUの外相。

声明で「外交的努力に報いるための特例措置を講じる責任は…ロシアにある」として、シリア軍による化学兵器使用、アレッポ市東部への攻撃、そしてそれらに対するロシアの支援が「政治的解決を支持するとするロシアの声明と矛盾している」と非難した。

また、人道支援対象地域を「直ちに拡大」するよう求めた。

さらに、シャームの民のヌスラ戦線のシャーム・ファトフ戦線への解消に関して「名称変更はテロの手法、思考を変えるものではない」と一蹴、「反体制派」にヌスラ戦線との協力関係を築かないよう警鐘を鳴らした。

『ハヤート』(9月26日付)などが伝えた。

AFP, September 25, 2016、AP, September 25, 2016、ARA News, September 25, 2016、Champress, September 25, 2016、al-Hayat, September 26, 2016、Iraqi News, September 25, 2016、Kull-na Shuraka’, September 25, 2016、al-Mada Press, September 25, 2016、Naharnet, September 25, 2016、NNA, September 25, 2016、Reuters, September 25, 2016、SANA, September 25, 2016、UPI, September 25, 2016などをもとに作成。

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国連安保理でアレッポ情勢への対応を協議するための会合:米・ロはともに和平プロセス再開に懐疑的(2016年9月25日)

国連安保理では、シリア情勢、とりわけアレッポ市での戦闘への対応に協議するための会合が開かれた。

潘基文事務総長は会合で、アレッポ市東部の住宅街に対するバンカーバスターと見られる爆弾の使用に関して「戦争犯罪とみなされよう」と指摘、「シリアの悪夢」を終わらせるよう呼びかけた。

また米国のサマンサ・パワー国連大使は、ロシア軍による空爆を「テロとの戦いではなく、蛮行だ…ロシアが戦争を続ける限り、和平は実現しない」と非難する一方、「停戦を再開するため可能な方法を検討し続ける」と述べた。

これに対して、ロシアのヴィタリー・チュルキン国連大使は「米国はシリアの武装テロ集団を掌握できなていない」と反論、「テロ集団は人道支援搬入を阻止することで、停戦を反故にすることに成功した」と述べ、アレッポ県アウラム・クブラー町での国連とシリア赤新月社の支援チームに対する攻撃へのシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)の関与を疑った。

そのうえで、「直接交渉を拒否している当事者は誰だ」と問い、リヤド最高交渉委員会、そしてこれを支援する欧米諸国を批判、「シリアでの和平プロセスは現在、ほぼ不可能だ」と述べた。

会合では、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表がアレッポ市情勢についての報告を行った。

デミストゥラ氏によると、アレッポ市一帯での最近の戦闘での死者は213人(うちアレッポ市東部が139人、アレッポ市郊外が74人)にのぼるとしたうえで、国際社会で使用が禁止されている兵器の使用が戦争犯罪にあたると主張、空爆の即時停止と人道支援物資の搬入、48時間の停戦の発効、負傷者の搬出を提言した。

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リヤド最高交渉委員会委員長のリヤード・ヒジャーブ元首相を団長とする「反体制派」使節団は、アサド政権の犯罪に対する米国の弱腰の姿勢に抗議し、米国高官と予定していた会談を中止した。

『ハヤート』(9月26日付)が伝えた。

AFP, September 25, 2016、AP, September 25, 2016、ARA News, September 25, 2016、Champress, September 25, 2016、al-Hayat, September 26, 2016、Iraqi News, September 25, 2016、Kull-na Shuraka’, September 25, 2016、al-Mada Press, September 25, 2016、Naharnet, September 25, 2016、NNA, September 25, 2016、Reuters, September 25, 2016、SANA, September 25, 2016、UPI, September 25, 2016などをもとに作成。

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