トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊を爆撃(2020年6月20日)

アレッポ県では、ANHA(6月20日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のハルバル村を砲撃した。

またトルコ軍は、無人航空機(ドローン)でハルバル村を爆撃した。

シリア人権監視団によると、トルコ占領地域(マーリア市西)に接するタッル・リフアト市東のシャイフ・イーサー村一帯で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と国民軍が激しく交戦した。

一方、ANHA(6月20日付)によると、トルコ占領下のアフリーン市のヴィーラート通りで車に仕掛けられていた爆弾が学発し、子供を含む複数人が死傷した。

AFP, June 20, 2020、ANHA, June 20, 2020、AP, June 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2020、Reuters, June 20, 2020、SANA, June 20, 2020、SOHR, June 20, 2020、UPI, June 20, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県を爆撃(2020年6月20日)

英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから107日目となる6月20日、ロシア軍がイドリブ県の緊張緩和地帯を爆撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機1機がザーウィヤ山上空に飛来し発射したミサイル複数発がカフル・ウワイド村上空で爆発した。

また、シリア軍地上部隊も、カフル・ウワイド村、バーラ村を砲撃した。

一方、イドリブ市内で、自由イドリブ軍のメンバー1人が何者かに殺害された。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がガーブ平原のアンカーウィー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(イドリブ県3件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, June 20, 2020、ANHA, June 20, 2020、AP, June 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 20, 2020、Reuters, June 20, 2020、SANA, June 20, 2020、SOHR, June 20, 2020、UPI, June 20, 2020などをもとに作成。

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アレッポ県北部で「クルド人部隊」がシャーム軍団の拠点を攻撃し、戦闘員8人を殺害(2020年6月19日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「クルド人部隊」がトルコの占領下にあるアフリーン市近郊のバースーファーン村にあるシャーム軍団(国民軍所属)の拠点を攻撃し、戦闘員4人を殺害した。

「クルド人部隊」はまた、駆けつけたシャーム軍団の増援部隊に対しても攻撃を加え、さらに戦闘員4人を殺害した。

「クルド人部隊」は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍、ないしはアフリーン解放軍団だと思われる。

一方、SANA(6月19日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にある県北部のズィヤーラ村、アキーバ村、スーガーニカ村を砲撃した。

ANHA(6月19日付)によると、トルコ軍と国民軍はまた、バイナ村、タッル・リフアト市を砲撃した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの支援を受ける国民軍の戦闘員どうしが、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のウンム・ウシュバ村で盗品の分配をめぐって衝突、交戦した。

一方、ANHA(6月19日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・タムル町近郊のクブール・ガラージナ村を砲撃した。

AFP, June 19, 2020、ANHA, June 19, 2020、AP, June 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 19, 2020、Reuters, June 19, 2020、SANA, June 19, 2020、SOHR, June 19, 2020、UPI, June 19, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がイドリブ県とハマー県を砲撃(2020年6月19日)

英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから106日目となる6月19日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がバイニーン村一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がガーブ平原のマナーラ村(タンジャラ村)一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を0件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認した。

AFP, June 19, 2020、ANHA, June 19, 2020、AP, June 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 19, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 19, 2020、Reuters, June 19, 2020、SANA, June 19, 2020、SOHR, June 19, 2020、UPI, June 19, 2020などをもとに作成。

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ハマー県北東部でダーイシュがシリア軍を襲撃し、兵士6人死亡(2020年6月18日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアレッポ県、ラッカ県との県境に位置するイスリヤー村一帯のシリア軍・親政権民兵の拠点を襲撃、兵士6人が死亡、9人が負傷した。

AFP, June 18, 2020、ANHA, June 18, 2020、AP, June 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 18, 2020、Reuters, June 18, 2020、SANA, June 18, 2020、SOHR, June 18, 2020、UPI, June 18, 2020などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるアレッポ県アアザーズ市近郊の街道で爆弾が爆発し、トルコ兵士2人が負傷(2020年6月18日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にある北部のアアザーズ市近郊の街道で爆弾が爆発し、走行中のトルコ軍車輌に乗っていた兵士2人が負傷した。

一方、アフリーン解放軍団は、12、13、15日にトルコ占領下のシーラーワー町近郊、アフリーン市、バーブ市、アアザーズ市近郊でトルコ軍とその支援を受ける「傭兵」(国民軍)の拠点、車輌などを攻撃し、トルコ軍兵士1人と国民軍戦闘員8人を殺害したと発表した。

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ハサカ県では、SANA(6月18日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がラアス・アイン市近郊のシャッラーフ村、ヌーファリーヤ村、ラスム・ラフジャ村の放置に放火、消火作業にあたった住民多数が火傷を負った。

AFP, June 18, 2020、ANHA, June 18, 2020、AP, June 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 18, 2020、Reuters, June 18, 2020、SANA, June 18, 2020、SOHR, June 18, 2020、UPI, June 18, 2020などをもとに作成。

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「イランの民兵」の無人航空機がイドリブ県の反体制派拠点に自爆攻撃を実施(2020年6月18日)

英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから105日目となる6月18日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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だが、イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「イランの民兵」の無人航空機がザーウィヤ山地方のバーラ村近郊にある反体制武装集団の拠点複数カ所に対して、自爆攻撃を行った。

この攻撃と合わせて、シリア軍もフライフィル村、バーラ村一帯を砲撃した。

シリア軍はまた、ルワイハ村、バイニーン村、ファッティーラ村、ハルーバ村を砲撃した。

さらに、シリア軍は、タフタナーズ市近郊で農作業をしていた若者2人を狙撃し、殺害した。

一方、ロシア軍とトルコ軍は、アレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路で18回目となる合同パトロールを実施した。

合同パトロールはタルナバ村とジスル・シュグール市近郊までの全長約40キロの区間で実施された。

また、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌40輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア軍がアンカーウィー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, June 18, 2020、ANHA, June 18, 2020、AP, June 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 18, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 18, 2020、Reuters, June 18, 2020、SANA, June 18, 2020、SOHR, June 18, 2020、UPI, June 18, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県でシリア軍が住民を、トルコ軍憲兵隊がIDPsを射殺(2020年6月17日)

英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから104日目となる6月17日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がザーウィヤ山地方のフライフィル村を砲撃、反体制武装集団と交戦した。

シリア軍はまた、タフタナーズ市東部に展開する部隊が、住民を狙撃し、殺害した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌20輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

また、トルコ軍憲兵隊が国境地帯で、マアッラト・ヌウマーン市出身の国内避難民(IDPs)に向けて発砲し、子供1人が死亡、女性1人と子供1人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認した。

AFP, June 17, 2020、ANHA, June 17, 2020、AP, June 17, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 17, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 17, 2020、Reuters, June 17, 2020、SANA, June 17, 2020、SOHR, June 17, 2020、UPI, June 17, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍、シリア軍がラッカ県アイン・イーサー市一帯で増派(2020年6月16日)

ラッカ県では、ANHA(6月16日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、タッル・アブヤド市近郊のアリーダ村、ヒルバト・バカル村、スライブ村を砲撃した。

トルコ軍と国民軍はまた、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊の支配地境界線一帯に増援部隊を派遣した。

シリア人権監視団によると、対するシリア軍もアイン・イーサー市に軍用車輌数十両からなる増援部隊を派遣した。

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ハサカ県では、ANHA(6月16日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊からアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊に至る支配地境界線一帯に増援部隊を派遣した。

AFP, June 16, 2020、ANHA, June 16, 2020、AP, June 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2020、Reuters, June 16, 2020、SANA, June 16, 2020、SOHR, June 16, 2020、UPI, June 16, 2020などをもとに作成。

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ロシア・トルコ軍がイドリブ県のM4高速道路のタルナバ村とジスル・シュグール市近郊で初の合同パトロール、途中ロシア軍車輌が爆発に巻き込まれる(2020年6月16日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍とトルコ軍がアレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路で17回目となる合同パトロールを実施した。

16日の合同パトロールは、サラーキブ市近郊のタルナバ村とジスル・シュグール市近郊を結ぶ全長約40キロの区間で行われた。

両軍がジスル・シュグール市近郊に至る区間でパトロールを実施したのは今回が初めて。

 

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しかし、ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官はビデオ声明を出し、合同パトロール中にロシア軍車輌が武装集団の「テロ攻撃」を受けたことを明らかにした。

声明のなかで、コナシェンコフ報道官は、アリーハー市とアウラム・ジャウズ村を結ぶ区間で、武装集団がパトロールを妨害しようとして「テロ攻撃」を仕掛け、「テロリスト」が仕掛けた爆弾の爆発によって、ロシア軍兵員輸送車が軽い損傷を受けたと発表した。

乗っていた兵士らに負傷者はなく、ロシア軍部隊は無事に帰還したという。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/videos/183733426413363/

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一方、トルコ国防省もツイッターのアカウント(https://twitter.com/tcsavunma/)などを通じて声明を出し、「未確認の爆発物の爆発」で車輌1輌が軽い損傷を受けたと発表した。

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なお、損傷を受けたロシア軍車輌は、トルコ軍車輌に牽引されて、基地に引き返したという。

AFP, June 16, 2020、ANHA, June 16, 2020、AP, June 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 16, 2020、Reuters, June 16, 2020、SANA, June 16, 2020、SOHR, June 16, 2020、UPI, June 16, 2020などをもとに作成。

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ダーイシュと思われる武装集団がラッカ県で羊飼い4人を殺害し、農地に放火(2020年6月16日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーだと思われる正体不明の武装集団が、シリア政府支配下のガーニム・アリー村近郊の農地に放火、羊飼い4人を殺害した。

AFP, June 16, 2020、ANHA, June 16, 2020、AP, June 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2020、Reuters, June 16, 2020、SANA, June 16, 2020、SOHR, June 16, 2020、UPI, June 16, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県南部での爆撃を継続(2020年6月16日)

英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから103日目となる6月16日、ロシア軍戦闘機がイドリブ県南部のマウザラ村を爆撃した。

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同じく、イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカフル・ウワイド村、ルワイハ村、バイニーン村、スフーフン村、ファッティーラ村、カンスフラ村一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, June 16, 2020、ANHA, June 16, 2020、AP, June 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 16, 2020、Reuters, June 16, 2020、SANA, June 16, 2020、SOHR, June 16, 2020、UPI, June 16, 2020などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でダーイシュと思われる武装集団がタヤーナ村の村長を処刑(2020年6月15日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局ダイル・ザウル民政評議会の支配下にある県東部のタヤーナ村にある「人民庁舎」(村長舎)をダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装集団が襲撃し、職員を1カ所に集め村長を銃殺した。

AFP, June 15, 2020、ANHA, June 15, 2020、AP, June 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2020、Reuters, June 15, 2020、SANA, June 15, 2020、SOHR, June 15, 2020、UPI, June 15, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県で国民解放戦線の司令官が何者かに殺害される(2020年6月15日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコの後援を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)に所属するシャームの鷹旅団傘下の鷹(スクール)軍のユースフ・フサイン・マジュラーニー司令官(アブー・フサイン)が、サルジャ村で正体不明の武装集団の発砲を受けて死亡した。

またマジュラーニー司令官に同行していたハンサー旅団司令官のアフマド・シャイフ(アブー・ウサーマ)氏も負傷した。

一方、シャーム解放機構が国民解放戦線のメンバー1人をサルキーン市近郊の検問所で逮捕した。

逮捕されたのはマアッラト・ヌウマーン市出身のメンバー。

逮捕の理由は不明。

AFP, June 15, 2020、ANHA, June 15, 2020、AP, June 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2020、Reuters, June 15, 2020、SANA, June 15, 2020、SOHR, June 15, 2020、UPI, June 15, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃(2020年6月15日)

アレッポ県では、ANHA(6月15日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるバーブ市の燃料市場で爆発が発生し、住民1人が死亡、4人が負傷した。

AFP, June 15, 2020、ANHA, June 15, 2020、AP, June 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2020、Reuters, June 15, 2020、SANA, June 15, 2020、SOHR, June 15, 2020、UPI, June 15, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県ザーウィヤ山地方を爆撃(2020年6月15日)

英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから102日目となる6月15日、ロシア軍戦闘機がイドリブ県ザーウィヤ山地方のサルジーラー村一帯を爆撃した。

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同じくイドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がザーウィヤ山地方のバーラ村、フライフィル村、バイニーン村、ダイル・サンバル村、スフーフン村を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ貨物車輌10輌を、カフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所から新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアンカーウィー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, June 15, 2020、ANHA, June 15, 2020、AP, June 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 15, 2020、Reuters, June 15, 2020、SANA, June 15, 2020、SOHR, June 15, 2020、UPI, June 15, 2020などをもとに作成。

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シャーム解放機構が自治を委託するシリア救国内閣がイドリブ保健局の副局長を逮捕(2020年6月14日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構に支配地域の自治を委託されているシリア救国内閣の治安部隊が、イドリブ保健局の副局長を逮捕した。

逮捕は、イドリブ保健局が学生の病院での研修を禁止したことにイドリブ大学の人間医学部の学生が抗議したことを受けたもの。

AFP, June 15, 2020、ANHA, June 15, 2020、AP, June 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2020、Reuters, June 15, 2020、SANA, June 15, 2020、SOHR, June 15, 2020、UPI, June 15, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県の農地でトルコ軍と国民軍の砲撃・放火による火災発生(2020年6月14日)

ハサカ県では、SANA(6月14日付)によると、トルコの支援を受ける国民軍がラアス・アイン市近郊のミシュラーファ村、ウンム・ハイル村、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のタッル・ワルド村、ルバイアート村の小麦・大麦畑に放火した。

また、ANHA(6月14日付)によると、トルコ軍がタッル・タムル町近郊のアリーシャ村の農地を砲撃し火災が発生し、近隣のタウィーラ村、タッル・タウィール村、タッル・カイフジー村、ウンム・カイフ村に火の手が及び、民家数十棟が被害を受けた。

一方、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のラアス・アイン市近郊のマシュラファト・ハムウ村で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、国民軍の戦闘員3人が死亡した。

AFP, June 14, 2020、ANHA, June 14, 2020、AP, June 14, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 14, 2020、Reuters, June 14, 2020、SANA, June 14, 2020、SOHR, June 14, 2020、UPI, June 14, 2020などをもとに作成。

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米主導の有志連合がイドリブ市をミサイル攻撃し、フッラース・ディーン機構の外国人司令官2人を殺害(2020年6月14日)

英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから101日目となる6月14日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかったが、米主導の有志連合所属と思われる無人航空機(ドローン)がイドリブ市に対してミサイル攻撃を行った。

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イドリブ県では、ザマーン・ワスル(6月14日付)やドゥラル・シャーミーヤ(6月14日付)によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市内で乗用車がミサイル攻撃を受けて、乗っていた2人が死亡、1人が重傷を負った。

攻撃は、午後6時、イドリブ市南西部郊外にあるアブドゥルカリーム・ラーズカーニー学校近くから市内のシュアイブ・モスクに向かって移動中の乗用車を狙って行われた。

死亡したのは、新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構の司令官2人。

1人はカッサーム・ウルドゥンニーを名乗るヨルダン人司令官。

もう1人は、フッラース・ディーン機構に所属する砂漠(バーディヤ)軍の幹部を務めるビラール・サナアーニーを名乗るイエメン人。

重傷を負ったのは、車に同乗していたムハマド・アフマドなる人物。

ミサイル攻撃を行ったのは、米主導の有志連合所属の無人航空機(ドローン)MQ-9リーパーで、6枚の刃で標的を切り裂く空対地ミサイルR9X(通称ニンジャ)が使用された。

一方、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がアレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路沿線に設置していたすべての検問所を撤去した。

理由は不明。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(イドリブ県2件、ラタキア県1件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, June 14, 2020、ANHA, June 14, 2020、AP, June 14, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 14, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 14, 2020、Reuters, June 14, 2020、SANA, June 14, 2020、SOHR, June 14, 2020、UPI, June 14, 2020、Zaman al-Wasl, June 14, 2020などをもとに作成。

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所属不明の戦闘機複数機がダイル・ザウル県を爆撃し「イランの民兵」2人死亡(2020年6月13日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月13日付)によると、所属不明の戦闘機複数機がブーカマール市近郊のサラーサート村、スワイイーヤ村などにあるイラク人民兵(ハイダリーユーン旅団)、パキスタン人民兵(ザイナビーユーン旅団)の拠点複数カ所を爆撃、2人が死亡、6人が負傷した。

AFP, June 13, 2020、ANHA, June 13, 2020、AP, June 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 13, 2020、Reuters, June 13, 2020、SANA, June 13, 2020、SOHR, June 13, 2020、UPI, June 13, 2020などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるバーブ市近郊(アレッポ県)でパンなどの食糧品の価格がトルコ・リラに限って引き上げられたことに抗議するデモ(2020年6月13日)

アレッポ県では、ANHA(6月13日付)によると、トルコの占領下にあるバーブ市近郊のバザーア村で、パンなどの食糧品の価格がトルコ・リラに限って引き上げられたことに抗議するデモを行った。

AFP, June 13, 2020、ANHA, June 13, 2020、AP, June 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 13, 2020、Reuters, June 13, 2020、SANA, June 13, 2020、SOHR, June 13, 2020、UPI, June 13, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はハサカ県、ラッカ県を砲撃・放火(2020年6月13日)

ハサカ県では、SANA(6月13日付)によると、トルコの支援を受ける国民軍がラアス・アイン市近郊の小麦・大麦畑に新たに放火した。

また、ANHA(6月13日付)によると、トルコ軍はタッル・タムル町近郊のウンム・ハイル村、タッル・ラバン村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(6月13日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、アイン・イーサー市近郊のディブス村を砲撃した。


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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市で、国民軍に所属する征服者ムハンマド旅団のメンバー1人が何者かに暗殺された。

AFP, June 13, 2020、ANHA, June 13, 2020、AP, June 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 13, 2020、Reuters, June 13, 2020、SANA, June 13, 2020、SOHR, June 13, 2020、UPI, June 13, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県ザーウィヤ山地方を爆撃する一方、トルコ軍は同地に新たな拠点を設置(2020年6月13日)

英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから100日目となる6月13日、ロシア軍がイドリブ県ザーウィヤ山地方に対して爆撃を実施した。

爆撃は12日深夜から13日未明にかけて実施され、バーラ村、カフルナブル市近郊の森林地帯が標的となった。

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同じくイドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラジュ村を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資などを積んだ車輌約40輌を、カフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

トルコ軍はまた、ザーウィヤ山地方のブライカ村に新たな拠点を設置した。

これにより、シリア領内のトルコ軍監視所・拠点は68カ所となった。
(シリア人権監視団の計算だと64)

トルコ軍の監視所・拠点が設置されている場所は以下の通り:

監視所

イドリブ県:サルワ村、タッル・トゥーカーン村、サルマーン村、ジスル・シュグール市(イシュタブリク村)
アレッポ県:登塔者聖シメオン教会跡、シャイフ・アキール山、アナダーン山、アレッポ市ラーシディーン地区(南)、アイス村(アイス丘)
ハマー県:ムーリク市、シール・マガール村
ラタキア県:ザイトゥーナ村

拠点

イドリブ県:マアッル・ハッタート村、サラーキブ市(3カ所)、タルナバ村、ナイラブ村、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ軍事キャンプ、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村、ブサンクール村(3カ所)、ナビー・アイユーブ丘、バザーブール村、ラーム・ハムダーン村、アブザムー町、ムシャイリファ村、タッル・ハッターブ村、ビダーマー町(2カ所)、ナージヤ村、ズアイニーヤ村(2カ所)、ガッサーニーヤ村、クファイル村、バクサルヤー村、フライカ村(2カ所)、バルナース村、アリーハー市、ジャンナト・クラー村、バサーミス村、カイヤーサート村、マルイヤーン村、マアッラータ村、タフタナーズ市、マンタフ村
アレッポ県:アナダーン市、アレッポ市ラーシディーン地区、ジーナ村(2カ所)、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、ダーラ・イッザ市、カフル・ヌーラーン村、バータブー村
ハマー県:ムガイル村

なおこのほかにも、トルコ軍はM4高速道路沿線に監視ポスト14カ所を設置している。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がアンカーウィー村に侵攻しようとしたシリア軍と交戦、これを撃退した。

これに対して、シリア軍はカストゥーン村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がトルコマン山一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市のアッバースィーヤ交差点近くで爆弾が爆発し、元反体制武装集団戦闘員2人を含む3人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, June 13, 2020、ANHA, June 13, 2020、AP, June 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 13, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 13, 2020、Reuters, June 13, 2020、SANA, June 13, 2020、SOHR, June 13, 2020、UPI, June 13, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県ではトルコ軍の砲撃で、シリア軍兵士1人が死亡(2020年6月12日)

ラッカ県では、ANHA(6月12日付)やシリア人権監視団によると、トルコ軍がタッル・アブヤド市近郊のカズアリー村や同地近郊の穀物サイロを砲撃、同村にあるシリア軍の拠点が被弾し、兵士1人が死亡、1人が負傷した。

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アレッポ県では、ANHA(6月12日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市、マンナグ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

一方、アレッポ解放軍団は声明を出し、トルコ占領下のマーリア市近郊、バースータ村で、国民軍を攻撃し、5人を殺害、4人を負傷させたと発表した。

AFP, June 12, 2020、ANHA, June 12, 2020、AP, June 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 12, 2020、Reuters, June 12, 2020、SANA, June 12, 2020、SOHR, June 12, 2020、UPI, June 12, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がイドリブ県ザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、フライフィル村を砲撃(2020年6月12日)

英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから99日目となる6月12日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、フライフィル村を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約60輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, June 12, 2020、ANHA, June 12, 2020、AP, June 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 12, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 12, 2020、Reuters, June 12, 2020、SANA, June 12, 2020、SOHR, June 12, 2020、UPI, June 12, 2020などをもとに作成。

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ダーイシュがアレッポ県でシリア軍や「イランの民兵」を襲撃、複数が死傷(2020年6月11日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月12日付)によると、イスリヤー村とハナースィル市を結ぶ街道でダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍、パレスチナ人民兵からなるクドス旅団、「イランの民兵」を襲撃、複数が死傷した。

AFP, June 12, 2020、ANHA, June 12, 2020、AP, June 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 12, 2020、Reuters, June 12, 2020、SANA, June 12, 2020、SOHR, June 12, 2020、UPI, June 12, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のバーブ市内の市場で爆弾が爆発し、少なくとも住民2人が負傷(2020年6月11日)

アレッポ県では、ANHA(6月11日付)とSANA(6月11日付)によると、トルコ占領下のバーブ市内の市場で爆弾が爆発し、少なくとも住民2人が負傷した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市近郊に位置するダグラバーシュ村一帯で、国民軍と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下のバーブ軍事評議会が交戦した。

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ハサカ県では、SANA(6月11日付)によると、トルコの支援を受ける国民軍がラアス・アイン市近郊のマブルーカ村、ラーウィヤ村、ダフマー村、ハーリディーヤ村、アブー・サウン村、タッル・ヒンズィール村、アブー・ジュルード村、タッル・ジャナブ村一帯の農地に放火、この2日で14,000ドゥーナムが焼失した。

AFP, June 11, 2020、ANHA, June 11, 2020、AP, June 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2020、Reuters, June 11, 2020、SANA, June 11, 2020、SOHR, June 11, 2020、UPI, June 11, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍がイドリブ県内に新たな拠点を設置(2020年6月11日)

英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから98日目となる6月11日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が、ダーイシュ(イスラーム国)の幹部司令官だったアルジェリア人を処刑した。

このアルジェリア人は数年前にダーイシュを離反し、ラッカ県からトルコを経て、イドリブ県に逃亡、ダーイシュの元メンバーへの教育に携わっていたという。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌50輌以上をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所から、3度に分けてシリア領内に進入させ、ザーウィヤ山地方のマンタフ村に新たな拠点を設置した。

これにより、シリア領内のトルコ軍監視所・拠点は67カ所となった。
(シリア人権監視団の計算だと63)

トルコ軍の監視所・拠点が設置されている場所は以下の通り:

監視所

イドリブ県:サルワ村、タッル・トゥーカーン村、サルマーン村、ジスル・シュグール市(イシュタブリク村)
アレッポ県:登塔者聖シメオン教会跡、シャイフ・アキール山、アナダーン山、アレッポ市ラーシディーン地区(南)、アイス村(アイス丘)
ハマー県:ムーリク市、シール・マガール村
ラタキア県:ザイトゥーナ村

拠点

イドリブ県:マアッル・ハッタート村、サラーキブ市(3カ所)、タルナバ村、ナイラブ村、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ軍事キャンプ、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村、ブサンクール村(3カ所)、ナビー・アイユーブ丘、バザーブール村、ラーム・ハムダーン村、アブザムー町、ムシャイリファ村、タッル・ハッターブ村、ビダーマー町(2カ所)、ナージヤ村、ズアイニーヤ村(2カ所)、ガッサーニーヤ村、クファイル村、バクサルヤー村、フライカ村、バルナース村、アリーハー市、ジャンナト・クラー村、バサーミス村、カイヤーサート村、マルイヤーン村、マアッラータ村、タフタナーズ市、マンタフ村
アレッポ県:アナダーン市、アレッポ市ラーシディーン地区、ジーナ村(2カ所)、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、ダーラ・イッザ市、カフル・ヌーラーン村、バータブー村
ハマー県:ムガイル村

なおこのほかにも、トルコ軍はM4高速道路沿線に監視ポスト14カ所を設置している。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県2件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, June 11, 2020、ANHA, June 11, 2020、AP, June 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 11, 2020、Reuters, June 11, 2020、SANA, June 11, 2020、SOHR, June 11, 2020、UPI, June 11, 2020などをもとに作成。

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ヒムス県とハマー県の砂漠地帯でダーイシュがシリア軍を攻撃し、3人死亡(2020年6月10日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、スフナ市近郊の砂漠地帯にあるシリア軍の検問所がダーイシュ(イスラーム国)の襲撃を受け、兵士4人が死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ウカイリバート町東の砂漠地帯(ラウダ地区)にあるシリア軍の拠点複数カ所がダーイシュ(イスラーム国)の襲撃を受け、兵士3人が死亡した。

AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020などをもとに作成。

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アレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路でシャーム解放機構が動員した女性がロシア軍に投石、メディア活動家に暴行を加え、トルコ軍が介入(2020年6月10日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍とトルコ軍がアレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路で合同パトロールを実施した。

パトロールはサラーキブ市近郊のタルナバ村とアリーハー市西のムハムバル村を結ぶ区間で実施された。

タルナバ村を発った両軍部隊がアリーハー市近郊に架かるアリーハー橋にさしかかると、女性複数人がロシア軍の装甲車に向かって投石を行い、抗議の意思を示した。

ザマーン・ワスル(6月10日付)によると、投石を行ったのは、シャーム解放機構のメンバー1人が運転するワゴン車でアリーハー橋に連れてこられた女性たち。

これに対して、アリーハー橋に展開するトルコ軍部隊が介入し、女性たちとシャーム解放機構のメンバーを強制排除した。

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ロシア・トルコ軍の合同パトロール部隊がアリーハー橋を通過した直後、合同パトロール部隊を取材していたメディア活動家が、シャーム解放機構メンバーの暴行を受け、機材を没収された。

イナブ・バラディー(6月10日付)によると、アリーハー市の入り口に設置されているシャーム解放機構の検問所から戦闘員複数人がやって来て、暴行を加えたという。


シリア人権監視団やドゥラル・シャーミーヤ(6月10日付)によると、暴行を受けたのは7人。

一方、ザマーン・ワスルによると、暴行を受けたジャーナリストとカメラマンは12人。

女性を撮影しようとしたというのが暴行の理由。

これに対して、アリーハー橋に展開していたトルコ軍が再び介入し、暴行を加えた戦闘員を排除した。

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これを受けて、活動家がイドリブ市内で抗議デモを行い、シャーム解放機構の行き過ぎた行為に異議を唱えた。

参加した活動家らは、「ジャーナリストは法律、慣習、宗教のすべてに守られている」、「報道の自由の制限に反対」、「真実の声に対する暴行を許さない」、「ジャーナリストと活動家は「解放区」の各所でシリア人の苦労と痛みを伝えている」などと書かれたプラカードを掲げ、シュプレヒコールを連呼し抗議の意思を示した。

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アリーハー橋での暴行事件に関して、シリア解放機構の広報局はその後、報道声明を出し、現場責任者らに直ちに連絡をとり、事件についての捜査を実施、活動家に暴行を加えた複数名を逮捕し、軍事法廷に起訴したことを明らかにした。

また、事件そのものを強く非難、暴行が組織的なものではなく、個人のいざこざに端を発していたと釈明した。

AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、‘Inab Baladi, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020、Zaman al-Wasl, June 10, 2020などをもとに作成。

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