シリア軍がダルアー市北部の反体制派の拠点アトマーン村を完全制圧(2016年2月5日)

ダルアー県では、『ハヤート』(2月6日付)によると、シリア軍が、ロシア軍の航空支援を受け、ヒズブッラー戦闘員とともにダルアー市北部の要衝アトマーン村で、反体制武装集団を掃討し、同地を完全制圧した。

アトマーン村一帯では、過去48時間で8回以上の空爆が実施され、戦闘員10人が死亡したという。

一方、SANA(2月5日付)によると、シリア軍がダルアー市北部のアトマーン村で反体制武装集団を掃討、同地を制圧し、治安と安定を回復した。

**

ハマー県では、SANA(2月5日付)によると、シリア軍がタマーニア町、ラターミナ町、マアッラト・ハルマ村、フバイト村、カフルズィーター市でシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、ナスル軍の拠点を空爆し、戦闘員70人以上を殲滅し、装備・拠点を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(2月5日付)によると、シリア軍がサラーキブ市、スカイク村でジュンド・アクサー機構の拠点を攻撃し、戦闘員6人を殲滅した。

**

ヒムス県では、SANA(2月5日付)によると、シリア軍がタルビーサ市でシャームの民のヌスラ戦線の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 5, 2016、AP, February 5, 2016、ARA News, February 5, 2016、Champress, February 5, 2016、al-Hayat, February 6, 2016、Iraqi News, February 5, 2016、Kull-na Shuraka’, February 5, 2016、al-Mada Press, February 5, 2016、Naharnet, February 5, 2016、NNA, February 5, 2016、Reuters, February 5, 2016、SANA, February 5, 2016、UPI, February 5, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県北部に対するロシア軍の爆撃とシリア軍によるヌッブル市、ザフラー町包囲解除戦を受け住民数千人が避難、トルコ国境地帯で足止め(2016年2月5日)

アレッポ県では、『ハヤート』(2月6日付)が、シリア軍によるヌッブル市、ザフラー町包囲解除に伴う同地一帯での戦闘激化を受け、住民数千人が県北部のアアザーズ市方面に避難、トルコ国境に通じるバーブ・サラーマ国境通行所で足止めを食っていると伝えた。

トルコ側の検問所は5日晩になっても開放されていないという。

シリア人権監視団によると、避難した住民の数は4,000人にのぼり、彼らはアナダーン市、フライターン市、ハイヤーン町、バヤーヌーン町などに反体制武装集団の支配下にある市町村へのシリア軍の攻撃やロシア軍の激しい空爆を逃れてきたという。

これらの市町村では住民のほとんどは退去しているという。

またAFP(2月5日付)は、近くのアキダ村のオリーブ畑を移動する女性、子供ら数百人のビデオ映像を配信した。

なお、これに関して、国連OCHAのリンダ・トム報道官は、推計で約2万人がバーブ・サラーマ国境通行所近くに殺到、また5,000から1万人がアアザーズ市内に避難、そして西クルディスタン移行期民政局アフリーン地区の中心都市アフリーン市にも1万人が避難していると発表した。

Naharnet, February 5, 2016
Naharnet, February 5, 2016

**

同じくアレッポ県では、クッルナー・シュラカー(2月5日付)によると、ロシア軍が反体制派の支配下にあるアレッポ市各所を空爆、カッラース地区で住民15人、マシュハド地区で11人、バーブ街道地区で8人、シャッアール地区で8人、フィルドゥース地区で5人、ブアイディーン地区で4人が死亡した。

犠牲者のなかには女性、子供が含まれているという。

クッルナー・シュラカー(2月5日付)によると、ロシア軍はまたアナダーン市、フライターン市各所に対して50回以上の空爆を行い、子供、女性を含む61人が死亡、数十人が負傷したという。

さらに、ARA News(2月6日付)によると、ロシア軍戦闘機がアレッポ市サーフール地区を空爆し、民間人数十人が死傷した。

一方、クッルナー・シュラカー(2月5日付)は、反体制武装集団(シャーム戦線)が、ヌッブル市、ザフラー町郊外にあるラトヤーン村をシリア軍より奪取したと伝えた。

**

クッルナー・シュラカー(2月5日付)によると、アレッポ県北部一帯で活動する反体制活動家が、シリア軍によるヌッブル市、ザフラー町包囲解除と県北部への進軍に対処するため、統合軍事評議会を設置すると発表した。

AFP, February 5, 2016、AP, February 5, 2016、ARA News, February 5, 2016, February 6, 2016、Champress, February 5, 2016、al-Hayat, February 6, 2016、Iraqi News, February 5, 2016、Kull-na Shuraka’, February 5, 2016、al-Mada Press, February 5, 2016、Naharnet, February 5, 2016、NNA, February 5, 2016、Reuters, February 5, 2016、SANA, February 5, 2016、UPI, February 5, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国連安保理でジュネーブ3会議中断に関する非公式会合:米露による非難の応酬のなか、デミストゥラ共同特別代表はシリア政府、反体制派双方の対応を非難(2016年2月5日)

国連安保理では、シリア情勢に関する非公式会合が行われ、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表がテレビ会議システムを通じてジュネーブ3会議の中断に関する報告を行った。

複数の外交筋によると、会合では、ミシェル・スィーソン国連米代表副大使が、ロシアが「ダーイシュ(イスラーム国)ではなく反体制派の支配地域を空爆している」としたうえで、「ロシアは交渉が成功する機会を与えなかった」と批判した。

これに対して、ロシアのヴィタリー・チュルキン国連大使は「ロシアの軍事介入は政治的対話の道を切り開いた」と反論、「ロシアの空爆はダーイシュ(イスラーム国)とテロ組織を標的としている」と強調したという。

一方、デミストゥラ共同特別代表はジュネーブ3会議中断の経緯を説明し、「シリア政府代表団は、政治的プロセスの開始の用意ではなく、手続き面にこだわっていた」と指摘、またリヤド最高交渉委員会については「前提条件のリストを持参し、これによっていかなる実質的進展をも実現する余地がなくなってしまった」ことを明らかにした。

デミストゥラ共同特別代表によると、シリア政府代表団を率いるバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表は、国連安保理決議第2254号の詳細(具体的には、人道支援に関する第12、13項を示唆していると思われる)に立ち入ることを望まず、決議全体に対してアプローチしようとし、間接交渉の実施に関する手続き面での問題について対処するよう要求、間接交渉の準備段階に入っているような対応をとったという。

対するリヤド最高交渉委員会は、包囲解除、空爆停止、人道支援物資搬入、逮捕者釈放という「リスト」を提示したという。

しかし、デミストゥラ共同特別代表は、「噂とは異なり、政府側、反体制派側はともに、ジュネーブに戻る用意があり、シリア人主導の政治プロセスを遵守すると明言した」という。

**

デミストゥラ共同特別代表の報道官を務めるラムズィー・イッズッディーン氏は、2月25日に再開予定のジュネーブ3会議に関して、「新たな招聘状は出されない」と述べ、シリア政府、リヤド最高交渉委員会任命の代表団、「ロシア・リスト」に記された有力活動家らを軸に交渉再開の準備を進めることを明らかにした。

AFP, February 5, 2016、AP, February 5, 2016、ARA News, February 5, 2016、Champress, February 5, 2016、al-Hayat, February 6, 2016、Iraqi News, February 5, 2016、Kull-na Shuraka’, February 5, 2016、al-Mada Press, February 5, 2016、Naharnet, February 5, 2016、NNA, February 5, 2016、Reuters, February 5, 2016、SANA, February 5, 2016、UPI, February 5, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラン革命防衛隊の准将、ヒズブッラー司令官がアレッポ県で死亡(2016年2月5日)

イランのタスニーム通信(2月6日付)は、イラン・イスラーム革命防衛隊のムフスィン・ガジュリヤーン准将が戦死したと伝えた。

戦死した日時については明らかにされなかったが、ガジュリヤーン准将はシリア軍のダーイシュ(イスラーム国)掃討戦の顧問をしていたという。

また同通信社によると、バスィージュの隊員6人がアレッポ県の「シーア派聖地」をめぐるタクフィール主義者との戦闘で死亡したという。

イランの複数のメディアによると過去1ヶ月で、シリア領内でのイラン・イスラーム革命防衛隊とバスィージュの隊員100人以上が戦死しているという。

ロイター通信(2月5日付)が伝えた。

**

一方、アラビーヤ(2月5日付)によると、ヌッブル市、ザフラー町包囲解除戦でヒズブッラー戦闘員を指揮していたハイダル・フライズ・マルイー司令官と戦闘員のフサイン・ハサン・ジャワードが戦死したと伝えた。

2人は数日前に死亡したという。

AFP, February 5, 2016、Alarabia.net, February 5, 2016、AP, February 5, 2016、ARA News, February 5, 2016、Champress, February 5, 2016、al-Hayat, February 6, 2016、Iraqi News, February 5, 2016、Kull-na Shuraka’, February 5, 2016、al-Mada Press, February 5, 2016、Naharnet, February 5, 2016、NNA, February 5, 2016、Reuters, February 5, 2016、SANA, February 5, 2016、Tasnim News, February 5, 2016、UPI, February 5, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県ヌッブル市、ザフラー町を包囲解除した親政権民兵が同地住民、人民防衛諸集団の歓迎を受ける(2016年2月4日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、イラン・イスラーム革命防衛隊戦闘員が、ヌッブル市、ザフラー町の北部にある反体制武装集団の拠点の一つマーイル町を制圧した。

これにより、シリア軍は、反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部一帯と、トルコ、そしてトルコ国境に近い県北部のアアザーズ市一帯を結ぶ兵站路を遮断し、アレッポ市東部を包囲することに成功した。

また3年半ぶりに反体制武装集団の包囲が解除されたヌッブル市、ザフラー町には、ヒズブッラーの旗などシーア派武装集団の旗を掲げた民兵組織が入り、住民や同地を守備してきた人民防衛諸集団の歓迎を受けた。

なおヌッブル市、ザフラー町包囲解除戦では、シリア軍側の将兵64人(うちイラン人13人、ヌッブル市・ザフラー町の人民防衛諸集団隊員20人、シリア軍兵士22人)、シャームの民のヌスラ戦線などの反体制武装集団戦闘員100人以上が死亡した。

ARA News, February 5, 2016
ARA News, February 5, 2016

同監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、アレッポ市マシュハド地区、シャッアール地区、フィルドゥース地区、ブアイディーン地区、カッラーサ地区、バーブ街道地区を空爆し、少なくとも21人(うち子供3人、女性2人)が死亡した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダルアー市北部の反体制武装集団の拠点アトマーン村への攻撃を続け、ジハード主義武装集団戦闘員8人が死亡した。

またアトマーン村一帯では、戦闘機(所属明示せず)が35回以上にわたり空爆を行った。

一方、SANA(2月4日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ダルアー市北部の反体制武装集団の拠点アトマーン村の一部を制圧した。

シリア軍はまた、ダルアー市マンシヤ地区、サマー・フナイダート村・ムライハ村間の一帯、ヤードゥーダ村で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がトルコ国境に近いクルド山、トルクメン山一帯を空爆した。

**

ハマー県では、SANA(2月4日付)によると、シリア軍がカフルヌブーダ町、ムーリク市、マアルカバ村、ラハーヤー村、ラターミナ町、アトシャーン村、カフルズィーター市、ジュッブ・マラービア村、クライブ・サウル村、バーナ村、ラフジャーン村でシャームの民のヌスラ戦線、フルサーン・ハック旅団、ジュンド・アクサー機構、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム自由人イスラーム運動の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(2月4日付)によると、シリア軍がカフルタハーリーム村、アリーハー市、マアッラト・ヌウマーン市、アービディーン村で反体制武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(2月4日付)によると、シリア軍がタルビーサ市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(2月5日付)によると、ヒムス市ワアル地区に、国連、シリア赤新月社が人道支援物資を搬入した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(2月4日付)によると、シリア軍、人民防衛諸集団がハラファー村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またARA News(2月4日付)などによると、国連、シリア赤新月社がマダーヤー町に人道支援物資を搬入した。

AFP, February 4, 2016、AP, February 4, 2016、ARA News, February 4, 2016、Champress, February 4, 2016、al-Hayat, February 5, 2016、Iraqi News, February 4, 2016、Kull-na Shuraka’, February 4, 2016、February 5, 2016、al-Mada Press, February 4, 2016、Naharnet, February 4, 2016、NNA, February 4, 2016、Reuters, February 4, 2016、SANA, February 4, 2016、UPI, February 4, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はアレッポ県東部、ダイル・ザウル市一帯で、YPGはハサカ県、ラッカ県でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続ける(2016年2月4日)

ARA News, February 5, 2016
ARA News, February 5, 2016

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員が仕掛けたと思われる爆弾がタッル・マクスール村・アファシュ村回廊で爆発した。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)は、シャーム戦線の幹部でシャリーア法廷検事を務めていたというムハンマド・アブドゥルアズィーズ・タバシュー氏を県北部のタッル・カッラーフ村で処刑したと発表、その映像を公開した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)が爆弾を仕掛けた車2台を爆発させるなどして攻撃を強め、シリア軍と交戦した。

またダイル・ザウル市工業地区、はウィー亜地区、フワイジャト・サクルでもシリア軍とダーイシュが交戦した。

一方、SANA(2月4日付)によると、シリア軍がブガイリーヤ村、マリーイーヤ村、ダイル・ザウル航空基地南部のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

ヒムス県では、SANA(2月4日付)によると、シリア軍がスード丘、シャンダーヒーヤ村、ヒブラ村、タール山東部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、ARA News(2月4日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がハサカ市南部郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

**

ラッカ県では、ARA News(2月4日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がアイン・イーサー市一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

また、クッルナー・シュラカー(2月5日付)によると、ロシア軍戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)の中心都市ラッカ市を空爆し、民間人25人が死亡、数十人が負傷、文化センターなどが破壊された。

死亡した民間人のほとんどはアレッポ県バーブ市一帯、ターディフ市一帯からの避難民だったという。

AFP, February 4, 2016、AP, February 4, 2016、ARA News, February 4, 2016、February 5, 2016、Champress, February 4, 2016、al-Hayat, February 5, 2016、Iraqi News, February 4, 2016、Kull-na Shuraka’, February 4, 2016、February 5, 2016、al-Mada Press, February 4, 2016、Naharnet, February 4, 2016、NNA, February 4, 2016、Reuters, February 4, 2016、SANA, February 4, 2016、UPI, February 4, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ジュネーブ3会議に代表団を派遣していた野党がリヤド最高交渉委員会を非難(2016年2月4日)

シリア政府と反体制派の和平交渉「ジュネーブ3会議」に参加するために、スイスのジュネーブに滞在していた国内の野党代表団が、会議の3週間延期を受けて、同地で記者会見を開いた。

記者会見を開いたのは、人民党のナウワーフ・ムルヒム書記長(部族代表)、国民民主行動委員会のマフムード・マルイー代表、マイス・クライディー同委員会書記、アルヤーン・マスアド同報道官、国民青年公正成長党のバルウィーン・イブラーヒーム書記長、シリア国民青年党のスハイル・サルミーニー副書記長、シリア民族社会党のターリク・アフマド政治局メンバー。

彼らは、リヤド最高交渉委員会、「モスクワ・リスト」のいずれにも名を連ねていないが、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が反体制派の代表として追加招聘していた。

会見で野党代表団は、ジュネーブ3会議の延期に関して、リヤド最高交渉委員会が、サウジアラビア、トルコ、カタールといった国の狙いを代弁し、対話を完結させようとしたなかったためだと追究するとともに、紛争の解決策が「ダマスカスから」案出させることを地域に理解させるべきだと述べた。

SANA(2月4日付)が伝えた。

SANA, February 5, 2016
SANA, February 5, 2016

 

AFP, February 4, 2016、AP, February 4, 2016、ARA News, February 4, 2016、Champress, February 4, 2016、al-Hayat, February 5, 2016、Iraqi News, February 4, 2016、Kull-na Shuraka’, February 4, 2016、al-Mada Press, February 4, 2016、Naharnet, February 4, 2016、NNA, February 4, 2016、Reuters, February 4, 2016、SANA, February 4, 2016、UPI, February 4, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュ(イスラーム国)の砲撃でロシア軍顧問1人が死亡(2016年2月4日)

ロシアのタブロイド紙『ノーヴァヤ・ガゼータ』(2月4日付)は、2月1日にヒムス県内の教練キャンプに迫撃砲弾が着弾し、ロシア軍顧問1人が重傷を負い、搬送先のシリア国内の病院で死亡したと伝えた。

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は同紙に対して、攻撃はダーイシュ(イスラーム国)によるもので、シリア人教練生4人も死亡したという。

Novaya Gazeta, February 4, 2016、Reuters, February 4, 2016をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省はロシア軍が2月1~4日に237回出撃したと発表する一方、トルコ軍がシリア領内への侵攻を準備していると非難(2016年2月4日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、2月1日から4日に、シリア駐留ロシア軍戦闘機が237回の出撃を行い、アレッポ県、ラタキア県、ヒムス県、ハマー県、ダイル・ザウル県の「テロの標的」875カ所を攻撃したと発表した。

イゴール・コナシェンコフ報道官はまた、ロシア軍機がトルコ領空を侵犯したとするトルコ政府の批判に関して、シリア国境付近での違法な軍事行動を隠蔽しようとする試みだと反論、トルコがシリア領内に軍事侵攻するための準備を行っていると疑うに足る充分な証拠を有していると付言した。

そのうえで、国際社会(欧米諸国)に対して、トルコ軍の迫撃砲弾がラタキア県内の居住地に着弾していることを示すビデオ映像をすでに開示していることを明らかにした。

AFP, February 4, 2016、AP, February 4, 2016、ARA News, February 4, 2016、Champress, February 4, 2016、al-Hayat, February 5, 2016、Iraqi News, February 4, 2016、Kull-na Shuraka’, February 4, 2016、al-Mada Press, February 4, 2016、Naharnet, February 4, 2016、NNA, February 4, 2016、Reuters, February 4, 2016、SANA, February 4, 2016、UPI, February 4, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がアレッポ県にあるダーイシュ(イスラーム国)拠点都市バーブ市郊外の複数の村を新たに制圧(2016年2月3日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(2月4日付)によると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市南部で進軍を続け、スィーン村、ジュッブ・ガブシャ村、ジュッブ・カルブ村、ウワイニーヤ村を制圧した。

**

 

ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(2月4日付)によると、ロシア軍がタドムル市の住宅街を空爆し、住民10人が死亡、30人が負傷した。

一方、SANA(2月3日付)によると、シリア軍がシャーイル・ガス採掘所一帯、タドムル市西部郊外柑橘園一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。


AFP, February 3, 2016、AP, February 3, 2016、ARA News, February 3, 2016、Champress, February 3, 2016、al-Hayat, February 4, 2016、Iraqi News, February 3, 2016、Kull-na Shuraka’, February 3, 2016, February 4, 2016、al-Mada Press, February 3, 2016、Naharnet, February 3, 2016、NNA, February 3, 2016、Reuters, February 3, 2016、SANA, February 3, 2016、UPI, February 3, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がアル=カーイダ系組織と「穏健な反体制派」の連合との戦闘の末、アレッポ市北部のヌッブル市、ザフラー町の包囲を3年ぶりに解除(2016年2月3日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、シリア人、アラブ系・アジア系の民兵の支援を受け、マアルサト・ハーン村、ラトヤーン村、ハルダトニン村一帯からヌッブル市、ザフラー町方面に進軍し、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦する一方、ヌッブル市、ザフラー町で籠城を続ける人民防衛諸集団も、マアルサト・ハーン村、ラトヤーン村、ハルダトニン村方面に進軍、反体制武装集団と交戦した。

シリア軍はまた、同地一帯に対して激しい空爆、砲撃を加え、ヌスラ戦線の司令官2人、ヌールッディーン・ザンキー運動の司令官2人らを殺害した。

同監視団によると、ヌッブル市、ザフラー町を守備する人民防衛隊と、アレッポ市北部から西進するシリア軍の間の距離は1キロ弱にまで狭まっているという。

一方、SANA(2月3日付)によると、シリア軍は人民防衛諸集団とともに、アレッポ市北部からヌッブル市、ザフラー町に向けて西進、ドゥワイル・ザイトゥーン村、タッル・ジャビーン村、ハルダトニーン村から同地にいたる地域からシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を掃討、3年以上にわたる同地の包囲を解除することに成功した。

シリア軍はまた、ヌッブル市、ザフラー町の北に位置する反体制武装集団の拠点の一つマーイル町とトルコ国境を結ぶ兵站路を完全に遮断した。

さらにシリア軍は、アレッポ市北部のウワイナート村を制圧、同地の治安と安定を回復したのか、マアルサト・ハーン村一帯、ワーヒダ村(バヤーヌーン町近郊)一帯でヌスラ戦線と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、クッルナー・シュラカー(2月4日付)によると、ナスル軍がハーン・トゥーマーン村に隣接するハーリディーヤ村を制圧した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がガルナータ村、ウンム・シャルシューフ村、ブルジュ・カーイー村を空爆、またキースィーン村一帯ではシリア軍が反体制武装集団と交戦し、武装集団メンバー1人が死亡した。

シリア軍はまた県北部一帯で、ヘリコプターからビラを散布し、同地からの外国人戦闘員の退去と地元武装集団の投降を呼びかけるとともに、地元武装集団メンバーへの免罪を約束した。

一方、SANA(2月3日付)によると、シリア軍がキースィーン村、ウンム・シャルシューフ村、タルビーサ市、ラスタン市、ブルジュ・カーイー村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、リヤド最高交渉委員会に参加するイスラーム軍の広報局は声明を出し、東グータ地方のマルジュ・スルターン村郊外の国際幹線道路(ダマスカス・ヒムス街道)でシリア軍部隊を特攻自爆戦闘員(インギマースィー)で要撃し、兵士14人を殺害したと発表した。

**

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(2月3日付)によると、シリア軍がロシア軍の航空支援を受け、ダルアー市北部に位置する反体制武装集団の拠点の一つアトマーン村への総攻撃を開始した。

一方、SANA(2月3日付)によると、シリア軍がウンム・ワラド村、シャイフ・フサイン丘、ハリーフ丘、ヤードゥーダ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(2月3日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、マアルカバ村、ラターミナ町でアジュナード・シャーム・イスラーム連合などファトフ軍の拠点を攻撃し、戦闘員10人以上を殲滅した。

シリア軍はまた、ジャークースィーヤ村、ムサイリファ村、ミンタール村、トゥータフ村、タッラフ村、ムーリク市、ラトミーン村、ラターミナ町を空爆し、ヌスラ戦線戦闘員40人余りを殲滅した。

**

イドリブ県では、SANA(2月3日付)によると、シリア軍がアブー・ズフール町、タッル・トゥカーン村、タマーニア町でシャームの民のヌスラ戦線などファトフ軍の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 3, 2016、AP, February 3, 2016、ARA News, February 3, 2016、Champress, February 3, 2016、al-Hayat, February 4, 2016、Iraqi News, February 3, 2016、Kull-na Shuraka’, February 3, 2016、February 4, 2016、al-Mada Press, February 3, 2016、Naharnet, February 3, 2016、NNA, February 3, 2016、Reuters, February 3, 2016、SANA, February 3, 2016、UPI, February 3, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フランス外務省声明「国連は民主統一党のジュネーブ3会議への参加を決定」(2016年2月3日)

フランス外務省は声明を出し、国連が、ジュネーブ3会議においてシリア政府との交渉にあたる反体制派の代表団に西クルディスタン移行期民政局を主導するクルド民族主義政党の民主統一党の代表を参加させることを決定した、と発表した。

AFP, February 3, 2016、AP, February 3, 2016、ARA News, February 3, 2016、Champress, February 3, 2016、al-Hayat, February 4, 2016、Iraqi News, February 3, 2016、Kull-na Shuraka’, February 3, 2016、al-Mada Press, February 3, 2016、Naharnet, February 3, 2016、NNA, February 3, 2016、Reuters, February 3, 2016、SANA, February 3, 2016、UPI, February 3, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのラヴロフ外務大臣「テロ組織が根絶されるまで爆撃が止むことはない」(2016年2月3日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は訪問先のオマーンの首都マスカットで記者会見を開き、ロシア軍によるシリア領内での空爆に関して「シリアのテロリストの拠点を攻撃し続ける。シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム国(ダーイシュ)といったテロ組織が根絶されるまで攻撃が止むことはない」と述べた。

ARA News(2月3日付)が伝えた。

AFP, February 3, 2016、AP, February 3, 2016、ARA News, February 3, 2016、Champress, February 3, 2016、al-Hayat, February 4, 2016、Iraqi News, February 3, 2016、Kull-na Shuraka’, February 3, 2016、al-Mada Press, February 3, 2016、Naharnet, February 3, 2016、NNA, February 3, 2016、Reuters, February 3, 2016、SANA, February 3, 2016、UPI, February 3, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

民主統一党のムスリム共同党首「クルド人がいなければ、ジュネーブ3会議はジュネーブ2会議と同じ運命を辿る」(2016年2月3日)

西クルディスタン移行期民政局を主導するクルド民族主義政党の民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首は「クルド人はシリアの危機を政治的解決するうえでの基礎をなしており、クルド人がいなければ、ジュネーブ3会議はジュネーブ2会議と同じ運命を辿ることになるだろう」と述べた。

ムスリム共同党首は、リヤド最高交渉委員会を設置した反体制派合同会合(2015年12月にリヤドでかい際)において自党が排除されたことに関して、「紛争を真に終わらせようとする意志がないことを示している」と非難したうえで、「クルド人は軍事、政治勢力として現地に存在しており、シリア民主評議会において代表されている。同評議会は民主主義の価値観や自治を守っている」と述べた。

ARA News(2月3日付)が伝えた。

AFP, February 3, 2016、AP, February 3, 2016、ARA News, February 3, 2016、Champress, February 3, 2016、al-Hayat, February 4, 2016、Iraqi News, February 3, 2016、Kull-na Shuraka’, February 3, 2016、al-Mada Press, February 3, 2016、Naharnet, February 3, 2016、NNA, February 3, 2016、Reuters, February 3, 2016、SANA, February 3, 2016、UPI, February 3, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

リヤド最高交渉委員会のヒジャーブ元首相「人道に関する諸要求が受け入れられまで、ジュネーブには戻らない」、イスラーム軍のアッルーシュ氏「現政権と統一政府を作ることは不可能だ」(2016年2月3日)

リヤド最高交渉委員会の委員長を務めるリヤード・ヒジャーブ元首相は、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表によるジュネーブ3会議中止発表を受け、記者団に対して、国連側に示した人道に関する諸要求(シリア軍、ロシア軍による空爆停止、反体制派支配下の都市に対するシリア軍の包囲解除と人道物資搬入、逮捕者釈放)が履行されない限りはジュネーブに戻ることはないと述べた。

ヒジャーブ元首相は「我々は明日(4日)にジュネーブを去る。人道に関する諸要求が受け入れられるまで、あるいは現地で具体的なことが起きるまでは戻ることはないだろう」と述べた。

AFP(2月3日付)が伝えた。

al-Hayat, February 4, 2016
al-Hayat, February 4, 2016

**

リヤド最高交渉委員会選出の代表団の交渉責任者を務めるイスラーム軍幹部のムハンマド・アッルーシュ氏は、現政権とともに挙国一致政府(移行期統治機関)に参加することは「不可能で、これに関して話すまでもない」と述べた。

アッルーシュ氏は、ジュネーブ3会議の中止に関して「ジュネーブにいるシリア反体制派とシリア政府との問題であって、デミストゥラ氏、あるいはいかなる外国との問題でもない…。22の都市がシリア軍と親政権民兵の包囲に曝されている」と述べた。

ARA News(2月3日付)が伝えた。

AFP, February 3, 2016、AP, February 3, 2016、ARA News, February 3, 2016、Champress, February 3, 2016、al-Hayat, February 4, 2016、Iraqi News, February 3, 2016、Kull-na Shuraka’, February 3, 2016、al-Mada Press, February 3, 2016、Naharnet, February 3, 2016、NNA, February 3, 2016、Reuters, February 3, 2016、SANA, February 3, 2016、UPI, February 3, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府代表団のジャアファリー国連シリア代表はサウジアラビア、トルコ、カタールの指示を受けるリヤド最高交渉委員会がジュネーブ3会議を失敗に追い込んだと非難(2016年2月3日)

シリア政府代表団を率いるバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表は、サウジアラビア、トルコ、カタールの指示を受けるリヤド最高交渉委員会がジュネーブ3会議を失敗に追い込んだと非難、ジュネーブ3会議の中止の責任を追及した。

ジュネーブでの記者会見でジャアファリー国連シリア代表は、「我々シリア政府にとって重要なのは、我々が世界に対して、我々の規律、遵守の姿勢、真剣さ、そして責任感を示したことだ…。我々の前に統一された反体制派はおらず、互いに対立し合った複数の反体制諸派がいただけで、そのなかには外国勢力から命令を受けている者からなるグループさえいた」と述べた。

また「スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は言及を避けたが…、リヤド最高交渉委員会の代表団が今朝、ハウジャ(シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ議長)とリヤード・ヒジャーブ(リヤド最高交渉委員会委員長)の到着を受け、ジュネーブからの撤退を決定したのだ」と暴露した。

そのうえで「リヤド最高交渉委員会の振る舞いは…、責任感、真剣さ、義務感を欠いている…。同委員会を動かしているのは、サウジアラビア、トルコ、カタールで、これらの国が委員会にジュネーブ3会議を失敗させるよう当初から指示をしてきた」と断じた。

SANA(2月3日付)が伝えた。

SANA, February 3, 2016
SANA, February 3, 2016

AFP, February 3, 2016、AP, February 3, 2016、ARA News, February 3, 2016、Champress, February 3, 2016、al-Hayat, February 4, 2016、Iraqi News, February 3, 2016、Kull-na Shuraka’, February 3, 2016、al-Mada Press, February 3, 2016、Naharnet, February 3, 2016、NNA, February 3, 2016、Reuters, February 3, 2016、SANA, February 3, 2016、UPI, February 3, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表はジュネーブ3会議を中止し、2月25日に再開すると発表(2016年2月3日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は、シリア政府と反体制派の代表による和平交渉「ジュネーブ3会議」を中止し、2月25日に再開すると発表した。

デミストゥラ共同特別代表は、スイスのジュネーブにある国連本部で記者会見を開き、「私は対話が始まらねばならないと考えてきたし、実際に対話は始まった。しかし、我々側だけではく、この危機に関与する当事者らの側でさらに行うべきことある…。双方とも政治的対話を開始することに関心を示している…。我々は国連安保理での会合開催を呼びかけるとともに、2月25日に改めて集まることにする」と述べた。

またデミストゥラ共同特別代表の報道官を務めるフーラ・マタル氏は、ジュネーブ3会議の中止に関して、「デミストゥラ共同特別代表が対話を準備にさらなる時間が必要だと感じた」ためだと述べた。

SANA(2月3日付)が伝えた。

AFP, February 3, 2016、AP, February 3, 2016、ARA News, February 3, 2016、Champress, February 3, 2016、al-Hayat, February 4, 2016、Iraqi News, February 3, 2016、Kull-na Shuraka’, February 3, 2016、al-Mada Press, February 3, 2016、Naharnet, February 3, 2016、NNA, February 3, 2016、Reuters, February 3, 2016、SANA, February 3, 2016、UPI, February 3, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒムス県東部の油田地帯でダーイシュ(イスラーム国)とシリア軍の戦闘激化(2016年2月2日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーイル・ガス採掘所一帯、ジハール油田一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がマハッサ地区、スード丘、カルヤタイン市、マヌーフ村、タドムル市西部郊外採石場一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市一帯で、ダーイシュの拠点に対して重点的な空爆を行った。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市アルディー地区、マアダーン地区、ハウィーカ地区、スワイイーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)を攻撃し、戦闘員36人を殲滅した。

**

ダマスカス郊外県では、ARA News(2月2日付)によると、バラダー渓谷で活動する反体制武装集団が1日から同地一帯でダーイシュ(イスラーム国)を名乗る武装集団と交戦、ダイル・マクラン町、イフラ村、フサイニーヤ町の拠点7カ所を制圧した。

**

ハサカ県では、ARA News(2月3日付)によると、有志連合がシャッダーディー市一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。


AFP, February 2, 2016、AP, February 2, 2016、ARA News, February 2, 2016、February 3, 2016、Champress, February 2, 2016、al-Hayat, February 3, 2016、Iraqi News, February 2, 2016、Kull-na Shuraka’, February 2, 2016、al-Mada Press, February 2, 2016、Naharnet, February 2, 2016、NNA, February 2, 2016、Reuters, February 2, 2016、SANA, February 2, 2016、UPI, February 2, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がアレッポ市北部のハルダトニーン村、ラトヤーン村を制圧し、ヌッブル市、ザフラー町包囲解除をめざす(2016年2月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団、SNN(2月2日付)によると、シリア軍、国防隊、アラブ系・アジア系外国人戦闘員が、3年以上にわたって反体制派武装集団に包囲されているヌッブル市、ザフラー町の封鎖解除に向けて攻撃を激化、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団との戦闘の末、前日のドゥワイル・ザイトゥーン村、タッル・ジャビーン村制圧に続いて、両都市から約3キロの地点に位置するラトヤーン村、ハルダトニーン村を攻略、同地の大部分を制圧した。

シリア軍の進軍を受け、同地に近いマアルサト・ハーン村、アナダーン市、ハイヤーン町、バヤーヌーン町(いずれも反体制派の支配下)の住民多数が避難を開始したという。

またアナダーン市、タームーラ村などでは戦闘機(所属明示せず)が空爆を実施し、女性5人、シリア赤新月社スタッフ2人を含む11人が死亡した。

一方、SANA(2月2日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにアレッポ市北部のハルダトニーン村とラトヤーン村で反体制武装集団を掃討し、同地を制圧、治安と安定を回復した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ファトフ軍が、シリア政府の支配下にとどまるフーア市、カファルヤー町を砲撃した。

一方、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がアブー・ズフール町、サラーキブ市、タマーニア町、カフルナブル市でシャームの民のヌスラ戦線、フルサーン・ハック旅団などからなるジハード主義武装集団の拠点などを攻撃し、戦闘員30人以上を殲滅した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がキンサッバー町一帯およびトルコ国境地帯を空爆した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカフルナーン村で反体制武装集団と交戦、ロシア軍と思われる戦闘機がキースィーン村、ブルジュ村を空爆し、ブルジュ村では子供4人を含む7人が死亡した。

一方、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がキースィーン村、バルグースィーヤ村、ガジャル村、ラスタン市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーライヤー市とムウダミーヤト・シャーム市を結ぶ回廊地帯を「樽爆弾」などで空爆、ジハード主義武装集団と交戦した。

一方、ARA News(2月3日付)によると、国連、シリア赤新月社が、タッル市に人道支援物資の搬入作業を開始した。

物資は住民3,500世帯を対象に5,000箱が搬入される予定で、2日にはトラック14輌が約2,500箱を搬入したという。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がナワー市、フラーク市を空爆し、4人が死亡した。

一方、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がアトマーン村、ウンム・ワラド村、タファス市一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がラターミナ町、ラトミーン村、ムーリク市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点などを攻撃し、戦闘員37人を殲滅した。

AFP, February 2, 2016、AP, February 2, 2016、ARA News, February 2, 2016、February 3, 2016、Champress, February 2, 2016、al-Hayat, February 3, 2016、Iraqi News, February 2, 2016、Kull-na Shuraka’, February 2, 2016、al-Mada Press, February 2, 2016、Naharnet, February 2, 2016、NNA, February 2, 2016、Reuters, February 2, 2016、SANA, February 2, 2016、SNN, February 2, 2016、UPI, February 2, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのラブロフ外相、「テロ組織」のイスラーム軍とシャーム自由人イスラーム運動のメンバーのジュネーブ3会議への個人参加を認める(2016年2月2日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は訪問先のUAEのアブダビでの記者会見で、イスラーム軍とシャーム自由人イスラーム運動を「正当な反体制派」ではないと強調し、両組織を改めて「テロ組織」とみなしつつ、ジュネーブ3会議への両組織メンバーの「個人としての参加を認める」ことに合意したと述べた。

UAEのアブドゥッラー・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン外務大臣との会談後の記者会見で、ラブロフ外務大臣は、「イスラーム軍とシャーム自由人イスラーム運動が交渉における正当なパートナーとして承認したわけではない…。これが我々の姿勢であり、また両組織をテロ組織いとみなすISSG(国際シリア支援グループ)の多くの当事者の姿勢である」と述べた。

『ハヤート』(2月3日付)などが伝えた。

AFP, February 2, 2016、AP, February 2, 2016、ARA News, February 2, 2016、Champress, February 2, 2016、al-Hayat, February 3, 2016、Iraqi News, February 2, 2016、Kull-na Shuraka’, February 2, 2016、al-Mada Press, February 2, 2016、Naharnet, February 2, 2016、NNA, February 2, 2016、Reuters, February 2, 2016、SANA, February 2, 2016、UPI, February 2, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

リヤド最高交渉委員会は、対話交渉の前提条件履行を求め、デミストゥラ共同特別代表との会談と中止(2016年2月2日)

『ハヤート』(2月3日付)によると、リヤド最高交渉委員会の代表団メンバーの一人ファラフ・アタースィー氏は、2日に予定されていたスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表との個別会談が中止になったと発表した。

これに関して、同じく代表団メンバーのバスマ・カドマーニー女史は、リヤド最高交渉委員会が交渉参加の前提条件として提示している諸要求(シリア軍、ロシア軍の民間人への攻撃、包囲解除、逮捕者釈放)を実現させるために、デミストゥラ共同特別代表に「もう1日」の猶予を与えたことを明らかにした。

デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は2日午前にシリア政府代表団との個別会談を、午後に反体制派の代表団との個別会談を予定していた。

al-Hayat, February 3, 2016
al-Hayat, February 3, 2016

AFP, February 2, 2016、AP, February 2, 2016、ARA News, February 2, 2016、Champress, February 2, 2016、al-Hayat, February 3, 2016、Iraqi News, February 2, 2016、Kull-na Shuraka’, February 2, 2016、al-Mada Press, February 2, 2016、Naharnet, February 2, 2016、NNA, February 2, 2016、Reuters, February 2, 2016、SANA, February 2, 2016、UPI, February 2, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府代表はデミストゥラ共同特別代表との会談を「間接対話に向けた準備段階」とみなし、「前提条件なし」の対話を主唱(2016年2月2日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は、スイス首都のジュネーブでバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表率いるシリア政府代表団と会談した。

会談はシリア政府と反体制派の間接交渉の一環で、2月1日に予定されていたが1日遅れて行われた。

会談後、ジャアファリー国連シリア代表は、シリア政府代表団が国連安保理決議第2254号に準じ、「前提条件なし」に対話に応じようとしているのに対して、反体制派側は「プロの政治家としてではなく、素人的に問題に対応しようとしている」と批判した。

またジュネーブ入り以降2度目となるデミストゥラ共同特別代表との会談については、「我々はいまだ間接対話に向けた準備段階にある」と述べ、間接交渉がまだ始まっていないことを明らかにした。

そのうえで、ジャアファリー国連シリア代表は「我々はデミストゥラ氏と、間接対話において誰と我々が交渉するのかを判然とするため、この準備段階が重要であるということを議論した」としたうえで、間接交渉における反体制派の代表団の氏名、交渉における議題を明らかにするよう求めた、と付言した。

SANA, February 2, 2016
SANA, February 2, 2016

AFP, February 2, 2016、AP, February 2, 2016、ARA News, February 2, 2016、Champress, February 2, 2016、al-Hayat, February 3, 2016、Iraqi News, February 2, 2016、Kull-na Shuraka’, February 2, 2016、al-Mada Press, February 2, 2016、Naharnet, February 2, 2016、NNA, February 2, 2016、Reuters, February 2, 2016、SANA, February 2, 2016、UPI, February 2, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュ(イスラーム国)はフランス軍の無人航空機を撃墜したと発表(2016年2月1日)

アレッポ県では、ダーイシュ(イスラーム国)の通信部門アアマーク通信が、マンビジュ市西方でダーイシュがフランス軍の無人航空機を撃墜したと発表、残骸の写真を公開した。

Kull-na Shuraka', February 1, 2016
Kull-na Shuraka’, February 1, 2016

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つマンビジュ市各所を空爆した。

また、SANA(2月1日付)によると、シリア軍がスィーン村、タイバ村の農場地帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(2月1日付)によると、シリア軍がタドムル市西部の採石所一帯、シャーイル・ガス採掘所一帯、スード丘一帯でダーイシュ(イスラーム国)を空爆などで攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またダーイシュ(イスラーム国)ヒムス州広報局は声明を出し、タドムル市西部ドゥーワ地区のシリア軍拠点を攻撃し制圧、またフルクルス・ガス社のパイプラインを破壊したと発表した。

**

ラッカ県では、ARA News(2月2日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がユーフラテス河畔のティシュリーン・ダム一帯およびアイン・イーサー市一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、これを撃退した。 

AFP, February 1, 2016、AP, February 1, 2016、ARA News, February 1, 2016、February 2, 2016、Champress, February 1, 2016、al-Hayat, February 2, 2016、Iraqi News, February 1, 2016、Kull-na Shuraka’, February 1, 2016、al-Mada Press, February 1, 2016、Naharnet, February 1, 2016、NNA, February 1, 2016、Reuters, February 1, 2016、SANA, February 1, 2016、UPI, February 1, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がヌスラ戦線との交戦の末にアレッポ市北部のドゥワイル・ザイトゥーン村、タッル・ジャビーン村を制圧する一方、反体制武装集団はダマスカス郊外県ダーライヤー市・ムウダミーヤト・シャーム市間で反転攻勢(2016年2月1日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市北部のドゥワイル・ザイトゥーン村一帯でシリア軍、国防隊、外国人戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦、シリア軍が同地一帯の大部分を制圧した。

またこの戦闘と合わせて、戦闘機(所属明示せず)が同地一帯およびフライターン市、アナダーン市、ラトヤーン村、バーシュカウィー村、アレッポ市カースティールー地区などを40回以上にわたり空爆した。

一方、SANA(2月1日付)によると、シリア軍が、アレッポ市北部のドゥワイル・ザイトゥーン村、タッル・ジャビーン村をシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦の末に制圧、治安と安定を回復した。

シリア軍はまた、バヤーヌーン町、フライターン市一帯、アレッポ市シャイフ・ルトフィー地区、ラーシディーン地区でヌスラ戦線の拠点を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍およびロシア軍戦闘機がハーン・シャイフ・キャンプ一帯、ダイル・ハビーヤ村を空爆、またシリア軍がダーライヤー市一帯を砲撃した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(2月1日付)によると、反体制武装集団はダーライヤー市とムウダミーヤト・シャーム市を結ぶダーライヤー市西部一帯などでシリア軍と交戦し、複数の建物群を奪還した。

さらに、クッルナー・シュラカー(2月1日付)によると、シリア軍とヒズブッラー戦闘員がマダーヤー町とともに包囲下に置いているブカイン市を砲撃し、迫撃砲複数発が小学校に着弾し、子供7人が負傷した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がロシア軍士官の指揮のもと、クルド山、トルクメン山一帯で、海岸第2師団、シャーム自由人イスラーム運動、アンサール・シャーム、第2沿岸師団などのジハード主義武装集団との戦闘を続けた。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がウンム・シャルシューフ村、ガルナータ村を7回にわたり空爆した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がヒルブナフサ村一帯を20回にわたり空爆した。

一方、SANA(2月1日付)によると、シリア軍がサルマーニーヤ村でファトフ軍の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 1, 2016、AP, February 1, 2016、ARA News, February 1, 2016、Champress, February 1, 2016、al-Durar al-Shamiya, February 1, 2016、al-Hayat, February 2, 2016、Iraqi News, February 1, 2016、Kull-na Shuraka’, February 1, 2016、al-Mada Press, February 1, 2016、Naharnet, February 1, 2016、NNA, February 1, 2016、Reuters, February 1, 2016、SANA, February 1, 2016、UPI, February 1, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県フーア市、カファルヤー町の人民防衛諸集団とアル=カーイダ系のファトフ軍が捕虜交換(2016年2月1日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、フーア市、カファルヤー町に残留する地元住民(人民防衛諸集団、国防隊)が同地の包囲を続けるジハード主義武装集団(ファトフ軍)と捕虜交換を行い、武装集団は地元の女性住民を含む人質18人を解放、これに対して地元住民側は捕捉していた戦闘員27人を解放した。

この捕虜交換は、昨年半ばにイランの仲介で実現したシリア政府とアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団との停戦合意に基づく措置で、地元消息筋によると、ハマー県カルアト・マディーク町一帯で身柄引き渡しが行われたという。

なお捕虜交換と合わせて、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の戦闘員の遺体35体と人民防衛諸集団隊員の遺体33体の交換も行われたという。

AFP, February 1, 2016、AP, February 1, 2016、ARA News, February 1, 2016、Champress, February 1, 2016、al-Hayat, February 2, 2016、Iraqi News, February 1, 2016、Kull-na Shuraka’, February 1, 2016、al-Mada Press, February 1, 2016、Naharnet, February 1, 2016、NNA, February 1, 2016、Reuters, February 1, 2016、SANA, February 1, 2016、UPI, February 1, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表とシリア政府の個別会談が延期される一方、最高交渉委員会の代表団はデミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表との会談で「人道面での進展」を要求(2016年2月1日)

2月1日に予定されていたスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表とシリア政府の代表との個別会談が延期された。

会談は2日に行われる見込み。

『ハヤート』(2月2日付)によると、延期の理由は不明だが、複数の国連消息筋によると、リヤド最高交渉委員会の代表団に、イスラーム軍のムハンマド・アッルーシュ氏が交渉責任者として、またアスアド・ズウビー准将が団長として残留していることに対して、シリア政府側が慎重な姿勢を示していることが背景にあるという。

シリア政府代表団との会談はシリア時間で12時、反体制派代表団との会談は18時に開催される予定だった。

**

一方、デミストゥラ共同特別代表は、31日晩にスイスのジュネーブに到着したリヤド最高交渉委員会の代表団と会談した。

『ハヤート』(2月2日付)などによると、会談でリヤド最高交渉委員会の代表団は、シリア政府との間接交渉に入る前に、人道面での進展を求めたという。

交渉団の団長を務めるアスアド・ズウビー准将によると、デミストゥラ共同特別代表との会談では「3点、すなわちロシア軍による革命家の(支配)地域への攻撃停止、シリア軍および民兵によって包囲されている地域の封鎖解除と物資配給、女性や子供などの逮捕者の釈放」のみが話し合われたという。

Naharnet, February 1, 2016
Naharnet, February 1, 2016

『ハヤート』(2月3日付)によると、リヤド最高交渉委員会の報道官を務めるサーリム・ムスラト氏は「我々にとって三つの問題が重要だ。第1に都市の包囲解除、第2に逮捕者釈放、第3にロシア軍機そして政権による民間人への攻撃停止」と述べ、これらの問題にシリア政府が対処することが交渉の前提条件になるとの姿勢を改めて示した。

**

リヤド最高交渉委員会の代表団とデミストゥラ共同特別代表の会談の数時間後、国連は、シリア政府がダマスカス郊外県マダーヤー町への新たな人道支援物資の搬入に同意したと発表した。

AFP, February 1, 2016、AP, February 1, 2016、ARA News, February 1, 2016、Champress, February 1, 2016、al-Hayat, February 2, 2016、February 3, 2016、Iraqi News, February 1, 2016、Kull-na Shuraka’, February 1, 2016、al-Mada Press, February 1, 2016、Naharnet, February 1, 2016、NNA, February 1, 2016、Reuters, February 1, 2016、SANA, February 1, 2016、UPI, February 1, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア空軍の先週1週間のシリアでの出撃回数は468回、対する米主導の有志連合は73回(2016年2月1日)

ロシア国防省は、シリア駐留ロシア軍戦闘機(Su-24M、Su-34)およびロシア領内から出撃した長距離爆撃機Tu-22M3の先週1週間の出撃回数が468回に達し、アレッポ県、ラタキア県、ハマー県、ヒムス県、ダマスカス郊外県、ラッカ県、ダルアー県、ダイル・ザウル県内の「テロリストのインフラ」1,354カ所を攻撃、ダーイシュ(イスラーム国)など反体制武装集団戦闘員70人以上を殲滅したと発表した。

このうち長距離爆撃機Tu-22M3はダイル・ザウル県でダーイシュ(イスラーム国)と戦うシリア軍を支援するために出撃し、同県のダーイシュ拠点23カ所に対して爆撃を行った。

なお、米国主導の有志連合による出撃回数は先週1週間で73回で、アレッポ県、ヒムス県、ラッカ県、ハサカ県で50回のミサイル攻撃、爆撃を行ったのみだったという。

また、シリア駐留ロシア軍による「人道作戦」の一環として、1月だけでダイル・ザウル市に対して200トン以上の食糧、医療物資をパラシュートで投下した。

AFP, February 1, 2016、AP, February 1, 2016、ARA News, February 1, 2016、Champress, February 1, 2016、al-Hayat, February 2, 2016、Iraqi News, February 1, 2016、Kull-na Shuraka’, February 1, 2016、al-Mada Press, February 1, 2016、Naharnet, February 1, 2016、NNA, February 1, 2016、Reuters, February 1, 2016、SANA, February 1, 2016、UPI, February 1, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ市などでシリア軍と反体制武装集団の戦闘が続く(2016年1月31日)

アレッポ県では、SANA(1月31日付)によると、シリア軍がアレッポ市ラーシディーン地区、ブアイディーン地区、アシュラフィーヤ地区、アンサーリー地区、カッラーサ地区、シュカイイフ地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、アレッポ市西部のラスム・アラム村、サルジャト・カビール村で反体制武装集団の拠点を空爆した。

**

ラタキア県では、SANA(1月31日付)によると、シリア軍が県北部のトゥウーマー村で反体制武装集団の掃討を完了し、同地を制圧、治安と安定を回復した。

**

ヒムス県では、SANA(1月31日付)によると、シリア軍がウンム・シャルシューフ村、タッル・アブー・サナースィル丘、カフルラーハー市、タイバ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(1月31日付)によると、シリア軍が東グータ地方のハラーブー地区でジハード主義武装集団と交戦、戦闘員12人を殲滅した。

**

ダルアー県では、SANA(1月31日付)によると、シリア軍がダルアー市ダルアー・バラド地区各所、ウンム・ワラド村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 31, 2016、AP, January 31, 2016、ARA News, January 31, 2016、Champress, January 31, 2016、al-Hayat, February 1, 2016、Iraqi News, January 31, 2016、Kull-na Shuraka’, January 31, 2016、al-Mada Press, January 31, 2016、Naharnet, January 31, 2016、NNA, January 31, 2016、Reuters, January 31, 2016、SANA, January 31, 2016、UPI, January 31, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュ(イスラーム国)はダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区内の文学部などを制圧する一方、シリア軍はアレッポ市東部のタッル・マクスール村を制圧(2016年1月31日)

ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(1月31日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区にある文学部、アナス・ブン・マーリク・モスクを制圧した。

一方、SANA(1月31日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、ブガイリーヤ村、ジャフラ村、ジュナイナ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆などで攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、SANA(1月31日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、タッル・マクスール村でダーイシュ(イスラーム国)の掃討を完了し、同村を制圧、治安と安定を回復した。

シリア軍はまた、同地に近いアファシュ村、アブー・ダンナ村、アーミリーヤ村でダーイシュの拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(1月31日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市、シャーイル・ガス採掘所一帯、タドムル市郊外柑橘園一帯、ウンム・サフリージュ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆などで攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

スワイダー県では、SANA(1月31日付)によると、シリア軍がシャアフ村東部を移動中のダーイシュ(イスラーム国)の石油密輸トレーラーを空爆した。

**

ダマスカス郊外県では、ARA News(1月31日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)を名乗る武装集団がタッル市で反体制武装集団と交戦、複数人が死傷した。

**

ハサカ県では、ARA News(1月31日付)によると、有志連合戦闘機がシャッダーディー市南部のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

AFP, January 31, 2016、AP, January 31, 2016、ARA News, January 31, 2016、Champress, January 31, 2016、al-Hayat, February 1, 2016、Iraqi News, January 31, 2016、Kull-na Shuraka’, January 31, 2016、al-Mada Press, January 31, 2016、Naharnet, January 31, 2016、NNA, January 31, 2016、Reuters, January 31, 2016、SANA, January 31, 2016、UPI, January 31, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス郊外県の12イマーム派の巡礼地で連続自爆テロが発生し、ダーイシュ(イスラーム国)が犯行を認める(2016年1月31日)

ダマスカス郊外県では、SANA(1月31日付)などによると、サイイダ・ザイナブ町内クーア・スーダーン地区にある旅客バス発着場で連続爆破テロが発生し、50人以上が死亡、110人あまりが重軽傷を負った。

シリア人権監視団の発表によると、死者は少なくとも45人、負傷者は110人。

AFP(1月31日付)によると、死者は63人。

『ハヤート』(2月2日付)によると死者数は71人で、うち29人が民間人(子供5人を含む)、42人がシリア人および外国人の戦闘員。

内務省消息筋によると、バス発着場に停車中の旅客バスに仕掛けられた爆弾が爆発、その後、負傷者らを救出しようと、警察、軍・治安部隊、住民らが集まったところに、自爆ベルトを着用した男性2人が相次いで自爆したという。

サイイダ・ザイナブ町は、12イマーム派の聖地の一つサイイダ・ザイナブ・モスク(廟)を擁し、イラン、イラク、レバノンなどからのイスラーム教12イマーム派の信徒の巡礼コースとなっている。

また、イラク戦争(2003年)後の混乱のなかで多くのイラク人が同地に難民として押し寄せた。

事件発生後、ダーイシュ(イスラーム国)の通信部門アアマーク通信が声明を出し、「ダマスカス(郊外県)のサイイダ・ザイナブ一帯(シリア政府支配地域)でのシーア派の巣窟に対して2度にわたり殉教作戦を敢行した」と発表、犯行を認めた。

SANA, January 30, 2016
SANA, January 30, 2016

**

事件発生を受け、ワーイル・ハルキー内閣は声明を出し「勇敢なる我らが軍が全土て達成している偉大なる勝利に敗退するテロ組織の臆病で絶望に満ちたテロ行為」と非難する一方、「ダマスカス郊外県など各地での国民和解の道のり、テロとの戦い、そして全土解放」を継続するとの意志を表明した。


AFP, January 31, 2016、AP, January 31, 2016、ARA News, January 31, 2016、Champress, January 31, 2016、al-Hayat, February 1, 2016、February 2, 2016、Iraqi News, January 31, 2016、Kull-na Shuraka’, January 31, 2016、al-Mada Press, January 31, 2016、Naharnet, January 31, 2016、NNA, January 31, 2016、Reuters, January 31, 2016、SANA, January 31, 2016、UPI, January 31, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.