ロシアのプーチン大統領「シリア軍と連携する自由シリア軍に武器弾薬物資を供与し、支援している」(2015年12月11日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、国防省での拡大会合でシリアでの軍事作戦について言及し、先月末にロシア軍戦闘機を撃墜したトルコに暗に警告を発する一方、シリア軍と連携する「自由シリア軍」を支援していることを明らかにした。

プーチン大統領は「我が軍に何らかの煽動を再び行おうとする者に警告したい。既に我々は(シリア国内の)空軍基地およびロシア軍将兵の安全保障に関する追加措置を採択した。それは新たな航空部隊および地対空システムで強化されている…。航空隊のあらゆる行動は戦闘機の援護のもとでなされている。この上なく厳格に行動するよう命じる。ロシアの航空部隊または我々の地上インフラにとって脅威となるあらゆる標的は即時殲滅される」と述べた。

プーチン大統領はまた「正規軍(シリア軍)だけでなく、5,000人以上からなる自由シリア軍の諸部隊がヒムス県、ハマー県、アレッポ県、ラッカ県でテロリストに対して攻撃を行っている…。また我々は、シリア軍だけでなく彼ら(自由シリア軍)を支援し、彼らに武器、弾薬、物資を供与している」と述べた。

AFP(12月11日付)などが伝えた。

AFP, December 11, 2015、AP, December 11, 2015、ARA News, December 11, 2015、Champress, December 11, 2015、al-Hayat, December 12, 2015、Iraqi News, December 11, 2015、Kull-na Shuraka’, December 11, 2015、al-Mada Press, December 11, 2015、Naharnet, December 11, 2015、NNA, December 11, 2015、Reuters, December 11, 2015、SANA, December 11, 2015、UPI, December 11, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)との戦いを続けるYPGがトルコ国境近くで爆弾が仕掛けられた無人偵察機2機を撃墜(2015年12月11日)

アレッポ県では、ARA News(12月11日付)が、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊消息筋の話として伝えたところによると、人民防衛隊がアイン・アラブ市南部のカラ・クーザーク村、スィッリーン町で、爆弾が仕掛けられた無人偵察機2機(所属不明)を撃墜した。

またカラ・クーザーク村では、ダーイシュが攻撃を試みたが、人民防衛隊が迎撃し、戦闘員1人を殺害した。

一方、SANA(12月11日付)によると、シリア軍がラスム・アッブード村、ナスルッラー村に侵攻しようとしたダーイシュ(イスラーム国)を撃退した。

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ラッカ県では、ARA News(12月11日付)によると、トルコ軍がタッル・アブヤド市西部のヤービサ村の農作業中の住民に発砲した。

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ヒムス県では、SANA(12月11日付)によると、シリア軍がマヒーン町およびその周辺、カルヤタイン市およびその周辺、バーリダ地区、バスィーリー村、でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クッルナー・シュラカー(12月12日付)によると、タッル市で真理の剣大隊(自由シリア軍)司令官のアブー・マジド・ハイダル氏がダーイシュ(イスラーム国)を名乗る集団に暗殺された。

AFP, December 11, 2015、AP, December 11, 2015、ARA News, December 11, 2015、Champress, December 11, 2015、al-Hayat, December 12, 2015、Iraqi News, December 11, 2015、Kull-na Shuraka’, December 11, 2015、December 12, 2015、al-Mada Press, December 11, 2015、Naharnet, December 11, 2015、NNA, December 11, 2015、Reuters, December 11, 2015、SANA, December 11, 2015、UPI, December 11, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がダマスカス郊外県、ダマスカス県ジャウバル区で攻勢強化(2015年12月11日)

ダマスカス県では、ARA News(12月11日付)によると、シリア軍が、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が籠城するジャウバル区への突入を開始した。

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ダマスカス郊外県では、ARA News(12月11日付)によると、シリア軍がダーライヤー市、ムウダミーヤト・シャーム市一帯を「樽爆弾」で激しく空爆し、反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月11日付)によると、シリア軍がマルジュ・スルターン村一帯、ビラーリーヤ村、ハラスター市農場地帯で、イスラーム軍などジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(12月11日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、県北部のザヌーバー村、北ヒルバト・ザヌーバー村、南ヒルバト・ザヌーバー村、カトシーヤ村で反体制武装集団を掃討、同地を制圧した。

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ラタキア県では、SANA(12月11日付)によると、シリア軍がアティーラ山方面に侵攻しようとしたシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を撃退した。

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イドリブ県では、SANA(12月11日付)によると、シリア軍がラターミナ町、マアッラト・ヌウマーン市西部でファトフ軍の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(12月12日付)によると、ロシア軍がカサービーヤ村を空爆し、住民6人が死亡した。

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ダルアー県では、SANA(12月11日付)によると、シリア軍がガズラーン農場北部、スーラ村、フラーク市、ダルアー市旧税関地区一帯、マンシヤ地区などでシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月11日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村でシャームの民のヌスラ戦線の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。


AFP, December 11, 2015、AP, December 11, 2015、ARA News, December 11, 2015、Champress, December 11, 2015、al-Hayat, December 12, 2015、Iraqi News, December 11, 2015、Kull-na Shuraka’, December 11, 2015、December 12, 2015、al-Mada Press, December 11, 2015、Naharnet, December 11, 2015、NNA, December 11, 2015、Reuters, December 11, 2015、SANA, December 11, 2015、UPI, December 11, 2015などをもとに作成。

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ラタキア県などで、シリア軍、ロシア軍が反体制武装集団への爆撃・攻撃を続ける(2015年12月10日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍が北部のトルクメン山、クルド山一帯への空爆を行い、ジハード主義武装集団戦闘員2人が死亡した。

またシリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、ジュッブ・アフマル村・アティーラ村回廊でシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月9日付)によると、シリア軍がカッバーナ村、ファルラク森一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を攻撃・空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がカシュタアール村、バーシュカウィー村一帯などを空爆した。

またシリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、ハーン・トゥーマーン村などでシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月9日付)によると、シリア軍がハンダラート・キャンプ一帯、ダラーマ村、バルクーム村、バーニス村、ラスム・サフリージュ村、ズィルバ村で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がジャディーヤ村一帯でジハード主義武装集団と交戦し、戦闘員28人が死亡した。

またシリア軍は、インヒル市、カフルシャムス町などを砲撃した。

一方、SANA(12月9日付)によると、シリア軍がダルアー市・ヒルバト・ガザーラ町街道、スール村・フラーク市街道、ダルアー市各所でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月10日付)によると、ダーライヤー市、ムアダミーヤト・シャーム市前線でシリア軍と反体制武装集団と交戦が激化し、シリア軍が同地一帯を「樽爆弾」で空爆した。

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ハマー県では、SANA(12月9日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、ラターミナ町、ムーリク市、アトシャーン村、ラハーヤー村などでファトフ軍拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 10, 2015、AP, December 10, 2015、ARA News, December 10, 2015、Champress, December 10, 2015、al-Durar al-Shamiya, December 10, 2015、al-Hayat, December 11, 2015、Iraqi News, December 10, 2015、Kull-na Shuraka’, December 10, 2015、al-Mada Press, December 10, 2015、Naharnet, December 10, 2015、NNA, December 10, 2015、Reuters, December 10, 2015、SANA, December 10, 2015、UPI, December 10, 2015などをもとに作成。

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シリア軍は過去2週間で363回の爆撃を実施し、タクフィール主義テロ組織の標的1,375カ所を攻撃・破壊(2015年12月10日)

シリア軍報道官は、11月27日から12月10日までの2週間で、シリア軍航空機が363回の出撃を行い、タクフィール主義テロ組織の標的1,375カ所を攻撃・破壊したと発表した。

空爆は、ダマスカス郊外県、ヒムス県、ハマー県、アレッポ県、イドリブ県、ダイル・ザウル県、ダルアー県、ラタキア県各所で実施され、シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点などを標的としたという。

AFP, December 10, 2015、AP, December 10, 2015、ARA News, December 10, 2015、Champress, December 10, 2015、al-Hayat, December 11, 2015、Iraqi News, December 10, 2015、Kull-na Shuraka’, December 10, 2015、al-Mada Press, December 10, 2015、Naharnet, December 10, 2015、NNA, December 10, 2015、Reuters, December 10, 2015、SANA, December 10, 2015、UPI, December 10, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍との戦闘の末にマヒーン町一帯を奪還(2015年12月10日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、マヒーン町およびその周辺の丘陵地帯、フワーリーン村のシリア軍拠点などに対して9日から攻撃を激化し、同地を奪還した。

これに関して、ダーイシュ・ダマスカス州広報局は、ダーイシュがシリア軍との戦闘の末、マヒーン町とフワーリーン村にいたる丘陵地帯を制圧したと発表した。

一方、SANA(12月9日付)によると、シリア軍がスフナ市、タドムル市西部郊外(三角地帯)、ワーディー・ザカーラ、カルヤタイン市、ラッフーム村、ウンク・ハワー村、ウンム・サフリージュ村、ムシャイリファ村、アイン・フサイン村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点・車列を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点の一つバーブ市、ダイル・ハーフィル市を空爆した。

一方、SANA(12月9日付)によると、シリア軍がジャルーフ村、ナッジャーラ村、シャルバア村、バーブ市でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、アイン・イーサー市郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦する一方、戦闘機(所属不明)がラッカ市北部一帯のダーイシュ拠点を空爆した。

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ハマー県では、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ウンム・トゥワイナ村でダーイシュ(イスラーム国)を掃討、同地を制圧した。

シリア軍はまた、北マアカル村でダーイシュの拠点を空爆し、戦闘員35人を殲滅、車輌9輌を破壊した。

シリア軍はさらに、ラフジャーン村でダーイシュ拠点を空爆、戦闘員18人を殲滅した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(12月9日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市労働者住宅地区、ハウィーカ地区、ユーフラテス・センター北部、ジャフラ村、マリーイーア村でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 10, 2015、AP, December 10, 2015、ARA News, December 10, 2015、Champress, December 10, 2015、al-Hayat, December 11, 2015、Iraqi News, December 10, 2015、Kull-na Shuraka’, December 10, 2015、al-Mada Press, December 10, 2015、Naharnet, December 10, 2015、NNA, December 10, 2015、Reuters, December 10, 2015、SANA, December 10, 2015、UPI, December 10, 2015などをもとに作成。

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サウジアラビアのジュバイル外務大臣「アサド大統領には反体制派との交渉に応じるか、力で打倒されるかのいずれかの選択肢しかない」(2015年12月10日)

サウジアラビアのアーディル・ジュバイル外務大臣は、リヤドでのシリア反体制派の合同会合を受けて、「シリア国民はアサドがとどまり続けることを受け入れないだろう」と述べたうえで、サウジアラビアが合同会合主催を通じて「シリアの反体制派各派のコンセンサスを作り出そうとしてきた」と自賛、「この努力が近く、シリアでの平和的な権力移譲を含む政治プロセスとして結実する」だろうと期待を寄せた。

そのうえで、「アサドには、シリアの反体制派各派との交渉に応じるか、力で打倒されるかのいずれかの選択肢しかない」と強調した。

ARA News(12月10日付)が伝えた。

AFP, December 10, 2015、AP, December 10, 2015、ARA News, December 10, 2015、Champress, December 10, 2015、al-Hayat, December 11, 2015、Iraqi News, December 10, 2015、Kull-na Shuraka’, December 10, 2015、al-Mada Press, December 10, 2015、Naharnet, December 10, 2015、NNA, December 10, 2015、Reuters, December 10, 2015、SANA, December 10, 2015、UPI, December 10, 2015などをもとに作成。

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サウジアラビアでのシリア反体制派の合同会合が、アサド大統領の即時退陣ではなく「アサド大統領および政権幹部に居場所を与えないかたちでの新政治体制樹立」などを確認する閉幕声明を発表、アル=カーイダ系組織もこれを受諾(2015年12月10日)

サウジアラビアの首都リヤドで8日から行われていたシリアの反体制派の合同会合が共同声明を発表し、閉幕した。

閉幕声明の骨子は以下の通り:

1. 領土保全、シリア国家の文民性への信頼、分権制に基づくシリア領全土における主権の維持、多元主義に基づく民主主義、宗教、宗派、人種に基づく差別の撤廃、人権、透明性、責任能力、法治の諸原則の尊重。
2. 国家機関の維持、軍、治安機関の再編、「体制や宗派主義的民兵によるテロ」を含むあらゆる形態のテロの拒否、自由で公正な選挙を通じた合法的シリア国家の諸機関の設置とそれによる武器独占、あらゆる外国人戦闘員の拒否と退去要求。
3. シリア危機の政治的解決とそのための国際社会の保証の必要。国際社会の支援のもとでのシリア人の責任に基づく政治的移行。政治的解決の目的を、バッシャール・アサドおよび政権幹部に居場所を与えないかたちでの新政治体制樹立とすること。
4. ジュネーブ合意(2012年)に準拠し、また国連が定めた期限に従い、シリア政府代表者との交渉に備えること。シリア政府と交渉を行う代表団メンバーは移行期統治機関への参加を見合わせること。交渉開始前に、国連および国際社会は、シリア政府に対してシリア人処刑の停止、捕虜・逮捕者の釈放、包囲地域の封鎖解除と支援物資の搬入、矯正移住の停止、市街地への「樽爆弾」での攻撃停止を遵守させること。

アラビア語全文は以下の通り:

استجابة لدعوة من حكومة المملكة العربية السعودية، عقدت قوى الثورة والمعارضة السورية اجتماعاً موسعاً في مدينة الرياض… وقد شارك في الاجتماع رجال ونساء يمثّلون الفصائل المسلحة، والأطياف السياسية في المعارضة السورية في الداخل والخارج، وينتمون إلى كافة مكونات المجتمع السوري من العرب والأكراد والتركمان والأشوريين والسريان والشركس والأرمن وغيرهم، وذلك بهدف توحيد الصفوف، والوصول إلى رؤية مشتركة حول الحل السياسي التفاوضي للقضية السورية بناء على «بيان جنيف»، والقرارات الدولية ذات العلاقة، ومن دون إخلال بمبادئ وثوابت الثورة السورية.
ولقد ناقش المشاركون الموضوعات المدرجة في جدول الأعمال في أجواء يسودها الاحترام المتبادل، والشعور العميق بمسؤولياتهم التاريخية تجاه الشعب السوري الصامد. وتبادل المجتمعون الآراء حول القضايا المصيرية التي تواجه سورية، وأطلعوا على الوثائق ذات الصلة، بما في ذلك البيان الصادر عن المجموعة الدولية لدعم سورية في مدينة فيينا بتاريخ 14 تشرين الثاني (نوفمبر) 2015.
أعرب المجتمعون عن تمسكهم بوحدة الأراضي السورية، وإيمانهم بمدنية الدولة السورية، وسيادتها على كافة الأراضي السورية على أساس مبدأ اللامركزية الإدارية. كما عبّر المشاركون عن التزامهم بآلية الديموقراطية من خلال نظام تعددي، يمثّل كافة أطياف الشعب السوري، رجالاً ونساء، من دون تمييز أو إقصاء على أساس ديني، أو طائفي، أو عرقي، يرتكز على مبادئ احترام حقوق الإنسان، والشفافية، والمساءلة، والمحاسبة، وسيادة القانون على الجميع.
وتعهد المجتمعون بالعمل على الحفاظ على مؤسسات الدولة السورية، مع ضرورة إعادة هيكلة وتشكيل مؤسساتها الأمنية والعسكرية. كما شددوا على رفضهم للإرهاب بكافة أشكاله، ومصادره، بما في ذلك إرهاب النظام وميليشياته الطائفية، وعلى أن مؤسسات الدولة السورية الشرعية، والتي يختارها الشعب السوري عبر انتخابات حرة ونزيهة، هي من يحتكر حق حيازة السلاح. وأكد المجتمعون رفضهم لوجود كافة المقاتلين الأجانب، بما في ذلك من تم تجنيسهم بغرض قتل الشعب السوري، والميليشيات والجماعات المسلحة، والقوات المسلحة الأجنبية على الأراضي السورية، ومطالبتهم بطردهم من أرض الوطن.
وشدد المجتمعون على أن حل الأزمة السورية هو سياسي بالدرجة الأولى، مع ضرورة توافر ضمانات دولية، وأن عملية الانتقال السياسي في سورية هي مسؤولية السوريين، وبدعم ومساندة المجتمع الدولي، بما لا يتعارض مع السيادة الوطنية، وفي ظل حكومة شرعية منتخبة. واتفق المشاركون على أن هدف التسوية السياسية هو تأسيس نظام سياسي جديد، من دون أن يكون لبشار الأسد، وزمرته، مكان فيه.
وأبدى المجتمعون استعدادهم للدخول في مفاوضات مع ممثلي النظام السوري، وذلك استناداً إلى «بيان جنيف» الصادر بتاريخ 30 حزيران (يونيو) 2012، والقرارات الدولية ذات العلاقة كمرجعية للتفاوض، وبرعاية وضمان الأمم المتحدة، وبمساندة ودعم المجموعة الدولية لدعم سورية، وخلال فترة زمنية محددة يتم الاتفاق عليها مع الأمم المتحدة. كما اتفق المجتمعون على تشكيل فريق للتفاوض مع ممثلي النظام، على أن يسقط حق كل عضو في هذا الفريق بالمشاركة في هيئة الحكم الانتقالي. وطالب المشاركون الأمم المتحدة والمجتمع الدولي بإجبار النظام السوري على تنفيذ إجراءات تؤكد حسن النيات قبل البدء في العملية التفاوضية. وهذا يشمل إيقاف أحكام الإعدام الصادرة بحق السوريين، وإطلاق سراح الأسرى والمعتقلين، وفك الحصار عن المناطق المحاصرة، والسماح بوصول قوافل المساعدات الإنسانية إلى المحتاجين، وعدة اللاجئين، والوقف الفوري لعمليات التهجير القسري، وإيقاف قصف التجمعات المدنية بالبراميل المتفجرة.
وشدد المجتمعون على تمسكهم بتطبيق بنود المرحلة الانتقالية الواردة في بيان جنيف 1. كما عبّر المشاركون في الاجتماع عن رغبتهم بتنفيذ وقف لإطلاق النار وذلك بناء على الشروط التي يتم الاتفاق عليها حال تأسيس مؤسسات الحكم الانتقالي… وشدد المجتمعون على أن يغادر بشار الأسد وزمرته سدة الحكم مع بداية المرحلة الانتقالية.

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3日目にあたる10日には、UAEから3人(ムハンマド・ハバシュ、アブドゥルアズィーズ・シャッラール、サミールタキー)、フランスから1人(バスマ・カドマーニー)が加わり、出席者数は116人になった。

会合参加者は、閉幕声明発表に先立ち、シリア政府との交渉にあたる反体制派統一代表団の人選を行うための最高交渉委員会を設置することに合意した。

『ハヤート』(12月11日付)によると、この委員会は30人から構成され、その内訳は以下の通りだという。

反体制武装集団メンバー10人(うちトルコ国境で活動する武装集団メンバー6人、ヨルダン国境で活動する武装集団メンバーが4人)
シリア革命反体制勢力国民連立メンバー9人(ハーリド・ハウジャ、ファールーク・タイフール、ジョルジュ・サブラー、リヤード・ハッジャーブ、スハイル・アタースィー、ムンズィル・マーフース、サーリム・ムスラト、アブドゥルハキーム・バッシャール、リヤード・サイフ)
民主的変革諸勢力国民調整委員会メンバー5人(ムニール・ビータール、サフワーン・アッカーシュ、アフマド・アスラーウィー、ムハンマド・ヒジャーズィー、ズィヤード・アブー・ワトファ)
無所属6人

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閉幕声明を合わせて、会合での決定を不服とするシャーム自由人イスラーム運動が脱会の意思を伝える声明が発表・回付された。

同声明によると、シャーム自由人イスラーム運動の脱会は、民主的変革諸勢力国民調整委員会や「シリア政府寄りの人物」の役割が高められたことが理由だという。

だが、シャーム自由人イスラーム運動運動の代表として会合に出席していたラビーブ・ナッハース氏は閉会式に出席し、共同声明に署名し、その後同運動は声明を出し、脱会を撤回すると発表した。

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なお、『ハヤート』(12月11日付)によると、リヤドでの合同会議に参加した反体制武装集団代表は以下の通り:

1. イヤード・ムハンマド・シャムスィー(アサーラ・ワ・タンミヤ戦線)
2. バッシャール・ムッラー(海岸第2師団)
3. ハサン・ハッジ・アリー(ザーウィヤ山の鷹)
4. ムハンマド・マンスール(ガーブの鷹連合)
5. ファドルッラー・ハッジー(シャーム軍団)
6. フサイン・イブラーヒーム(アブー・ウサーマ・ジャウラーニー)(シリア革命家戦線)
7. サーミル・ハッブーシュ(アブー・サラーフ・シャーミー)(シャームの剣旅団)
8. アフマド・アウダ(アブー・ハムザ)(スンナの民青年)
9. バックール・サリーム大佐(アブー・フィラース)(殉教者アフマド・ウバイドゥー大隊)
10. カースィム・カスール大佐(アムード・ハウラーン)
11. アブドゥッラティーフ・ハウラニー(第1機甲連隊)
12. ムハンマド・アッルーシュ、ムハンマド・ビールクダール(イスラーム軍)
13. ラビーブ・ナッハース(シャーム自由人イスラーム運動)
14. ムハンマド・アブドゥルカーディル・ムスタファー(ラフマーン軍団)
15. ハサン・アフマド・イブラーヒヤー

AFP, December 10, 2015、AP, December 10, 2015、ARA News, December 10, 2015、Champress, December 10, 2015、al-Hayat, December 11, 2015、Iraqi News, December 10, 2015、Kull-na Shuraka’, December 10, 2015、al-Mada Press, December 10, 2015、Naharnet, December 10, 2015、NNA, December 10, 2015、Reuters, December 10, 2015、SANA, December 10, 2015、UPI, December 10, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がヒムス県中部でダーイシュ(イスラーム国)への攻勢を続ける(2015年12月9日)

ヒムス県では、SANA(12月9日付)によると、シリア軍がヒヤール山北部、ハワーディード村、ウンク・ハワー村、カルヤタイン市、タドムル市郊外柑橘農園一帯などでダーイシュ(イスラーム国)を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 9, 2015、AP, December 9, 2015、ARA News, December 9, 2015、Champress, December 9, 2015、al-Hayat, December 10, 2015、Iraqi News, December 9, 2015、Kull-na Shuraka’, December 9, 2015、al-Mada Press, December 9, 2015、Naharnet, December 9, 2015、NNA, December 9, 2015、Reuters, December 9, 2015、SANA, December 9, 2015、UPI, December 9, 2015などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県、ラタキア県などでシリア軍と反体制武装集団の戦闘続く(2015年12月9日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマルジュ・スルターン村一帯、ハラスター市郊外のダマスカス・ヒムス街道(国際幹線道路)一帯で、イスラーム軍などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(12月9日付)によると、ロシア軍戦闘機がマルアンド村を4回にわたり空爆し、子供5人を含む8人が死亡した。

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ラタキア県では、SANA(12月9日付)によると、シリア軍ば県北部のバルナディー山、ラビーア山で反体制武装集団を掃討し、同地を制圧した。

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ダルアー県では、SANA(12月9日付)によると、シリア軍がジャムリーン村郊外でシャームの民のヌスラ戦線を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月9日付)によると、シリア軍がタルビーサ市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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マナール・チャンネル(12月9日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で、ヒズブッラーがアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線の車列を攻撃し、同戦線幹部の一人アブー・フィラース・ジュッバ氏らを殺害した。


AFP, December 9, 2015、AP, December 9, 2015、ARA News, December 9, 2015、Champress, December 9, 2015、al-Hayat, December 10, 2015、Iraqi News, December 9, 2015、Kull-na Shuraka’, December 9, 2015、al-Mada Press, December 9, 2015、Naharnet, December 9, 2015、NNA, December 9, 2015、Qanat al-Manar, December 9, 2015、Reuters, December 9, 2015、SANA, December 9, 2015、UPI, December 9, 2015などをもとに作成。

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ヒムス市最後の戦闘地域ワアル地区での停戦合意に基づき、反体制武装集団戦闘員がシリア政府が用意したバスで退去を開始(2015年12月9日)

『ハヤート』(12月10日付)などによると、ヒムス市における最後の戦闘地域だったワアル地区で、国連仲介によるシリア政府と反体制武装集団の停戦合意に従い、反体制武装集団戦闘員の退去が始まった。

反体制武装集団戦闘員は、シリア政府が用意した大型旅客バス約15台に分乗し、シリア軍が包囲するワアル地区から退去した。

AFP(12月9日付)によると、15台のバスのうち10台は白色で、女性、子供など戦闘員の家族が、各自カバン1つを携帯することを認められて分乗し、残りの5台は緑色で、戦闘員が軽

・中火器を携帯したまま分乗したという。

また退去者のなかには、負傷者15人も含まれており、彼らは救急車両に乗って退去したという。

15台のバスには、シリア赤新月社と国連の車輌約10輌が護衛として随行、またシリア軍車輌も車列に同行した。

ヒムス県のタラール・バラーズィー県知事は記者団に対して、ワアル地区から退去する戦闘員の数が約300人にのぼり、また戦闘員の家族約100世帯(400人)も退去を予定しており、その第1陣の退去は今週終わりに完了するという。

退去者は、ハマー県カルアト・マディーク町に向かったあと、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍の支配地域であるイドリブ県に入るという。

また、反体制武装集団戦闘員第1陣の退去完了を受け、投降希望者が武装解除と関係当局への投降を開始する予定だという。

地元調整委員会が公表したビデオによると、ワアル地区から退去した戦闘員は、シリア政府との交渉を拒否する者たちだという。

なお、バラーズィー県知事によると、ワアル地区の人口は紛争前には30万人いたが、現在は7万5,000人に減少しているという。

シリア人権監視団によると、ワアル地区には、アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線をはじめとする45の武装集団が籠城を続けてきた。

Kull-na Shuraka', December 9, 2015
Kull-na Shuraka’, December 9, 2015
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Kull-na Shuraka', December 9, 2015
Kull-na Shuraka’, December 9, 2015
Kull-na Shuraka', December 9, 2015
Kull-na Shuraka’, December 9, 2015

 

AFP, December 9, 2015、AP, December 9, 2015、ARA News, December 9, 2015、Champress, December 9, 2015、al-Hayat, December 10, 2015、Iraqi News, December 9, 2015、Kull-na Shuraka’, December 9, 2015、al-Mada Press, December 9, 2015、Naharnet, December 9, 2015、NNA, December 9, 2015、Reuters, December 9, 2015、SANA, December 9, 2015、UPI, December 9, 2015などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県、ヒムス県、アレッポ県でダーイシュ(イスラーム国)への攻撃を続ける(2015年12月8日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がアブー・サシャーフィーシュ村、アブー・カフフ村、ダキーラ村、ジャニー・アルバーウィー村を空爆した。

一方、SANA(12月8日付)によると、シリア軍がサラミーヤ市郊外のアブー・ハナーヤー村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の車輌を攻撃、破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるカルヤタイン市を空爆した。

一方、SANA(12月8日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市、ハズム村、タドムル市郊外柑橘農園一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(12月8日付)によると、シリア軍がクワイリス航空基地一帯、ラスム・アブド村、ハザーザ村、タッル・アイユーブ村、ナッジャーラ村、ビージャーン村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 8, 2015、AP, December 8, 2015、ARA News, December 8, 2015、Champress, December 8, 2015、al-Hayat, December 9, 2015、Iraqi News, December 8, 2015、Kull-na Shuraka’, December 8, 2015、al-Mada Press, December 8, 2015、Naharnet, December 8, 2015、NNA, December 8, 2015、Reuters, December 8, 2015、SANA, December 8, 2015、UPI, December 8, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ市南部郊外などで攻勢を強める(2015年12月8日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市南部郊外一帯でのシリア軍の攻勢により、過去24時間で反体制武装集団戦闘員18人が死亡した。

一方、SANA(12月8日付)によると、シリア軍がタッル・ハディーヤ村などアレッポ市南部郊外一帯、カフルナーハー村、マンスーラ村、アイン・バイダー村、アレッポ市ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、ナアナーイー地区、カラム・ダアダア地区、ウムラーン地区、ザフラー協会地区、ラーシディーン地区、ブスターン・バーシャー地区、アシュラフィーヤ地区、サラーフッディーン地区で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がカーヒラ村を空爆した。

一方、SANA(12月8日付)によると、シリア軍がラターミナ町、ラハーヤー村、カフルズィーター市でイッザ旅団連合、ジュンド・アクサー旅団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(12月8日付)によると、シリア軍がハラスター市農場地帯、ドゥーマー市農場地帯で、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍などからなるジハード主義武装集団と交戦し、ハラスター市郊外のダマスカス・ヒムス街道(国際幹線道路)東部一帯、ドゥーマー市・ヌール・シャーム学校間の街道一帯を制圧した。

シリア軍はまた、マルジュ・スルターン村一帯でヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、マルジュ・スルターン航空基地東部および南西部の農場地帯および建物群を制圧した。

このほか、シリア軍はザマルカー町、ダーライヤー市でヌスラ戦線、イスラーム殉教者旅団などと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

さらにカラムーン山地では、シリア軍が空爆を行い、反体制武装集団の拠点を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月8日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市、ナージヤ村、ジスル・シュグール市、タマーニア町などでシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆・攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月8日付)によると、シリア軍がガズラーン農場北東部、アトマーン村、ダルアー市各所でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 8, 2015、AP, December 8, 2015、ARA News, December 8, 2015、Champress, December 8, 2015、al-Hayat, December 9, 2015、Iraqi News, December 8, 2015、Kull-na Shuraka’, December 8, 2015、al-Mada Press, December 8, 2015、Naharnet, December 8, 2015、NNA, December 8, 2015、Reuters, December 8, 2015、SANA, December 8, 2015、UPI, December 8, 2015などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合がハサカ県、ラッカ県でのダーイシュ(イスラーム国)拠点への爆撃で民間人40人以上を殺傷(2015年12月7日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合がフール町近郊のハーン村でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆、戦闘員20人が死亡、25人が負傷した。

しかし、これに関して、クッルナー・シュラカー(12月7日付)、ARA News(12月7日付)などは、ハーン村での空爆で民間人30人以上が死傷したと伝えた(『ハヤート』(12月9日付)によると民間人の死者数は26人)。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるカルヤタイン市で激しい爆発があった。

またタドムル市一帯では、シリア軍とダーイシュが交戦した。

一方、SANA(12月7日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市、タドムル市西部一帯でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合と思われる戦闘機がラッカ市のファヒーハ地区、カラーマ地区を空爆し、子供8人、女性5人の合わせて13人が死亡した。

また、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がアイン・イーサー市郊外のタッル・ルール村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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アレッポ県では、SANA(12月7日付)によると、シリア軍がシュワイリフ村、ジャルーフ村、ラスム・マシュラファ村、ティージャーン村でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、米トルコが設置合意した北部の「安全地帯」内に位置するハルバル村・カフル・ナースィフ村間でダーイシュ(イスラーム国)が敷設した地雷が爆発し、子供4人、女性1人を含む7人が死亡した。

また、ARA News(12月7日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアイン・アラブ市郊外のブーララーズ村、ウワイナ村などを砲撃した。

AFP, December 7, 2015、AP, December 7, 2015、ARA News, December 7, 2015、Champress, December 7, 2015、al-Hayat, December 8, 2015、December 9, 2015、Iraqi News, December 7, 2015、Kull-na Shuraka’, December 7, 2015、al-Mada Press, December 7, 2015、Naharnet, December 7, 2015、NNA, December 7, 2015、Reuters, December 7, 2015、SANA, December 7, 2015、UPI, December 7, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がラタキア県北部、アレッポ市南部郊外の複数の村を制圧(2015年12月7日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系戦闘員が、アックー村、ブーズ・ヒルバ村一帯でシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦、シリア軍がアックー村を制圧した。

またロシア軍と思われる戦闘機が、トルクメン山一帯を空爆、シリア軍もトルクメン山およびクルド山一帯を激しく砲撃、これによりジハード主義武装集団戦闘員5人が死亡した。

一方、SANA(12月7日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにアックー村、ブーズ・ヒルバ村で反体制武装集団を掃討、同地を制圧した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がジスル・シュグール市を空爆した。

またカフルタハーリーム村でジハード主義武装集団の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、複数人が死傷したほか、ムハンビル村で何者かが男性を射殺した。

一方、SANA(12月7日付)によると、シリア軍がタマーニア町農場地帯で反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がラターミナを空爆する一方、シリア軍がカフルヌブーダを砲撃し、ジハード主義武装集団戦闘員3人が死亡した。

一方、SANA(12月7日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、ラターミナ町、フワイズ丘、ワーディー・フワイズ、ムーリク市でシャームの民のヌスラ戦線、アジュナード・シャーム・イスラーム連合などからなるジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、フーシュ・ハッジュー村郊外、ハウラ地方をシリア軍が砲撃した。

一方、SANA(12月7日付)によると、シリア軍がラスタン市近郊でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系戦闘員が、アレッポ市南部郊外のズィーターン村、ハルサ村、ハーン・トゥーマーン村一帯で、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦、シリア軍がハルサ村、ズィーターン村を制圧した。

これに関して、SANA(12月7日付)は、シリア軍がアレッポ市南部郊外のハルサ村、カルアジーヤ村、ハムラー村、ズィーターン村で反体制武装集団を掃討、同地を制圧したと伝えた。

SANAによると、シリア軍はまた、ラスム・サフリージュ村、ジャルーフ村、カフルフハッダード村、マクハラ村、ズィルバ村、ハーリディーヤ村、アレッポ市バニー・ザイド地区、ハーリディーヤ地区で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)が、アレッポ市ライラムーン地区・ハーリディーヤ地区回廊地帯にあるシリア軍拠点の地下に向けて掘ったトンネルに爆弾を仕掛け爆破、その後同地でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

SNN(12月7日付)によると、地下トンネルの掘削に携わったのはフルサーン・ハック旅団、第16師団で、約50トンの爆弾を爆発させ、シリア軍とイラン・イスラーム革命防衛隊クドス軍団の兵士併せて数十人を殺害したという。

しかし親政府系のサイトは、爆発が起きたもの、反体制武装集団の作戦は失敗し、シリア軍が同地を掌握していると伝えた。

アレッポ市ではこのほかにも、ザフラー協会地区を反体制武装集団が砲撃、バニー・ザイド地区ではシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

さらにロシア軍がアレッポ市スッカリー地区、サーリヒーン地区を空爆し、数十人が死亡したという。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーライヤー市を「樽爆弾」などで空爆し、ジハード主義武装集団の司令官1人を含む複数の戦闘員が死亡した。

シリア軍はまた、マルジュ・スルターン村一帯で、ジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SNN(12月7日付)によると、ロシア軍戦闘機がカラムーン山地一帯国外の無人地帯を15回にわたり空爆し、野戦病院などが破壊された。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がブスル・ハリール市を「樽爆弾」などで空爆する一方、戦闘機がシャイフ・マスキーン市を空爆した。

また複数の消息筋によると、ダルアー県郊外でジハード主義武装集団戦闘員100人以上がシリア軍に投降した。

一方、SANA(12月7日付)によると、シリア軍がダルアー市国立病院北部一帯、マンシヤ地区、シャイフ・マスキーン市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 7, 2015、AP, December 7, 2015、ARA News, December 7, 2015、Champress, December 7, 2015、al-Hayat, December 8, 2015、Iraqi News, December 7, 2015、Kull-na Shuraka’, December 7, 2015、al-Mada Press, December 7, 2015、Naharnet, December 7, 2015、NNA, December 7, 2015、Reuters, December 7, 2015、SANA, December 7, 2015、SNN, December 7, 2015、UPI, December 7, 2015などをもとに作成。

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米軍がダイル・ザウル県のシリア軍基地を「誤爆」:米国側の主張に矛盾(2015年12月7日)

シリアの外務在外居住者省は、国連安保理および事務総長に宛てて書簡を送付し、そのなかで12月6日に米軍戦闘機がダイル・ザウル県内のシリア軍基地の一つを攻撃したと報告、「テロとの戦い」への取り組みを妨害する「敵対行為」であり、「有志連合がテロとの戦いにおける真剣さと誠実さ改めて示すもの」と非難した。

書簡によると、米軍戦闘機4機は6日晩、ダイル・ザウル県内のシリア軍の基地を9発のミサイルで攻撃、これにより兵士3人が死亡、13人が負傷、装甲車3輌と輸送車輌4輌、23ミリ機関砲1門、14.5ミリ機関砲1門、武器弾薬庫が破壊された。

SANA(12月7日付)が伝えた。

これに関して、シリア人権監視団は、有志連合と思われる戦闘機複数期がダイル・ザウル県アイヤーシュ村近郊にあるシリア軍のサーイカ軍事基地の哨所を空爆し、兵士3人が死亡、14人が負傷したと発表した。

ラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、有志連合の「誤爆」でシリア軍に死傷者が出たのはこれが初めてだという。

またクッルナー・シュラカー(12月7日付)は、複数の現地消息筋の話として、有志連合戦闘機がアイヤーシュ村郊外のシリア軍第137旅団基地拠点を空爆した、と伝えた。

Kull-na Shuraka', December 7, 2015
Kull-na Shuraka’, December 7, 2015

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米国防総省のスティーブ・ウォーレン報道官は、AFP(12月7日付)に対して、「我々はシリア側のレポートに着目したが、昨日(6日)にダイル・ザウル県での空爆は実施していない。それゆえ我々は(シリア側の主張に)根拠がないと見ている」と述べた。

しかし、ウォーレン報道官は「米軍が空爆した地点はシリアが空爆を受けたと主張している場所から55キロも離れている…。我々が空爆しているのはすべて油田だった」と付言した。

また、米中央軍(CENTCOM)は、有志連合が6日の空爆に関して、ダイル・ザウル県で4回実施し、ダーイシュ(イスラーム国)が掌握する油田坑口装置を破壊したと発表している。

なお米高官は、フォックス・ニュース(12月7日付)に対して、ロシア軍戦闘機が誤爆した「可能性が高い」(highly likely)と述べた。

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シリア軍施設への「誤爆」については、これまで反体制派系のサイトが10月以降、たびたびロシア軍によるシリア軍基地への攻撃などについて伝えていたが、有志連合によるシリア軍施設に対する「誤爆」が報じられるのはこれが初めて。

AFP, December 7, 2015、AP, December 7, 2015、ARA News, December 7, 2015、Champress, December 7, 2015、Fox News, December 7, 2015、al-Hayat, December 8, 2015、Iraqi News, December 7, 2015、Kull-na Shuraka’, December 7, 2015、al-Mada Press, December 7, 2015、Naharnet, December 7, 2015、NNA, December 7, 2015、Reuters, December 7, 2015、SANA, December 7, 2015、UPI, December 7, 2015などをもとに作成。

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アサド大統領が『サンデー・タイムズ』の単独インタビューに応じる「有志連合にはテロと戦う意思はなく、テロを根絶するためのヴィジョンもない」(2015年12月6日)

アサド大統領は英紙『サンデー・タイムズ』の単独インタビューに応じた。

インタビュー映像は大統領府がYoutube(https://youtu.be/Wb7Kmoe4MUg)を通じて公開、また英文全文およびアラビア語全訳はSANA(http://sana.sy/en/?p=63558http://www.sana.sy/?p=308127)が配信した。

インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:

SANA, December 6, 2015
SANA, December 6, 2015

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「我々は紛争当初から、英国とフランスがシリアのテロ組織を支援する急先鋒であるとういことを知っている。我々はこれらの国にそうした意思(テロと戦う意思)がないことを知っている…。(軍事介入は)包括的でなければならない。空、そして地上から行われねばならず、地上部隊、すなわち国軍と連携せねばならず、干渉や(軍事作戦への)参加は合法的でなければならない。シリアの正統な政府と協力して初めて合法的になる。だから、これらの国には(テロと戦う)意思はなく、どのようにテロを打ち負かすのかというヴィジョンを持ち合わせていないと見ている」。

「(有志連合の軍事介入を)評価したいのであれば、現実を評価しよう…。有志連合は1年以上も前に作戦を開始したが、その成果とは何か? ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、そしてどうようの組織が自由に勢力を伸ばしていた。しかしロシアがテロとの戦いに直接参加して以降どうなったか? ダーイシュもヌスラ戦線も縮小している。つまり、まず、有志連合は何の成果も上げられないと言いたい。そのうえで、それは有害、違法であり、テロを支援していると言いたい…。なぜならテロはガンのような存在だからだ。ガンは切りとるだけでは駄目で、摘出しなければならない」。

「ダーイシュが国家を名乗り公に活動を始めたのは2006年、イラクにおいてだ…。英国もフランスも当時からダーイシュ(の原型)が存在することを知っていたし、それがシリアでの紛争の当初に混乱に乗じてシリアに入ってきたことを知っていた…。英国の高官、とくにトニー・ブレア前首相はそう告白している」。

「二つの組織(ダーイシュとヌスラ戦線)、その違いを評価するのであれば、双方とも同じイデオロギー(ワッハーブ主義から派生したイデオロギー)を擁している点で違いはない…。またその値、支持者、メンバーについて言うのなら、その違いを見つけることはできない。なぜならそのメンバーは次から次へと所属する組織を変えているからだ。時に争い合うのはそのためだ…。だが、彼は実際には、すべてのレベルで協力し合っている。どちらがより危険だということは言えない。なぜなら、彼らのメンタリティは一つだからだ」。

「(デヴィッド・キャメロン首相が英下院で7万人の「穏健な反体制派」と連携できると証言したことに関して)「彼が行っている7万人の穏健派はどこにいるのか? 彼らはいつも「シリアの穏健派」について云々しているが、これは事実ではなく、「疑似事実」を大衆に示すだけの茶番だ…。ロシアも2ヶ月前から…穏健派はどこにいるのかと(米国などに)尋ねている。しかし誰も答えようとはしない。実際のところ、紛争当初から、シリアには「穏健な武装集団」などいなかった。彼らはみな過激派だ…。パリでの最近の攻撃、シャルリー・エブドーでの攻撃、10年前に起きた英国やスペインで起きたテロ、ニューヨークでの9・11事件を行ったテロリストを「穏健な反体制派」だと言うようなものだ。そんなことは世界のどこでも認められない」。

「クルド人はシリア軍と同じ場所でテロリストと戦っている…。(米国から支援を受けているが)主にシリア軍から支援を受けている。そのことを示す文書もある。彼らはシリア人であり、テロと戦う意思があるので、我々は武器を供与している。我々はシリアの多くの組織に対しても同じことをしている。なぜなら、シリア全土にシリア軍を派遣できないからだ。クルド人だけではない。それ以外のシリア人も同じだ」。

(ウィーン・プロセスで欧米諸国が求めている大統領選挙の前倒しに関して)「選挙の前倒しは紛争が終わることとは無関係だ。紛争終結はテロとの戦いを通じて、そして西側諸国、地域諸国がテロリストの支援を停止することで起こるものだ。早期大統領選挙の実施が行われるとすれば、それはシリアの政治勢力、市民社会が行う未来に向けた包括的な対話の一部分としてだ。つまりそれは大統領の意思に関わるものではなく、シリア国民の意思に関わる問題だ。つまり政治プロセスに関わる問題だ。このプロセスで合意がなされれば、私はほかのシリア市民と同様に出馬する権利を得る。その際の私の決断は…シリア国民から支持を得られるかどうかによる」。

「地上部隊と連携せずに、空爆だけでは、ダーイシュを打ち負かすことはできない…。有志連合は見せ掛けのもので…、現地でのテロとの戦いで何の成果も上げていない…。しかし、我々は現実主義的だ…。もし欧米諸国が真剣にテロと戦う用意があるのであれば、我々はいかなる国、政府、そしていかなる政治的努力であってもそれを関係する。この点に関して、我々はプラグマティックだ。我々は究極的にはシリアの情勢を改善し、さらなる流血を止めたいと考えている。これが我々の任務だ。それは愛だの憎しみだの、認めるだの認めないだのという問題ではない。現実に関わる問題だ…。テロ組織が地域諸国や西側から得ている支援を排除できれば、我々の任務完了には数ヶ月と要さないだろう」。

「すべての戦争で常に多くの無実の人々が犠牲になる。これを回避するには戦争を終わらせるしかない…。しかし西側で繰り返されているレトリックにおいては、テロリストが無実の人を殺しているという事実が無視されている。また殺害された多くの人々がシリア政府を支持していたという事実が無視されている」。

「ロシアの役割は極めて重要だ…。しかし、ロシアの支援がなければ、シリア政府、国家が崩壊していただろうというのは仮説に過ぎない」。

「(ラタキア県フマイミーム航空基地に設置された)航空基地の軍事要員や航空機とともに派遣された人員以外にロシアの地上部隊は存在しない…。(ロシア軍地上部隊の展開は)まだ議論されていないが、現時点でその必要はないと考えている」。

「いかなる戦闘機であれ、我が国の領空を侵犯することを阻止することが…我々の権利で…、それは完全に合法的である。我々は自国の領空を守るためのあらゆる手段を用いるだろう…。しかし現在のところ、そうした手段を用いるには至っていない…。現時点での我々の最優先事項は地上でテロリストと戦うことだ」。

「もし彼ら(サウジアラビア)が、自らの政策、とりわけ対シリア政策を変更する用意があるのであれば、彼らと会うことに何の問題もない」。

「我々は、シリア国内で(反体制派との)会合が行われ、それに彼らが出席したいというのであれば、彼らが逮捕拘束されないことを保証すると述べてきた。何度も言ってきた」。

「サウジアラビアで予定されている(反体制派の全体)会合に関して、サウジアラビアはこれまでテロを直接、明確、そして公然と支援してきた。こうした会合は国内の状況を変化させることはないであろう。会合が行われる前も後も、サウジアラビアはテロリストを支援し、今後も支援続けるだろう」。

「我々は当初から、我々の政策の支柱の一つにすべての紛争当事者との対話を開始するということを掲げてきた。シリア国内にいようと国外にいようとだ。我々はすでに多くのテロ組織と交渉してきた…。一部の戦闘員はシリア軍に復帰し、戦っている…。しかしこれは、我々がダーイシュ、ヌスラ戦線などといった組織と交渉することを意味しない」。

「(樽爆弾使用に関する非難について)いわゆる「樽爆弾」と高性能ミサイルの違いではなく、どのように兵器を使用するかの問題だ。どのようにこうした武器を使用するのか、どのような情報を得て、どのような意図を持っているのかにかかわる問題だ。我々に無実の人々を殺す意思があるのか? 国家が国民を守っているなかで、どうしてそのようなことが可能となるのか? そんなことをすれば、我々は国民をテロリストの側に押しやってしまう…。それは我々の国益に反している…それは現実的でも論理的でもない。そんなプロパガンダはどこでも売れはしない」。


AFP, December 6, 2015、AP, December 6, 2015、ARA News, December 6, 2015、Champress, December 6, 2015、al-Hayat, December 7, 2015、Iraqi News, December 6, 2015、Kull-na Shuraka’, December 6, 2015、al-Mada Press, December 6, 2015、Naharnet, December 6, 2015、NNA, December 6, 2015、Reuters, December 6, 2015、SANA, December 6, 2015、UPI, December 6, 2015などをもとに作成。

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有志連合によるダーイシュ(イスラーム国)拠点への爆撃ではダーイシュ・メンバーが死亡、ロシア軍によるダーイシュ拠点への爆撃では民間人が死亡と報道(2015年12月6日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合と思われる戦闘機が、ラッカ市の北部、東部、南東部にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点複数カ所を空爆し、戦闘員32人が死亡、40人以上が負傷した。

同監視団に情報を提供する活動家らによると、空爆はラッカ市郊外の第17師団基地、ラッカ市フルースィーヤ地区、ファフィーハ地区、野営キャンプ、カラーマ地区などのダーイシュ拠点に対して行われ、空爆によって少なくとも15回の爆発が発生し、多くの戦闘員がラッカ市内の病院に搬送されたという。

これに関して、ARA News(12月6日付)は、ロシア軍と思われる戦闘機がラッカ市東部、南部を6回にわたって空爆し、女性子供を含む民間人15人が死亡したと伝えた。

一方、クッルナー・シュラカー(12月6日付)は、ロシア軍戦闘機がダーイシュの支配下にあるラッカ市西部のカフターニーヤ地区、ヒッティーン農場交差点一帯を空爆し、女性子供を含む15人が死亡、25人以上が負傷したと伝えた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市各所を空爆した。

一方、SANA(12月6日付)によると、シリア軍がビージャーン村、ラスム・カビール村、ラスム・ハルマル村、大フマイマ村、ラスム・アブド村、ラスム・カマー村、フワイジーナ村、シャルバア村、クサイル・ワルド村、アイン・バイダー村、ラスム・アラム村、ジュッブ・サファー村、タッル・アイユーブ村、ダイル・ハーフィル市、ラスム・キバール村、アイン・ジャハシュ村、ナッジャール村、ナスルッラー村北部、アブー・ジャッバール村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆・攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がダイル・ザウル市ジュバイル地区、マリーイーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ハマー県では、SANA(12月6日付)によると、シリア軍が県北部のイスリヤー村・ジュッブ・ラービア村間でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月6日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 6, 2015、AP, December 6, 2015、ARA News, December 6, 2015、Champress, December 6, 2015、al-Hayat, December 7, 2015、Iraqi News, December 6, 2015、Kull-na Shuraka’, December 6, 2015、al-Mada Press, December 6, 2015、Naharnet, December 6, 2015、NNA, December 6, 2015、Reuters, December 6, 2015、SANA, December 6, 2015、UPI, December 6, 2015などをもとに作成。

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シリア軍、ロシア軍が、ダマスカス郊外県、イドリブ県、ハマー県でアル=カーイダ系のヌスラ戦線などの拠点への爆撃を続け、住民13人、戦闘員約50人が死亡(2015年12月6日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がドゥーマー市、ダーライヤー市を「樽爆弾」などで空爆、砲撃し1人が死亡、またロシア軍と思われる戦闘機がザマルカー町を空爆し、子供2人を含む13人が死亡した。

クッルナー・シュラカー(12月6日付)によると、ロシア軍がザマルカー町、ドゥーマー市を空爆し、住民16人が死亡したという。

一方、SANA(12月6日付)によると、シリア軍がマルジュ・スルターン村一帯ジスリーン町、カフルバトナー町、ドゥーマー市、アルバイン市で、イスラーム軍、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、マルジュ・スルターン航空基地周辺地域で支配地域を拡大した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系戦闘員が、アレッポ市南部郊外のバルナ村一帯でジュンド・アクサー機構、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団が交戦し、シリア軍が同地一帯およびアレッポ市北部一帯を空爆した。

これに対して、反体制武装集団は、アレッポ市ティシュリーン通り一帯(シリア政府支配地域)を砲撃した。

一方、SANA(12月6日付)によると、シリア軍がラスム・サフリージュ村、ジャルーフ村、カフルハッダード村、ザトヤーン村、マクハラ村、ズィルバ村、マンスーラ村、ナイラブ航空基地周辺、アレッポ市ライラムーン地区、ラーシディーン地区、バニー・ザイド地区、ハナーヌー地区、ハラク地区、シャイフ・サイード地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ヌーバ山、ブルジュ・カスブなど県北部一帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦、シリア軍がクルド山、トルクメン山一帯を砲撃した。

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ヒムス県では、タラーブ・バラーズィー県知事がAFP(12月6日付)に明らかにしたところによると、ヒムス県ワアル地区で、国連仲介によるシリア政府と反体制武装集団の停戦合意に従い、支援物資の搬入作業が5日から開始された。

これに関して、シリア人権監視団も、国連のUNHCRとUNICEF、シリア赤新月社が6輌の貨物トラックでワアル地区に人道支援の搬入を行ったことを認めた。

『ハヤート』(12月7日付)によると、停戦合意を受け、200~300人の反体制武装集団戦闘員とその家族が第1陣としてワアル地区を退去するとともに、重火器、中火器の引き渡し、武装解除を望む戦闘員の投降と放免が近く予定されているという。

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ハマー県では、SANA(12月6日付)によると、シリア軍およびロシア軍がカフルズィーター市でファトフ軍の拠点を空爆し、司令部を破壊、戦闘員17人を殲滅した。

両軍はまた、ラターミナ町、ラハーヤー村でジュンド・アクサー機構、シャームの民のヌスラ戦線の拠点をそれぞれ空爆・砲撃し、戦闘員10人以上を殲滅した。

このほか、シリア軍は、アクラブ町、サイイド・アリー丘、ラスム・カドシーヤ村でヌスラ戦線の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月6日付)によると、シリア軍とロシア軍は、ハーン・シャイフーン市、タマーニア町、バシーリーヤ村でシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団の拠点を集中的に空爆し、戦闘員20人以上を殲滅し、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(12月6日付)によると、サラーキブ市内で、シリア・ムスリム同胞団に近い武装集団シャーム軍団メンバーが乗った車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、メンバー3人が死亡した。

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ダルアー県では、SANA(12月6日付)によると、シリア軍がウンム・ワラド村、ダルアー市内各所、ジャディーヤ村一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 6, 2015、AP, December 6, 2015、ARA News, December 6, 2015、Champress, December 6, 2015、al-Hayat, December 7, 2015、Iraqi News, December 6, 2015、Kull-na Shuraka’, December 6, 2015、al-Mada Press, December 6, 2015、Naharnet, December 6, 2015、NNA, December 6, 2015、Reuters, December 6, 2015、SANA, December 6, 2015、UPI, December 6, 2015などをもとに作成。

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ダマスカス県南部で活動するダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府との停戦を模索、ラッカ市への退去を反体制派に呼びかける(2015年12月5日)

クッルナー・シュラカー(12月5日付)は、ダマスカス県南部の複数の活動家の情報として、県南部のヤルムーク・パレスチナ難民キャンプやカダム区、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市で活動するダーイシュ(イスラーム国)を名乗る武装集団とシリア政府との間で停戦交渉が進行している、と伝えた。

ハジャル・アスワド市に拠点を構えるダーイシュに近い複数の消息筋によると、ダーイシュは4日、ダーイシュの中心拠点とされるラッカ市への移動の準備を開始したという。

複数の消息筋によると、ラッカ市への移動を望む者に対して、ダーイシュは「組織への忠誠を誓うこと」を条件として提示しており、これを受け、ダマスカス県タダームン区で活動するイッズ・ビン・アブドゥッサラーム旅団などがダーイシュに合流したという。

しかし、イスラーム軍などの消息筋は、こうした情報がハジャル・アスワド市一帯で活動を続ける反体制武装集団を分断するための「デマ」だと主張している。

AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がラタキア県北部の森林、山岳地帯で支配地域を拡大(2015年12月5日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がアラーフィート村一帯で反体制武装集団と交戦し、アンサール・シャーム大隊のアブー・ムスリム・シーシャーニー司令官を含む2人が死亡した。

シリア軍はまた、国防隊、ヒズブッラー、アラブ系・アジア系反体制武装集団とともに、ナビー・ユーヌス峰のズィヤーラ丘一帯でシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

このほか、同監視団によると、シリア軍がブルジュ・ザーヒヤを奪還したとの情報が流れた。

一方、SANA(12月5日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ファルラク森、アザル森、アティーラ村一帯、カズガダール山周辺の丘陵地帯、上ムシャイリファ村、下ムシャイリファ村、ルワイサト・マスラーナ村、カタフ・アラーナ村で反体制武装集団を掃討、同地を制圧した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がラターミナ町、カフルズィーター市を空爆した。

またシリア軍がアンカーウィー村、カーヒラ村を空爆した。

一方、SANA(12月5日付)によると、シリア軍がラターミナ町、カフルズィーター市、ムーリク市、ラトミーン町でシャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構、シャーム自由人イスラーム運動などからなるジハード主義集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。


AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。

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ダルアー県では、「自由シリア軍」がシリア軍に対して開始した「ジャディーヤ(町)解放の戦い」で、アル=カーイダ系のヌスラ戦線戦闘員18人が死亡(2015年12月5日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がジャディーヤ村一帯でシリア軍と交戦、戦闘員18人が死亡、35人以上が死亡した。

クッルナー・シュラカー(12月3日付)によると、南部戦線(自由シリア軍)がダルアー市郊外でのシリア軍に対する新たな作戦「ジャディーヤ(町)解放の戦い」の開始を宣言していた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がクワイリス航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦を続けた。

一方、SANA(12月5日付)によると、シリア軍がシャルバア村、ナッジャーラ村、ラスム・カマー村、シュワイリフ村南部でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタドムル市西部柑橘農園地帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ロシア軍と思われる戦闘機が同地を空爆した。

一方、SANA(12月5日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにタドムル市西部のマルハターン村でダーイシュ(イスラーム国)を掃討、同地を制圧した。

シリア軍はまた、カルヤタイン市およびその周辺、シャンダーヒーヤ村、タドムル市郊外三角地帯、シャーイル油田一帯、ラッフーム村、アブー・ハワーディード村、ウンク・ハワー村でダーイシュと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(12月5日付)によると、シリア軍がサリーム村、イッズッディーン村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、ARA News(12月6日付)によると、サーリヒーヤ区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、子供3人と女性1人を含む20人が負傷した。

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ダマスカス郊外県では、ARA News(12月6日付)によると、ドゥーマー市をシリア軍が砲撃し、子供1人が死亡した。

AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。

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シリアの閣僚が「アラブの春」波及後初めてエジプトを訪問(2015年12月5日)

ARA News(12月5日付)は、ムハンマド・ワリード・ガザール住宅都市開発大臣を団長とするシリア政府使節団が、レバノンのベイルート国際空港を経由して、エジプトの首都カイロを訪問した、と報じた。

シリア政府の閣僚がエジプトを訪問するのは、2011年に「アラブの春」がエジプト、シリア両国に波及して以降これが初めてとなる。

この訪問に関して、エジプトのムスタファー・マドブーリー住宅大臣は「(ガザール大臣の)訪問はシリア政府との調整のもとに行われておらず、訪問の目的は今のところ不明だ」と述べた。

AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。

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フランスのファビウス外相「アサド大統領は去らねばならないが、シリアでの政治的転換はアサド大統領が去らねばならないという意味ではない」(2015年12月5日)

フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、『ル・プログレ』(12月5日付)のインタビューでシリア情勢に関して、アサド大統領の退陣がシリア国内での政治的移行の前提条件だとはもはや考えていない、と述べた。

ファビウス外務大臣は「一つのシリアというのが政治的転換の意図だ。これは、バッシャール・アサドが移行期の前に去らねばならないということを意味せず、未来への保証(将来退任するという保証)がなければならないということだ」と述べた。

ただし「ダーイシュ(イスラーム国)との戦いは今が正念場だ。だが、それは、すべてのシリア人と地域勢力が一つになることで、初めて効果的なものとなるだろう…。バッシャール・アサドが地位にとどまることで、どうしてこうしたことが可能になろうか…。我々が政治的移行を他制止、バッシャールがシリア軍を指揮しなければ、テロに対する共同行動をとることができよう。しかしバッシャールのもとでは不可能だ…。アサド氏の指揮下では、軍は穏健な反体制派とともに(テロとの戦いに)携わることができないということだけは明らかだ」とも付言した。

AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Le Progres, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がヒムス県中部、アレッポ県東部でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続ける(2015年12月4日)‪

ヒムス県では、SANA(12月4日付)によると、シリア軍がタドムル市一帯、スフナ市、ヒムス市・ダイル・ザウル市街道一帯、フナイフィース村、サワーナ町、カルヤタイン市郊外山岳地帯、ヒヤール山でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、ハワーリーン村郊外の検問所一帯にダーイシュ(イスラーム国)が進攻し、シリア軍との戦闘の末、同地を制圧した(未確認情報)。

ダーイシュとシリア軍の戦闘はシャーイル・ガス採掘所一帯、カルヤタイン市でも行われ、ロシア軍と思われる戦闘機がカルヤタイン市、タドムル市を空爆した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米トルコが設置合意した「安全地帯」内の拠点都市マーリア市一帯でダーイシュ(イスラーム国)と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(12月4日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、アレッポ市東部郊外のナスルッラー村でダーイシュ(イスラーム国)を掃討、同地を制圧した。

シリア軍はまた、ダイル・ハーフィル市、シュワイリフ村、ラスム・ハルマル村、ジャルーフ村、ラスム・カルーム村北部、ウンム・ザリーラ村、タッル・アイユーブ村のダーイシュ拠点に対して空爆を実施し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月4日付)によると、サイダー町・キヒール村間の街道に仕掛けられた爆弾の爆発により、ヌスラ戦線のヨルダン人司令官(ダマスカス・ハウラーン地区アミール)のアブー・ジュライビーブが死亡した。

これに関して、『ハヤート』(12月5日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)が犯行を認めたと伝えた。


AFP, December 4, 2015、AP, December 4, 2015、ARA News, December 4, 2015、Champress, December 4, 2015、al-Hayat, December 5, 2015、Iraqi News, December 4, 2015、Kull-na Shuraka’, December 4, 2015、al-Mada Press, December 4, 2015、Naharnet, December 4, 2015、NNA, December 4, 2015、Reuters, December 4, 2015、SANA, December 4, 2015、UPI, December 4, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍の爆撃でアル=カーイダ系のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍の事実上の統括者と目されるサウジアラビア人説教師のムハイスィニー氏が負傷(2015年12月4日)

ラタキア県では、『ハヤート』(12月5日付)、クッルナー・シュラカー(12月4日付)などによると、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍の事実上の統括者(ファトフ軍作戦司令室大法官(カーディー・アーンム)と目されるサウジアラビア人説教師のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏(ジハード布教者センター代表)が3日夜、トルコ国境に近い県北部(クルド山、トルクメン山一帯)に対するロシア軍の空爆で負傷した。

ロシア軍の空爆と並行して、地上では、シリア軍、国防隊、バアス大隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系戦闘員が、クルド山、トルクメン山一帯でヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などと交戦した。

ムハイスィニー氏が負傷した地域は、24日にトルコがロシア軍戦闘機を撃墜した地点に近接している。

一方、SANA(12月4日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、県北部のルワイサト・ハミーダ村、カトフ・ズィヤーラ村一帯で反体制武装集団を掃討、同地を制圧した。

Kull-na Shuraka', December 4, 2015
Kull-na Shuraka’, December 4, 2015
Kull-na Shuraka', December 4, 2015
Kull-na Shuraka’, December 4, 2015

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がティールマアッラ村を空爆し、11人が死亡した。

またシリア軍戦闘機がタルビーサ市を空爆し、子供4人を含む11人が死亡した。

一方、SANA(12月4日付)によると、シリア軍がアーミリーヤ村、ティールマアッラ村、タルビーサ市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がアレッポ市西部郊外のアッラーダ村、ダイル・ジャマール村、アアザーズ市にいたる街道沿いを空爆した。

またアレッポ市南部各所では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系戦闘員が、ジュンド・アクサー機構、トルキスターン・イスラーム党などのジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月4日付)によると、シリア軍はアレッポ市南部郊外のハルサ村、シャイフ・ルトフィー村、マンスーラ村、アアザーズ市一帯、アレッポ市ラーシディーン地区、ライラムーン地区、ザフラー協会地区、バニー・ザイド地区でシャームの民のヌスラ戦線、シャーム戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がサラーキブ市、カフルナブル市、シャイフ・ムスタファー村、マアッラト・ハルマ村、イフスィム町、ナージヤ村を空爆した。

一方、SANA(12月4日付)によると、シリア軍が県南部のサラーム検問所近くでアジュナード・シャーム・イスラーム連合などジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がカフルヌブーダ町を空爆した。

一方、SANA(12月4日付)によると、シリア軍がムーリク市、スカイク村、ラターミナ町でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャイフ・マスキーン市、フラーク市、シャイフ・サアド村、スーラ村、ブスル・ハリール市、西ムライハ村、ジャービヤ丘、インヒル市、サムリーン村、ハーミル村、タファス市に対して少なくとも20回の空爆を実施した。

シリア軍はまたハーッラ市を砲撃し、子供8人が死亡した。

一方、SANA(12月4日付)によると、シリア軍がサムリーン村、インヒル市、ズィムリーン村、タッル・シハーブ町、ダルアー市各所でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がジスリーン町、カフルバトナー町を空爆し、子供6人を含む35人が死亡、数十人が負傷した。

またドゥーマー市でも、シリア軍の砲撃により子供2人を含む6人が死亡した。

このほか、シリア軍はマルジュ・スルターン村一帯、ハラスター市郊外バイルーニー病院一帯への砲撃を行った。

一方、ジャイルード市の中心街で仕掛け爆弾が爆発した。

AFP, December 4, 2015、AP, December 4, 2015、ARA News, December 4, 2015、Champress, December 4, 2015、al-Hayat, December 5, 2015、Iraqi News, December 4, 2015、Kull-na Shuraka’, December 4, 2015、al-Mada Press, December 4, 2015、Naharnet, December 4, 2015、NNA, December 4, 2015、Reuters, December 4, 2015、SANA, December 4, 2015、UPI, December 4, 2015などをもとに作成。

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ヒムス市ワアル地区で籠城する反体制武装集団が、停戦合意履行に向けて退去拒否者への対応を協議(2015年12月4日)

シリア人権監視団によると、ヒムス市ワアル地区での停戦合意の履行に関して、同地区で籠城を続ける反体制武装集団の指導者が会合を開き、合意に反対する武装集団への対応について協議した。

会合は、停戦合意の履行を監督・仲介する国連が、武装集団に対してワアル地区からの退去を希望する戦闘員の数(および退去を拒否する戦闘員の数)についての「明確な情報」を開示することを求めたことを受けた動きだという。

『ハヤート』(12月5日付)によると、ワアル地区の停戦合意では、国連監視下での戦闘員の地区外への退去、シリア政府当局が拘束中の逮捕者釈放、同地区での行政機能の回復、医療・食糧物資搬入、同地区の通行所の開放などを骨子としており、戦闘員約3,200人がヒムス県北部、ハマー県に退去することが見込まれているという。

停戦合意はまた、戦闘員の退去に関して、第1陣としてアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線のメンバーやダーイシュ(イスラーム国)支持者のハマー県、イドリブ県への退去を先行させ、そのうえでそれ以外の戦闘員を複数回にわたってハマー県北部に退去させることを規定しているという。

なお、シリア人権監視団によると、ワアル地区には45あまりの反体制武装集団が籠城を続け、そのなかの有力組織としてはアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動、ヌスラ戦線、イスラーム聖戦大隊、ダーイシュ寄りの複数の武装集団があるという。

AFP, December 4, 2015、AP, December 4, 2015、ARA News, December 4, 2015、Champress, December 4, 2015、al-Hayat, December 5, 2015、Iraqi News, December 4, 2015、Kull-na Shuraka’, December 4, 2015、al-Mada Press, December 4, 2015、Naharnet, December 4, 2015、NNA, December 4, 2015、Reuters, December 4, 2015、SANA, December 4, 2015、UPI, December 4, 2015などをもとに作成。

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イスラエル軍戦闘機がダマスカス郊外県のシリア軍第155旅団基地を爆撃(2015年12月4日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、所属不明の戦闘機複数機がダマスカス県とヒムス市を結ぶ国際幹線道路沿いのクタイファ市近郊の複数カ所を空爆した。

これに関して、ARA News(12月4日付)は、複数の活動家の話として、イスラエル軍戦闘機4機がクタイファ市郊外のシリア軍第155旅団基地を空爆し、車輌、燃料庫、拠点を破壊したと伝えた。

なお、イスラエル軍とロシア軍はシリア領内での偶発的衝突を回避するため、ホットラインを開設し情報交換を続けている。

AFP, December 4, 2015、AP, December 4, 2015、ARA News, December 4, 2015、Champress, December 4, 2015、al-Hayat, December 5, 2015、Iraqi News, December 4, 2015、Kull-na Shuraka’, December 4, 2015、al-Mada Press, December 4, 2015、Naharnet, December 4, 2015、NNA, December 4, 2015、Reuters, December 4, 2015、SANA, December 4, 2015、UPI, December 4, 2015などをもとに作成。

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西クルディスタン移行期民政局が実効支配するトルコ国境のタッル・アブヤド市にシリア軍が教練キャンプを開設か?(2015年12月4日)

ARA News(12月4日付)は、複数の反体制筋の話として、西クルディスタン移行期民政局(タッル・アブヤド地区)の実効支配下にあるラッカ県のトルコ国境の町タッル・アブヤド市に、シリア政府が新たな軍事基地を開設し、シリア軍の監督下でハサカ県、アレッポ県(アイン・アラブ市)などでのダーイシュ(イスラーム国)との戦闘で敗走した国防隊の戦闘員らの再教練を行っていると伝えた。

また、タッル・アブヤド市で再教練を受ける国防隊への武器支援を目的とすると思われるロシア軍ヘリコプターがタッル・アブヤド市に2日夜に着陸したが、人民防衛隊がこうした武器供与に難色を示している、と付言した。

しかし、西クルディスタン移行期民政局(コバネ)渉外委員長のイドリース・ナアマーン氏はARA Newsに対して、シリア軍による基地開設やロシア軍の支援はないと否定した。

AFP, December 4, 2015、AP, December 4, 2015、ARA News, December 4, 2015、Champress, December 4, 2015、al-Hayat, December 5, 2015、Iraqi News, December 4, 2015、Kull-na Shuraka’, December 4, 2015、al-Mada Press, December 4, 2015、Naharnet, December 4, 2015、NNA, December 4, 2015、Reuters, December 4, 2015、SANA, December 4, 2015、UPI, December 4, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍がアレッポ県などでYPGとの連携を強化するなか、米軍はYPG主体のシリア民主軍を航空支援するため、ハサカ県の農業用空港を整備(2015年12月4日)

レバノン日刊紙『アフバール』(12月4日付)は、米国が、ハサカ県ルマイラーン町近郊に、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のダーイシュ(イスラーム国)掃討戦を航空支援するための航空基地を設置する準備を進めていると伝えた。

同紙によると、首都ダマスカスやラタキアで、人民防衛隊(ライドゥーン・ハリール司令官)、シリア駐留ロシア軍、そしてシリア政府高官らが協議を重ね、米トルコ両政府がアレッポ県北部に設置合意した「安全地帯」でのシャーム戦線や、同地西部一帯でシリア民主軍と対立するシャームの民のヌスラ戦線などの武装集団へのロシア軍の空爆の方針などについての報告、意見交換がなされているという。

複数のクルド消息筋によると、ロシア軍は、人民防衛隊など現地で戦闘を続ける勢力に空爆実施を事前告知していなかったが、24日のトルコ軍によるロシア軍戦闘機撃墜事件以降、こうした連携が行われるようになったという。

また、こうした連携の一貫として、西クルディスタン移行期民政局が実効支配するアレッポ市シャイフ・マクスード地区へのロシア軍による武器・弾薬の投下などが行われたという。

一方、こうした動きとは別に、米国は約1ヶ月半前からルマイラ市近郊のハジャル丘の農業用空港(アブー・ハジャル空港)を軍用に整備するため、専門家を派遣し、全長2,500メートル、幅50メートルの滑走路拡張工事を完了しようとしているという。

この空港一帯は、人民防衛隊の主要拠点の一つで、同部隊最大規模の武器弾薬庫があるという。

AFP, December 4, 2015、al-Akhbar, December 4, 2015、AP, December 4, 2015、ARA News, December 4, 2015、Champress, December 4, 2015、al-Hayat, December 5, 2015、Iraqi News, December 4, 2015、Kull-na Shuraka’, December 4, 2015、al-Mada Press, December 4, 2015、Naharnet, December 4, 2015、NNA, December 4, 2015、Reuters, December 4, 2015、SANA, December 4, 2015、UPI, December 4, 2015などをもとに作成。

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