ダーイシュ(イスラーム国)はアレッポ市北部入口のシリア軍拠点複数カ所を自爆攻撃(2015年10月14日)

アレッポ県では、ARA News(10月14日付)によると、アレッポ市北部の自由貿易地区入口に位置するシリア軍拠点複数カ所に対してダーイシュ(イスラーム国)が爆弾を積んだ車で自爆攻撃を行い、兵士数十人が死傷した。

また、SANA(10月14日付)によると、シリア軍がアレッポ市東部の航空士官学校一帯、フワイジーナ村、ジュッブ・サファー村、カスィール・ワルド村、ナアーム丘一帯、タッル・サブイーン村、タッル・サブイーン村、タッル・イスタブル村、ドゥマーン村で、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、ジュブ・サファー村、フマイマ村、カスィール・ワルド村、ナースィリーヤ村、ワディーア村、ダクワーナ村、スース丘、サブイーン丘、ナアーム丘一帯、タッル・イスタブル村、タッル・ファーウーリー村でダーイシュの拠点を空爆した。

一方、シリア人権監視団によると、米トルコ両政府が設置合意した「安全地帯」内のタッル・ジャビーン村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団や山地の鷹旅団などからなる反体制武装集団が交戦し、双方合わせて20人の死者が出た。

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ヒムス県では、SANA(10月14日付)によると、シリア軍がタドムル市郊外三角地帯、ウンク・ハワー村東部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、マヤーディーン市のダーイシュ(イスラーム国)拠点が戦闘機(所属不明)によって空爆された。

一方、SANA(10月14日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯、マリーイーヤ村郊外、ムーハサン市でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、SANA(10月14日付)によると、シリア軍と人民防衛諸組織がサーリヒーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 14, 2015、AP, October 14, 2015、ARA News, October 14, 2015、Champress, October 14, 2015、al-Hayat, October 15, 2015、Iraqi News, October 14, 2015、Kull-na Shuraka’, October 14, 2015、al-Mada Press, October 14, 2015、Naharnet, October 14, 2015、NNA, October 14, 2015、Reuters, October 14, 2015、SANA, October 14, 2015、UPI, October 14, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がダマスカス県ジャウバル区、ダマスカス郊外県ハラスター市で新たな軍事作戦を開始(2015年10月14日)

ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、SANA(10月14日付)によると、シリア軍がジャウバル区および東グータ地方ハラスター市において軍事作戦を開始し、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線やイスラーム軍などからなるジハード主義武装集団と交戦の末、ジャウバル区にあるリーマー水道会社ほか建物群多数を制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はジャウバル区に少なくとも8回の空爆を行うとともに、東西グータ地方各所を砲撃、これによりドゥーマー市では子供2人が死亡した。

マサール・プレス(10月14日付)によると、シリア軍と反体制武装集団が東グータ地方の山岳地帯で交戦する一方、シリア軍はアイン・タルマー村、ジャウバル地区への突入を試みたという。

一方、『ハヤート』(10月15日付)によると、ジャウバル区、ハラスター市に対するシリア軍の攻勢が強まるなか、アッバースィーイーン広場一帯、マッザ86地区に迫撃砲が着弾した。

なお、この空爆に関して、クッルナー・シュラカー(10月14日付)は、「ロシアの戦闘機が首都ダマスカスを初めて空爆した」と伝えた。

他方、イスラーム軍のイスラーム・アッルーシュ報道官(大尉)は声明を出し、13日のロシア大使館への迫撃砲攻撃に関して、イスラーム軍の関与を否定した。

このほか、ARA News(10月15日付)によると、マッザ86地区、カッバース地区、ティジャーラ地区、ラウダ地区、アダウィー地区、ジャマーリク地区、ハムラー通り、アッバースィーイーン地区などに20発以上の迫撃砲が着弾した。

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ヒムス県では、SANA(10月14日付)によると、シリア軍がサムアリール村近郊でシャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、サアン・アスワド村、北サアン村、ウンム・シャルシューフ村でシャームの民のヌスラ戦線などの拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

ヒムス県ラスタン市で活動する反体制武装集団は声明を出し、ムハンマド・シャウキーアイユーブ大佐を司令官とする新たな作戦司令室を設置したと発表した。

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ハマー県では、SANA(10月14日付)によると、シリア軍が県北部のガーブ平原一帯で反体制武装集団と交戦し、戦闘員12人を殲滅した。

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イドリブ県では、SANA(10月14日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフ市郊外のスィーディー・アリー山一帯、タマーニア町で、シャーム自由人イスラーム運動などファトフ軍と交戦し、戦闘員17人を殲滅した。

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ダルアー県では、SANA(10月14日付)によると、シリア軍がアトマーン村郊外の街道、タファス市、シャイフ・マスキーン市、ダルアー市旧税関地区、電力会社ビル一帯、バジャービジャ地区、マンシヤ地区、ハマーディーン地区、Syriatelビル東部、郵便局南部でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(10月14日付)によると、シリア軍がアレッポ市アーミリーヤ地区、バニー・ザイド地区、ラーシディーン地区、ナアナーイー広場一帯、カフルダーイル村、ズィルバ村、マンスーラ村、カフルハムラ村、ラスム・アブド村で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 14, 2015、AP, October 14, 2015、ARA News, October 14, 2015、October 15, 2015、Champress, October 14, 2015、al-Hayat, October 15, 2015、Iraqi News, October 14, 2015、Kull-na Shuraka’, October 14, 2015、October 15, 2015、al-Mada Press, October 14, 2015、Masar Press Agency, October 14, 2015、Naharnet, October 14, 2015、NNA, October 14, 2015、Reuters, October 14, 2015、SANA, October 14, 2015、UPI, October 14, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍がシリア各地のダーイシュ(イスラーム国)などの拠点40カ所を爆撃(2015年10月14日)

ロシア外務省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ロシア軍が過去24時間で、シリア国内のアレッポ県、イドリブ県、ラタキア県、ハマー県、ダイル・ザウル県のダーイシュ(イスラーム国)など国際テロ組織の拠点40カ所に対して空爆を実施したと発表した。

アレッポ県では、Su-24M、Su-25SM、Su-24戦闘機がアレッポ市郊外で「テロリスト」の車輌工場、ダーイシュの教練基地などを破壊した。

イドリブ県では、Su-25SM戦闘機がイドリブ県郊外の山岳地帯の教練キャンプを破壊した。

ハマー県、ラタキア県では、Su-24戦闘機がテロ組織の武器弾薬庫を破壊した。

ダイル・ザウル県では、Su-24戦闘機がダーイシュの司令拠点を破壊した。


AFP, October 14, 2015、AP, October 14, 2015、ARA News, October 14, 2015、Champress, October 14, 2015、al-Hayat, October 15, 2015、Iraqi News, October 14, 2015、Kull-na Shuraka’, October 14, 2015、al-Mada Press, October 14, 2015、Naharnet, October 14, 2015、NNA, October 14, 2015、Reuters, October 14, 2015、SANA, October 14, 2015、UPI, October 14, 2015などをもとに作成。

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シリア北部での地上作戦に参加するため、イラン革命防衛隊戦闘員数千人がシリアに到着か?(2015年10月14日)

シリア人権監視団は、ロシア軍がシリア各地での空爆拠点として使用しているラタキア県ジャブラ市郊外のフマイミーム航空基地(バースィル・アサド国際空港)に、イラン・イスラーム革命防衛隊戦闘員が続々と到着している、と発表した。

イラン人戦闘員は、フマイミーム航空基地の旧滑走路・施設に到着しており、これを受け、旧滑走路・施設を使用して行われているロシア空軍による空爆も一時中断しているという。

これに関して、AP(10月14日付)は、シリア人活動家らの話として、イランとヒズブッラーが数日前に、シリア北部と中部に戦闘員数百人を派遣している、と伝えた。

またこれに関して、『ハヤート』(10月15日付)は、イランから派遣された部隊が、アレッポ県、イドリブ県、ハマー県、ラタキア県など、ロシア軍の空爆が集中的に行われている地域での戦闘に参加すると思われると伝えた。

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イランのホセイン・デフガーン国防大臣は、イラン、ロシア、イラク、シリアの4カ国がダーイシュ(イスラーム国)殲滅に向けた新たな共同作戦を計画しているとしたうえで、「我々は、タクフィール主義集団を完全に根絶するためにシリア領内で重要な進展を迎えようとしている」と述べた。

『ハヤート』(10月15日付)が伝えた。

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SANA(10月14日付)は、ワリード・ムアッリム外務在外居住大臣(兼副首相)が、イランのアラーッディーン・ボロージェルディー国会国家安全保障外交政策委員長とダマスカスで会談し、「テロとの戦い」などの諸分野における二国間協力関係の強化に関して意見を交わしたと伝えた。

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AFP(10月14日付)は、イラン国営テレビ特派員のInstagramが、イラン・イスラーム革命防衛隊の司令官2人(ファルシャード・ハッスーニー・ザーデ、ハミード・ムフタール・バンド)がシリア国内での戦闘で12日に死亡したと書き込んだと伝えた。

AFP, October 14, 2015、AP, October 14, 2015、ARA News, October 14, 2015、Champress, October 14, 2015、al-Hayat, October 15, 2015、Iraqi News, October 14, 2015、Kull-na Shuraka’, October 14, 2015、al-Mada Press, October 14, 2015、Naharnet, October 14, 2015、NNA, October 14, 2015、Reuters, October 14, 2015、SANA, October 14, 2015、UPI, October 14, 2015などをもとに作成。

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サウジ・フランス首脳会談(2015年10月13日)

サウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ国王は、リヤドを訪問したフランスのエマニュエル・ヴァルス首相と会談し、シリアを含む中東情勢への対応について協議した。

ヴァルス首相の訪問には、ローラン・ファビウス外務大臣が同行した。

ファビウス外務大臣は、この会談に関して『ハヤート』(10月14日付)に対して、フランス、サウジアラビアのシリア情勢に対する視点が似ていると述べた。

一方、アーディル・ジュバイル外務大臣は、イエメン、イラク、シリア、レバノン情勢をめぐるサウジアラビアとフランスとの意見の一致が「両国にとって希有」と高く評価するとともに、反体制勢力の支援を継続すると強調、また国際社会にも同調を求めた。

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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ヌスラ戦線指導者のジャウラーニー氏は声明で、アサド大統領とヒズブッラーのナスルッラー書記長の殺害に対して懸賞金を掛ける一方、チェチェン人にロシアへの報復を呼びかける(2015年10月13日)

アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線の司令官アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏は「ロシアの干渉…最後の賭け」と題した音声声明(https://www.youtube.com/watch?v=duh1csQ_U6Q&spfreload=10)をインターネットを通じて発表し、コーカサス地方のムジャーヒディーン(チェチェン人)に対して、ロシアを攻撃するよう呼びかけるとともに、アサド大統領やヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長の殺害に対して懸賞金を掛けると述べた。

音声声明は20分におよび、そのなかでジャウラーニー氏は以下のように述べた。

「コーカサスのくにの勇敢なるムジャーヒディーンよ…、ロシア軍がシャームの民を一人殺せば、彼らの民を一人殺すがよい。彼らが我らの兵を殺せば、彼らの兵を殺すがよい」。

「バッシャール・アサドを殺害し、彼の物語を終わらせる者に対して300万ユーロの懸賞金を与えよう。彼の部族、家族…であっても、私はアッラーの意志のもとに懸賞金支払いを保証しよう」。

「また、ハサン・ナスルッラーを殺した者にも200万ユーロの懸賞金を与えよう。彼の宗派、彼の部族であっても…」

「ロシアの介入の敗北の兆候は、その行き詰まった開始から目に見えていた。今日までの彼ら(ロシア軍)の空爆は、これまでの政権の空爆に何ら勝るものではなく、無差別で正確さを欠いている…。アッラーの意志によって、彼らはシャームの戸口で敗退するだろう」。

「ロシアの介入は、ムジャーヒディーンが達成した一連の圧倒的勝利を受けたものだ…。その戦果は最終的は(アサド)政権にも及んでいた…。それゆえ、ロシアの介入は、イラン、そしてその同盟者であるヒズブッラーどもの介入が破綻したことを宣言するようなものである」。

「シャームでの戦争は、ロシア人がアフガニスタンで直面した恐怖を忘れさせるほどのものになろう」。

「(シリア国内のすべての反体制組織は、)あらゆる内部衝突を停止し…、西洋とロシアのシャームの土地に対する十字軍的侵略が破綻するときまで対立を猶予すべきだ」。

「ダーイシュ(イスラーム国)が制圧した場所は、政権の深層には達していない」。

「ロシア軍の空爆がファトフ軍の諸派や、政府軍と直接対峙する勢力への攻撃から始まったこと、そして犯罪者である政権が行ってきたことを継続するかたちで、平穏な村々を空爆し、女性、子供を殺していることは驚くべきことではない」。

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍はシリア各地の86カ所を爆撃(2015年10月13日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ロシア軍が過去24時間で、シリア国内のラッカ県、ハマー県、イドリブ県、ラタキア県、アレッポ県の86カ所に対して空爆を実施したと発表した。

空爆には、Su-34、Su-24、Su-25、そしてSu-30戦闘機が参加し、司令拠点、前線参謀司令部、武器弾薬庫、装備集結拠点、爆発物製造工場、キャンプ、基地など「テロ組織」のインフラを破壊したという。

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍はハーン・シャイフーン市の東部および西部前線を空爆した

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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シリア軍は「堪え忍ぶ者たちに吉報をもたらせ」合同作戦司令室やヌスラ戦線との戦闘の末、クナイトラ県アフマル丘を奪還する一方、ダマスカス郊外県、アレッポ県で爆撃激化(2015年10月13日)

クナイトラ県では、SANA(10月13日付)によると、シリア軍は人民防衛諸集団とともに、同県北部の戦略的要衝のアフマル丘で反体制武装集団との交戦、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を殲滅し、同地を奪還、完全制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、アマル農場一帯、およびシリア軍が奪還したアフマル丘一帯では、「堪え忍ぶ者たちに吉報をもたらせ」合同作戦司令室に参加していないはずのアル=カーイダ系組織のヌスラ戦線やジハード主義武装集団がシリア軍と交戦、ジハード主義武装集団の戦闘員1人が死亡した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアイン・タルマー村各所を空爆し、子供2人を含む12人が死亡、数十人が負傷した。

一方、ミスラーバー市・ハムーリーヤ市間の街道で、イスラーム軍が主導する東グータ統一軍事司令部傘下の司法組織「東グータ統一司法評議会」の元判事アブドゥルアズィーズ・ウユーン氏(アブー・アフマド)が何者かに襲撃され、銃殺された。

ウユーン氏は、2ヶ月前に東グータ統一司法評議会において「司法の独立や透明性がない」として辞任していた。

他方、SANA(10月13日付)によると、シリア軍がドゥーマー市、アルバイン市、ハラスター市、アイン・タルマー村で、イスラーム軍と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市内でシリア軍とジハード主義武装集団が交戦し、シリア軍兵士1人が死亡した。

またARA News(10月13日付)によると、シリア軍がダーラト・イッザ市でシャーム戦線の拠点を空爆し、8人が死亡、数十人が負傷した。

シリア軍はまたハイヤーン町に対しても空爆し、女性、子供を含む10人が死亡した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(10月14日付)は、ダーラト・イッザ市、ハイヤーン町への空爆が、ロシア軍によるもので、これにより住民13人が死亡したと伝えた。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍はガントゥー市一帯を空爆、またタルビーサ市各所を砲撃した。

一方、SANA(10月13日付)によると、シリア軍が、カフルラーハー市、アブー・サナースィル丘、ハラーリーヤ村、ガジャル村、ジャッブーリーン村一帯、ウンム・シャルシューフ村で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(10月13日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ラウダ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点などを攻撃し、戦闘員34人(そのほとんどが外国人)を殲滅し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、アラブ系・アジア系外国人戦闘員がサルマー町一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

シリア人権監視団または、ロシア軍が空爆作戦で使用しているフマイミーム航空基地(バースィル・アサド国際空港)がシリア軍・治安当局によって閉鎖されたと発表した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がシリア政府の支配下にあるグール・アースィー村、クバイバート・アースィー村各所を砲撃した。

一方、SANA(10月13日付)によると、シリア軍が反体制武装集団の拠点への空爆を続けた。

他方、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、ジュンド・アクサー機構などからなるファトフ軍の作戦司令室は声明を出し、ハマー市制圧に向けた作戦を開始する、と発表した。

このほか、クッルナー・シュラカー(10月13日付)は、シリアの複数のメディアで、ロシアの多連装ロケットランチャーTOS-A1が、ハマー県北部のシリア軍部隊に配備されたとのニュースが報じられたと伝えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍はジスル・シュグール市東部のカニーサ・ナフラ村を砲撃、またイドリブ市東部のタッル・スルターン村を空爆、男性1人が死亡した。

一方、SANA(10月13日付)によると、シリア軍が反体制武装集団の拠点への空爆を続けた。

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、October 14, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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イスラエル軍は「堪え忍ぶ者たちに吉報をもたらせ」合同作戦司令室やヌスラ戦線に反転攻勢をかけるシリア軍の拠点を攻撃(2015年10月13日)

イスラエル軍は声明を出し、ゴラン高原内のシリア軍拠点2カ所に対して砲撃を行ったと発表した。

砲撃は、シリア領内で発射されたロケット弾複数発が、イスラエル占領下のゴラン高原に着弾したことへの報復で、物的被害、死傷者は出なかったという。

これに関して、シリア人権監視団は、シリア軍が「堪え忍ぶ者たちに吉報をもたらせ」合同作戦司令室の制圧下にあるアマル農場一帯に「樽爆弾」、迫撃砲で攻撃を加えていたが、イスラエル占領下のゴラン高原に着弾したロケット弾を、シリア軍、反体制武装集団のいずれが発射したのかは不明だという。

一方、SANA(10月13日付)によると、シリア軍が県北部の戦略的要衝のアフマル丘を奪還するなか、イスラエル軍が、シリア軍の拠点1カ所に対して迫撃砲2発を撃ち込み、物的な被害が出た。

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がヒムス、アレッポ、ラッカ、ダイル・ザウルの各県でダーイシュ(イスラーム国)への攻勢を続ける(2015年10月13日)

ヒムス県では、SANA(10月13日付)によると、シリア軍がシャーイル・ガス採掘所一帯、ハヤワーニーヤ村、ラスム・サワーナ村、ラスム・アルナブ村、タドムル市西部で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(10月13日付)によると、シリア軍がジュッブ・サファー村、フマイマ村、カスィール・ワルド村、ナースィリーヤ村、ワディーア村、ダクワーナ村、タッル・スース村、サブイーン丘、ナアーム丘一帯、タッル・イスタブル村、タッル・ファーウーリー村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)の通信部門アアマーク通信は、アレッポ市北部の歩兵士官学校一帯を、シリア軍との交戦の末に奪還したと発表した。

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ラッカ県では、SANA(10月13日付)によると、シリア軍がラッカ市東部でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(10月13日付)によると、アイン・イーサー市一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

また、タッル・アブヤド市にダーイシュ戦闘員が潜入し、アリー・ブン・アビー・ターリブ・モスクのイマーム、アンマール・ダルウィーシュ氏を暗殺した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(10月13日付)によると、シリア軍がマリーイーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(10月13日付)によると、カーミシュリー市南部(コルニーシュ通り)で、何者かによって爆弾が仕掛けられたバイクが爆発し、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュ隊員1人が死亡、住民複数が負傷した。

また、ARA News(10月14日付)によると、ハサカ市東部郊外で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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スワイダー県では、SANA(10月13日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、アシュハイブ丘でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、October 14, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領「欧米諸国は錯乱しており、自分たちの標的が何なのかを理解していない」(2015年10月13日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、VTBキャピタルが主催する第7回投資フォーラムで講演し、米国によるシリア北部への武器投下に関して「これらの武器がテロ組織ダーイシュ(イスラーム国)の手に渡らないという保証はない」と指摘するとともに、「「テロとの戦い」のための協力を求める我々の呼びかけに彼ら(米国)は応えようとしない」と批判した。

プーチン大統領はまた、シリア紛争の解決に向けて、ドミトリー・メドヴェージェフ首相を団長とする大規模使節団を米国に派遣し、協議を行うと表明する一方、ロシア軍のシリア介入を批判する欧米諸国の姿勢について「錯乱しており、実際に何が起きているか、そして自分たちの標的が何なのかについて明確な理解がない」と批判した。

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スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表はロシアのモスクワを訪問し、セルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談、シリア紛争の解決に向けた政治プロセスなどについて意見を交わした。

ラブロフ外務大臣は会談冒頭、紛争解決に向けたプロセスと「テロとの戦い」におけるさまざまな当事者の努力を一つに統合するプロセスとを結びつけるべきだと述べる一方、「一部の国がテロに対する統一戦線結成を遅らせようとしている」との懸念を表明した。

とりわけ、ラブロフ外務大臣は「ワシントンがシリアの反体制派に供与している武器の大部分がテロリストの手に渡っている」と指摘、「反体制派支配地域への弾薬の投下など、シリアの反体制派に対する米国の新たな支援計画には多くの疑問が残る」と批判した。

ラブロフ外務大臣はさらに「米国は昨日、反体制派支援に関するヴィジョンを変更したと発表し、彼らの教練に代えて、弾薬を投下した。しかし、これらの弾薬はどこに行くのか? これらの弾薬は、ダーイシュ(イスラーム国)の手に渡っている「トヨタ」の自動車と同じことになるのではないか…。欧米諸国は以前、モスクワに自由シリア軍と連絡をとるよう忠告してきたが、今度は「シリア民主軍」なる新たな同盟について云々している…。かつてダーイシュと協力し合ってきた組織もこうした同盟に加わっていることに懸念を感じる」と付言した。

そのうえで、「ロシアは、愛国的なシリアの反体制派とテロとの戦いという文脈において調整するが、(反体制派のなかに)世俗的で統一的なシリアの維持に関心がある勢力を見つけることはできない」と述べた。

一方、デミストゥラ共同特別代表は、ラブロフ外務大臣に対して、ロシア軍によるシリア空爆開始を踏まえて、ロシアを含む当事者と協議を行い、紛争終結をめざすと述べる一方で、「軍事介入は長くは続き得ない。また政治プロセスがなければ効果は生じ得ない」と表明した。

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ市北部、ハマー県北部、ラタキア県北部の地区・町村を制圧(2015年10月12日)

軍武装部隊総司令部は声明を出し、シリア軍がアレッポ市北部の自由貿易地区、およびハマー県とラタキア県の13町村を制圧したと発表した。

制圧が発表されたのは、アレッポ県北部自由貿易地区、ハマー県カフルヌブーダ町、アトシャーン村、クバイバート・アースィー村、マアルカバ村、ウンム・ハーラタイン、スカイク村、スカイク丘、サフル丘、バフサ村、ラタキア県のジュッブ・アフマル村、カフルダブラ村、カタフ・ジャウラトバッティーフ丘、ルワイサト・ハンダク・ジャームー村。

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ハマー県では、SANA(10月12日付)によると、シリア軍が県北部のマンスーラ村、西ラハーヤー村、東ラハーヤー村を、ファトフ軍と交戦の末に完全制圧した。

シリア軍はまた、タンミヤ地区で、反体制武装集団の車列を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍によるカフルヌブーダ町一帯への空爆と並行して、シリア軍が制圧した同町一帯、アトシャーン村一帯などで、シリア軍、ヒズブッラー、国防隊とジハード主義武装集団が交戦した。

これに対して、ジハード主義武装集団はアトシャーン村を砲撃する一方、シリア軍はマンスーラ村、タッル・ワースィト村一帯が空爆を受けた。

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アレッポ県では、SANA(10月12日付)によると、アレッポ市ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、ラーシディーン地区、シャイフ・ハドル地区、ハーン・アサル村で反体制武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(10月12日付)によると、シリア軍がタルビーサ市で反体制武装集団の車輌を攻撃した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(10月12日付)によると、シリア軍がカラムーン地方無人地帯を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(10月12日付)によると、シリア軍がダルアー市バジャービジャ地区、アバーズィード地区、Syriatelビル南部一帯、マンシヤ地区、アトマーン村で、反体制武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またマハッジャ町では、人民防衛諸集団がシャームの民のヌスラ戦線と交戦し、戦闘員を殲滅した。

AFP, October 12, 2015、AP, October 12, 2015、ARA News, October 12, 2015、Champress, October 12, 2015、al-Hayat, October 13, 2015、Iraqi News, October 12, 2015、Kull-na Shuraka’, October 12, 2015、al-Mada Press, October 12, 2015、Naharnet, October 12, 2015、NNA, October 12, 2015、Reuters, October 12, 2015、SANA, October 12, 2015、UPI, October 12, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ県、ダイル・ザウル県などでダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続ける(2015年10月12日)

アレッポ県では、SANA(10月12日付)によると、シリア軍がダイル・フール村、サフィーラ市一帯、シャイフ・アフマド村、サブイーン丘、ジュッブ・サファー村、ジャッブール村、フワイジーナ村、カスィール・ワルド村、ナアーム丘一帯、タッル・アラム村、トゥライディム村、ウンム・ディムナ村、スバイヒーヤ村、航空士官学校一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(10月12日付)によると、シリア軍がクライブ・サウル村、サイヤード村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はサラミーヤ市東部のサッブーラ村に潜入しようとしたダーイシュを撃退した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がウカイリバート町一帯を空爆した。

他方、ダーイシュ(イスラーム国)の通信部門アアマーク通信は、ダーイシュがサッブーラ村で、シリア軍、国防隊の兵士・隊員36人を殺害した、と発表した。

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ヒムス県では、SANA(10月12日付)によると、シリア軍が、シャーイル・ガス採掘所一帯、タドムル市郊外採石所一帯、ウンム・サフリージュ村、ジュッブ・ジャッラーフ村、ワーディー・ザカーラ、タドムル市、カルヤタイン市、ジャバーブ・ハマド村、タフハ村、ハドス村、ラッフーム村などで、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆・攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(10月12日付)によると、シリア軍がジャフラ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、戦闘員55人以上を殲滅し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 12, 2015、AP, October 12, 2015、ARA News, October 12, 2015、October 13, 2015、Champress, October 12, 2015、al-Hayat, October 13, 2015、Iraqi News, October 12, 2015、Kull-na Shuraka’, October 12, 2015、al-Mada Press, October 12, 2015、Naharnet, October 12, 2015、NNA, October 12, 2015、Reuters, October 12, 2015、SANA, October 12, 2015、UPI, October 12, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍がシリア国内53カ所で55回の爆撃を実施(2015年10月12日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ロシア軍が過去24時間でラタキア県、イドリブ県、ハマー県のダーイシュ(イスラーム国)の拠点など53カ所に対して55回の空爆を実施したと発表した。

空爆には、Su-24M、Su-34、Su-25戦闘機が参加した。

このうちラタキア県では、サルマー町一帯のテロ組織の司令拠点7カ所、教練キャンプ6カ所、武器弾薬倉庫6カ所、避難壕3カ所を破壊した。

ハマー県では、マストゥーマ村近郊で、テロリスト1,200人が駐留するキャンプを空爆した他、スカイク丘、スカイク村一帯では避難壕、車輌などを空爆した。

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍はカフルヌブーダ町、カフルズィーター市一帯を空爆した。

一方、ロシア国防省は、AN30B哨戒機によるトルコ国境地帯での偵察活動を休止すると発表した。

AFP, October 12, 2015、AP, October 12, 2015、ARA News, October 12, 2015、Champress, October 12, 2015、al-Hayat, October 13, 2015、Iraqi News, October 12, 2015、Kull-na Shuraka’, October 12, 2015、al-Mada Press, October 12, 2015、Naharnet, October 12, 2015、NNA, October 12, 2015、Reuters, October 12, 2015、SANA, October 12, 2015、UPI, October 12, 2015などをもとに作成。

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EU外相理事会はロシア爆撃を非難しつつも、アサド大統領の処遇をめぐって足並みの乱れ(2015年10月12日)

ルクセンブルクで開かれた欧州連合(EU)外相理事会は12日、ロシア軍によるシリア空爆に関して「紛争を長引かせ、(その解決に向けた)政治プロセスの停滞、人道状況の悪化、過激化をもたらす」とする声明を発表した。

またフェデリカ・モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、ロシア軍の空爆が「ゲームのルールを変更する」として懸念を表明するとともに、ロシア軍のトルコ領内への侵犯などを踏まえ、「紛争への介入を調整」する必要があると述べた。

そのうえで、ロシアに対して「ダーイシュ(イスラーム国)や国連がテロ組織とみなすそのほかの組織以外の…穏健な反体制派を標的とした攻撃をただちに停止」するよう呼びかけるとともに、「すべての当事者を含む平和的な移行プロセス」を開始するよう主唱した。

紛争の解決に向けた政治プロセスに関しては、スペインのホセ・マヌエル・ガルシア=マルガージョ外務大臣が「交渉を早急に始めるべきだ…。アサド政権がテーブルに着き、シリアの未来における一当事者となることがなければ、交渉は不可能だ」と述べた。

しかし、これに対してフランスのアルレム・デジールEU問題担当大臣は、「政治的移行プロセスはアサドなしで進められねばならない」と異論を唱えた。

一方、英国のフィリップ・ハモンド外務大臣は「我々がアサドと協力を試みれば、ダーイシュを擁護することになってしまう…。これは我々が望んでいることとまったく逆のことだ」としつつも、「シリアの未来のための長期的な解決策としてアサド」を認めるべきでない、と述べ、短期的な交渉については含みを持たせた。

『ハヤート』(10月13日付)などが伝えた。

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NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、ノルウェーのスタヴァンゲルでの加盟国国会議員会議で、ロシア軍によるシリア空爆に関して「ロシアはダーイシュ(イスラーム国)の撃退のために建設的な役割を演じなければならない。アサド政権支援は建設的ではなく。シリアの戦争の長期化をもたらすだけだ」と述べた。

『ハヤート』(10月13日付)などが伝えた。


AFP, October 12, 2015、AP, October 12, 2015、ARA News, October 12, 2015、Champress, October 12, 2015、al-Hayat, October 13, 2015、Iraqi News, October 12, 2015、Kull-na Shuraka’, October 12, 2015、al-Mada Press, October 12, 2015、Naharnet, October 12, 2015、NNA, October 12, 2015、Reuters, October 12, 2015、SANA, October 12, 2015、UPI, October 12, 2015などをもとに作成。

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シャアバーン大統領補佐官が王外交部長と会談:中国側は「他国による安易な内政干渉に反対し…、最終的にはシリアの運命はシリア人が決めるべきだ」と表明(2015年10月12日)

ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官は中国を訪問し、北京で王毅外交部長と会談した。

中国外交部が発表した声明によると、王外交部長は会談で、シャアバーン女史に、中国が、国際法に依拠し、関係諸国の合意のもとに行われる「テロとの戦い」を支援すると伝えるとともに、「他国による安易な内政干渉に反対し…、最終的にはシリアの運命はシリア人が決めるべきだ」と伝えたという。

王外交部長はまた、紛争の政治的解決に向け、さらなる努力を続ける必要があると強調した。

『ハヤート』(10月13日付)などが伝えた。

AFP, October 12, 2015、AP, October 12, 2015、ARA News, October 12, 2015、Champress, October 12, 2015、al-Hayat, October 13, 2015、Iraqi News, October 12, 2015、Kull-na Shuraka’, October 12, 2015、al-Mada Press, October 12, 2015、Naharnet, October 12, 2015、NNA, October 12, 2015、Reuters, October 12, 2015、SANA, October 12, 2015、UPI, October 12, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)によって拉致されていたデイル・マール・エルヤーン修道院長のムラード神父が無事解放(2015年10月11日)

AFP(10月11日付)は、ヒムス県のキリスト教会筋の話として、5月にヒムス県カルヤタイン市でダーイシュ(イスラーム国)によって拉致されたシリア・カトリックのデイル・マール・エルヤーン修道院長のジャーク・ムラード神父が解放された、と伝えた。

同消息筋によると、ムラード神父は現在、ヒムス市近郊のザイダル村で保護されているという。

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同じく、ヒムス県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市、ジバーブ・ハマド村、タルハ村、ラッフーム村、フワーリーン村・ハドス村間、タドムル市、ワーディー・ザカーラ一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍がカスィール・ワルド村、バクジーヤ村、ナースィリーヤ村南部、ジュッブ・サファー村、シャイフ・マフマド村、ナアーム丘一帯、タッル・イスタブル村、サーリヒーヤ村、フワイジーナ村、ジャッブール村、サブイーン丘、航空士官学校一帯、スバイハ村、サフィーラ市一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍(CENTCOM)は、10月11日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して20回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は2回におよび、ハサカ市近郊(1回)、ワフシーヤ村(アレッポ県、CETNCOM声明によると「ワシーヤ村」)近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 11, 2015、AP, October 11, 2015、ARA News, October 11, 2015、Champress, October 11, 2015、al-Hayat, October 12, 2015、Iraqi News, October 11, 2015、Kull-na Shuraka’, October 11, 2015、al-Mada Press, October 11, 2015、Naharnet, October 11, 2015、NNA, October 11, 2015、Reuters, October 11, 2015、SANA, October 11, 2015、UPI, October 11, 2015などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県北部のスカイク村、ラタキア県北部のカフルダブラ村を制圧(2015年10月11日)

ハマー県では、SANA(10月11日付)によると、ロシア軍の空爆と並行して、シリア軍がスカイク村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、戦闘員を殲滅、車輌20台以上を破壊し、同地を制圧した。

シリア軍はまた、タッル・ワースィト村、ズィヤーラ町、マンスーラ村の反体制武装集団の拠点複数カ所を集中的に攻撃、さらにガーブ平原の穀物庫一帯でも反体制武装集団と交戦した。

さらにシリア軍は、ラトミーン村、ラハーヤー村、ラターミナ町、カフルヌブーダ町一帯で反体制武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団は、10日のシリア軍によるバフサ村制圧に関して、「アラブ・アジア系国籍の親政権民兵の支援を受けたヒズブッラーとシリア軍がバフサ村を制圧した」と発表した。

また、シリア人権監視団によると、ロシア軍の空爆と並行して、シリア軍がカフルヌブーダ町、アクラブ町を砲撃し、女性2人が負傷した。

他方、AFP(10月11日付)は、シリア軍消息筋の情報として、シリア軍がガーブ平原一帯に加えて、ムーリク市、マアーン村など北部一帯でも戦線を拡大したと伝えた。

シャームの民のヌスラ戦線に近いサウジアラビア人説教師のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏(ジハード布教者センター代表)は、ロシア軍による空爆とハマー県北部でのシリア軍による大規模作戦開始を受け、すべての武装集団および武器を携帯できるすべての住民に対して動員令をかける一方、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、両組織が参加するファトフ軍の増援部隊がシリア軍を迎撃するため、イドリブ市および同市一帯からハマー県北部に派遣されたことを明らかにした。

ARA News(10月11日付)が伝えた。

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イドリブ県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍はタマーニア町、ハーン・シャイフーン市、フバイト村で反体制武装集団の拠点を空爆した。

一方、ナハールネット(10月12日付)によると、イドリブ県におけるヒズブッラー戦闘員の作戦を司令官として指揮していたハサン・フサイン・ハーッジ氏がイドリブ県での戦闘で10日死亡し、11日レバノン領内の生地で埋葬された。

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ヒムス県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍がアブー・サナースィル丘、ラスタン市一帯、タルビーサ市、カフルナーハー村で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍がカトフ・ガドル村、マルーハ村、グナイマ村、ルワイサト・ハンダク・ハームー村、ラビーア町一帯、ルワイサト・タウィーラ村、ルワイサト・カスィース村、ハドラー村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆・攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、AFP(10月11日付)は、シリア軍消息筋の情報として、ロシア軍、シリア軍による空爆などが続けられてきたカフルダブラ村をシリア軍が制圧したと伝えた。

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アレッポ県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍がアレッポ市ラーシディーン地区、ライラムーン地区、科学研究センター一帯で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍がシャイフ・フサイン丘、ハリーフ丘一帯、ダルアー市アバーズィード地区、Syriatelビル南部で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 11, 2015、AP, October 11, 2015、ARA News, October 11, 2015、Champress, October 11, 2015、al-Hayat, October 12, 2015、Iraqi News, October 11, 2015、Kull-na Shuraka’, October 11, 2015、al-Mada Press, October 11, 2015、Naharnet, October 11, 2015、October 12, 2015、NNA, October 11, 2015、Reuters, October 11, 2015、SANA, October 11, 2015、UPI, October 11, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍が前日に引き続きシリア各地で大規模爆撃(2015年10月11日)

ロシア外務省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ロシア軍のSu-34、Su-24M、Su-25戦闘機が過去24時間で、ハマー県、ラタキア県、イドリブ県、ラッカ県で64回の空爆を実施し、防衛拠点および司令拠点53カ所、教練キャンプ4カ所、武器弾薬庫7カ所を破壊した。

イドリブ県では、コナシェンコフ報道官によると、ロシア軍はサラーキブ市近郊で迫撃砲発射基地などを破壊した。

ラタキア県では、ロシア軍は、サルマー町で司令部を、またカフルダルバ村で調整本部をバンカー・バスターBETAB-500で破壊した。

ハマー県では、ロシア軍は、アトシャーン村で武器弾薬庫複数カ所を破壊した。

シリア人権監視団によると、ロシア軍の空爆は、カフルヌブーダ町、同町近郊のジャイサート村、カフルズィーター市に及んだという。

イドリブ県では、ロシア軍は、ヒルバト・アルース村で教練キャンプを破壊した。

AFP, October 11, 2015、AP, October 11, 2015、ARA News, October 11, 2015、Champress, October 11, 2015、al-Hayat, October 12, 2015、Iraqi News, October 11, 2015、Kull-na Shuraka’, October 11, 2015、al-Mada Press, October 11, 2015、Naharnet, October 11, 2015、NNA, October 11, 2015、Reuters, October 11, 2015、SANA, October 11, 2015、UPI, October 11, 2015などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領「爆撃は合法的な政府の安定を維持し、政治的正常化に向けた状況を拡充するため」(2015年10月11日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領はRT(10月11日付)のインタビューに応じ、ロシア軍地上部隊のシリアへの派遣の可能性に関して「我々はそれを行うつもりはない。シリアの友人らはそのことを知っている」と述べるとともに、ロシア軍の空爆が「合法的な政府の安定を維持し、政治的正常化に向けた状況を拡充すること」が目的だと述べた。

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プーチン大統領はまた、モスクワを訪問中のサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子と会談し、シリア情勢への対応などについて協議した。

ロシアの複数の消息筋が『ハヤート』(10月12日付)に明らかにしたところによると、会談でムハンマド皇太子は、「アサド大統領の退陣と穏健な反体制派支援」に固執したという。

一方、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子とともに、ロシアを訪問したサウジアラビアのアーディル・ジュバイル外務大臣は、セルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談した。

会談後ジュバイル外務大臣は、「サウジアラビアは、ロシア軍がシリア国内で行っている航空軍事作戦に大きな懸念を表明した…。ロシア側は、この介入がテロリストであるダーイシュ(イスラーム国)との戦いを目的としているとの説明をした…。サウジアラビアは引き続きシリアの統合を維持すべくロシアとともに行動する」と述べた。

これに対して、ラブロフ外務大臣は、ジュバイル外務大臣との共同記者会見で「モスクワとリヤドは、軍事的協力を含む両国協力のための基盤があることを表明した…。プーチン大統領は、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子に、シリア情勢をめぐるリヤドの懸念への理解を表明した」と述べた。

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プーチン大統領はさらに、モスクワを訪問中のUAEのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子と会談し、シリア情勢などへの対応について協議した。

ロシアのセルゲイ・イワノフ大統領府長官は会談後、シリア国内へのロシア軍地上部隊派遣の可能性に関して「そもそも議題にあがっていない」と述べた。

またイワノフ報道官は、ロシア軍の空爆に関して「シリア軍が攻撃作戦において必要とするだけの長期にわたり、ロシア軍の空爆作戦は継続されるだろう」と付言した。

AFP, October 11, 2015、AP, October 11, 2015、ARA News, October 11, 2015、Champress, October 11, 2015、al-Hayat, October 12, 2015、Iraqi News, October 11, 2015、Kull-na Shuraka’, October 11, 2015、al-Mada Press, October 11, 2015、Naharnet, October 11, 2015、NNA, October 11, 2015、Reuters, October 11, 2015、RT, October 11, 2015、SANA, October 11, 2015、UPI, October 11, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍が再びシリア・トルコ国境地帯でトルコ軍戦闘機を標的としてレーダー捕捉(2015年10月11日)

トルコ軍参謀本部は声明を出し、シリア国境で偵察飛行を行っていたトルコ空軍のF-16戦闘機12機のうちの3機が、シリア領内に配備されているミサイル防衛システムによって2分間にわたり標的としてレーダーで捕捉され、またSu-22およびSu-24戦闘機2機によっても35秒にわたり標的としてレーダーで捕捉されたと発表した。

AFP, October 11, 2015、AP, October 11, 2015、ARA News, October 11, 2015、Champress, October 11, 2015、al-Hayat, October 12, 2015、Iraqi News, October 11, 2015、Kull-na Shuraka’, October 11, 2015、al-Mada Press, October 11, 2015、Naharnet, October 11, 2015、NNA, October 11, 2015、Reuters, October 11, 2015、SANA, October 11, 2015、UPI, October 11, 2015などをもとに作成。

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駐留ロシア軍本部が国防隊解体計画を発表:シリア軍の大規模テロ掃討作戦を主導する第4突撃軍団とは?(2015年10月11日)

『ハヤート』(10月11日付、イブラーヒーム・ハミーディー記者)は、8日にアリー・アブドゥッラー参謀長が大規模テロ掃討作戦の開始を宣言した声明において、主戦力として発表された「第4突撃軍団」と関連して、ラタキア県のロシア軍基地司令部から国防隊解体計画が発表された、と伝えた。

ハミーディー記者によると、アイユーブ参謀長が言及した「第4突撃軍団」が、解体が計画されている国防隊の後身組織になり、兵力は約5万、さまざまな宗派の宗徒、そして兵役忌避者からなると考えられるが、国内各地での国防隊の影響力を踏まえると、「第4突撃軍団」への再編は困難を極めるだろうとしている。

一方、別の軍事専門家は、「第4突撃軍団」が3個師団からなり、兵力は1万から1万5,000人だと推計しているという。

アリー・アブドゥッラー参謀長は8日、ダマスカスで異例の記者会見を開き、「ダーイシュおよびそのほかのテロ集団の戦闘能力を減じたロシア軍の空爆を受け、シリア軍武装部隊は軍事的な主導権を維持し、第4突撃軍団を中心とする、武器・装備を増強した兵員部隊を結成した…。本日、シリア軍武装部隊は、テロ集団殲滅、テロおよびその災いと犯罪によって蹂躙された地域や町々の解放を目的とする大規模な攻撃を開始した」と発表していた。

なお、シリア軍には3個軍団しか存在せず、「第4突撃軍団」という組織の存在はこれまで確認されていない。

AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。

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SANAは有志連合がアレッポ県の発電所2カ所を爆撃で破壊したと非難(2015年10月10日)

SANA(10月10日付)は、シリア軍筋の話として、米国が主導する有志連合のF-16戦闘機2機が、アレッポ県アレッポ市東部のラドワーニーヤ村にある発電所2カ所を破壊、同地一帯で停電が発生したと伝えた。

一方、シリア軍は、サフィーラ市東部、タッル・リーマーン村、シャーミル村、バクジーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、シリア人権監視団によると、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、トルコ国境に近い戦略的要衝のタッル・カッラーフ村を奪還した。

タッル・カッラーフ村は、米トルコ両政府が設置合意した「安全地帯」内に位置する村。

このほか、ダーイシュの拠点都市の一つバーブ市郊外で、ダーイシュの爆弾製造工場、武器弾薬庫が爆発した。

爆発の原因は不明だが、爆発発生時、バーブ市一帯上空には戦闘機(所属不明)が飛行していたという。

Kull-na Shuraka', October 10, 2015
Kull-na Shuraka’, October 10, 2015

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ヒムス県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍が、ラスム・アブド村、西ヒブラ村、ウンム・トゥワイナ村、シャンダーヒーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、シャーイル・ガス採掘所一帯、カルヤタイン市一帯、ラッフーム村一帯を空爆し、ダーイシュの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍(CENTCOM)は、10月10日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して24回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は8回におよび、ハサカ市近郊(1回)、フール町(ハサカ県)近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、ワフシーヤ村(アレッポ県、CETNCOM声明によると「ワシーヤ村」)近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がハマー県北部のアトシャーン村、スカイク丘を制圧し、イドリブ県ハーン・シャイフーン市への進路を確保(2015年10月10日)

ハマー県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍がラターミナ町、アトシャーン村、スカイク丘一帯で、シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)などの拠点を空爆、戦闘員50人を殲滅、拠点・装備を破壊し、アトシャーン村、スカイク丘一帯を完全制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍がアトシャーン村一帯、とりわけ同村とイドリブ県ハーン・シャイフーン市の間に位置するスカイク丘を制圧したことで、同地の拠点都市であるハーン・シャイフーン市への進路が確保されたという。

SANAによると、シリア軍はまた、ウンム・ハーラタイン村でヌスラ戦線の拠点を攻撃し、戦闘員75人を殲滅したという。

さらにシリア軍は、カフルヌブーダ町、カッサービーヤ村、マガッル・ハマーム村、ズィヤーラ町、キャンプ・アルマーン一帯で、ヌスラ戦線などの拠点を空爆した。

一方、クッルナー・シュラカー(10月11日付)は、複数の地元消息筋の話として、カフルヌブーダ町近郊のジャイイド村にシリア軍ヘリコプターが墜落したと伝えた。

墜落したヘリコプターは反体制武装集団の対地上兵器の攻撃を受け、被弾し、墜落したという。

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イドリブ県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市で、ファトフ軍の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍が、サルマー町、ジュッブ・アフマル村、アブー・リーシャ村、ルワイサト・タンブール村を空爆し、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、県北部の丘陵地帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラーとファトフ軍が交戦した。

また、ロシア軍の空爆と並行して、カフルダルバ村一帯で、シリア軍と反体制武装集団と交戦した。

シリア軍はさらに、サルマー町一帯を砲撃した。

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クナイトラ県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍と人民防衛諸集団がカブア丘で反体制武装集団を攻撃、同地を奪還、完全制圧した。

シリア軍はまた、ナブア・サフル村で反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がカブア丘一帯で交戦した。

またジハード主義武装集団は、シリア政府支配下のバアス市、ハーン・アルナバ村、シャッアール丘一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍がカフルシャムス町、シャイフ・マスキーン市、西ガーリヤ村、ヒルバト・ガザーラ町南東部でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍はラスタン・ダム一帯、ウンム・シャルシューフ村、ハラーリーヤ村、フーシュ・ザバーディー村、ガントゥー市、アシュラフィーヤ村、アブー・サナースィル丘、サアン・アスワド村で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(10月10日付)によると、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動が、ヒムス市ワーディー・ザハブ地区でシリア軍のハサン・マフムード・イーサー大佐を暗殺した。

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アレッポ県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍がアレッポ市西部科学研究センター一帯、マンスーラ村、ワディーヒー村、フライターン市一帯、ナイラブ航空基地一帯で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(10月10日付)によると、アレッポ市シャイフ・マクスード地区で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団が交戦した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(10月10日付)によると、シリア軍がバイト・サワー村一帯を空爆し、一家7人全員が死亡、15人が負傷した。

AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、October 11, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍がシリア各地に過去最大規模の爆撃を実施(2015年10月10日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ロシア軍が過去24時間で、ダーイシュ(イスラーム国)など国際テロ組織の拠点・標的55カ所に、64回の空爆を行った、と発表した。

1日に64回という空爆の規模は、9月30日にロシア軍がシリア領内での空爆を開始していた以降最大。

コナシェンコフ報道官によると、空爆は、Su-34、Su-24M、Su-25Mによって行われ、『ハヤート』(10月11日付)によると、ロシア軍の空爆は、ダマスカス郊外県、アレッポ県、ハマー県、ラッカ県、イドリブ県、ラタキア県に及んだ。

ハマー県では、コナシェンコフ報道官によると、ロシア軍は、ダーイシュの司令拠点2カ所、教練キャンプ29カ所、防衛拠点23カ所を破壊した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(10月10日付)は、ロシア軍が、タマーニア町を空爆し、一家6人が死亡したと伝えた。

またロシア軍高官によると、アレッポ県において、ロシア軍は、タッル・アラム村一帯を空爆し、ダーイシュの拠点1カ所を破壊したという。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、ラタキア県北部(クルド山一帯)を空爆した。

https://youtu.be/iLS3iOxciEM

AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。

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ドイツに入国したシリア難民のうち3分の2がシリア政府の暴力、3分の1がダーイシュ(イスラーム国)の暴力から逃れて移民(2015年10月10日)

『ハヤート』(10月11日付)は、ドイツに入国したシリア難民を対象とした世論調査の結果、92%の回答者が国内での暴力を逃れてきたと回答した。

同報道によると、そのうち約3分の2がシリア軍の暴力、3分の1がダーイシュ(イスラーム国)の暴力を逃れてきたと回答したという。

世論調査は、シリア難民を支援するベルリンの社会学センターの研究スタッフの支援のもと、9月24日から10月2日にかけてドイツ国内(ベルリン、ハノーバー、ブレーメンなど5都市)で居住するシリア難民889人を対象に実施された。

また52%の回答者が、帰国を検討するにあたって、アサド大統領が退任すべきだと答えた。

ドイツに留まりたいと答えた回答者は8%だけだった。

一方、58%の回答者が、欧州あるいは国際社会が、シリア軍の「樽爆弾」投下を阻止するための飛行禁止空域をシリア領内に設置すれば、シリア国内にとどまっていただろうと答え、24%の回答者が、人道支援の増大があれば、シリア国内にどまっていただろうと答えた。

また、86%の回答者が、シリア国内にとどまっていたら、逮捕、拉致されると恐れていたと回答、うち77%が政府によって、42%がダーイシュによって拉致されることを恐れていたと答えた。

他方、シリアでの紛争の原因に関しては、回答者の79%がシリア政府によるデモへの軍事的弾圧を、31%がダーイシュなどジハード主義武装集団の暴力が主因だと答えた。

また、回答者の8%が紛争下での兵役を嫌って難民となったと回答、うち75%がシリア軍の兵役忌避者だった。

兵役忌避者の84%は国民を殺すことを嫌い、また21%は死ぬことを恐れて、難民となったという。

AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。

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米国防総省は「穏健な反体制派」への教練プログラムを廃止、シリア国内の反体制派への限定的武器供与に方針転換し、高性能兵器が「テロリスト」の手に渡らないよう配慮!(2015年10月9日)

『ニューヨーク・タイムズ』(10月9日付)は、バラク・オバマ米政権が、トルコ領などでの「穏健な反体制派」教練プログラムを廃止し、同プログラムのために計上された予算(5億米ドル)の残額を、今後はシリア国内ですでに活動している反体制武装集団への支援に充てることを決定した、と伝えた(http://www.nytimes.com/2015/10/10/world/middleeast/pentagon-program-islamic-state-syria.html?_r=0)。

米ホワイトハウスおよび国防総省の複数の高官によると、米国防省(米軍)は今後は、シリア国内の「有力な在地の勢力」(capable, indigenous forces)の指導者を特定し、彼らに対して武器などを配給する、という。

シリア国内の反体制武装集団への支援は、CIAがすでに行っている。

米ホワイトハウスおよび国防総省の複数の高官によると、シリア国内の反体制武装集団に供与されるのは「基本的」(basic)な兵器のみで、対戦車ロケット砲や高性能の兵器は、それらが「テロリスト」の手に渡らないように供与されない、という。

なお、新たな支援策は、数日中に開始されるという。

The New York Times, October 9, 2015をもとに作成。

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イラン革命防衛隊幹部がアレッポ県で死亡(2015年10月9日)

『ハヤート』(10月10日付)などによると、イラン・イスラーム革命防衛隊は、アレッポ県でのシリア軍の顧問として派遣されていたホセイン・ハムダーニー少将が8日夜に死亡したと発表した。

シリア政府に近い消息筋によると、ハムダーニー少将は、ダーイシュ(イスラーム国)によってアレッポ市近郊で殺害されたという。

AFP(10月11日付)によると、ハムダーニー少将は、2011年にシリアに派遣され、国防隊の創設に関わり、シリア国内での80の作戦に参加したという。

ARA News, October 9, 2015
ARA News, October 9, 2015

AFP, October 9, 2015、October 10, 2015、AP, October 9, 2015、ARA News, October 9, 2015、Champress, October 9, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 9, 2015、Kull-na Shuraka’, October 9, 2015、al-Mada Press, October 9, 2015、Naharnet, October 9, 2015、NNA, October 9, 2015、Reuters, October 9, 2015、SANA, October 9, 2015、UPI, October 9, 2015などをもとに作成。

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エジプト外相がロシア外相と電話会談:地域諸国とのより広範な同盟をロシアに要請(2015年10月9日)

『ハヤート』(10月10日付)によると、エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣は、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と電話会談を行い、シリア情勢などへの対応について意見を交わした。

両国外相の電話会談は、8日のアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領とヴラジミール・プーチン大統領の電話会談に次ぐもの。

エジプト外務省のアフマド・アブー・ザイド報道官によると、両国外相の電話会談では、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表の計画に沿って、シリアの危機の政治的解決への努力を継続し、当事者らに対話を呼びかけることで合意、また中東地域における「テロとの戦い」への対応について議論がなされたという。

なお、『ハヤート』は、複数の消息筋の話として、エジプト・ロシア両国首脳間の電話会談などを通じて、エジプトがロシアに対して、空爆の目標を効果的に実現するため、地域諸国への同盟と調整の拡大を要請した、と伝えた。

AFP, October 9, 2015、AP, October 9, 2015、ARA News, October 9, 2015、Champress, October 9, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 9, 2015、Kull-na Shuraka’, October 9, 2015、al-Mada Press, October 9, 2015、Naharnet, October 9, 2015、NNA, October 9, 2015、Reuters, October 9, 2015、SANA, October 9, 2015、UPI, October 9, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)は米トルコ両政府が設置合意した「安全保障地帯」で新たに勢力拡大(2015年10月9日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(10月9日付)などによると、ダーイシュ(イスラーム国)が、アレッポ市北部のファーフィーン村、タッル・カッラーフ村、ハリーサ村、カフル・カーリス村、タッル・スースィーン村、アフダース刑務所、自由貿易地区など、反体制武装集団の支配地域に侵攻し、同地を制圧した。

ダーイシュが新たに勢力を拡大した地域は、米トルコ両政府が設置合意した「安全保障地域」に含まれている。

また、SANA(10月9日付)によると、サブイーン丘、ナアーム丘一帯、ジャディーダ村、バクジーヤ村、フワイジーナ村、カスィール・ワルド村、シャイフ・アフマド村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シャーム戦線は、ダーイシュ(イスラーム国)によるタッル・カッラーフ村襲撃で、同戦線シャリーア局長のムハンマド・タブシュー氏が死亡したと発表した。

他方、アナトリア通信(10月10日付)は、同通信のシリア人記者サーリフ・マフムード・ライラー氏(27歳)が8日、アレッポ県フライターン市内の市場で爆弾が仕掛けられた車の爆発に巻き込まれて死亡したと伝えた。

この爆発では、ライラー氏のほか20人が死亡した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市内で空爆によると思われる大きな爆発が発生し、ダーイシュ(イスラーム国)メンバー少なくとも14人が死亡、20人以上が負傷した。

爆発が、有志連合、ロシア軍、シリア軍のいずれの空爆によるものかは不明だという。

また、ラッカ市内のマシュラブ地区では、戦闘機(所属不明)がダーイシュの司令官の乗った車を空爆、この司令官は死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がウカイリバート町一帯を空爆した。

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ヒムス県では、SANA(10月9日付)によると、シリア軍がシャーイル・ガス採掘所一帯、イッズッディーン村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(10月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタドムル市で、住民3人を国防隊に従軍していたとの罪で斬首した。

また、ARA News(10月10日付)によると、スィッリーン町一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(10月9日付)によると、シリア軍がマリーイーヤ村、ジャフラ村、マヤーディーン市、ダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(10月9日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)ハイル州衛生局が数日前に、ダイル・ザウル市ジュバイラ地区のファールマクス病院を接収し、医療機器などを応酬、ダーイシュ戦闘員のための軍事病院施設への搬出した、と伝えた。

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米中央軍(CENTCOM)は、10月9日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して25回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は5回におよび、ハサカ市近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 9, 2015、Anadolu Ajansı, October 9, 2015、AP, October 9, 2015、ARA News, October 9, 2015、Champress, October 9, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 9, 2015、Kull-na Shuraka’, October 9, 2015、October 10, 2015、al-Mada Press, October 9, 2015、Naharnet, October 9, 2015、NNA, October 9, 2015、Reuters, October 9, 2015、SANA, October 9, 2015、UPI, October 9, 2015などをもとに作成。

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