自由シリア軍法律顧問「トルコと米国の意見の相違ゆえに、穏健な反体制派への軍事教練は延期されたまま」(2015年5月26日)

自由シリア軍の法律顧問を名乗るウサーマ・アブーズィード氏は、ARA News(5月26日付)に対し、「穏健な反体制派」への米国の軍事教練は、トルコと米国の意見の相違ゆえに現在も延期されたままである」としたうえで、「教練プログラムがダーイシュ(イスラーム国)だけでなく、シリア政府と戦う戦闘員も含めることを望む」と述べた。

AFP, May 26, 2015、AP, May 26, 2015、ARA News, May 26, 2015、Champress, May 26, 2015、al-Hayat, May 27, 2015、Iraqi News, May 26, 2015、Kull-na Shuraka’, May 26, 2015、al-Mada Press, May 26, 2015、Naharnet, May 26, 2015、NNA, May 26, 2015、Reuters, May 26, 2015、SANA, May 26, 2015、UPI, May 26, 2015などをもとに作成。

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モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表「ダーイシュ(イスラーム国)を根絶するにはイラクとシリアで「民主化」が必要」(2015年5月25日)

欧州連合(EU)のフェデリカ・モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、シリアとイラクでのダーイシュ(イスラーム国)の勢力伸長・維持に関して「軍事的な対応は必要だが、それが唯一の解決策ではない」としたうえで、「ダーイシュの根絶は、シリアとイラクでのその存在の背後にある根本的な原因に対処しなければ実現しない…。イラクが安定し、民主化し…、シリアが民主的移行と国民和解への道に向かえば、ダーイシュに勝利できるだろう…」と述べた。

ARA News(5月26日付)が伝えた。

AFP, May 26, 2015、AP, May 26, 2015、ARA News, May 26, 2015、Champress, May 26, 2015、al-Hayat, May 27, 2015、Iraqi News, May 26, 2015、Kull-na Shuraka’, May 26, 2015、al-Mada Press, May 26, 2015、Naharnet, May 26, 2015、NNA, May 26, 2015、Reuters, May 26, 2015、SANA, May 26, 2015、UPI, May 26, 2015などをもとに作成。

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ハルキー首相がヒムス市東部の油田、シリア軍の陣地を視察(2015年5月25日)

SANA(5月25日付)は、ワーイル・ハルキー首相がアサド大統領の支持を受け、ヒムス県東部の製油所複数カ所を視察訪問したと報じた。

ハルキー首相が訪問したのは、ハヤーン製油所(ハヤーン石油会社)、ライヤーン製油所(ライヤーン・ガス会社)の精製施設など。

ハルキー首相はまた、タドムル市郊外のシリア軍部隊の陣地複数カ所も訪問した。

視察にはスライマーン・アッバース石油資源鉱物大臣、タラール・バラーズィー・ヒムス県知事らが同行した。

SANA, May 25, 2015
SANA, May 25, 2015

 

AFP, May 25, 2015、AP, May 25, 2015、ARA News, May 25, 2015、Champress, May 25, 2015、al-Hayat, May 26, 2015、Iraqi News, May 25, 2015、Kull-na Shuraka’, May 25, 2015、al-Mada Press, May 25, 2015、Naharnet, May 25, 2015、NNA, May 25, 2015、Reuters, May 25, 2015、SANA, May 25, 2015、UPI, May 25, 2015などをもとに作成。

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シリア外務省はダーイシュ(イスラーム国)のタドムル市制圧が、サウジアラビア、トルコ、カタール、イスラエルのテロ支援の結果と非難(2015年5月25日)

外務在外居住者省は国連安保理議長と事務総長宛に書簡を送り、ヒムス県タドムル市一帯を制圧したダーイシュ(イスラーム国)が同市内で住民多数を「虐殺」する一方、住民の市外への非難を禁止し、また同市南西部にあるUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡が破壊の危機に曝されていると報告、非難した。

また「こうしたテロ行為は、「周知の国々」がダーイシュ、シャームの民のヌスラ戦線、そしてヌスラ戦線が現在隠れ蓑にしているいわゆるファトフ軍、そのほかのアル=カーイダ系組織、自由シリア軍などのテロ集団への4年にわたってさまざまな支援を続けていなければ起きなかった」と指摘、サウジアラビア、トルコ、カタール、イスラエルを名指しで非難した。

そのうえで、国連安保理に関して、国連安保理決議第2170、2178、2199号に従い、シリアと連携してテロ撲滅に向けて対処するよう求めた。


AFP, May 25, 2015、AP, May 25, 2015、ARA News, May 25, 2015、Champress, May 25, 2015、al-Hayat, May 26, 2015、Iraqi News, May 25, 2015、Kull-na Shuraka’, May 25, 2015、al-Mada Press, May 25, 2015、Naharnet, May 25, 2015、NNA, May 25, 2015、Reuters, May 25, 2015、SANA, May 25, 2015、UPI, May 25, 2015などをもとに作成。

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アレッポ市南部でシリア軍と反体制武装集団各派の戦闘が激化(2015年5月25日)

アレッポ県では、『ハヤート』(5月26日付)が複数の反体制サイトからの情報として、反体制武装集団が、ハナースィル市近郊のシャイフ・ムハンマド丘とラシャーディーヤ村を制圧し、大量の武器・弾薬を捕獲したと伝えた。

両村はシリア軍のアレッポ市南部と東部の戦線を結ぶ兵站線上に位置するという。

またシリア人権監視団によると、アレッポ市ラームーサ地区、シャイフ・サイード地区で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

このほかにも、アレッポ市ハミーディーヤ地区、ナイル通り地区、サーフール地区、バニー・ザイド地区、カーティルジー地区、フール村、タッル・ダマーン村をシリア軍が「樽爆弾」などで空爆した。

一方、イスラーム覚醒大隊と第一連隊は声明を出し、アレッポ市旧市街アウジャト・キヤーリー地区でシリア軍と交戦の末、建物複数棟を制圧したほか、ラームーサ地区とシャイフ・サイード地区を結ぶジャンクションも掌握したと発表した。

他方、シリア人権監視団によると、アフリーン市でシャームの民のヌスラ戦線がクルド人住民20人を誘拐した。

このほか、SANA(5月25日付)によると、アレッポ市ハミーディーヤ地区、カースティールー地区、シャイフ・サイード地区、シャイフ・マクスード地区、バニー・ザイド地区、カフルハムラ村、ハナースィル市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、バドル殉教者旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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同じく、アレッポ県では、ARA News(5月25日付)によると、アレッポ市マサーキン・ハナーヌー地区、ハイダリーヤ地区で深夜から未明にかけて、バドル殉教者旅団とシャーム戦線が交戦した。

この戦闘で双方の戦闘員複数が死傷したほか、住民1人が巻き添えとなって死亡したという。

地元消息筋によると、バドル殉教者旅団の前司令官のハーリド・ハヤーニー氏の兄弟アブドゥルハーリク・ハヤーニー氏がシャーム戦線によって射殺されたことが戦闘のきっかけだったという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アリーハー市西部のムウタリム村一帯のシリア軍部隊をファトフ軍が迫撃砲で攻撃した。

これに対して、シリア軍はイドリブ市郊外(およびハマー県北部)の医療センター、病院などを砲撃したという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、アムキーヤ町、ラターミナ町を「樽爆弾」で空爆した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ウンム・シャルシューフ村一帯で、シリア軍、国防隊がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(5月25日付)によると、ガジャル村、ファルハーニーヤ村などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、ヒムス軍団、タウヒード軍、アフル・スンナ・ワ・ジャマーア、アジュナード・ヒムスの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、マナール・チャンネル(5月25日付)によると、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線との戦闘の末、戦闘員数十人を殲滅し、レバノン国境に位置するカブア丘、ナッカール丘を制圧した。

これに関して、シリア人権監視団は、シリア軍、国防隊も参加したこの戦闘で、ヒズブッラー側にも士官1人を含む9人の死者が出たと発表した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍はザブディーン村を地対地ミサイルで攻撃した。

一方、クッルナー・シュラカー(5月25日付)によると、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外の第68旅団基地一帯で、シリア軍と反体制武装集団が交戦した。

他方、SANA(5月25日付)によると、ザバダーニー市、ザブディーン村・バーラー村間、ハラスター市、アイン・タルマー村、アーリヤ農場、シャイフーニーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バルザ区で科学研究センターの職員(局長)1人が何者かに撃たれ死亡した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダルアー市各所を「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(5月25日付)によると、カラク村、西ガーリヤ村、フラーク市、ナーフタ町、ガズラーン農場、ジャースィム市、カフルシャムス町、カフル・ナースィジュ村、サムリーン村、アトマーン村、ダルアー市各所で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ハミーディーヤ村一帯で、シリア軍、国防隊がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(5月25日付)によると、ハミーディーヤ村、マスハラ村、マスハラ丘で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 25, 2015、AP, May 25, 2015、ARA News, May 25, 2015、Champress, May 25, 2015、al-Hayat, May 26, 2015、Iraqi News, May 25, 2015、Kull-na Shuraka’, May 25, 2015、al-Mada Press, May 25, 2015、Naharnet, May 25, 2015、NNA, May 25, 2015、Qanat al-Manar, May 25, 2015、Reuters, May 25, 2015、SANA, May 25, 2015、UPI, May 25, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するタドムル市一帯をシリア軍が爆撃する一方、ダーイシュはサワーナ町郊外のリン酸塩鉱山を掌握(2015年5月25日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)に占拠されたタドムル市各所を15回以上にわたり空爆した。

空爆は、市内の国立病院一帯、軍事情報局一帯、UNESCO世界文化遺産に指定されているパルミラ遺跡に近い市内南西部などに対して行われた。

同監視団によると、シリア軍がタドムル市に対して本格的な空爆を行ったのが今回が初めてで、標的となったダーイシュ拠点では戦闘員が死傷、また住民4人が死亡、数十人が負傷したという。

これに関してタドムル市シリア革命調整は、フェイスブックを通じて、空爆により少なくとも2人が死亡(身元は不明)、多数が負傷したと発表した。

またAFP(5月25日付)は、シリア治安筋の話として、シリア軍による空爆はスフナ市一帯、ハイル油田、アーラーク油田、タドムル市にいたるすべての街道に対しても行われた。

これに対して、シリア人権監視団によると、ダーイシュもタドムル市・ダマスカス県街道を西進し、サワーナ町とフナイフィース村の郊外にあるリン酸塩鉱山と鉱山職員らの住宅を占拠した。

また、複数の活動家によると、ダーイシュは、シリア軍兵士17人が潜伏していたタドムル市北部ジャムイーヤート地区内の民家に突入し、戦闘の末、複数の兵士を殺害、残った兵士を捕捉した。

Kull-na Shuraka', May 25, 2015
Kull-na Shuraka’, May 25, 2015

一方、SANA(5月25日付)によると、シリア軍が、タイバ村、アーミリーヤ村、タドムル航空基地、スフナ市、カルヤタイン市、アイン・バーリダ村、ジャズル・ガス採掘所地帯、シャーイル・ガス採掘所一帯、フルクルス町、ジバーブ・ハマド村、シャンダーヒーヤ村、ウンム・サフリージュ村、タドムル市・T3ステーション間などのダーイシュ(イスラーム国)の拠点、車列に対して空爆を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、マスアダ村、ラジャム・カスル村、ラジャム・アーリー村、西サラーム村、アブー・ハワーディード村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)によって占拠されているハマーダト・ウマル村、ウカイリバート町、ナイーミーヤ村、ハッダージュ村、ハディーラ村、スーフ村などに対して、シリア軍が空爆を行った。

この空爆で、ウカイリバート町では女児1人が死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)によって包囲されているクワイリス航空基地一帯をシリア軍が空爆した。

一方、SANA(5月25日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯で、シリア軍、PFLP-GC民兵などが、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線と交戦、シリア軍が同地各所を砲撃した。

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ハサカ県では、SANA(5月25日付)によると、ハサカ市南部のバーブ・ハイル村東部で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍(CENTCOM)は、有志連合が現地時間の24日8時から25日8時までの24時間で、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して35回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は8回におよび、ハサカ県、ラッカ県、ダイル・ザウル県のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, May 25, 2015、AP, May 25, 2015、ARA News, May 25, 2015、Champress, May 25, 2015、al-Hayat, May 26, 2015、Iraqi News, May 25, 2015、Kull-na Shuraka’, May 25, 2015、al-Mada Press, May 25, 2015、Naharnet, May 25, 2015、NNA, May 25, 2015、Reuters, May 25, 2015、SANA, May 25, 2015、UPI, May 25, 2015などをもとに作成。

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シリア人権監視団:タドムル市一帯などでダーイシュ(イスラーム国)は217人を処刑(2015年5月25日)

シリア人権監視団は、ヒムス県タドムル市一帯での戦闘が本格化した5月16日以降、同市などでのダーイシュ(イスラーム国)による処刑者の数が民間人67人を含め217人に達していると発表した。

またダーイシュは、シリア軍兵士、国防隊隊員、さらには「シリア政府に内通している」との容疑で民間人多数を捕捉しており、その数は600人以上に上るという。

AFP, May 25, 2015、AP, May 25, 2015、ARA News, May 25, 2015、Champress, May 25, 2015、al-Hayat, May 26, 2015、Iraqi News, May 25, 2015、Kull-na Shuraka’, May 25, 2015、al-Mada Press, May 25, 2015、Naharnet, May 25, 2015、NNA, May 25, 2015、Reuters, May 25, 2015、SANA, May 25, 2015、UPI, May 25, 2015などをもとに作成。

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イスラーム軍がダマスカス郊外県で国防隊(ワファー軍)司令官を捕捉(2015年5月24日)

イスラーム軍のイスラーム・アッルーシュ報道官(大尉)は、ジャズィーラ・チャンネル(5月25日付)を通じて声明を出し、タッル・クルディー町郊外での戦闘で、国防隊「ワファー軍」の本部に突入し、司令官ハーリド・ダイリー氏と副官1人を捕捉したと発表した。

Kull-na Shuraka', May 25, 2015
Kull-na Shuraka’, May 25, 2015

AFP, May 25, 2015、Aljazeera.net, May 24, 2015、AP, May 25, 2015、ARA News, May 25, 2015、Champress, May 25, 2015、al-Hayat, May 26, 2015、Iraqi News, May 25, 2015、Kull-na Shuraka’, May 25, 2015、al-Mada Press, May 25, 2015、Naharnet, May 25, 2015、NNA, May 25, 2015、Reuters, May 25, 2015、SANA, May 25, 2015、UPI, May 25, 2015などをもとに作成。

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ナスルッラー書記長「ダーイシュ(イスラーム国)とヌスラ戦線がレバノンに足場を築けば、最初に犠牲になるのはムスタクバル潮流だ」(2015年5月24日)

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、解放記念日(25日)に合わせてマナール・チャンネル(5月24日付)でテレビ演説を行い、ダーイシュ(イスラーム国)やアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線がレバノン国内に足場を築けば、サアド・ハリーリー元首相率いるムスタクバル潮流やその指導者らが「最初の犠牲者」になるだろう、と警鐘を鳴らした。

Naharnet, May 23, 2015
Naharnet, May 23, 2015

ナスルッラー書記長の演説での主な発言は以下の通り:

「ダーイシュやヌスラ戦線に対して彼ら(ムスタクバル潮流およびその指導者たち)が沈黙すれば、自らの身を守ることができると信じる者もいる。また彼らがダーイシュやヌスラ戦線を「革命家」、「フリーダム・ファイター」と評すれば、見逃してもらえると信じる者もいる…。沈黙することで自分たち自身や自分たちの宗派を守ることができると信じている者は妄想しているだけだ」。

「女性が奴隷にされ、教会が破壊されることを誰が防いで守るのか? 脅威に立ち向かい…沈黙と中立を止める責任がみなにある」。

「3月14日勢力には思惑があるのだろうが、シリア革命反体制勢力国民連立の幹部らは、あなた方に何の保障もできない。彼らは、ダーイシュやヌスラの支配下にあるシリア国内の地域にさえも戻ることはできないのだから…。あなた方はダーイシュの勝利をむしろ恐れるべきで、それ以外の陣営(アサド政権の意味)の勝利を恐れている場合ではない…。シリア政府とその同盟者がシリアで勝利すれば、彼らはすべてのレバノン人の安全を保障してくれるだろう…。しかし、ダーイシュとヌスラ戦線が勝てば、誰があなたがたの安全を保障するのか?」。

「歴史は繰り返す…。この地域を脅かす陰謀とは、我々が今目の当たりにしているタクフィール主義の卑劣な陰謀だ…。この陰謀がもっとも顕著に表しているのがダーイシュだ…。ダーイシュは、シリア、イラク、パレスチナに面するシナイ半島、イエメン、アフガニスタン、パキスタン、リビア、北アフリカ、ナイジェリアにおり、最近ではサウジアラビアのカティーフでも姿を現した…。」。

「我々は歴史上に前例のない危険に曝されている…。非協力的なスンナ派にダーイシュはどのように振る舞ってきたか? 協力したにもかかわらず、忠誠を誓わなかった人々にどのように振る舞ってきたか? 彼らは虐殺に遭っている」。

「シリア軍、国防隊、レバノンの抵抗運動が、レバノン・シリア国境すべての安全を確保するまで戦闘は続くだろう」。

「アルサール地方(ベカーア県バアルベック郡)の住民の大多数は、武装集団の負担に喘いでいる。我々はアルサール住民に寄り添う用意がある。しかし、国家がまず自らの責任を全うすべきだ…。しかし、バアルベック郡、ヘルメル郡における我らが人民は…アルサール郊外やベカーア高原に1人でもテロリストがいることを認めない」。

「ダーイシュはみなを脅かしているがゆえに、私はサウジアラビアに呼びかけたい。イエメンへの侵略を止め、政治的解決をめざすべきだと」。

AFP, May 24, 2015、AP, May 24, 2015、ARA News, May 24, 2015、Champress, May 24, 2015、al-Hayat, May 25, 2015、Iraqi News, May 24, 2015、Kull-na Shuraka’, May 24, 2015、al-Mada Press, May 24, 2015、Naharnet, May 24, 2015、NNA, May 24, 2015、Reuters, May 24, 2015、SANA, May 24, 2015、UPI, May 24, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)がタドムル市で住民400人を「虐殺」、アレッポ県でシリア軍ヘリコプターを撃墜か?(2015年5月24日)

SANA(5月24日付)は、UNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡を擁するヒムス県タドムル市内の信頼できる住民筋の話として、ダーイシュ(イスラーム国)が市内で、住民約400人を「虐殺」したと伝えた。

同消息筋によると、「虐殺」された住民のほとんどは子供、女性、老人で、タドムル国立病院看護課長(女性)など公務員数十人も犠牲になったという。

また同消息筋によると、ダーイシュは、タドムル市内に取り残された住民数千人に対して、市外への移動を禁止し、財産や食糧を没収し、「タクフィール主義思想」を押しつけようとしているという。

これに関して、ワイール・ハルキー首相は声明を出し、ダーイシュによる「虐殺」の責任は「サウジアラビア、カタール、トルコ、一部西側諸国など、テロに対し資金・軍事援助を行う国」にあると非難した。

そのうえで、国際社会に対して「テロを支援する政府」に圧力をかけるよう呼びかけた。

またバアス党のシリア地域指導部も声明を出し、「国連安保理決議第2170号、第2178号に違反する…野蛮な虐殺」を非難した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、クワイリス航空基地を包囲するダーイシュ(イスラーム国)が早朝、飛行場上空でシリア軍のヘリコプター1機を地対空ミサイルで撃墜し、搭乗していた3人(大佐2人、軍曹1人)を殺害した。

これに関して、SANA(5月24日付)は、クワイリス航空基地を離陸したヘリコプターが操縦不能となり、墜落し、搭乗員(人数は不明)が死亡した、と報じた。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ウンム・シャルシューフ村一帯、ジャズル・ガス採掘所地帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ラアス・アイン市郊外で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、有志連合が援護空爆を行った。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマリーイーヤ村のダーイシュ(イスラーム国)拠点などを空爆した。

また、ARA News(5月24日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるムーハサン市を「樽爆弾」で空爆した。

一方、シリア人権監視団によると、ダーイシュはマヤーディーン市で男性13人を処刑した。

また、クッルナー・シュラカー(5月24日付)は、シリア軍が数日前、ダイル・ザウル国立博物館の所蔵品を搬出したと伝えた。

搬出先は不明だという。

他方、SANA(5月24日付)によると、ダイル・ザウル航空基地一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯で、シリア軍、国防隊が、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線と交戦した。

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スワイダー県では、SANA(5月24日付)によると、カスル村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍(CENTCOM)は、有志連合が現地時間の23日8時から24日8時までの24時間で、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して28回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は11回におよび、ハサカ県、アレッポ県(アイン・アラブ市一帯)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, May 24, 2015、AP, May 24, 2015、ARA News, May 24, 2015、Champress, May 24, 2015、al-Hayat, May 25, 2015、Iraqi News, May 24, 2015、Kull-na Shuraka’, May 24, 2015、al-Mada Press, May 24, 2015、Naharnet, May 24, 2015、NNA, May 24, 2015、Reuters, May 24, 2015、SANA, May 24, 2015、UPI, May 24, 2015などをもとに作成。

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アレッポ市内各所でシリア軍、国防隊とアンサール・ディーン戦線、シャーム戦線の戦闘激化(2015年5月24日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団が、シリア政府の支配下にあるアレッポ市アシュラフィーヤ地区、ハーリディーヤ地区、サイイド・アリー地区、ハミーディーヤ地区、ティシュリーン通り、ナイル通り、国立公園などを迫撃砲で攻撃し、子供2人が死亡した。

シリア軍もまたアレッポ市旧市街、バーブ・ハディード地区、アグユール地区、カスタル・ハラーミー地区などを砲撃した。

さらにARA News(5月24日付)などによると、アレッポ市シャイフ・サイード地区一帯では、シリア軍、国防隊が、アンサール・ディーン戦線、シャーム戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

クッルナー・シュラカー(5月25日付)によると、アレッポ市旧市街マイサルーン地区で、シャーム戦線所属がシリア軍の拠点(ナーズール・ビル)を攻撃し、15人を殺害した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アイン・シーブ村、マアッラト・ハルマ村、バシュラームーン村、イドリブ市などに対するシリア軍の空爆、「樽爆弾」投下により、子供4人を含む5人が死亡した。

『ハヤート』(5月25日付)が伝えた。

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ダマスカス県では、シャーム自由人イスラーム運動が、ディーワーニーヤ地区で、バッサーム・アリー准将が乗った車を襲撃し、アリー准将を含む8人を殺害したと発表した。

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ダマスカス郊外県、SANA(5月24日付)によると、フライタ村郊外無人地帯で、シリア軍、国防隊が、反体制武装集団の武器製造工場を発見、武器、弾薬などを押収した。

またサアサア町一帯、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯、フサイニーヤ町農場地帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(5月24日付)によると、カラク村、西ガーリヤ村、フラーク市、ジャースィム市、カフルシャムス町、カフル・ナースィジュ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(5月24日付)によると、西サムダーニーヤ村、ウンム・バーディナ村、ハミーディーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(5月24日付)によると、ヒムス市ワアル地区、アブー・サナースィル丘で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、ヒムス軍団、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、クッルナー・シュラカー(5月25日付)によると、サラヤー村近郊のフィーラ丘一帯で、反体制武装集団がシリア軍と交戦し、同地を制圧した。

AFP, May 24, 2015、AP, May 24, 2015、ARA News, May 24, 2015、Champress, May 24, 2015、al-Hayat, May 25, 2015、Iraqi News, May 24, 2015、Kull-na Shuraka’, May 24, 2015、May 25, 2015、al-Mada Press, May 24, 2015、Naharnet, May 24, 2015、NNA, May 24, 2015、Reuters, May 24, 2015、SANA, May 24, 2015、UPI, May 24, 2015などをもとに作成。

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イドリブ県ジスル・シュグール市一帯での戦闘によるシリア軍・国防隊死者は260人以上に(2015年5月24日)

シリア人権監視団は、4月22日から5月24日までの約1ヶ月間でのジスル・シュグール市およびその周辺でのファトフ軍との戦闘で死亡したシリア軍将兵、国防隊隊員の数が少なくとも261人にのぼる、と発表した。

このうち90人が士官で、そのなかには特殊部隊司令官のムフイーッディーン・マンスール少将のほか、准将11人、大佐11人、中佐2人、少佐10人、大尉25人、中尉29人が含まれており、彼らはいずれも、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、アンサール・ディーン戦線、イスラーム軍、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、フルカーン旅団、アンサール・シャーム、トルキスターン・イスラーム党、ジュヌード・シャームとの戦闘で戦死したという。

反体制活動家のハーディー・アブドゥッラー氏はユーチューブ(5月23日付)を通じて、イドリブ県ジスル・シュグール市内でのファトフ軍との戦闘で死亡したとされるシリア軍兵士130人あまりの遺体の映像を公開した。

アブドゥッラー氏によると、「彼らのほとんどは、そのすべてが殺害された訳ではないが、脱走し、自分の身を守ることにしか関心がなかった連中であり、このことはシリア軍の撤退が計画的で軍事組織として最低限の規律のもとになされたとの主張を否定するもの」だという。

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一方、『ハヤート』(5月25日付)によると、シリア政府支持者は、フェイスブックで、ジスル・シュグール国立病院でのシリア軍側の死者数が208人にのぼったと綴っているという。

また、SANA(5月24日付)は、ジスル・シュグール国立病院の守備隊脱出作戦でのシリア軍による空爆で、シャームの民のヌスラ戦線戦闘員300人を殺害、数百人を負傷させたと伝えた。

これに対し、ハマー報道センターは25日、イドリブ県でのファトフ軍との戦闘で死亡したシリア軍兵士の数が545人に及ぶ発表、その氏名、出身地、階級を発表した。

 

AFP, May 24, 2015、AP, May 24, 2015、ARA News, May 24, 2015、Champress, May 24, 2015、Hama News Center, May 25, 2015、al-Hayat, May 25, 2015、Iraqi News, May 24, 2015、Kull-na Shuraka’, May 24, 2015、al-Mada Press, May 24, 2015、Naharnet, May 24, 2015、NNA, May 24, 2015、Reuters, May 24, 2015、SANA, May 24, 2015、UPI, May 24, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)がタドムル国立博物館で先史時代の像のレプリカを破壊か?(2015年5月23日)

ヒムス県では、『ハヤート』(5月24日付)によると、シリアの遺跡博物館局のマアムーン・アブドゥルカリーム局長は、「タドムル市との通信が途絶える前、(22日)夜に、彼ら(ダーイシュ(イスラーム国)が21日に国立博物館の門を開け、館内に進入、先史時代の像のレプリカを破壊したとの情報を得た」と発表した。

破壊されたとされるレプリカは教育実習用に使用されていたもので、破壊後、ダーイシュは博物館の門前に警備兵を配備し、退去したという。

また、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍との3日にわたる戦闘の末、シリア軍兵士48人を殺害し、ジャズル・ガス採掘所地帯、シャーイル・ガス採掘所一帯を制圧した。

al-Hayat, May 24, 2015
al-Hayat, May 24, 2015
Kull-na Shuraka', May 23, 2015
Kull-na Shuraka’, May 23, 2015

一方、SANA(5月23日付)によると、ジャズル・ガス採掘所地帯北部にあるワーディー・ブスィーリー・アーミリーヤ村交差点一帯、同油田東部一帯、ワーディー・マースィク一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点をシリア軍が空爆した。

また、SANAなどシリアの主要メディアは、21日にイドリブ県ジスル・シュグール市内のジスル・シュグール国立病院からの脱出・撤退に成功したとする守備隊の負傷兵らの写真、映像(https://youtu.be/xiixT7gK6g0)を公開した。

21日にファトフ軍によって制圧されたジスル・シュグール国立病院には、シリア軍兵士、国防隊隊員、およびその家族ら約250人が籠城を続けていたが、シリア政府が主張する脱出撤退作戦によって、何人の兵士が帰還したのかはいまだ発表されていない。

SANA, May 23, 2015
SANA, May 23, 2015

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ラアス・アイン市南西部郊外で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、有志連合がダーイシュ拠点などを空爆した。

これにより、ダーイシュ戦闘員約25人が死亡したという。

一方、SANA(5月23日付)によると、カブル・シャーミーヤ村で、シリア軍、国防隊が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市ハミーディーヤ地区をシリア軍が「樽爆弾」で空爆し、子供4人を含む15人が死亡した。

また、クッルナー・シュラカー(5月23日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)がムサッラブ村、シュマイティーヤ町、ヒシャーム村、ムハイミーダ村で、過去3日間で、住民32人を処刑したと伝えた。

「ダーイシュに対する陰謀罪」などが処刑の理由だという。

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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(5月23日付)は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が数日前、アイン・アラブ市南部郊外のタッル・アフマル村、タッル・アブル村、ジャアダ村で、ダーイシュ(イスラーム国)支持者とされる住民の民家複数棟を爆破、破壊したと伝えた。

一方、SANA(5月23日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 23, 2015、AP, May 23, 2015、ARA News, May 23, 2015、Champress, May 23, 2015、al-Hayat, May 24, 2015、Iraqi News, May 23, 2015、Kull-na Shuraka’, May 23, 2015、al-Mada Press, May 23, 2015、Qanat al-Manar, May 23, 2015、Naharnet, May 23, 2015、NNA, May 23, 2015、Reuters, May 23, 2015、SANA, May 23, 2015、UPI, May 23, 2015などをもとに作成。

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イドリブ県でシリア軍兵士15人がファトフ軍に投降(2015年5月23日)

イドリブ県では、『ハヤート』(5月24日付)によると、ファトフ軍によるジスル・シュグール国立病院制圧を受けるかたちで、シリア軍兵士15人がジスル・シュグール市とアリーハー市間のカイヤーサート検問所(ファトフ軍が掌握)に投降した。

Kull-na Shuraka', May 23, 2015
Kull-na Shuraka’, May 23, 2015

一方、SANA(5月23日付)によると、シリア軍がイドリブ市南部郊外(イシュタブリク村、アイン・スーダ村、サーリヒーヤ村、ハッルーズ村など)、クファイル村周辺、バシュラームーン村の反体制武装集団拠点に対して空爆を行い、シャームの民のヌスラ戦線などファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がバーニヤース市、バイダー町の住宅街で強制捜査を行い、住民約100人を逮捕した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ザフラー協会地区、バニー・ザイド地区、シャッアール地区で、シリア軍、国防隊、バアス大隊が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(5月23日付)によると、アレッポ市アシュラフィーヤ地区、カルム・タッラーブ地区、ハナーヌー地区、インザーラート地区、ブスターン・バーシャー地区、カスタル・ハラーミー地区、カルム・マイサル地区、バニー・ザイド地区、カルフール地区、フライターン市、アナダーン市、タッル・ザラーズィール地区、アウラム・クブラー町、マンスーラ村、ドゥワイル・ザイトゥーン村、バーシュカウィー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方無人地帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団(カラムーン・ファトフ軍)と交戦した。

一方、SANA(5月23日付)によると、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯、フサイニーヤ町で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またマナール・チャンネル(5月23日付)によると、シリア軍の支援を受けたヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線との戦闘の末、カラムーン地方のサドル・ブスターン丘を制圧した。

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ハマー県では、クッルナー・シュラカー(5月23日付)によると、アル=カーイダ系組織シャーム自由人イスラーム運動がスーラーン市に敷設した地雷にシリア軍の車輌が触れて、乗っていたシリア軍兵士が4人が死亡した。

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ダルアー県では、SANA(5月23日付)によると、カフルシャムス町で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 23, 2015、AP, May 23, 2015、ARA News, May 23, 2015、Champress, May 23, 2015、al-Hayat, May 24, 2015、Iraqi News, May 23, 2015、Kull-na Shuraka’, May 23, 2015、al-Mada Press, May 23, 2015、Naharnet, May 23, 2015、NNA, May 23, 2015、Reuters, May 23, 2015、SANA, May 23, 2015、UPI, May 23, 2015などをもとに作成。

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国連安保理は、パルミラ遺跡を擁するシリアのタドムル市の住民の安否に「深い懸念」を表明、住民保護の責任がシリア政府にあることを改めて確認する議長声明を採択(2015年5月23日)

国連安保理は、ダーイシュ(イスラーム国)がUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡を擁するシリアのタドムル市(ヒムス県)を制圧したことを受けて安保理議長声明(SC/11904)を採択し、ダーイシュによるテロ行為や遺跡・文化財破壊を改めて非難、同市の住民数千人の安否に「深い懸念」を表明するとともに、住民保護の責任がシリア政府にあることを改めて確認した。

声明案はフランスが提出し、全会一致で採択された。

議長声明の全文は以下の通り:

The members of the Security Council strongly condemned the ongoing barbaric terrorist acts by ISIL in Syria, including its violent takeover of Palmyra.

The members of the Security Council expressed deep concern for the thousands of Palmyra residents inside the city, as well as for those displaced as a result of ISIL’s [Islamic State in Iraq and the Levant] (Da’esh) advance. The members of the Security Council call for the safe passage of civilians fleeing the violence, and reaffirm that the primary responsibility to protect its populations lies with the Syrian authorities. The members of the Security Council stated their grave concern for the protection of the World Heritage site of Palmyra and the systematic campaign of destruction of cultural heritage in Iraq and Syria.

The members of the Security Council condemned in the strongest terms ISIL’s terrorist acts, which reportedly include beheadings and killings. They expressed concern for the women and children in Palmyra, noting ISIL’s pattern of abducting, exploiting, and abusing women and children elsewhere, including rape, sexual abuse, forced marriage, and forced child recruitment committed by ISIL.

The members of the Security Council reiterated their condemnation of the destruction of cultural heritage in Iraq and Syria, particularly by ISIL, including targeted destruction of religious sites and objects, and noted with concern that ISIL and other individuals, groups, undertakings and entities associated with Al-Qaida are generating income from engaging directly or indirectly in the looting and smuggling of cultural heritage items from archaeological sites, museums, libraries, archives, and other sites in Syria and Iraq, which is being used to support their recruitment efforts and to strengthen their operational capability to organize and carry out terrorist attacks. The members of the Security Council underlined the need to bring perpetrators of these acts to justice.

The members of the Security Council stressed again that ISIL must be defeated and that the intolerance, violence, and hatred it espouses must be stamped out. The members of the Council further emphasized that such continued acts of barbarism perpetrated by ISIL do not intimidate them, but rather stiffen their resolve, and stressed that there has to be a common effort amongst Governments and institutions, including those in the region most affected, to counter ISIL, as the Council resolved in United Nations Security Council resolutions 2170 (2014) and 2199 (2015), and underscored the need for the full and immediate implementation of these resolutions by all Member States. They reminded States that they must ensure that measures taken to combat terrorism comply with all their obligations under international law, in particular international human rights, refugee, and humanitarian law.

The members of the Security Council voiced their strong support for UNESCO [United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization] Director-General Bokova’s efforts to address the destruction and looting of cultural heritage, including through UNESCO’s efforts to assist in the implementation of relevant provisions of United Nations Security Council resolution 2199 (2015).

AFP, May 23, 2015、AP, May 23, 2015、ARA News, May 23, 2015、Champress, May 23, 2015、al-Hayat, May 24, 2015、Iraqi News, May 23, 2015、Kull-na Shuraka’, May 23, 2015、al-Mada Press, May 23, 2015、Naharnet, May 23, 2015、NNA, May 23, 2015、Reuters, May 23, 2015、SANA, May 23, 2015、UPI, May 23, 2015などをもとに作成。

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シャッラーシュ人民議会議員:ダーイシュ(イスラーム国)、ファトフ軍に対するシリア軍の敗北の責任をとって、フライジュ国防大臣は辞任すべき」(2015年5月22日)

アブドゥッラー・イブラーヒーム・シャッラーシュ人民議会議員(アレッポ県諸地域A部門選出、無所属)はフェイスブックで、ヒムス県タドムル市でのダーイシュ(イスラーム国)に対するシリア軍の敗北や、イドリブ県でのファトフ軍に対するシリア軍の敗北の責任をとって、ファフド・ジャースィム・フライジュ国防大臣は辞任すべきだと綴った。

AFP, May 22, 2015、AP, May 22, 2015、ARA News, May 22, 2015、Champress, May 22, 2015、al-Hayat, May 23, 2015、Iraqi News, May 22, 2015、Kull-na Shuraka’, May 22, 2015、al-Mada Press, May 22, 2015、Naharnet, May 22, 2015、NNA, May 22, 2015、Reuters, May 22, 2015、SANA, May 22, 2015、UPI, May 22, 2015などをもとに作成。

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ファトフ軍がジスル・シュグール国立病院を制圧:シリア軍による脱出作戦の成功か、ファトフ軍による要撃の成功か?(2015年5月22日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなるファトフ軍が、ジスル・シュグール市南西部郊外でシリア軍、国防隊との激しい戦闘の末、同地を完全制圧し、またシリア軍兵士・国防隊隊員とその家族約250人が籠城を続けていたジスル・シュグール国立病院を陥落させた。

Kull-na Shuraka', May 22, 2015
Kull-na Shuraka’, May 22, 2015

複数の活動家によると、ファトフ軍はジスル・シュグール国立病院に籠城していたシリア軍兵士・国防隊隊員70人以上を殺害、士官4人を含む20人を捕捉、また数十人が逃走したという(その後(5月27日)、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、ジスル・シュグール国立病院から脱出できたシリア軍兵士が90人以上に上ったが、のこる200人以上がファトフ軍との戦闘で死亡したと発表した)。

これに対して、シリア軍は早朝からジスル・シュグール病院一帯に6回以上にわたり空爆を行うとともに、約250発の迫撃砲で砲撃を加えたが、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、この攻撃は籠城する兵士らの撤退の援護を目的としたものだったと思われるという。

これに関して、SANA(5月22日付)は、ジスル・シュグール国立病院に籠城していたシリア軍守備隊が「タクフィール主義テロ集団」の包囲を解除、同地周辺に展開する部隊の援護空爆・砲撃を受け、負傷者らとともに脱出に成功したと報じた。

SANA特派員によると、シリア軍部隊は脱出に際して、病院を破壊したという。

またSANA(5月22日付)は、アサド大統領が、イドリブ県ジスル・シュグール市内にあるジスル・シュグール国立病院に対するファトフ軍の包囲を解除し、脱出に成功した守備隊のマフムード・サフバ大佐に電話をかけ、「あなたがたは自らの勇敢さをもってシリア・アラブ軍のすべての兵士のありようを表明した。あなた方は、敗北、降伏を考えることなく耐え抜き、抵抗した」との祝辞を送ったと伝えた。

しかし、スィラージュ・プレス(5月22日付)は、現地消息筋の話として、ファトフ軍が病院地下に向けてトンネルを掘削し、そのことを察知したシリア軍を敢えて脱出させ、病院から出てきた兵士を攻撃、数十人を殺害し、多数を捕捉したと報じた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアナダーン市に「樽爆弾」2発を投下し、子供3人と女性9人の合わせて11人が死亡した。

一方、SANA(5月22日付)によると、アレッポ市バニー・ザイド地区、ザバディーヤ地区、フィルドゥース地区、アシュラフィーヤ地区、シャッアール地区、タッラト・タクリース地区、アーミリーヤ地区、サラーフッディーン地区、マンスーラ村、カフルハムラ村、アナダーン市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市内でシリア軍とジハード主義武装集団が交戦し、戦闘員4人が死亡、またダーイル町ではシリア軍の空爆で2人が、イズラア市では反体制武装集団の砲撃で6人が死亡した。

一方、SANA(5月22日付)によると、マスミヤ、ダルアー市内各所で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、アッシリア人権監視団などによると、カルヤタイン市の修道院のジャーク(ヤアクーブ)・ムラード神父(マール・ムーサー・ハバシー修道院長兼マール・イルヤーン修道院長)が21日、武装集団に拉致されたと伝えた。

Kull-na Shuraka', May 22, 2015
Kull-na Shuraka’, May 22, 2015

一方、SANA(5月22日付)によると、西サラーム村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(5月22日付)によると、ドゥーマー市南部農場地帯、ハラスター市、アイン・タルマー村、アルバイン市、ダイル・サルマーン町郊外、ハーン・シャイフーン・キャンプ一帯、フライタ村無人地帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、イスラーム旅団、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(5月22日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(5月22日付)によると、マスハラ丘、西サムダーニーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 22, 2015、AP, May 22, 2015、ARA News, May 22, 2015、Champress, May 22, 2015、al-Hayat, May 23, 2015、May 27, 2015、Iraqi News, May 22, 2015、Kull-na Shuraka’, May 22, 2015、al-Mada Press, May 22, 2015、Naharnet, May 22, 2015、NNA, May 22, 2015、Reuters, May 22, 2015、SANA, May 22, 2015、Siraj Press, May 22, 2015、UPI, May 22, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合「イスラーム国(ダーイシュ)によるタドムル市制圧を利用して、アサド政権は革命勢力に打撃を与えようとしている」(2015年5月22日)

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)によるタドムル市制圧に関して、「革命勢力」に打撃を与えるためにアサド政権がダーイシュを利用していると断じる一方、米国が主導する有志連合が「アサドとダーイシュのテロに対抗し得る唯一の勢力である自由シリア軍への支援と協調を通じて戦略を変更しない限り、失敗する」と主張した。


AFP, May 22, 2015、AP, May 22, 2015、ARA News, May 22, 2015、Champress, May 22, 2015、al-Hayat, May 23, 2015、Iraqi News, May 22, 2015、Kull-na Shuraka’, May 22, 2015、al-Mada Press, May 22, 2015、Naharnet, May 22, 2015、NNA, May 22, 2015、Reuters, May 22, 2015、SANA, May 22, 2015、UPI, May 22, 2015などをもとに作成。

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タドムル市を制圧したダーイシュ(イスラーム国)の進軍続く(2015年5月22日)

ヒムス県では、ARA News(5月22日付)によると、タドムル市を制圧したダーイシュ(イスラーム軍)がさらに進軍し、ヒムス市東部約40キロの距離に位置するT4航空基地(通称タイフール航空基地)に対して、爆弾を積んだ車2台で自爆攻撃を行い、シリア軍と交戦した。

同報道によると、シリア軍は今のところ、抵抗を続け、撤退していないという。

また、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が21日に完全制圧したタドムル市内で、シリア軍兵士・国防隊隊員17人と政権を支持する民間人多数を処刑した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・タムル市南東部郊外一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、ハーブール護衛部隊、シリア正教軍事評議会民兵、サナーディード軍からなる合同部隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

また、ARA News(5月22日付)によると、有志連合がハサカ市西部郊外で、ダーイシュ(イスラーム国)の武器庫を空爆、破壊した。

また、ARA News(5月23日付)によると、ハサカ市南西部のシリア軍、国防隊の拠点複数カ所をダーイシュ(イスラーム国)が攻撃したが、シリア軍はこれを撃退した。

一方、SANA(5月22日付)によると、シリア軍がタッル・バールード村、シャッダーディー市・フール町交差点でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、同地を制圧した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル航空基地一帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市東部のシャイフ・ナッジャール市工業団地地区周辺で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(5月22日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方のバトラー村一帯で、ジハード主義武装集団がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘員3人が死亡した。

AFP, May 22, 2015、AP, May 22, 2015、ARA News, May 22, 2015、May 23, 2015、Champress, May 22, 2015、al-Hayat, May 23, 2015、Iraqi News, May 22, 2015、Kull-na Shuraka’, May 22, 2015、al-Mada Press, May 22, 2015、Naharnet, May 22, 2015、NNA, May 22, 2015、Reuters, May 22, 2015、SANA, May 22, 2015、UPI, May 22, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がタンフ国境通行所(ヒムス県)から撤退、ダーイシュ(イスラーム国)が同地を掌握(2015年5月22日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア政府がイラク国境に位置するタンフ国境通行所から撤退したのを受け、ダーイシュ(イスラーム国)が同国境通行所を制圧した。

タンフ国境通行所に面するイラク側のワリード国境通行所は、ダーイシュの攻撃を受けすでに閉鎖されていた。

これにより、シリア・イラク国境の通行所は、西クルディスタン移行期民政局が管理するヤアルビーヤ国境通行所を除いて、ダーイシュの支配下に入り、シリア政府はレバノン国境の国境通行所(6カ所)とハサカ県のカーミシュリー市の国境通行所を保持するのみとなった。

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なお、シリアと周辺諸国を結ぶ国境通行所の管理・支配状況は以下の通り。

1. 対ヨルダン国境

ナスィーブ・ジャービル国境通行所(ダルアー県):ヌスラ戦線、「自由シリア軍」南部戦線などが2015年4月に制圧。

ダルアー(旧税関局)・ラムサー国境通行所(ダルアー県):ジハード主義武装集団が2013年11月に制圧。

2. 対イラク国境

ヤアルビーヤ・ラビーア国境通行所(ハサカ県):2012年7月に「自由シリア軍」が制圧、その後シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が争奪戦を繰り広げ、2014年10月以降は西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガが管理。

ブーカマール・カーイム国境通行所(ハサカ県):2012年11月に「自由シリア軍」が制圧、その後2014年7月にダーイシュ(イスラーム国)が掌握。

タンフ・ワリード国境通行所(ヒムス県):ダーイシュが2015年5月22日に制圧。またイラク側のワリード国境通行所はダーイシュ(イスラーム国)の攻撃を受け閉鎖。

3. 対トルコ国境

カサブ・ヤイラダーウ国境通行所(ラタキア県):シリア側のカサブ国境通行所はシリア政府が掌握しているが、トルコ側のヤイラダーウ国境通行所は閉鎖。

バーブ・ハワー・ジルヴェギョズ国境通行所(イドリブ県):シリア側のバーブ・ハワー国境通行所はアナトリア通信が言うところの「反体制勢力」が管理。

バーブ・サラーマ・オンジュプナル(アレッポ県):シリア側のバーブ・サラーマ国境通行所はアナトリア通信が言うところの「反体制勢力」が管理。

ジャラーブルス・カルカムシュ国境通行所(アレッポ県):シリア側のジャラーブルス国境通行所はダーイシュ(イスラーム国)が管理。

アイン・アラブ・ミュルシトプナル国境通行所(アレッポ県):シリア側のアイン・アラブ国境通行所は西クルディスタン移行期民政局が管理。

タッル・アブヤド・アクチャカレ国境通行所(ラッカ県):シリア側のタッル・アブヤド国境通行所はダーイシュ(イスラーム国)が管理。

ラアス・アイン・ジェイランプナル国境通行所(ハサカ県):シリア側のラアス・アイン国境通行所は西クルディスタン移行期民政局が管理。

カーミシュリー・ヌサイビン国境通行所(ハサカ県):シリア側のカーミシュリー国境通行所はシリア政府が管理し、国連の人道支援物資を搬入するために使用。

アイン・ディーワール・ジズレ国境通行所(ハサカ県):シリア側のアイン・ディーワール国境通行所は西クルディスタン移行期民政局が管理。

4. イスラエル占領下のゴラン高原

クナイトラ通行所:2014年8月にシャームの民のヌスラ戦線が制圧。

5. 対レバノン国境

ジュダイダト・ヤーブース・マスナア国境通行所(ダマスカス郊外県):シリア政府が管理。

ジュースィーヤ・カーラ国境通行所(ヒムス県):シリア政府が管理。

タッルカラフ国境通行所(ヒムス県):反体制武装集団がタッルカラフ市一帯を制圧。

ジスル・カマール・ワーディー・ハーリド国境通行所(ヒムス県):シリア政府が管理。

ダブースィーヤ・ウブーディヤ国境通行所(タルトゥース県):シリア政府が管理。

タルトゥース・アリーダ国境通行所(タルトゥース県):シリア政府が管理。

AFP, May 22, 2015、AP, May 22, 2015、ARA News, May 22, 2015、Champress, May 22, 2015、al-Hayat, May 23, 2015、Iraqi News, May 22, 2015、Kull-na Shuraka’, May 22, 2015、al-Mada Press, May 22, 2015、Naharnet, May 22, 2015、NNA, May 22, 2015、Reuters, May 22, 2015、SANA, May 22, 2015、UPI, May 22, 2015などをもとに作成。

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国防隊がダイル・ザウル市でダーイシュ(イスラーム国)と戦うための義勇兵募集を開始(2015年5月21日)

クッルナー・シュラカー(5月21日付)は、ダイル・ザウル市の国防隊(特殊作戦部隊)が、市内のジャウラ地区、クスール地区、ハラービシュ地区での義勇兵の募集を開始したと伝えた。

同報道によると、義勇兵には月額5,000シリア・ポンドの給与が支払われ、ダイル・ザウル航空基地一帯でのダーイシュ(イスラーム国)との戦闘に投入されるという。

AFP, May 22, 2015、AP, May 22, 2015、ARA News, May 22, 2015、Champress, May 22, 2015、al-Hayat, May 23, 2015、Iraqi News, May 22, 2015、Kull-na Shuraka’, May 22, 2015、al-Mada Press, May 22, 2015、Naharnet, May 22, 2015、NNA, May 22, 2015、Reuters, May 22, 2015、SANA, May 22, 2015、UPI, May 22, 2015などをもとに作成。

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アレッポ県などで、シリア軍と反体制武装集団が交戦(2015年5月21日)

アレッポ県では、SANA(5月21日付)によると、アレッポ市カルム・カーティルジー地区、バニー・ザイド地区、ハンダラート・キャンプ一帯、シャーミル村、ハーン・アサル村、アナダーン市、スーラーン町一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、バドル殉教者旅団、シャーム戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ダルクーシュ町各所をシリア軍が空爆し、15人が死亡した。

シリア軍はまた、バーラ村、マウザラ村、ナリラヤー村、クーリーン村、マストゥーマ村郊外の野営キャンプ、マクバラ村に対しても空爆を行った。

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ダルアー県では、SANA(5月21日付)によると、ダーイル町、ダルアー市アブー・バクル・モスク一帯などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム・ムサンナー運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(5月22日付)によると、自由シリア軍南部戦線第1軍が、イズラア市に終結していたシリア軍に対して迫撃砲などで攻撃を加えた。

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クナイトラ県では、SANA(5月21日付)によると、タッル・マスハルで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャーム自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 21, 2015、AP, May 21, 2015、ARA News, May 21, 2015、Champress, May 21, 2015、al-Hayat, May 22, 2015、Iraqi News, May 21, 2015、Kull-na Shuraka’, May 21, 2015、May 22, 2015、al-Mada Press, May 21, 2015、Naharnet, May 21, 2015、NNA, May 21, 2015、Reuters, May 21, 2015、SANA, May 21, 2015、UPI, May 21, 2015などをもとに作成。

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ボグダノフ外務副大臣「米国はアサド政権の代わりがないことを理解した」(2015年5月21日)

RT(5月21日付)によると、ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣は記者団に対し「米政権はあることを理解した。それは現時点において、アサド大統領と現シリア政府の代わりはないということだ。代わりとしているのは、過激派、テロリスト、そしてダーイシュ(イスラーム国)だ」と述べた。

AFP, May 21, 2015、AP, May 21, 2015、ARA News, May 21, 2015、Champress, May 21, 2015、al-Hayat, May 22, 2015、Iraqi News, May 21, 2015、Kull-na Shuraka’, May 21, 2015、al-Mada Press, May 21, 2015、Naharnet, May 21, 2015、NNA, May 21, 2015、Reuters, May 21, 2015、RT, May 21, 2015、SANA, May 21, 2015、UPI, May 21, 2015などをもとに作成。

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トルコ大統領府報道官「ダーイシュ(イスラーム国)のシリアでの攻勢はシリア政府に資する」(2015年5月21日)

トルコのイブラヒム・カルン大統領府報道官は、ダーイシュ(イスラーム国)のシリア国内での攻勢に関して「シリア政府の利益に資する」と述べた。

カルン報道官はまた、記者会見で「シリアの危機は新たな進展を見せている…。トルコは「穏健な反体制派」のための教練プログラムを実施するために米国とともに行動する…。プログラムは現在実施中で、その成果は近い将来に現れるだろう」と述べた。

ARA News(5月21日付)が伝えた。

AFP, May 21, 2015、AP, May 21, 2015、ARA News, May 21, 2015、Champress, May 21, 2015、al-Hayat, May 22, 2015、Iraqi News, May 21, 2015、Kull-na Shuraka’, May 21, 2015、al-Mada Press, May 21, 2015、Naharnet, May 21, 2015、NNA, May 21, 2015、Reuters, May 21, 2015、SANA, May 21, 2015、UPI, May 21, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)がUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡を含むタドムル市一帯を制圧(2015年5月21日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダドムル市全域および同市南西部に位置するUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡にダーイシュ(イスラーム国)が展開した。

これに関して、AFP(5月21日付)は、ムハンマド・ハサン・ヒムスィーを名乗るタドムル市出身の活動家の話として、シリア軍は、ダーイシュの侵入に抵抗することなく、ほとんどの拠点から撤退したと伝えた。

ダーイシュ(イスラーム国)ヒムス州もツイッターを通じて、「イスラーム国のムジャーヒディーンがタドムル市を完全制圧し…、ヌサイリー体制軍は崩壊し、多くの死者を残して撤退した」と発表した。

Reuters, May 21, 2015
Reuters, May 21, 2015
SANA, May 21, 2015
SANA, May 21, 2015

SANAも、5月20日に「国防隊は、住民の大多数の避難経路を確保しつつタドムル市内の複数の地区から撤退した」と伝えていた。

『ハヤート』(5月22日付)によると、ダーイシュは、20日昼にタドムル市への突入に成功したのを受け、シリア軍は、拠点としていた市内東部に位置するタドムル刑務所、タドムル航空基地、西部に位置する軍事情報局から撤退、21日夜にダーイシュは軍事情報局を掌握した。

またクッルナー・シュラカー(5月21日付)によると、ダーイシュはタドムル市に加えて、同市東部の第3石油輸送ステーション(T3)、ジャズル・ガス採掘所周辺のシリア軍検問所5カ所、フルクルス町を制圧、これに対してシリア軍はダーイシュによって制圧されたタドムル市に対して激しい空爆を行った。

シリア人権監視団によると、タドムル市一帯に駐留していたシリア軍部隊は、ヒムス市方面に撤退、また住民の一部もヒムス市に向かって避難しているという。

同監視団によると、13日に始まったタドムル市一帯での戦闘による死者数は462人に達しているという。

このうち71人が民間人で、そのなかの49人がダーイシュによって斬首され、死亡したという。

またシリア軍、国防隊の死者は241人、ダーイシュ戦闘員の死者は150人におよぶという。

ダーイシュによるタドムル市制圧により、シリア政府・軍は、S1航空基地、S2航空基地、タイフール航空基地など複数の拠点を除くダマスカス県とダイル・ザウル市を結ぶ国際幹線道路一帯の地域の大部分を喪失したことになる。

なお、ダーイシュが制圧したタドムル刑務所には、35年にわたり拘留されているレバノン人35人を含む受刑者多数が収監されていたが、『ハヤート』(5月22日付)によると、彼らの消息は不明。

しかし、タドムル情報センターを名乗る組織は、シリア当局がタドムル刑務所や軍事情報局の収監者を別の施設に移送しており、ダーイシュが突入した際に両施設には誰もいなかったと主張している。

パルミラ遺跡はシリアにある6つのUNESCO世界文化遺産の一つ。

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シリア博物館遺跡局のマアムーン・アブドゥルカリーム局長は、AFP(5月21日付)に「遺憾ながら、タドムルは今日、テロ集団ダーイシュに掌握されてしまった。これは全人類、そして世界の文明にとっての損失だ…。同市は残念ながら人質になってしまった」と述べた。

アブドゥルカリーム局長はそのうえで「国際社会にこれ以上無関心を続けないよう訴えたい。無関心はもう充分だ。シリアの遺産は人類の遺産であり、国際社会はこの遺産への破壊、密売を阻止するために行動しなければならない」と主張した。

また「タドムルの戦いは世界的な戦いだ…。世界のすべての国、ダーイシュの車列や大群が同市に進軍するのを阻止しなければならなかった」と述べ、タドムル市へのダーイシュ侵攻に介入しなかった有志連合を暗に批判した。

一方、パルミラ遺跡やタドムル国立博物館所蔵の彫像など数百点を安全な場所に移したが、移設できない石柱などはそのまま残されていることを明らかにした。

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ハサカ県では、ARA News(5月21日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、ハーブール護衛部隊、シリア正教軍事評議会民兵、サナーディード軍からなる合同部隊がタッル・タムル市郊外のタッル・シャーミーラーン村、ギーブシュ村、タッル・ナスリー村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、同地一帯を奪還した。

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アレッポ県では、ARA News(5月21日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、アイン・アラブ市南部郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、司令官(アミール)のアブー・ジャービル・アンサーリー氏を殺害した。

また、ARA News(5月21日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がマンビジュ市で、56人を処刑した。

一方、SANA(5月21日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(5月21日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、シリア政府内通者、自由シリア軍メンバー、シャームの民のヌスラ戦線メンバー併せて9人を処刑した。

一方、ユーチューブ上で、ダーイシュのメンバーがアブー・ハマーム市でシュアイタート部族の男性をRPGで処刑する映像が公開された。

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米中央軍(CENTCOM)は、有志連合が現地時間の20日8時から21日8時までの24時間で、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して18回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は8回におよび、ハサカ県、アレッポ県、ラッカ県のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, May 21, 2015、AP, May 21, 2015、ARA News, May 21, 2015、Champress, May 21, 2015、al-Hayat, May 22, 2015、Iraqi News, May 21, 2015、Kull-na Shuraka’, May 21, 2015、al-Mada Press, May 21, 2015、Naharnet, May 21, 2015、NNA, May 21, 2015、Reuters, May 21, 2015、SANA, May 21, 2015、UPI, May 21, 2015などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県東グータ地方でイスラーム軍の進撃続く(2015年5月20日)

ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(5月21日付)によると、イスラーム軍が第39旅団の第1防衛線上に残るシリア軍最後の拠点であるスーク検問所を制圧、シリア軍がフーシュ・ハイヤート村内に撤退した。

またシリア人権監視団によると、フライタ村郊外無人地帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などアル=カーイダ系組織と交戦した。

シリア軍はさらに、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯を空爆した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(5月20日付)は、反体制武装集団がハーン・シャイフ・キャンプ近郊の第7師団所属第68旅団の検問所を攻撃し、制圧したと伝えた。

一方、SANA(5月20日付)によると、シリア軍がレバノン抵抗運動(ヒズブッラー戦闘員)の支援を受け、フライタ村郊外無人地帯に位置する丘陵地帯(シャムスィーヤト・ヒサーン山、カルナト・タウィール、カルナト・マッシュ、ウクバト・ファスフ)から反体制武装集団を掃討し、同地を完全制圧した。

また、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯、フサイニーヤ町郊外農場地帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 20, 2015、AP, May 20, 2015、ARA News, May 20, 2015、Champress, May 20, 2015、al-Hayat, May 21, 2015、Iraqi News, May 20, 2015、Kull-na Shuraka’, May 20, 2015、al-Mada Press, May 20, 2015、Naharnet, May 20, 2015、NNA, May 20, 2015、Reuters, May 20, 2015、SANA, May 20, 2015、UPI, May 20, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織がイドリブ県ナリラヤー村を制圧(2015年5月20日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線などアル=カーイダ系組織からなるファトフ軍作戦司令室が、シリア政府が支配する県内最後の都市であるアリーハー市に向かって進軍を続け、同市近郊のナリラヤー村でシリア軍と交戦、シリア軍兵士数十人を殺傷し、同地を制圧した。

ファトフ軍作戦司令室はまた、カフルナジュド村一帯でシリア軍と交戦し、シリア軍、国防隊兵士複数を殺傷、戦車2輌を破壊した。

これに対して、シリア軍はジスル・シュグール市およびその周辺、マストゥーマ村一帯、ファイルーン村、サラーキブ市、アブー・ズフール航空基地一帯を空爆した。

一方、SANA(5月20日付)によると、タッル・ムサイビーン村、煉瓦工場、タイイバート村、アイン・スーダ村一帯、ジスル・シュグール市郊外の砂糖工場周辺で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ファトフ軍作戦司令室の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ市旧市街(カッターナ地区)を「樽爆弾」で空爆し、子供3人、女性2人を含む7人が死亡した。

一方、SANA(5月20日付)によると、アレッポ市旧市街、マシュハド地区、バーブ・ハディード地区、インザーラート地区、カーディー・アスカル地区、マンスーラ村、バービース村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(5月20日付)によると、ダルアー市内各所で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム・ムサンナー運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(5月20日付)によると、カスル村の貯水施設、飼料センターの一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 20, 2015、AP, May 20, 2015、ARA News, May 20, 2015、Champress, May 20, 2015、al-Hayat, May 21, 2015、Iraqi News, May 20, 2015、Kull-na Shuraka’, May 20, 2015、al-Mada Press, May 20, 2015、Naharnet, May 20, 2015、NNA, May 20, 2015、Reuters, May 20, 2015、SANA, May 20, 2015、UPI, May 20, 2015などをもとに作成。

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有志連合がYPGとの連携のもと、ハサカ県各所でダーイシュ(イスラーム国)に対して爆撃(2015年5月20日)

シリア人権監視団は、米国が主導する有志連合によるシリア北東部一帯への空爆により、過去48時間で170人のダーイシュ(イスラーム国)メンバーが死亡したと発表した。

有志連合の空爆は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊との調整のもと、ハサカ県タッル・タムル市一帯、ジュワーディーヤ村などで集中的に行われたという。

これに関して、ARA News(5月20日付)は、有志連合がシャッダーディー市に対して空爆を行い、ダーイシュ(イスラーム国)の幹部多数を殺害したと伝えた。

この空爆では、民間人3人も死亡したという。

また、ARA Newsによると、人民防衛隊は、ハサカ市郊外(アブドゥルアズィーズ山一帯)のタッル・タール村、カーヒラ村、サルマーサ村、ダシーシャ村、ダシーシャト・バッカーラ村、ディーバース村、タッル・ハリーファ村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦の末、同地を制圧した。

なお、クッルナー・シュラカー(5月20日付)によると、シリア軍も人民防衛隊と有志連合の攻勢に歩調を合わせるかたちで、ハサカ市南部のシューラー村、シブリー村のダーイシュを放逐、同地を制圧したという。

またSANA(5月20日付)によると、シリア軍と国防隊が、ハサカ市南西部のスーダー村、アブド村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(5月20日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員がハサカ県ジュワーディヤ村にある西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の徴兵事務所内に進入し、自爆ベルトを爆発させ、人民防衛隊戦闘員6人が死亡した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシュハイル村で、「トルコの覚醒(評議会)と連携してイスラーム国に敵対」したとの罪で男性3人を処刑した。

処刑された3人は、トルコからダイル・ザウル県に戻ってきた直後に拘束、処刑されたという。

AFP, May 20, 2015、AP, May 20, 2015、ARA News, May 20, 2015、Champress, May 20, 2015、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2015、al-Hayat, May 21, 2015、Iraqi News, May 20, 2015、Kull-na Shuraka’, May 20, 2015、al-Mada Press, May 20, 2015、Naharnet, May 20, 2015、NNA, May 20, 2015、Reuters, May 20, 2015、SANA, May 20, 2015、UPI, May 20, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)がUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡を擁するタドムル市の北部を制圧(2015年5月20日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、UNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡を擁するタドムル市に対して、ダーイシュ(イスラーム国)が19日深夜から攻勢を開始し、同市北部地区(同市の約3分の1)を占拠した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月20日付)によると、ダーイシュの攻撃を受け、シリア軍はタドムル市北部地区の主要拠点である総合情報部ビル、同地区管理局ビル、パン製造工場などを喪失、AFP(5月20日付)は、活動家の話として、総合情報部ビルを喪失したシリア軍は同地から撤退したと伝えた。

ドゥラル・シャーミーヤによると、ダーイシュはまた、市内中心部の広場に近い東部地区に侵攻すると、同地のハッターブ検問所に駐留するシリア軍部隊は逃走したという。

これに対して、シリア軍は北部地区一帯を空爆したという。

一方、『ハヤート』(5月21日付)によると、タドムル革命調整は、タドムル市住民に対して、「シリア軍の狙撃兵がタドムル市内の軍事情報局ビルやタドムル刑務所に向かう動く標的を狙撃している」として、市内の移動を控えるよう呼びかけた。

タドムル革命調整によると、ダーイシュはタドムル市庁舎、国立博物館方面に進軍を続けているという。

なお、クッルナー・シュラカー(5月20日付)は、タドムル調整のウサーマ・ハティーブを名乗る活動家が、「シリア軍がタドムル市東部一帯(タドムル航空基地、タドムル刑務所)と遺跡がある南西部から「突如」戦術的撤退をした」と主張していると伝えた。

これに対し、SANA(5月20日付)は、国防隊が、住民の大多数の避難経路を確保しつつタドムル市内の複数の地区から撤退する一方、ダーイシュが遺跡地区への侵入を試みるなか、同地を守備するために転戦したと伝えた。

SANAによると、シリア軍はまた、ジャズル・ガス採掘所地帯にある軍事拠点に対するダーイシュの攻撃を撃退したという。

Kull-na Shuraka', May 20, 015
Kull-na Shuraka’, May 20, 015

エジプトのアズハル機構は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)によるタドムル市侵攻に関して「深い懸念」を表明、UNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡の保護を「全人類の戦い」と位置づけた。

『ハヤート』(5月25日付)が伝えた。

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アレッポ県では、SANA(5月20日付)によると、アレッポ市東部のシャイフ・ナッジャール工業団地地区周辺、航空士官学校一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 20, 2015、AP, May 20, 2015、ARA News, May 20, 2015、Champress, May 20, 2015、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2015、al-Hayat, May 21, 2015、May 25, 2015、Iraqi News, May 20, 2015、Kull-na Shuraka’, May 20, 2015、al-Mada Press, May 20, 2015、Naharnet, May 20, 2015、NNA, May 20, 2015、Reuters, May 20, 2015、SANA, May 20, 2015、UPI, May 20, 2015などをもとに作成。

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アサド大統領がアラブ教員連合幹部と会談(2015年5月20日)

アサド大統領はアラブ教員連合第19回総会に出席するためにシリアを訪問中の連合事務局幹部と会談した。

SANA(5月20日付)が伝えた。

SANA, May 20, 2015
SANA, May 20, 2015

AFP, May 20, 2015、AP, May 20, 2015、ARA News, May 20, 2015、Champress, May 20, 2015、al-Hayat, May 21, 2015、Iraqi News, May 20, 2015、Kull-na Shuraka’, May 20, 2015、al-Mada Press, May 20, 2015、Naharnet, May 20, 2015、NNA, May 20, 2015、Reuters, May 20, 2015、SANA, May 20, 2015、UPI, May 20, 2015などをもとに作成。

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