シリア人権監視団:アサド政権崩壊後に回収された公文書から、各地の刑務所で拷問によって死亡した収監者166人の身元を新たに確認したと発表(2024年12月15日)

シリア人権監視団は、アサド政権崩壊後に回収された公文書から、各地の刑務所で拷問によって死亡した収監者166人の身元を新たに確認したと発表した。

AFP, December 15, 2024、ANHA, December 15, 2024、‘Inab Baladi, December 15, 2024、Reuters, December 15, 2024、SANA, December 15, 2024、Sham FM, December 15, 2024、SOHR, December 15, 2024などをもとに作成。

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シリア人権監視団:シリア軍将兵、治安機関要員約数万人とその家族の消息がアサド政権崩壊から1週間経った今も不明(2024年12月14日)

シリア人権監視団は、シリア軍将兵、治安機関要員約数万人とその家族の消息が、アサド政権崩壊から1週間経った今も明らかではないと発表した。

AFP, December 14, 2024、ANHA, December 14, 2024、‘Inab Baladi, December 14, 2024、Reuters, December 14, 2024、SANA, December 14, 2024、Sham FM, December 14, 2024、SOHR, December 14, 2024などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県のユーフラテス川西岸各所からイラクに逃れた共和国護衛隊第103旅団や国境警備隊の離反将兵、税関局などの公務員ら約2,100人がシリアへの帰国を求める声明を発表(2024年12月13日)

シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル県のユーフラテス川西岸各所からイラクに逃れた共和国護衛隊第103旅団や国境警備隊の離反将兵、税関局などの公務員ら約2,100人がシリアへの帰国を求める声明を発表した。

イラクへの避難者は現在、在イラン・シリア大使館と帰国の方途について連絡を取り合っているという。

AFP, December 13, 2024、ANHA, December 13, 2024、‘Inab Baladi, December 13, 2024、Reuters, December 13, 2024、SANA, December 13, 2024、Sham FM, December 13, 2024、SOHR, December 13, 2024などをもとに作成。

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シリア人権監視団:サイドナーヤー中央刑務所での拷問などで33人が死亡していたことを新たに確認(2024年12月13日)

シリア人権監視団は、ダマスカス郊外県サイドナーヤー中央刑務所での拷問などで33人が死亡していたことを新たに確認したと発表した。

AFP, December 13, 2024、ANHA, December 13, 2024、‘Inab Baladi, December 13, 2024、Reuters, December 13, 2024、SANA, December 13, 2024、Sham FM, December 13, 2024、SOHR, December 13, 2024などをもとに作成。

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ロイター通信は、政権高官などの情報をもとに、アサド大統領がロシアに亡命する直前の様子を詳細に伝える(2024年12月13日)

ロイター通信(12月13日付)は、アサド政権高官などの情報をもとに、アサド大統領がロシアに亡命する直前の様子の詳細について伝えた。

記事の概要は以下の通り。

アサド大統領は政権が崩壊に向かうなか、シリアを脱出する計画についてほとんど誰にも打ち明けなかった。関係者や出来事を知る複数の情報筋によると、側近や政府関係者、さらには親族に対しても嘘をついたり、計画を隠していた。

モスクワへの脱出の数時間前(12月7日)、アサド大統領は国防省で約30名の軍および治安関係の幹部と会合を開いた。同会合に出席していた司令官の1人が、匿名を条件にその内容について明らかにしたところによると、アサド大統領は、ロシアからの軍事支援が間もなく到着するとしたうえで、地上部隊に抵抗を続けるよう求めた。

アサド大統領の側近の1人によると、大統領は土曜日、勤務を終えた後、自宅に戻ると大統領府事務局長に告げたが、実際には空港へ向かった。 アサド大統領は、ブサイナ・シャアバーン大統領府特別顧問に電話をかけ、演説を書くために自宅に来るよう依頼したが、彼女が到着すると、そこには誰もいなかったという。 アサド大統領の側近3人の話によると、実弟のマーヒル・アサド准将さえも脱出計画を知らせていなかった。ある情報筋によれば、マーヒル准将はヘリコプターでイラクに入り、その後ロシアに移動したという。 アサド大統領の母方の従兄弟であるイハーブ・マフルーフ氏とイヤード・マフルーフ氏も、側近やレバノンの治安当局によると、置き去りにされ、2人は車でレバノンに逃亡しようとしたが、その途中で反体制派の邀撃を受け、イハーブは銃撃されて死亡し、イヤード氏も負傷したとされる(ただしこれについては事実確認はとれていないという)。

中東地域の外交官2人によると、アサド大統領は12月8日(日曜日)、航空機で首都ダマスカスを脱出した。機体のトランスポンダーは切られ、レーダーに映らないかたちで離陸したという。

3人の側近と外交官1人によると、アサド大統領はラタキア県のフマイミーム航空基地に飛び、そこからモスクワへ向かった。彼の妻アスマー氏と3人の子どもたちはすでにロシアの首都で彼を待っていた。

なお、「攻撃抑止」軍事作戦局による一大侵攻作戦が開始された際、アサド大統領はロシアとイランに支援を求めたが、ことごとく拒否されたという。

アサド大統領は11月28日に、モスクワを秘密裡に訪問し、ロシアに軍事介入を求めたが、中東地域の3人の外交官によるとロシア大統領府は関与を望まず、アサド大統領の要請を無視した。

アサド大統領は当初、UAEへの亡命を希望した。だが、UAEは化学兵器使用の疑いで欧米諸国の制裁対象となっている彼を受け入れることが国際的な反発を招くことを懸念して、これを拒否した。

ロシアは、軍事介入には消極的だったが、アサド大統領の安全に脱出させるための外交努力を主導した。

セルゲイ・ラヴロフ外務大臣はドーハ・フォーラムに際して、シャーム解放機構とつながりがあるトルコ、カタールと協議を行い、脱出を手配した。

アサド大統領の脱出直前の12月7日(土曜日)の夜10時30分、モハンマド・ガーズィー・ジャラーリー首相はアサド大統領と電話で話した。ジャラーリー首相によると、彼が状況の深刻さを伝えると、アサド大統領は「明日になればわかる」と答えたという。しかし、その翌朝
再び電話をかけた際には、アサド大統領からの応答はなかった。

AFP, December 13, 2024、ANHA, December 13, 2024、‘Inab Baladi, December 13, 2024、Reuters, December 13, 2024、SANA, December 13, 2024、Sham FM, December 13, 2024、SOHR, December 13, 2024などをもとに作成。

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シリア国内各所で、アサド政権の崩壊を祝う「勝利の金曜日」と銘打った集会、デモが行われ、数十万人が参加した。(2024年12月13日)

シリア国内各所で、アサド政権の崩壊を祝う「勝利の金曜日」と銘打った集会、デモが行われ、数十万人が参加した。

デモはアサド政権の支配下にあった首都ダマスカス、アレッポ市、ヒムス市、ハマー市、ラタキア市、スワイダー市、ダルアー市、ヒムス県クサイル市、シャーム解放機構の支配下にあったイドリブ市、アレッポ県アターリブ市でデモが行われた。






また、アレッポ県のジャラーブルス市では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支配に抗議するデモが、ラッカ県のスルーク町では、「攻撃抑止」軍事司令局や「自由の暁」作戦を継続するシリア国民軍による解放を求めるデモが行われた。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市でアサド政権の崩壊と「シリア革命旗」の掲揚を祝うデモでの空砲によって、市民1人が死亡した。

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SANA(12月13日付)は、首都ダマスカス中心部で行われた「勝利の金曜日」のデモ、ウマイヤ・モスクでの午後の集団礼拝の様子を伝えた。


AFP, December 13, 2024、ANHA, December 13, 2024、‘Inab Baladi, December 13, 2024、Reuters, December 13, 2024、SANA, December 13, 2024、Sham FM, December 13, 2024、SOHR, December 13, 2024などをもとに作成。

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シリアの首相府は、シャーム解放機構の解体、ジャウラーニー氏を司令官とするシリア軍の新設、アラウィー派の軍、警察からの排除などを決定(2024年12月12日)

シリアの首相府は以下の一連の決定を発出した。

決定第13号
政府機関を退職した全職員へ、前体制が停止していた年金について、過去数年分の全額を郵便局の各支店から引き出す権利がある。

決定第14号
シリア・アラブ共和国のすべての市民は、本年末までにシリア救国内閣発行の身分証明書の取得が義務づけられる。この手続きのため、以下の3つの地域にセンターが設置される予定である:ダマスカス県、ラッカ県、スワイター県、クナイトラ県はダマスカス民事局で対応、ヒムス県、タルトゥース県、ハマー県はハマー民事局で対応、アレッポ県、ラタキア県はイドリブ市民事で対応。民事局はすべての市民のデータや書類を、市民のデータと文書のすべてを登録した県に移送・整理済みである。

決定第15号
来年初め以降、いかなる市民または戦闘員であっても、公衆の場で武器を見せることは禁止される。この規定に違反した場合、法的責任を問われ、武器は押収される。

決定第16号
シャーム解放機構を解散し、アフマド・フサイン・シャルラが指揮するシリア軍武装部隊総司令部を新たに設立する。

決定第17号
(シリア)国民軍およびすべての革命諸派の戦闘員は、本年末までにシリア軍武装部隊総司令部の指揮下に参加することが義務づけられる。これに従わない者は、軍事活動を停止されることとなる。さらに、軍武装部隊への志願が希望者に対して開放される。この対象は、シリア・アラブ共和国のすべての市民に適用されるが、アラウィー派の市民は例外とされる。

決定第18号
アラウィー派のいかなる人物も、軍隊および内務省への加入を厳格に禁止する。

決定第19号
シリア・アラブ共和国国内のすべての市民は、新しいシリア・ポンドが来年3月に発行されるまでの間、トルコ・リラ、シリア・ポンド、および米ドルでの取引を行うことが義務づけられる。

決定第20号
アサド一族による犯罪行為のために職務を放棄していた政府機関職員は、最長で6ヵ月以内に職務に復帰することとする。

決定第21号
すべての輸入業者は、貨物をトルコのメルシン港ではなく、シリアの港へ移送することが義務づけられる。この措置に伴い、2025年末まで関税は完全に免除される。

決定第22号
バーブ・ハワー、サラーキブ、ハマー、ヒムス、ダマスカスを結ぶ国際幹線道路を再開させる。一方で、ガズィアンテップとアレッポを結ぶルートは完全に閉鎖される。

決定第23号
シリア・トルコ間のすべての国境通行所を閉鎖する。ただし、バーブ・ハワー国境通行所のみは例外として引き続き開放される。

決定第24号
海外在住のシリアの商人および製造業者へ、シリア・アラブ共和国に帰国を希望する者には全面的な支援とサービスを提供する。

決定第25号
レバノンに居住するすべてのシリア市民に対し、本年末までにシリア・アラブ共和国に帰国するよう求める。年末以降は、レバノンから直接シリアへの入国は受け付けられず、第三国を経由してシリアに入国する必要があると定められている。

決定第26号
ダマスカス国際空港およびアレッポ国際空港は、来年初めから運用が再開される予定である。また、イドリブ市西部の森林地域に新たな国際空港を建設する計画が進められており、2026年末までに完成する見込みである。

決定第27号
最新の高速地下鉄プロジェクトの建設に着手する。計画されている運行ルートは、ダイル・ザウル・アレッポ間、イドリブ・ラタキア間、アレッポ・イドリブ間、ハマー・ヒムス間、ダマスカス・ダルアー間である。

決定第28号
シリア砂漠に大規模な太陽光発電プロジェクトを開始する。このプロジェクトは、エノロジー社を通じて投資家からの申請を受けつける。同プロジェクトの目的は、シリア全土に電力を供給することで、来年初頭に着工し、同年末までに完成する予定である。

決定第29号
戦争被害者からのすべての申請を受け付け、来年3月より復興および住宅建設を開始する予定である。まずはインフラの再建から始め、その後に住宅プロジェクトを進める計画である。また、戦争による被害者には補償が行われる予定である。

AFP, December 12, 2024、ANHA, December 12, 2024、‘Inab Baladi, December 12, 2024、Reuters, December 12, 2024、SANA, December 12, 2024、Sham FM, December 12, 2024、SOHR, December 12, 2024などをもとに作成。

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バアス党中央指導部はイブラーヒーム・ハディード副書記長名で声明を出し、追って通知があるまで党活動を停止すると発表(2024年12月11日)

バアス党(アラブ社会主義バアス党)中央指導部は、12月11日付でイブラーヒーム・ハディード副書記長名で声明を出し、「追って通知があるまで」党活動を停止すると発表した。

声明の内容は以下の通り:

アラブ社会主義バアス党中央指導部は、あらゆる形態の党活動を停止し、すべての設備、車輛、武器を内務省に引き渡すことを決定した。また、党活動停止の決定には以下が含まれる:

1. 解雇された職員の職務復帰:党から一時的または完全に解雇された全職員の解雇を解除する。出向職員や派遣職員を元の職場である各省庁や政府機関に復帰させる。

2. シャーム私立大学を高等教育省の監督下に移管:同大学の監督を高等教育省に移管し、教育活動の継続と学術および行政の直接監督を確保する。

3. 党の資産監視の移管:党の全ての資産と財産を財務省の管理および司法省の監視下に置き、その収益をシリア中央銀行に移管する。そして、既存の法律に基づいて収益を処理する。

アルジャズィーラ(12月12日付)などが伝えた。

AFP, December 12, 2024、Aljazeera, December 12, 2024、ANHA, December 12, 2024、‘Inab Baladi, December 12, 2024、Reuters, December 12, 2024、SANA, December 12, 2024、Sham FM, December 12, 2024、SOHR, December 12, 2024などをもとに作成。

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シリア人権監視団:ダマスカス郊外県のサイドナーヤー刑務所で22人の民間人が拷問などで死亡したことを新たに確認(2024年12月11日)

シリア人権監視団は、ダマスカス郊外県のサイドナーヤー刑務所で22人の民間人が拷問などで死亡したことを新たに確認したと発表した。

AFP, December 11, 2024、ANHA, December 11, 2024、‘Inab Baladi, December 11, 2024、Reuters, December 11, 2024、SANA, December 11, 2024、Sham FM, December 11, 2024、SOHR, December 11, 2024などをもとに作成。

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ホワイト・ヘルメットはサイドナーヤー中央刑務所で秘密の地下室や未発見の地下通路が存在することを示す証拠は見つからなかったと発表(2024年12月10日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局によって掌握されたサイドナーヤー中央刑務所で、スワイダー県出身の家族3人が拷問を受けて死亡したことを裏付ける公文書が発見された。

3人は、2020年にスワイダー県のサルハド市で拘束されていた。

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ホワイト・ヘルメット(民間防衛隊)は声明を出し、ダマスカス郊外県のサイドナーヤー中央刑務所のすべてのセクション、施設、地下室、中庭、建物の外部で捜索を行い、秘密の地下室や未発見の地下通路が存在することを示す証拠は見つからなかったと発表した。

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サイドナーヤー逮捕者失踪者連盟(ADMSP)が入手したとされる公式文書によると、2024年11月28日までに同刑務所に収容された収監者の数は4,300人(うち戦場法廷での有罪者1,231人、テロ法廷での有罪者252人、刑事裁判所などでの有罪者2,817人)に達した。

AFP, December 10, 2024、ANHA, December 10, 2024、‘Inab Baladi, December 10, 2024、Reuters, December 10, 2024、SANA, December 10, 2024、Sham FM, December 10, 2024、SOHR, December 10, 2024などをもとに作成。

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砂漠地帯にとり残されたシリア軍兵士らが2,500人以上をシャーム解放機構が主導する「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局が収容(2024年12月10日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アサド政権の崩壊と士官らのイラクへの逃亡を受けて、砂漠地帯にとり残されたシリア軍兵士らが2,500人以上が、シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局によって収容された。

AFP, December 10, 2024、ANHA, December 10, 2024、‘Inab Baladi, December 10, 2024、Reuters, December 10, 2024、SANA, December 10, 2024、Sham FM, December 10, 2024、SOHR, December 10, 2024などをもとに作成。

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新政府の首相に氏名されたムハンマド・バシール氏が、シャーム解放機構がシリア北西部の行政を委託してきたシリア救国内閣と、ムハンマド・ガーズィー・ジャラーリー暫定内閣の閣僚との合同会合を開催(2024年12月10日)

シリア政府のフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyrianPrimeMinistry/)は、新政府の首相に氏名されたムハンマド・バシール氏が、シャーム解放機構がシリア北西部の行政を委託してきたシリア救国内閣と、ムハンマド・ガーズィー・ジャラーリー暫定内閣の閣僚との合同会合を開催し、政府機関の引き渡し手続き、権限移譲開始時期、暫定統治の進め方などを確定したと発表した。

合同会合でのバシール首相の主な発言は以下の通り:

我々は、総司令部(「攻撃抑止」作戦司令室総司令部)から過渡期におけるシリア政府の業務運営を委任された。この任務は、政府機関や各種ファイルの引き継ぎ、職員の復帰、その役割の活性化を確保し、自由シリアの国民にサービスを提供することを目的としている。

暫定政府は、革命政府であるシリア救国内閣の複数の閣僚によって構成されている。この内閣は一時的且つ暫定的な政府であり、憲法にかかる問題が決定される2025年3月まで存続する予定である。

暫定政府の任務は、治安の維持、政府機関の安定性の確保、国家の分裂防止にある。また、シリア社会の期待に応える新政府が形成されるまでの間、国民に基本的なサービスを提供することを目指している。

我々の国民は、尊厳ある生活を送り、最善かつ最高のサービスを受けるに値する存在である。旧体制政府の閣僚たちが、移行期において新政府の閣僚を支援し、特に各種ファイルの引き渡しに協力することで、国民へのサービスが途切れることなく継続されることを願っている。

大きな課題が存在するが、イドリブ県とその周辺地域を管理してきたこれまでの経験が、我々に広範な知識とスキルを与えている。この経験により、我々が有する資源や人材が磨かれ、この重大な責任を担う能力を備えていることを確信している。






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シリア救国内閣もフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SG.Syrian1)で同じ発表を行った。

AFP, December 10, 2024、ANHA, December 10, 2024、‘Inab Baladi, December 10, 2024、Reuters, December 10, 2024、SANA, December 10, 2024、Sham FM, December 10, 2024、SOHR, December 10, 2024などをもとに作成。

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シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局によって掌握されたサイドナーヤー中央刑務所の敷地内で、拷問を受けて死亡したと見られる収監者15人が遺体で発見(2024年12月9日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局によって掌握されたサイドナーヤー中央刑務所の敷地内で、拷問を受けて死亡したと見られる収監者15人が遺体で発見された。

AFP, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024などをもとに作成。

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ダッハーク国連シリア常駐代表は、国連に対してシリアへのイスラエルの侵攻を阻止するよう訴える(2024年12月9日)

クサイ・ダッハーク国連シリア常駐代表は、国連に対してシリアへのイスラエルの侵攻を阻止するよう訴えた。

ダッハーク国連シリア常駐代表は以下のように表明した。

我々は本日、シリア政府を代表して、安保理事議長と務総長に書簡を送り、イスラエルによる攻撃を非難し、国連と安保理に対し、国際の平和と安全を維持し、イスラエルによる対シリア攻撃を阻止する責任を負うよう求めた。シリアは、シリア人が現在、自国で推進している移行期間からイスラエルが恩恵を受けることを認めていない。

AFP, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SP-Today, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024などをもとに作成。

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トルコ軍がラッカ県アイン・イーサー市西部郊外から撤退するシリア軍兵士を狙ってを無人航空機で爆撃を行い、45人が死亡(2024年12月9日)

ラッカ県では、ANHA(12月9日付)によると、トルコ軍が北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるアイン・イーサー市西部郊外から撤退するシリア軍兵士を狙ってを無人航空機で爆撃を行い、45人が死亡した。

AFP, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024などをもとに作成。

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シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局による首都ダマスカスの制圧と前後して、サイドナーヤー中央刑務所、アドラー中央刑務所が同作戦局によって掌握され、収監者らが出所を始める(2024年12月8日)

ダマスカス郊外県では、シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局による首都ダマスカスの制圧と前後して、サイドナーヤー中央刑務所、アドラー中央刑務所が同作戦局によって掌握され、収監者らが出所を始めた。

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

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イスラエルのネタニヤフ首相はシリアとの兵力引き離し合意は「崩壊した」と宣言:イスラエル軍は各地の放棄されたシリア軍基地を爆撃する一方、シリア南部に侵攻し、これを「一時的に」掌握(2024年12月8日)

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、1974年のシリアとの兵力引き離し合意は「崩壊した」としたうえで、イスラエル軍に対して「昨日、緩衝地帯(占領下ゴラン高原に隣接する兵力引き離し地域(AOS))と隣接する重要拠点を掌握するよう命令した。我々は、いかなる敵対勢力も我々の国境にとりつくことを許さない」と発表した。

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イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/IDFarabicAvichayAdraee/)を通じて、クナイトラ県のウーファーニヤー村、クナイトラ市、ハミーディーヤ、西サムダーニーヤ村、カフターニーヤ町の住民に対して、同地での戦闘を受けてイスラエル軍が介入を余儀なくされたとしたうえ、追って通知をするまで、外出を控え、自宅に留まるよう警告した。

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ダルアー24(12月8日付)、スワイダー24(12月8日付)、シリア人権監視団などによると、イスラエル軍は、シリア軍が撤退したダルアー県(インヒル市北のジャドヤー大隊基地、シャイフ・マスキーン市西のハマド丘、サナマイン市、ヤルムーク渓谷)、クナイトラ県内の拠点複数ヵ所、スワイダー県内の軍の陣地複数ヵ所(シャアール丘)に集中的な爆撃を行った。


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これを受けて、イスラエル軍は兵力引き離し地域内のルッカード橋、ハムダーニーヤ村一帯に戦車、装甲車多数を侵攻させた。

また、ジュバーター・ハシャブ村出身の若い男性を狙撃し、殺害、ラスム・ラワーディー村の住民全員を拘束し、村の学校に連行した。

なお、イスラエル軍の侵攻に先だって、イスラエル軍は兵力引き離し地域と占領下のゴラン高原を隔てるラインA近くで若い男性2人を拘束、占領下のゴラン高原に連行していた。

イスラエル軍はまた、ダルアー県西部のマアリーヤ村一帯を砲撃した。

また、シリア軍が放棄したダマスカス郊外県のジャバル・シャイフ(ヘルモン山)の監視所複数ヵ所を制圧した。

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イスラエル軍ラジオ(12月8日付)は、イスラエル軍による兵力引き離し地域の制圧は、武装勢力に対処するための「一時的」な作戦だと伝えた。

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イスラエル軍は、シリアとレバノンの状況への対応をめぐってテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)で以下の通り発表した。

午前9時35分
シリアの現況への状況評価に基づき、武装勢力の緩衝地帯への侵入などの事態を受けて、イスラエル軍はゴラン高原の住民とイスラエル市民の安全を確保するため、緩衝地帯および防衛上必要とされる複数の地域に部隊を配備した。 イスラエル軍はシリア国内での事態に干渉していないことを強調する。 イスラエル軍は、緩衝地帯を維持し、イスラエルとその市民を守るために必要な限り行動を続ける。

午後8時15分
現況の状況評価に基づき、過去24時間でゴラン高原における準備態勢が強化され、イスラエル軍地上部隊および航空部隊が同地域に配備された。加えて、国内のすべての防衛機関が動員されている。 イスラエル軍第474旅団の部隊は国境沿いで活動しており、主に情報収集とイスラエル市民、特にゴラン高原住民の防衛に注力している。 また、国境沿いの「ニューイースト」として知られる障壁の強化にも取り組んでいる。

午後10時18分
イスラエル空軍がレバノン南部の武器貯蔵施設内にいたヒズブッラーのテロリスト1人を狙って攻撃を実施。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機がマッザ航空基地一帯、中心街に位置する参謀本部、ムハーバラート、税関局の施設を爆撃した、

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機がはジャバル・シャイフ(ヘルモン山)一帯、ジャルマーナー市近郊の科学研究センター近くにあるシリア軍第4師団の貯蔵施設複数ヵ所を爆撃した。

爆撃は、シリア軍が放棄した兵器が反体制派の手に渡るのを阻止するのが目的とされる。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍所属と見られる戦闘機複数機が、シリア政府の支配下にあったユーフラテス川西岸の製塩工場、シリア軍が放棄した指揮所などに対して6回の爆撃を実施した。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍の攻撃は、アサド政権崩壊後これが初めて。

今年に入って166回(うち140回が航空攻撃、26回が地上攻撃)となり、これにより304あまりの標的が破壊され、軍関係者416人が死亡、286人が負傷した。

同監視団によると、軍関係者の死者内訳は以下の通りである。

イラン人(イラン・イスラーム革命防衛隊):25人
ヒズブッラーのメンバー:59人
イラク人:28人
「イランの民兵」のシリア人メンバー(カーティルジー・グループ社も含む):157人
「イランの民兵」の外国人メンバー:34人
シリア軍将兵:64人
身元不明者:7人
パレスチナ・イスラーム聖戦機構関係者:10人
タドムル市で死亡した外国人民兵(ほとんどがヌジャバー運動のメンバー):22人
ヒズブッラーの協力者(クサイル市一帯):2人
身元不明者(ダブースィーヤ国境通行所):3人
身元不明者(アクラバー町近く):1人
また、民間人も66人(うち子供12人、女性16人)が死亡、67人あまりが負傷している。

攻撃の県別内訳は以下の通りである。

ダマスカス県、ダマスカス郊外県:60回
ダルアー県:18回
ヒムス県:57回
クナイトラ県:18回
タルトゥース県:4回
ダイル・ザウル県:5回
アレッポ県:3回
ハマー県:4回
スワイダー県:3回
ラタキア県:2回
イドリブ県:1回

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコがハサカ県、アレッポ県を砲撃、無人航空機で攻撃:シリア国民軍は北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるマンビジュ市を制圧したと発表(2024年12月8日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、アサド政権の崩壊を受けて、北部国境地帯に展開していたシリア軍部隊が撤退した。

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北・東シリア地域民主自治局は、シリアの治安状況の混乱を鑑み、支配地内で非常事態令を発出すると発表した。

同自治局はまた、アサド政権の崩壊を受けて声明を出し、民主的で多元的なシリアを建設する役割に専念し、未来のシリア像を描くためすべてのシリアの当事者と対話し、手を差し伸べる用意があると表明した。

これを受けて、内務治安部隊(アサーイシュ)総司令部は、午後8時から午前8時まで支配地全域で市民の安全を守るために外出禁止令を発出した。

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一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会も声明を出し、シリアにおけるバアス体制の崩壊を喜びと誇りをもって迎えていると表明した。

ANHA(12月8日付)が伝えた。

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ハサカ県では、ANHA(12月8日付)によると、シリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあったカーミシュリー市で、アサド政権の崩壊を歓迎するデモが行われ、数千人が参加した。

ラッカ県でも、ラッカ市で、アサド政権の崩壊を歓迎するデモが行われ、数千人が参加した。

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ハサカ県では、ANHA(12月8日付)によると、トルコ軍が北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のウンム・ムハルマラ村を砲撃した。

トルコ軍はまた、タッル・タムル町近郊のハンヌー村を無人航空機で複数回にわたって攻撃を行った。

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アレッポ県では、ANHA(12月8日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍が北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるマンビジュ市近郊のジャート村、ダラジュ村、トゥーハール村一帯、アリーマ町郊外を激しく砲撃するとともにマンビジュ市に侵攻、同市、トゥーハール村、アウン・ダーダート村、アラブ・ハサン村一帯、アリーマ町一帯でシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会と交戦した。


トルコ軍はまた、マンビジュ市のサブア・バフラート広場近くにある北・東シリア地域民主自治局の施設を爆撃した。

この爆撃に関して、マンビジュ軍事評議会は声明を出し、「占領国トルコの傭兵」(シリア国民軍)がマンビジュ市制圧の試みに失敗したことを受けて行われたものだと主張した。

トルコ軍とシリア国民軍はさらに、ユーフラテス川にかかるカラ・クーザーク橋を無人航空機で複数回にわたって爆撃した。

一方、シリア国民軍は午後6時44分、「自由の暁」作戦の戦果を発表するためにテレグラムに開設した専用アカウント(https://t.me/Dawn_of_Freedom1/)で、シリア民主軍からマンビジュ市を解放したと発表、その映像を公開した。

シリア人権監視団によると、「自由の暁」作戦を継続中のシリア国民軍は、マンビジュ軍事評議会との戦闘の末、マンビジュ市内の主要な街区を制圧した。

この戦闘で、シリア国民軍の戦闘員9人、マンビジュ軍事評議会の戦闘員17人が死亡、マンビジュ軍事評議会は部分撤退した。

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ラッカ県では、ANHA(12月9日付)によると、8日晩、トルコ軍とシリア国民軍が北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるアイン・イーサー市近郊のムスタリーハ村を砲撃した。

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、Decemeber 9, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

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ジャラーリー首相は平和的且つ公式な権限の移譲に向けて、ダマスカスに留まり、公的機関の運営に尽力すると表明、主な閣僚、省庁もこれに追随:国防省、内務省、大統領府からの声明はなし(2024年12月8日)

内閣はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyrianPrimeMinistry/)で、ムハンマド・ガーズィー・ジャラーリー首相の声明を発表した。

声明のなかでジャラーリー首相は、平和的且つ公式な権限の移譲に向けて、ダマスカスに留まり、公的機関の運営に尽力し、国民に教育、保健、電気などのサービスを提供し続けると表明し、政府関係者、反体制派の双方に協力を呼び掛けた。

声明での発言の概要は以下の通り:

私は皆さんの一員であり、皆さんは私の一部です。私は自宅におり、この国への帰属意識ゆえにここを離れることはしません。外国を知らないからです。
人々がこの国やその機関、施設を大切に思いながらも、不安や恐怖を感じているこの時に、私は国の公共施設を守ることを重視しています。それらは私のものでも他の誰かのものでもなく、すべてのシリア国民の財産です。我々は、この国の資源を守りたいと願うすべてのシリアの市民に手を差し伸べています。
すべての市民にお願いしたいのは、公共財産に手を出さないことです。これらは最終的には皆さん自身の財産だからです。私はここにおり、平和的な方法でしかここを離れるつもりはありません。公共機関や国家施設の機能を確保し、国民の皆さんに安心と安全をもたらすことを保証したいと考えています。
すべての人々が理性的に考えることを望みます。我々は、手を差し伸べてくる反体制派に手を差し伸べます。彼らがシリアのこの祖国に所属する人々に危害を加えないことを確約する限りにおいて。
私は常に、公的部門でも民間部門でも政府においても、この国の利益を最優先にして昼夜を問わず働いてきました。我々はシリアがすべてのシリア人の国であると信じています。シリアはすべての国民にとって自然な場所であり、近隣諸国や世界と自然な関係を築くことができます。地域的な同盟や派閥に参加する必要はありません。ただし、それはシリア国民が選ぶいかなる指導者の手に委ねられています。


ジャラーリー首相は、その後、シリア軍第5軍団に所属する兵士や護衛らとともに、権力移譲のためとして、首都ダマスカス内のホテルに向かった。

また、ルアイ・ムナッジド国内通商消費者大臣、ムハンマド・ラーミー・マールティーニー観光大臣、アフマド・ダミーリーヤ保健大臣も同様の声明を出した。


外務在外居住者省、工業省、経済対外通商省、石油天然資源省、社会問題労働省、情報省、電力省、公共事業住宅省、財務省、計画国際開発委員会、地方開発環境省、通信情報技術省も同様の声明を出した。











国防省、内務省、そして大統領府は声明を出していない。

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

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シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局は首都ダマスカスを制圧(2024年12月8日)

「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局はテレグラムの専用アカウント(https://t.me/aleamaliaat_aleaskaria/)を通じて、以下の通り発表した。
午前0時8分、ヒムス市内に進攻を始めたと発表。

午前0時30分、ヒムス中央刑務所に収容されていた3500人以上の収監者を解放したと発表。

午後0時52分、ジャウラーニー指導者がヒムス市の解放が間近であるとするビデオ・メッセージを発表。メッセージの内容は以下の通り。

我々はヒムス市解放の最後のひと時のなかにいる。この歴史的な出来事は、正義と虚偽を分ける分岐点となるであろう。我々は、以前と同様に、兄弟であるジハード戦士(ムジャーヒディーン)に対し、住民に慈悲を示すこと、武器を捨てた者を安全に保護すること、逃げた者を追跡しないよう勧告する。


午前1時13分、ハサン・アブドゥルガニー司令官はヒムス市を完全に解放したと発表。

午前2時49分、ジャウラーニー指導者が実名のアフマド・シャルアで声明を発表。

声明の内容は以下の通り。

誇り高きシリア国民へ、我々の意思は揺るぎなく、決意は崩れることはない。我々は革命の諸目的を達成するために、毅然として行動を続ける。それは、誇り、尊厳、自由、そして正義のために始まったものであり、後退する余地はない。我々は、2011年に始めた道を、どんな困難にも屈せず、最後まで歩み続けると決意している。
我々は革命の理念に忠実であり続け、偉大なるシリア国民のすべての権利を実現するまで闘いを止めない。未来は我々のものであり、アッラーの助けを借りて、勝利への道を進み続ける。


午前4時45分、首都シリアへの進入を開始したと発表。

午前4時45分、サイドナーヤー中央刑務所の抑圧の時代を終わらせたと発表。

午前6時16分、独裁者アサドは逃走したと発表。

午前6時16分、ダマスカス市は独裁者バッシャール・アサドから自由になったことを宣言する、と発表。

午前6時20分、「世界中の避難民よ、自由シリアはあなた方を待っている」と呼びかける。

午前6時24分、「バアスの支配のもとでの50年にわたる抑圧、13年にわたる犯罪、専制、強制移住を経て、長年の闘争とすべての占領勢力との戦いを続けた結果、本日2024年12月8日、この暗黒時代の終焉とシリアにおける新たな時代の幕開けをここに宣言する」、と発表。

午前6時37分、体制から離れ、支援を止めたサイイダ・ザイナブ町の住民と名士の勇敢な姿勢の価値を称えるとともに、武器を捨てたすべての者の安全を保障するとするハサン・アブドゥルガニー司令官のメッセージを発表。

午前6時39分、「ダマスカス市のすべての軍部隊へ、正式に引き渡されるまで、前首相の監督下に留まることになる公的機関に近づくことを固く禁じる。また、空砲を禁じる」とするジャウラーニー指導者ことアフマド・シャルア総司令官のメッセージを発表。

午前6時41分、ダイル・ザウル市への進入を開始したと発表。

午前7時40分、ダイル・ザウル県西部郊外に進軍していると発表。

午前8時21分、ジャウラーニーことアフマド・シャルア指導者の声明を発表。
内容は以下の通り:

自由人たる革命家同胞へ
アッラーに感謝を捧げ、その助けを借りて勝利を成し遂げられたことに感謝しなさい。ダマスカスに入る際には、額を地に付けて礼拝し、謙虚に頭を垂れなさい。家族や仲間に対しては優しさをもって接し、羽を広げるようにして彼らに守りなさい。アッラーの使徒が語ったように、最良の兵士であることを示しなさい。
公的機関とその財産を保護しなさい。それらは偉大なるシリア国民のものであり、諸君らはその守護者である。現代史において最大の革命として記録される勝利の絵を共に、完成させよう。


午後4時16分、ジャウラーニーことアフマド・シャルア指導者が首都ダマスカスに到着し、アッラーのために跪き祈る映像を公開。

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タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、アサド政権の崩壊を受けて、タルトゥース市にあるハーフィズ・アサド前大統領の銅像が倒された。

バーニヤース市では、アサド政権の崩壊を祝うデモが夜間に行われた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、アサド政権の崩壊を受けて、ラタキア市のシャイフ・ダーヒル広場にあるハーフィズ・アサド前大統領の銅像が倒された。

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

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部族軍、東部の獅子といった民兵組織数百人がシリア軍兵士を装ってイラクに脱出(2024年12月7日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、「イランの民兵」数百人がシリア軍の軍服を着用、シリア軍兵士を装ってイラクに脱出した。

イラクに逃亡したのは、部族軍、東部の獅子といった民兵組織のメンバーだという。

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一方、イラク通信(12月7日付)は、イラクがアンバール県のカーイム国境通行所(シリア側はダイル・ザウル県ブーカマール国境通行所)を経由してイラクに避難したシリア軍兵士1,000人以上を保護したと伝えた。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、INA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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シリア軍がクナイトラ県、ダルアー県、スワイダー県から部隊を撤退させ、南部作戦司令室諸派と見られる地元武装集団が同地を掌握:ロシア軍も兵力引き離し地域(AOS)から撤退(2024年12月7日)

シリア人権監視団によると、シリア軍がクナイトラ県、ダルアー県、スワイダー県各所に展開させていた部隊を撤退させ、南部作戦司令室諸派と見られる地元武装集団が同地を掌握した。

シリア軍は兵力引き離し地域(AOS)に隣接する地域からも撤退、これと前後して、ロシア軍もAOSの監視ポストに駐留させていた憲兵隊を撤退させた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サナマイン市の第9師団の撤退を受けて、「南部作戦司令室」が県全域を掌握、首都ダマスカスまで20キロ弱の距離に到達した。

一方、シリア軍はサナマイン市を砲撃し、民間人6人が死亡した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、地元武装集団がスワイダー中央刑務所に収容されていた収監者を解放した。

また、スワイダー県で活動する反体制武装勢力諸派からなる合同作戦司令室は声明を出し、同県の自治を担うと発表した。

合同作戦司令室は、尊厳の男たち運動、ジャバルの民連合、ジャバル旅団、征服者たちを名乗る組織からなる。

声明の内容は以下の通り:

スワイダ県における最近の情勢を受け、県の安全と安定を確保し、生活を通常の状態に戻すことを目的として、共同作戦室に属する軍事勢力は以下の通りを発表する:
予防措置:県内の治安を確保するため、一連の予防措置を講じる。これには、公的および私的財産の保護、市民の安全の維持が含まれる。
混乱対策:地元勢力は、破壊行為や混乱を引き起こすすべての試みに対処し、公的機関や私有財産に対する暴動や窃盗を行う者を拘束する。
武装解除の実施:市内の安全を完全に確保した後、スワイダー市から武装勢力の撤退を段階的に実施する。同時に、都市の治安を守り、安定を保証するための専門部隊を配置する。
市民活動の活性化:すべての市民団体に対し、統治プロセスにおける役割を強化し、さまざまな分野で市民団体を形成する必要性を訴える。
共同協力:すべての地元勢力に対し、共同作戦室を通じた協力と連携を呼びかけ、県とその住民を守るという目標の一体性を確認する。
緊急通報の受付:24時間体制で通報を受け付ける緊急電話番号を設置し、迅速な対応と安全保障の確保を図る。
宗教的・社会的禁止:宗教指導者たちは、公的または私的財産に危害を加える行為に対して、宗教的・社会的に禁止されていることを強調し、すべての人の安全と安心を守る価値観と慣習を遵守する必要性を再確認する。

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ダマスカス郊外県では、シリア軍が首都ダマスカス南西のアルトゥーズ町、ザーキヤ町、ハーン・シャイフ町、サアサア町、首都ダマスカス北のアッサール・ワルド町、ヤブルード市、フライタ村、ナースィリーヤ村、ルハイバ市などから撤退を開始した。

一方、ドゥルーズ派宗徒多く暮らすジャルマーナー市で住民らが体制打倒を訴えてデモが発生し、政府の支配を脱した。

これを受けて、シリア軍は、ジャルマーナー市、カタナー市、ムウダミーヤト・シャーム市、ダーライヤー市、キスワ市、マッザ航空基地一帯、ドゥマイル航空基地一帯からも撤退した。

このほか、ドゥーマー市で反体制デモが発生、軍事情報局の要員が発砲し、若い男性1人と子ども1人が死亡した。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

ブルームバーグ:アサド大統領は、シリアでの権力維持、あるは国外への安全な脱出を目指して、米国に間接的に二つの提案を行う(2024年12月7日)

ブルームバーグ(12月7日付)は、外交筋や消息筋などから得た話として、アサド大統領が、シリアでの権力維持、あるは国外への安全な脱出を目指して、米国に対して間接的に二つの提案を行ったと伝えた。

同サイトによると、第1の提案は、アサド大統領が、UAEを介して、ドナルド・トランプ次期米大統領に対して行ったもので、その内容は、シリアがレバノンのヒズブッラーなどイランの支援を受けるすべての武装勢力の関係を断絶する代わりに、西側諸国がその影響力を行使してシリア国内での戦闘を停止させるというもの。

第2の提案は、シリア正教会のイグナティウス・エフレム2世総主教を12月2日にハンガリーのビクトル・オルバン首相のもとに派遣した際に示されたもので、シリアのキリスト教少数派がイスラーム過激派が勝利した場合に直面する「存在の危機」を訴える内容だったという。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、Bloomberg, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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大統領府はアサド大統領がダマスカスを離れた、あるいは特定の国に短期訪問を行ったとの情報を否定(2024年12月7日)

大統領府は午後5時25分、フェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyrianPresidency/)を通じて声明を出し、アサド大統領が首都ダマスカスから脱出したとの一部情報を否定した。

声明の内容は以下の通り。

一部外国メディアは、バッシャール・アサド大統領がダマスカスを離れた、あるいは特定の国に短期訪問を行ったとの噂や虚偽のニュースを流している。
大統領府は、これらの噂を全面的に否定し、それが明らかな意図を持っていることを指摘するとともに、それが新しい手法ではなく、過去の戦時中にシリアの国家と社会を混乱させるために用いられてきた偽情報戦略の一環であると強調している。
大統領府はまた、アサド大統領が首都ダマスカスから憲法が規定する愛国的職務を遂行し続けていることを確認し、大統領に関するすべてのニュース、活動、声明は、大統領府のプラットフォームおよびシリア国営メディアから発信されるものであることを強調する。

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ムハンマド・ガーズィー・ジャラーリー内閣は緊急閣議を開き、「攻撃抑止」軍事作戦局の攻勢に伴う混乱への対応について協議した。

閣議での主な確認事項は以下の通り:

政府は、複数の都市や地域に対するテロ組織の攻撃によってもたらされた緊急事態や新たな状況に対処するための経験と能力を有している。
現在の政府は、政策や戦略、計画について議論するために集まるのではない。
政府には現時点で、唯一の政策と目標がある。それは、軍武装部隊の耐久力を支えることで、テロ組織から逃れて県内で避難している国内避難民への全面的な支援と保護を提供することである。
シリアが直面している真の戦いは、シリア国家の主権決定を掌握するための戦いであり、それは「意識の戦い」であり、祖国への信念と国民的アイデンティティへの執着の戦いである。
また、地理的な戦いは詳細に過ぎず、我が軍の勇士たちが2011年から現在に至るまで継続して戦い続けているものである。


AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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国防省はダマスカス郊外県からの部隊撤退を否定(2024年12月7日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて、以下の通り発表した。

午前9時44分

軍事筋:
ダルアー県およびスワイダー県で活動する我らが軍部隊は、再配置と再展開を実施し、同方面で強力な防衛・治安態勢を構築した。これは、テロリストが軍の分散した検問所や拠点を攻撃し、我らが軍の注意を逸らそうとしたことを受けたものである。我らが軍は、ヒムス県およびハマー県におけるテロ組織との戦いで主導権を取り戻しつつある。総司令部は、我らが軍が国家と国民の安全を最優先に考え、事態に対応していることを強調するとともに、これらのテロ行為に対して断固たる姿勢で対処していくことを表明する。

午前11時45分

軍事筋:
テロリストたちは、一部の村や地域に侵入し、住民に短時間だけ撮影を許可するよう求め、その後すぐにその地域を離れる行動を取っている。この目的は、それらの映像を自身のメディア・ページで公開し、あたかもその地域を支配しているかのように見せかけることである。これは、汚れた情報戦の一環として、我らが国民や勇敢なる軍の士気に影響を与えようとする試みである。

午後1時31分

軍事筋:
我らが軍は、ハマー県西部郊外およびホムス県北東部郊外で、テロリストの補給路と移動ルートに対して砲撃とミサイル攻撃を実施した。また、シリア・ロシア軍の合同航空隊部隊が爆撃を行い、テロリスト多数を殲滅し、多くの車輛や装甲車を破壊した。

午後2時15分

軍事筋:
テロリストがヒムス市南東のカルヤタイン市一帯に侵入したとの一部のメディアの報道は事実無根である。我らが軍は依然として同地域に駐留しており、完全な戦闘準備態勢を維持している。

午後3時27分

軍事筋:
武装テロ組織は自らのプラットフォームやウェブサイト、そして一部の報道機関を通じて虚偽の情報キャンペーンを展開し、ダマスカス郊外の民間人の間に恐怖と不安を広めようとしている。
ダマスカス郊外全域に駐留する我らが軍部隊の撤退に関するいかなる情報も事実無根である。

午後3時54分

軍事筋:
南部地域で活動する我らが軍部隊は、軍事計画と命令に従い、再配置と再展開を実施している。これらの動きや目撃情報のすべては通常のものであり、軍の活動の一環として行われているものである。しかし、敵対勢力はこれを利用して、市民の間に噂を広めようとしている。

午後5時8分

軍事筋:
一部のテロ組織に関連するスリーパーセルが、自らのメディア・チャンネルを通じて、ダマスカス郊外やその他の県の広場や通りの映像を公開し、テロ組織の構成員がこれらの地域を掌握したと主張している。こうした行為は、市民の間に混乱を引き起こし、恐怖を広めることを目的としている。

午後8時1分
シリア軍武装部隊総司令部はビデオ声明を発表。

声明の骨子は以下の通り:

ここ数日、とりわけに今朝から、国民は、国の安全と市民の平穏を揺るがし、混乱と恐怖を広めることで、敵対的なアジェンダに奉仕しようとする組織的な情報戦に直面している。敵対勢力の関連メディアは、シリア全土での出来事に関する誤解を招く映像や虚偽の情報を継続的に発信し、混乱を助長しようとしている。 シリア軍は、ハマー県、ヒムス県、そしてダルアー県北部の農村地域を中心に、敵の拠点に対する精密作戦を高い頻度で遂行し、数百人の敵を殺傷し、数十台の車輛、多数の施設、倉庫、武器・弾薬を破壊する成果を挙げている。 シリア軍は、ダマスカス郊外県や南部地域全域での展開を強化し、敵がそのメディア、ツール、潜伏細胞を利用して一部地域で引き起こそうとしている混乱に対処し、いかなる事件の発生も防ぐ取り組みを行っている。 総司令部は、国民に対して、シリアを標的とした計画の規模を認識し、噂を信じず、それに惑わされないことの重要性を強調している。そして、国民が自身の安全を守り、未来を保証するために献身している軍を信頼するよう呼びかけている。


午後11時2分

軍事筋:
「テロリストがヒムス市に侵入した」とのテロ組織の関連メディアが流布している報道は事実無根である。状況は安全かつ安定しており、我らが軍は同市の周囲に展開し、強固な防衛ラインを築いており、さまざまな種類の武器で強化されている。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局を主導するシャーム解放機構のジャウラーニー指導者は実名(アフマド・シャルア)の名で初めて声明を出す(2024年12月7日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、「攻撃抑止」軍事作戦局によって制圧されたガントゥー市(ヒムス市北)をシリア軍が激しく砲撃し、住民4人が死亡した。

これに対して、「攻撃抑止」軍事作戦局は、自爆型無人航空機複数機でヒムス市内の空軍情報部の拠点複数ヵ所、シーア派住民が多く暮らすムフターリーヤ村の民兵の検問所を爆撃、またアラウィー派やシーア派住民が多く暮らすヒムス市内の街区を砲撃した。

一方、フーシュ・ハッジュー村、ヒムス市北の農業研究所一帯、ヒムス市バイヤーダ地区、ハーリディーヤ地区などではシリア軍と「攻撃抑止」軍事作戦局が激しく交戦、「攻撃抑止」軍事作戦局の戦闘員4人が死亡した。

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「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局はテレグラムの専用アカウント(https://t.me/aleamaliaat_aleaskaria/)を通じて、以下の通り発表した。

午前0時32分、ダルアー市が完全に解放されたと発表。

午前6時41分、ハマー市およびヒムス市の郊外、シリア南部の解放の戦闘が始まったと発表。

午後1時35分、「我らが部隊」はダルアー県のサナマイン市に突入し、これを解放、首都ダマスカスの南の入口まで20キロの距離に到達したと発表

午後1時56分、ヒムス県のカルヤタイン市からシリア軍を放逐したと発表。

午後2時53分、ダマスカス郊外県のサアサア町の軍事情報局支部を制圧したと発表。

午後3時6分、ヒムス県のカルヤタイン市一帯を制圧したと発表。

午後3時19分、首都ダマスカス包囲の最終段階に入ったと発表。

午後3時35分、特殊部隊がヒムス市内で敵の戦線の背後から特殊作戦を実行したと発表。

午後3時53分、シャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者のメッセージを発表。

ジャウラーニー指導者の実名である「アフマド・シャルア指導者」の名義による初の声明。

内容は以下の通り。

自由人革命家の兄弟たちへ
諸君らは自らのジハードにおいて最善を尽くし、敵に痛撃を与えた。アッラーはその恩恵と美徳をもって諸君らに勝利と征服を授けた。捕虜たちは諸君らによって解放され、不正と専制の闇が正義と尊厳の光に変わり、虐げられたすべての人々に喜びと幸福をもたらした。世界は今や諸君らの勇気に注目している。アッラーは、その命令が完遂され、不正を行う者たちを根絶し、諸君らを勝利させることを望んでいる。
この道を進み続けよ。誇りと高潔さの最前線に向かい、解放の道を進め。捕虜を解放し、束縛を断ち切る戦いを続けよう。いまだ多くの追放者や虐げられた者たちが、諸君らの到来を待ち望んでいる。アッラーが諸君らに授けた、解放された町々を、警察や治安部隊に委ね、自らの義務を果たせ。
私は諸君らに断固として命じる。たった1発の弾丸たりとも無駄にせず、敵の胸に向けて放つことを忘れるな。ダマスカスが諸君らを待っている。


午後4時13分、南北で活動する戦闘員らに対する指示を発表。

内容は以下の通り。

北部および南部、並びに全戦線で任務に就く我らが軍が達成した進展を受け、軍事作戦局は、新たに解放された全地域に関して以下の指示を発出する。
空砲は禁止である。それは、住民を恐怖に陥れ、安心している人々の命を危険にさらす行為だからである。
すべての革命家および戦闘員は、解放された都市の中心部を速やかに明け渡し、犯罪者体制の打倒に向けた進軍を完遂するため、前線へ向かうこと。
公共施設およびその財産に手を触れることは禁止である。それらは国民に帰するものであり、我々にはそれを守り、発展させる責任がある。
いかなる家屋、住居、不動産であれ、所有権にかかわらず、掌握すること、そして私有財産に対する侵害は禁止である。
これらの指示に違反する者は、責任追及と処罰の対象となる。
アッラーに勝利と力の貫徹を願おう。

午後4時18分、ヒムス市内で敵の戦線の背後から複数の作戦を開始。

午後5時18分、シャーヒーン大隊が無人航空機からヒムス市郊外と見られる場所で爆撃を行う映像を公開。

午後6時51分、ダルアー県、スワイダー県、クナイトラ県の都市での安全確保を完了し、3県を完全に解放したと発表。

午後6時55分、ハマー市内での発砲と軍用車輛での巡回を禁止していると発表。

午後7時8分、ヒムス市周辺の第26師団基地、マシュラファ村、および13町村に進入したと発表。

午後7時8分、政府関係機関、国際機関、国連関連の事務所を保護する義務を有すると主張、シリア国民のために活動を継続するよう求める。

午後8時40分、ジャウラーニー指導者が実名のアフマド・シャルアの名で声明を発表。

内容は以下の通り:

我らが英雄的な革命家たちへ
諸君らはヒムスとダマスカスの門前に立ち、犯罪者体制の崩壊は間近に迫っている。ここで、諸君らへの忠告を繰り返す。兄弟たちよ、解放者として都市や村に入る際には、我らが住民に対し、慈悲と思いやり、柔和さをもって接さねばならない。
アサド体制の将兵へ
家に留まり、扉を閉め、言葉を慎む者は安全である。また、犯罪者体制から離反を宣言し、武器を置いて投降した者も安全である。

午後8時46分、ハマー市内のシリア軍兵士、治安機関要員、警察に対して、12月14日までに一時保護カード発行申請を行うよう求める。

午後9時31分、イドリブ県郊外、アレッポ県郊外にシリア体制関係者のための和解センターを設置したと発表。

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ヒムス市のアラウィー派宗徒が多く暮らすザフラー地区の名士らは共同声明を出し、反体制派が同市に侵入した場合、中立を守ると表明した。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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イスラエル空軍がシリア・レバノン国境に設置されている国境通行所複数ヵ所を攻撃(2024年12月6日)

イスラエル軍は午前9時31分、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)で、イスラエル空軍が夜間、シリア・レバノン国境に設置されている「シリアの体制」の国境通行所複数ヵ所の近くにある密輸ルートとテロ・インフラ複数ヵ所を攻撃したと発表した。

イランからの武器密輸を行うヒズブッラーの第4400部隊の能力を低下させるのが目的で、攻撃は3回実施された。

また午後3時28分には、シリア国内での戦闘激化を受けて、占領下ゴラン高原における航空部隊と事情部隊を増強、情勢を監視し、攻撃・防御の両面であらゆる事態に対処する準備を整えていると発表した。

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SANA(12月6日付)は、タルトゥース県のアリーダ国境通行所(タルトゥース国境通行所)が夜明け前に再びイスラエル軍の攻撃を受け、利用不能となった。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍が爆撃したのはジューバーニーヤ橋の通行所など。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍の攻撃は、今年に入って161回(うち135回が航空攻撃、26回が地上攻撃)となり、これにより300あまりの標的が破壊され、軍関係者416人が死亡、286人が負傷した。

同監視団によると、軍関係者の死者内訳は以下の通りである。

イラン人(イラン・イスラーム革命防衛隊):25人
ヒズブッラーのメンバー:59人
イラク人:28人
「イランの民兵」のシリア人メンバー(カーティルジー・グループ社も含む):157人
「イランの民兵」の外国人メンバー:34人
シリア軍将兵:64人
身元不明者:7人
パレスチナ・イスラーム聖戦機構関係者:10人
タドムル市で死亡した外国人民兵(ほとんどがヌジャバー運動のメンバー):22人
ヒズブッラーの協力者(クサイル市一帯):2人
身元不明者(ダブースィーヤ国境通行所):3人
身元不明者(アクラバー町近く):1人
また、民間人も66人(うち子供12人、女性16人)が死亡、67人あまりが負傷している。

攻撃の県別内訳は以下の通りである。

ダマスカス県、ダマスカス郊外県:56回
ダルアー県:17回
ヒムス県:57回
クナイトラ県:16回
タルトゥース県:4回
ダイル・ザウル県:5回
アレッポ県:3回
ハマー県:4回
スワイダー県:3回
ラタキア県:2回
イドリブ県:1回

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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中国新疆ウイグル自治区出身者からなるトルキスタン・イスラーム党がラタキア県のトゥッファーヒーヤ村とクバイナ丘一帯に展開するシリア軍の拠点複数ヵ所を攻撃、ロシア軍がこれに対して爆撃で応戦(2024年12月6日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、中国新疆ウイグル自治区出身者からなるトルキスタン・イスラーム党が、シリア政府の支配下にあるトゥッファーヒーヤ村とクバイナ丘一帯に展開するシリア軍の拠点複数ヵ所を攻撃し、交戦した。

これを受けて、ロシア軍はクバイナ丘一帯に対して6回の爆撃を実施した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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ダルアー県、スワイダー県、クナイトラ県で活動を続けてきた地元の武装集団は「南部作戦司令室」を発足したと発表、「我々の向かう先はダマスカス、ウマウィーイーン広場が集結地である」として蜂起、ダルアー県のほぼ全域を掌握(2024年12月6日)

シリア南部のダルアー県、スワイダー県、クナイトラ県で活動を続けてきた地元の武装集団は、「南部作戦司令室」を発足したと発表、「我々の向かう先はダマスカス、ウマウィーイーン広場が集結地である」として反抗を開始、「専制を終わらせ、正義、尊厳、平等を実現」し、「新たなシリアを建設する」と主唱した。

HLF(12月6日付)、イナブ・バラディー(12月6日付)、ダルアー24(12月6日付)、シリア人権監視団などによると、これを受け、「南部作戦司令室」は、ダルアー市、ジュムーア丘、フドル丘、シリア軍第52旅団基地、第12旅団基地、イズラア市、イズラア中央刑務所、ナスィーブ国境通行所、ナワー市、ムサイフラ町、ウンム・ワラド村などを制圧、ダルアー県のほぼ全域を掌握した。

これと前後して、シャイフ・マスキーン市、イズラア市、ナスィーブ国境通行所などに駐留していたシリア軍は首都ダマスカス方面に撤退した。

ナワー市では、シリア軍と南部作戦司令室が各所で激しく交戦、若い男性1人が死亡した。

これに対して、シリア軍は、ジャービヤ丘、ナワー市の住宅街などを砲撃した。


また、ブスル・ハリール市では、シリア軍兵士314人が離反、南部作戦司令室に合流した。

これに対して、フラーク市郊外に対して、シリア軍によると思われる戦闘機が2回の爆撃を行った。

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スワイダー県では、シリア人権監視団、スワイダー24(12月6日付)などによると、地元武装集団が、スワイダー市および同市一帯のシリア軍の拠点や指揮所を攻撃、市内外のスワイダー中央刑務所、バアス党スワイダー支部、警察本部を制圧した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、HFL, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024、、Suwayda 24, December 6, 2024などをもとに作成。

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シリア軍がダイル・ザウル市を含むユーフラテス川東岸から撤退、シリア民主軍が代わって同地に展開(2024年12月6日)

ダイル・ザウル県では、イナブ・バラディー(12月6日付)、ユーフラテス・ポスト(12月6日付)、シリア人権監視団などによると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシリア政府の支配下にあったユーフラテス川西岸のダイル・ザウル市に進駐、イラクとの国境に面するブーカマール市方面に進軍を始めた。

https://www.youtube.com/watch?v=bnGAtqDcQYE

シリア民主軍はフェイスブックで、「傭兵」とダーイシュ(イスラーム国)を支援する占領国トルコがダイル・ザウル県を含む支配地の住民の安全を脅かしていると主張、ダイル・ザウル軍事評議会がダイル・ザウル市およびユーフラテス川西岸に展開したとする同評議会の声明を発表した。

シリア民主軍の展開に先だって、シリア軍はダイル・ザウル市および同市に面するユーフラテス川東岸のいわゆる「7ヵ村」、さらにはダイル・ザウル市近郊のダイル・ザウル航空基地、前衛キャンプ、第137旅団基地、マヤーディーン市近郊の第17師団基地などユーフラテス川東岸のほぼ全域から、ヒムス県および首都ダマスカス方面に向けて撤退していた。

「イランの民兵」もブーカマール市内からシリア国内の砂漠地帯、あるいはイラク方面に撤退した。

「イランの民兵」はブーカマール市西のハリー村、ハムダーン村、「グリーン・ベルト」地帯には展開を続けているという。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあり、米軍が違法に基地を設置しているハッラーブ・ジール村の農業用空港に、輸送機2機が軍装備品や兵站物資を輸送した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、The Euphrates Post, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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