トルコ大統領府はアサド大統領がシリア領内からの撤退をレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談する条件として上げたことについて「両国の関係正常化にふさわしくない」と批判(2023年3月18日)

トルコ大統領府は声明を出し、アサド大統領がロシア公式訪問中に、シリア領内からの撤退をレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談する条件として上げたことについて、「両国の関係正常化にふさわしくない」と批判した。

アナトリア通信(3月18日付)などが伝えた。

AFP, March 18, 2023、Anadolu Ajansı, March 、ANHA, March 18, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 18, 2023、Reuters, March 18, 2023、SANA, March 18, 2023、SOHR, March 18, 2023などをもとに作成。

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米主導の有志連合の貨物車輌など30輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2023年3月18日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の貨物車輌など30輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、県内の米軍基地に向かった。

AFP, March 18, 2023、ANHA, March 18, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 18, 2023、Reuters, March 18, 2023、SANA, March 18, 2023、SOHR, March 18, 2023などをもとに作成。

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アサド大統領は、アラブ政党大会緊急会合に出席するためにシリアを訪れた各国政党の代表らと会談(2023年3月18日)

アサド大統領は、首都ダマスカスで開催されるアラブ政党大会理事会(カースィム・サーリフ事務総長)緊急会合に出席するためにシリアを訪れた各国政党の代表らと会談した。

会談では、アラブおよび民族に関連するさまざまな問題について意見が交わされ、アサド大統領はそのなかで以下の通り述べた。

政党・政治勢力にとって今が行動のチャンスだ。なぜなら、現場において、包囲された諸国民がその封鎖への抵抗に成功したことを証明する真の実質的なモデルが存在するからだ。それは、敵対的なメディアが数年前から我々アラブ社会の成員の心に、敗北と譲歩の念を植え付けようと努力してきたことを覆すものだ…。考え方や方向性が一つである必要はないが、最終目標に至ることが重要だ。

大多数のシリア国民は、挑戦の精神と、自らの場が妥当だとの信念を持っている。これは我々の不屈の精神においてもっとも重要な要素だ。この精神がなければ、いかなる国家であっても、その支援のいかんにかかわらず不屈であることはできない。政党とは社会の思想的、政治的な潮流をイメージとして表している。アラブ社会は多様性を特徴としている。それゆえ、大会の輪が拡がるたびに、より良いかたちで社会を表現することができる。このことが、さまざまな潮流、所属へと輪を広げる取り組む必要を喚起している。対話こそがこれを実現するためにもっとも重要な要素だ。

アラブ人に共通のアイデンティティを作り出すための取り組みが重要であり、それなくしては、文化であれ、経済であれ、それ以外のレベルであれ進歩は実現しない。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/pfbid0gdSqe36X9RPSZAhfvgrnp4ytTtstfqG7KNKLBT19FtXBHkiKCWfC944uCo6X4YNjl


SANA(3月18日付)が伝えた。

AFP, March 18, 2023、ANHA, March 18, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 18, 2023、Reuters, March 18, 2023、SANA, March 18, 2023、SOHR, March 18, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】ロシア、UAE、イラクからの支援物資の提供続く(2023年3月18日)

ロシア当事者和解調整センターはラタキア県カルダーハ市のバースィル病院に医療物資を配給した。

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ハンムーダ・サッバーグ人民議会議長は、アンデス議会のグロリア・フローレス・シュナイダー議長とエドアルド・チリキンガ・マッソン事務総長からトルコ・シリア大地震によるシリアでの犠牲者に対する共同の弔電を受け取った。

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アラブ首長国連邦(UAE)からの人道支援物資(11トン)を積んだ貨物輸送機が殉教者バースィル・アサド国際空港(ラタキア県)に到着した。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/pfbid02BPQqn9XJJ67itoyapbZUtoSfyfzfwSEgYvUWoETwJ4PfpSTedx3f7naAeicb95FDl

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イラク政府からの食料、救援、医療物資350トンを積んだ車列が、ブーカマール国境通行所(ダイル・ザウル県)を経由してシリアに入国、シリア・アラブ赤新月社に物資が引き渡された。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/pfbid0Lbzk5RrG6dG3U8SiaMTYyCVtQaZzp6AxACpGVBbzUush9E4hv3BYTB6F3yrMiPf2l

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SANA(3月18日付)が伝えた。

AFP, March 18, 2023、ANHA, March 18, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 18, 2023、Reuters, March 18, 2023、SANA, March 18, 2023、March 19, 2023、SOHR, March 18, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊を砲撃(2023年3月18日)

アレッポ県では、ANHA(3月18日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のダイランティー村を砲撃した。

AFP, March 18, 2023、ANHA, March 18, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 18, 2023、Reuters, March 18, 2023、SANA, March 18, 2023、SOHR, March 18, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】国連からの支援物資を積んだ貨物車輌23輌が、バーブ・ハワー国境通行所を経由して、シャーム解放機構の支配地に入る(2023年3月17日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、国連からの支援物資を積んだ貨物車輌23輌が、バーブ・ハワー国境通行所を経由して、シャーム解放機構の支配地に入った。

これにより、トルコ・シリア大地震発生以降にトルコからバーブ・ハワー国境通行所を経由してシャーム解放機構の支配地に入った車輌の数は606輌、バーブ・サラーマ国境通行所、ラーイー村北の通行所、ハマーム村西の通行所(いずれもアレッポ県)を経由してトルコ占領地に入った車輌は308輌、合計で914輌となった。

AFP, March 17, 2023、ANHA, March 17, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 17, 2023、Reuters, March 17, 2023、SANA, March 17, 2023、SOHR, March 17, 2023などをもとに作成。

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シリア民主軍テロ撲滅部隊の隊員を乗せたヘリコプターがイラク領内で墜落、9人死亡:有志連合報道官は同機が有志連合所属ではないと主張(2023年3月17日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は声明を出し、15日に同軍所属のテロ撲滅部隊(YAT)の隊員を乗せて、「南クルディスタン(バシュル・クルディスタン)」(イラク・クルディスタン地域)のスライマーニーヤ市に向かって飛行していたヘリコプター2機が悪天候が原因で墜落し、シャルファーン・コバニ(本名アブドゥルムスタファー・アブディー)司令官を含む兵士9人が死亡したと発表した。

ANHA(3月17日付)が伝えた。

バグダード・トゥデイ(3月17日付)によると、墜落したうちの1機はEurocopter AS350。

ドホーフ県ジャマーンキー郡のビールキヤート村近くに墜落したという。

 

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米主導の有志連合(「生来の決意」作戦合同任務部隊(CJTF-OIR(Combined Joint Task Force – Operation Inherent Resolve))のケヴィン・リヴィングストン報道官は、アナトリア通信(3月17日付)に対して、墜落したヘリコプターが有志連合所属機ではないと述べた。

リヴィングストン報道官は「ヘリコプターは有志連合所属ではなく、「生来の決意」作戦の一部をなしていない」と述べた。

AFP, March 17, 2023、Anadolu Ajansı, March 17, 2023、ANHA, March 17, 2023、Baghdad Today, March 17, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 17, 2023、Reuters, March 17, 2023、SANA, March 17, 2023、SOHR, March 17, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】ロシア連邦ダゲスタン共和国からの救援物資を積んだ貨物車輌の車列がラタキア市のスポーツ・シティに設置されている避難所に到着(2023年3月17日)

ロシア連邦のダゲスタン共和国からの救援物資を積んだ貨物車輌の車列が、ラタキア市のスポーツ・シティに設置されている避難所に到着し、物資を配給した。

また、ロシア赤十字社の支援チームがラタキア市のシャーリーハート将校クラブに設置されている避難所で避難生活を送る児童162人に食糧物資を配給した。

SANA(3月17日付)が伝えた。

AFP, March 17, 2023、ANHA, March 17, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 17, 2023、Reuters, March 17, 2023、SANA, March 17, 2023、SOHR, March 17, 2023などをもとに作成。

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米英仏独は「シリア革命」12周年に合わせて共同声明を出し、シリアにおける紛争の政治的解決に向けた真の永続的な進展がみられるまで、政府との関係を正常化しないと改めて表明(2023年3月17日)

米国、英国、フランス、ドイツは「シリア革命」12周年(3月15日)に合わせて共同声明を出し、シリアにおける紛争の政治的解決に向けた真の永続的な進展がみられるまで、シリア政府との関係を正常化しないと改めて表明した。

共同声明ではまた、「悲劇的な地震によって生じた緊急の人道的ニーズに対処することに焦点を当てるとき、国連安保理決議第2254号に沿って、シリア主導による政治プロセスを前進させ、状況を改善するという共通の目標を想起します。

AFP, March 17, 2023、ANHA, March 17, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 17, 2023、Reuters, March 17, 2023、SANA, March 17, 2023、SOHR, March 17, 2023などをもとに作成。

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クリラ米中央軍(CENTCOM)司令官:「ロシア軍の地上攻撃機がシリア領内にある米軍の基地上空を飛行し、挑発する事案が増加している」(2023年3月16日)

米中央軍(CENTCOM)のマイケル・クリラ司令官(陸軍大将)は米上院の公聴会に出席し、国会上空でロシア軍戦闘機が米軍の無人航空機(ドローン)を威嚇し、墜落させた件に関連して、シリアでもロシア軍による挑発が大幅に増加していると証言した。

クリラ司令官によると、ロシア軍の地上攻撃機がシリア領内にある米軍の基地(ヒムス県タンフ国境通行所の基地)上空を飛行し、挑発しようとしているという。

クリラ司令官は、こうした事案が「新しいものではないが、シリアでは3月1日頃から大幅な増加している」と答えた。

CNN(3月16日付)が伝えた。

AFP, March 17, 2023、ANHA, March 17, 2023、CNN, March 16, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 17, 2023、Reuters, March 17, 2023、SANA, March 17, 2023、SOHR, March 17, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】国連からの支援物資を積んだ貨物車輌30輌が、バーブ・ハワー国境通行所を経由して、シャーム解放機構の支配地に入る(2023年3月16日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、国連からの支援物資を積んだ貨物車輌30輌が、バーブ・ハワー国境通行所を経由して、シャーム解放機構の支配地に入った。

これにより、トルコ・シリア大地震発生以降にトルコからバーブ・ハワー国境通行所を経由してシャーム解放機構の支配地に入った車輌の数は583輌、バーブ・サラーマ国境通行所、ラーイー村北の通行所、ハマーム村西の通行所(いずれもアレッポ県)を経由してトルコ占領地に入った車輌は308輌、合計で891輌となった。

AFP, March 16, 2023、ANHA, March 16, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 16, 2023、Reuters, March 16, 2023、SANA, March 16, 2023、SOHR, March 16, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】ヨルダンからの救援物資を積んだ貨物車輌7輌がナスィーブ国境通行所に到着(2023年3月16日)

ヨルダン政府とヨルダン・ハシミテ慈善機構からの救援物資を積んだ貨物車輌7輌がナスィーブ国境通行所(ダルアー県)に到着、シリア・アラブ赤新月社に物資が引き渡された。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/pfbid034sDRMP4JQEhzsBmq2JEZF3wh4cn7VS8mPu7iURDVGrxGngJZtXHo65rLfgE3BDcLl

SANA(3月16日付)が伝えた。

AFP, March 16, 2023、ANHA, March 16, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 16, 2023、Reuters, March 16, 2023、SANA, March 16, 2023、SOHR, March 16, 2023などをもとに作成。

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シリア人権監視団は「シリア革命」開始12周年に合わせて声明を出し、これまでに少なくとも61万3407人の死亡、うち50万3064人の氏名を確認したと発表(2023年3月15日)

シリア人権監視団は「シリア革命」開始(2011年3月15日)12周年に合わせて声明を出し、これまでに少なくとも61万3407人の死亡、うち50万3064人の氏名を確認したと発表した。

死者の内訳は以下の通り:

民間人

16万2390人:うち男性12万1407人、女性1万5437人、子供2万5546人。

死因は以下の通り:

  • 政府の刑務所・拘置所での拷問4万9410人
  • シリア軍による砲撃、狙撃5万2596人
  • シリア軍の航空兵器による攻撃2万6403人
  • ロシア軍の砲撃8696人
  • ロシア軍かシリア軍か特定できない爆撃2504人
  • 諸派(反体制派)による殺害2353人
  • ジハード主義者(反体制派)による殺害905人
  • 死因不明1302人
  • 戦場での処刑453人
  • 銃や刃物による襲撃2039人
  • 禁止された兵器による殺害1028人
  • 劣悪な生活状況による死亡982人
  • 爆発4708人
  • 米主導の有志連合による殺害2677人
  • イスラエルの爆撃・砲撃20人
  • トルコ軍による殺害4728人
  • 人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍やクルド人部隊による殺害444人
  • その他226人

非民間人

34万674人

内訳は以下の通り:

  • シリア軍9万1929人
  • 親政権・イラン・ロシア民兵6万7349人
  • レバノンのヒズブッラー1736人
  • 親イラン・ロシアの外国人民兵8700人
  • 武装・イスラーム主義諸派(反体制派)8万221人
  • 離反兵(反体制派)3596人
  • シリア民主軍1万1095人
  • クルド人部隊4万1266人
  • ジハード主義グループ(反体制派)2万8110人
  • トルコ軍251人
  • 親ロシアの外国人傭兵266人
  • 身元不明およびその他2916人

なお、上記の数字には、シリア政府の刑務所や拘置所で拷問によって殺害されたとされる5万5000人以上、クルディスタン労働者党(PKK)の戦闘員3200人以上、ダーイシュ(イスラーム国)によって拉致・殺害されたとされる3200人、シリア政府や親政権民兵の捕虜となった4100人以上、武装・ジハード主義諸派、ダーイシュ、シャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)によって拉致された1800人以上は含まれていないという。

AFP, March 15, 2023、ANHA, March 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2023、Reuters, March 15, 2023、SANA, March 15, 2023、SOHR, March 15, 2023などをもとに作成。

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パキスタンの貨物船が輸送した支援物資がラタキア市で配られる(2023年3月15日)

ラタキア県は、パキスタンからの支援物資を輸送した同国海軍艦船の船長を務めるスハイル・アズミー准将とともに、ラタキア市のバースィル訓練・教育リハビリテーション・センターとバディーア・ザイナ学校に設置されている避難所に物資を配給した。

 

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エリザベス・グリンカ慈善財団は、ラタキア県の民間防衛隊に被災地での瓦礫撤去に必要な機材を提供するとともに、ダルーキーヤート村の被災者に食糧物資を配給した。

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SANA(3月15日付)が伝えた。

AFP, March 15, 2023、ANHA, March 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2023、Reuters, March 15, 2023、SANA, March 15, 2023、SOHR, March 15, 2023などをもとに作成。

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アサド大統領がロシアのプーチン大統領と個別会談、拡大会談に臨む:「新旧ナチズムに対するこの戦争におけるロシアの姿勢を支持する」、「「テロとの戦い」の継続、シリア領内に違法に駐留する外国部隊の撤退という具体的な成果が得られるのであれば対話する」(2023年3月15日)

ロシアを訪問中のアサド大統領は、同国公式訪問の最初の予定として、首都モスクワにある無名戦士の墓を訪問し、記念碑に花輪を捧げた。

訪問には、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣、マンスール・アッザーム大統領府担当国務大臣、ムハンマド・サーミル・ハリール経済対外通商大臣、アリー・アッバース国防大臣、キナーン・ヤーギー財務大臣、ファーディー・ハリール国家計画国際協力委員会委員長、カイス・ハドル内閣事務局長、ルーナー・シブル大統領府特別顧問(政治報道局長)、バッシャール・ジャアファリー在ロシア・シリア大使が同行した。












https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/pfbid02kkwXV68cS5qj3XR5NL1mwQD4ESmkvZHScEpNTLBAtcvxprEKEKofwmM5amS2aaTel

https://www.facebook.com/watch/?v=3046344172327352

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/pfbid0YL9xShnEdFdU66c7vnYhBefE74sQuoN3rXEnLzYRhJtUSz1Y4kve5Hys1gtT9WMcl

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続いて、アサド大統領はクレムリンを訪問、同行している閣僚らとともに、ヴラジーミル・プーチン大統領およびロシア政府高官との拡大会談に臨み、多岐にわたる共同協力のありよう、国際情勢、地域情勢の進展について意見を交わした。






会談の冒頭、プーチン大統領は以下の通り述べた。

尊敬する大統領閣下、ここモスクワでお会いできて大変うれしく思う。この招待に応えて頂けたことに感謝している。両国関係は継続的に発展し、両国の協力の介もあり、我々は常に連絡を取り合っている。両国とロシア軍の貢献により、国際テロリズムとの戦いにおいて具体的な成果が達成された。これはシリアの国内、社会、経済情勢により多くの安定をもたらす機会を提供している。
残念なことに、シリアの人々はここへ来て、地震災害に代表されるさらなる問題に直面しており、これが状況を悪化させている。ご存知の通り、我々は誠実なる友人として、シリアの人々の苦しみを軽減するためにできる限りのことを行っており、非常事態省とシリア駐留ロシア軍を通じて援助が提供された。
こうした一連の困難にもかかわらず、両国の経済関係は継続的な発展を遂げており、貿易取引量は過去 1 年間で7%増加した。
今日の会談は、ロシアとシリアが関心を寄せるすべての問題について詳細に議論する機会を与える。また、来年は両国の国交樹立80周年を迎える。

これに対して、アサド大統領は以下の通り応えた。

ありがとう、大統領。今日モスクワに来て、両国の前に提示されている多くの重要な問題について話し合うために会うことができて嬉しく思っている。確かに、政府関係者間の会合はさまざまなレベルにとどまることなく行われている。だが、この1年間に起こった国際情勢の変化により、今後の段階に向けて会談し、共通の認識を構築することが求められている。
先月シリアを襲った地震に際して提供された多大な支援に対して、あなた、非常事態省に代表されるロシア政府、そしてもちろん、地震で負傷した人々を救出することに直接貢献してくれた国防省とロシア軍に感謝したい。負傷者の苦しみを和らげ、シリアの市民への地震の被害を軽減するうえで大きな影響を与えてくれた。
シリアでの戦争に対するあなたとロシア政府の確固たる姿勢に対して、シリア国民からの感謝の意を伝えたい。この姿勢は、シリア・アラブ共和国の領土保全、国家の主権、テロ撲滅、外国軍の領内駐留の拒否に基づいている。今日のロシアは戦争状態にあるが、その立場は当然、終始変わることはない。
ウクライナでの戦争が始まって以降初となるこの訪問の場を借りて、新旧ナチズムに対するこの戦争におけるロシアの姿勢を支持する我々の確固たる立場を改めて示したい。「新旧」というのは、このナチズムが、第二次世界大戦前は西側の支援を受け、戦後はその指導者が育んできたからだ。西側は以前と同じように今もナチズムを支援し続けている。我々の今日とっている姿勢は、我々の間の強い友情や、我々に対するロシアの姿勢に誠意を抱いているからだけでなく、今日の世界が均衡再編を必要としているためである。それが実現しなければ、世界は爆発と破壊に向かうことだろう。
過去数日間に行われた合同委員会でシリアとロシアの高官らが行った会合の結果に非常に満足している。会合は、過去数年間に行われた会合のなかでももっとも良いものだった。その結果は達成された目標は、単なるデータではなく、実践的なアイディアを伴った経済協力の新たな段階への道を開くだろう。
改めて、大統領の歓迎に謝意を示したい。この訪問があらゆるレベルでシリアとロシアの関係の新たな段階への道を開き、両国と両国国民の関係の次なる段階において依拠し得る真の成果が達成されると明言したい。

アサド大統領とプーチン大統領は、両国間の戦略的関係、経済通商協力の拡大、国際情勢の変化への対応、共通の理念や利益に基づく国々の同盟や協力関係構築継続の重要性、破壊や混乱の拡大、戦争を企図し、覇権と狭量な国益を維持しようとする西側の政策への対抗、治安および経済の安定化の実現などについて意見が交わされた。

ウクライナでのロシアの特別軍事作戦についても議論がなされ、アサド大統領は、あらためて国家安全保障を守ろうとするロシアの自衛権の行使に支持を表明した。

両首脳はさらに、ロシアの支援のもとに域内で推し進められているイニシアチブ(シリア政府とトルコ政府の和解)についても協議、アサド大統領は、対話がシリア国民の利益とシリア領土の統一と保全の達成に繋がり、明白且つ明確な成果をもたらす場合に限って、シリアは常にそれを行ってきたとしたうえで、明白且つ明確な成果の筆頭に上げられるのが、「テロとの戦い」の継続、シリア領内に違法に駐留する外国部隊の撤退だと述べた

このほか、両首脳は、国連などの国際機関での協力関係の強化を確認、アサド大統領は、化学兵器問題をめぐって、西側諸国がシリアに対して圧力を試みたことに対抗したロシアの姿勢を高く評価した。

さらに、両首脳は、サウジアラビアとイランの外交関係修復に歓迎の意を示した。

続いて、拡大会談が行われ、アサド大統領、プーチン大統領に加えて、シリア側からファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣、マンスール・アッザーム大統領府担当国務大臣、ムハンマド・サーミル・ハリール経済対外通商大臣、アリー・アッバース国防大臣、キナーン・ヤーギー財務大臣、ファーディー・ハリール国家計画国際協力委員会委員長、カイス・ハドル内閣事務局長、ルーナー・シブル大統領府特別顧問(政治報道局長)、バッシャール・ジャアファリー在ロシア・シリア大使、ロシア側からセルゲイ・ラヴロフ外務大臣、ユーリ・ウシャコフ外交問題担当大統領補佐官、ドミトリー・ペスコフ大統領府報道官、セルゲイ・ショイグ国防大臣、アントン・シルアノフ財務大臣、アレクサンドル・ラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使、アレクサンドル・エフィーモフ駐シリア・ロシア大使、シリア・ロシア合同委員会のロシア側議長を務めるイレク・ファイズリン建設住宅大臣が参加した。

その後、両首脳は非公式会談に臨み、昼食会の後に会談は終了した。

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アサド大統領とプーチン大統領の首脳会談および閣僚らを交えた拡大会談と合わせて、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣は、セルゲイ・ラブロフ外務大臣とロシア外務省で会談し、両国の政治関係、共通の関心事、地域情勢、国際情勢などについて意見を交わした。

ロシアが提案した、近隣諸国にかかる政治的イニシアチブ(シリア政府とトルコ政府の和解)については、国土を開放するシリアの権利、領内に違法に駐留する外国の部隊の撤退をめぐって改めて合意を確認した。



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また、マンスール・アッザーム大統領府担当国務大臣を代表とする経済閣僚使節団と、イレク・ファイズリン建設住宅大臣(兼シリア・ロシア合同委員会のロシア側の議長)を代表とする代表団が会合を開き、両国経済関係にかかる問題について協議した。




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アリー・アッバース国防大臣は、セルゲイ・ショイグ国防大臣と会談し、シリア情勢、両国の軍事関係について意見を交わし、シリアの全土解放を実現するまで「テロとの戦い」を継続することを確認した。



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SANA(3月15日付)が伝えた。

AFP, March 15, 2023、ANHA, March 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2023、Reuters, March 15, 2023、SANA, March 15, 2023、SOHR, March 15, 2023などをもとに作成。

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フォレス英国防大臣は昨年12月にトルコ占領下のアレッポ県北部でドローンによるミサイル攻撃を行ったことを明かす(2023年3月14日)

英国ベン・フォレス国防大臣は下院で、2022年12月にトルコ占領下のアレッポ県北部(「ユーフラテスの盾」地域)で無人航空機(ドローン)によるミサイル攻撃を行ったことを明らかにした。

フォレス国防大臣の答弁は以下の通り。

12月末に、英空軍のリーパー遠隔操縦航空機がシリア北部のバーブ市でダーイシュ(イスラーム国)の主要なメンバーに対して攻撃を行った。
このメンバーの活動は生物化学兵器にかかわるものだった。
リーパーの操縦士は、ヘルファイヤ・ミサイル2発を発射するにあたって、一般市民への潜在的なリスクを最小限に抑え、2発とも標的を正確に攻撃した。
こうした行動は、テロリストの脅威を…軽減し、英国市民を保護し、国際的なパートナーを支援するために不可欠だ。

フォレス国防大臣が関与を認めた攻撃は、12月20日のドローンによる攻撃で、アブー・ヤースィル・ヤマニーを名乗るイエメン人メンバーが死亡、民間人少なくとも2人が負傷していた。

『ガーディアン』(3月14日付)などが伝えた。

AFP, March 14, 2023、ANHA, March 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 14, 2023、Reuters, March 14, 2023、SANA, March 14, 2023、SOHR, March 14, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】国連からの支援物資を積んだ貨物車輌32輌が、バーブ・ハワー国境通行所を経由してシャーム解放機構の支配地に入る(2023年3月14日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、国連からの支援物資を積んだ貨物車輌32輌が、バーブ・ハワー国境通行所を経由して、シャーム解放機構の支配地に入った。

これにより、トルコ・シリア大地震発生以降にトルコからバーブ・ハワー国境通行所を経由してシャーム解放機構の支配地に入った車輌の数は553輌、バーブ・サラーマ国境通行所、ラーイー村北の通行所、ハマーム村西の通行所(いずれもアレッポ県)を経由してトルコ占領地に入った車輌は308輌、合計で861輌となった。

AFP, March 14, 2023、ANHA, March 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 14, 2023、Reuters, March 14, 2023、SANA, March 14, 2023、SOHR, March 14, 2023などをもとに作成。

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米主導の有志連合の貨物車輌など24輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2023年3月14日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の貨物車輌など24輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、県内各所の米軍基地に向かった。

AFP, March 14, 2023、ANHA, March 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 14, 2023、Reuters, March 14, 2023、SANA, March 14, 2023、SOHR, March 14, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】レバノンのアルメニア教徒政党のターシュナーク党がアレッポ県に物資を届ける(2023年3月14日)

レバノンのアルメニア教徒政党のターシュナーク党が募った10トンの支援物資(食料品、医療物資、毛布、衣服など)を積んだ貨物車輌がアレッポ県に到着した。

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在ロシア・シリア大使館はロシア連邦ダゲスタン共和国の「人間協会」からの支援物資59トン(3150万ルーブル分)を受け取った。

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ヌーラー・アリースィヤーン在アルメニア・シリア大使は、シリアで被災者の救援活動にあたったアルメニアの救援チームのメンバーを大使館に招待し、その労を讃えた。

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ワヒード・ムバーラク駐シリア・バーレーン大使がダマスカス県・同郊外県工業会議所を訪れ、ガズワーン・ミスリー総裁らと会談、被災者への支援を継続する意思を改めて表明した。

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SANA(3月14日付)が伝えた。

AFP, March 14, 2023、ANHA, March 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 14, 2023、Reuters, March 14, 2023、SANA, March 14, 2023、SOHR, March 14, 2023などをもとに作成。

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アサド大統領がロシアを電撃訪問(2023年3月14日)

アサド大統領は14日夕、空路でロシアの首都モスクワに到着し、ヴヌーコヴォ国際空港でミハエル・ボグダノフ外務副大臣、アレクサンドル・エフィーモフ駐シリア・ロシア大使、バッシャール・ジャアファリー在ロシア・シリア大使らの出迎えを受けた。

https://youtu.be/k8U6A9MO5nI







https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/pfbid05rYwPkp6yrSAouNNX9exTvmtkmuNKwRWLkmPJX7N1ru6KNMWUyfhmDVfJXVoRj5Ul

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/videos/113228601697722/

SANA(3月14日付)が伝えた。

なお、アサド大統領は15日にヴラジーミル・プーチン大統領と会談する予定。

AFP, March 14, 2023、ANHA, March 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 14, 2023、Reuters, March 14, 2023、SANA, March 14, 2023、SOHR, March 14, 2023などをもとに作成。

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米中央軍(CENTCOM)はロケット弾2発が米軍(有志連合)が違法に駐留するグリーン・ビレッジ基地近くに着弾したと発表(2023年3月13日)

米中央軍(CENTCOM)は声明を出し、シリア現地時間の13日午後8時23分に、ロケット弾2発が、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるユーフラテス川東岸のウマル油田に設置されている米軍(有志連合)の基地(グリーン・ビレッジ基地)の近くに着弾したと発表した。

声明によると、米軍および有志連合に死傷者はなく、インフラや装備への被害もなかった。

AFP, March 14, 2023、ANHA, March 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 14, 2023、Reuters, March 14, 2023、SANA, March 14, 2023、SOHR, March 14, 2023などをもとに作成。

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トルコのTRTは、15日と16日にシリア、トルコ、ロシア、イランの外務省代表団による会合が開かれると伝える一方、シリアの『ワタン』は、シリア北西部の占領を続けるトルコ軍の撤退の日程などが保証されるまで、延期が濃厚と伝える(2023年3月13日)

トルコのTRT(3月13日付)は、3月15日と16日にロシアの首都モスクワでシリア、トルコ、ロシア、イランの外務省代表団による会合が開かれると伝えた。

これに対して、シリアの『ワタン』(3月13日付)は、複数筋の話として、シリア、トルコ、ロシア、イランの外務省の代表者会合が、シリア北西部の占領を続けるトルコ軍の撤退の日程など、シリア政府側の要求が保証されるまで、延期となることが濃厚だと伝えた。

AFP, March 13, 2023、ANHA, March 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2023、Reuters, March 13, 2023、SANA, March 13, 2023、SOHR, March 13, 2023、TRT, March 13, 2023、al-Watan, March 13, 2023などをもとに作成。

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米軍が違法駐留するウマル油田の守衛をダーイシュのスリーパーセルのメンバーと見られるオートバイに乗った武装グループが襲撃(2023年3月13日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあり、米軍(有志連合)が違法に基地(グリーン・ビレッジ基地)を設置し、駐留するウマル油田の守衛をオートバイに乗った武装グループが襲撃した。

武装グループはダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのメンバーと見られ、ユーフラテス川が流れる西側から襲撃、その後逃走した。

AFP, March 13, 2023、ANHA, March 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2023、Reuters, March 13, 2023、SANA, March 13, 2023、SOHR, March 13, 2023などをもとに作成。

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シリアでの人権侵害を調査するための国連人権理事会調査委員会のピネイロ委員長:「2020年3月のロシアとトルコによるシリア北西部での停戦合意以降、同地での爆撃にシリア軍が運用する航空機が関与したことを確認していない」(2023年3月13日)

シリアでの人権侵害を調査するための国連人権理事会調査委員会は、2022年7月1日から12月31日までの半年間のシリア国内での人権状況にかかる報告書(A/HRC/52/69)を理事会に提出した。

39ページからなる報告書では、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県内の国内避難民(IDPs)キャンプをクラスター弾で攻撃し、民間人7人が死亡、少なくとも60人が負傷した事件(11月)、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域内のバーブ市(アレッポ県)に対するロケット弾攻撃で民間人16人が死亡、29人が負傷した事件(8月)、政府支配地、シャーム解放機構支配地、トルコ占領地での恣意的逮捕、失踪、拘留中の死亡、嫌がらせ、恐喝、言論統制、性的暴力などの横行、政府の支配下にある南部での治安悪化、1300万人が難民・国内避難民(IDPs)となっている実態、シリア国民の90%が貧困状態にあること、シリア北西部での女性や子供ら5万6000人がキャンプ生活を余儀なくされている実態などが報告された。

その一方で、委員会は、2020年3月のロシアとトルコによるシリア北西部での停戦合意以降、同地での爆撃にシリア軍が運用する航空機が関与したことを確認していないと指摘した。

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シリアでの人権侵害を調査するための国連人権理事会調査委員会のパウロ・セルジオ・ピネイロ委員長はまた、ジュネーブの国連本部で記者会見を行い、トルコ・シリア大地震に対するシリア政府と国連の対応の遅れを批判した。

ピネイロ委員長は以下のように述べた。

苦しみのなかで多くの英雄的行為が行われた。だが、我々はまた、シリア政府と国連を含む国際社会が、もっとも支援を必要としている人々の命を救うための支援を迅速に向けることに失敗したことを目の当たりにした。
シリアの人々はもっとも絶望的な時期に、保護してくるはずだった人々によって見捨てられ、無視された。

AFP, March 13, 2023、ANHA, March 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2023、Reuters, March 13, 2023、SANA, March 13, 2023、SOHR, March 13, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】反体制組織のシリア対応調整者は国連の物資を積んでシリア北西部に入った車輌の内訳を発表(2023年3月13日)

反体制組織のシリア対応調整者はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/humanitarianresponse1/)を通じて、トルコ・シリア大地震発生後の2月9日から3月11日までに、支援物資を積んだ貨物車輌720輌がシリア北西部に入ったことを明らかにした。

このうち、バーブ・ハワー国境通行所(イドリブ県)を通過してシャーム解放機構の支配地に入ったのが586輌、バーブ・サラーマ国境通行所(アレッポ県)を通過してトルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域に入ったのが110輌、ラーイー村北の通行所を通過して「ユーフラテスの盾」地域に入ったのが24輌だという。

また、国際移住機関(IOM)からの支援物資を積んだ車輌が180輌、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)からの支援物資を積んだ車輌が86輌、食糧農業機関(FAO)からの支援物資を積んだ車輌が1輌、世界保健機関(WHO)からの支援物資を積んだ車輌が25輌、国連人口基金(UNFPA)からの支援物資を積んだ車輌が2輌、世界食糧計画(WFP)からの支援物資を積んだ車輌が400輌、ユニセフからの支援物資を積んだ車輌が26輌だという。

https://www.facebook.com/humanitarianresponse1/posts/pfbid0G1CBGuCF45KkExZiBtZQyvqhRZRBBaaaWHJTsKL2f282bpwyvP89CGnsc9o5YxcCl

AFP, March 13, 2023、ANHA, March 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2023、Reuters, March 13, 2023、SANA, March 13, 2023、SOHR, March 13, 2023などをもとに作成。

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UNICEFシリア事務所のカーニー代表がハサカ県を訪れ、スフーフ県知事と会談、米国の占領や北・東シリア自治局の実効支配が教育プロセスにもたらしている支障への対応などについて協議(2023年3月13日)

UNICEFシリア事務所のアンジェラ・カーニー代表がハサカ県を訪れ、ルワイユ・スフーフ県知事と会談、米国の占領や北・東シリア自治局の実効支配が教育プロセスにもたらしている支障への対応など、協力強化の方途について意見を交わした。

SANA(3月13日付)が伝えた。

AFP, March 13, 2023、ANHA, March 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2023、Reuters, March 13, 2023、SANA, March 13, 2023、SOHR, March 13, 2023などをもとに作成。

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シリアで違法駐留を続ける米軍がグワイラーン刑務所に収監していたダーイシュの外国人メンバーをイラク国内の米軍基地に移送(2023年3月13日)

SANA(3月13日付)は、複数の独自筋の話として、シリアで違法駐留を続ける米軍が、北・東シリア自治局の管理下にあるグワイラーン刑務所(ハサカ県ハサカ市)に収監していたダーイシュ(イスラーム国)の外国人メンバーをイラク国内の米軍基地に移送したと伝えた。

米国はシリア領内にいる外国人メンバー全員をイラクへと移送しようとしており、今回の移送もその一環だという。

AFP, March 13, 2023、ANHA, March 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2023、Reuters, March 13, 2023、SANA, March 13, 2023、SOHR, March 13, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】パキスタン、セルビア、UAEからの支援物資が空路と海路を通じて到着(2023年3月13日)

パキスタンからの支援物資800トンを積んだ同国海軍の貨物船がラタキア港に到着した。

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セルビアからの支援物資105トンを積んだ航空機がダマスカス国際空港に到着した。

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アラブ首長国連邦(UAE)からの支援物資を乗せた貨物輸送機1機がダマスカス国際空港に、1機が殉教者バースィル・アサド国際空港(ラタキア県)に到着した。
UAEによる「善意の架け橋」キャンペーンがラタキア県の救援対策室、UAE赤新月社、シリア開発信託、シリア・アラブ赤新月社の協力のもとに開始され、同県の被災者に支援物資が配給された。

また、アブドゥルハキーム・ヌアイミーUAE臨時代理大使がスハイル・アブドゥッラティーフ公共事業住宅大臣と会談し、両国関係強化や被災者支援での連携の方途について意見を交わした。

ヌアイミーUAE臨時代理大使はさらに、ダマスカス県・同郊外県工業会議所を訪れ、ガズワーン・ミスリー総裁らと会談、被災者への支援を継続する意思を改めて表明した。

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アンドレ・サントス駐シリア・ブラジル大使がラタキア県を訪れ、アーミル・ヒラール県知事と会談、被災者支援について意見を交わした。

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国連プロジェクトサービス機関(UNOPS)シリア事務所のムハンマド・ウスマーン・アクラム代表がフサイン・マフルーフ地方行政環境大臣と会談し、トルコ・シリア大地震への対応などについて意見を交わした。

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SANA(3月13日付)が伝えた。

AFP, March 13, 2023、ANHA, March 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2023、Reuters, March 13, 2023、SANA, March 13, 2023、SOHR, March 13, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍の国境警備隊の暴行を受けて死亡した若い男性1人と負傷者12人がシャーム解放機構支配下のバーブ・ハワー国境通行所の病院に搬送される(2023年3月12日)

イドリブ県では、シャーム解放機構の支配下にあるバーブ・ハワー国境通行所近くにあるバーブ・ハワー病院が、深夜12時頃に、トルコ軍の国境警備隊の暴行を受けて死亡した若い男性1人の遺体と、脚や腕を骨折した負傷者12人を収容したと発表した。

死亡したのは、ハマー県出身の国内避難民(IDPs)。

イナブ・バラディー(3月12日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(3月12日付)などが伝えた。

AFP, March 12, 2023、ANHA, March 12, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 12, 2023、‘Inab Baladi, March 12, 2023、Ma’bar Bab al-Hawa, March 12, 2013、Reuters, March 12, 2023、SANA, March 12, 2023、SOHR, March 12, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】シリア人権監視団はトルコ・シリア大地震発生以降にトルコからシリアに帰国したシリア人が6万3227人に達していると発表(2023年3月12日)

シリア人権監視団は、トルコ・シリア大地震発生以降にトルコからシリアに帰国したシリア人が6万3227人に達していると発表した。

トルコに在住していたシリア人は、主にアレッポ県のバーブ・サラーマ国境通行所、ジャラーブルス国境通行所、ラッカ県のタッル・アブヤド国境通行所を通って、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域に帰国しており、その数は4万5561人に達している。

また、イドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所を経由して、シャーム解放機構の支配地などに入ったシリア人も1万7666人に達している。

6万3227人のなかには、トルコ国籍取得者2639人も含まれている。

このうち約3万7000人は、トルコ・シリア大地震に被災者としてトルコ国内の被災県で一時保護身分証の発給を受けるか、トルコ国籍保有者、約1万2000人が一時保護制度のもとで滞在を認められず、強制退去を余儀なくされた難民・移民。

4万9000人のうち、1万7000人はバーブ・ハワー国境通行所、1万1000人はジャラーブルス国境所、9万人はバーブ・サラーマ国境通行所とタッル・アブヤド国境通行所を経由してシリアに入ったという。

AFP, March 12, 2023、ANHA, March 12, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 12, 2023、Reuters, March 12, 2023、SANA, March 12, 2023、SOHR, March 12, 2023などをもとに作成。

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