中国外交部報道官はツイッターで米国を「我々の時代の迫害者」と非難(2022年6月20日)

中国外交部の趙立堅報道官はツイッターのアカウント(https://twitter.com/zlj517/)で「我々の時代の迫害者」と綴ったうえで、「2001年以降、米国が中東で行った戦争で90万人が殺害された。そのなかには民間人33万5000人が含まれ、数千万人が家を追われた」と書かれた画像を掲載した。

https://twitter.com/zlj517/status/1538855366074994688

AFP, June 21, 2022、ANHA, June 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 21, 2022、Reuters, June 21, 2022、SANA, June 21, 2022、SOHR, June 21, 2022などをもとに作成。

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国連のグテーレス事務総長は越境(クロスライン)人道支援の延長を呼び掛ける(2022年6月20日)

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、シリアの人道状況への対応を協議するための安保理会合で、6月16日付で発表した国連安保理決議第2139号(2014年)などシリアへの越境(クロスライン)人道支援に基づく報告書(S/2022/492)のなかで、7月10日が有効期限となる越境人道支援の継続を提言したことを改めて明らかにした。

グテーレス事務総長は報告書のなかで、「人々は危機に瀕しており、対処することができない」シリアへの人道支援の必要は過去11年間でもっとも高まっていると強調、支援を訴えた。

また、反体制派の支配下にあるシリア北西部に関しては、「シリアでの国連の越境活動は世界においてもっとも精査され、監視された支援活動の一つだ…。我々の支援が困っている人々に届いていることは疑う余地がない」と主張、越境人道支援の維持を求めた。

一方、米国のリンダ・トマス=グリーンフィールド国連大使は、越境人道支援のこれまでの成果を強調するとともに、境界経由(クロスライン)の人道支援が限定的で、シリア国内での食料価格の高等などでより困難になっていると指摘、越境人道支援の維持を訴えた。

対するロシアのドミトリー・ポリャンスキー国連第1常駐副代表は事務総長が米国などによるシリアへの一方的制裁に言及しなかったことに遺憾の意を示す一方、イスラエルによるシリアへの相次ぐ爆撃などで治安状況が悪化していることが、人道危機を深刻化させていると非難し、シリア政府との連携のもとに境界経由での人道支援を拡充すべきだと主張した。

中国の張軍国連大使は、シリアの主権と境界人道支援を行うシリア政府を尊重したうえで、人道支援にかかる渉外を分析すべきだとしたうえで、人道支援を政治利用すべきでないと主張した。

シリアのバッサーム・サッバーグ国連代表は、6月10日のイスラエル軍によるダマスカス国際空港への爆撃により、国連の人道支援関係者の入国や救命用品の搬入が不可能になったにもかかわらず、欧米諸国はイスラエルによる国際法違反を非難することを妨害していると非難した。

また、トルコがシリア北部に「安全地帯」を設置するとして、シリア国内のテロを支援し、人口動態を改悪しようとしていると指弾、西側諸国についても境界経由での人道支援の奨励を定めた国連安保理決議を直接間接に拒否していると非難した。

AFP, June 21, 2022、ANHA, June 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 21, 2022、Reuters, June 21, 2022、SANA, June 21, 2022、SOHR, June 21, 2022などをもとに作成。

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シャーム解放機構はアレッポ県北西部のトルコ占領地への進攻に際して戦闘員が撮影した映像のなかで「シリア革命旗」を踏みつけるシーンが映っていたことへの関与を否定(2022年6月20日)

シャーム解放機構は声明を出し、アレッポ県北西部のトルコ占領地に対する同機構とシャーム自由人イスラーム運動の進攻に際して、戦闘員が撮影した映像(https://www.youtube.com/watch?v=GWDKLfBq2mI)のなかで、室内のモニターを破壊したり、「シリア革命旗」を踏みつけるシーンが映っていたことに関して、関与を否定した。

声明のなかで、シャーム解放機構は「今日、SNSで正体不明の人物が、我々の誇り高き革命を代表せず、我々の方針に根本から反する方法で革命旗を侮辱する映像が拡散された」としたうえで、「この人物、ビデオについて承知していない。我々との間に何の関係もなく、革命を象徴する旗へのこうした敵意と侮辱を非難する」と表明した。


AFP, June 20, 2022、ANHA, June 20, 20222、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2022、Reuters, June 20, 2022、SANA, June 20, 2022、SOHR, June 20, 2022などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方を砲撃(2022年6月20日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村、スフーフン村、バイニーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がガーブ平原の灌漑計画地区で砲撃戦を行った。

AFP, June 20, 2022、ANHA, June 20, 20222、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2022、Reuters, June 20, 2022、SANA, June 20, 2022、SOHR, June 20, 2022などをもとに作成。

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シャーム解放機構はトルコ占領下のアレッポ県北西部の複数カ所に展開し、拠点、検問所などを制圧するとともに、シャーム戦線とイスラーム軍を非難(2022年6月20日)

シャーム解放機構は声明を出し、アレッポ県北西部のトルコ占領地に対する同機構とシャーム自由人イスラーム運動の進攻に関して、シャーム戦線とイスラーム軍が同胞や協力者に対して過った決定を行ってきたことの結果で、そのことが青年らを馬鹿げた対決に巻き込んだと非難した。

シャーム解放機構はまた、「これまで多くの会合や機会を通じて、「オリーブの枝」「ユーフラテスの盾」地域の諸派、名士、シャイフたに事態を収拾するよう促したが、状況は友人を喜ばせてはいない」と付言した。

そのうえで「この地域の住民を保護するという義務に基づき、また住民を馬鹿げた戦闘に巻き込むのを阻止するべく、戦闘を食い止めるために全力で臨み、当事者に理解し合い、理性に基づいて判断するよう圧力をかけた」と強調し、介入を正当化した。

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一方、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構の部隊が、トルコの占領下にあるアレッポ県アフリーン市一帯のいわゆる「オリーブの枝」地域のバースーファーン村、ファーフィルティーン村、カッバースィーン村、ブルジュ・ハイダル村、バイーヤ村に展開し、シリア国民軍を主導するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団の軍事拠点、検問所などを制圧した。

オリエント・ニュース(6月20日付)によると、シャーム解放機構が制圧したのはバースーファーン村、ファーフィルティーン村、カッバーシーン村の検問所。

拠点、検問所の制圧は、シャーム軍団が同地から撤退したのを受けてもので、戦闘は発生しなかった。

なお、オリエント・ニュース(6月20日付)などによると、19日まで続いた戦闘は、シャーム解放機構とシリア国民軍がトルコ軍の仲介のもとに、①シリア国民軍第3軍団(シャーム戦線、イスラーム軍)が制圧していたアウラーン村、アブラ村、タッル・バッタール村のシャーム自由人イスラーム運動・東部地区部隊(第32師団)の拠点からの撤退、②シリア国民軍に所属する諸派がからなる反乱者解放機構の拠点のシャーム自由人イスラーム運動への引き渡し、③シャーム解放機構の増援部隊のイドリブ県方面への撤退、を骨子とする停戦合意を交わされ、収束していた。

AFP, June 20, 2022、ANHA, June 20, 20222、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2022、Orient News, June 20, 2022、Reuters, June 20, 2022、SANA, June 20, 2022、SOHR, June 20, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊一帯を砲撃(2022年6月20日)

アレッポ県では、ANHA(6月20日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のアフラス村、タッル・カッラーフ村を砲撃した。

AFP, June 20, 2022、ANHA, June 20, 20222、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2022、Reuters, June 20, 2022、SANA, June 20, 2022、SOHR, June 20, 2022などをもとに作成。

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ラッカ県で大型旅客バスが襲撃を受け、シリア軍兵士ら13人死亡、アアマーク通信はダーイシュの攻撃と伝える(2022年6月20日)

ラッカ県では、SANA(6月20日付)がシリア軍筋の声明として伝えたところによると、午前6時30分頃、大型旅客バス(ポールマン)がラッカ市とヒムス市を結ぶ街道上(ジーザ地区)で「テロリスト」の襲撃を受け、乗っていた軍人11人と民間人2人が死亡、軍人3人が負傷した。

これに関して、ダーイシュ(イスラーム国)の戦果を喧伝するアアマーク通信(6月20日付)に、ダーイシュ戦闘員がラッカ県南部のザムラ村街道を移動中のシリア軍兵士を乗せたバスを要撃し、シリア軍兵士13人が死亡、複数が負傷したと伝えた。

AFP, June 20, 2022、ANHA, June 20, 20222、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2022、Reuters, June 20, 2022、SANA, June 20, 2022、SOHR, June 20, 2022などをもとに作成。

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ハサカ県カーミシュリー市近郊のタッル・アスワド村の住民が村を通過しようとした米軍の車列の進行を阻止する一方、兵站物資を積んだ米軍の貨物車輌30輌がイラクからワリード国境通行所を経由してシリア領内に新たに侵入(2022年6月20日)

ハサカ県では、SANA(6月20日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるカーミシュリー市近郊のタッル・アスワド村の住民が、村を通過しようとした米軍の装甲車4輌からなる車列の進行を阻止し、これを退却させた。

一方、シリア人権監視団によると、兵站物資を積んだ米軍の貨物車輌30輌からなる車列が、イラクからワリード国境通行所を経由してシリア領内に侵入、同県およびダイル・ザウル県各所に向かった。

AFP, June 20, 2022、ANHA, June 20, 20222、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2022、Reuters, June 20, 2022、SANA, June 20, 2022、SOHR, June 20, 2022などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県ナブク市、アレッポ県アレッポ市、ダイル・ザウル県ダイル・ザウル市、ラッカ県サブハ町で、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続く(2022年6月20日)

SANA(6月20日付)によると、ダマスカス郊外県のナブク市、アレッポ県のアレッポ市(アサド・スポーツ・サロン)、ダイル・ザウル県のダイル・ザウル市の労働者サロン、ラッカ県のサブハ町で、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

AFP, June 20, 2022、ANHA, June 20, 20222、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2022、Reuters, June 20, 2022、SANA, June 20, 2022、SOHR, June 20, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で1人(2022年6月20日)

保健省は政府支配地域で新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治したと発表した。

これにより、6月20日現在のシリア国内での感染者数は計55,916人、うち死亡したのは3,150人、回復したのは52,748人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/videos/1136191177287753/

AFP, June 20, 2022、ACU, June 20, 2022、ANHA, June 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2022、Reuters, June 20, 2022、SANA, June 20, 2022、SOHR, June 20, 2022などをもとに作成。

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