シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機が午前、ダルアー県イズラア市近郊にあるシリア軍第175連隊の基地一帯に対して激しい爆発を実施、爆発が複数回にわたって確認された。
爆撃実施に先立って、イスラエル軍戦闘機は同地上空を集中的に飛行していた。
爆撃による爆発の衝撃は、ブスル・ハリール市、ムライハト・アタシュ村、イズラア市など周囲約20キロメートルにまで及んだ。
スワイダー24によると、標的となったのは前政権のシリア軍の輸送大隊基地で、現政権においては第40師団の財務管理部門の拠点として使用されている施設。
イズラア市内にある第12旅団の向かいに位置している。
イナブ・バラディーによると、爆撃による人的被害はなく、損害は標的施設内部の物的被害にとどまった。
イズラア市は前政権下のシリア軍の軍事拠点が存在していた地域。
ロシアの支援を受けていた第5師団の本拠地でもあり、同師団に関連する軍事施設が残っていた。
今回の爆撃は、同拠点を引き継いだアフマド・シャルア移行期政権の軍事拠点や武器庫を標的としたもので、同政権の軍事能力の制限および武器の移送・保管の阻止を目的としている。
シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機は深夜にダマスカス郊外県上空に再び飛来、これと前後して複数回の爆発が発生した。
爆発がイスラエルによる爆撃によるものか、あるいはイランからのミサイル、あるいは無人航空機を迎撃したものかは明らかではないという。
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ダルアー県での爆撃に関して、イスラエル軍は午前9時12分、Xで以下の通り発表した。
昨日、ドゥルーズ派の民間人が攻撃された事案への対応として、イスラエル軍はシリア南部におけるシリアの体制の軍事施設内の指揮所および兵器を攻撃した。イスラエル軍はシリアのドゥルーズ派住民に対する危害を容認せず、彼らを防衛するために引き続き行動する。イスラエル軍はシリア南部の情勢を引き続き監視しており、政治指導部の指示に従って行動する。
⭕️In response to yesterday’s events in which Druze civilians were attacked, the IDF struck a command center and weapons in military compounds belonging to the Syrian regime in southern Syria.
The IDF will not tolerate harm towards the Druze population in Syria and will continue…
— Israel Defense Forces (@IDF) March 20, 2026
また、ブレイキング・ザ・ニュース https://breakingthenews.net/Article/Katz-on-Syria:-Whoever-hurts-the-Druze-will-be-hurt/65916916 などが伝えたところによると、イスラエル・カッツ国防大臣は、自身とベンヤミン・ネタニヤフ首相が攻撃を命じたとしたうえで、以下の通り述べ、イスラエルはイランおよびヒズブッラーとの対立を利用してシリアがドゥルーズ派に危害を加えることを決して許さないと強調した。
シリアの体制へのメッセージは明確なもので、曖昧さなどない。それは、シリアのドゥルーズ派、すなわちイスラエルのドゥルーズ派の同胞に危害を加える者は、必ず報復を受ける、というものだ…。必要とあれば、より強い攻撃を行う。
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外務在外居住者省は午後4時24分フェイスブックを通じて、イスラエル軍による攻撃をもっとも強い表現で非難し、国際社会に対し、イスラエルがシリアおよび地域全体に対して行っている継続的な侵略と威嚇の政策に終止符を打つよう求めた。
声明では、攻撃を国際法の原則および国連憲章に対する露骨な違反、シリアの主権および領土の一体性に対する明白な侵害と位置づけるとともに、根拠のない口実と作り上げられた理由のもとで行われたもので、イスラエルによる緊張激化政策の明確な延長であり、地域の安全と安定を揺るがすことを目的とした内政干渉政策の継続と非難した。
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また、SANAによると、ヨルダン外務省、カタール外務省、トルコ外務省、クウェート外務省が攻撃を厳しく非難する声明を発表した。
また、SANAによると、エジプト外務省、サウジアラビア外務省、アラブ連盟(アフマド・アブー・ガイト事務総長)も21日に攻撃を非難する声明を発表した。
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