シリア人権監視団によると、「攻撃抑止」軍事作戦局がハマー市に向けて進軍を続けたが、シリア軍の反撃を受けて、ザイン・アービディーン山制圧に失敗した。
また、シリア軍第25特殊任務部隊などの増援部隊がハマー市周辺各所に展開した。
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シリア情勢監視団によると、3日夜から4日末にかけての死者は99人で、内訳は以下の通り:
民間人3人(うち1人は爆撃、1人はシャーム解放機構によるハマー市への砲撃で死亡)
シャーム解放機構戦闘員48人
「攻撃抑止」軍事作戦局に参加するシャーム解放機構以外の諸派5人
シリア軍43人(うち士官5人、民兵4人)
また、11月27日以降の死者は713人で、内訳は以下の通り:
シャーム解放機構302人
シリア国民軍59人
シリア軍および親政権民兵242人(うちシリア軍217人(士官23人を含む)、「イランの民兵」のシリア人メンバー6人、外国人メンバー15人、親政権民兵4人)
民間人110人(うち砲撃での死者1人、爆撃による死者87人、「攻撃抑止」軍事作戦局の攻撃による死者21人)
爆撃回数は446回で内訳は以下の通り:
ロシア軍105回
シリア軍戦闘機296回
シリア軍ヘリコプター45回
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「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局はテレグラムの専用アカウント(https://t.me/aleamaliaat_aleaskaria/)を通じて、以下の通り発表した。
午後12時1分、シリア軍第25特殊任務師団の兵士3人と「イランの民兵」5人をマアッルシュフール村で捕捉したと発表。
午後3時36分、ハマー市東のムバーラカート村、ラスム・バガル村、ウワイジャ村、ウユール村、カースーン・ジャバル村を制圧したと発表。
午後4時8分、シリア国防省によるアサド軍事アカデミー部隊にかかる発表を受けて、サフィーラ市一帯に進軍し、建物群から逃走した将兵らを包囲、すべての街道を封鎖し、投降のための交渉を求め、彼らの要求に従い、武器と陣地を蜂起することの見返りとして投降を受け入れたと発表。
午後4時15分、アラウィー派宗徒に対して、アサド体制から離反し、過去の過ちをただし、宗派主義を認めない未来のシリアの一員となるよう呼びかける。
午後6時33分、シャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者のメッセージを発表。
メッセージの内容は以下の通り:
戦場にいる軍事作戦局の全部隊に対して、マハルダ市の住民を丁重に扱うよう命じる。私は、キリスト教徒が多数を占めるこの都市に良くするよう命じる。そして、イスラームの布教、その慈悲、そして預言者ムハンマドの教えを、住民に示すために。
また、マハルダ市の住民に私のメッセージを伝えたい。我々はイドリブやアレッポにおいてキリスト教徒の住民を丁重に扱ってきた。そして、あなた方を守り、財産を保護するよう努めるであろう。したがって、安心して、犯罪者体制が仕掛ける心理戦を拒絶するよう求める。家や村から避難しないで欲しい。
午後6時38分、ジャウラーニー指導者がアレッポ市を訪れたとして、写真を公開。
午後6時58分、ハマー市東のサアン町、サッルージュ村および同村の軍事キャンプ、シャイフ・ハラール村、マジュダル村、タッル・ビージュー村、シール村、スービーン村、ハッターブ村などを制圧したと発表。
午後8時3分、シャーム解放機構の精鋭部隊アサーイブ・ハムラー(赤い鉢巻き)部隊がハッターブ村一帯での特殊作戦で、シリア軍兵士50人以上を殺害したと発表。
AFP, December 4, 2024、ANHA, December 4, 2024、‘Inab Baladi, December 4, 2024、Reuters, December 4, 2024、SANA, December 4, 2024、Sham FM, December 4, 2024、SOHR, December 4, 2024などをもとに作成。
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