ドゥラル・シャーミーヤ(10月1日付)は、ダルアー県でシリア政府との和解に応じた反体制武装集団の司令官や地元名士らが、ロシア軍の代表との間に新たな合意を交わしたと伝えた。
同サイトが複数の地元消息筋の話として伝えたところによると、この合意は、①シリア軍西部地区が所轄しない独立した統合司令部を発足させること、②この司令部をラタキア県フマイミーム航空基地にあるシリア駐留ロシア軍司令部が実質指揮下にあるアフマド・アウダ氏のスンナ青年旅団やシリア軍第4師団(マーヒル・アサド少将が実質的司令官)から切り離すこと、③新司令部のもとで、ダマスカス郊外県サファー丘でのダーイシュ(イスラーム国)掃討戦に部隊を派遣すること、などを骨子とするという。
新たに発足される司令部には1,700人が参加する見込みだったが、ロシア側が認めたのは600人で、アブー・ムルシド・バッラーン氏が司令官を務める予定だという。
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ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月1日付)によると、政治治安部がタッル市で家宅捜索を行い、シリア政府との和解に応じた反体制武装集団の元戦闘員10人を兵役に服させるために拘束した。
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ドゥラル・シャーミーヤ(10月1日付)はまた、クナイトラ県内の検問所で、シリア政府との和解に応じた反体制武装集団の元戦闘員らに対して、和解後6ヶ月間の移動の自由を保障した証明書を認めないとの告知がなされている、と伝えた。
AFP, October 1, 2018、ANHA, October 1, 2018、AP, October 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2018、al-Hayat, October 2, 2018、Reuters, October 1, 2018、SANA, October 1, 2018、UPI, October 1, 2018などをもとに作成。
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