ロシア軍がイドリブ県への爆撃を再開(2019年12月15日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がシャーム解放機構など反体制武装集団の支配地域への爆撃を3日ぶりに再開、アブー・マッキー村、ハッラーン村、サルマーン村一帯、ジャルジャナーズ町一帯を攻撃した。

シリア軍地上部隊も、ヒーシュ村、スィフヤーン村、サハール村、サルジュ村、タッル・ダム村、ナージヤ村を砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団は、ビダーマー町、スィンジャール町一帯を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地を砲撃した。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月15日付)によると、ナーフタ町とブスル・ハリール市を結ぶ街道で、警官2人が何者かの襲撃を受け、1人が死亡、1人が負傷した。

また、ナーミル村とスーラ町を結ぶ街道では第52旅団の車輌が爆弾の爆発に巻き込まれ、乗っていた士官らが負傷した。

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ヒムス県では、バーディヤ24(12月15日付)によると、タドムル市とスフナ市を結ぶ街道でファーティミーユーン旅団の車が爆弾の爆発に巻き込まれ、多数が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を19件(イドリブ県9件、ラタキア県5件、アレッポ県4件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を12件(イドリブ県11件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, December 15, 2019、ANHA, December 15, 2019、AP, December 15, 2019、al-Badiya 24, December 15, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 15, 2019、Reuters, December 15, 2019、SANA, December 15, 2019、SOHR, December 15, 2019、UPI, December 15, 2019などをもとに作成。

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