米主導の有志連合は1月10日にシリア領内で15回の爆撃を実施(2017年1月11日)

米中央軍(CENTCOM)は、1月10日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は15回で、ラッカ市近郊(5回)、アイン・イーサー市近郊(3回)、ダイル・ザウル市近郊(5回)、タドムル市近郊(2回)に対して攻撃が行われた。

AFP, January 11, 2017、AP, January 11, 2017、ARA News, January 11, 2017、Champress, January 11, 2017、al-Hayat, January 12, 2017、Iraqi News, January 11, 2017、Kull-na Shuraka’, January 11, 2017、al-Mada Press, January 11, 2017、Naharnet, January 11, 2017、NNA, January 11, 2017、Reuters, January 11, 2017、SANA, January 11, 2017、UPI, January 11, 2017などをもとに作成。

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ロジャヴァ・パリ代表部長を務めるPYDのイーサー氏「我々はアスタナ会議に招待されていない」(2017年1月10日)

西クルディスタン移行期民政局のパリ代表部長で民主統一党(PYD)党員でもあるハーリド・イーサー氏はAFP(1月10日付)に対して、1月下旬にカザフスタンの首都アスタナで予定されているシリア政府と反体制武装集団の和平協議(アスタナ会議)に「我々は招待されていない」と述べた。

AFP, January 10, 2017、AP, January 10, 2017、ARA News, January 10, 2017、Champress, January 10, 2017、al-Hayat, January 11, 2017、Iraqi News, January 10, 2017、Kull-na Shuraka’, January 10, 2017、al-Mada Press, January 10, 2017、Naharnet, January 10, 2017、NNA, January 10, 2017、Reuters, January 10, 2017、SANA, January 10, 2017、UPI, January 10, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ県タブカ市郊外で1カ村を新たに制圧(2017年1月10日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が有志連合の航空支援を受け、タブカ市北部および北西部のユーフラテス河畔一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

ARA News(1月10日付)によると、この戦闘でシリア民主軍は、ジュッブ・シャイール村および農場6カ所を新たに制圧したという。

AFP, January 10, 2017、AP, January 10, 2017、ARA News, January 10, 2017、Champress, January 10, 2017、al-Hayat, January 11, 2017、Iraqi News, January 10, 2017、Kull-na Shuraka’, January 10, 2017、al-Mada Press, January 10, 2017、Naharnet, January 10, 2017、NNA, January 10, 2017、Reuters, January 10, 2017、SANA, January 10, 2017、UPI, January 10, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍数千人がシリア北部に増派され、ダーイシュの拠点都市バーブ市への攻勢を強める(2017年1月10日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市バーブ市およびその周辺一帯に対して、トルコ軍とハワール・キリス作戦司令室が砲撃を加える一方、トルコ軍ヘリコプター部隊が同地を爆撃し、多数の市民が負傷した。

同監視団によると、バーブ市一帯での戦闘では、トルコ軍兵士数千人が派遣され、同市での大規模な作戦を開始したという。

ARA News, January 10, 2017
ARA News, January 10, 2017

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一方、トルコの複数メディアは、トルコ当局がバーブ市一帯での戦闘でダーイシュによって捕捉され、その後処刑されたトルコ軍兵士2人の遺体を回収したと伝えた。

報道では、遺体回収の状況については報じられなかったが、ハワール・キリス作戦司令室に所属するハムザ旅団がアレッポ24(1月10日付)に明らかにしたところによると、トルコ軍兵士2人の遺体は、ダーイシュとの捕虜交換の結果として返還されたという。

捕虜交換で解放されたダーイシュの戦闘員の数は6人で、いずれもハムザ旅団がバーブ市一帯での戦闘で捕捉していたという。 

AFP, January 10, 2017、Aleppo 24, January 10, 2017、AP, January 10, 2017、ARA News, January 10, 2017、Champress, January 10, 2017、al-Hayat, January 11, 2017、Iraqi News, January 10, 2017、Kull-na Shuraka’, January 10, 2017、al-Mada Press, January 10, 2017、Naharnet, January 10, 2017、NNA, January 10, 2017、Reuters, January 10, 2017、SANA, January 10, 2017、UPI, January 10, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル市一帯、ヒムス県東部でダーイシュと交戦(2017年1月10日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月10日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル市内の住宅地を砲撃し、住民1人が死亡した。

これに対して、シリア軍はダイル・ザウル航空基地一帯、ジャフラ村、フサイニーヤ町、ブガイリーヤ村、ブーウマル村、アブド村、ハウィージャト・マリーイーヤ村、サルダ山一帯でダーイシュと交戦した。

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、戦闘はダイル・ザウル市工業地区などで激しく行われた。

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ヒムス県では、SANA(1月10日付)、シリア人権監視団によると、タドムル市西部郊外のタイフール航空基地(T4)一帯でシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点を激しく攻撃した。

AFP, January 10, 2017、AP, January 10, 2017、ARA News, January 10, 2017、Champress, January 10, 2017、al-Hayat, January 11, 2017、Iraqi News, January 10, 2017、Kull-na Shuraka’, January 10, 2017、al-Mada Press, January 10, 2017、Naharnet, January 10, 2017、NNA, January 10, 2017、Reuters, January 10, 2017、SANA, January 10, 2017、UPI, January 10, 2017などをもとに作成。

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バラダー渓谷(ダマスカス郊外県)でシリア軍、ヒズブッラーがシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団への攻勢を強める(2017年1月10日)

ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月10日付)によると、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員が、首都ダマスカスの水源があるバラダー渓谷のアイン・フィージャ町、バスィーマ町一帯で、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団への攻撃を再び激化、シリア軍戦闘機・ヘリコプターが「樽爆弾」などで同地に激しい空爆を加えた。

シリア人権監視団によると、シリア軍が発射した地対地ミサイルと思われる砲弾複数発がアイン・フィージャ町一帯に着弾、またシリア軍、ヒズブッラー戦闘員がシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と激しく交戦した。

一方、東グータ地方のハズラマー村一帯でもシリア軍が、イスラーム軍、ラフマーン軍団、シャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団と交戦した。

al-Hayat, January 11, 2017
al-Hayat, January 11, 2017

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、サラーキブ市でファトフ軍に所属するジハード主義組織戦闘員が乗った車に仕掛けられた爆弾が爆発し、複数の死傷者が出た。

また戦闘機(所属明示せず)が、ファトフ軍支配下のハーン・シャイフーン市を空爆、またシリア軍がマダーヤー町、タッル・アース村、タマーニア町を砲撃した。

一方、SANA(1月10日付)によると、シャーム・ファトフ戦線などからなるファトフ軍が包囲を続けるシリア政府支配下のフーア市が砲撃を受けた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がラターミナ町、ラハーヤー村を空爆した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市で反体制メディア活動家アブー・イバーダ・ヒムスィー氏(54歳)の遺体が発見された。

この活動家は、正体不明の集団によって1月6日に誘拐されて以降、行方不明となっていた。

AFP, January 10, 2017、AP, January 10, 2017、ARA News, January 10, 2017、Champress, January 10, 2017、al-Durar al-Shamiya, January 10, 2017、al-Hayat, January 11, 2017、Iraqi News, January 10, 2017、Kull-na Shuraka’, January 10, 2017、al-Mada Press, January 10, 2017、Naharnet, January 10, 2017、NNA, January 10, 2017、Reuters, January 10, 2017、SANA, January 10, 2017、UPI, January 10, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍参謀総長はバラダー渓谷(ダマスカス郊外県)でのシリア軍、ヒズブッラーとシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団の戦闘について「解放作戦はまもなく終わる」と述べ、停戦違反とみなさず(2017年1月10日)

ロシア軍のヴァレリー・ゲラシモフ参謀総長は、ロシア軍によるシリア領内での「テロとの戦い」に関して、「ハマー市、ヒムス市郊外で多数のテロ組織を殲滅し、ラタキア市郊外でも彼らを根絶した」と成果を強調するとともに、「ダマスカス郊外県の解放作戦はまもなく終わろうとしている。またダマスカスとシリア北部を結ぶ幹線道路は開放された。アレッポ市とカルヤタイン市は解放された」と述べた。

この発言に関して、『ハヤート』(1月11日付)は、ロシア政府が、ダマスカス郊外県バラダー渓谷でのシリア軍、ヒズブッラー戦闘員とシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団との戦闘(そして東グータ地方でのシリア軍とイスラーム軍、ラフマーン軍団、シャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団の戦闘)を、ロシアとトルコの仲介による停戦合意への違反にはあたらないとの姿勢を初めて示したと伝えた。

AFP, January 10, 2017、AP, January 10, 2017、ARA News, January 10, 2017、Champress, January 10, 2017、al-Hayat, January 11, 2017、Iraqi News, January 10, 2017、Kull-na Shuraka’, January 10, 2017、al-Mada Press, January 10, 2017、Naharnet, January 10, 2017、NNA, January 10, 2017、Reuters, January 10, 2017、SANA, January 10, 2017、UPI, January 10, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は1月9日にシリア領内で11回の爆撃を実施(2017年1月10日)

米中央軍(CENTCOM)は、1月9日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して15回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は11回で、ラッカ市近郊(12回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, January 10, 2017、AP, January 10, 2017、ARA News, January 10, 2017、Champress, January 10, 2017、al-Hayat, January 11, 2017、Iraqi News, January 10, 2017、Kull-na Shuraka’, January 10, 2017、al-Mada Press, January 10, 2017、Naharnet, January 10, 2017、NNA, January 10, 2017、Reuters, January 10, 2017、SANA, January 10, 2017、UPI, January 10, 2017などをもとに作成。

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イラク・クルディスタン地域政府実効支配地域から飛来した所属不明のヘリコプターがYPG主体のシリア民主軍所属のサナーディード軍の検問所を爆撃(2017年1月9日)

ハサカ県では、ARA News(1月10日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するサナーディード軍が管理するタッル・アッルー村の検問所が所属不明のヘリコプターの爆撃を受けた。

西クルディスタン移行期民政局の防衛委員会(国防省に相当)によると、ヘリコプターは、イラク領内のイラク・クルディスタン地域政府実効支配地域から飛来したという。

AFP, January 10, 2017、AP, January 10, 2017、ARA News, January 9, 2017、January 10, 2017、Champress, January 10, 2017、al-Hayat, January 11, 2017、Iraqi News, January 10, 2017、Kull-na Shuraka’, January 10, 2017、al-Mada Press, January 10, 2017、Naharnet, January 10, 2017、NNA, January 10, 2017、Reuters, January 10, 2017、SANA, January 10, 2017、UPI, January 10, 2017などをもとに作成。

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シャーム・ファトフ戦線などからなるファトフ軍支配下のイドリブ県を米軍主導の有志連合と思われる戦闘機が爆撃(2017年1月9日)

イドリブ県では、ARA News(1月9日付)によると、米軍主導の有志連合に所属すると思われる戦闘機がダルクーシュ町のファトフ軍に所属するジハード主義武装集団の拠点を5回にわたって空爆した。

AFP, January 9, 2017、AP, January 9, 2017、ARA News, January 9, 2017、Champress, January 9, 2017、al-Hayat, January 10, 2017、Iraqi News, January 9, 2017、Kull-na Shuraka’, January 9, 2017、al-Mada Press, January 9, 2017、Naharnet, January 9, 2017、NNA, January 9, 2017、Reuters, January 9, 2017、SANA, January 9, 2017、UPI, January 9, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍がラッカ市西部郊外で1カ村をダーイシュから新たに奪取(2017年1月9日)

ラッカ県では、ARA News(1月9日付)によると、有志連合の支援を受ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ラッカ市西部郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦の末、ジャンブ・シャイール村および同村に近い農場3カ所を制圧した。


AFP, January 9, 2017、AP, January 9, 2017、ARA News, January 9, 2017、Champress, January 9, 2017、al-Hayat, January 10, 2017、Iraqi News, January 9, 2017、Kull-na Shuraka’, January 9, 2017、al-Mada Press, January 9, 2017、Naharnet, January 9, 2017、NNA, January 9, 2017、Reuters, January 9, 2017、SANA, January 9, 2017、UPI, January 9, 2017などをもとに作成。

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アレッポ県のバーブ市ではトルコ軍、ハワール・キリス作戦司令室がダーイシュとの一進一退の攻防を続ける(2017年1月9日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市バーブ市およびその一帯で、トルコ軍および同軍の全面支援を受けるハワール・キリス作戦司令室とダーイシュが一進一退の攻防を続けた。

トルコ軍の発表によると、8日の空爆でトルコ軍航空部隊はダーイシュ戦闘員48人を殲滅、23の施設を破壊したという。


AFP, January 9, 2017、AP, January 9, 2017、ARA News, January 9, 2017、Champress, January 9, 2017、al-Hayat, January 10, 2017、Iraqi News, January 9, 2017、Kull-na Shuraka’, January 9, 2017、al-Mada Press, January 9, 2017、Naharnet, January 9, 2017、NNA, January 9, 2017、Reuters, January 9, 2017、SANA, January 9, 2017、UPI, January 9, 2017などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県バラダー渓谷での水源をめぐるシリア軍と反体制武装集団の戦闘に呼応するかのように、ダーイシュがヒムス県東部の発電施設を爆破(2017年1月9日)

ヒムス県では、アアマーク通信(1月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、シリア政府支配地域に電力を供給しているヒヤーン・ガス社の施設(火力発電所)を爆破したと報道、その映像(https://youtu.be/G03XWghGyHw)を公開した。

ARA News, January 9, 2017
ARA News, January 9, 2017

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アレッポ県では、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がダイル・ハーフィル市近郊のラスム・ハルマル・イマーム町、ハルマラ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ハサカ県では、ARA News(1月9日付)によると、西クルディスタン移行期民政局とシリア政府が共同(分割)統治するカーミシュリー市内のヌール病院前で車に仕掛けられた爆弾が爆発し、アサーイシュの隊員1人が死亡した。

ARA News, January 9, 2017
ARA News, January 9, 2017

 

AFP, January 9, 2017、AP, January 9, 2017、ARA News, January 9, 2017、Champress, January 9, 2017、al-Hayat, January 10, 2017、Iraqi News, January 9, 2017、Kull-na Shuraka’, January 9, 2017、al-Mada Press, January 9, 2017、Naharnet, January 9, 2017、NNA, January 9, 2017、Reuters, January 9, 2017、SANA, January 9, 2017、UPI, January 9, 2017などをもとに作成。

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バラダー渓谷(ダマスカス郊外県)では、司令官レベルでの停戦合意が徹底されず、シリア軍、ヒズブッラーとシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団の戦闘が続く(2017年1月9日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員などからなる親政権武装勢力が、バラダー渓谷南東部のバスィーマ町とアイン・フィージャ町を結ぶ回廊地帯への進軍を試みたが、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団の抵抗を受け、失敗した。

これを受け、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員は、バラダー渓谷北西部のフライラ村、カフル・アワーミード村、バルハリヤー村を結ぶ回廊地帯からの攻撃を激化させ、ヒズブッラーの戦争広報局によると、ダイル・ムクリン町北西部のダフル・マサービー高地を制圧したという。

シリア人権監視団によると、ロシア、地元名士らの仲介によるバラダー渓谷一帯でのシリア軍と反体制武装集団の停戦は、司令官レベルで確認されたにもかかわらず、前線では実施されていないという。

ARA News, January 9, 2017
ARA News, January 9, 2017

一方、東グータ地方では、イスラーム軍、ラフマーン軍団、シャーム自由人イスラーム運動が、ハズラマー村郊外のミサイル代替基地北東部および西部一帯でシリア軍、ヒズブッラー戦闘員などからなる親政権武装勢力と交戦し、同地の農場地帯の一部を奪還した。

なお、この戦闘により、同地から住民数十世帯がナシャービーヤ町、ズライキーヤ村、フーシュ・サーリヒーヤ村方面に避難した。

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ダルアー県では、ARA News(1月9日付)によると、ダルアー市マンシヤ地区でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

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アレッポ県では、ARA News(1月9日付)によると、アレッポ市西部郊外のザフラー協会地区一帯、南部郊外のICARDA一帯、カスィービーヤ村一帯などでシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

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ヒムス県では、SANA(1月9日付)によると、県北部からヒムス市・サラミーヤ市(ハマー県)街道を遮断しようと侵攻したシャーム・ファトフ戦線とシリア軍が空爆・交戦し、これを撃退した。

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ハマー県では、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がサラミーヤ市郊外のフナイフィス村、サトヒーヤート村、ラムリーヤ村一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍はまた、トゥルール・ハムル村一帯でシャーム・ファトフ戦線の拠点を攻撃、戦闘員7人以上を殲滅した。

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ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターは、過去24時間(1月8日)にシリア領内で14件の停戦違反が発生したと発表した。

停戦違反が確認されたのは、ハマー県(8件)、ダマスカス郊外県、ラタキア県、アレッポ県。

AFP, January 9, 2017、AP, January 9, 2017、ARA News, January 9, 2017、Champress, January 9, 2017、al-Hayat, January 10, 2017、Iraqi News, January 9, 2017、Kull-na Shuraka’, January 9, 2017、al-Mada Press, January 9, 2017、Naharnet, January 9, 2017、NNA, January 9, 2017、Reuters, January 9, 2017、SANA, January 9, 2017、UPI, January 9, 2017などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合は1月6日から空挺作戦を実施した8日にかけてラッカ県、ダイル・ザウル県を中心に過去最大規模の爆撃を実施(2017年1月9日)

米中央軍(CENTCOM)は、1月6~8日の3日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

1月6日はシリア、イラク領内のダーイシュ(ダーイシュ)拠点などに対して38回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は27回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(12回)、アイン・イーサー市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(9回)、イドリブ市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(2回)に対して攻撃が行われた。

1月7日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して34回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は28回で、ラッカ市近郊(15回)、アイン・イーサー市近郊(5回)、ダイル・ザウル市近郊(8回)に対して攻撃が行われた。

1月8日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して34回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は23回で、シャッダーディー市近郊(1回)、ラッカ市近郊(15回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(5回)、タドムル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, January 9, 2017、AP, January 9, 2017、ARA News, January 9, 2017、Champress, January 9, 2017、al-Hayat, January 10, 2017、Iraqi News, January 9, 2017、Kull-na Shuraka’, January 9, 2017、al-Mada Press, January 9, 2017、Naharnet, January 9, 2017、NNA, January 9, 2017、Reuters, January 9, 2017、SANA, January 9, 2017、UPI, January 9, 2017などをもとに作成。

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有志連合を主導する米軍空挺部隊がダイル・ザウル県・ラッカ県境で異例の空挺作戦を実施し、ダーイシュ戦闘員25人を殲滅(2017年1月9日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団や西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍消息筋によると、米軍主導の有志連合が空挺作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員少なくとも25人を殲滅した。

有志連合が空挺作戦を行うのは極めて異例。

これに関して、有志連合はAFP(1月9日付)のEメールでの取材に対して「同地域において作戦は実施された」と回答したが、具体的な作戦決行日時、場所については明らかにしなかった。

だが、シリア人権監視団によると、空挺作戦は、1月8日の午後(午後2時45分頃から午後4時頃)に実施され、有志連合所属とみられるヘリコプター4機に分乗した空挺部隊がダイル・ザウル県西部、ラッカ県東部のマアダーン町郊外に降下、また作戦決行時には、戦闘機2機が航空支援を行い、同地一帯を爆撃したという。

空挺作戦は、ダーイシュのメンバーが乗った車輌1台を標的とし、作戦により乗っていたメンバー全員が死亡したという。

また降下した空挺部隊は、ダイル・ザウル県キバル地区と同地近くの水力発電所、キバル地区とジャズラ村を結ぶ街道の複数カ所に検問所を設置したという。

空挺部隊にはアラビア語を話す兵士が含まれており、作戦実施時もキバル地区一帯への民間人の往来が認められたという。

一方、降下部隊はキバル地区に近い水力発電所に対しても攻撃を加え、ダーイシュ戦闘員多数が殺害され、遺体は捕捉された戦闘員とともに降下部隊によって回収された。

この作戦で降下部隊が殲滅したダーイシュ戦闘員の数は少なくとも25人(うち11人が水力発電所一帯で殺害)にのぼり、捕捉された戦闘員の数は不明だという。

シリア民主軍の司令部筋もまた、AFP(1月9日付)に対して、米軍のアパッチ・ヘリコプター4機が、同じく米軍のヘリコプター2機の航空支援を受けて降下作戦を実施し、ラッカ市からダイル・ザウル県方面に移動中のダーイシュの車輌複数輌を攻撃し、戦闘員多数を殺害、捕捉したと述べた。

作戦は「ダーイシュの重要な司令官2人を狙ったもの」だったという。

このほか、シリア軍消息筋もAFP(1月9日付)に対して、軍のレーダーが降下作戦を捕捉していたことを明らかにした。

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AFP, January 9, 2017、AP, January 9, 2017、ARA News, January 9, 2017、Champress, January 9, 2017、al-Hayat, January 10, 2017、Iraqi News, January 9, 2017、Kull-na Shuraka’, January 9, 2017、al-Mada Press, January 9, 2017、Naharnet, January 9, 2017、NNA, January 9, 2017、Reuters, January 9, 2017、SANA, January 9, 2017、UPI, January 9, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領はフランス・メディアの取材に応じる「シリアをめぐって世界のすべてがあらゆるレベルで変化しつつある。フランス次期政権が現実と無縁の政策との結びつきを絶つことを願っている」(2017年1月9日)

アサド大統領は、フランスのメディア各社のインタビューに応じ、シリアをめぐって世界のすべてがあらゆるレベルで変化しつつあると述べるとともに、シリア全土解放が任務だと強調した。

インタビューは、シリア訪問中のフランスの国会議員使節団(共和党のティエリー・マリアニ議員が団長)に同行した記者団の取材に答えるかたちで行われ、アサド大統領は英語で質問に答えた。

インタビューはSANAが全文(http://sana.sy/en/?p=97969)を配信、また大統領府がユーチューブを通じて映像(https://youtu.be/oAXRbM63mcw)を公開した。

SANA, January 9, 2017
SANA, January 9, 2017

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インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:

「我々はここを訪れるすべての使節団に、シリアで過去数年間に何が起きてきたのか、真実について見て欲しいと願っている…。フランスに関して言うと、(シリアに)大使館はなく、シリアと関係をもたずにいる。つまり、盲目のような状態だと言える。何も見ず、盲目状態で、どのように特定の地域の政策を打つことができるというのか? 見る必要がある。これらの使節団が重要なのは、彼らが国家に依存せず、国家の目となるということだ…。なぜなら、シリアをめぐって、世界のすべてが変化しつつある。地元レベル、地域レベル、そして国際社会において変化しつつある。今のところ、フランス政府は姿勢を変えておらず、我々の現実と無関係な昔ながらの言葉で話している」。

「もちろん、自分たちの国が破壊され、血が流されているのを見るのはシリア人として痛ましく感じる…。しかし、これは感情的な問題であり、大統領としては…私が何をするのかが問題となる。それは感情だけの問題ではない…。どのように我々は都市を再建するかが問題だ」。

「(アレッポ市東部を空爆したことに関して)あなた方は、静かな戦争、破壊のない戦争を望んでいるのか? 良い戦争などというものを私は耳にしたことはない。すべての戦争は悪しきものだ…。なぜなら戦争とは、破壊、殺戮だからだ…。正しい理由によるものであっても、「これは良い戦争だ」などとは言えない…。だから戦争は解決策ではない…。しかし、どのようにテロリストからあれらの地域(アレッポ市東部)の民間人を解決できるというのか? 静観するのが国家の役割だというのか…? 解放しなければならないし、時にそれは代償を伴う」。

「停戦とはすべての当時者が戦闘や発砲を停止することだが…、シリアの多くの地域ではそれは当てはまらない…。ダマスカスなどで連日停戦が違反されている。ダマスカスでは、テロリストがその水源(アイン・フィージャ水源)を占拠し、500万人以上から過去3週間、水を奪っている。シリア軍はこれらのテロリストが水を利用して首都を締め付けようとするのを阻止するため、この地域(バラダー渓谷)を解放するのが役目だ…。首都ダマスカスの水源はヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)が占拠している。ヌスラは同地を占領していると正式に発表した。だから停戦には含まれない」。

「ラッカに関して言うと、憲法そして法に則って、それを解放するのが我々の任務だ。我々はシリア全土を解放しなければならない…。問題はいつ行うか、何が我々の優先課題かだ。だが、それは軍事的な優先事項に関わる問題で、国レベルでの優先事項ではない」。

「我々は、その会議(アスタナ会議)に使節団が向かう用意ができていると発表した…。我々はすべてと交渉する用意がある。シリアの紛争を終わらせるためか、シリアの未来を話合うためかについてだが、すべてが完全にオープンであり、こうした交渉に制限はない。しかし、あちら側からは誰が来るのか? 我々はまだそれを知らない。真の反体制派が交渉に来るのか? 「真の」という場合、それはサウジアラビア、フランス、英国ではなく、シリアに根ざしているという意味だ。シリアの問題を議論するのはシリアの反体制派であるべきだ」。

「一部のシリア人ではなく、シリア国民が大統領を選ぶべきだ」。

「シリア政府は武器を棄てたすべての戦闘員に恩赦を与えてきた。彼らが日常生活に戻りたいというのなら、今もこれと同じ選択肢がある」。

「我々は常に、(フランスの)次期政権、政府、大統領が現実に対処しようとし、我々の現実と無縁の政策との結びつきを絶つことを願っている…。そうすれば、彼らはフランス国民の利益のために行動できる。なぜなら、6年経った今、フランスの市民として、あなた(記者)は安全だと感じていますか? 答えが「はい」だとは私は思わない。移民問題があなたの国の状況を良くしましたか? 答えは「いいえ」だと思います…。何が理由なのでしょう? それは次期政権、政府、大統領が我々の現実に対処するために取り組むべき議論だ」。

「(フランスの)政治家にメッセージを送るのなら、自明のことを言うだろう。シリアの市民のために行動しなければならない、と…。しかし、事態は別の方向に向かっている。なぜなら、フランスの政策はフランスの国益に反しているからだ…。真実に目を向けなければならない。真実こそがシリアを含む中東における最大の犠牲者だ。私はフランスの市民に、現実を追求し、代替メディアを通じて真の情報を探すよう求めたい」。

「シリアの問題は孤立して存在していない。それはシリア人どうしの問題ではなく、より大きな部分がある…。シリアの紛争の主要な部分とは、地域的、国際的な問題だ…。地域的、国際的な部分は主に米国とロシアの関係に左右される…。だから(ドナルド・トランプ米新政権の成立は米国のシリアへの姿勢に変化をもたらすことを期待するかとの問いに対する)答えは「はい」で、我々はシリア紛争においてそれが前向きに作用すると考えている…。米国とロシアの関係改善は、シリア紛争に前向きな影響を与えるだろう」。

SANA, January 9, 2017をもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市郊外の2カ村をダーイシュから新たに奪取(2017年1月8日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合の支援を受ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、スワイディーヤ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

ARA News(1月8日付)によると、シリア民主軍がラッカ市郊外のアブー・ジャッディー村、フサイニー村をダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に制圧した。

一方、ラッカ市南部郊外のキスラト・シャイフ・ムジュア村一帯では、有志連合と思われる戦闘機が空爆を行った。


AFP, January 8, 2017、AP, January 8, 2017、ARA News, January 8, 2017、Champress, January 8, 2017、al-Hayat, January 9, 2017、Iraqi News, January 8, 2017、Kull-na Shuraka’, January 8, 2017、al-Mada Press, January 8, 2017、Naharnet, January 8, 2017、NNA, January 8, 2017、Reuters, January 8, 2017、SANA, January 8, 2017、UPI, January 8, 2017などをもとに作成。

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トルコの全面支援を受けるハワール・キリス作戦司令室がバーブ市でダーイシュと市街戦(2017年1月8日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ハワール・キリス作戦司令室が進軍を遂げ、バーブ市西部郊外のザンマール村、タッル・ウスフール村でダーイシュと交戦した他、バーブ市内でダーイシュ(イスラーム国)と市街戦を行った。

またトルコ軍はバーブ市およびその一帯を砲撃・空爆、ハワール・キリス作戦司令室を支援した。

一方、ラーイー村郊外でのダーイシュとの戦闘で、トルコ軍士官1人が死亡した。

ARA News, January 8, 2017
ARA News, January 8, 2017

AFP, January 8, 2017、AP, January 8, 2017、ARA News, January 8, 2017、Champress, January 8, 2017、al-Hayat, January 9, 2017、Iraqi News, January 8, 2017、Kull-na Shuraka’, January 8, 2017、al-Mada Press, January 8, 2017、Naharnet, January 8, 2017、NNA, January 8, 2017、Reuters, January 8, 2017、SANA, January 8, 2017、UPI, January 8, 2017などをもとに作成。

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ヒムス県東部タイフール航空基地一帯でシリア軍とダーイシュの交戦続く(2017年1月8日)

ヒムス県では、SANA(1月8日付)によると、シリア軍がタイフール航空基地(T4)北部および東部などでダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, January 8, 2017、AP, January 8, 2017、ARA News, January 8, 2017、Champress, January 8, 2017、al-Hayat, January 9, 2017、Iraqi News, January 8, 2017、Kull-na Shuraka’, January 8, 2017、al-Mada Press, January 8, 2017、Naharnet, January 8, 2017、NNA, January 8, 2017、Reuters, January 8, 2017、SANA, January 8, 2017、UPI, January 8, 2017などをもとに作成。

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停戦合意が成立したダマスカス郊外県バラダー渓谷のほか、アレッポ市周辺、ダルアー県、ハマー県、ヒムス県で停戦違反が多発、シリア軍、反体制武装集団が交戦(2017年1月8日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ロシアの仲介により停戦に達したアイン・フィージャ町一帯で、シリア軍が13回にわたり空爆を行うとともに、バラダー渓谷の無人地帯を砲撃した。

シリア軍はまた、東グータ地方一帯に対してもを空爆を実施した。

一方、SANA(1月8日付)によると、東グータ地方を拠点とする反体制武装集団が撃った迫撃砲弾1発がアッバースィーイーン競技場近くに着弾した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ラジャート高原でシリア軍、親政権武装勢力が、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ハラブ・ジャディーダ地区に迫撃砲弾1発が着弾した。

これに対し、シリア軍も、ファトフ軍支配下のアレッポ市東部郊外のアブー・タルタル村各所、同市西部のバービース村を砲撃し、15人が死傷したほか、アレッポ市ラーシディーン地区、同市郊外のカフルナーハー村、ハーン・トゥーマーン村、アイス村、タッル・ダマーン村、クナイトラート村、サルジュ・ファーリア村、サミーリーヤ村、バンーン・フッス村、ワージド村、ヌウマーニーヤ村、ミンタール村、カフルカール村、アウラム・クブラー町、カフル・ハムラ村、ICARDA一帯などを空爆した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアイドゥーン村、ダラーク村、ラハーヤー村、ムーリク市、アトシャーン村を砲撃・空爆する一方、反体制武装集団もラビーア村を砲撃した。

また、ARA News(1月8日付)によると、ハラファーヤー市一帯でシリア政府と反体制武装集団の停戦に向けた交渉が進むなか、「穏健な反体制派」と目されているイッザ軍が声明を出し、両者の間で停戦が成立したとしても「我々はこれを遵守しない」と発表、拒否の構えを示した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がウンム・シャルシューフ村各所、タルビーサ市、ハウラ地方一帯を砲撃した。

一方、SANA(1月8日付)によると、ラスタン市、タルビーサ市、ムハッラム村一帯の反体制武装集団元戦闘員130人が、2016年政令第15号に基づく恩赦の対象となり、放免となった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアブー・ズフール町、アブー・ズフール航空基地一帯を空爆、またスカイク村を砲撃し、子供1人を含む4人が死亡した。

一方、ARA News(1月8日付)によると、シャーム・ファトフ戦線がハーン・スブル村を襲撃し、同地の反体制武装集団戦闘員多数を拘束した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がクルド山一帯を砲撃した。

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ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターは、過去24時間(1月7日)にシリア領内で6件の停戦違反が発生したと発表した。

停戦違反は、ラタキア県、アレッポ県、ハマー県で発生、いずれも反体制武装集団によるものだった。

AFP, January 8, 2017、AP, January 8, 2017、ARA News, January 8, 2017、Champress, January 8, 2017、al-Hayat, January 9, 2017、Iraqi News, January 8, 2017、Kull-na Shuraka’, January 8, 2017、al-Mada Press, January 8, 2017、Naharnet, January 8, 2017、NNA, January 8, 2017、Reuters, January 8, 2017、SANA, January 8, 2017、UPI, January 8, 2017などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県で自爆テロが発生し住民15人が死亡、反体制派を主導するシャーム・ファトフ戦線が犯行声明を出す(2017年1月8日)

ダマスカス郊外県では、SANA(1月8日付)によると、西部のサアサア町郊外のバイト・ジン村にいたる分岐路で、反体制武装集団戦闘員が爆弾を積んだ車で自爆し、住民15人が死亡(シリア人権監視団によると、4人が死亡)、15人が負傷した。

この自爆攻撃に関して、シャーム・ファトフ戦線は犯行を認める声明を出した。

近郊のバイト・ジン交差点の軍事情報局の検問所

ARA News(1月8日付)によると、アブー・タルタル村に対する空爆では8人が死亡した。

ARA News, January 8, 2017
ARA News, January 8, 2017
ARA News, January 8, 2017
ARA News, January 8, 2017

AFP, January 8, 2017、AP, January 8, 2017、ARA News, January 8, 2017、Champress, January 8, 2017、al-Hayat, January 9, 2017、Iraqi News, January 8, 2017、Kull-na Shuraka’, January 8, 2017、al-Mada Press, January 8, 2017、Naharnet, January 8, 2017、NNA, January 8, 2017、Reuters, January 8, 2017、SANA, January 8, 2017、UPI, January 8, 2017などをもとに作成。

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アサド大統領はイランのシャムハーニー国家安全保障最高評議会事務局長と会談(2017年1月8日)

アサド大統領はシリアを訪問中のイランのアリー・シャムハーニー国家安全保障最高評議会事務局長と首都ダマスカスで会談し、二国間関係、シリア国内での「テロとの戦い」への対応などについて意見を交わした。

SANA(1月8日付)が伝えた。

SANA, January 8, 2017
SANA, January 8, 2017

AFP, January 8, 2017、AP, January 8, 2017、ARA News, January 8, 2017、Champress, January 8, 2017、al-Hayat, January 9, 2017、Iraqi News, January 8, 2017、Kull-na Shuraka’, January 8, 2017、al-Mada Press, January 8, 2017、Naharnet, January 8, 2017、NNA, January 8, 2017、Reuters, January 8, 2017、SANA, January 8, 2017、UPI, January 8, 2017などをもとに作成。

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アサド大統領はフランス議員使節団と会談し「政府側も複数の過ちを犯してしまった。このことは遺憾だし、非難する」と発言(2017年1月8日)

アサド大統領はシリア訪問中のフランスの国会議員・報道関係者からなる使節団(共和党のティエリー・マリアニ議員が団長)と首都ダマスカスで会談した。

会談後、マリアニ議長は、アサド大統領が、ロシア・トルコの仲介によるシリア政府との停戦に応じた91の反体制武装集団とカザフスタンのアスタナで和平協議を行う意思を示したうえで、「私は楽観的だ。私は、彼らが武器を放棄することを条件に和解に応じる用意がある」と述べたことを明らかにした。

1月20日に成立する米国のドナルド・トランプ新政権については、「現実主義的な対応をとるだろう」と述べたという。

しかし、トルコについては、アラブ諸国全体で収監されている以上の政治犯を投獄している「破綻国家」だと非難、「イスラーム主義者」であるレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領を信用できないと述べたという。

このほか、アサド政権が犯した残虐行為については「すべての当時者が残虐行為を犯した」としつつ、「政府側も複数の過ちを犯してしまった。このことは遺憾だし、非難する」と述べたという。

使節団はまた、ハディーヤ・アッバース人民議会議長とも個別に会談した。

『ハヤート』(1月9日付)、SANA(1月8日付)などが伝えた。

SANA, January 8, 2017
SANA, January 8, 2017

AFP, January 8, 2017、AP, January 8, 2017、ARA News, January 8, 2017、Champress, January 8, 2017、al-Hayat, January 9, 2017、Iraqi News, January 8, 2017、Kull-na Shuraka’, January 8, 2017、al-Mada Press, January 8, 2017、Naharnet, January 8, 2017、NNA, January 8, 2017、Reuters, January 8, 2017、SANA, January 8, 2017、UPI, January 8, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍がバーブ市(アレッポ県)を爆撃し、民間人8人を殺害(2017年1月7日)

アレッポ県では、ARA News(1月7日付)によると、トルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室が、ダーイシュ(イスラーム国)支配下のバーブ市の北部および東部郊外に進軍、ダーイシュと交戦した。

またトルコ軍がバーブ市を空爆し、民間人8人が死亡、18人が負傷した。

AFP, January 7, 2017、AP, January 7, 2017、ARA News, January 7, 2017、Champress, January 7, 2017、al-Hayat, January 8, 2017、Iraqi News, January 7, 2017、Kull-na Shuraka’, January 7, 2017、al-Mada Press, January 7, 2017、Naharnet, January 7, 2017、NNA, January 7, 2017、Reuters, January 7, 2017、SANA, January 7, 2017、UPI, January 7, 2017などをもとに作成。

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シャーム・ファトフ戦線、「ユーフラテスの盾」作戦参加組織の戦略拠点アアザーズ市(アレッポ県)で爆弾テロが発生し、40人以上が死亡、反体制武装集団の施設多数が利用不能に(2017年1月7日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団(シャーム・ファトフ戦線、ハワール・キリス作戦司令室などからなる反体制武装集団)の要衝であるトルコ国境に近いアアザーズ市の裁判所前で、爆弾が仕掛けられたタンクローリーが爆破され、43人が死亡、多数が負傷した。

アナトリア通信(1月7日付)によると死者は60人以上、負傷者は50人以上にのぼっているという。

『ハヤート』(1月8日付)によると、犠牲者のなかには、トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団のシャリーア法廷の裁判官らもいるという。

なお、クッルナー・シュラカー(1月7日付)によると、この爆発により、アアザーズ市内の中央裁判所、シリア赤新月社ビル、広報局、障害者センター、郵便局、アアザーズ市庁舎が利用不能となったという。

ARA News, January 7, 2017
ARA News, January 7, 2017

AFP, January 7, 2017、Anadolu Ajansı, January 7, 2017、AP, January 7, 2017、ARA News, January 7, 2017、Champress, January 7, 2017、al-Hayat, January 8, 2017、Iraqi News, January 7, 2017、Kull-na Shuraka’, January 7, 2017、al-Mada Press, January 7, 2017、Naharnet, January 7, 2017、NNA, January 7, 2017、Reuters, January 7, 2017、SANA, January 7, 2017、UPI, January 7, 2017などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「一部の有能なシリア・イラク難民に国籍を付与する」(2017年1月7日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、テレビ演説でシリアおよびイラクからの難民の処遇について触れ、一部の「有能な人々」を受け入れるための準備を進めていると述べた。

エルドアン大統領は「内務省は現在、(難民受け入れに向けた)作業を実施しており、この作業の一環として、一部のシリア人・イラク人に対して、必要な調査の後に国籍を付与することになろう…。技師、弁護士、医師など高い能力を持った人々に違法労働させるより、活用すべきだと我々は主唱している。この国の市民として働く機会を我々は与えたい」と述べた。

AFP(1月7日付)が伝えた。

AFP, January 7, 2017、AP, January 7, 2017、ARA News, January 7, 2017、Champress, January 7, 2017、al-Hayat, January 8, 2017、Iraqi News, January 7, 2017、Kull-na Shuraka’, January 7, 2017、al-Mada Press, January 7, 2017、Naharnet, January 7, 2017、NNA, January 7, 2017、Reuters, January 7, 2017、SANA, January 7, 2017、UPI, January 7, 2017などをもとに作成。

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イドリブ県でシャーム・ファトフ戦線メンバーが爆殺される(2017年1月7日)

イドリブ県では、ARA News(1月7日付)によると、アブー・ズフール町でシャーム・ファトフ戦線メンバーが乗った車に仕掛けられた爆弾が爆発し、同戦線メンバー1人が死亡した。

また、シリア軍はこのアブー・ズフール町一帯を空爆した。

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アレッポ県では、ARA News(1月7日付)によると、シリア軍がアレッポ市南部郊外に位置するファトフ軍支配下のドゥマーン村、クナイトラート村、ハージブ村、サルジュ・ファーリジュ村、サミーリーヤ村を空爆した。

シリア軍はまた、アレッポ市北部郊外の科学研究センター一帯などで反体制武装集団と交戦した。

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ダルアー県では、ARA News(1月7日付)によると、ダルアー市内のマンシヤ地区で、シリア軍、親政権武装勢力が、停戦を拒否する反体制武装集団と交戦した。

AFP, January 7, 2017、AP, January 7, 2017、ARA News, January 7, 2017、Champress, January 7, 2017、al-Hayat, January 8, 2017、Iraqi News, January 7, 2017、Kull-na Shuraka’, January 7, 2017、al-Mada Press, January 7, 2017、Naharnet, January 7, 2017、NNA, January 7, 2017、Reuters, January 7, 2017、SANA, January 7, 2017、UPI, January 7, 2017などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合がラッカ市郊外、ダイル・ザウル市郊外での爆撃で民間人13人を殺害(2017年1月7日)

ラッカ県では、SANA(1月7日付)によると、米主導の有志連合の戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)支配下のラッカ市の北部郊外および西部郊外を空爆、ガドバーン村で住民2人が、スワイディーヤ村で子供5人を含む住民9人が死亡した。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(1月7日付)によると、米軍主導の有志連合は、ダーイシュ(イスラーム国)支配下のヒシャーム村内の市場を空爆し、民間人2人が死亡、複数が負傷した。

ARA News, January 7, 2017
ARA News, January 7, 2017

AFP, January 7, 2017、AP, January 7, 2017、ARA News, January 7, 2017、Champress, January 7, 2017、al-Hayat, January 8, 2017、Iraqi News, January 7, 2017、Kull-na Shuraka’, January 7, 2017、al-Mada Press, January 7, 2017、Naharnet, January 7, 2017、NNA, January 7, 2017、Reuters, January 7, 2017、SANA, January 7, 2017、UPI, January 7, 2017などをもとに作成。

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ロシアの仲介によりダマスカス郊外県バラダー渓谷一帯で停戦が成立、シリア政府側の修復チームがアイン・フィージャ町の水源と揚水施設入り、また反体制武装集団戦闘員の投降ないしはイドリブ県への退去が決定(2017年1月7日)

ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(1月8日付)などによると、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員など親政権武装勢力とシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団が、アイン・フィージャ町の水道施設にシリア政府側の修復作業チームを派遣することなどに合意、戦闘が停止された。

この停戦は、6日に同地に入ったロシア軍士官の代表団と武装集団代表者および「仲介者」との折衝によるもの。

ヒズブッラーの戦争広報局によると、停戦は1月7日午前9時に発効し、水道修復作業チームが現場に入ったという。

シリア人権監視団によると、この停戦合意は、①水源および揚水施設を修復する作業チームの派遣、②首都ダマスカスへのバラダー渓谷の水源の揚水施設の修復のほか、③投降した離反兵、兵役忌避者の恩赦、④バスィーマ町からバラダー渓谷市場にいたる地域から同地以外からの戦闘員の排除とイドリブ県への移送、⑤バラダー渓谷一帯出身の戦闘員のなかで同地からの退去を希望するもののイドリブ県への移送、⑥シリア軍の同地への展開と各町・村入口での検問所の設置、⑦投降した戦闘員、兵役忌避者の国防隊員としての復帰と同地への配属、などを骨子とするという。

ARA News, January 7, 2017
ARA News, January 7, 2017

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ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターは声明を出し、過去24時間(1月6日)での反体制武装集団による停戦違反が10件にのぼったと発表した。

また1月5日の反体制武装集団の停戦違反は15件だったという。

AFP, January 7, 2017、AP, January 7, 2017、ARA News, January 7, 2017、Champress, January 7, 2017、al-Hayat, January 8, 2017、Iraqi News, January 7, 2017、Kull-na Shuraka’, January 7, 2017、al-Mada Press, January 7, 2017、Naharnet, January 7, 2017、NNA, January 7, 2017、Reuters, January 7, 2017、SANA, January 7, 2017、UPI, January 7, 2017などをもとに作成。

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