ダマスカス郊外県の報道関係事務局は、イスラエル軍の戦車や軍事検問所がカタナー市に現れたとのSNS上の情報や報道機関の報道内容を全面的に否定(2025年7月23日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍がハラビー村方面に越境侵入し、村の入口に近い幹線道路上に一時的な検問所を設置、また旧シリア軍の拠点があった周辺地域に部隊を展開させた。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍はまた、サイダー・ハーヌート村に軍用車輛3台からなる部隊を越境侵入させた。

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イナブ・バラディーによると、ダマスカス郊外県の報道関係事務局は、イスラエル軍の戦車や軍事検問所がカタナー市に現れたとのSNS上の情報や報道機関の報道内容を全面的に否定した。

一部のSNSでは、イスラエル軍が戦車1両と装甲車3両を伴ってカタナー市に進入し、検問所を設置したとの情報が出回っていた。

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内務省報道官:「スワイダー県で旧体制の残党やそれに関係する者に対する集団処刑が行われているという主張は事実無根」(2025年7月23日)

ヌールッディーン・バーバー内務省報道官は、SANAに対して以下の通り述べた。

一部のSNSページで流布されている、旧体制の残党やそれに関係する者に対する集団処刑が行われているという主張は、まったくの事実無根である。このようなデマの流布は、シリア国家のイメージを貶め、社会的和解と平穏を脅かす分断を煽ることを目的としている。
スワイダー県の状況については、相手方による違反があったにもかかわらず、シリア政府は国際的に監督された合意の履行に引き続き取り組んでいる。県住民の一時的な退避は、人道的および治安上の理由によるものであり、近く安全が確保された後、アッラーの御加護のもとで速やかに帰還することになる。

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SANAによると、シリア・アラブ赤新月社による人道支援物資の車列が、ダルアー県のブスラー・シャーム市に設置された人道回廊を通じてスワイダー市に到着した。

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SANAによると、同車列には小麦粉66トン、食料パック4,000個、に飲料水ボトル10,000本と燃料タンクなどが積まれている。

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SANAによると、スワイダー県から、ベドウィン部族や一般市民を含む500人以上の人々が、ダルアー県への移送準備のために避難した。

これに関して、シリア人権監視団は、「政府主導の強制移送」と評した。

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シリア人権監視団は、7月13日に始まったドゥルーズ派武装勢力とベドウィン系武装勢力、部族系武装勢力、アフマド・シャルア移行期政権の国防省・内務省の合同部隊による戦闘、処刑、イスラエル軍の爆撃での犠牲者についての調査を継続、これまでに1,339人の死亡を確認したと発表した。

内訳は以下の通り。
・スワイダー県出身者:657人(うち124人は民間人で、10人の子どもと24人の女性を含む)
・国防省および内務省総合治安局の要員:464人(うち40人はベドウィン系武装勢力、またレバノン国籍の武装者1人を含む)
・イスラエルの爆撃で死亡した国防省および内務省の要員:15人
・国防省へのイスラエル爆撃による死者: 3人(女性1人と身元不明の2人)
・スワイダー県での衝突により死亡した報道関係者:1人
・国防省および内務省の要員によって処刑された者:196人(うち女性30人、子ども8人、高齢男性1人)
・ドゥルーズ派武装勢力によって処刑されたベドウィン系住民:3人(女性1人、子ども1人を含む)

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ダマスカス県では、スワイダー24によると、「野蛮さは我々を代表しない…スワイダーの皆さんに心からの愛と謝罪を」と書かれたビラが壁に貼られているのが確認された。

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BBCアラビア語版:スワイダー国立病院で7月16日にシャルア移行期政権の国防省部隊による患者の「虐殺」が行われたとされる疑惑について証言を紹介(2025年7月23日)

BBCアラビア語版は、スワイダー国立病院で7月16日にアフマド・シャルア移行期政権の国防省部隊による患者の「虐殺」が行われたとされる疑惑について現地リポートを報じた。

病院職員らは、以下の通り証言しているという。

兵士たちは「平和のために来た」と言って町に入ったが、子どもも大人も問わず何十人もの患者を殺害した。

彼らは病院に来て虐殺を行った。犠牲者に一体どんな罪があったのか。

やつらは犯罪者で、怪物だ。まったく信用できない。8歳の障がい児の頭を撃ったんだ。国際法では病院は保護されるはずなのに、連中は病院でさえも攻撃してきた…。彼らは病院に侵入し、そこにいたすべての人間に発砲した。眠っていた患者たちにさえも。

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ヒムス市でアラウィー派の若者が遺体で発見される(2025年7月23日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ナワー市で、20代の若者が正体不明の武装グループによって至近距離から銃撃され、殺害された。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市でアラウィー派の若者が遺体で発見された。

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ヒムス県シンシャール村近郊の第64連隊基地近くで大規模な爆発が発生(2025年7月23日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シンシャール村近郊の第64連隊基地近くで大規模な爆発が発生した。

爆発後、国防省の部隊が一帯に展開し、警戒体制を強化した。

爆発の原因は不明。

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アサーイシュがダイル・ザウル県サアワ村の検問所でダーイシュのスリーパーセルの襲撃を受け、隊員1人が負傷(2025年7月23日)

ダイル・ザウル県では、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)がサアワ村の検問所でオートバイに乗った武装グループの襲撃を受け、隊員1人が負傷した。

シリア人権監視団によると、襲撃犯はダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのメンバー。

一方、シリア人権監視団によると、ガラーニージュ市で、住民2人がオートバイに乗った2人組の武装グループによって至近距離から銃撃され、死亡した。

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イスラエル軍報道官シリア南部で武器商人を逮捕する夜間作戦を実施したと発表(2025年7月22日)

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官は、Xを通じて、イスラエル軍がシリア南部で武器商人を逮捕する夜間作戦を実施したと発表した。

発表によると、作戦は21日夜の数時間にわたって、第210師団の部隊が、第504部隊と連携して実施し、武器商人を逮捕・尋問、戦闘用の装備を押収した。

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タルトゥース県のアナーザ町でシャルア移行期政権を支持する集会の開催に向けて住民や公務員に対して参加を強要する圧力が加えられる(2025年7月22日)

タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、バーニヤース市郊外のアナーザ町で、アフマド・シャルア移行期政権を支持する集会の開催に向けて、住民や公務員に対して参加を強要する圧力が加えられた。

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アレッポ県では、ANHAによると、

サフィーラ郡で、アフマド・シャルア移行期政権の内務省総合治安局の同郡の責任者を務めるアブドゥッラー・ジャースィム・フルウ氏がオートバイに乗った2人組の襲撃によって銃で撃たれて、即死した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ヒーシュ村とカフル・マズダ村を結ぶ街道で車に乗った武装グループが、通行中の2人の男性を銃撃し、1人が死亡、もう1人が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、スーラーン町のスーラーン橋近くで、銃弾によって殺害された男性の遺体が発見された。

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シリア民主評議会はスワイダー県における危険な治安情勢、武装衝突、民間人に対する暴力の激化を非難(2025年7月22日)

シリア民主評議会は、フェイスブックを通じて声明を出し、スワイダー県における危険な治安情勢、武装衝突、民間人に対する暴力の激化を極めて深い懸念を表明、事態が国をさらなる危機へと導き、宗派間・地域間の内部崩壊を予兆するものであるとしたうえで、その背景には、政治的行き詰まりと包括的国家の不在があると非難した。

声明では、すべて敵対行動の即時停止と、透明かつ独立した調査の実施、加害者の無差別かつ公正な責任追及を求めるとともに、すべての民主的・国家的勢力が参加する包括的な国民対話の開始、そして移行期正義に基づく新たな政治的枠組みの策定を目的とした国民会議の開催を緊急に呼びかけ、独裁の終焉、分権的・多元的な民主主義体制を通じた国民全体の実質的な参画の保障を訴えた。

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ハサカ県では、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるカーミシュリー市の国連事務所前で、ジャーナリストおよび活動家ら数十人がスワイダー市での暴力と殺害に抗議し、平和を訴える連帯デモを実施した。

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シリア人権監視団:国連の医療チームがスワイダー県から負傷者や民間人を避難させることを目的としてスワイダー県に入ったが、正体不明の勢力による間接的な銃撃を受け、ダルアー県に撤退(2025年7月22日)

シリア人権監視団によると、国連の医療チームは、スワイダー県から負傷者や民間人を避難させることを目的としてスワイダー県に入ったが、正体不明の勢力による間接的な銃撃を受け、ダルアー県に撤退した。

なお、国連の医療用バスが県境付近に到着していたが、シャルア移行期政権の当局は正式な許可を与えることを拒否し、結果として避難活動は中止された。

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国連シリア常駐調整官室は、フェイスブックを通じて、国連およびそのパートナーが、シリア・アラブ赤新月社を通じて、シリア当局との完全な調整のもと、スワイダー県の情勢に対応するための支援提供に積極的に取り組んでいるとしたうえで、必需品を含む新たな支援物資を22日にシリア・アラブ赤新月社に引き渡したと発表した。

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シリア人権監視団はスワイダー市での集団虐殺の映像を公開、シャルア移行期政権の内務省の隊員3人が部族に変装して攻撃に加わっていたと発表(2025年7月22日)

シリア人権監視団は、スワイダー市のティシュリーン広場でアフマド・シャルア移行期政権の国防省の兵士らが、ドゥルーズ派の住民7人を集団処刑する様子を撮影した映像を入手したとしてこれを公開した。

集団処刑は7月15日に行われたとみられ、映像には、犠牲者たちがひざまずかされ、兵士らが「アッラー・アクバル」(アッラーは偉大なり)などと叫びながら、至近距離から銃弾を浴びせる様子が映し出されている。

犠牲者のなかには、アメリカ国籍を有する若者1名(H.S)も含まれていたという。

シリア人権監視団はまた、部族系武装勢力による攻撃が多数報告されているなかで、シャルア移行期政権の内務省総合治安局の隊員3人がこれに直接関与していたことが、信憑性の高い情報や映像証拠により明らかになったと発表した。

3人はすべてヒムス県のタッルカラフ市出身者、このうち1人は部族の衣装を着て変装し、ドゥルーズ派の民間人を処刑し、遺体を踏みつけている様子が写真に収められているという。

また、別の2人は、背中に剣を背負い、スワイダー市郊外で若いドゥルーズ派の男性の口髭を剃るという侮辱的行為を行っている様子が記録されている。

この青年の消息は不明のままである。

このほかにも、内務省治安総局や国防省の要員が部族風の衣装を着て攻撃に加わっていたことが確認されているという。

この件に関連して、シリア人権監視団は、シャーム自由人イスラーム運動の指揮官とされる人物の音声記録を入手しており、そのなかで、この指揮官はスワイダー県のドゥルーズ派村落への襲撃を「アラブ部族」の名のもとに主導したと明かしている。

さらに、シリア人権監視団は、国防省の部隊が7月17日、スワイダー市クルーム地区のキリスト教の教会で勤めていたハーリド・マーヒル・マズハル氏の自宅を襲撃し、その場にいた家族全員(女性6人を含む12人)を銃で殺害していたと発表した。












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シリア人権監視団によると、7月13日以降、ベドウィン・部族、国防省・内務省の共同部隊とドゥルーズ派武装勢力との間で続いた戦闘、処刑、イスラエル軍の爆撃での死者は1,311人となった。

内訳は以下の通り:
・スワイダー県住民:637人(うち民間人104人、子ども6人、女性16人を含む)
・国防省、内務省総合治安局の戦闘員:456人(うち32人はベドウィン・部族出身、1人はレバノン人戦闘員)
・イスラエルの爆撃で死亡した国防省・内務省の要員:15人
・イスラエル爆撃により国防省庁舎で死亡:3人(女性1人、身元不明2人)
・戦闘中に死亡したジャーナリスト:1人
・国防省・内務省要員による処刑:196人(女性28人、子ども8人、高齢男性1人を含む)
・ドゥルーズ派武装勢力による処刑:3人(ベドウィン・部族出身の女性1人と子ども1人を含む)

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ベドウィン・部族系武装勢力が停戦違反を繰り返す:「部族軍」を名乗る武装勢力がシャフバー町、ウンム・ザイトゥーン村などを無人航空機で攻撃(2025年7月21日)

シリア人権監視団によると、ベドウィン・部族系武装勢力による停戦違反が各所で確認され、ウンム・ザイトゥーン村・スワイムラ村間、シャフバー町近郊のシーハーン丘およびドゥルーズ派の聖地であるシーハーン霊廟、アリーカ村に対して迫撃砲や無人航空機による攻撃が行われた。

スワイダー24によると、無人航空機による攻撃が、停戦合意を破った武装集団によってシャフバー町の防衛線に対して行われた。

スワイダー24によると、ウンム・ザイトゥーン村で交戦が確認された。

スワイダー24によると、アリーカ村に迫撃砲弾が着弾した。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン・部族系武装勢力はシャフバー町を、赤外線カメラを搭載した無人航空機で複数機で攻撃し、住民9人が負傷した。

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シリア人権監視団によると、ウンム・ザイトゥーン村でも、ドゥルーズ派武装勢力とベドウィン・部族系武装勢力が一進一退の戦闘を繰り広げた。

スワイダー24によると、「部族軍」を称する武装勢力がウンム=ザイトゥーン村近郊の穀物サイロを攻撃した。

また、シャフバー町を無人航空機で攻撃したのもこの武装勢力だという。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン・部族系武装勢力は、ドゥルーズ派の最高宗教指導者のヒクマト・ヒジュリー師の出身地であるカナワート市に向かって進攻を開始し、ドゥルーズ派武装勢力側との戦闘で4人が死亡した。

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スワイダー24は、スワイダー市での国防省・内務省の合同部隊(の制服を着た要員)によるドゥルーズ派に対する虐殺の映像を公開した。

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シリア人権監視団によると、7月13日以降の戦闘、処刑、イスラエル軍の爆撃などでの死者は1,265人となった。

内訳は以下の通り:
●スワイダー県の住民:609人(民間人104人を含む。うち子ども6人、女性16人)
●国防省および内務省治安部隊の要員:440人(うちベドウィン部族出身者32人、レバノン国籍の武装要員1人を含む)
●イスラエルの爆撃によって死亡した国防省・内務省の要員:15人
●国防省の庁舎へのイスラエル爆撃で死亡:3人(女性1人、不明身元2人)
●交戦中に死亡した報道関係者:1人
●国防省・内務省の要員による処刑で死亡:194人(女性28人、子ども8人、高齢男性1人を含む)
●ドゥルーズ派武装勢力による処刑で死亡したベドウィン・部族の住民:3人(女性1人、子ども1人を含む)

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シリア人権ネットワークによると、7月13日以降、少なくとも558人が死亡、783人以上が負傷した。

死者のうち、女性17人、子ども11人、医療関係者6人(うち女性3人)、報道関係者2人。

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ダマスカス郊外県バイト・ジン村にあるドゥルーズ派の宗教的聖地の一つシャイフ・アブドゥッラー廟が何者かによって爆破され(2025年7月20日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、バイト・ジン村にあるドゥルーズ派の宗教的聖地の一つシャイフ・アブドゥッラー廟が何者かによって爆破された。

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ダイル・ザウル県バーグーズ村で、ユーフラテス川を渡ってオートバイを運搬しようとしていた密輸業者の男性がシリア民主軍に銃撃され死亡(2025年7月20日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、バーグーズ村で、ユーフラテス川を渡ってオートバイを運搬しようとしていた密輸業者の男性が、シリア民主軍に銃撃され死亡した。

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ハマー県ではアラウィー派2人が殺害、ダマスカス県ではクルド語を離していた若者5人が拘束(2025年7月20日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ジャドリーン村で、正体不明の武装グループがアラウィー派の住宅を襲撃、父親と9歳の息子を殺害した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、マッザ・ジャバル地区でクルド語を話していたアレッポ県アフリーン郡出身のクルド人の若者5人が、治安部隊により拘束された。

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イスラエル軍の有人戦闘機および無人航空機がベドウィン・部族系武装勢力の攻撃に合わせて、爆撃を実施(2025年7月20日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、県中部、ゴラン高原のマンタラ・ダム近くの公園一帯で大規模部隊を展開させた。

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シリア人権監視団によると、イスラエル空軍の戦闘機が、スワイダー県西部のアリーカ村、ダルアー県北西部のナワー市、クナイトラ県のハーン・アルナバ市の上空に飛来した。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍の有人戦闘機および無人航空機は、ベドウィン・部族系武装勢力が攻撃を開始したのに合わせて、爆撃は、マズラア町とアリーカ村を結ぶ道路、ダウル村とマズラア町を結ぶ道路、ウンム・ザイトゥーン村一帯、スワイムラ村近くに対して集中して行われた。

また、ダーマー村も無人航空機によるとみられる爆撃を受けた。

一方、イスラエルのヘリコプターがスワイダー県の上空を飛行し、住民に向けて物資を投下したとの情報もある。

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ドゥルーズ派武装勢力の捕虜となったスルターン・スライマーン・シャー師団(シリア国民軍)のメンバーがスワイダー県でのドゥルーズ派虐殺への移行期政権と外国人戦闘員の関与を自白(2025年7月20日)

シリア人権監視団は、アフマド・シャルア移行期政権の国防省部隊(新シリア軍)に合流したシリア国民軍所属のスルターン・スライマーン・シャー師団(通称アムシャート師団、現在はシリア軍第62旅団に再編)のメンバーで、ドゥルーズ派武装勢力に捕虜として捉えられたとする男性の証言ビデオを入手したと発表した。

この男性は、自身が同旅団の兵士であることを認めたうえで、スワイダー県への襲撃に、ウズベク人やトルキスタン人といった外国人戦闘員200人から300人が加わり、その一部は爆発物処理や軍事工学の専門家だったと証言した。

また、スワイダー県での作戦開始に先立って、ハマー県のアシャーリナ村方面から約800台の軍用車輌が集結し、ダルアー県を経由して、スワイダー県のウルガー村を通過、スワイダー市内に進入したという。

この男性はさらに、「捕虜にしたドゥルーズ教徒は全員殺害または斬首せよ」との指示を受けていたと証言、これを「宗派大量虐殺の方針」と評したという。

男性によると、作戦指揮者らは国防省直属部隊であることを意図的に隠し、イスラエルによる爆撃の標的になることを回避しようとした。

また、攻撃には、内務省治安部隊も参加、地元のベドウィン系武装集団が主体をなすような報道内容を否定した。

証言の最後で、男性は自発的に投降し、武器と軍服を差し出したことを明かし、拘束後は良好な扱いを受けており、ビデオ撮影は拘束当日に行われたと付け加えた。

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スワイダー県では、停戦合意成立以降もベドウィンや部族からなる武装勢力による攻撃を受けて、ドゥルーズ派武装勢力との間に戦闘発生(2025年7月20日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、停戦合意が成立したにもかかわらず、19日深夜から20日未明にかけて、シャフバー町とウンム・ザイトゥーン村を結ぶ街道沿線で、散発的な交戦が確認された。

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シリア人権監視団によると、ベドウィンや部族からなる武装勢力がアリーカ村、リーマ村、ハーズィム村、シャフバー町を攻撃、ドゥルーズ派武装勢力との間で戦闘となった。

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シリア人権監視団によると、このうちアリーカ村に進攻した部族系武装勢力に関しては、スワイダー県に至るすべての街道を封鎖しているシャルア移行期政権当局が意図的に進入を許したとの疑問が噴出しているという。

停戦合意の成立を受けて、アフマド・シャルア移行期政権の内務省治安部隊は、緊張緩和のため、スワイダー県に通じる道路に土嚢や盛り土によるバリケードを設置し、これを封鎖し、各地の部族系武装勢力の進入・参戦を阻止、救急車を除く車輌の通行を遮断している。

なお、ドゥルーズ派武装勢力は戦闘の末、アリーカ村、リーマ村、ハーズィム村を制圧した。

一方、捕虜交換が予定されていたウンム・ザイトゥーン村では、ベドウィン・部族系武装勢力が進攻、ドゥルーズ派武装勢力と戦闘となった。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン・部族系武装勢力がウンム・ザイトゥーン村を砲撃、これを受けて捕虜交換の実施は見送られた。

捕虜交換の2段階からなり、第1段階は19日にドゥルーズ派の女性4人とベドウィン側の若者1人がそれぞれ解放されたが、20日に予定されていた第2段階は中止された。

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シリア人権監視団によると、ブスターン村、ダーマー村、ナジュラーン村でベドウィン・部族系武装勢力の大規模集結が確認された。

この動きは、近隣村落への新たな進攻の準備と見られる。

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SANAによると、民間防衛機構(旧民間防衛隊、ホワイト・ヘルメット)は声明を出し、7月16日にスワイダー市内で消息を絶った緊急対応センター責任者であるハムザ・アマーリーン氏の即時釈放を、同市の関係当局に対して改めて強く求めた。

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シリア人権監視団によると、7月13日(日)以降の戦闘や処刑による死者は1,120人に上っている。

内訳は以下の通り:
●スワイダー県民:531人(うち民間人104人、子ども6人、女性16人)
●国防省・内務省総合治安局関係者:373人(うちベドウィン18人、レバノン国籍戦闘員1人含む)
●国防省・内務省職員:15人(イスラエルの爆撃により死亡)
●市民3人(うち女性1人、不明者2人。イスラエルの国防省庁舎への爆撃で死亡)
●報道関係者1人(スワイダー県での戦闘中に死亡)
●国防省・内務省関係者による処刑:194人(うち女性28人、子ども8人、高齢男性1人)
●ドゥルーズ派武装勢力による処刑:3人(ベドウィンの女性1人と子ども1人含む)

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ABC Newsによると、国連国際移住機関(IOM)によれば、今回の戦闘により計128,571人が避難を強いられているという。

このうち、前日(7月19日)に避難したのは43,000人は達するという。

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ハサカ県でアサーイシュの隊員5人が麻薬密売犯との撃ち合いで死傷(2025年7月19日)

ハサカ県では、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)がカーミシュリー市南のタルタブ村で、麻薬密売人の自宅に対する強制捜査を実施したが、その打ち合いとなり、隊員1人が死亡、4人が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるアブー・ハシャブ村近くの分岐点付近で、銃で殺害された男性が遺体で発見された。

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ハマー県、ダマスカス郊外県でアラウィー派が相次いで殺害される(2025年7月19日)

ハマー県で、シリア人権監視団によると、サラミーヤ市近郊のザグリーン村で、武装グループがアラウィー派の住民2人を銃で撃ち殺害した。

シリア人権監視団によると、ハマー市でもアラウィー派の男性が正体不明の武装グループに銃撃され、死亡した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ディーマース町で、オートバイに乗った正体不明の武装グループがアラウィー派の若い男女の2人を至近距離から銃撃し、死亡した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合所属と見られる無人航空機がブーカマール市近郊のスィヤール村を爆撃し、1人が重傷を負った。

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SANAによると、国防省第70旅団のパトロール部隊が、国境付近でヨルダンに密輸されようとしていたと見られる大麻樹脂28キロを押収した。

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スワイダー県各所でベドウィン系武装勢力とドゥルーズ派武装勢力の戦闘が続くなか、ドゥルーズ派武装力はスワイダー市からベドウィン系武装勢力を排除、シャルア移行期政権側は無人航空機で攻撃(2025年7月19日)

SANAによると、スワイダー市内では、ベドウィン系武装勢力とドゥルーズ派武装勢力の衝突が続いた。

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イナブ・バラディーは、ダルアー県に避難したベドウィン系住民らの話として、ドゥルーズ派武装勢力が、スワイダー県内のモスクにベドウィン系住民を集めて、人間の盾としていると伝えた。

シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装勢力に加勢するために各地から参集した部族系武装勢力の参戦を受けて、サファー丘陵地帯などで新たに戦闘が発生した。

また、ダマスカス郊外県のジャルマーナ市でも断続的な交戦が発生した。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装勢力、国防省・内務省の合同部隊がマジャイミル村を砲撃、ムトゥーナ村、ラーヒサ村を攻撃した。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装勢力、国防省・内務省の合同部隊がカフル・ラフフ村、スワイムリー村を襲撃、ウンム・ザイトゥーン村を砲撃し、住民らが死傷、略奪が行われた。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装勢力、国防省・内務省の合同部隊がウルガー村方面からスワイダー市内に進攻、ドゥルーズ派武装勢力と各所(サウラ地区、住宅地区、西部および北部など)で激しい市街戦を繰り広げた。

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シリア人権監視団によると、スワイダー市でドゥルーズ派武装勢力が大規模な犯行を行い、イムラーン交差点などで激しい戦闘が発生、ベドウィン系武装勢力は19日夜までに市内から撤退した。

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シリア人権監視団によると、アリーカ村にベドウィン系武装勢力と国防省・内務省の合同部隊が進攻し、ドゥルーズ派武装勢力と激しい戦闘になった。

また、戦闘では、シャルア移行期政権所属の無人航空機による村への攻撃が行われた。

一方、シャフバー町で両者が交戦した。

シリア人権監視団によると、7月13日以降、衝突、処刑、イスラエルの爆撃などによる死者は、合計940人に達した。

死者の内訳は以下の通り:
●スワイダー県住民:406人(うち民間人80人、子ども4人、女性4人を含む)
●国防省部隊および内務省総合治安機関:330人(うち部族系ベドウィン出身者18人)
●国防省および内務省の要員:15人(イスラエルの爆撃により死亡)
●国防省庁舎へのイスラエル爆撃による死亡:3人(女性1人、身元不明者2人)
●スワイダー県での戦闘中に死亡した報道関係者:1人
●国防省および内務省の要員による処刑:182人(女性26人、子ども6人、高齢男性1人を含む)
●ドゥルーズ派武装勢力による処刑:3人(ベドウィン、うち女性1人と子ども1人)













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シリア人権監視団:大統領府がダルアー県の有力者の仲介によるドゥルーズ派とベドウィン系武装グループの停戦を「承認すれば敗北を認めたことになる」として拒否(2025年7月18日)

シリア人権監視団は独自筋から得た情報として、大統領府がダルアー県の有力者の主導のもと、スワイダー県の宗教指導者や現地の指導者と、両県にまたがるハウラーン地方のベドウィンとの間で交渉されていた停戦を拒否したと発表した。

停戦は、スワイダー県住民とベドウィンとの間の衝突を終わらせる恒久的な停戦を目的としていた。

この合意は、ダルアー県の有力者たちが主導し、ドゥルーズ派の最高宗教指導者であるヒクマト・フジュリー師や他の有力勢力と連携して進められていたもので、第1段階として拘束者全員の釈放に応じ、ハウラーン地方の有力者の仲介のもとで恒久的な平和解決を目指すというものだった。

大統領府は、この交渉への対応をスワイダー県のアフマド・ダッラーティー内務治安司令官(准将)に委任し、同司令官はフジュリー師らと協議を経て大統領府に停戦合意への承認の是非を問い合わせたところ、大統領府から拒否するとの回答があったという。

拒否の理由は、合意を承認すれば、敗北を認めることになる、というもの。

大統領府はまた、スワイダー県解放のために部族を動員することには賛同していないとしつつ、「この問題を政府として扱う用意はない。地域の住民が自力で解決すべきだ」と回答したという。

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人民議会議事堂前でダイル・ザウル県出身の若者らが、国内の暴力やシリア人に対する攻撃に抗議するための平和的座り込みデモを行ったが、治安当局はこれを排除(2025年7月18日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、人民議会議事堂前で、ダイル・ザウル県出身の若者らが、国内の暴力やシリア人に対する攻撃に抗議するための平和的座り込みデモを行ったが、治安当局はこれを排除した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、マヤーディーン市で、正体不明の武装グループが住民に対して至近距離から発砲し、その場で殺害した。

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クナイトラ市と県西部を結ぶ幹線道路の通称「国旗の交差点」が、イスラエル軍によってほぼ完全に掘削・撤去される(2025年7月18日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、クナイトラ市と県西部を結ぶ幹線道路の通称「国旗の交差点」が、イスラエル軍によってほぼ完全に掘削・撤去され、狭い通行路のみを残すかたちとなった。

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スワイダー県でドゥルーズ派武装勢力とベドウィン系武装グループの戦闘が激化:ヒムス県、ダイル・ザウル県、イドリブ県の部族武装グループがスワイダー県入り(2025年7月18日)

シリア人権監視団は、スワイダー県での人道状況が悪化し、スワイダー市などの都市機能が完全に麻痺しているなか、住民が水、食料品、医薬品などの基本的な生活必需品を確保するための緊急の人道回廊の開設を求めていると発表した。

また前線に近いマズラア町、カナーキル村、サアラ村などから多くの住民が避難を余儀なくされているという。

シリア人権監視団によると、サフラト・バッラータ村、ルバイン村などから避難民も流出した。

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スワイダー24によると、スワイダー県西部・北部・北東部の3つの戦線で戦闘が続き、県外からの武装グループが参集するなかで人道危機が同県で深刻化し、この数日間でスワイダー市および西・北部の村々から8万世帯以上が、ヨルダン国境地帯に向かって避難した。

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ダルアー県はフェイスブックを通じて、アンワル・ターハー・ザウビー知事の指示のもと緊急委員会が設置、スワイダー県からの避難民のニーズへの支援を行っていると発表した。

発表によると、支援はベドウィン系住民への(ドゥルーズ派の)襲撃で避難を余儀なくされえた1,000世帯以上を対象として行われており、避難民は主にブスラー・シャーム市、マアルバ町、東ガーリヤ村、フラーク市、イズラア市、ブスル・ハリール市などに身を寄せている。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装グループがズカイル村近郊に進攻、別のグループがワルガー村、マズラア村に展開、ドゥルーズ派と断続的に交戦、住民が所有する家屋や商店に放火した。

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シリア人権監視団によると、戦闘はまた、大スーラ村付近でも確認された。

シリア人権監視団によると、18日夕刻には、スワイダー市内の複数の住宅地およびドゥルーズ派武装勢力の拠点に対して、激しい砲撃とロケット弾による攻撃が加えられた。


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シリア人権監視団によると、ヒムス県の部族からなる3つの部隊が数百人規模の戦闘員を率いてスワイダー県に向かった。

また、ダイル・ザウル県からも部族の武装グループが移動を開始した。

シリア人権監視団スワイダー24によると、これら部族の武装グループは、スワイダー県東のバーリク村周辺に集結した。

このほか、イドリブ県からも武装グループがスワイダー県に向かった。

さらにダマスカス県アッバースィーン広場でも、スワイダー県に向かう武装グループが多数確認された。

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民間防衛機構(旧民間防衛隊(ホワイト・ヘルメット))はテレグラムを通じて、スワイダー市内での避難任務を実施するために現地入りしていた同機構の緊急対応センター責任者であるハムザ・アマーリーン氏との連絡が途絶えたと発表した。

アマーリーン氏は18午後4時半頃に民間防衛機構の車輛でスワイダー市に入り、国連チームからの避難支援要請に対応していた。

アマーリーン氏に保護されて避難していた女性によると、同氏は、スワイダー市内のイムラーン交差点で地元の武装勢力に車を止められ、連行されたという。

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シリア人権監視団によると、7月13日に始まった一連の戦闘、即決処刑、イスラエルによる爆撃による死者数は合計で638人に達した。

内訳は以下の通り:

●スワイダー県の住民:219人、うち73人は民間人(子ども4人、女性4人を含む)
●国防省と内務省治安部隊の要員:285人(このうち18人はベドウィン)
●イスラエルの爆撃で死亡した国防省および内務省の兵士・隊員:15人
●国防省庁舎(ダマスカス県)へのイスラエルの爆撃による死者死亡:3人(女性1人と身元不明2人)
●スワイダーでの戦闘中に死亡したジャーナリスト:1人
●国防省と内務省の合同部隊による処刑の犠牲者:112人(うち女性13人、子ども3人、高齢男性1人)
●ドゥルーズ派武装勢力によって処刑されたベドウィンの民間人:3人(女性1人と子ども1人を含む)

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シリア人権ネットワークによると、7月13日から18日までの期間に、スワイダー県で少なくとも321人のシリア人(うち子ども6人、女性9人(そのうち1人は孫の死の報を受けて心臓発作で死亡))が殺害され、さらに436人以上が重軽傷を負ったことを明らかにした。

この数字は、同ネットワークが入手・検証した初期情報に基づいており、今後の情報更新により修正される可能性があるという。

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シリア民主軍所とアサーイシュがラッカ県での治安作戦でダーイシュのメンバーと見られる30人以上を逮捕(2025年7月17日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市で、シリア民主軍所属の特殊部隊と北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)が2回の治安作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーと見られる30人以上を逮捕した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア民主軍の拘置施設から逃走を試みた青年(アカイダート部族)が、同軍兵士によって射殺された。

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イスラエル軍はベドウィン系武装グループがスワイダー県ワルガー村に進攻したことを受けて、無人航空機で同村近く武装グループ戦闘員の集結地を爆撃(2025年7月17日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍がシリア軍第107旅団基地を爆撃し、複数回の爆発が確認された。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、複数の車輛からなるイスラエル軍部隊がカトナー市近郊のカルアト・ジャンダル村に侵入した。

カルアト・ジャンダル村はドゥルーズ派が多く暮らしている。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍の軍用車輌2台(四輪駆動車)が、ラフィード村一帯に越境侵入した。

また、クナイトラ市のアラム(国旗)交差点付近でも、イスラエル軍の軍用車輌4台が展開している様子が目撃されたほか、ジュバーター・ハシャブ村でもイスラエル軍の動きが確認された。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装グループがワルガー村に進攻したことを受けて、イスラエル軍無人航空機が同村近く武装グループ戦闘員の集結地を狙って爆撃を実施した。

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シャルア移行期政権の演説に沿って内務省治安部隊がスワイダー県から撤退したのを受けて、ドゥルーズ派武装勢力がベドウィン系住民を殺害、住民らが避難を開始(2025年7月17日)

SANAは、シャルア暫定大統領の演説でワイダー県の治安維持を地元武装勢力と宗教指導者に委ねたと発表、これに沿って、内務省がスワイダー県内の治安維持の一部を地元武装勢力とドゥルーズ派の宗教指導者に委ねたことを受けて、違法なグループがマクワス村を襲撃し、民間人に対する虐殺と人権侵害を行った。

このグループは、女性や子どもに対する虐殺行為、ならびに部族や遊牧民に対する処刑や深刻な人権侵害を行い、多数の民間人が死傷したという。

SANAによると、こうした事態を受けて、17日早朝から、県内の遊牧民の間で避難や強制移動の動きが確認されている。

また、シリア人権監視団も、ドゥルーズ派武装勢力がベドウィン系住民3人(子ども1人、女性1人を含む)に対して実行されたとされる即決処刑の様子を捉えた映像と写真を入手したとしたうえで、ドゥルーズ派武装勢力が、マクワス村に居住するベドウィン系住民に対し、本日午後までの退去を通告したと発表した。

これを受けて、マクワス村、サフワト・バッラータ村、ムシャウリブ村、ザイトゥーナ村、ハルービー村、シャクラーウィーヤ村、バルカシャ村、マンスーラ村、ナブア・イラー村、マズラア町などのベドウィン系住民が避難を開始した。

さらに、シリア人権監視団によると、タアーラ村、ダウル村、ドゥワイラ村、ティーラ村にベドウィン系武装グループが再び展開した。

一方、スワイダー24によると、武装グループが大スーラ村に設置されているアフマド・シャルア移行期政権の国防省の検問所を通って、スワイダー県北部および西部方面に進入した。

また、別の武装グループもサアラ村方面から四輪駆動車やオートバイで進入、迫撃砲による砲撃を行った。

これに先立って、シャフバー町のベドウィン系住民の居住区やリーマト・ラフフ村周辺で戦闘が発生し、死傷者が出たほか、一部住民がダルアー県東部に避難した。

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シリア人権監視団スワイダー24は、シャルア移行期政権の国防省と内務省の合同部隊が撤退した後のスワイダー市の映像や画像を掲載(転載)し、家屋、店舗、車などが破壊され、遺体が横たわる街中の様子を紹介した。









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シリア人権監視団によると、カファル村から避難したベドウィン系住民らがドゥルーズ派(バニー・マアルーフ家)の保護を受けた。

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シリア人権監視団によると、13日以降の戦闘やイスラエル軍の爆撃による死者は597人にのぼっている。

内訳は以下の通り。
●スワイダー県出身者:217人(うち民間人71人、子ども4人、女性4人)
●国防省および内務省治安部隊の要員:275人(うちベドウィン系住民18人)
●イスラエル爆撃により死亡した国防省・内務省の要員:15人
●国防省ビルへの爆撃により死亡:3人(女性1人、身元不明2人)
●戦闘で死亡した報道関係者:1人
●国防省と内務省の合同部隊による即決処刑で死亡:83人(女性4人、高齢男性1人を含む)
●ドゥルーズ系武装勢力による即決処刑:3人(ベドウィン系住民の女性1人と子ども1人を含む)

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ダーイシュのスリーパーセルがダイル・ザウル県でアサーイシュの隊員2人が乗った車輛を襲撃(2025年7月16日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ヒサーン村で、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのメンバーが北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)の隊員2人が乗った車輛を襲撃、負傷させた。

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