シリア民主軍はダイル・ザウル県でのアラブ系部族殺害事件容疑者を逮捕、ムハーバラートが組織する「暗殺セル」のメンバーだと証言(2020年8月7日)

ユーフラテス通信(FHA、8月7日付)は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の治安機関が、アカイダート部族の族長の一人のおじにあたるマトシャル・ハンムード・ジャドアーン・ハフル氏らの暗殺事件の容疑者として男性1人を逮捕したと伝えた。

逮捕されたのは、アブドゥッラッザーク・ナウワーフ・クタイ容疑者。

クタイ容疑者は、シリアの諜報機関(ムハーバラート)、とりわけ政治治安局ハサカ県支部がハフル氏らアラブ系部族の族長や名士を標的とする「暗殺セル」を組織していたことを認めたという。

FHAによると、クタイ氏は1981年生まれ、ハサカ県シャッダーディー郡の出身。

シリア民主軍によって7月29日に同郡内で逮捕された。

取り調べに対して、クタイ容疑者は、ムハーバラートによって結成された「アラブ武装抵抗」を名乗る組織の創設時からのメンバーで、この組織は、アラブ系部族の族長、北・東シリア自治局の傘下にある地元評議会の議長、裁判所の判事らの暗殺を目的としているという。

クタイ容疑者は、面会したFHAに対して、「ダイル・ザウル市での部族長2人暗殺はダイル・ザウル県の暗殺細胞が実行した。だが、ハサカ県の暗殺細胞はまだ活動していない」などと述べたという。

AFP, August 7, 2020、ANHA, August 7, 2020、AP, August 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2020、FHA, August 7, 2020、Reuters, August 7, 2020、SANA, August 7, 2020、SOHR, August 7, 2020、UPI, August 7, 2020などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県シュハイル村で住民がシリア民主軍と米軍の退去を求める抗議デモ(2020年8月7日)

ハサカ県では、SANA(8月7日付)によると、シュハイル村で住民が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と米軍の退去を求めて抗議デモを行った。

これに対して、シリア民主軍は、シュハイル村、同地近郊のカッサール村にある国内避難民(IDPs)キャンプ、ズィーバーン町、ハワーイジュ村で住民の摘発を継続し、多数を拘束、連行した他、金曜日午後のモスクでの集団礼拝を禁止し、外出禁止令を継続するなどの措置をとった。

シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるズィーバーン町にあるシリア民主軍の本部が何者かの砲撃を受けた。

死傷者はなかった。

これに対してシリア民主軍は、シリア政府支配下のユーフラテス川西岸と北・東シリア自治局支配下の同川東岸を結ぶズィーバーン町の水上通行所に対して強制捜査を行い、停泊していた船舶を没収した。

AFP, August 7, 2020、ANHA, August 7, 2020、AP, August 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2020、Reuters, August 7, 2020、SANA, August 7, 2020、SOHR, August 7, 2020、UPI, August 7, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県で国民軍戦闘員どうしが盗品分配をめぐって激しく交戦(2020年8月7日)

ハサカ県では、SANA(8月7日付)によると、トルコ占領下のウンム・アシュバ村(シリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町西)で、国民軍の戦闘員どうしが盗品の分配をめぐって衝突、激しく交戦した。

AFP, August 7, 2020、ANHA, August 7, 2020、AP, August 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2020、Reuters, August 7, 2020、SANA, August 7, 2020、SOHR, August 7, 2020、UPI, August 7, 2020などをもとに作成。

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アレッポ県マンビジュ市でシリア民主軍戦闘員2人が殺害される(2020年8月7日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するイドリブ革命家旅団の戦闘員の自宅が何者かの襲撃をうけ、戦闘員2人が死亡した。

AFP, August 7, 2020、ANHA, August 7, 2020、AP, August 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2020、Reuters, August 7, 2020、SANA, August 7, 2020、SOHR, August 7, 2020、UPI, August 7, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で2人(2020年8月7日)

反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月7日に新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、1人が完治したと発表した。

これにより、同地での感染者数は計41人、うち回復したのは27人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1350714641800090/

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一方、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」で、新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認された。

感染者が確認されたのは、イドリブ県タフタナーズ市。

これにより、6月9日以降、「解放区」とトルコ占領地で確認された感染者数は計41人(うち20人は「解放区」、19人はトルコ占領地)、うち死亡したのは0人、回復したのは27人となった。

AFP, August 7, 2020、ACU, August 7, 2020、ANHA, August 7, 2020、AP, August 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2020、Reuters, August 7, 2020、SANA, August 7, 2020、SOHR, August 7, 2020、UPI, August 7, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局支配地域で新型コロナウイルス感染者2人が新たに死亡(2020年8月7日)

北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)のジュワーン・ムスタファー共同議長は、アレッポ県内の支配地域であるいわゆるシャフバー地区で、新型コロナウイルス感染者1人が死亡したと発表した。

ムスタファー委員長はまた、ハサカ県内の支配地域であるいわゆるジャズィーラ地域のヤアルビーヤ(タッル・クージャル)町でも感染者1人が死亡したと発表した。

これにより、北・東シリア自治局支配地域での新型コロナウイルス感染者数は66人、死者は3人となった。

ANHA(8月7日付)が伝えた。

AFP, August 7, 2020、ANHA, August 7, 2020、AP, August 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2020、Reuters, August 7, 2020、SANA, August 7, 2020、SOHR, August 7, 2020、UPI, August 7, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県でシリア軍と「決戦」作戦司令室の戦闘激化、トルコ軍ドローンが爆撃(2020年8月7日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから155日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、ファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、フライフィル村などを砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、ザーウィヤ山地方に展開するトルコ軍部隊が、シリア政府支配下のマアッラト・ヌウマーン市を砲撃したほか、バイラクタルTB2無人航空機(ドローン)も同市を爆撃した。

トルコ軍はまた、戦車4輌や兵站物資を積んだ車輌約35輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

一方、タッルアーダ村近郊では、正体不明の武装集団が、シャーム解放機構のメンバー戦闘員1人を含む2人に発砲し、殺害した。

また、トルキスタン・イスラーム党の拠点都市で「決戦」作戦司令室の支配下にあるジスル・シュグール市内の民家で、爆発が発生し、子供1人が死亡、女性と子供を含む4人が死亡した。

爆発は爆弾ではなく、武器装備が爆発したと思われる。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原各所を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室支配下のハッダーダ丘一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、空軍情報部の工作員がジッリーン村近郊の街道で正体不明の武装集団の襲撃を受けて、殺害された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(イドリブ県4件、ラタキア県0件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, August 7, 2020、ANHA, August 7, 2020、AP, August 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 7, 2020、Reuters, August 7, 2020、SANA, August 7, 2020、SOHR, August 7, 2020、UPI, August 7, 2020などをもとに作成。

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ラタキア県ハッダーダ丘でシリア軍と「決戦」作戦司令室の攻防続く(2020年8月6日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから154日目を迎えた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室支配下の戦略的要衝ハッダーダ丘一帯に4度にわたって進攻を試みたが、「決戦」作戦司令室がこれを撃退した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はこの進攻に際して、ハッダーダ丘、マズガリー村、トゥッファーヒーヤ山、フドル丘、タルディーン村、カッバーナ村などを砲撃した。

これに対して、「決戦」作戦司令室は、シリア政府支配下のキンサッバー町一帯、シャルフ砦、トゥーバール砦を砲撃し、シリア軍兵士9人、「決戦」作戦司令室戦闘員5人が死亡したほか、ロシア軍兵士1人が負傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室を主導するシャーム解放機構がシリア政府支配下のサラーキブ市近郊のジャウバース村一帯を砲撃、シリア軍兵士1人が死亡した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室支配下のアーフィス村、ザーウィヤ山地方のバイニーン村、ダイル・サンバル村を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約50輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区で、シリア軍兵士1人が何者かの発砲を受けて死亡した。

AFP, August 6, 2020、ANHA, August 6, 2020、AP, August 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 6, 2020、Reuters, August 6, 2020、SANA, August 6, 2020、SOHR, August 6, 2020、UPI, August 6, 2020などをもとに作成。

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ハマー県イスリヤー村一帯で、シリア軍とダーイシュが交戦(2020年8月6日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、アレッポ県、ラッカ県との県境に位置するイスリヤー村一帯で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

AFP, August 6, 2020、ANHA, August 6, 2020、AP, August 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 6, 2020、Reuters, August 6, 2020、SANA, August 6, 2020、SOHR, August 6, 2020、UPI, August 6, 2020などをもとに作成。

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シリア民主軍ダイル・ザウル軍事評議会のアブー・ハウラ司令官はダイル・ザウル県でのアラブ系部族の蜂起の背後にシリア政府とダーイシュがいたと断じる(2020年8月6日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するダイル・ザウル軍事評議会のアフマド・アブー・ハウラ司令官は、ANHA(8月6日付)のインタビューに応じ、北・東シリア自治局支配下のダイル・ザウル県ズィーバーン町、ハワーイジュ村などで発生したアラブ系部族の抗議デモと蜂起に関して、域内外のさまざまな当事者が背後におり、部族を扇動し、シリア民主軍を攻撃させ、不和を作り出そうとしてものだと述べた。

アブー・ハウラ司令官は次のように述べた。

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「地域の住民が火曜日(7月4日)に街頭で行った平和的デモは、しばらくすると、軍事的な集会に変化し、さまざまな武器が使用され、民間人と武装集団が混在してしまった。

この間、武装集団が我々の軍事拠点に直接発砲し、検問所が狙われた。これによって、我々の兵士多数が死傷し、ズィーバーン町では我々の軍用車1輌が狙われ、爆破された。

この地域でメディア戦争をしかけてきた外国勢力が複数おり、シリア北部および東部、とりわけダイル・ザウル県農村地域において内乱をたきつけようとした。

複数の当事者が、偽名でSNSを悪用していた。また、さまざまな通信社、テレビ・チャンネルが部族どうしの戦闘、そしてシリア民主軍の地元の部族の戦闘を煽った。そのことは、シリア政府軍、ダーイシュ(イスラーム国)の傭兵や支持者の北・東シリア諸地域住民に対する大きな計略が存在することを示している。

シリア政府によって、地元の若者を徴用する大規模な動きがあった。また、シリア政府はこうした若者を域内にスリーパー・セルとして植え付けようとした。

これに対して、我々は、正確な諜報活動と有志連合の支援を通じてこれを追跡し、シリア政府のために活動するスリーパー・セルを摘発していった。彼らがシリア軍に所属していたことを示す証拠、音声記録がある。彼らの素性については今後、メディアを通じて明らかにする。

ダーイシュの傭兵とシリア政府は連携し合っている。ダーイシュの傭兵はシリア政府軍の支配下にある地域から、シリア民主軍の支配地域に入り、地元住民にテロ攻撃を仕掛け、混乱を作り出し、両者はこれを利そうとしている。

シリア政府は自らのスリーパー・セルを通じて、ダーイシュの傭兵を動かし、内乱を焚きつけ、地元の住民どうしの紛争を作り出し、長い戦いを煽ろうとしている。

この地域に生じている混乱と傭兵の動きは、この地域の住民や部族のためにはならない。この地域の安全と安定を揺るがそうとする勢力を利するだけだ。

シリア政府は、この混乱に乗じて、この地域に進入しようとしている。すでに何度もそうしようとしてきた。だが、我々はこれを退けた。シリア政府はシリア革命と連帯し、危機発生当初から政府に戦いを挑んできた住民に復讐しようとしている。

シリア政府軍のために、現場で、そしてまたメディアを通じて執拗に活動する村人たちがおり、暗殺や住民の扇動を行っている。

また、シリア軍の兵士は民間人の服を着て、地域に入り込み、火曜日の平和的なデモを組織し、内乱を焚きつけ、シリア民主軍に抵抗するよう若者を煽ったのだ。

ダイル・ザウル軍事評議会はこの地域での平和的なデモを支持し、支援している。また、住民や民間人の要求に応えようとしている。だが、平和的なデモが軍事集会と化し、我が部隊に銃口を向ければ、銃弾が発射された地点に向けて反撃が行われることになる。

我々自身、我々の部隊、そして我々の人民を守る権利がある。我々の部隊に武器を向ける者には反撃がなされる。シリア民主軍の戦闘員はこの地域の住民でもある。

この地域の安全を確保することは、内務治安部隊(アサーイシュ)の義務だが、ダイル・ザウル軍事評議会とシリア民主軍は、この地域の安全と安定を確保するために、この部隊を支援するかたちで介入した。

地域全体に緊張と軍事的な動きが拡がるなか、部族の名士らから連絡があり、シリア民主軍に対して、部族の子息たちが平和的デモを行うために街頭に出て、自らの権利を行使し、暗殺事件の真相を究明するよう求めただけで、シリア民主軍に発砲した武装集団が正体不明だが、地元の住民ではない、と伝えてきた。

シリア民主軍が地域に入ると、武装集団は逃亡し、部族の名士らは、シリア政府とダーイシュの傭兵がこの地域の安全と治安を脅かす動きの背後にいると述べた。

ダイル・ザウル軍事評議会は、暗殺事件を食い止め、この地域の安全と治安を回復するさまざまな治安措置を講じてきた。ブサイラ市からバーグーズ村に至る幹線道路への重点的な検問所の設置、ブサイラ市からタヤーナ村にいたる地域でのオートバイの利用禁止といったものだ。これは、暗殺事件がオートバイに乗った者たちによって行われたためだ。また、シリア政府支配地域とを結ぶすべての通行所を閉鎖した。ユーフラテス川に接近しようとする者すべてに狙いを定めている。シリア政府支配地域とのいかなる往来もなくなるだろう」。

AFP, August 6, 2020、ANHA, August 6, 2020、AP, August 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 6, 2020、Reuters, August 6, 2020、SANA, August 6, 2020、SOHR, August 6, 2020、UPI, August 6, 2020などをもとに作成。

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シリア民主軍が占拠を続けるハサカ県ハサカ市のハサカ電力公社で備品などを盗む(2020年8月6日)

SANA(8月6日付)は、シリア民主軍が占拠を続けるハサカ県ハサカ市のハサカ電力公社で、備品などが盗まれていると伝えた。

AFP, August 6, 2020、ANHA, August 6, 2020、AP, August 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 6, 2020、Reuters, August 6, 2020、SANA, August 6, 2020、SOHR, August 6, 2020、UPI, August 6, 2020などをもとに作成。

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シリア民主軍は政府の後押しを受けてダイル・ザウル県での蜂起を扇動した地元住民7人を逮捕(2020年8月6日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(8月6日付)によると、シリア民主軍が、地元の部族長たちの通報を受けて、シュハイル村内の民家複数棟に対する強制捜査を行い、武装集団と戦闘の末、7人を逮捕した。

7人は、シリア政府や親政権民兵に後押しされ、同県各所で発生していた抗議デモに乗じて、シリア民主軍の治安拠点を襲撃し、蜂起を扇動した地元住民だという。

一方、シリア人権監視団によると、ハジーン市でシリア民主軍に所属するブーカマール中隊の司令官がオートバイに乗った武装集団の襲撃を受けて、死亡した。

AFP, August 6, 2020、ANHA, August 6, 2020、AP, August 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 6, 2020、Reuters, August 6, 2020、SANA, August 6, 2020、SOHR, August 6, 2020、UPI, August 6, 2020などをもとに作成。

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シリア民主軍がハサカ県ハサカ市の穀物サイロ局に押し入り、職員を武器で脅して退去させる(2020年8月5日)

SANA(8月6日付)は、シリア民主軍がハサカ県ハサカ市の穀物サイロ局に押し入り、職員を武器で脅して退去させたと伝えた。

AFP, August 6, 2020、ANHA, August 6, 2020、AP, August 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 6, 2020、Reuters, August 6, 2020、SANA, August 6, 2020、SOHR, August 6, 2020、UPI, August 6, 2020などをもとに作成。

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アカイダート部族長らがシリア駐留米軍本部を訪れ、ハフル氏殺害事件の調査継続を誓約させる(2020年8月5日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アカイダート部族の族長の一人であるイブラーヒーム・ジャドアーン・ハフル氏(マトシャル・ハンムード・ジャドアーン・ハフル氏の甥)ら、ズィーバーン町、シュハイル村の部族長と名士多数が、シリア駐留米軍の本部が設置されているウマル油田を訪問し、北・東シリア自治局支配下の同地における社会福祉の状況、政情などについて意見を交わした。

会合で、米軍側は、部族長らに対して、マトシャル・ハンムード・ジャドアーン・ハフル氏殺害事件(8月2日)の調査を継続することを誓約した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、イラク(イラク・クルディスタン地域)との国境に違法に設置されているワリード国境通行所を経由して、米主導の有志連合の大型トレーラーなど約30輌が新たに進入し、県内に違法に設置されている米軍基地に向かった。

AFP, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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シリア民主軍はダイル・ザウル県内各所で抗議デモと蜂起に参加した住民の摘発を本格化(2020年8月5日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団、SANA(8月5日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が北・東シリア自治局の支配下にあるシュハイル村、ブサイラ市、ハワーイジュ村、ズィーバーン町を包囲し、検問所を増設するなど厳戒態勢を強化するとともに、外出禁止令を発出、前日の抗議デモや蜂起に参加した住民の摘発を本格化させた。

AFP, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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アカイダート部族全体の族長がシリア民主軍にハフル氏殺害事件の犯人を1ヶ月以内に特定し、引き渡すよう要求(2020年8月5日)

ダイル・ザウル県では、アカイダート部族全体の族長(シャイフ・マシャーイフ)であるマスアブ・ハリール・アッブード(・ジャドアーン・ハフル)氏は声明を出し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に対してマトシャル・ハンムード・ジャドアーン・ハフル氏殺害事件(8月2日)の犯人を特定し、その身柄を1ヶ月以内に引き渡すよう要求した。

アッブード氏は声明のなかで、アカイダート部族に対して「シリア、とりわけ我々の地域における悲劇的状況とそれによってもたらされた結果は、我々みなが肩を寄せ合い、協力し合い、我々の家、糧、財産を守るために一丸となることを求めている」としたうえで、地域の情勢への対応を決するため、すべての部族を一堂に会した会合を開くことを呼びかけた。

また、シリア民主軍に対してハフル氏などダイル・ザウル県の部族長らの殺害事件の犯人を1ヶ月以内に、特定し、その身柄を引き渡すよう要求、「これが満たされない場合、家と財産を守るためにふさわしいと考える行動をとる」と表明した。


AFP, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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シャーム解放機構が自治を依託するシリア救国内閣はベイルート港での爆発事件を「イランとシリアの宗派主義的犯罪の結果」と主張(2020年8月5日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構によってイドリブ県の支配地域の自治を委託されているシリア救国内閣は声明を出し、8月4日にベイルート港で発生した大爆発に関して、事件が「レバノン人とシリア人が犯罪者体制と占領国イランの支配のもとで何年も苦しんできたなかでの最終章」と位置づけ、犠牲者への弔意と、負傷者の一刻も早い回復を願う想いを表明、「レバノンの傷はシリアにおける我々の傷だ。なぜなら、それは占領国イランと犯罪者体制の民兵どもの宗派主義的犯罪の結果だからだ」と主張した。

AFP, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局はベイルート港での爆発事件を受けて声明を出し、レバノン国民への同情と連帯の意思を表明(2020年8月5日)

北・東シリア自治局は声明を出し、8月4日にベイルート港で発生した大爆発に関して、レバノン国民への同情と連帯の意、犠牲者への哀悼の意、そして負傷者の一刻も早い回復への願いを表明した。

ANHA(8月5日付)が伝えた。

AFP, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で2人(2020年8月5日)

反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月5日に新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、同地での感染者数は計40人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1349025688635652/

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一方、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」で、新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認された。

感染者が確認されたのは、イドリブ県サルマダー市とタフタナーズ市。

これにより、6月9日以降、「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部で確認された感染者数は計40人(うち19人は「解放区」、19人はトルコ占領地)、うち死亡したのは0人、回復したのは24人となった。

AFP, August 5, 2020、ACU, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局は新たに20人の新型コロナウイルス感染者を確認、1人が死亡したと発表(2020年8月5日)

北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域内で新たに20人の新型コロナウイルス感染者を確認、また感染者1人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、ハサカ県が16人、ダイル・ザウル県が2人、アレッポ県が2人。

これにより、同自治局支配地域ないの感染者の合計は50人となった。

AFP, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県、アレッポ県でトルコ軍、国民軍がシリア民主軍と交戦、双方合わせて3人死亡(2020年8月5日)

ラッカ県では、ANHA(8月5日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がアイン・イーサー市近郊の国内避難民(IDPs)キャンプとサイダー村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、この砲撃で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士2人が死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市に近いシリア政府支配下のターディフ市近郊で、トルコの支援を受ける国民軍とシリア民主軍が交戦し、国民軍の戦闘員1人が死亡した。

AFP, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県でシリア軍と「決戦」作戦司令室が交戦(2020年8月5日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから153日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府支配下のカフルナブル市を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村一帯を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約15輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

トルコ軍はまた、アレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路沿線に展開し、沿線設置されていた監視ポストの一部を撤去した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室を構成する国民解放戦線がクルド山地方のシリア軍拠点を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(イドリブ県5件、ラタキア県0件、アレッポ県4件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を0件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認した。

AFP, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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最近になってイドリブ県に派遣されたとトルコが報じたエジプト軍兵士を思わせる映像がツイッターで公開される(2020年8月4日)

「シャーミーヤ・ハワー_ダマスカス_ウシュキー」を名乗るツイッター・アカウント(https://twitter.com/B_N_T_sh)は、「イドリブ県郊外で自由シリア軍によって捕らえられた初のエジプト軍兵士」だとする映像を公開した。

42秒の映像には、シャツに血が男性が地面に座り込んで、軍人だという男性の尋問を受け、カイロ出身で、エジプト軍のムラービティーン大隊に所属しているなどと答える様子が写っている。

https://twitter.com/B_N_T_sh/status/1290309979451174913?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1290309979451174913%7Ctwgr%5E&ref_url=https%3A%2F%2Feldorar.com%2Fnode%2F154435

最近になってシリアに派遣されたとトルコのアナトリア通信が奉じていたエジプト軍部隊に所属する兵士を思わせる映像は、2015年7月1日に「クマム・マアーリー」を名乗るユーチューブのアカウントを通じて公開されていた男性と映像と同じもの。

AFP, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局はマトシャル・ハンムード・ジャドアーン・ハフル氏殺害の背後に「自治局構想に敵対する勢力がいる」と断じる一方、シリア民主軍は蜂起が発生した村でダーイシュ摘発作戦を開始(2020年8月4日)

北・東シリア自治局は声明を出し、2日にダイル・ザウル県ハワーイジュ村近くでアカイダート部族の部族長のおじのマトシャル・ハンムード・ジャドアーン・ハフル氏が殺害された事件に関して「卑劣なテロ行為」、「悪意に満ちた目的やアジェンダを実現し、住民の不和を作り出そうとする」ものと非難したうえで、「自治局構想に敵対する勢力が暗殺の背後におり、自治局と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に嫌疑を向けようとしている」と断じた。

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シリア民主軍は声明を出し、内務治安部隊(アサーイシュ)と合同で、シュハイル村、ハワーイジュ村でのダーイシュ(イスラーム国)の細胞の摘発と壊滅を目的とした合同作戦を開始したと発表した。

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ラッカ県では、ANHA(8月4日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市西のアフダクー村を砲撃し、住民1人が負傷した。

AFP, August 4, 2020、ANHA, August 4, 2020、AP, August 4, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 4, 2020、Reuters, August 4, 2020、SANA, August 4, 2020、SOHR, August 4, 2020、UPI, August 4, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局支配下のダイル・ザウル県で住民が蜂起、シリア民主軍と米軍が介入(2020年8月4日)

ダイル・ザウル県では、北・東シリア自治局支配下のズィーバーン町、ハワーイジュ村、ジュダイド・アカイダート村、ジャディート・ジュダイダト・バカーラ村、タヤーナ村、スブハ村、アブー・アブー・ナティール村、シュハイル村、シャンナーン村で、地元住民が蜂起した。

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ジスル(8月4日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(8月4日付)、SANA(8月4日付)によると、蜂起は、8月2日にズィーバーン町近くでアカイダート部の族長の一人のおじにあたるマトシャル・ハンムード・ジャドアーン・ハフル氏が殺害された事件に対する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍や北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)などの対応の不備に抗議するデモに端を発していた。

事件を防ぐことができなかったシリア民主軍の責任を追及し、米主導の有志連合に犯人の特定と逮捕を求めるなどして抗議の意思を示していた参加者は、道路でタイヤを焼くなどして次第に過激化、一部が武装し、シリア民主軍の検問所などを襲撃した。

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シリア人権監視団によると、シリア民主軍はダイル・ザウル県とハサカ県で「テロの盾」作戦と銘打って、ダーイシュの細胞の摘発を続けている。

だが、検問所での住民の逮捕・拘束、暴行、侮蔑、そして強制捜査を口実とした民家での略奪などに対する住民の不満が高まっていたという。

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一方、SANAは、8月3日にもズィーバーン町で抗議デモが発生していたとしたうえで、住民がシリア民主軍の退去を求めるとともに、米軍の占領に異議を唱えたと伝えた。

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武装した地元住民は、シュハイル村、ズィーバーン町、ハワーイジュ村からシリア民主軍を排除した。

ハワーイジュ村では、シリア民主軍が本部として転用していたハワーイジュ学校を制圧、焼き討ちにしたほか、ハンヴィー(HMMWV)1輌と四輪駆動車2台を破壊、シリア民主軍兵士2人を殺害した。

また、ジュダイド・アカイダート村では、デモ参加者がシリア民主軍の戦闘員7人を拘束、車輌3台と武器を奪って抵抗した。

さらに、スワル町南のナムリーヤ村の住民は、シャッダーディー市方面からシュハイル村に向かおうとしていたシリア民主軍の車列に対峙し、これを撃退させた。

これに対して、シリア民主軍はハサカ県シャッダーディー市、ダイル・ザウル県スーサ町、バーグーズ村、ウマル油田から大規模増援部隊を派遣し、検問所を再強化、実弾を使用して鎮圧にあたった。

これにより、ハワーイジュ村で住民6人が負傷し、シュハイル村の病院に搬送された。

また同村近郊では、男性1人が「正体不明の武装集団」(武装した住民)に撃たれて、即死した。

さらに、女性1人がシリア民主軍の「正体不明の武装集団」の撃ち合いに巻き込まれて死亡した。

米軍も戦闘機やヘリコプターを現地に派遣、シュハイル村、ズィーバーン町、ハワーイジュ村では戦闘機が上空を超音速で低空飛行し、住民を威嚇した。

AFP, August 4, 2020、ANHA, August 4, 2020、AP, August 4, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 4, 2020、al-Jisr Press, August 4, 2020、Reuters, August 4, 2020、SANA, August 4, 2020、SOHR, August 4, 2020、UPI, August 4, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で2人(2020年8月4日)

反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月4日に新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、同地での感染者数は計38人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1348163812055173/

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一方、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のアレッポ県北部で、新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認された。

これにより、6月9日以降、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」と占領地で確認された感染者数は計38人(うち17人は「解放区」、19人はトルコ占領地)、うち死亡したのは0人、回復したのは23人となった。

AFP, August 4, 2020、ACU, August 4, 2020、ANHA, August 4, 2020、AP, August 4, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 4, 2020、Reuters, August 4, 2020、SANA, August 4, 2020、SOHR, August 4, 2020、UPI, August 4, 2020などをもとに作成。

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シリア軍と「決戦」作戦司令室がイドリブ県で交戦(2020年8月4日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから152日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府支配下のカフルナブル市、ハントゥーティーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、新興のアル=カーイダ系組織の一つアンサール・タウヒードもカフルナブル市に近いザイトゥーン基地を砲撃した。

これに対して、シリア軍が「決戦」作戦司令室支配下のザーウィヤ山地方のダイル・サンバル村、カンスフラ村、ファッティーラ村、マウザラ村、バイニーン村を砲撃、国民解放戦線に所属するシャームの鷹旅団の戦闘員1人が死亡した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約30輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がクルド山地方のブルカーン丘に設置されているシリア軍の拠点を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、正体不明の武装集団が、タファス市とムザイリーブ町を結ぶ街道で治安要員1人を殺害した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, August 4, 2020、ANHA, August 4, 2020、AP, August 4, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 4, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 4, 2020、Reuters, August 4, 2020、SANA, August 4, 2020、SOHR, August 4, 2020、UPI, August 4, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県ラアス・アイン市でトルコ軍兵士が何者かに撃たれて死亡(2020年8月3日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のラアス・アイン市でトルコ軍兵士が何者かに撃たれて死亡した。

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ラッカ県では、ANHA(8月3日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のスライブ村を砲撃した。

AFP, August 3, 2020、ANHA, August 3, 2020、AP, August 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 3, 2020、Reuters, August 3, 2020、SANA, August 3, 2020、SOHR, August 3, 2020、UPI, August 3, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局支配下のズィーバーン町(ダイル・ザウル県)でシリア民主軍を非難するデモ(2020年8月3日)

ダイル・ザウル県では、SANA(8月3日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるズィーバーン町で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が住民に対して行う犯罪を非難し、その退去を求めるデモが発生した。

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シリア軍と「決戦」作戦司令室がラタキア県クルド山地方で激しく交戦、ロシア軍が同地を爆撃(2020年8月3日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから151日目を迎えた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がクルド山地方のハッダード丘一帯に進攻、同地を支配下に置くと「決戦」作戦司令室と交戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

この戦闘で、シリア軍兵士12人が死亡、17人以上が負傷した。

また、「決戦」作戦司令室側も、シャーム解放機構の戦闘員4人、国民解放戦線の戦闘員2人が死亡した(ドゥラル・シャーミーヤ(8月3日付)によると、シリア軍側の死者は35人、負傷者は40人)。

ハッダーダ丘は、ラタキア市とアレッポ市を結ぶM4高速道路が通りイドリブ県のジスル・シュグール市、ビダーマー町を見下ろすことができる戦略的要衝。

戦闘が激化したのを受けて、ロシア軍戦闘機複数機が出撃し、同地のほか、「決戦」作戦司令室の支配下にあるカッバーナ村、トゥッファーヒーヤ村、ハッダーダ村などを激しく爆撃し、シリア軍を支援した。


対するトルコ軍も武装した偵察機を派遣、上空から偵察監視活動を行った。

戦闘は12時間あまりにわたって続いた。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月3日付)によると、ラタキア県クルド山地方に進攻したシリア軍はビンニシュ市を砲撃、ロシア軍も同市を爆撃、ロシア軍の爆撃で、子供2人を含む住民4人が死亡した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ダイル・サンバル村を砲撃した。

これ対して、トルコ軍はシリア政府の支配下にあるサラーキブ市一帯を砲撃した。

また、兵站物資を積んだ車輌約20輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(イドリブ県0件、ラタキア県3件、アレッポ県6件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, August 3, 2020、ANHA, August 3, 2020、AP, August 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 3, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 3, 2020、Reuters, August 3, 2020、SANA, August 3, 2020、SOHR, August 3, 2020、UPI, August 3, 2020などをもとに作成。

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