イドリブ県でシリアのアル=カーイダと共闘していた国民解放戦線が、トルコの要請を受けて、トルコ占領下のアレッポ県北部で活動する国民軍(シリア国民連合暫定内閣国防省指揮下)に統合される(2019年10月4日)

シリア革命反体制勢力国民連立の傘下で活動する暫定内閣のアブドゥッラフマーン・ムスタファー首班は、トルコ南部のシャンルウルファ市で記者会見を開き、国民解放戦線が暫定内閣国防省指揮下の国民軍に統合されたと発表した。

ムスタファー首班は「国民軍の目的は、腐敗、宗派主義、そして独裁からの国土解放であり、我々はイドリブ県、ハマー県、ラタキア県郊外を防衛するためにあらゆる努力を行い…、アサド政権によって掌握されている全土を回復するために行動する」と述べた。

記者会見には、暫定内閣国防大臣のサリーム・イドリーブ氏も同席し、「ユーフラテス川東部に関して、この地域はシリア領であり、崇高なるシリアの領土であるこの地域において闘うことは我々の義務だ」としたうえで、「我々は断固たる決意と力をもって、そしてまたトルコ共和国の同胞の支援をもって、クルディスタン労働者党(PKK)の悪党に代表されるあらゆるテロと闘う」と述べた。

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国民軍は2017年12月30日にシリア革命反体制勢力国民連立傘下の暫定内閣国防省がアレッポ県アアザーズ市の参謀委員会本部での会合で結成を宣言した反体制武装集団の連合体。

会合には、アレッポ県東部および北部で活動するすべての反体制武装集団(「家の者たち」作戦司令室、「ユーフラテスの盾」作戦司令室、ハワール・キリス作戦司令室所属組織)の幹部が参加した。

2017年9月に「ハワール・キリス作戦司令室」が設置した統合司令部がその原型。

統合司令部は「国民軍ブロック」、「スルターン・ムラード・ブロック」、「ナスル・ブロック」の三つに大別され、スルターン・ムラード師団、スルターン・ウスマーン旅団、精鋭軍、北部の鷹旅団、北部旅団、ハムザ旅団、第9師団、第23師団、ジャズィーラ革命家、末裔軍、スルターン・スライマーン・シャー旅団、シャームの鷹旅団、ムウタスィム旅団、特殊任務旅団、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍、覚醒師団、東部自由人、第1連隊、第5連隊、アサーラ・ワ・タンミヤ戦線、サマルカンド旅団、ムンタスィル・ビッラー旅団、ムハンマド・ファーティフ旅団、ワッカース旅団、第3旅団が参加していた。

これが、国民軍を構成する三つ軍団、すなわち第1軍団(国民軍)、第2軍団(スルターン・ムラード軍団)、第3軍団(シャーム戦線軍団)となった。

一方、国民解放戦線は2018年5月にイドリブ県で活動するが糾合して結成された武装連合体で、シリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団、アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動、シャーム解放機構から分離した「穏健な反体制派」のヌールッディーン・ザンキー運動、自由イドリブ軍、第1沿岸師団、第2沿岸師団、第1歩兵師団、第2軍、精鋭軍、ナスル軍、ダーライヤー・イスラーム殉教者旅団、自由旅団、第23師団、殉教者ムハンマド・サッルーム大隊、ジュンキョウシャアリー・バッルー大隊、北部の鷹大隊、殉教者ラビーア・ハムシュー大隊、北部革命家大隊、ムバッシリーン大隊、殉教者フドル・ハムシュー大隊、アンダーン特殊任務大隊、北部の騎士大隊、殉教連隊、殉教者アブー・サルムー・シャッガール大隊、殉教者アフマド・アッルー大隊などからなる。

2019年5月、シリアのアル=カーイダと目されているシャーム解放機構、「穏健な反体制派」として知られていたイッザ軍とともに「必勝」作戦司令室を結成し、イドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北東部でシリア軍と交戦を続けている。

なお、「必勝」の戦いを構成するシャーム解放機構、イッザ軍は国民軍統合には参加しなかった。

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なお、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(10月4日付)、スマート・ニュース(10月5日付)によると、国民軍に統合された国民解放戦線は、第4軍団、第5軍団、第6軍団、第7軍団へと改編にされた。

国民解放戦線と国民軍の再編はトルコの要請によるものだという。

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国民解放戦線に所属する武装集団の一つアフラール軍のアブー・サーリフ・タッハーン司令官は、国民解放軍の国民軍への統合に関して、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/Abo_Saleh_4)を通じて、シリア軍への徹底抗戦継続への意志を表明した。

https://twitter.com/Abo_Saleh_4/status/1180085087028830208

https://twitter.com/Abo_Saleh_4/status/1180084931554369537

 

AFP, October 4, 2019、ANHA, October 4, 2019、AP, October 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 4, 2019、Reuters, October 4, 2019、SANA, October 4, 2019、SMART News, October 4, 2019、SOHR, October 4, 2019、UPI, October 4, 2019、Zaman al-Wasl, October 4, 2019などをもとに作成。

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シリア軍ヘリコプターがラタキア県カッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地を砲撃(2019年10月4日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地を砲撃した。

一方、国民解放戦線は、トルコマン山のサッラーフ村一帯に潜入しようとしたシリア軍を撃退したと発表した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がハザーリーン村、カフルサジュナ村、マアッラト・ハルマ村、マアッルズィーター村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がアイス村一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(イドリブ県11件、ラタキア県7件、アレッポ県4件、ハマー県8件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を22件(イドリブ県7件、ラタキア県3件、アレッポ県0件、ハマー県12件)確認した。

AFP, October 4, 2019、ANHA, October 4, 2019、AP, October 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 4, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 4, 2019、Reuters, October 4, 2019、SANA, October 4, 2019、SOHR, October 4, 2019、UPI, October 4, 2019などをもとに作成。

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ドゥラル・シャーミーヤ:トルコはアレッポ県北部で活動する国民軍とイドリブ県で活動する国民解放戦線の統合を画策(2019年10月3日)

ドゥラル・シャーミーヤ(10月3日付)は、トルコに近い地元消息筋の情報として、アレッポ県北部のトルコ占領地域(いわゆる「ユーフラテスの盾」地域と「オリーブの枝」地域)で活動を続ける国民軍と、イドリブ県、ハマー県、ラタキア県、アレッポ県で活動を続ける国民解放戦線が近く統合されると伝えた。

統合に向けた動きは、トルコの後援のもとに推し進められていおり、シリアのアル=カーイダと目されているシャーム解放機構は合流しないという。

同消息筋は、統合に要する時間については明言しなかったが、トルコが北・東シリア自治局支配下のシリア北東部国境地帯での軍事作戦を開始しようとする動きがあると伝えられるなかで、「新たな措置の実施は非常に近い」としている。

なお、国民軍と国民解放軍は、いずれもシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団、アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動などといった同一の反体制武装集団から構成されている。

AFP, October 3, 2019、ANHA, October 3, 2019、AP, October 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2019、Reuters, October 3, 2019、SANA, October 3, 2019、SOHR, October 3, 2019、UPI, October 3, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の渉外関係局「ダーイシュ・メンバーの子供約8,000人をフール・キャンプなどに収容している」(2019年10月3日)

北・東シリア自治局の渉外関係局は、ハサカ県フール・キャンプに収容されていたオーストリア国籍のダーイシュ・メンバーの子供2人を2日にオーストリア政府に引き渡したのを受けて声明を出し、ダーイシュ・メンバーの子供約8,000人をフール・キャンプなどに収容していると発表した。

声明で渉外関係局は、「我々はこの数ヶ月間、50カ国以上に対して、ダーイシュに所属していた自国民への法的・人道的義務を果たすよう呼びかけてきた」としたうえで、「民主的諸国」に対してフール・キャンプの問題解決に向けた支援を行うよう訴えた。

AFP, October 3, 2019、ANHA, October 3, 2019、AP, October 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2019、Reuters, October 3, 2019、SANA, October 3, 2019、SOHR, October 3, 2019、UPI, October 3, 2019などをもとに作成。

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シリア軍は監視所設置を進めるトルコ軍が駐留するマアッルハッタート村一帯を砲撃(2019年10月3日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから33日目(爆撃を激化させてから154日目)を迎えた10月3日、シリア軍が「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日と同じ4,168人だった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,425人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が、トルコ軍部隊が新たな監視所設置を推し進めているマアッルハッタート村一帯を砲撃した。

シリア軍地上部隊はまた、カフル・ウワイド村、カンスフラ村、スフーフン村、ヒーシュ村、スィフヤーン村、タフターヤー村、シャフシャブー山(ハマー県)一帯、カフルナブル市、マアッラト・ヌウマーン市、マアッラト・ハルマ村、ウンム・スィール村、トゥラムラー村、マアッルズィーター村、バアルブー村、ザイズーン火力発電所一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団はタッル・フワーシュ村一帯を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃し、地上部隊が同地を砲撃した。

AFP, October 3, 2019、ANHA, October 3, 2019、AP, October 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2019、Reuters, October 3, 2019、SANA, October 3, 2019、SOHR, October 3, 2019、UPI, October 3, 2019などをもとに作成。

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ラッカ市西に自然発生的に形成されていたキャンプのIDPsが新設されたマフムードリー・キャンプに移送、UNHCRによる診察所、学校設置も進む(2019年10月2日)

北・東シリア自治局の支配下にあるラッカ県では、ラッカ市西に2018年7月に新設されたマフムードリー村に国内避難民(IDPs)を収容するための新たなキャンプ(マフムードリー・キャンプ)に、ラッカ市西のラシード村に自然発生的に形成されていたキャンプ(ラシード・キャンプ)に収容されていたダイル・ザウル県、ヒムス県(タドムル市)、ハマー県からのIDPs約30世帯が移送された。

スマート・ニュース(10月2日付)がマフムードリー・キャンプに移送されたIDPs複数人の話として伝えたところによると、北・東シリア自治局は2ヶ月前からラシード・キャンプでIDPsのセキュリティ・チェックを開始し、一部はマフムードリー・キャンプに強制退去させ、ラシード・キャンプにとどまったIDPsへの人道支援を停止したという。

また、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)はこうした動きと並行して、マフムードリー・キャンプに新たな診察所や学校を設置した。

なお、スマート・ニュース(10月2日付)によると、タブカ市近郊のトゥワイヒーナ村に自然発生的に形成されていたキャンプ(トゥワイヒーナ・キャンプ)に収容されているIDPsも4月以降、マフムードリー・キャンプに段階的に移送されており、最近では9月18日に6,000人のIDPs(1,400人世帯)が移送された。

移送された1,400世帯のうち110世帯は、米主導の有志連合の占領下にあるヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン・シリア国境緩衝地帯にあるルクバーン・キャンプからシリア政府に帰還したIDPsだという。

AFP, October 2, 2019、ANHA, October 2, 2019、AP, October 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2019、Reuters, October 2, 2019、SANA, October 2, 2019、SMART News, October 2, 2019、SOHR, October 2, 2019、UPI, October 2, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃(2019年10月2日)

アレッポ県では、ANHA(10月2日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のシャワーリガ村、シャワーリガ砦を砲撃した。

AFP, October 2, 2019、ANHA, October 2, 2019、AP, October 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2019、Reuters, October 2, 2019、SANA, October 2, 2019、SOHR, October 2, 2019、UPI, October 2, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治区各所で制憲委員会(憲法委員会)に反対する組織デモが行われる(2019年10月2日)

アレッポ県では、ANHA(10月2日付)、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアイン・アラブ(コバネ)市南東のハッラーブ・ウシュク村にある有志連合基地前で、制憲委員会(憲法委員会)に反対するデモが行われた。

デモには数千人が参加、「我々が参加しない憲法には従わない」というスローガンを掲げ、制憲委員会にシリア北部・東部の代表が含まれていないことに抗議した。

また、北・東シリア自治局、シリア民主評議会、シリア・ムスタクバル党、地元の名士らが演説を行った。

同様のデモはマンビジュ市でも行われた。

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ハサカ県では、ANHA(10月2日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるカーミシュリー市で、制憲委員会(憲法委員会)に反対するデモが行われた。

デモには数千人が参加、「我々が参加しない拳法は我々を代表していない」というスローガンを掲げ、抗議が行われた。

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ラッカ県では、ANHA(10月2日付)、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるラッカ市、アイン・イーサー市、タブカ市、タッル・アブヤド市で、制憲委員会(憲法委員会)に反対するデモが行われた。

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オーストリア外務省の使節団が、ハサカ県スィーマルカー国境通行所から北・東シリア自治区支配地域に入り、導通控除でフール・キャンプに収容されていたオーストリア人児童2人の身柄を引き取った。

AFP, October 2, 2019、ANHA, October 2, 2019、AP, October 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2019、Reuters, October 2, 2019、SANA, October 2, 2019、SOHR, October 2, 2019、UPI, October 2, 2019などをもとに作成。

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マアッルハッタート村(イドリブ県)に留め置かれているトルコ軍の車列の一部がシリア・トルコ国境に向かう(2019年10月2日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから32日目(爆撃を激化させてから153日目)を迎えた10月2日、シリア・ロシア軍は爆撃を実施せず、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日と同じ4,168人だった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,425人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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イドリブ県では、スマート・ニュース(10月2日付)によると、マアッルハッタート村に留め置かれているトルコ軍の車列の一部がシリア・トルコ国境に向かった。

車列は装甲車7輌からなり、国民解放戦線に所属するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団が護衛のために随行し、ハマー市とアレッポ市を結ぶM4高速道路を北上、アレッポ市ICARDA地区を通過したという。

トルコ軍は、ハマー県北部のムーリク市近郊の第9監視所をシリア軍に包囲されて以降、マアッルハッタート村に新たな拠点を設置すべく、たびたび同地に車列を送っている。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がビダーマー町、カフル・ウワイド村、ウライニバ村、ストゥーフ・ダイル村、ハーッス村を砲撃した。

このほか、SANA(10月2日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が、アブー・ズフール町に設置されている「人道回廊」への住民の接近阻止を続け、同回廊からシリア政府支配地域に脱出しようとする動きを妨害した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がトゥッファーヒーヤ村、トルコマン山一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がアレッポ市ライラムーン地区、ザフラー協会地区を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がハウワーシュ村、フワイジャ村、シャフルナーズ村、ラスィーフ村を砲撃した。

これに対して、反体制武装集団は、ラスィーフ村、アズィーズィーヤ村を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、レバノンのムドゥン(10月2日付)によると、バイト・ジン村一帯で軍事治安局が若者30人を拘束した。

若者は、兵役忌避などの免罪手続きを行おうとしていたが、軍事治安局は2017年末に、「指名手配者」がシリア政府との和解に際して、社会復帰するまでに6ヶ月間の猶予期間を設けることを決定していた。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月2日付)によると、ダルアー市内で何者かが軍事情報局メンバー1人を射殺した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を31件(イドリブ県7件、ラタキア県8件、アレッポ県10件、ハマー県6件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を24件(イドリブ県12件、ラタキア県8件、アレッポ県2件、ハマー県2件)確認した。

AFP, October 2, 2019、ANHA, October 2, 2019、AP, October 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 2, 2019、al-Mudun, October 2, 2019、Reuters, October 2, 2019、SANA, October 2, 2019、SMART News, October 2, 2019、SOHR, October 2, 2019、UPI, October 2, 2019などをもとに作成。

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アル=カーイダ系のシャーム解放機構が主導する「必勝」作戦司令室は6ヶ月間の停戦合意が成立したとの情報を否定(2019年10月1日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構、トルコの支援を受ける国民解放戦線、「穏健な反体制派」と目されるイッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室の報道官を務めるナージー・ムスタファー大尉(国民解放戦線報道官)は、イドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)で6ヶ月間の停戦が合意されたとの一部情報を否定した。

トルコの支援を受けるシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団に近いムハッラル・ネット(10月1日付)によると、ムスタファー大尉は、停戦合意について「事実無根」としたうえで、「革命諸派は解放区のいかなる戦線に対する政権軍のいかなる進軍の試みに対しても備えるために取り組んでいる」と述べた。

停戦に関しては、複数の活動家がネット上で、トルコが反体制武装集団諸派に対して、ロシアと6ヶ月間停戦し、この間にイドリブ県にトルコ軍が展開、新たな監視所を設置することで合意した旨通知したとの情報を拡散していた。

https://www.facebook.com/almohrarmedia3/photos/a.841099419616544/900592530333899/?type=3&theater

 

AFP, October 1, 2019、ANHA, October 1, 2019、AP, October 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2019、Shabaka al-Muharrar al-I’lamiya, October 1, 2019、Reuters, October 1, 2019、SANA, October 1, 2019、SOHR, October 1, 2019、UPI, October 1, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局支配地域各所で、YPG主体のシリア民主軍が住民を拘束、ダーイシュがにわかに攻撃を激化、抗議デモも続く(2019年10月1日)

ラッカ県では、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるラッカ市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、「徴兵」だとして住民2人を拘束した。

また、タッル・アブヤド市で、ダイル・ザウル県からの国内避難民(IDPs)10世帯が、シリア民主軍によって強制退去を余儀なくされ、アイン・イーサー市にある収容キャンプに収容された。

こうしたなか、ラッカ市北のヒーシャ村ではシリア民主軍の車輌2台が何者かの攻撃を受け、8人が死傷、ラッカ市内でもシリア民主軍の検問所が何者かの発砲を受けた。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(10月1日付)は、ダーイシュの戦闘員がラッカ市東のフース村・サハーミーヤ村間の街道でシリア民主軍の車輌を爆破し、戦闘員5人を殺傷したと発表した。

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アレッポ県では、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるマンビジュ市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、「徴兵」だとして男性1人と女性1人を拘束した。

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ハサカ県では、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるカーミシュリー市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、「徴兵」だとして住民多数1人を拘束した。

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ダイル・ザウル県では、ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(10月1日付)によると、ダーイシュがズィーバーン町入り口に設置されている人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の検問所、ウマル油田に至る街道を移動中のシリア民主軍車両を攻撃し、戦闘員20人を殺傷した。

一方、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるサアワ村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の活動に抗議するデモが発生し、住民が参加した。

AFP, October 1, 2019、ANHA, October 1, 2019、AP, October 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2019、Reuters, October 1, 2019、SANA, October 1, 2019、SOHR, October 1, 2019、UPI, October 1, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍と支援を受ける反体制武装集団が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下のタッル・リフアト市などを砲撃(2019年10月1日)

アレッポ県では、ANHA(10月1日付)によると、トルコ軍と支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下のタッル・リフアト市、同地に近いバイナ村、アキーバ村、シャイフ・ヒラール村などを砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアフリーン市に迫撃砲弾一発が着弾し、住民3人が負傷した。

誰が迫撃砲を発射したのかは不明。

AFP, October 1, 2019、ANHA, October 1, 2019、AP, October 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2019、Reuters, October 1, 2019、SANA, October 1, 2019、SOHR, October 1, 2019、UPI, October 1, 2019などをもとに作成。

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アレッポ市北のライラムーン地区で反体制武装集団がシリア軍を狙撃し1人を殺害(2019年10月1日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから31日目(爆撃を激化させてから152日目)を迎えた10月1日、シリア軍戦闘機が爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より2人(民間人0人、シリア軍兵士4人?、反体制武装集団戦闘員0人)多い4,168人だった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,425人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がアレッポ市北のライラムーン地区の前線でシリア軍兵士を狙撃、1人を殺害した。

また同地一帯で、シリア軍地上部隊と反体制武装集団が交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がシャーム解放機構などが活動を続けるカッバーナ村一帯を爆撃、ヘリコプターも同地に「樽爆弾」を投下した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフルナブル市、マルアンド村一帯、ナージヤ村一帯、トゥラムラー村、ウンム・スィール村、ハザーリーン村、タッフ村を砲撃した。

一方、SANA(10月1日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が、アブー・ズフール町に設置されている「人道回廊」への住民の接近阻止を続け、同回廊からシリア政府支配地域に脱出しようとする動きを妨害した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を22件(イドリブ県7件、ラタキア県9件、アレッポ県9件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を22件(イドリブ県4件、ラタキア県11件、アレッポ県4件、ハマー県5件)確認した。

AFP, October 1, 2019、ANHA, October 1, 2019、AP, October 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 1, 2019、Reuters, October 1, 2019、SANA, October 1, 2019、SOHR, October 1, 2019、UPI, October 1, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県のフール・キャンプで女性多数がダーイシュの「秘密法廷」を運営していたとして逮捕。反体制派系サイトはアサーイシュが抗議デモに発砲したと伝える(2019年9月30日)

ANHA(9月30日付)は、シリア人国内避難民(IDPs)、イラク人難民、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーの家族らが収容されているハサカ県のフール・キャンプで、ダーイシュの女性メンバーが設置した「秘密法廷」が摘発されたと伝えた。

同サイトによると、「秘密法廷」はダーイシュの思想から逸脱した女性たちを粛清するためのもので、移民セクション内のテントに設置されていた。

キャンプの内務治安部隊は、「秘密法廷」が設置されていたテントに対して立ち入り捜査を行おうとしたところ、テント内の女性たちが抵抗し、部隊に発砲してきたという。

約15分の撃ち合いののち、内務治安部隊は、ダーイシュの女性メンバー1人を殺害、7人を負傷させ、50人以上を逮捕した。

しかし、反体制派系のユーフラテス・ポスト(9月30日付)は、「アサーイシュ」(内務治安部隊)が強制捜査を行うためにフール・キャンプの移民課地区に突入したことを受けて、女性と子供が抗議デモを行ったと伝えた。

強制捜査は複数の外国人女性を逮捕するためのもので、その理由は不明だという。

なお、抗議デモを行った女性と子供も外国人で、アサーイシュは実弾を発砲し強制排除した。

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また、ANHA(9月30日付)によると、シリア人国内避難民(IDPs)、イラク人難民、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーの家族らが収容されているフール・キャンプで、ダーイシュ・メンバーの女性2人がイラク人難民の男性(H.D.)を襲撃、重傷を負わせた。

女性2人はキャンプの第5ブロックに忍び込み、男性を襲い、殺害しようとしていたという。

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ANHA(9月30日付)によると、フール・キャンプに収容されていたシリア人国内避難民(IDPs)40世帯141人(いずれも女性と子供)が、ダイル・ザウル県に帰還した。

なお、キャンプには難民・IDPs約7万人が依然として収容されているという。

AFP, September 30, 2019、ANHA, September 30, 2019、AP, September 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2019、Euphrates Post, September 30, 2019、Reuters, September 30, 2019、SANA, September 30, 2019、SOHR, September 30, 2019、UPI, September 30, 2019などをもとに作成。

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シリア政府とYPG主体のシリア民主軍の代表がダイル・ザウル県北部での抗議デモを収束させるため「秘密会合」(2019年9月30日)

ユーフラテス・プレス(9月30日付)は、複数の地元情報筋の話として、シリア政府の代表と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の代表が、ダイル・ザウル県北部での抗議デモへの対応を協議するための「秘密会合」を行ったと伝えた。

会合は、シリア政府に近いビジネスマンの一人バラー・カーティルジー氏が仲介して、ダイル・ザウル市近郊のサーリヒーヤ村で開かれ、北・東シリア自治局傘下のダイル・ザウル民政評議会議長のガッサーン・ユースフ氏、シリア民主軍傘下のダイル・ザウル軍事評議会議長のアフマド・ハビール(アブー・ハウラ)氏、そしてイランに近いとされるターリク・マアユーフ氏が出席した。

同サイトによると、会合では、カーティルジー氏が、シリア民主軍が北・東シリア自治区支配下のダイル・ザウル県北部での抗議デモを収束させることの見返りとして、ユースフ氏とハビール氏に多額の金銭を支払うことが合意されたという。

会合ではまた、抗議デモに好意的な姿勢を示したダイル・ザウル軍事評議会所属の第6中隊の解体が合意された。

AFP, September 30, 2019、ANHA, September 30, 2019、AP, September 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2019、Euphrates Post, September 30, 2019、Reuters, September 30, 2019、SANA, September 30, 2019、SOHR, September 30, 2019、UPI, September 30, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュがダイル・ザウル県シューラー村近郊の砂漠地帯にあるシリア軍・親政権民兵の拠点を襲撃(2019年9月30日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシューラー村近郊の砂漠地帯にあるシリア軍・親政権民兵の拠点を襲撃、砲撃戦となった。

ジュルフ・ニュース(9月30日付)によると、ダーイシュが襲撃したのはイラン・イスラーム革命防衛隊の拠点だという。

AFP, September 30, 2019、ANHA, September 30, 2019、AP, September 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2019、Jurf News, September 30, 2019、Reuters, September 30, 2019、SANA, September 30, 2019、SOHR, September 30, 2019、UPI, September 30, 2019などをもとに作成。

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新興のアル=カーイダ系組織のアンサール・タウヒードが、トルコ軍監視所(第10監視所)があるハマー県シール・マガール村一帯のシリア政府支配地域を砲撃(2019年9月30日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから30日目(爆撃を激化させてから151日目)を迎えた9月30日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日と同じ4,164人だった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,421人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがシャーム解放機構などが活動を続けるカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地一帯(ウスター丘、アブー・ダフダフ丘、Syriatel塔など)、トゥッファーヒーヤ村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がマアッラト・ハルマ村、バアルブー村、ストゥーフ・ダイル村、ラカーヤー村、ナキール村、フィキーア村、ウンム・スィール村、ウライニバ村、カフルサジュナ村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がサルマーニーヤ村などを砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団もシリア政府支配下のラスィーフ村を砲撃した。

これに関して、スプートニク・ニュース(9月30日付)、ANHA(9月30日付)は、新興のアル=カーイダ系組織のアンサール・タウヒードが、トルコ軍監視所(第10監視所)があるシール・マガール村一帯のシリア政府支配地域を砲撃したと報じた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が撃ったと思われる迫撃砲弾一発がダルアー市ダルアー・バラド地区に着弾した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を37件(イドリブ県15件、ラタキア県7件、アレッポ県5件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を8件(イドリブ県1件、ラタキア県4件、アレッポ県2件、ハマー県1件)確認した。

AFP, September 30, 2019、ANHA, September 30, 2019、AP, September 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 30, 2019、Reuters, September 30, 2019、SANA, September 30, 2019、SOHR, September 30, 2019、Sputnik News, September 30, 2019、UPI, September 30, 2019などをもとに作成。

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『ワタン』:バーブ・ハワー国境通行所でトルコの諜報機関と反体制武装集団が会合し、M4高速道路の活用について協議(2019年9月29日)

『ワタン』(9月30日付)はトルコの支援を受ける反体制武装集団に近い複数の消息筋の話として、バーブ・ハワー国境通行所でトルコの諜報機関(国家諜報機構(MİT))が反体制武装集団の幹部らと会合を行ったと伝えた。

反体制武装集団のなかには、シリアのアル=カーイダと目されているシャーム解放機構も含まれており、会合では、アレッポ市とハマー市を結ぶ国際幹線道路(M4高速道路)の活用などに議論が集中した。

これは同街道を反体制武装集団の移動(撤退)に利用することをめざすものだという。

AFP, September 30, 2019、ANHA, September 30, 2019、AP, September 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2019、Reuters, September 30, 2019、SANA, September 30, 2019、SOHR, September 30, 2019、UPI, September 30, 2019、al-Watan, September 30, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県、ダイル・ザウル県で北・シリア自治局・シリア民主軍のオートバイ使用・持ち込み禁止令、耕作禁止令に抗議するデモ(2019年9月29日)

ハサカ県では、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるハサカ市内のアズィーズィーヤ地区にあるアサーイシュ本部前で、オートバイ使用・持ち込み禁止令に抗議するデモが行われた。

オートバイ使用・持ち込み禁止令は、治安上の理由で北・東シリア自治局当局が10月5日に発効することを決定していた。

ザマーン・ワスル(9月29日付)やスマート・ニュース(9月29日付)によると、市内のタッル・ハジャル地区東部では、オートバイ利用者数十人がタイヤを焼くなどして道路を封鎖した。

同様のデモは24日にも、シャッダーディー市で発生していた。

一方、SANA(9月29日付)によると、北・東シリア自治局の防衛を担う人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ラアス・アイン市、シャッダーディー市、タッル・タムル町、タッル・ハミース市で「徴兵」と称して若者300人を拘束、連行した。

このほか、ANHA(9月29日付)によると、フール・キャンプでダーイシュ(イスラーム国)のメンバーの妻1人が遺体で発見された。

発見された遺体は頭部を強打された跡があり、10日ほど前に殺害されたと思われるという。

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ダイル・ザウル県では、ザマーン・ワスル(9月29日付)によると、北・東シリア自治局の防衛を担う人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がアブー・ハシャブ村近郊の砂漠地帯での農業を禁止したことをうけて、同地に近いカスラ村、ハワーイジュ・ブーマスア村、ハルムーシーヤ村の住民数百人がハルムーシーヤ村で抗議デモを行った。

デモ参加者はラッカ市とダイル・ザウル県を結ぶ街道でタイヤを燃やすなどして封鎖した。

デモを受けて、バカーラ部族の部族長や地元名士が、ハルムーシーヤ村の名士であるダッハーム・ムハンマド・イブラーヒーム氏の自宅で会合を開き、対応について協議した。


一方、ジュルフ・ニュース(9月29日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーだとして拘束していたズィーバーン町の住民多数を釈放した。

AFP, September 29, 2019、ANHA, September 29, 2019、AP, September 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2019、Jurf News, September 29, 2019、Reuters, September 29, 2019、SANA, September 29, 2019、SMART News, September 29, 2019、SOHR, September 29, 2019、UPI, September 29, 2019、Zaman al-Wasl, September 29, 2019などをもとに作成。

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PYD幹部は制憲委員会(憲法委員会)をめぐる米国の姿勢を批判(2019年9月29日)

北・東シリア自治局、人民防衛隊(YPG)、シリア民主軍、シリア民主評議会を主導するクルド民族主義組織の民主統一党(PYD)幹部のムヒーッディーン・シャイフ・アーリー氏は、アラビーヤ(9月29日付)のインタビューに応じ、そのなかで23日に設置が発表された制憲委員会(憲法委員会)に歓迎の意を示した米国を非難した。

シャイフ・アーリー氏は「シリア危機に対する米政権の政策は曖昧だ。アサド政権、反体制派、市民社会の専門家の代表150人からなる制憲委員会にクルド人が参加しない状況を批判する」と述べた。

AFP, September 29, 2019、Alarabia, September 29, 2019、ANHA, September 29, 2019、AP, September 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2019、Reuters, September 29, 2019、SANA, September 29, 2019、SOHR, September 29, 2019、UPI, September 29, 2019などをもとに作成。

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故アブドゥルバースィト・サールート氏も従軍していた親アル=カーイダ系組織のイッザ軍司令官が制憲委員会(憲法委員会)を酷評(2019年9月29日)

イッザ軍司令官のジャミール・サーリフ司令官は、23日に設置が発表された制憲委員会(憲法委員会)に参加する反体制派を「カエルども」と厳しく非難した。

サーリフ司令官はツイッターのアカウント(https://twitter.com/jamelalsaleh0/)で反体制派を「大会だの合意だの憲法だのと言ってロシアや体制と同じ席に着くカエルどもだ」、「シリア人100万人が殺され、数百万人が追放させられ、国が破壊され、50万人が逮捕され失踪中なのに、お前たちは憲法について云々している。お前たちは跪きに行こうとしている」、「お前たちの夢とアサドの悪党の夢となるだろう。この大地はアッラーのお許しのもと、男たちを遣わし続ける」と酷評した。

イッザ軍はシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構と共闘するいわゆる「穏健な反体制派」で、「革命のサヨナキドリ」として知られて、ドキュメンタリー映画『それでも僕は帰る:シリア、若者たちが求め続けたふるさと』に出演したアブドゥルバースィト・サールート氏(2019年6月死亡)も参加していた組織。

AFP, September 29, 2019、ANHA, September 29, 2019、AP, September 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2019、Reuters, September 29, 2019、SANA, September 29, 2019、SOHR, September 29, 2019、UPI, September 29, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市(アレッポ県)近郊のバイルーニーヤ村を砲撃(2019年9月29日)

アレッポ県では、ANHA(9月29日付)によると、トルコ軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のバイルーニーヤ村を砲撃した。

一方、アフリーン解放戦線は声明を出し、トルコ占領下のシャッラー村近郊のアナービカ村一帯、カフル・ナッブー村・ブルジュ・ハイダル村間で28日、トルコの支援を受ける反体制武装集団を攻撃、戦闘員少なくとも7人を殺害したと発表した。

AFP, September 29, 2019、ANHA, September 29, 2019、AP, September 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2019、Reuters, September 29, 2019、SANA, September 29, 2019、SOHR, September 29, 2019、UPI, September 29, 2019などをもとに作成。

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シリア軍がシャーム解放機構などの反体制武装集団が活動を続けるラタキア県北東部を「樽爆弾」で爆撃(2019年9月29日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから29日目(爆撃を激化させてから150日目)を迎えた9月29日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より2人減少?!して4,164人となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,421人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がトゥラムラー村、マアッラト・ハルマ村、マアッラト・スィーン村、ハザーリーン村、カルサア村、アブー・フッバ村、ラッファ村、カラーティー村、ウライニバ村、ナキール村、カフルサジュナ村、シャイフ・ムスタファー村、タッフ村、タフターヤー村、ウンム・ジャラール村、放棄された大隊基地、タッル・ジャアファル村、ザイズーン火力発電所一帯を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがシャーム解放機構などの反体制武装集団が活動を続けるカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がハーン・トゥーマーン村を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、サウト・アースィマ(9月29日付)によると、情報省の総合情報部がドゥーマー市でアースィム・ラヒーバーニー氏を含む医師や看護師多数を拘束した。

拘束された医師・看護師は、東グータ地方が反体制派の支配下にあった2018年以前、同地の野戦病院に勤務していたと疑われているという。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を35件(イドリブ県11件、ラタキア県13件、アレッポ県10件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を23件(イドリブ県6件、ラタキア県6件、アレッポ県5件、ハマー県6件)確認した。

AFP, September 29, 2019、ANHA, September 29, 2019、AP, September 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 29, 2019、Reuters, September 29, 2019、SANA, September 29, 2019、Sawt al-‘Asima, September 29, 2019、SOHR, September 29, 2019、UPI, September 29, 2019などをもとに作成。

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アレッポ県マンビジュ市近郊でYPG主体のシリア民主軍とトルコが後押しする国民軍が交戦(2019年9月28日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月28日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるマンビジュ市北西のウンム・ジャルード村で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とトルコの支援を受ける国民軍が激しく交戦した。

また、トルコ占領下のバーブ市近郊では、シャーム自由人イスラーム運動のメンバー2人が何者かの発砲を受けて死亡した。

この2人はヒムス県からの国内避難民(IDPs)だという。

一方、ANHA(9月28日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団がシャッラー村近郊のブルジュ・カース村、カールーティーヤ村を砲撃した。

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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ハサカ市でYPG主体のシリア民主軍の活動を非難するデモ(2019年9月28日)

ハサカ県では、SANA(9月28日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米軍の支援を受けて、ハサカ市内で住民23人を「徴兵」だと称して拘束、アリーシャ町の国内避難民(IDPs)用キャンプに連行した。

シリア民主軍はまた、ダイル・ザウル県からハサカ市に逃れてきた国内避難民15世帯をアリーシャ・キャンプに強制退去させた。

こうした動きに対して、SMART News(9月28日付)、SANAなどによると、ハサカ市のグワイラーン地区では、シリア民主軍の活動を非難し、拘束された住民の解放を求めるデモが発生し、数十人が参加した。

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、SMART News, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラースディーン機構のメンバー3人を拘束(2019年9月28日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の治安部隊が、県内の検問所(場所は明示せず)で新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラースディーン機構のメンバー3人を拘束した。

これを受け、フッラースディーン機構は声明を出し、「シャーム解放機構とフッラースディーン機構が交わした合意が、多くの誠実な者たちを歓喜させ、その後両組織は隊列を整え敵に対峙することに専心するはずだったのに、我々は今日、敵がすべての力を結集して、残された解放区に突入しようとしているさなかに、合意の文言を破ろうとしている者がいることに驚いている」などと述べ、非難した。

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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ラタキア県で反体制武装集団がシリア軍拠点を砲撃(2019年9月28日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから28日目(爆撃を激化させてから149日目)を迎えた9月28日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より4人(民間人0人、シリア軍兵士3人?、反体制武装集団戦闘員0人)多い4,166人となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,421人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、カッバーナ村一帯で活動する反体制武装集団がシリア軍の拠点を砲撃し、士官2人が死亡した。

これに対して、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、同地一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がマアッラト・ハルマ村、ハザーリーン村、ヒーシュ村、カンスフラ村、ビダーマー町一帯、ナージーヤ一帯、トゥラムラー村を砲撃した。

一方、SANA(9月28日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が、アブー・ズフール町に設置されている「人道回廊」にいたる街道を破壊、また同地一帯にバリゲードなどを設置し、反体制派支配地域からシリア政府支配地域に避難しようとする住民の移動を阻止した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカラースィー村、ハーン・アサル村、カフルナーハー村を砲撃した。

ANHA(9月28日付)によると、シリア軍はまた、アレッポ市ラーシディーン地区一帯に対しても爆撃を行った。

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ダマスカス郊外県では、グータ情報センター(9月28日付)によると、ハッザ町とザマルカー町を結ぶ街道に設置されたサーラト・カマール検問所が何者かの襲撃を受け、シリア軍兵士複数人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(イドリブ県12件、ラタキア県10件、アレッポ県7件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を30件(イドリブ県9件、ラタキア県13件、アレッポ県2件、ハマー県6件)確認した。

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Ghouta Media Center, September 28, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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ダルアー県ジャースィム市でアサド政権の打倒、イドリブ県救済を訴える抗議デモ(2019年9月27日)

ダルアー県では、HFL(9月28日付)によると、26日(木曜日)夜から27日(金曜日)未明にかけて、ジャースィム市でアサド政権の打倒、イドリブ県救済、逮捕者釈放を訴える抗議デモが行われた。

https://www.facebook.com/HoranFreeMedia/videos/428924814400164/?__xts__%5B0%5D=68.ARBsg2jOGOUpL39UNh3AdIIDJla_o7GKoskOwB1sJUdKkXEs8bfES4QT9ADqjZkfmOXfJ8hbFt7GQfntZ8HMsPitvTx4Q6fskcvqT4oLcjWT-4qZjcRY8uUucXe7DQc-6LjIkidizuSo7QArEy5Vjmnb9h7HvWy7DyjfzT0kucin1IhAP_ecyY9UBgNtznnM5kNhzbLI14newwr-bSi2B8N8fKuwe9glqadQyFcPdb1tCkj3yFOKpyD7rOsiQDLD5imq00AMB2IjF-MMYM6wOJuotAS61hcXiWJYpKt8gImygD3Q0DfBw-04dj6ij9hyaCBamJl2Qg3jOH61O1EEXB9cZOZt9tpRsSu7WCaZ&__tn__=-R

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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反体制派が支配するイドリブ県、アレッポ県北部で制憲委員会(憲法委員会)の設置を拒否するデモが発生(2019年9月27日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月27日付)によると、イドリブ市、マアッラト・ヌウマーン市、サルマダー市、カフルタハーリーム町、カッリー町、ミシュミシャーン村で金曜日の集団礼拝後に政権打倒やロシアやイランの排除を求めるデモが発生した。

デモは「制憲委員会(憲法委員会)はアサドに正統性を与える革命への裏切りだ」と銘打たれ、制憲委員会の設置にも拒否の姿勢を示した。

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アレッポ県では、スマート・ニュース(9月27日付)によると、トルコの占領下にあるバーブ・サラーマ国境通行所近くで、制憲委員会(憲法委員会)の設置に抗議するデモが行われ、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市からの避難民ら約300人が参加した。

同様のデモはいわゆる「ユーフラテスの盾」地域のジャラーブルス市、バーブ市、バッザーア村、などでも発生し、アサド政権の打倒、自由シリア軍による北・東シリア自治局支配地域の制圧、革命継続、エジプトでのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領退陣要求デモとの連帯が求められた。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SMART News, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でYPG主体のシリア民主軍の退去、体制打倒を求めるデモが発生(2019年9月27日)

ダイル・ザウル県では、SANA(9月27日付)によると、県南東部ユーフラテス川東岸のジュダイダト・バカーラ村で住民が抗議デモを行い、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の退去を求めた。

デモは、シリア民主軍が有志連合を主導する米軍の支援を受けて、同県各所で住民の拘束を続けていることを受けて発生したもの。

一方、反体制派系サイトのザマーン・ワスル(9月27日付)によると、シリア政府支配下のダイル・ザウル市郊外で、アサド政権打倒と「イランの民兵」排除を求めるデモが行われた。

デモは「サーリヒーヤの殉教者」と銘打たれ、参加者数百人が、北・東シリア自治局の支配下にある工業地区からシリア政府と北・東シリア自治局の支配地域の境界に設置されているサーリヒーヤ村通行所近くの交差点に向かって行進し、シリア政府支配下のサーリヒーヤ村に向かった。

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が街道を封鎖し、行進を阻止した。

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ラッカ県では、SANA(9月27日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がタブカ市で住民2人を拘束、連行した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019、Zaman al-Wasl, September 27, 2019などをもとに作成。

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