トルコのアナトリア通信:PYDとダーイシュ(イスラーム国)はコバネでの戦闘をめぐって秘密合意を結んでいた(2015年8月23日)

トルコのアナトリア通信(8月23日付)は、シャーム戦線のトルクメン人司令官だというザカリヤー・カーリスリーを名乗る人物が、「民主統一党とダーイシュ(イスラーム国)の間に秘密合意があり、これに従って、民主統一党はコバネ(アイン・アラブ)市とユーフラテス川東岸をダーイシュと交戦することなく手に入れた」と主張していると伝えた。

Kull-na Shuraka', August 23, 2015
Kull-na Shuraka’, August 23, 2015

 

Anadolu Ajansı, August 23, 2015などをもとに作成。

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タッル・アブヤド国境通行所の管理などに関して、地元代表らが合意(2015年8月23日)

クッルナー・シュラカー(8月23日付)は、ラッカ県タッル・アブヤド市の代表らがトルコのシャンウルファ市で会合を開き、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がタッル・アブヤド市の自治などについて協議を行った。

この会合は、20日にタッル・アブヤド市の国境通行所に「シリア革命旗」(委任統治領シリアの国旗)が掲揚されたのを受けた動きで、参加者は、タッル・アブヤド市の非武装化、すべての社会集団(アラブ人、トルクメン人、クルド人)の合意に基づく民政機関の設置、国境通行所管理局設置などで合意したという。

AFP, August 23, 2015、AP, August 23, 2015、ARA News, August 23, 2015、Champress, August 23, 2015、al-Hayat, August 24, 2015、Iraqi News, August 23, 2015、Kull-na Shuraka’, August 23, 2015、al-Mada Press, August 23, 2015、Naharnet, August 23, 2015、NNA, August 23, 2015、Reuters, August 23, 2015、SANA, August 23, 2015、UPI, August 23, 2015などをもとに作成。

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シリア人権監視団:有志連合によるシリア爆撃での死者3,414人のうち206人が民間人(2015年8月23日)

シリア人権監視団は声明を出し、2014年9月以降の有志連合によるシリア領内の空爆による死者数が、空爆開始から11ヶ月経った2015年8月23日の段階で3,414人を記録していると発表した。

3,414人のうち3,061人はダーイシュ(イスラーム国)メンバー(シリア人、外国人)、136人はシャームの民のヌスラ戦線メンバー、10人はスンナ軍メンバーだが、民間人206人も犠牲になっており、そのなかには18歳未満の子供104人も含まれているという。

AFP, August 23, 2015、AP, August 23, 2015、ARA News, August 23, 2015、Champress, August 23, 2015、al-Hayat, August 24, 2015、Iraqi News, August 23, 2015、Kull-na Shuraka’, August 23, 2015、al-Mada Press, August 23, 2015、Naharnet, August 23, 2015、NNA, August 23, 2015、Reuters, August 23, 2015、SANA, August 23, 2015、UPI, August 23, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がドゥーマー市などダマスカス郊外県東グータ地方を「無差別爆撃」し20人以上が死亡、シリア国民連合の拠点が破壊、反体制派もダマスカス県内を「無差別砲撃」(2015年8月22日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がドゥーマー市に対して空爆、地対地ミサイルなどによる砲撃を加え、少なくとも住民20人が死亡、約200人が負傷、行方不明となった(シリア人権監視団は23日、シリア軍がドゥーマー市一帯への空爆による死者が、子供12人と女性8人を含む34人にのぼったと発表した)。

Kull-na Shuraka', August 22, 2015
Kull-na Shuraka’, August 22, 2015
Kull-na Shuraka', August 22, 2015
Kull-na Shuraka’, August 22, 2015

シリア軍はまたジャイルード市、マダーヤー町に対しても空爆を行い、マダーヤー町では子供1人、女性1人を含む5人が死亡したほか、ドゥラル・シャーミーヤ(8月23日付)も、シリア軍がハラスター市、ドゥーマー市、アルバイン市、ミスラーバー市などへの空爆を続け、ミスラーバー市で少なくとも住民4人が死亡したと伝えた。

これに関連して、クッルナー・シュラカー(8月22日付)は、シリア軍の空爆で、東グータ地方にあるシリア革命反体制勢力国民連立の事務所が半壊したと伝え、その写真を公開した。

この事務所が東グータ地方内のどこに設置されていたかは不明。

Kull-na Shuraka', August 22, 2015
Kull-na Shuraka’, August 22, 2015

一方、ザバダーニー市では、シリア軍が「樽爆弾」23発を投下し、地対地ミサイル12発で攻撃を行うなか、第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍が、ジハード主義武装集団、地元武装集団と交戦し、シリア軍士官1人が死亡した。

他方、SANA(8月22日付)によると、アルバイン市、マディーラー市、ハラスター市、ドゥーマー市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、レバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)とともに、ザバダーニー市ナーブーア地区などでシャーム自由人イスラーム運動などジハード主義武装集団と交戦した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク区近郊のサラースィーン通り各所がシリア軍による砲撃を受ける一方、マッザ・シャイフ・サアド地区、第14ビル地区、マッザ86地区に迫撃砲複数発が着弾し、負傷者が出た。

これに関して、SANA(8月22日付)は、マッザ区とバーブ・トゥーマ区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾2発が着弾し、1人が死亡、8人が負傷したと伝えた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がガーブ平原のカストゥーン村、ハミーディーヤ村、ザイズーン村近郊の火力発電所を空爆する一方、国防隊、ヒズブッラー戦闘員とともに、ハック旅団、スンナ軍、アンサール・ディーン戦線、アンサール・シャーム、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、ジュンド・アクサー機構、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党、シャーム軍団、シャーム自由人イスラーム運動、第101歩兵師団、山地の鷹旅団、ガーブの鷹、第111歩兵師団、ジュヌード・シャーム(チェチェン人)などと交戦した。

一方、SANA(8月22日付)によると、ズィヤーディーヤ村、アムキーヤ町、カルクール村、カーヒラ村、バフサ村をシリア軍が空爆し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、クッルナー・シュラカー(8月24日付)によると、シリア軍とともにダーライヤー市での戦闘に参加していたシリア民族社会党の民兵組織司令官のアラブ・リフアト・ジャフニー氏が戦死した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市タッル・ザラーズィール地区に地対地ミサイルが着弾し、複数人が負傷した。

また反体制武装集団はアレッポ市ハーリディーヤ地区を砲撃した。

一方、SANA(8月22日付)によると、マンスーラ村、アレッポ市ラーシディーン地区、ライラムーン地区、サーフール地区、バニー・ザイド地区、ブスターン・バーシャー地区、シャイフ・ハドル地区、旧市街で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャーム戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(8月22日付)によると、ハミーマート・ダーイル村、フータ村、キバーラー村、タッル・サラムー村、マジャース村、タラブ村、トゥルア村、アブー・ズフール町、ウンム・ジャリーン村、ムハムバル村、マストゥーマ村、タルマラタルマラ、ラカーヤー村、バーラ村、サルマーニーヤ村、ガーニヤ村、マルジュ・ズフール村、カンスフラ村、バサーミス村、ジューズィフ村、カトルーン村、ジャーヌーディーヤ町をシリア軍が空爆し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(8月22日付)によると、サルマー町、アイン・フール村、アブー・リーシャ村をシリア軍が空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

ヒムス県では、SANA(8月22日付)によると、アイン・フサイン村、アイン・ダナーニール村、キースィーン村、タルビーサ市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(8月22日付)によると、ダルアー市カラク地区、タファス市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(8月22日付)によると、ハミーディーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, August 22, 2015、AP, August 22, 2015、ARA News, August 22, 2015、Champress, August 22, 2015、al-Hayat, August 23, 2015、Iraqi News, August 22, 2015、Kull-na Shuraka’, August 22, 2015、August 24, 2015、al-Mada Press, August 22, 2015、Naharnet, August 22, 2015、NNA, August 22, 2015、Reuters, August 22, 2015、SANA, August 22, 2015、UPI, August 22, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)がアレッポ県のクワイリス航空基地一帯でシリア軍に対して、また「安全保障地帯」で反体制武装集団に対して攻勢(2015年8月22日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、クワイリス航空基地一帯で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦、シリア軍が同地一帯を空爆した。

また、ARA News(8月23日付)によると、シャーム戦線は、マーリア市でダーイシュ(イスラーム国)内通者を処刑した。

一方、SANA(8月22日付)は、複数の地元消息筋の話として、ダーイシュ(イスラーム国)がマーリア市に対する攻撃で、住宅地区に化学物質を装填した迫撃砲を使用したと伝えた。

複数の活動家はSNSなどで、この攻撃により、複数の住民が呼吸困難などの症状を訴えているとしたうえで、毒ガスが使用された可能性が高いと主張しているという。

なお、マーリア市は、米トルコ両政府が設置合意した「安全地帯」内に位置する反体制武装集団の主要拠点。

また、SANA(8月22日付)によると、マスィービーン、バーブ市一帯、クワイリス航空基地一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はさらに、クワイリス航空基地一帯、ジャービリーヤ村、ダイル・ハーフィル市を空爆した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、マクサル・ヒサーン村一帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、同監視団は、ダーイシュがタドムル市とカルヤタイン市を制圧して以降、ダーイシュに忠誠を誓った若者の数が数百人に達していると発表した。

他方、SANA(8月22日付)によると、タドムル市、ジャズル・ガス採掘所一帯、ウンム・サフリージュ村、ラッフーム村をシリア軍が攻撃し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, August 22, 2015、AP, August 22, 2015、ARA News, August 22, 2015、August 23, 2015、Champress, August 22, 2015、al-Hayat, August 23, 2015、Iraqi News, August 22, 2015、Kull-na Shuraka’, August 22, 2015、al-Mada Press, August 22, 2015、Naharnet, August 22, 2015、NNA, August 22, 2015、Reuters, August 22, 2015、SANA, August 22, 2015、UPI, August 22, 2015などをもとに作成。

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ユーフラテスの火山合同作戦司令室はYPGの脱退を否定(2015年8月22日)

ユーフラテスの火山合同作戦司令室のシャルファーン・ダルウィーシュ広報官は、ラッカ県タッル・アブヤド市の国境通行所に「シリア革命旗」(委任統治領シリアの国旗)が掲揚されたことに関して、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が同合同作戦司令室から脱退したとの一部情報を否定した。

AFP, August 22, 2015、AP, August 22, 2015、ARA News, August 22, 2015、Champress, August 22, 2015、al-Hayat, August 23, 2015、Iraqi News, August 22, 2015、Kull-na Shuraka’, August 22, 2015、al-Mada Press, August 22, 2015、Naharnet, August 22, 2015、NNA, August 22, 2015、Reuters, August 22, 2015、SANA, August 22, 2015、UPI, August 22, 2015などをもとに作成。

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シリア軍が東グータ地方、ザバダーニー市でヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動との交戦を続ける(2015年8月21日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハラスター市の車輌局一帯(シリア政府支配下)で、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団がシリア軍、国防隊と交戦した。

またザバダーニー市では、シリア軍第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャーム自由人イスラーム運動などジハード主義武装集団や地元武装集団と交戦した。

このほか、ムカイラビーヤ市一帯をシリア軍が夜間空爆した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ファトフ軍がマシーク村検問所でシリア軍車輌を破壊した。

これに対して、シリア軍はカストゥーン村などを空爆した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイドリブ市各所を「樽爆弾」で空爆し、女性1人、子供4人の一家5人が死亡した。

また、ファトフ軍などの包囲を受けるフーア市、カファルヤー町にシリア軍が物資を投下した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市アアザミーヤ地区(シリア政府支配下)を反体制武装集団が砲撃した。

一方、SANA(8月21日付)によると、アレッポ市バニー・ザイド地区、ラームーサ地区、ラーシディーン地区、サーフール地区、サラーフッディーン地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャーム戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(8月21日付)によると、ダルアー市電力会社ビル一帯、ゼノビア学校一帯、ハーッラ丘で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(8月21日付)によると、キンサッバー町、バラードゥーン・ダム一帯をシリア軍が空爆し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員ら17人を殲滅、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月21日付)によると、ジャッブーリーン村、ウンム・シャルシューフ村、ダイル・フール村、アーミリーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, August 21, 2015、AP, August 21, 2015、ARA News, August 21, 2015、Champress, August 21, 2015、al-Hayat, August 22, 2015、Iraqi News, August 21, 2015、Kull-na Shuraka’, August 21, 2015、al-Mada Press, August 21, 2015、Naharnet, August 21, 2015、NNA, August 21, 2015、Reuters, August 21, 2015、SANA, August 21, 2015、UPI, August 21, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)が5世紀に建てられたキリスト教のデイル・マール・エルヤーン修道院を破壊(2015年8月21日)

シリア文化省文化財博物館総局のマアムーン・アブドゥルカリーム総裁が、SANA(8月21日付)に対して明らかにしたところによると、ダーイシュ(イスラーム国)は21日、ヒムス県カルヤタイン市にあるシリア・カトリック教会の修道院、デイル・マール・エルヤーン修道院を破壊した。

アブドゥルカリーム総裁によると、ダーイシュはブルドーザーによって修道院を破壊したという。

シリア人権監視団も同修道院が破壊されたことを確認したと発表した。

Kull-na Shuraka', August 21, 2015
Kull-na Shuraka’, August 21, 2015
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Kull-na Shuraka’, August 21, 2015
Kull-na Shuraka', August 21, 2015
Kull-na Shuraka’, August 21, 2015
Kull-na Shuraka', August 21, 2015
Kull-na Shuraka’, August 21, 2015
Kull-na Shuraka', August 21, 2015
Kull-na Shuraka’, August 21, 2015
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Kull-na Shuraka’, August 21, 2015

 

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、タッル・リーマーン村、サーリヒーヤ村一帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(8月21日付)によると、航空士官学校一帯、サフィール市一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
ヒムス県では、SANA(8月21日付)によると、カルヤタイン市、ジャズル・ガス採掘所一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ロイター通信(8月21日付)は、複数の外交筋の話として、米軍がトルコ領内で軍事教練している「穏健な反体制派」の第2陣が近くシリア領内に投入される見込みだと伝えた。

AFP, August 21, 2015、AP, August 21, 2015、ARA News, August 21, 2015、Champress, August 21, 2015、al-Hayat, August 22, 2015、Iraqi News, August 21, 2015、Kull-na Shuraka’, August 21, 2015、al-Mada Press, August 21, 2015、Naharnet, August 21, 2015、NNA, August 21, 2015、Reuters, August 21, 2015、SANA, August 21, 2015、UPI, August 21, 2015などをもとに作成。

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旬刊シリア情勢(試作版2015年8月11~20日)

2015年8月11日(火)から20日(木)までのシリアをめぐる主な動きは以下の通り。

1. 「安全地帯」をめぐりヌスラ戦線と米国が対立

米トルコ両政府が設置合意したとされるアレッポ県北部の「安全地帯」では、有志連合への参加を拒否し、同地から撤退したアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線に代わって、在地の反体制武装集団(スルターン・ムラード旅団)が展開した。

一方、トルコで米軍が軍事教練した第30(歩兵)師団の戦闘員を拉致したヌスラ戦線に対して、米軍(有志連合)はトルコ国境に位置するイドリブ県アティマ村にあるファトフ軍所属のスンナ軍の拠点を空爆し、子供を含む「民間人」25人を殺害するなどして対抗した。

こうした米国の行動に対し、ヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、ジュンド・アクサー機構といったアル=カーイダ系組織によって主導されるファトフ軍を支援しているとされるトルコ政府は、空爆への関与を否定、またトルコのイスタンブールに拠点を置くシリア革命反体制勢力国民連立(いわゆるシリア国民連合)も非難した。

第30師団の戦闘員拉致をめぐる混乱は、ヌスラ戦線が拉致した戦闘員の一部を解放することで収束に向かった。

しかし、こうした混乱に乗じるかたちで、ダーイシュ(イスラーム国)は「安全地帯」での攻勢を強め、反体制武装集団の拠点都市であるマーリア市周辺の村々を制圧し、勢力を拡大していった。

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■アル=カーイダ系組織のヌスラ戦線が、米軍の軍事教練を受けた第30師団メンバー7人を釈放(2015年8月16日) 『ハヤート』(8月17日付)などによると、シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、アレッポ県アフリーン市郊外にで拘束した第30師団のメンバー7人を釈放したと発表した。
7人は、米軍による軍事教練を受け、シリア領内に送り込ま … 続きを読む
■ダーイシュ(イスラーム国)はビデオ声明で「トルコのエルドアン大統領は裏切り者…、攻撃目標となるだろう」と発言(2015年8月17日) ダーイシュ(イスラーム国)ラッカ州広報局は、トルコ人と思われるメンバーの声明を映像で公開し、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領を「裏切り者」と非難し、シリア領内のダーイシュ拠点などを空爆し続ける米軍にインジル … 続きを読む
■ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団が米トルコ両政府が設置合意したとされる「安全地帯」内で交戦(2015年8月18日) アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米トルコ両政府が設置合意したとされる「安全地帯」内に位置するウンム・フーシュ村を制圧したダーイシュ(イスラーム国)に対して、反体制武装集団が砲撃を行い、ダーイシュのメンバー1
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■ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団がアレッポ県北部で戦闘を続ける(2015年8月20日) アレッポ県では、シリア人権監視団によると、タッル・カッラーフ村とウンム・フーシュ村を結ぶ街道で爆弾が爆発し、ジハード主義武装集団の車輌が破壊され、戦闘員3人が死亡した。 また、ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装 … 続きを読む→

2. 政府軍と反体制派双方による「無差別攻撃」のさなか、ザバダーニー市などで一時停戦

イドリブ県西部とハマー県北部のガーブ平原地帯では、シリア軍、国防隊とファトフ軍などからなるジハード主義武装集団の一進一退の攻防が続いた。

また、ダマスカス郊外県および首都ダマスカスでは、シリア軍がドゥーマー市をはじめとする東グータ地方の諸都市に対して激しい空爆を行う一方、ジハード主義武装集団もシリア軍による「無差別空爆」に対抗するため、首都ダマスカスや北部のラタキア市などシリア政府支配地域に対する「無差別砲撃」行った。

こうしたなか、ダマスカス郊外県ザバダーニー市とイドリブ県フーア市、カファルヤー町での戦闘において、反体制武装集団を主導しているアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動と、イラン政府高官が、トルコの仲介のもと、ザバダーニー市、フーア市、カファルヤー町での一時停戦に合意した。

停戦期間中、両者は、シリア軍第4師団、ヒズブッラーが攻勢をかけているザバダーニー市からの反体制武装集団(とりわけシャーム自由人イスラーム運動)の撤退、ファトフ軍の包囲を受けるフーア市、カファルヤー町からの民間人の避難、シリア治安当局が拘束中の収監者の釈放などについて協議がなされたが、合意にはいたらず、戦闘が再開した。

(主な関連記事)

■イドリブ県フーア市一帯でファトフ軍の攻勢続く(2015年8月11日) イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府支配下にあるフーア市およびカファルヤー町(いずれもシーア派宗徒が多く居住)周辺で、国防隊、人民諸委員会、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサ
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■反体制武装集団が首都ダマスカスを無差別砲撃し13人死亡、シリア軍もダマスカス郊外県一帯を報復空爆し37人死亡(2015年8月12日) ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団が早朝、迫撃砲50発以上で無差別砲撃を行い、ロシア大使館周辺(アダウィー地区)、ウマウィーイーン広場、ザバダーニー地区、バグダード糸折り、マッザ区、カッザーズ地区
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■トルコ、イラン、そしてシリアの野党の仲介により、ザバダーニー市(ダマスカス郊外県)で一時停戦(2015年8月12日) ダマスカス郊外県では、AFP(8月12日付)によると、ザバダーニー市一帯で戦闘を続けるシリア軍(第4師団)、ヒズブッラー戦闘員と、シャーム自由人イスラーム運動などからなるジハード主義武装集団および地元の武装集団の間で、7 … 続きを読む
■マーヒル・アサド准将がファトフ軍との激戦が続くハマー県北部のジューリーン村を電撃訪問(2015年8月13日) 第4師団の実質的司令官で大統領実弟のマーヒル・アサド准将が軍高官2人を伴い、イドリブ県ガーブ平原のジューリーン村を軍のヘリコプターで訪れる映像が公開された。
映像が撮影された日時は不明だが、ヘリコプターでジューリーン村郊 … 続きを読む
■反体制派がラタキア市を迫撃砲で無差別攻撃、シリア軍はダマスカス郊外県などを激しく空爆、女性・子供が死亡(2015年8月13日) ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ラタキア市中心街の3月8日通り沿いのファトワー局近くに反体制派が乱射したと思われる迫撃砲弾複数発が着弾し、2人が死亡、14人が負傷した。
またラタキア市郊外のシャーティウ・アズラ … 続きを読む
■ザバダーニー市(ダマスカス郊外県)からのシャーム自由人イスラーム運動撤退をめぐって停戦交渉続く(2015年8月14日) 『ハヤート』(8月15日付)は、ダマスカス郊外県ザバダーニー市およびイドリブ県フーア市、カファルヤー町での一時停戦(15日午前6時までの予定)が16日まで再延長され、シャーム自由人イスラーム運動とイラン高官の間でザバダー … 続きを読む
■シリア軍がハマー県北部、イドリブ県を激しく空爆(2015年8月14日) ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマンスーラ村、ジスル・バイト・ラース村、ヒルバト・ナークース村、ラターミナ町、フワイジャ村を空爆した。
これに対して、ジハード主義武装集団はアズィーズィーヤ村、ジューリー … 続きを読む
■ダマスカス郊外県ザバダーニー市、イドリブ県フーア市、カファルヤー町の停戦破棄、シリア軍、反体制武装集団が無差別攻撃を再開(2015年8月15日) ダマスカス郊外県ザバダーニー市およびイドリブ県フーア市、カファルヤー町での一時停戦が、反体制武装集団(シャーム自由人イスラーム運動)とイラン高官の交渉が難航するなか、期限の16日6時を待たずして破棄され、シリア軍がザバダ … 続きを読む
■シリア軍がダマスカス郊外県ドゥーマー市、アイン・フィージャ町などを無差別空爆し、90人以上が死亡(2015年8月16日) ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がドゥーマー市の市場を「樽爆弾」などで空爆し、子供複数を含む82人が死亡(シリア人権監視団によると、その後死者は96人に)、250人以上が負傷した。
同監視団のラー … 続きを読む
■反体制派がアレッポ市、ラタキア市に対して無差別砲撃を行い、子供2人を含む10人以上が死亡(2015年8月17日) アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がシリア政府支配下のアレッポ市ハーリディーヤ地区、カルム・タッラーブ地区、ハムダーニーヤ地区砲撃し、子供2人を含む10人が死亡、シリア軍兵士、国防隊隊員ら複
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■オブライアン国連人道問題担当事務次長はドゥーマー市へのシリア軍の空爆を非難(2015年8月17日) シリアを訪問中のスティーブン・オブライアン国連人道問題担当事務次長は、16日のドゥーマー市に対するシリア軍の空爆に関して、記者会見で、民間人への攻撃は「違法で、受け入れられず、停止されねばならない」と述べた。 そのうえで … 続きを読む
■シリア軍がハマー県北部でファトフ軍に対する攻撃を激化させ、ガーブ平原の複数の村を奪還(2015年8月18日) ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがガーブ平原北部に「樽爆弾」など100発以上を投下した。 シリア軍の空爆は、マシーク村、アンカーウィー村、カストゥーン村、ハミーディーヤ村、カーヒラ村、カルクー
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■シリア軍がハマー県北部ガーブ平原で攻勢を続け、マンスーラ村、ヒルバト・ナークース村、タッル・ワースィト村、ズィヤーラ町などを奪還(2015年8月19日)
ハマー県では、シリア人権監視団によると、ガーブ平原のマンスーラ村周辺、ズィヤーラ町周辺、マシーク村で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、ジュンド・アクサー機構、シャームの民のヌスラ戦線、スンナ軍、アンサール・ディー
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■シリア軍、ヒズブッラー戦闘員がザバダーニー市でシャーム自由人イスラーム運動と交戦するとともに、東グータ地方への空爆を続ける(2015年8月20日) ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザバダーニー市で、シリア軍第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍がジハード主義武装集団、地元武装集団と交戦した。シリア軍はまた、ドゥーマー市に「樽爆弾」9 … 続きを読む→

3. 「ジュネーブ3」開催に向けたロシアによる仲介本格化

ロシア政府が、シリア政府と反体制派による和平交渉「ジュネーブ3」の開催に向け、反体制組織の代表らと折衝を本格化させる一方、国連では、スタファン・デミストラシリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が提案したシリアの紛争解決に向けた作業グループの設置を支持する議長声明が採択された。

(主な関連記事)

■シリア政府と反体制派の和平協議「モスクワ3」開催に向け、ロシア外務省がシリアの反体制各派との折衝を本格化(2015年8月13日) ロシア外務省は、シリア政府と反体制派の和平協議「モスクワ3」開催に向け、反体制各派との折衝を本格化させ、セルゲイ・ラブロフ外務大臣がロシアを訪問中のシリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ代表と会談した。
トルコ … 続きを読む
■ロシアのラブロフ外務大臣が「第2回カイロ大会」の指導者と会談(2015年8月15日) ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、「第2回カイロ大会」の開催を主導したハイサム・マンナーア氏(「カフム」代表)、ハーリド・マハーミード氏、ジャマール・スライマーン氏、ジハード・マクディスィー氏と会談した。 シリア政府 … 続きを読む
■ズウビー情報大臣「シリア国民、シリア政府、アサド大統領の存在に抵触するような政治プロセスは誤った選択肢だ」(2015年8月16日) マフムード・ズウビー情報大臣は、イランの首都テヘランで開幕した第8回イスラームラジオ・テレビ連合総会に出席し、基調演説を行った。 演説のなかで、ズウビー情報大臣は「シリアは今日、モスクや教会が標的となり、イスラーム教徒、キリ
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■国連安保理は「シリア主導の政治的プロセスを通じた紛争解決」を支持する安保理議長声明を採択(2015年8月17日) 国連安保理は、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が7月末に提案した紛争解決に向けた作業部会設置(https://syriaarabspring.info/?p=21151)を支持する安保理議
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■ロシア・イラン外相会談「アサド政権退陣を条件として受け入れることはできない」(2015年8月17日) イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣は、ロシアの首都モスクワを訪問し、セルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談、イラン核開発をめぐる協力、シリア情勢などを含む中東情勢、ウクライナ情勢について協議した。 会談後の共同記 … 続きを読む
■シリア外務省高官がデミストゥラ共同特別代表の声明を批判(2015年8月18日) シリアの外務在外居住者省高官は、SANA(8月18日付)に対し、シリア軍によるドゥーマー市空爆を批判したスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表の声明が「中立から乖離」していると批判、「テロ組織
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■ロシアのボグダノフ副外相「ジュネーブ3開催準備に向けた実質的ステップを始動」(2015年8月19日) RIAノーヴォスチ通信(8月19日付)は、ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣が、シリア政府と反体制派の和平交渉「ジュネーブ3」開催準備に向けた実質的ステップを始動したと報じた。
ボグダノフ副大臣は「ジュネーブ3は個別会 … 続きを読む

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シリア情勢についてもっと詳しく知りたい方は「シリア・アラブの春顛末期:最新シリア情勢」(https://syriaarabspring.info/)をご覧ください。またFacebook(https://twitter.com/SyriaArabSpring)、ツイッター(https://twitter.com/SyriaArabSpring)、Livdoor Blog(http://blog.livedoor.jp/syriaarabspring/)でも記事を配信しています。

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西クルディスタン移行期民政局が掌握したタッル・アブヤド市にトルコ軍の攻撃を避けるため「シリア革命旗」が掲揚(2015年8月20日)

クッルナー・シュラカー(8月21日付)は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に制圧したラッカ県タッル・アブヤド市の国境通行所に、「シリア革命旗」(委任統治領シリアの国旗)が掲揚された。

西クルディスタン移行期民政局は、支配地域でクルド民族旗以外の旗の掲揚を禁止しているというが、複数の消息筋によると、「シリア革命旗」の掲揚は、ダーイシュ空爆を口実にイラク領内でのPKK(クルディスタン労働者党)拠点への空爆を続けるトルコ軍の攻撃を避けるための措置だという。

AFP, August 21, 2015、AP, August 21, 2015、ARA News, August 21, 2015、Champress, August 21, 2015、al-Hayat, August 22, 2015、Iraqi News, August 21, 2015、Kull-na Shuraka’, August 21, 2015、al-Mada Press, August 21, 2015、Naharnet, August 21, 2015、NNA, August 21, 2015、Reuters, August 21, 2015、SANA, August 21, 2015、UPI, August 21, 2015などをもとに作成。

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シリア軍、ヒズブッラー戦闘員がザバダーニー市でシャーム自由人イスラーム運動と交戦するとともに、東グータ地方への爆撃を続ける(2015年8月20日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザバダーニー市で、シリア軍第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍がジハード主義武装集団、地元武装集団と交戦した。

シリア軍はまた、ドゥーマー市に「樽爆弾」9発を投下したほか、アルバイン市に対しても6回にわたって空爆を行い、同地一帯で、国防隊とともに、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

さらにバラダー渓谷では、バスィーマ町、アイン・ハドラー村の複数カ所に対してシリア軍が発砲した。

これに対して、反体制武装集団は、ダーヒヤト・アサド町、ハラスター市近郊の車輌局一帯のシリア軍拠点を砲撃した。

一方、SANA(8月20日付)によると、ハラスター市、ドゥーマー市に対してシリア軍が集中的な攻撃を続け、外国人戦闘員を含むイスラーム軍、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の戦闘員30人あまりを殲滅、装備・拠点を破壊した。

シリア軍はまた、カフルバトナー町、ザマルカー町、ダイル・アサーフィール市、バーラー村で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、ザバダーニー市では、シリア軍がレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)とともに、市内東部で、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などジハード主義武装集団の掃討を続けた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ズィヤーラ町、マシーク村、ハークーラ村、マンスーラ村、穀物サイロ地区などで、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、ハック旅団、アンサール・ディーン戦線、アンサール・シャーム、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、ジュンド・アクサー機構、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党、シャーム軍団、シャーム自由人イスラーム運動、第101歩兵師団、山地の鷹旅団、ガーブの鷹、第111歩兵師団、ジュヌード・シャーム(チェチェン人)などと交戦を続けた。

一方、SANA(8月20日付)によると、タンジャラ村、カーヒラ村、カルアト・マディーク町一帯、ハウワーシュ村、アンカーウィー村をシリア軍が空爆し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍は、ジャズラム丘、ハムカ丘、カーヒラ村、ズィヤーディーヤ村、フライカ村、タルマラー村を空爆した。

また、クマイナース村で爆弾が爆発し、子供1人が死亡した。

一方、SANA(8月20日付)によると、フライカ村、カルクール村、クファイル丘、サフン村、マルジュ・ズフール村、サルマーニーヤ村、タルマラ村、アイン・ラールーズ村、ラッジュ村、ズィヤーディーヤ村、アブー・ズフール町一帯、ハシール村をシリア軍が空爆し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ハンダラート・キャンプ一帯、アレッポ市サイフ・ダウラ地区、ハーリディーヤ地区一帯などで、シリア軍、国防隊、アラブ系・アジア系外国人戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

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ラタキア県では、SANA(8月20日付)によると、シリア軍がマリージュ村、スーダ村、ルワイサ村、カトフ・ガナム村、サファフ村、カトフ・ガドル村、マギーリーヤ村、マルカシュリーヤ村を空爆し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(8月20日付)によると、ジュャバーター・ハシャブ村、ハドル村、ハミーディーヤ村、ルワイヒーナ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、フルカーン旅団、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(8月20日付)によると、ダルアー市カラク地区、Syriatelビル一帯、アクラバー村、西ガーリヤ村、シャイフ・マスキーン市、イーブ村一帯、ズィムリーン村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、ヤルムーク軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月20日付)によると、フーシュ・ザバーディー村、タスニーン村、ジャルジーサ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ヒムス軍団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, August 20, 2015、AP, August 20, 2015、ARA News, August 20, 2015、Champress, August 20, 2015、al-Hayat, August 21, 2015、Iraqi News, August 20, 2015、Kull-na Shuraka’, August 20, 2015、al-Mada Press, August 20, 2015、Naharnet, August 20, 2015、NNA, August 20, 2015、Reuters, August 20, 2015、SANA, August 20, 2015、UPI, August 20, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団がアレッポ県北部で戦闘を続ける(2015年8月20日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、タッル・カッラーフ村とウンム・フーシュ村を結ぶ街道で爆弾が爆発し、ジハード主義武装集団の車輌が破壊され、戦闘員3人が死亡した。

また、ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団がワフシーヤ村一帯で交戦した。

爆発が起きた地域は、米トルコ両政府が設置合意したとされる「安全地帯」内で、ダーイシュの攻勢が強まっている。

一方、SANA(8月20日付)によると、航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、スカイラビーヤ市に近いナフル検問所近くで、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦し、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるウカイリバート町郊外やカンバル村一帯を空爆した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるカルヤタイン市を空爆した。

またレバノン国境のジュースィーヤ村の国境通行所近くでは、ヒズブッラー戦闘員とダーイシュが交戦した。

一方、SANA(8月20日付)によると、カルヤタイン市、サワーナ町、ジャズル・ガス採掘所一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(8月20日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がフール町一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、有志連合が航空支援を行った。

また、バフラト・ハートゥーニーヤ村の活動家によると、ダーイシュは、ラクダ1,500頭からなる部隊をイラク領内からハサカ県の同村一帯に派遣したという。

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米中央軍(CENTCOM)は、8月20日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して29回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は8回におよび、アレッポ市近郊(4回)、ハサカ市近郊(2回)、アイン・アラブ市近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, August 20, 2015、AP, August 20, 2015、ARA News, August 20, 2015、Champress, August 20, 2015、al-Hayat, August 21, 2015、Iraqi News, August 20, 2015、Kull-na Shuraka’, August 20, 2015、al-Mada Press, August 20, 2015、Naharnet, August 20, 2015、NNA, August 20, 2015、Reuters, August 20, 2015、SANA, August 20, 2015、UPI, August 20, 2015などをもとに作成。

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ムアッリム外相「我々の問題はシリア領内に外国人テロリストがいることで生じている」(2015年8月20日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣はエジプトのナハール・チャンネル(8月20日付)のインタビューに応じ、シリア情勢に関して「我々の問題は、シリア領内に、チェチェン人、英国人などさまざまな国籍の外国人テロリストがいることで生じている」と述べた。

ムアッリム外務在外居住者大臣は、トルコとの関係悪化の理由について、「2011年にアフメト・ダウトオール外務大臣(当時)が、シリア・ムスリム同胞団との権力分有を明確に要求したことをシリア指導部が拒否したことが対立の原因だ」と述べた。

そのうえで、「なぜトルコは、テロリストがシリア領内に入ることを許す一方で、米国は彼らのためにトルコ領内に軍事教練キャンプを設営するのか? イスラエルはこうしたなかでシリアで流される血に対して喝采を浴びせている」と、トルコや米国の姿勢を非難した。

一方、イラン、ヒズブッラーとの関係については「我々とイラン、ヒズブッラーの関係は、イスラエルに対する一致団結した姿勢ゆえに、一部の者に懸念を抱かせている」と述べた。

また「アラブの春」については、「春ではない。なぜなら春とはその後に実りがもたらされるからだ。いわゆる「アラブの春」によって何が生じたか見てみよう。我々は互いを破壊し合い、イスラエルが我々に喝采を浴びせている…。外国や一部のアラブ諸国が武器を供与することで生じているテロに基づいた変革など生じ得ない。変革とは改革に向けた国民どうしの国内での対話によってのみ生じる」と強調した。


AFP, August 20, 2015、Alnahar Channe, August 20, 2015、AP, August 20, 2015、ARA News, August 20, 2015、Champress, August 20, 2015、al-Hayat, August 21, 2015、Iraqi News, August 20, 2015、Kull-na Shuraka’, August 20, 2015、al-Mada Press, August 20, 2015、Naharnet, August 20, 2015、NNA, August 20, 2015、Reuters, August 20, 2015、SANA, August 20, 2015、UPI, August 20, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ県東部でダーイシュ(イスラーム国)に対して塩素ガスを使用か?(2015年8月19日)

クッルナー・シュラカー(8月20日付)は、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるアレッポ県サフィーラ市北部のサーリヒーヤ村一帯に対して、塩素ガスを装填した「樽爆弾」10発以上を投下し、攻撃を行ったと伝えた。

サーリヒーヤ村には、ダーイシュ戦闘員約500人が駐留しており、この攻撃でダーイシュ戦闘員と村人多数が呼吸困難などの症状に陥ったという。

AFP, August 20, 2015、AP, August 20, 2015、ARA News, August 20, 2015、Champress, August 20, 2015、al-Hayat, August 21, 2015、Iraqi News, August 20, 2015、Kull-na Shuraka’, August 20, 2015、al-Mada Press, August 20, 2015、Naharnet, August 20, 2015、NNA, August 20, 2015、Reuters, August 20, 2015、SANA, August 20, 2015、UPI, August 20, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がハマー県北部ガーブ平原で攻勢を続け、マンスーラ村、ヒルバト・ナークース村、タッル・ワースィト村、ズィヤーラ町などを奪還(2015年8月19日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ガーブ平原のマンスーラ村周辺、ズィヤーラ町周辺、マシーク村で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、ジュンド・アクサー機構、シャームの民のヌスラ戦線、スンナ軍、アンサール・ディーン戦線、トルキスターン・イスラーム党、アンサール・シャーム、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、シャーム軍団、シャーム自由人イスラーム運動、第101歩兵師団、山地の鷹旅団、ガーブの鷹、第111歩兵師団、ジュヌード・シャーム(チェチェン人)などと交戦した。

シリア軍はまた、カストゥーン村、ダクマーク村、クライディーン村、ザクーム村、カーヒラ村、アムキーヤ町、フワイジャ村に対して砲撃を行った。

一方、SANA(8月19日付)によると、シリア軍がガーブ平原で大規模な軍事作戦を展開し、「テロリスト」数百名(そのほとんどが外国人)を殲滅、マンスーラ村、ヒルバト・ナークース村、タッル・ワースィト村、ズィヤーラ町、穀物サイロ地区、農業開発地区を制圧した。

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イドリブ県では、SANA(8月19日付)によると、シリア軍が、イシュタブリク村、ワスィータ村、マジャース村、タマーニア町、カルクール村およびその周辺、フライカ村、クファイル村、ミンタール村、バシュラームーン村、アアワル丘、サラーリーフ村、バイヤーア村、タッル・トゥーカーン村、ムハムバル村を空爆し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハラスター市に対して空爆・砲撃を行い、地元評議会、消防隊、自警団のメンバー10人が死亡、多数が負傷した。

 

空爆の標的となったのはハラスター市の地元評議会。

シリア軍はまた、キスワ市郊外各所を攻撃した。

ダマスカス郊外県各所に対するシリア軍の攻撃、とりわけハラスター市での活動家10人の死亡を受けるかたちで、ドゥーマー市地元評議会は声明を出し、ドゥーマー市を「被災都市」と指定するとともに、国連、国際人道支援機関などに対して、東グータ地方への「人道回廊」の設置と物資の搬入を呼びかけた。

ドゥーマー市地元評議会によると、同市を含む東グータ地方には、12万5,000世帯がシリア軍によって包囲され、空爆・砲撃を受けているという。

一方、ザバダーニー市では、シリア軍が市内各所に32発の「樽爆弾」を投下するとともに、砲撃を続けた。

またシリア軍第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍が市内各所で、ジハード主義武装集団、地元武装集団と交戦した。

他方、SANA(8月19日付)によると、シリア軍がレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)とともに、ザバダーニー市で作戦を継続し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヤードゥーダ村、タッル・シハーブ町、ヌアイマ村を「樽爆弾」などで空爆し、またラジャート高原一帯では、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(8月19日付)によると、イーブ村、西ガーリヤ村、ズィムリーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、ヤルムーク軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月19日付)によると、タッル・ザハブ町、サアン・アスワド村、サアン村、アイン・フサイン村、ラスタン市、タスニーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(8月19日付)によると、シリア軍がフルーワ村で、外国人戦闘員(そのほとんどがトルコ人、フランス人)70人以上を殲滅した。

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アレッポ県では、SANA(8月19日付)によると、アレッポ市旧市街、ラーシディーン地区、カルム・ジャバル地区、カラム・ナズハ地区、カルム・カーティルジー地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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自由無所属司法評議会は声明を出し、シリア革命反体制勢力国民連立が「破綻した組織」と断じ、関係を絶つと発表した。

AFP, August 19, 2015、AP, August 19, 2015、ARA News, August 19, 2015、Champress, August 19, 2015、al-Hayat, August 20, 2015、August 21, 2015、Iraqi News, August 19, 2015、Kull-na Shuraka’, August 19, 2015、August 20, 2015、al-Mada Press, August 19, 2015、Naharnet, August 19, 2015、NNA, August 19, 2015、Reuters, August 19, 2015、SANA, August 19, 2015、UPI, August 19, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

カーミシュリー市(ハサカ県)のアサーイシュ施設に対してダーイシュ(イスラーム国)が自爆テロ(2015年8月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員が、カーミシュリー市内のスィナーア交差点近くにある西クルディスタン移行期民政局アサーイシュの施設に対して自爆攻撃を行い、16人が死亡(ほとんどがアサーイシュ隊員)、住民14人が負傷した。

SANA(8月19日付)は15人が死亡したと伝え、またARA News(8月19日付)は住民10人とアサーイシュ隊員の合わせて13人が死亡したと報じた。

この自爆テロに関して、ワーイル・ハルキー内閣は声明を出し、カーミシュリー市での自爆攻撃を「卑劣なテロ攻撃」と非難した。

Kull-na Shuraka', August 19, 2015
Kull-na Shuraka’, August 19, 2015

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ヒムス県では、SANA(8月19日付)によると、シリア軍がヒムス市・タドムル市街道上のカルヤタイン市・クムクム・ガソリン・スタンド分岐点、ハイル城農園一帯、タドムル市西部郊外三角地帯、採石場一帯、タドムル市南部、ジャズル・ガス採掘所一帯、ジュッブ・ジャッラーフ村一帯、ラスム・ラック村、ナースィーフ農場、フーシュ・ザバーディー村、ドゥワイバ村、ウンム・リーシュ村を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(8月19日付)によると、航空士官学校一帯、タアーマ丘、ラドワーニーヤ村西部、サフィーラ市東部で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(8月19日付)によると、ブサイナ丘に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)戦闘員をシリア軍、国防隊が撃退した。

AFP, August 19, 2015、AP, August 19, 2015、ARA News, August 19, 2015、Champress, August 19, 2015、al-Hayat, August 20, 2015、Iraqi News, August 19, 2015、Kull-na Shuraka’, August 19, 2015、al-Mada Press, August 19, 2015、Naharnet, August 19, 2015、NNA, August 19, 2015、Reuters, August 19, 2015、SANA, August 19, 2015、UPI, August 19, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)がダルアー市内の野戦病院でヌスラ戦線治安部門責任者を暗殺(2015年8月19日)

ダーイシュ(イスラーム国)ダマスカス州広報局は声明を出し、18日にダルアー市内の病院で、シャームの民のヌスラ戦線の治安部門責任者が射殺された事件に関して、ダルアー市内の反体制武装集団支配地域の野戦病院で、アフマド・ファールージを名乗るヌスラ戦線の治安責任者を暗殺したと発表し、犯行を認めた。

なお、クッルナー・シュラカー(8月19日付)によると、18日には、ヌスラ戦線の狙撃手で「アブー・カアカーア」の名で広く知られていたライス・ワヒード・バジュブージュ氏もダルアー市で暗殺されており、7月末のジャースィム市近郊でハウラーン法務局のウサーマ・ヤティーム裁判長殺害未遂事件以降、ヌスラ戦線を含むダルアー県の反体制武装集団幹部を狙った暗殺が相次いでいるという。

AFP, August 19, 2015、AP, August 19, 2015、ARA News, August 19, 2015、Champress, August 19, 2015、al-Hayat, August 20, 2015、Iraqi News, August 19, 2015、Kull-na Shuraka’, August 19, 2015、al-Mada Press, August 19, 2015、Naharnet, August 19, 2015、NNA, August 19, 2015、Reuters, August 19, 2015、SANA, August 19, 2015、UPI, August 19, 2015などをもとに作成。

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ムアッリム外相、サウジアラビアのムハンマド国防大臣とアリー・マムルーク国民安全保障会議議長が会談したとの報道を否定(2015年8月19日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)はレバノン日刊紙『ジュムフーリーヤ』(8月19日付)のインタビューに応じ、そのなかで7月にアリー・マムルーク国民安全保障会議議長とサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン国防大臣(皇太子)が会談したとする一部報道を否定した。

ムアッリム外務在外居住者大臣はまた、この会談で、ヒズブッラーやイランのシリアからの撤退が、サウジアラビアによる反体制派支援停止の条件として提示されたとの報道内容についても否定した。

ムアッリム外務在外居住者大臣は、イランの核開発をめぐるイラン・「P5+1」の合意が、イランと米国、湾岸諸国の歩み寄りを促したとしつつ、「今のところ、シリア危機の解決に向けた完全なイニシアチブは示されてない」との見方を示した。

また「シリアの敵が危機に瀕しているため、解決策を模索し始めている」としつつ、「彼らはまだ敗北しておらず、絶望してもいないため、シリアをめぐる戦争は、米国とその同盟国が満足するような解決策がしめされるまで続くだろう」と述べた。

AFP, August 19, 2015、AP, August 19, 2015、ARA News, August 19, 2015、Champress, August 19, 2015、al-Hayat, August 20, 2015、Iraqi News, August 19, 2015、al-Jumhuriya, August 19, 2015、Kull-na Shuraka’, August 19, 2015、al-Mada Press, August 19, 2015、Naharnet, August 19, 2015、NNA, August 19, 2015、Reuters, August 19, 2015、SANA, August 19, 2015、UPI, August 19, 2015などをもとに作成。

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ロシアのボグダノフ副外相「ジュネーブ3開催準備に向けた実質的ステップを始動」(2015年8月19日)

RIAノーヴォスチ通信(8月19日付)は、ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣が、シリア政府と反体制派の和平交渉「ジュネーブ3」開催準備に向けた実質的ステップを始動したと報じた。

ボグダノフ副大臣は「ジュネーブ3は個別会談でなく、政治的意思、忍耐、そして時間を要する交渉プロセスであるとみなが理解しなければならない。我々は、こうした会合を支持するに値すると考えている。それゆえ、我々はジュネーブ3開催準備に向けて実質的ステップを始動した」と述べた。

また、モスクワやカイロで行われてきた反体制派との折衝について「ジュネーブ3プロセスの枠内でダマスカスと交渉を行うための共通の基盤を作り出すものでなければならない」と付言した。

AFP, August 19, 2015、AP, August 19, 2015、ARA News, August 19, 2015、Champress, August 19, 2015、al-Hayat, August 20, 2015、Iraqi News, August 19, 2015、Kull-na Shuraka’, August 19, 2015、al-Mada Press, August 19, 2015、Naharnet, August 19, 2015、NNA, August 19, 2015、Reuters, August 19, 2015、RIA Novosti, August 19, 2015、SANA, August 19, 2015、UPI, August 19, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がハマー県北部でファトフ軍に対する攻撃を激化させ、ガーブ平原の複数の村を奪還(2015年8月18日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがガーブ平原北部に「樽爆弾」など100発以上を投下した。

シリア軍の空爆は、マシーク村、アンカーウィー村、カストゥーン村、ハミーディーヤ村、カーヒラ村、カルクール村・マシーク村街道一帯に集中的に行われた。

またこの空爆と合わせて、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アジア系・アラブ系外国人戦闘員がカルクール村奪還に向けて攻勢を強め、ジャズラム丘、カーヒラ村一帯、カルクール村一帯で、ジハード主義武装集団(ファトフ軍)と交戦した。

マサール・プレス(8月18日付)によると、これによりシリア軍は、タッル・ワースィト村、ヒルバト・ナークース村、マンスーラ村を奪還したという。

一方、SANA(8月18日付)によると、ラターミナ町、ズィヤーラ町、ザクーム村、ザジュラム丘、ダクマーク村、カストゥーン村、マシュバク村、ザイズーン村、カフルズィーター市をシリア軍が空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイドリブ市内に対して空爆を行い、4人が死亡、15人が負傷した。

シリア軍はまた、シャームの民のヌスラ戦線などによって包囲されているアブー・ズフール航空基地一帯を空爆した。

さらに、ファトフ軍によって包囲されているフーア市一帯では、国防隊、人民諸委員会、ヒズブッラー戦闘員が、ジハード主義武装集団と交戦、後者の戦闘員2人が死亡した。

一方、ジャルジャナーズ町では、シャーム自由人イスラーム運動所属のアフル・スンア旅団のフサーム・アブー・バクル司令官の車に仕掛けられた爆弾が爆破された。

このほか、シリア人権監視団によると、トルコ国境に面するバーブ・ハワー国境通行所の管理局棟に「アッラーの他に神なし」と書かれた旗が掲げられた。

他方、マサール・プレス(8月18日付)によると、「アブー・イッズ・ファールージー」を名乗るシャームの民のヌスラ戦線の司令官の一人が、ラタキア県とイドリブ県を結ぶ街道で、何者かが敷設した爆弾の爆発に巻き込まれて、死亡した。

SANA(8月18日付)によると、ハミーディーヤ村、アンカーウィー村、アミーカ村、サルマーニーヤ村、ハムカ丘、マウザラ村、スフーフン村、ジューズィフ村、カンスフラ村北部、アナブ村、カフル・ウワイド村、ガッサーニーヤ村、バルシューン村、カルクール村、マジャース村、ズィヤーディーヤ村、アアワル丘、サラーリーフ村、クファイル村、タッル・トゥーカーン村、タマーニア町、フライカ村、ムハムバル村をシリア軍が空爆などで攻撃し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などファトフ軍戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がザバダーニー市に対して「樽爆弾」25発以上を投下する一方、地対地ミサイルと思われる砲弾28発を打ち込んだ。

また市内では、シリア軍第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍が、ジハード主義武装集団、地元武装集団と交戦し、ザフラ地区、西ハーッラ地区を制圧した。

シリア軍、国防隊はまた、ハラスター市で、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍などからなるジハード主義武装集団と交戦したほか、シリア軍戦闘機がドゥーマー市を2度にわたって空爆した。

一方、SANA(8月18日付)によると、シリア軍がアルバイン市、ハラスター市を空爆するとともに、ハラスター市、マディーラー市で反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またザバダーニー市でも、シリア軍はレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)とともに進軍を続けた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・マスキーン市がシリア軍の「樽爆弾」による空爆を受けた。

またダルアー市内の病院で、シャームの民のヌスラ戦線の治安部門責任者が何者かによって射殺された。

一方、SANA(8月18日付)によると、ラジャート高原にあるタッバ村をシリア軍を攻撃し、シャームの民のヌスラ戦線戦闘員らを殲滅、同地を制圧した。

シリア軍はまた、マール丘、アクラバー村を空爆したほか、ファタス、東カラク村で反体制武装集団と交戦し、ヌスラ戦線戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(8月18日付)によると、ウンム・アッザーム・ダム一帯、ナブア・サフル村、クーム・バーシャー村、フッリーヤ村、西サムダーニーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月18日付)によると、タッル・ザハブ町、サアン・アスワド村、サアン村、ザアフラーナ村、ダイル・フール村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(8月18日付)によると、シリア軍が国防隊とともに、キンサッバー町一帯で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、バイト・ズィーファー村北部、バラードゥーン・ダム一帯、バイト・アワーン村、カトフ・ガナム村、マールーニーヤート村を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(8月18日付)によると、アズィーザ村、シャイフ・ルトフィー村、アレッポ市アンサーリー地区、サラーフッディーン地区、サイフ・ダウラ地区、旧市街、シャッアール地区、ブスターン・カスル地区、マルジャ地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, August 18, 2015、AP, August 18, 2015、ARA News, August 18, 2015、Champress, August 18, 2015、al-Hayat, August 19, 2015、Iraqi News, August 18, 2015、Kull-na Shuraka’, August 18, 2015、al-Mada Press, August 18, 2015、Masar Press Agency, August 18, 2015、Naharnet, August 18, 2015、NNA, August 18, 2015、Reuters, August 18, 2015、SANA, August 18, 2015、UPI, August 18, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団が米トルコ両政府が設置合意したとされる「安全保障地帯」内で交戦(2015年8月18日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米トルコ両政府が設置合意したとされる「安全地帯」内に位置するウンム・フーシュ村を制圧したダーイシュ(イスラーム国)に対して、反体制武装集団が砲撃を行い、ダーイシュのメンバー1人が死亡した。

また反体制武装集団は、17日にマーリア市近郊で拘束したとされるダーイシュ・メンバーで爆弾敷設責任者を処刑した。

一方、SANA(8月18日付)によると、シリア軍が航空士官学校一帯を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府支配下のダイル・ザウル市ジャウラ地区を砲撃し、子供2人が死亡した。

一方、SANA(8月18日付)によると、ダイル・ザウル市ジュナイナ地区をシリア軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、ARA News(8月19日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、1963年から2003年までタドムル市遺跡博物館局長を務めていたハーリド・アスアド氏を処刑した。

一方、SANA(8月18日付)によると、タドムル市北西部採石場一帯、ジャズル・ガス採掘所一帯、ジュッブ・ジャッラーフ村、ウンム・リーシュ村、ラスム・ラック村、ナースィーフ農場、フーシュ・ザバーディー村をシリア軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(8月18日付)によると、サフン丘、カスル村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, August 18, 2015、AP, August 18, 2015、ARA News, August 18, 2015、Champress, August 18, 2015、al-Hayat, August 19, 2015、August 20, 2015、Iraqi News, August 18, 2015、Kull-na Shuraka’, August 18, 2015、al-Mada Press, August 18, 2015、Naharnet, August 18, 2015、NNA, August 18, 2015、Reuters, August 18, 2015、SANA, August 18, 2015、UPI, August 18, 2015などをもとに作成。

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ファトフ軍を構成するジュンド・アクサー機構のメンバー約40人がダーイシュ(イスラーム国)に加入(2015年8月18日)

シリア人権監視団によると、イドリブ県を実効支配するファトフ軍を構成するジュンド・アクサー機構のメンバー約40人が離反し、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓い、加入した。

ジュヌード・アクサー機構の「イスラーム法学者」は、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動やシャームの民のヌスラ戦線が主導するファトフ軍に関して、「ファトフ軍の兵士は、イスラーム国の兵士のようにヌサイリー派体制に対抗することはできない」と述べているという。

なお、クッルナー・シュラカー(8月19日付)によると、ジュンド・アクサー機構は、シリアに潜入した「ムハージリーン」(外国人戦闘員)を主体とする組織で、アル=カーイダに忠誠を誓っているが、ダーイシュとヌスラ戦線の対立とは一線を画しているという。

AFP, August 18, 2015、AP, August 18, 2015、ARA News, August 18, 2015、Champress, August 18, 2015、al-Hayat, August 19, 2015、Iraqi News, August 18, 2015、Kull-na Shuraka’, August 18, 2015、August 19, 2015、al-Mada Press, August 18, 2015、Naharnet, August 18, 2015、NNA, August 18, 2015、Reuters, August 18, 2015、SANA, August 18, 2015、UPI, August 18, 2015などをもとに作成。

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国連安保理は「シリア主導の政治的プロセスを通じた紛争解決」を支持する安保理議長声明を採択(2015年8月17日)

国連安保理は、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が7月末に提案した紛争解決に向けた作業部会設置(https://syriaarabspring.info/?p=21151)を支持する安保理議長声明(S/PRST/2015/15)を全会一致で採択した。

S/PRST/2015/15は、「シリアの現下の危機への唯一の持続的解決策は、2012年6月のジュネーブ合意の完全履行を目的とした…包括的且つシリア主導の政治的プロセスを通じてなされる」と強調し、国連安保理決議2139号が定める通り、すべての当事者に民間人への攻撃を停止するよう改めて要求、また「シリア領の一部が、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線などのテロ組織の支配下にあることにもっとも深刻な懸念」を表明した。

そのうえで、デミストゥラ共同特別代表の提案に従い、①「すべての人々の安全と保護」、②「政治および法に関する諸問題」、③「安全保障および対テロ問題」、③「復興および開発」に関する4つの作業グループの設置を支持すると表明した。

S/PRST/2015/15は、7月末のデミストゥラ共同特別代表による作業部会設置案の提示を受けて、フランスが決議案を作成し、安保理で議論が重ねられてきた。

審議において、ベネズエラが、紛争解決に向けた政治プロセスについて直接言及することで、シリアの主権が侵害されるとして、最後まで疑義を呈していた。

安保理議長声明(S/PRST/2015/15)の全文は以下の通り:

“The Security Council recalls its resolutions 2042 (2012), 2043 (2012), 2118 (2013), 2139 (2014), 2165 (2014), 2170 (2014), 2175 (2014), 2178 (2014), 2191 (2014), 2199 (2015), and 2235 (2015) and presidential statements of 3 August 2011, 2 October 2013 and 24 April 2015.

“The Security Council reaffirms its strong commitment to the sovereignty, independence, unity and territorial integrity of Syria and all other States affected by the Syrian conflict, and to the purposes and principles of the Charter of the United Nations.

“The Security Council stresses that the only sustainable solution to the current crisis in Syria is through an inclusive and Syrian-led political process that meets the legitimate aspirations of the Syrian people, with a view to full implementation of the Geneva Communiqué of 30 June 2012 and, in this regard, emphasizes the urgency for all parties to work diligently and constructively towards this goal.

“The Security Council reiterates its demands as set forth in resolution 2139 that all parties cease any attacks against civilians as such, as well as any indiscriminate use of weapons in populated areas, including such use involving shelling and barrel bombs; as well as its demand for the immediate end to arbitrary detention, torture, kidnappings, abductions and forced disappearances of civilians and the immediate release of those arbitrarily detained, including journalists and humanitarian personnel; stresses the importance of implementation of such demands, in accordance with relevant provisions of international law, in creating an environment conducive to the commencement of substantive political negotiations and in building confidence among the parties; and reiterates, in this regard, that the primary responsibility to protect its population lies with the Syrian authorities.

“The Security Council expresses its gravest concern that parts of Syria are under control of terrorist groups such as Islamic State in Iraq and the Levant (ISIL) and Al Nusrah Front (ANF), condemns the ongoing and multiple terrorist acts by ISIL, ANF and all other individuals, groups, undertakings and entities associated with Al-Qaida, condemns further the targeting of civilians based on their ethnicity, religion and/or confessional affiliations, expresses concern about the negative impact of terrorism, violent extremist ideology in support of terrorism, and action that destabilizes Syria and the region, with a devastating humanitarian impact on the civilian population, reaffirms its resolve to address all aspects of the threat, and calls on all parties to commit to putting an end to terrorist acts perpetrated by ISIL, ANF and all other individuals, groups, undertakings and entities associated with Al-Qaida.

“The Security Council commends the Special Envoy for his efforts in convening the Geneva consultations, from April to June 2015, with a broad range of stakeholders with respect to the crisis in Syria as part of the effort to operationalize the 2012 Geneva Communiqué.

“The Security Council supports the approach set out by the Special Envoy that in order to work towards political negotiations and a political transition based on the Geneva Communiqué, four thematic areas need to be addressed through more focused consultations and discussions with the Syrian parties in four thematic working groups: safety and protection for all; political and legal issues; military, security and counterterrorism issues; and continuity of public services and reconstruction and development.

“The Security Council urges all parties to engage in good faith in the efforts of the Special Envoy, through his good offices, and to continue consultations and thematic discussions, and notes that these efforts can build on recent initiatives, including the meetings in Moscow, Cairo, Paris and Astana.

“The Security Council demands that all parties work urgently towards the comprehensive implementation of the Geneva Communiqué, aimed at bringing an end to all violence, violations and abuses of human rights and violations of international humanitarian law and the launching of a Syrian-led political process leading to a political transition that meets the legitimate aspirations of the Syrian people and enables them independently and democratically to determine their future, including through the establishment of an inclusive transitional governing body with full executive powers, which shall be formed on the basis of mutual consent while ensuring continuity of governmental institutions.

“The Security Council welcomes the Secretary-General’s statement of 29 July 2015 that there can be no military solution to the Syrian conflict, and reiterates its endorsement of a political solution through implementation of the Geneva Communiqué.

“The Security Council stresses that rapid progress on a political solution should include full participation by all segments of Syrian society, including women, and represents the only sustainable way to resolve the situation in Syria peacefully.

“The Security Council emphasizes the need for robust international and regional assistance in support of the Special Envoy’s efforts.

“The Security Council expresses grave alarm that the Syrian crisis has become the largest humanitarian emergency crisis in the world today, threatening peace and security in the region, and that at least 250,000 have been killed, including well over 10,000 children, and 12 million people have been forced to flee their homes, including over 4 million who have sought refuge in neighbouring countries, and more than 12.2 million people in Syria require urgent humanitarian assistance. In this regard, the Security Council recalls its decision as set forth in resolution 2165 (2014) that all Syrian parties to the conflict shall enable the immediate and unhindered delivery of humanitarian assistance directly to people throughout Syria.

“The Security Council recalls the need for all parties to respect the relevant provisions of international humanitarian law and the United Nations guiding principles of humanitarian emergency assistance.

“The Security Council requests that the Secretary-General report back to the Security Council on the results of the next phase of consultations within 90 days.”


AFP, August 18, 2015、AP, August 18, 2015、ARA News, August 18, 2015、Champress, August 18, 2015、al-Hayat, August 19, 2015、Iraqi News, August 18, 2015、Kull-na Shuraka’, August 18, 2015、al-Mada Press, August 18, 2015、Naharnet, August 18, 2015、NNA, August 18, 2015、Reuters, August 18, 2015、SANA, August 18, 2015、UPI, August 18, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)はビデオ声明で「トルコのエルドアン大統領は裏切り者…、攻撃目標となるだろう」と発言(2015年8月17日)

ダーイシュ(イスラーム国)ラッカ州広報局は、トルコ人と思われるメンバーの声明を映像で公開し、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領を「裏切り者」と非難し、シリア領内のダーイシュ拠点などを空爆し続ける米軍にインジルリク空軍基地などの使用を認めたエルドアン大統領を「標的とする」と脅迫した。

映像に登場する男性は、トルコ語で「十字軍との同盟を解消しなければ…、エルドアン大統領はイスラーム国の攻撃目標となるだろう」などと述べている。

またこの男性は、トルコ国内のダーイシュ・メンバーに対して、「どのような方法でも、そしてどこにいても、できることをすることで…同胞を救済」するよう呼びかけた。

ARA News(8月18日付)が伝えた。

ARA News, August 18, 2015
ARA News, August 18, 2015

 

AFP, August 18, 2015、AP, August 18, 2015、ARA News, August 18, 2015、Champress, August 18, 2015、al-Hayat, August 19, 2015、Iraqi News, August 18, 2015、Kull-na Shuraka’, August 18, 2015、al-Mada Press, August 18, 2015、Naharnet, August 18, 2015、NNA, August 18, 2015、Reuters, August 18, 2015、SANA, August 18, 2015、UPI, August 18, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がダイル・ザウル市でダーイシュ(イスラーム国)と交戦(2015年8月17日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)はシリア政府支配下のダイル・ザウル市ジャウラ地区各所を砲撃する一方、ラシュディーヤ地区では、シリア軍、国防隊がダーイシュと交戦した。

またジュナイナ村、ヒサーン村、フサイニーヤ町がシリア軍の砲撃を受けた。

一方、複数の活動家によると、ダーイシュはハトラ村、フサイニーヤ町で住民30人を、「髭を剃った」、「礼拝時間に街を歩いていた」といった罪状で逮捕し、ダイル・ザウル航空基地一帯での堀建設のために連行した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米トルコ両政府が設置合意したとされる「安全地帯」内に位置するマーリア市南部のハルバル村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団が交戦した。

またダーイシュは、アアザーズ市近郊のドゥーディヤーン村近郊のガス工場一帯でジハード主義武装集団と交戦し、ジハード主義武装集団戦闘員7人が死亡した。

これを受け、有志連合は、ダーイシュによって制圧されたウンム・フーシュ村(マーリア市郊外)を空爆した。

一方、SANA(8月17日付)によると、航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月17日付)によると、シリア軍がタドムル市郊外の採石所一帯、ワーディー・ザカーラ、西部三角地帯、ワーディー・アブヤド・ダム、アブー・タッラーハ村、柑橘農園、ジャズル・ガス採掘所一帯、カルヤタイン市、マヌーフ村を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ARA News(8月18日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)を名乗る武装集団が、シリア・レバノン国境のジュースィーヤ村(クサイル市近郊)近郊のヒズブッラーの哨所複数カ所を襲撃し、ヒズブッラー戦闘員と交戦した。

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米中央軍(CENTCOM)は、8月17日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して20回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は3回におよび、ハサカ市近郊(2回)、アイン・アラブ市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。  

AFP, August 17, 2015、AP, August 17, 2015、ARA News, August 17, 2015、August 18, 2015、Champress, August 17, 2015、al-Hayat, August 18, 2015、Iraqi News, August 17, 2015、Kull-na Shuraka’, August 17, 2015、al-Mada Press, August 17, 2015、Naharnet, August 17, 2015、NNA, August 17, 2015、Reuters, August 17, 2015、SANA, August 17, 2015、UPI, August 17, 2015などをもとに作成。

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反体制派がアレッポ市、ラタキア市に対して無差別砲撃を行い、子供2人を含む10人以上が死亡(2015年8月17日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がシリア政府支配下のアレッポ市ハーリディーヤ地区、カルム・タッラーブ地区、ハムダーニーヤ地区砲撃し、子供2人を含む10人が死亡、シリア軍兵士、国防隊隊員ら複数が負傷した。

一方、SANA(8月17日付)によると、アレッポ市ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、サラーフッディーン地区、アンサーリー地区、アーミリーヤ地区、ラームーサ地区、マンスーラ村、ハーン・アサル村、カフルハムラ村、バルクーム村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ラタキア市内の旅客バス・ターミナル近く、ハルシュ街道一帯、バフルーリーヤ町郊外に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、住民5人が死亡した。

これに関して、シリア・アラブ・テレビ(8月17日付)は、ラタキア市への砲撃によって20人が負傷したと伝えた。

一方、シリア軍は、キンサッバー町一帯、ラビーア町一帯を砲撃した。

他方、SANA(8月17日付)によると、アイドゥー村、マルジュ・ザーウィヤ村をシリア軍が空爆し、ブルジュ・カスブ村、カルフース村、マッルーハ峰、カスブ村、アイン・ハウル村、ナワーラ山で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が前日に引き続き、ドゥーマー市、アルバイン市、ハラスター市への空爆を続け、男性1人が死亡した。

シリア軍はまた、アイン・タルマー渓谷一帯に対しても砲撃を行ったほか、国防隊とともにハラスター市の車輌局一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

シリア軍はさらに、アルバイン市を空爆し、ジハード主義武装集団戦闘員2人が死亡した。

このほか、ザバダーニー市では、シリア軍第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍が、ジハード主義武装集団、地元武装集団と交戦した。

一方、シリア人権監視団によると、バラダー渓谷のバスィーマ町で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

これに関して、ARA News(8月17日付)は、ワーディー渓谷のアイン・フィージャ町で活動する反体制武装集団がシリア政府と一時休戦に合意し、同町の水道施設から退去し、首都ダマスカス県への水道供給が再開されたと伝えた。

他方、SANA(8月17日付)によると、ザバダーニー市内でシリア軍がレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)とともに、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などに対する作戦を継続し、市内の建物群46カ所を制圧した。

これにより、シリア軍はザフラ地区、西ハーッラ地区を完全に制圧したという。

シリア軍はまた、アルバイン市、ハラスター市に対して空爆を行い、イスラーム軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県ではシリア人権監視団によると、シリア軍がイブタア町を「樽爆弾」で空爆した(死傷者はなかった)。

一方、SANA(8月17日付)によると、シリア軍がナスィーブ村をシリア軍が空爆するとともに、ダルアー市各所で反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、ファトフ軍が包囲するフーア市、カファルヤー町周辺一帯で、国防隊、人民諸委員会が、ジハード主義武装集団と交戦し、国防隊・人民諸委員会隊員5人が死亡した。

『ハヤート』(8月18日付)によると、ジハード主義武装集団はフーア市、カファルヤー町に「無差別砲撃」を続けたという。

これに対して、シリア軍も、フーア市、カファルヤー町を包囲するジハード主義武装集団に対して空爆を行った。

一方、SANA(8月17日付)によると、ジスル・シュグール市、カルクール村南部アウラム・ジャウズ村、マルイヤーン村、アブー・ズフール町、ズィヤーディーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(8月17日付)によると、ジャズラム丘、フワイズ村、ハウワーシュ村、フワイジャ村、サルマーニーヤ村、マンスーラ村、タッル・ワースィト村、カフルズィーター市、ジスル・バイト・ラース村、カルアト・マディーク町、ザイズーン村、バフサ村をシリア軍が空爆し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月17日付)によると、ヒムス市ワアル地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, August 17, 2015、AP, August 17, 2015、ARA News, August 17, 2015、Champress, August 17, 2015、al-Hayat, August 18, 2015、Iraqi News, August 17, 2015、Kull-na Shuraka’, August 17, 2015、al-Mada Press, August 17, 2015、Naharnet, August 17, 2015、NNA, August 17, 2015、Reuters, August 17, 2015、SANA, August 17, 2015、UPI, August 17, 2015などをもとに作成。

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オブライアン国連人道問題担当事務次長はドゥーマー市へのシリア軍の爆撃を非難(2015年8月17日)

シリアを訪問中のスティーブン・オブライアン国連人道問題担当事務次長は、16日のドゥーマー市に対するシリア軍の空爆に関して、記者会見で、民間人への攻撃は「違法で、受け入れられず、停止されねばならない」と述べた。

そのうえで、「この長い紛争のすべての当事者は、民間人を保護し、国際人道法を尊重すべきだ」と訴えた。

AFP, August 17, 2015、AP, August 17, 2015、ARA News, August 17, 2015、Champress, August 17, 2015、al-Hayat, August 18, 2015、Iraqi News, August 17, 2015、Kull-na Shuraka’, August 17, 2015、al-Mada Press, August 17, 2015、Naharnet, August 17, 2015、NNA, August 17, 2015、Reuters, August 17, 2015、SANA, August 17, 2015、UPI, August 17, 2015などをもとに作成。

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シリア・イスラーム評議会は、イランの「民族浄化」計画を非難(2015年8月17日)

シリア・イスラーム評議会は声明を出し、ダマスカス郊外県ザバダーニー市、イドリブ県フーア市、カファルヤー町をめぐるイランとシャーム自由人イスラーム運動の停戦交渉(の失敗)に関して、イランがザバダーニー市に対して「民族浄化」を行おうとしていると断じ、この「計略」を阻止するようイスラーム教徒、とりわけイスラーム教徒の為政者に求めた。

AFP, August 17, 2015、AP, August 17, 2015、ARA News, August 17, 2015、Champress, August 17, 2015、al-Hayat, August 18, 2015、Iraqi News, August 17, 2015、Kull-na Shuraka’, August 17, 2015、al-Mada Press, August 17, 2015、Naharnet, August 17, 2015、NNA, August 17, 2015、Reuters, August 17, 2015、SANA, August 17, 2015、UPI, August 17, 2015などをもとに作成。

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ロシア・イラン外相会談「アサド政権退陣を条件として受け入れることはできない」(2015年8月17日)

イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣は、ロシアの首都モスクワを訪問し、セルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談、イラン核開発をめぐる協力、シリア情勢などを含む中東情勢、ウクライナ情勢について協議した。

会談後の共同記者会見で、ラブロフ外務大臣は、シリア情勢に関して「シリアの危機を解決するための努力と協力を強化することを集中的に協議した」としたうえで、「シリアの危機は、平和的、外交的、政治的なかたちでのみ解決し、外国が介入せずに、すべてのシリアの当事者による話合いのなかでのみ到達し得る。シリアの未来はシリア人自身が決する」と強調した。

また「我々の立場は当初から変化していない…。我々は常に、シリアの未来と運命が…外国の介入や前提条件のないかたちで、シリア人自身の手のなかにあることを支持してきたし、常に支持している」と述べた。

また米国、湾岸諸国の対シリア政策をめぐっては、「解決策は政治的であるべき」との点で意見が一致しているが、シリア指導部の将来をめぐっていくつかの対立点があることを明らかにした。

そのうえで「シリア国民が国とその指導部の運命を決定する。ロシアは、シリアの合法的な指導部が移行期終了とともに退陣するようあらかじめ合意することを、条件として受け入れることはできない」と強調した。

一方、ザリーフ外務大臣も「イランとロシアは、外国の干渉を排除したかたちでシリアの危機解決を解決するという点で共通の姿勢をとっている…。我々は、シリア国民が自らの運命を決し、諸外国はこれを促さねばならないという点で一致している。我々はシリア国民が自らの運命を決し、危機を解決するにあたって、前提条件を課してはならない」と述べた。

SANA, August 17, 2015
SANA, August 17, 2015

 

AFP, August 17, 2015、AP, August 17, 2015、ARA News, August 17, 2015、Champress, August 17, 2015、al-Hayat, August 18, 2015、Iraqi News, August 17, 2015、Kull-na Shuraka’, August 17, 2015、al-Mada Press, August 17, 2015、Naharnet, August 17, 2015、NNA, August 17, 2015、Reuters, August 17, 2015、SANA, August 17, 2015、UPI, August 17, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合は「安全保障地帯」設置に執着(2015年8月17日)

シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ代表は声明を出し、17日のシリア軍によるドゥーマー市空爆を非難、「シリア人のための安全保障地域の設置に反対する者は…、シリア政府に自らが望む蛮行を行ってもよいという明確なメッセージを送るものである」と述べ、米トルコ両国政府が設置合意したとされるアレッポ県北部での「安全地帯」への支持を表明した。

AFP, August 17, 2015、AP, August 17, 2015、ARA News, August 17, 2015、Champress, August 17, 2015、al-Hayat, August 18, 2015、Iraqi News, August 17, 2015、Kull-na Shuraka’, August 17, 2015、al-Mada Press, August 17, 2015、Naharnet, August 17, 2015、NNA, August 17, 2015、Reuters, August 17, 2015、SANA, August 17, 2015、UPI, August 17, 2015などをもとに作成。

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