2014年4月28日のシリア情勢:大統領選挙をめぐる動き

ムハンマド・ジハード・ラッハーム人民議会議長は、大統領選挙に関する議会臨時会で、バッシャール・ハーフィズ・アサド現大統領が最高憲法裁判所に対して大統領選挙への立候補を届け出、2014年4月28日付届出第7号として登録されたと発表した。

SANA, April 28, 2014
SANA, April 28, 2014
SANA, April 28, 2014
SANA, April 28, 2014
SANA, April 28, 2014
SANA, April 28, 2014
SANA, April 28, 2014
SANA, April 28, 2014

ラッハーム議長はまた「市民であるバッシャール・ハーフィズ・アサド博士は、議会宛書簡で「シリア・アラブ大統領職に自ら立候補したい」と伝えてきた」ことを明らかにした。

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SANA(4月28日付)によると、アサド大統領の立候補発表を受け、各地で大統領選挙の実施と軍による「テロとの戦い」を支持するデモ集会が行われ、数千人の市民が参加した。

デモ集会はダマスカス県のナジュマ広場、ヒジャーズ広場、ユースフ・アズム広場、シャーグール区、科フルスーサ地区、ダマスカス郊外県のダイル・アリー町、サイドナーヤー町、サイイダ・ザイナブ町、カッザーズ市、サフナーヤー市、アシュラフィーヤト・サフナーヤー市、3月8日郊外市、ハラスター市郊外、アレッポ大学学生寮、タルトゥース市、クナイトラ県クーム村、ハサカ市、スワイダー市、ヒムス市アクラマ地区、カラム・シャーミー地区、インシャーアート地区、ムハージリーン区、バアス大学大学寮、ハマー市バアス党ハマー支部指導部前、ラタキア市各所、イドリブ市クスール地区などで実施されたという。

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アサド大統領は、各地での選挙支持集会に関して、「まずは愛国的意思を示し、そのうえで投票日に投票箱に向わねばならない」としたうえで、「シリア近代史において初めて行われる選挙の雰囲気」を踏まえ、いかなる場合であっても「祝砲を撃たない」よう国民に呼びかけた。

SANA(4月28日付)が報じた。

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バアス党シリア地域指導部は声明を出し、アサド大統領の立候補発表に関して「シリアが前例のないテロとの戦いに直面している」なかでの立候補だとしたうえで、「シリア地域指導部書記長であるアサド大統領閣下の指導に代表される政治指導のもと…この数年間において、シリアは、勇敢な軍、真のシリア国民、危機に善処して歴史的指導部ゆえに、個性ある国家としてのありようを揺るぎないものにした」と評価した。

そのうえで地域指導部は、アサド大統領が人民議会における最大野党の党首(書記長)を代表するだけでなく、国内外から大衆的支持を受けており、国民主権の原則、愛国心、独立を真に体現する象徴、ウルーバ(アラブ性)とレジスタンスの象徴、植民地主義に立ち向かうアラブ世界、国際社会の象徴だと賛美し、その立候補が「党の路線の継続、アラブ民族主義の計画の維持」につながると表明した。

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高等司法選挙委員会のヒシャーム・シャッアール委員長は、『ワタン』(4月28日付)に対し「隣国に違法なかたちで去ったシリア人には、居住する国で投票を行う権利はない…。「選挙法は、居住する国で合法的に在留する場合、国外での投票を認めている」と述べた。

シャッアール委員長はまた「シリア領は憲法に従って自らの選挙権を行使したいと考えているすべての市民、とりわけ周辺諸国で居住する人々に対して開かれている」と付言、避難民に帰国を呼びかけた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、アサド大統領による大統領選挙への立候補に関して、「アサド政権が選挙という名の演劇を行うことを決心し、アサドが自らの役を演じるために立候補したことは、政権が置かれている現実から完全に乖離しており、自由、公正、民主主義というシリア国民の希求を改めて…生き埋めにするものだ」と非難した。

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関連情報:

2014年4月27日のシリア情勢:シリア政府の動き(https://syriaarabspring.info/wp/?p=7687

2014年4月26日のシリア情勢:シリア政府の動き(https://syriaarabspring.info/wp/?p=7663

2014年4月24日のシリア情勢:シリア政府の動き(https://syriaarabspring.info/wp/?p=7622

2014年4月23日のシリア情勢:シリア政府の動き(https://syriaarabspring.info/wp/?p=7590

AFP, April 28, 2014、AP, April 28, 2014、ARA News, April 28, 2014、Champress, April 28, 2014、al-Hayat, April 29, 2014、Iraqinews.com, April 28, 2014、Kull-na Shuraka’, April 28, 2014、Naharnet, April 28, 2014、NNA, April 28, 2014、Reuters, April 28, 2014、SANA, April 28, 2014、UPI, April 28, 2014、al-Watan, April 28, 2014などをもとに作成。

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2014年4月27日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(4月29日付)によると、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュがダルバースィーヤ市でシリア革命反体制勢力国民連立のメンバー2人(ムハンマド・ウサーマ・ムハンマド・サーリフ・アフマド氏、ムハンマド・サリーム・ファーリス・スライマーン氏)を逮捕した。

Kull-na Shuraka’, April 27, 2014などをもとに作成。

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2014年4月27日のシリア情勢:反体制勢力の動き

『ハヤート』(4月27日付)は、複数の反体制筋の情報として、ヒムス県旧市街で籠城を続けるアンサール集団、ハック旅団がシリア政府の代表者と停戦に向けた協議を行っていると報じた。

停戦協議は、反体制武装集団が捕捉している軍兵士25人の解放と、その見返りとしてヒムス市旧市街からの戦闘員約1,500人の「脱出」の保障を骨子としているという。

AFP, April 27, 2014、AP, April 27, 2014、ARA News, April 27, 2014、Champress, April 27, 2014、al-Hayat, April 27, 2014、April 28, 2014、Iraqinews.com, April 27, 2014、Kull-na Shuraka’, April 27, 2014、Naharnet, April 27, 2014、NNA, April 27, 2014、Reuters, April 27, 2014、SANA, April 27, 2014、UPI, April 27, 2014などをもとに作成。

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2014年4月26日のシリア情勢:レバノンの動き

レバノン軍団の広報局は声明を出し、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長がサミール・ジャアジャア代表と電話会談を行い、「シリア国民はジャアジャア代表が大統領職に就くことを支持し、同氏がバアブダー宮殿(大統領宮殿)に至ることを喜ぶだろう」と表明したと発表した。

同声明によると、ジャアジャア代表はこれを受けて「民主的で近代的な文民国家を求めるシリア国民の闘争を支持する」と答えたという。

AFP, April 26, 2014、AP, April 26, 2014、ARA News, April 26, 2014、Champress, April 26, 2014、al-Hayat, April 27, 2014、Iraqinews.com, April 26, 2014、Kull-na Shuraka’, April 26, 2014、Naharnet, April 26, 2014、NNA, April 26, 2014、Reuters, April 26, 2014、SANA, April 26, 2014、UPI, April 26, 2014などをもとに作成。

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2014年4月26日のシリア情勢:反体制勢力の動き

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)・バラカ州(ハサカ県)はツイッターを通じて声明を出し、ハサカ県のシャンマル部族が組織する民兵「カラーマ軍」に関して、「PKKとの関係を示す確固たる証拠がある」と主張し、民主統一党との協力関係を非難、また同民兵を「背教者」と糾弾した。

ARA News(4月26日付)が伝えた。

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シリア・ムスリム同胞団のムハンマド・リヤード・シャカファ最高監督者は、シリア大統領選挙に関してアナトリア通信(4月26日付)に「馬鹿げており、何の価値もない」と非難した。

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シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はAFP(4月26日付)に、24日早朝以降のダルアー県ジャービヤ丘一帯での戦闘で、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団戦闘員45人と軍兵士43人が死亡したと述べた。

AFP, April 26, 2014、Anadolu Ajansı, April 26, 2014、AP, April 26, 2014、ARA News, April 26, 2014、Champress, April 26, 2014、al-Hayat, April 27, 2014、Iraqinews.com, April 26, 2014、Kull-na Shuraka’, April 26, 2014、Naharnet, April 26, 2014、NNA, April 26, 2014、Reuters, April 26, 2014、SANA, April 26, 2014、UPI, April 26, 2014などをもとに作成。

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2014年4月25日のシリア情勢:反体制勢力の動き

民主統一党人民防衛隊とシャームの民の合同作戦司令室はアレッポ県で停戦協定に合意した。

Kull-na Shuraka', April 25, 2014
Kull-na Shuraka’, April 25, 2014

停戦協定は、①捕虜交換、②人民防衛隊支配地域での無許可の検問所設置禁止、③合同作戦司令室による「ヌサイリー派体制(アサド政権)との戦闘目的での人民防衛隊支配地域の使用許可、④合同作戦司令室によるヌッブル市、ザフラー町包囲強化と同地域への通行禁止。

AFP, April 25, 2014、AP, April 25, 2014、ARA News, April 25, 2014、Champress, April 25, 2014、al-Hayat, April 26, 2014、Iraqinews.com, April 25, 2014、Kull-na Shuraka’, April 25, 2014、Naharnet, April 25, 2014、NNA, April 25, 2014、Reuters, April 25, 2014、SANA, April 25, 2014、UPI, April 25, 2014などをもとに作成。

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2014年4月24日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

イスラーム戦線は、シャーム自由人イスラーム運動指導者のアブー・ハーリド・スーリー氏の暗殺(2月)に関与したとする元イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)メンバーの証言映像(https://www.youtube.com/watch?v=YBqQ6jlpmik)を公開した。

Youtube
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証言映像に出演したのは、アフマド・ルールーを名乗る男性(1979年、アレッポ生まれ)で、アブー・フライラを名乗る人物から、ダーイシュ・アレッポ州の治安部門責任者であるアブー・アブダ・マグリビー氏や、アブー・マリヤム・キラーキー氏との会合までにアブー・ハーリド氏暗殺のための情報収集を命じられたという。

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Kull-na Shuraka', April 25, 2014
Kull-na Shuraka’, April 25, 2014

トルコで活動するシリア・イスラーム評議会は声明を出し、6月3日に投票が予定されているシリア大統領選挙への立候補、投票、支援の一切を禁じると発表した。

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シリア人権監視団は、24日に270人が死亡、うち51人がアレッポ市カラム・ベク地区とアターリブ市に対する軍の「樽爆弾」での空爆による犠牲者だと発表した。

al-Hayat, April 26, 2014、Kull-na Shuraka’, April 25, 2014などをもとに作成。

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最新論考「混迷するアラブ情勢の今:シリアをめぐる紛争をどうとらえるか」(『地理・地図資料』)

青山弘之「混迷するアラブ情勢の今:シリアをめぐる紛争をどうとらえるか」
http://www.teikokushoin.co.jp/journals/geography/pdf/201401g/04_hsggbl_2014_01g_p07_p10.pdf

『地理・地図資料』2014年度1学期号、7~10ページ

チュニジアでの政権交代に端を発する「アラブの春」がアラブ各国を席巻してから3年が経った。「民主化革命」などと報道されたこの政治変動が当初の楽観的な期待から乖離し,各国政情を不安定化させたという現実は,最近になってようやく認知されつつある。しかし・・・

2014年4月24日のシリア情勢:反体制勢力の動き

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)バラカ州(ハサカ県)は声明を出し、21日のスール村での戦闘で、「アブー・タルハト・アルマーニー」を名乗っていたドイツ人ラッパーのデソ・ドッグ(Deso Dogg)氏(本名デニス・ママドウ・カスパート)、リビア人司令官のアブー・バラー・リービー氏ら25人が死亡したと発表した。

クッルナー・シュラカー(4月24日付)が伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ政治委員会書記長は、クッルナー・シュラカー(4月24日付)に、ミシェル・キールー氏が率いるシリア民主主義者連合が「現時点でまだ、連立内のブロックとしての登録を行っていない。総合委員会が(連合が正式加盟組織かどうかを)決定する」と述べた。

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シリア国内で活動する反体制活動家のマンスール・アタースィー氏、バッサーム・イスハク氏(シリア国民評議会)はクッルナー・シュラカー(4月24日付)に対し、6月3日に投票が予定されている大統領選挙をボイコットすると述べた。

AFP, April 24, 2014、AP, April 24, 2014、ARA News, April 24, 2014、Champress, April 24, 2014、al-Hayat, April 25, 2014、Iraqinews.com, April 24, 2014、Kull-na Shuraka’, April 24, 2014、Naharnet, April 24, 2014、NNA, April 24, 2014、Reuters, April 24, 2014、SANA, April 24, 2014、UPI, April 24, 2014などをもとに作成。

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2014年4月23日のシリア情勢:諸外国の動き(追記)

ARA News(4月24日付)によると、トルコ軍の戦車6輌、装甲車12輌からなる部隊(300人)が、アイン・アラブ(コバネ)市の国境通行所を通過し、シリア領内に入り、アレッポ県内のスライマーン・シャー廟に駐留する部隊と交代した。

この部隊は、民主統一党人民民保護部隊の検問所、北の太陽大隊(自由シリア軍)の検問所を通過し、スライマーン・シャー廟に向かったという。

これに関して、現地で取材活動を続けるアーラーン・ジャーンを名乗る記者によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、トルコ軍部隊の交代を阻止しようとして車列を6時間にわたって包囲し、トルコ軍部隊がジャラーブルス市・マンビジュ市街道からトルコ領内に撤退することをダーイシュと合意し、包囲は解除されたという。

しかし、アナトリア通信(4月24日付)によると、アフメト・ダウトオール外務大臣はこうした動きを否定しているという。

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国連の潘基文事務総長は、国連安保理決議第2139号の実施状況に関する第2回報告書を安保理に提出した。

報告書のなかで、潘事務総長は、シリア国内への人道支援物資の搬入・配給が「成果を見せていない…。どの紛争当事者も安保理の要求を尊重していない」と非難した。

Anadolu Ajansı, April 24, 2014、ARA News, April 24, 2014、al-Hayat, April 25, 2014などをもとに作成。

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2014年4月23日のシリア情勢:反体制勢力の動き

イスラーム戦線、シリア・イスラーム教ウラマー総合委員会、アレッポ・シャリーア委員会、バーブ市シャリーア委員会、スーラーンシャリーア委員会は共同声明を出し、シリア・イスラーム評議会からの脱会を発表した。

シリア・イスラーム評議会が「シリア国内の革命勢力を代表していない」というのが脱会の理由。

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シリア国民評議会は声明を出し、6月3日に投票が予定されている大統領選挙に関して「政治的解決を反故にする一打」と批判、「血、痛み、そして破壊がシリア全体を完全に覆い尽くすなかでのこうした「お祭り騒ぎ」は、過酷な皮肉以上の何ものでもない」と批判した。

AFP, April 23, 2014、AP, April 23, 2014、ARA News, April 23, 2014、Champress, April 23, 2014、al-Hayat, April 24, 2014、Iraqinews.com, April 23, 2014、Kull-na Shuraka’, April 23, 2014、Naharnet, April 23, 2014、NNA, April 23, 2014、Reuters, April 23, 2014、SANA, April 23, 2014、UPI, April 23, 2014などをもとに作成。

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2014年4月22日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(4月22日付)は、西クルディスタン移行期民政局ジャズィーラ地区、コバネ、アフリーン地区の各立法評議会は、4月17日付で政党法を公布するとともに、既成政党に対して45日以内にこの法律に基づいて公認申請を行うよう要請した、と報じた。

この政党法は22条からなり、軍事・準軍事組織の保有禁止(第4条第4項)、在外局設置禁止(第4条第5項)、シリア人以外の入党禁止(第6条)、法務委員長(法務大臣)、内務委員長(内務大臣)などからなる政党問題委員会の設置と同委員会による公認申請の審査(第8条)、公認政党への政党交付金の支給(第13条)などを骨子とする。

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ARA News(4月22日付)によると、シリア・クルディスタン民主党は声明を出し、民主統一党がシリア・クルディスタン民主党結成に向けた「努力を妨害」してきたと非難するとともに、スィーマルカー国境通行所閉鎖措置などを「無責任」だと糾弾した。

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AKI(4月22日付)は、「自由シリア軍」の某司令官の情報として、イタリア人宣教師パウロ・ダルリオ氏(ダイル・マール・ムーサー修道院修道長)が、シリア北部にあるイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拘置所に拘束されており、存命だと報じた。

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シリア人権監視団によると、ダマスカス県ヤルムーク区(パレスチナ難民キャンプ)を含む同県南部およびダマスカス郊外県南部で活動する「シャームの地のアクナーフ・ビント・ムカッダス大隊」が「軍事訓練アカデミー」を開設したと発表した。

「軍事訓練アカデミー」は、「ムジャーヒディーンを心身面で教練し、不正に苛まれている者を支援」することを目的としているという。

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アブドゥルハリーム・ハッダーム前副大統領は『ミスリー・ヤウム』(4月22日付)のインタビューに応じ、そのなかで自身が「体制の一部」だったことを認め、自らの汚職問題をめぐって国際法廷などの場で証言する用意があると述べた。

AFP, April 22, 2014、AP, April 22, 2014、ARA News, April 22, 2014、Champress, April 22, 2014、al-Hayat, April 22, 2014、Iraqinews.com, April 22, 2014、Kull-na Shuraka’, April 22, 2014、al-Misri al-Yawm, April 22, 2014、Naharnet, April 22, 2014、NNA, April 22, 2014、Reuters, April 22, 2014、SANA, April 22, 2014、UPI, April 22, 2014などをもとに作成。

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2014年4月21日のシリア情勢:反体制勢力の動き

『ハヤート』(4月22日付)は、サッラージュ・ネットワークからの情報として、イドリブ県タッルミンス村に対して軍が毒ガスを装填した「樽爆弾」を投下し、「住民数十人」が呼吸困難に陥ったと反体制活動家が主張していると報じた。

これに関して、離反士官のマジャーズ・ザーヒル准将はARA News(4月21日付)に「塩素ガスではなく、サリン・ガスが使用された」と主張、また別の活動家は「200人以上が呼吸困難などの症状を訴えた」と主張した。

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ARA News(4月21日付)によると、アレッポ県マンビジュ市で活動する「自由シリア軍」の複数の部隊が、16日に結成された北の太陽大隊への参加を表明した。

参加表明したのは、自由シリア軍参謀委員会東部戦線の各部隊、殉教者フドル大隊、イスラームの暁大隊、殉教者ザキー・マーマーシュ大隊。

AFP, April 21, 2014、AP, April 21, 2014、ARA News, April 21, 2014、Champress, April 21, 2014、al-Hayat, April 22, 2014、Iraqinews.com, April 21, 2014、Kull-na Shuraka’, April 21, 2014、Naharnet, April 21, 2014、NNA, April 21, 2014、Reuters, April 21, 2014、SANA, April 21, 2014、UPI, April 21, 2014などをもとに作成。

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2014年4月20日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

シリア革命反体制勢力国民連立は、4月19、20日にイスタンブールで政治委員会会合を開催し、外務省内に以下の部局を設置する決定を下した。

周辺アラブ諸国局(アーリヤ・マンスール局長)、イラク局(アブドゥルバースィト・スィーダー局長)、トルコ局(ナズィール・ハキーム局長)、アラブ諸国局(サーリム・ムスラト局長)、米・カナダ局(ハッサーン・ハーシミー局長)、西欧局(アブドゥルアハド・アスティーフー局長)、東欧局(ジャマール・ワルド局長)、中南米局(リヤード・ハサン局長)、アジア局(ムハンマド・ヤフヤー・マクタビー局長)、アフリカ局(アフマド・ラマダーン局長)、ロシア・CIS局(サラーフ・ダルウィーシュ局長)、国際機関局(ナスル・ハリーリー局長)、内務局(ムハンマド・ハイイル・ワズィール局長)からなるという。

クッルナー・シュラカー(4月24日付)が伝えた。

Kull-na Shuraka’, April 24, 2014をもとに作成。

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2014年4月20日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シャームの民の合同作戦司令室は声明を出し、アレッポ県内の「政権支配地域」の住民に対して、「革命家および自由シリア軍」による軍兵舎、拠点などへの攻撃に巻き込まれないよう、これらの施設に50メートル以上近づかないよう呼びかけた。

Kull-na Shuraka', April 20 2014
Kull-na Shuraka’, April 20 2014

 

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アレッポ軍事評議会のアブドゥッサラーム・ハミーディー議長(大佐)は、アレッポ県での戦況に関して、自由シリア軍参謀委員会から支援を受けていることを明らかにする一方、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が「自由シリア軍」の進軍の妨げになっていたと述べた。

クッルナー・シュラカー(4月20日付)が報じた。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会は声明を出し、国際社会およびアラブ諸国に対してジュネーブ2会議の再開を呼びかけるとともに、アサド政権による一方的な大統領選挙の実施を拒否するとの意思を示した。

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米国在住の研究者ラドワーン・ズィヤーダ氏(シリア移行期正義委員会代表を名乗る)は、『ハヤート』(4月21日付)に、ロシアのミハイル・ボクダノフ外務副大臣が、シリアで7月に予定されている大統領選挙に関して、ジュネーブ2会議での移行期統治委員会樹立をめぐる交渉に「悪影響」を与えることを懸念していたと述べた。

ズィヤーダ氏はシリア革命反体制勢力国民連立のムンズィル・マーフース駐仏代表(大使)、シリア政治戦略研究センターのウサーマ・カーディー代表、ダマスカス宣言在外局のマフムード・マフザ代表とともに、19日までモスクワを訪問していた。

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シリア・クルド国民評議会事務局は声明を出し、西クルディスタン移行期民政局(ジャズィーラ地区)によるスィーマルカー国境通行所(ハサカ県)閉鎖措置を非難、民政局に対して「建設的対話」に応じるよう求めた。

AFP, April 20, 2014、AP, April 20, 2014、ARA News, April 20, 2014、Champress, April 20, 2014、al-Hayat, April 21, 2014、Iraqinews.com, April 20, 2014、Kull-na Shuraka’, April 20, 2014、Naharnet, April 20, 2014、NNA, April 20, 2014、Reuters, April 20, 2014、SANA, April 20, 2014、UPI, April 20, 2014などをもとに作成。

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2014年4月19日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

アレッポ県では、アレッポ・シャリーア委員会、タウヒード旅団(イスラーム戦線)、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動(イスラーム戦線)、ムジャーヒディーン軍、および各地のシャリーア委員会が共同声明を出し、アレッポ県全土で電力供給を完全に停止すると発表するとともに、それ以外の地域でも同様の措置を講じると脅迫した。

電力供給停止は、軍の「樽爆弾」などによる空爆・砲撃の停止、ヒムス市旧市街、ダーライヤー市および東グータ地方に対する軍の包囲解除、アレッポ市内の電気、水道施設への軍の攻撃停止、ジスル・ハッジ変電所の修復・保全が実現するまで続けられるという。

Kull-na Shuraka', April 19, 2014
Kull-na Shuraka’, April 19, 2014

アレッポ・メディア・センター(4月20日付)によると、この発表を受け、アレッポ県内の政府支配地域と反体制勢力制圧地域の双方で、電力供給が事実上停止されたという。

同センターによると、これに先だって、アレッポ市への「樽爆弾」での空爆停止をめぐる交渉が軍と反体制勢力との間で行われたが、軍がこれを拒否したため、反体制勢力側はアレッポ・ザルバー送電線による電力供給を停止したという。


AMC
, April 19, 2014、al-Hayat, April 21, 2014、Kull-na Shuraka’, April 19, 2014をもとに作成。

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2014年4月19日のシリア情勢:反体制勢力の動き

民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表は『ラアユ』(4月19日付)に、7月に予定されている大統領選挙に関して、「憲法に記されている(大統領)立候補の仕組みはもちろん問題をはらんでいる。なぜなら反体制勢力が選挙に参加する準備ができるような枠組みがなく、立候補さえできないからだ。また、反体制勢力は現行憲法の制定、そして信任投票にも参加していない」と述べた。

これに関して、民主的変革諸勢力国民調整委員会のマージド・ハッブー在外局書記長は、AKI(4月19日付)に、大統領選挙が「シリア国内で正統性を得る前に、国際社会によって正統性を植え付けられようとしている」と警戒感を露わにした。

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Kull-na Shuraka', April 19, 2014
Kull-na Shuraka’, April 19, 2014

シリア革命反体制勢力国民連立アフマド・トゥウマ暫定内閣は、アスアド・ムスタファー国防大臣がアレッポ県内の戦線複数カ所を視察したと発表、その写真を公開した。

前線視察には、ムハンマド・ヌール・マフルーフ国防副大臣、アブドゥッサラーム・ハミーディー・アレッポ軍事評議会議長が随行したという。

AFP, April 19, 2014、AKI, April 19, 2014、AP, April 19, 2014、ARA News, April 19, 2014、Champress, April 19, 2014、al-Hayat, April 20, 2014、Iraqinews.com, April 19, 2014、Kull-na Shuraka’, April 19, 2014、Naharnet, April 19, 2014、NNA, April 19, 2014、al-Ra’y, April 19, 2014、Reuters, April 19, 2014、SANA, April 19, 2014、UPI, April 19, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年4月18日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

ダイル・ザウル市および郊外革命軍事評議会は、ダイル・ザウル航空基地解放合同作戦司令室を結成したと発表した。

クッルナー・シュラカー(4月19日付)が伝えた。

Kull-na Shuraka’, April 18, 2014をもとに作成。

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2014年4月18日のシリア情勢:反体制勢力の動き

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のアブー・ムハンマド・アドナーニー報道官は、音声声明(https://www.youtube.com/watch?v=roUKoO1-3hc)を出し、アイマン・ザワーヒリー氏が指導するアル=カーイダを「ジハードの方法から逸脱している」と批判した。

声明でアドナーニー報道官は「アル=カーイダ機構指導部は正しい道から逸脱した…。アル=カーイダは今や聖戦アル=カーイダではない…。指導部は、アッラーのお許しのもとにもたらされるイスラーム国家とカリフ制建設の構想を破壊するための楔になりさがった…。離反者の忠誠を受け入れ、ムジャーヒドゥーンの隊列を引き裂き、イスラーム国家への戦争を始めた」と非難した。

またアドナーニー報道官は「イスラーム国とアル=カーイダの対立は、誰かを殺したというような問題でも、誰に忠誠を尽くすかという問題でもない…。問題はゆがんだ宗教をめぐるものだ」と付言した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のミシェル・キールー氏(シリア民主主義者連合代表)は、『クドス・アラビー』(4月18日付)に、ジュネーブ2大会第3ラウンド参加の是非に関して、「現地のパワー・バランスが変化じ…自由シリア軍が勝利する」か、「移行期および民主化プロセスについての詳細について米露が相互理解に達しない限り」参加しないと述べた。

キールー氏はまた、自身の出身地であるラタキア県での戦況に関して、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の参戦に難色を示しつつ、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の侵攻については、「住民に対する戦闘にならないようにしつつ…、自由シリア軍を強化し、海上への影響力を行使できるようにしなければならない」と主張した。

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ARA News(4月18日付)によると、ハサカ県の対イラク国境に位置するカラー・スール村で、民主統一党の支持者らが、イラク・クルディスタン地域当局による国境地帯での堀掘削に反対するデモを行った。

AFP, April 18, 2014、AP, April 18, 2014、ARA News, April 18, 2014、Champress, April 18, 2014、al-Hayat, April 19, 2014、Iraqinews.com, April 18, 2014、Kull-na Shuraka’, April 18, 2014、Naharnet, April 18, 2014、NNA, April 18, 2014、al-Quds al-‘Arabi, April 18, 2014、Reuters, April 18, 2014、SANA, April 18, 2014、UPI, April 18, 2014などをもとに作成。

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2014年4月18日のシリア情勢:諸外国の動き

『ハヤート』(4月18日付)は、信頼できる複数の外交筋の話として、バラク・オバマ米政権が、イラクでの「復興委員会」の経験を活かすかたちで、シリア国内の部族集団を強化し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線など、アル=カーイダ系の組織に対抗させようとしている、と報じた。

また、複数の米高官によると、パキスタンのアル=カーイダの戦闘員数十人が数ヶ月前にシリアに潜入し、活動を行っており、シリア国内でのテロが西側諸国に波及することを警戒しているのだという。

al-Hayat, April 18, 2014などをもとに作成。

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2014年4月17日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

アナトリア通信(4月18日付)は、自由シリア軍参謀委員会司令部の情報として、ヒムス戦線(ヒムス県西部に配属)の司令官2人(いずれも大佐)が最近、当局に投降したと報じた。

同報道によると、この2人の司令官の家族が逮捕され、強姦や殺害を脅迫されたのが投降の理由だという。

Anadolu Ajansı, April 18, 2014をもとに作成。

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2014年4月16日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

クッルナー・シュラカー(4月17日付)によると、14日にダマスカス県からスワイダー県に向かう途中で治安当局に拘束(https://syriaarabspring.info/wp/?p=7139)されていた民主的変革諸勢力国民調整委員会のサフワーン・アッカーシュ氏が釈放された。

Kull-na Shuraka’, April 16, 2014をもとに作成。

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2014年4月16日のシリア情勢:諸外国の動き(ヨルダン空軍による越境爆撃)

ヨルダン軍総司令部は声明を出し、軍戦闘機がシリア・ヨルダン国境を越境しようとした車輌多数を破壊した」と発表した。

声明によると、「水曜日午前10時半頃、シリア・ヨルダン国境の通行困難な地域を違法に越境しようとしていた多数の車輌を発見…、再三にわたる警告にもかかわらず(これを無視したため)…、空軍戦闘機多数がこれらの車輌に警告弾を使用したが、これに従わず進行したため、既知の交戦規則を実行し、(車輌を)破壊した」という。

『ハヤート』(4月17日付)は、高官筋の話として、空爆がシリア領内に対して行われ、四輪駆動車4台が破壊されたと報じた。

また同高官によると、破壊された車輌は、シリアからヨルダンへの密輸を行う犯罪集団が多く使用しているものだという。

なおこれに関して、SANA(4月16日付)は、シリア軍消息筋の話として、「対ヨルダン国境に向かってシリア・アラブ軍所属のいかなる車輌も移動しておらず、ヨルダン空軍の攻撃目標はシリア・アラブ軍に所属するものではない」と報じた。

一方、シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ナースィル氏(政治委員会メンバー)は声明を出し、ヨルダン軍戦闘機による車輌破壊に関して、「アサド政権がヨルダン国境地帯に対して敵対行為を行い、車輌や装甲車を越境させようとした」と主張した。

AFP, April 16, 2014、AP, April 16, 2014、ARA News, April 16, 2014、Champress, April 16, 2014、al-Hayat, April 17, 2014、Iraqinews.com, April 16, 2014、Kull-na Shuraka’, April 16, 2014、Naharnet, April 16, 2014、NNA, April 16, 2014、Reuters, April 16, 2014、SANA, April 16, 2014、UPI, April 16, 2014などをもとに作成。

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2014年4月16日のシリア情勢:反体制勢力の動き

ARA News(4月16日付)は、アブドゥッラフマーン・ムハンマドを名乗るハマー市の活動家が、カフルズィーター市を軍が「樽爆弾」で空爆し、民間人約15人が呼吸困難などの症状を訴えたと述べ、シリア政府が再び毒ガスを使用していると主張している、と報じた。

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『クドス・アラビー』(4月16日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)(ラッカ州)が、活動家ニハード・バドル氏に関する情報提供に対して2,000,000シリア・リラの報奨金を与えると発表、その逮捕に全力を注いでいると報じた。

同報道によると、バドル氏はラッカ市の活動家で、ダーイシュによる市内での無差別逮捕、処刑、ダーイシュのラッカ州アミールであるアブー・ムクマーン氏(アリー・ムーサー・シャウワーフ)の素性を知っており、ダーイシュはこれらの情報が流出することを恐れているという。

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ラッカ県では、シャームの民のヌスラ戦線が声明を出し、ラッカ革命家旅団との断交を宣言した。

ラッカ市でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との戦闘からラッカ革命家旅団が撤退し、ヌスラ戦線の規律を遵守しなかったことなどが断交の理由だという。

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離反士官のムハンマド・ハムウ准将はビデオ声明(http://www.youtube.com/embed/BA-Bc1pF3nc)を出し、アレッポ市およびその郊外で反体制武装活動を続ける武装集団を糾合し、「北の太陽大隊」を結成したと発表した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー代表は、中国を公式訪問し、王毅外交部長と会談した。

会談に関して、中国外交部は声明で「シリア問題に関する中国の関心は、シリア国民の長期的な集団的利益に対して注がれており、中東の平和と安定に資することである」と述べ、当事者間の対話を通じた紛争解決を支持する意思を示した。

これに対して、ジャルバー議長は声明で、「シリア政府が真摯であるなら、連立はジュネーブ2会議第3ラウンドに参加する用意がある」としたうえで、「シリア政府の犯罪を止めるために重要な役割を果たし、政府に圧力をかけ、政治的解決に向かわせるために責任を果たすことが肝要」だと強調した。

ジャルバー代表の訪中には、バドル・ジャームース事務局長、ファーイズ・サーラ政治顧問が同行した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のムンズィル・マーフース駐フランス代表(大使)は、パリでロシアのミハイル・ボクダノフ外務副大臣と会談した。

ロシア外務省が出した声明によると、この会談で、連立に対して「過激派への不関与」を求めたという。

AFP, April 16, 2014、AP, April 16, 2014、ARA News, April 16, 2014、Champress, April 16, 2014、al-Hayat, April 17, 2014、Iraqinews.com, April 16, 2014、Kull-na Shuraka’, April 16, 2014、Naharnet, April 16, 2014、NNA, April 16, 2014、al-Quds al-‘Arabi, April 16, 2014、Reuters, April 16, 2014、SANA, April 16, 2014、UPI, April 16, 2014などをもとに作成。

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2014年4月14日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記2)

シャームの民のヌスラ戦線(南部地区)は声明を出し、「イスラーム教徒の血に対する復讐」の戦いの開始を宣言し、スワイダー県の軍、国防隊の施設、隊員住居、軍の兵站路などを攻撃すると予告した。

Kull-na Shuraka', April 15, 2014
Kull-na Shuraka’, April 15, 2014

al-Hayat, April 16, 2014、Kull-na Shuraka’, April 15, 2014などをもとに作成。

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2014年4月14日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

クッルナー・シュラカー(4月14日付)によると、民主的変革諸勢力国民調委員会の執行部メンバーのサフワーン・アッカーシュ氏(共産主義行動党幹部)が、ダマスカス県からスワイダー県に向かう途中、ヒルバト・シヤーブ検問所で逮捕された。

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アナトリア通信(4月14日付)によると、トルコのイスタンブールで11日から開かれていたイスラーム教宗教関係者、サラフィー主義者らの会合が、シリア・イスラーム評議会の結成を宣言して、閉幕した。

Kull-na Shuraka', April 14, 2014
Kull-na Shuraka’, April 14, 2014

シリア・イスラーム評議会は、シリア国内外で活動するスンナ派のイスラーム系組織40団体からなり、シリア国内で活動するシャリーア委員会も参加しているという。

 
AFP, April 14, 2014、Anadolu Ajansı, April 14, 2014、AP, April 14, 2014、ARA News, April 14, 2014、Champress, April 14, 2014、al-Hayat, April 15, 2014、Iraqinews.com, April 14, 2014、Kull-na Shuraka’, April 14, 2014、Naharnet, April 14, 2014、NNA, April 14, 2014、Reuters, April 14, 2014、SANA, April 14, 2014、UPI, April 14, 2014などをもとに作成。

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2014年4月14日のシリア情勢:反体制勢力の動き

『ハヤート』(4月14日付)は、ヒムス市の活動家ら(ヒムス報道センターなど)の話として、シリア政府(軍)とヒムス市内の複数の反体制武装集団が、戦闘員の市外への脱出を保障するための「人道回廊」開放などを骨子とする停戦協議を行っていると報じた。

同報道によると、「(軍による)厳しい包囲が続くなかで選択肢は限られており、一部では、ヒムス市が政権側の手に落ちることが近いという以外の選択肢を見つけられないでいる…。また、現段階では、包囲されているヒムス市を解放するための作戦を行えるような信頼できる武装集団への実質的支援はなされていない」という。

こうしたなか、反体制武装集団は、ヒムス市内の反体制武装集団が武器解除せずにラスタン市、タルビーサ市方面に脱出するためのルートを確保することを軍と協議しているという。

al-Hayat, April 14, 2014をもとに作成。

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2014年4月13日のシリア情勢:シリア政府の動き(追記)

『ハヤート』(4月15日付)によると、ドゥルーズ派のシャイフ、ルーランス・サラーム師の一時身柄拘束に端を発するスワイダー県での緊張状態を緩和するため、軍事情報局スワイダー支局のワフィーク・アッバース(ワフィーク・ナースィル)支局長が解任され、アリー・ターハー大佐が後任の局長に任命された。

これを受け、ドゥルーズ派のシャイフ・アクルらが声明を出し、祝砲の禁止、武器携帯、軍服着用の禁止、抗議集会の禁止、治安と安全の確保、当局による調査への協力を住民に呼びかけた。

だが、一部活動家とシャイフが13日にマズラア町のシャイフ、アブー・ワフド・ワヒード・バルアース師の自宅に集まり、この声明を拒否、バルアース師をドゥルーズ派「唯一の代表」とみなし、忠誠を誓い、武器引き渡しを行わないよう呼びかけているという。

al-Hayat, April 14, 2014、Kull-na Shuraka’, April 13, 2014、April 14, 2014などをもとに作成。

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