イエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)はアデン湾で米駆逐艦2隻と補給船3隻、イスラエルのテルアビブと地域を標的とした多数の軍事作戦を実施したと発表(2024年12月10日)

イエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)のヤフヤー・サリーア報道官は午後8時1分、X(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/army21ye)を通じて声明を出し、アデン湾で米駆逐艦2隻と補給船3隻、イスラエルのテルアビブと地域を標的とした多数の軍事作戦を実施したと発表した。

AFP, December 10, 2024、ANHA, December 10, 2024、‘Inab Baladi, December 10, 2024、Reuters, December 10, 2024、SANA, December 10, 2024、Sham FM, December 10, 2024、SOHR, December 10, 2024などをもとに作成。

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イスラエルのカッツ外務大臣はイスラエルへの攻撃を阻止するための非武装地帯をシリア南部に設置する意思があることを明らかに:イスラエル軍はシリア海軍施設・艦艇を攻撃(2024年12月10日)

イスラエルのイスラエル・カッツ外務大臣はハイファーの海軍基地で、イスラエルへの攻撃を阻止するための非武装地帯をシリア南部に設置する意思があることを明らかにした。

カッツ外務大臣は以下の通り述べた。

アサドと同じ道を進む者は誰であってもアサドと同じように終わるだろう。我々はイスラーム過激派のテロ政体が国境を越えてイスラエルに敵対的な行為を行い、市民を危険に晒すことを許さない。
昨晩、シリア軍の艦艇を破壊することに成功した。

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イスラエル軍は午後9時20分、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)で、イスラエル軍が過去48時間でのシリアに対する攻撃の戦果を発表した。

発表内容は以下の通り。

海軍作戦:イスラエル海軍のミサイル艦は昨夜(月曜日)、シリア海軍の2つの施設を同時に攻撃した。攻撃対象はバイダー港とラタキア港で、両港にはシリア海軍の艦船15隻が停泊していた。 攻撃対象:射程80~190キロメートルの海対海ミサイル数十基を破壊した。これらのミサイルは大規模な爆薬を搭載しており、周辺の民間および軍事船舶に深刻な脅威をもたらすものであった。 航空作戦:有人機はシリア領空で数百時間の飛行を行い、戦闘機と連携して350回以上の空爆を実施した。 攻撃目標:防空砲台、航空基地、ダマスカス、ホムス、タルトゥース、ラタキア、パルミラにおける多数の兵器製造拠点を含む広範な目標を攻撃した。 無力化された戦力:スカッド・ミサイル、巡航ミサイル、地対艦、地対空、地対地ミサイル、無人航空機(UAV)、戦闘機、攻撃ヘリコプター、レーダー、戦車、格納庫など、数多くの戦略的兵器を無力化した。 地上作戦:北部司令部の火器管制センターが、兵器庫、軍事施設、発射装置、発射拠点、などシリア国内の130の目標に対して爆撃を実施した。

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イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官は、X(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)で、イスラエル軍地上部隊が首都ダマスカスに進軍、あるいは接近しているとの情報について「まったくの事実無根」と否定した。

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イスラエル軍は、アサド政権の崩壊と前後してシリア軍が放棄した各地の基地や施設への爆撃を続けた。

シリア人権監視団によると、爆撃は、アレッポ県の防空工場(サフィーラ市近郊)、ダマスカス県郊外、ダマスカス郊外県クドスィーヤー市一帯、ハマー県サラミーヤ市一帯の武器弾薬庫複数ヵ所、ダイル・ザウル県のダイル・ザウル航空基地などで、航空機やレーダー施設が破壊された。

12月8日に開始された一連の爆撃の回数は約310回に達した。

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クナイトラ県では、イスラエル軍地上部隊が、クナイトラ市北東の兵力引き離し地域内にある県庁所在地であるバアス市に向かって進軍し、県庁舎に到達した。

AFP, December 10, 2024、ANHA, December 10, 2024、‘Inab Baladi, December 10, 2024、Reuters, December 10, 2024、SANA, December 10, 2024、Sham FM, December 10, 2024、SOHR, December 10, 2024などをもとに作成。

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米国務省は移行プロセスが信頼できる、包摂的で、非宗派的な統治につながった場合、将来のシリア政府を認識し、全面的に支援すると発表(2024年12月10日)

米国務省は声明を出し、シリアでのアサド政権の崩壊に関して、移行プロセスが「信頼できる、包摂的で、非宗派的な統治」に繋がるべきだとしたうえで、透明性と説明責任の国際基準を満たし、国連安保理決議第2254号の原則に合致する必要があると表明した。

移行プロセスと新政府については、少数派の権利を完全に尊重することに明確にコミットし、人道支援がそれを必要とするすべての人々に届くよう促進し、シリアが「テロの拠点や近隣諸国への脅威」として利用されるのを防ぐ必要があると指摘した。

さらに、化学兵器や生物兵器のいかなる備蓄も安全に破壊することを保証するよう求めた。 また、シリアの未来を決めるのはシリア国民であり、すべての国が包括的で透明性のあるプロセスを支援することを約束し、「米国は、このプロセスから生まれる将来のシリア政府を認識し、全面的に支援する」と強調した。 」としています。

AFP, December 10, 2024、ANHA, December 10, 2024、‘Inab Baladi, December 10, 2024、Reuters, December 10, 2024、SANA, December 10, 2024、Sham FM, December 10, 2024、SOHR, December 10, 2024などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍はハサカ県、アレッポ県、ラッカ県で北・東シリア地域民主自治局の支配地への攻撃を続ける(2024年12月10日)

シリア国民軍は「自由の暁」作戦開始に合わせてテレグラムに開設した専用アカウント(https://t.me/Dawn_of_Freedom1/)を通じて、以下の通り戦果を発表した。

午前2時12分、「自由の暁」作戦司令室は、最近解放したマンビジュ市および周辺の村々から撤退し、治安を憲兵隊と民間警察に移譲、これに背いたものは処罰の対象になると発表。

午後6時58分、ナジュム城を解放したと発表。

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シリア人権監視団によると、「自由の暁」作戦を継続中のシリア国民軍はマンビジュ市内で補足したマンビジュ軍事評議会の負傷戦闘員数十人を公開処刑した。

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ハサカ県では、ANHA(12月10日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がタッル・タムル町近郊のウンム・カイフ村近くの穀物サイロなどを砲撃した。

一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍はダルバースィーヤ市上空に飛来したトルコ軍の無人航空機1機を撃墜した。

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アレッポ県では、ANHA(12月10日付)によると、シリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会、バーブ軍事評議会、クルド戦線軍団がマンビジュ市で、トルコ軍の無人航空機の航空支援を受けるシリア国民軍と激しく交戦した。

ズィノービヤー女性連合によると、この戦闘で、女性3人が死亡した。

シリア民主軍とシリア国民軍はまた、カラ・クーザーク橋一帯で激しく交戦、シリア民主軍はシリア国民軍の戦闘員100人以上を殺害、車輛多数を破壊するとともに、トルコ軍の無人航空機1機を撃墜、カラ・クーザーク橋からシリア国民軍を殲滅した。

ダイル・ハーフィル市一帯での、シリア民主軍は侵攻を試みるシリア国民軍と交戦した。

一方、トルコ軍はアイン・アラブ(コバネ)市南のバルカル丘、ズール・マガール村、マシュター・ヌール丘を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(12月10日付)によると、シリア国民軍がティシュリーン・ダムへの侵入を試み、シリア民主軍が迎撃、戦闘によってシリア国民軍の戦闘員数十人が死亡した。

この戦闘で、ダムの施設が損害を受け、稼働が停止した。

トルコ軍はまた、アイン・イーサー市近郊のサフヤー村を砲撃し、民間人8人を殺害した。

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北・東シリア地域民主自治局のジャズィーラ地区は、「自由の暁」作戦を継続中のシリア国民軍の侵攻でタッル・リフアト市一帯地域(アフリーン・シャフバー地区)から避難した住民や国内避難民(IDPs)が4,500世帯に達していると発表した。

シリア国民軍は「自由の暁」作戦開始に合わせてテレグラムに開設した専用アカウント(https://t.me/Dawn_of_Freedom1/)を通じて、以下の通り戦果を発表した。

午前2時12分、「自由の暁」作戦司令室は、最近解放したマンビジュ市および周辺の村々から撤退し、治安を憲兵隊と民間警察に移譲、これに背いたものは処罰の対象になると発表。

午後6時58分、ナジュム城を解放したと発表。

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シリア人権監視団によると、「自由の暁」作戦を継続中のシリア国民軍はマンビジュ市内で補足したマンビジュ軍事評議会の負傷戦闘員数十人を公開処刑した。

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ハサカ県では、ANHA(12月10日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がタッル・タムル町近郊のウンム・カイフ村近くの穀物サイロなどを砲撃した。

一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍はダルバースィーヤ市上空に飛来したトルコ軍の無人航空機1機を撃墜した。

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アレッポ県では、ANHA(12月10日付)によると、シリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会、バーブ軍事評議会、クルド戦線軍団がマンビジュ市で、トルコ軍の無人航空機の航空支援を受けるシリア国民軍と激しく交戦した。

ズィノービヤー女性連合によると、この戦闘で、女性3人が死亡した。

シリア民主軍とシリア国民軍はまた、カラ・クーザーク橋一帯で激しく交戦、シリア民主軍はシリア国民軍の戦闘員100人以上を殺害、車輛多数を破壊するとともに、トルコ軍の無人航空機1機を撃墜、カラ・クーザーク橋からシリア国民軍を殲滅した。


ダイル・ハーフィル市一帯での、シリア民主軍は侵攻を試みるシリア国民軍と交戦した。

一方、トルコ軍はアイン・アラブ(コバネ)市南のバルカル丘、ズール・マガール村、マシュター・ヌール丘を砲撃した。


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ラッカ県では、ANHA(12月10日付)によると、シリア国民軍がティシュリーン・ダムへの侵入を試み、シリア民主軍が迎撃、戦闘によってシリア国民軍の戦闘員数十人が死亡した。

この戦闘で、ダムの施設が損害を受け、稼働が停止した。

トルコ軍はまた、アイン・イーサー市近郊のサフヤー村を砲撃し、民間人8人を殺害した。

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北・東シリア地域民主自治局のジャズィーラ地区は、「自由の暁」作戦を継続中のシリア国民軍の侵攻でタッル・リフアト市一帯地域(アフリーン・シャフバー地区)から避難した住民や国内避難民(IDPs)が4,500世帯に達していると発表した。

ANHA(12月10日付)が伝えた。

AFP, December 10, 2024、ANHA, December 10, 2024、‘Inab Baladi, December 10, 2024、Reuters, December 10, 2024、SANA, December 10, 2024、Sham FM, December 10, 2024、SOHR, December 10, 2024などをもとに作成。

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ANHA(12月10日付)が伝えた。

AFP, December 10, 2024、ANHA, December 10, 2024、‘Inab Baladi, December 10, 2024、Reuters, December 10, 2024、SANA, December 10, 2024、Sham FM, December 10, 2024、SOHR, December 10, 2024などをもとに作成。

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岩屋外務大臣はアサド政権崩壊とシャーム解放機構を主体とする「攻撃抑止」軍事作戦局による首都ダマスカス掌握を受けて談話を発表(2024年12月9日)

岩屋毅外務大臣は、シリアでのアサド政権崩壊とシャーム解放機構を主体とする「攻撃抑止」軍事作戦局による首都ダマスカス掌握を受けて談話を発表した。

談話の発表は以下の通り。

1. 中東地域の情勢が不安定な中での、シリアにおける一連の事態の推移を、重大な関心をもって注視しています。シリアにおいて一刻も早く暴力が停止し、全てのシリア人が基本的人権や尊厳を享有し、自由と繁栄を享受できるようになることを強く望みます。
2. 今般の情勢により、一般市民を含む多くの犠牲者が発生し、人道状況が悪化している状況を憂慮するとともに、今般の情勢が、シリアを巡る状況の改善につながることを強く期待しています。
3. 中東地域全体の平和と安定を実現する上で重要な意味を持つシリアの将来は、シリア人自身が決めていくべきものです。我が国は、シリア情勢において平和的で安定した移行が行われることを期待します。
4. 我が国は、全ての当事者に対し、暴力の即時停止、国際人道法を含む国際法の遵守、中東地域における緊張緩和に向けた必要な措置をとることを強く求めます。
特に、全ての関係者が、国連仲介の政治プロセス進展を促す安保理決議第2254号を踏まえ、シリア国民の意思を最大限尊重し、シリア国民による対話を通じた包摂的な政治的解決、国民和解、ひいては地域の平和と繁栄に向けて建設的な役割を果たすことを求めます。

AFP, December 9, 2024、Aleamaliaat_aleaskaria, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024、Syriafree9, December 9, 2024、al-Watan, December 9, 2024などを参照。

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イエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)はヤフナ地域にあるイスラエルの重要標的1ヵ所を標的として無人航空機で攻撃を行ったと発表(2024年12月9日)

イエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)のヤフヤー・サリーア報道官は午後4時41分、X(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/army21ye)を通じて声明を出し、ヤフナ地域にあるイスラエルの重要標的1ヵ所を標的として無人航空機で攻撃を行ったと発表した。

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イスラエル軍は午前11時13分、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)で、イエメンから発射されたと見られる無人航空機がヤブネ地域に着弾したが、負傷者の報告はないと発表した。

AFP, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、al-Mamlaka TV, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024などをもとに作成。

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ミラー米国務省報道官は:「我々はアサド政権の崩壊を直接予見していなかった」(2024年12月9日)

アンソニー・ブリンケン米国務長官は、シリア情勢に関して、米国の関心はダーイシュ(いうラーム国)の再出現を阻止することにある、と述べた。

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一方、国務省のマシュー・ミラー報道官は定例記者会見で、「我々はアサド政権の崩壊を直接予見していなかったが、政権が大きく弱体化していたのは確かだ」としたうえで、「シリアへのアプローチは(バラク・)オバマ(前)政権の後期段階で展開され、最終的に我々が置かれている状況につながった」と述べた。

AFP, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SP-Today, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領は、トルコからのシリア人の出国を促し、交通渋滞を緩和するために、ハタイ県のヤイラダーウ国境通行所を9日付で再開したと発表(2024年12月9日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、トルコからのシリア人の出国を促し、交通渋滞を緩和するために、ハタイ県のヤイラダーウ国境通行所(シリア側はラタキア県のカサブ国境通行所)を9日付で再開したと発表した。

AFP, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SP-Today, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024などをもとに作成。

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ヨルダンのファッラーヤ内務大臣は、シリアを支配下に置いた反体制派とシリア難民の帰国に向けて調整を行っていると述べる(2024年12月9日)

ヨルダンのマーズィン・ファッラーヤ内務大臣は、マムラカ・チャンネル(12月9日付)のインタビューを受け、そのなかでシリアを支配するにいたった反体制派とシリア難民の帰国に向けて調整を行っていると述べた。

AFP, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、al-Mamlaka TV, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024などをもとに作成。

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米財務省の外国資産管理室(OFAC)は、アスマー・アフラス大統領夫人の父で英国在住の心臓外科医ファウワーズ・アフラス氏を、アサド政権に支援を提供しているとして制裁対象に追加(2024年12月9日)

米財務省の外国資産管理室(OFAC)は、アスマー・アフラス大統領夫人の父で英国在住の心臓外科医ファウワーズ・アフラス氏を、アサド政権に支援を提供しているとして制裁対象に追加した。

AFP, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024などをもとに作成。

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イスラエル軍がシリア軍によって放棄された基地や関連施設に250回以上の爆撃を実施、航空基地に配備されていたすべての航空機、多数のレーダー施設、武器貯蔵施設を破壊(2024年12月9日)

イスラエル軍はシリア軍によって放棄された基地や関連施設への大規模爆撃を実施した。

シリア人権監視団によると、爆撃は250回以上に及び、航空基地に配備されていたすべての航空機、多数のレーダー施設、武器貯蔵施設を破壊したという。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機複数機が、シリア軍が放棄したイズラア市南の第12師団基地と第175中隊基地、マハッジャ町一帯のカム貯蔵施設複数ヵ所、シャイフ・マスキーン市・ナワー市間に位置する第112旅団基地を爆撃し、武器、弾薬を破壊し、第12旅団基地に対する爆撃では、市民2人が死亡した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機複数機が、カラムーン地方のダンハ村にある対装甲兵器が貯蔵されていた武器庫複数ヵ所、同地方の山岳地帯にある武器庫複数ヵ所、タッル市近郊のアイン・マニーン町の武器庫複数ヵ所、カーラ市北、サイドナーヤー市近郊の2ヵ所、サイイダ・ザイナブ町に隣接するバフダリーヤ村近郊の電子戦争局本部を爆撃し、武器、弾薬を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機複数機が、ラタキア港近くの防空、ラタキア市コルニーシュ地区、ムシャイリファト・サームーク村、シャムラー岬など県内各所の防空兵器の貯蔵施設や弾薬庫、シリア海軍の艦船複数隻を爆撃した。

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タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機複数機が、バーニヤース市一帯の防空兵器の貯蔵施設、弾薬庫を爆撃した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機はスーマリーヤ地区にある貯蔵施設複数ヵ所、バルザ区の科学研究センターを爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機がミスヤーフ市郊外のザーウィー村近郊の科学研究センターを爆撃した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機がカーミシュリー市のカーミシュリー国際空港、タブタブ中隊基地、県内の武器貯蔵施設複数ヵ所を爆撃した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍所属と見られる戦闘機複数機がブーカマール市南の砂漠地帯にあるイラン・イスラーム革命防衛隊の武器庫複数ヵ所、ダイル・ザウル市近郊の貯蔵施設複数ヵ所を爆撃した。

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なお、シリア人権監視団によると、イスラエル軍の攻撃は、2024年1月1日からアサド政権が崩壊する12月8日までにイスラエル軍は161回(うち135回が航空攻撃、26回が地上攻撃)となり、これにより300あまりの標的が破壊され、軍関係者416人と民間人も66人が死亡、軍関係者286人と67人あまりが負傷した。

AFP, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024などをもとに作成。

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トルコ軍がラッカ県アイン・イーサー市西部郊外から撤退するシリア軍兵士を狙ってを無人航空機で爆撃を行い、45人が死亡(2024年12月9日)

ラッカ県では、ANHA(12月9日付)によると、トルコ軍が北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるアイン・イーサー市西部郊外から撤退するシリア軍兵士を狙ってを無人航空機で爆撃を行い、45人が死亡した。

AFP, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がハサカ県、ラッカ県、アレッポ県各所に激しい攻撃を加える(2024年12月9日)

ハサカ県では、ANHA(12月9日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍が北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるタッル・タムル町近郊のウンム・カイフ村、ハンヌー村、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のハルマル村、ムハルミラ村を砲撃した。
https://hawarnews.com/ar/uploads/images/202412/image_870x_6756cb4be28b4.jpg
https://hawarnews.com/ar/uploads/images/202412/image_870x_6756e2737a687.jpg

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するタッル・タムル軍事評議会は、タッル・タムル町上空に飛来したトルコ軍のTAI Anka無人航空機1機を撃墜した。

トルコ軍はまた、アブー・ラースィーン町近郊の東シュール村と西シュール村を結ぶ街道を移動中の車1台を無人航空機で攻撃し、内務治安部隊(アサーイシュ)の隊員3人が死亡、市民3人が負傷した。

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ラッカ県では、ANHA(12月9日付)によると、シリア民主軍に所属するスィッリーン軍事評議会は、ティシュリーン・ダム一帯に潜入しようとしたシリア国民軍の戦闘員数十人が乗った車輛5輌を撃退した。

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アレッポ県では、ANHA(12月9日付)によると、トルコ軍が北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるアイン・アラブ(コバネ)市近郊の複数ヵ村、カラ・クーザーク橋一帯を砲撃、アイン・アラブ市南部郊外で子ども2人が死亡した。

カラ・クーザーク橋一帯への攻撃には無人航空機複数機も投入された。

一方、シリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会は、マンビジュ市でトルコ軍と激しく交戦した。

これに対して、シリア国民軍は午後6時44分、テレグラムに開設した専用アカウント(https://t.me/Dawn_of_Freedom1/)で解放されたマンビジュ市を巡回する映像を公開した。

AFP, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024などをもとに作成。

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イエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)はイラク・イスラーム抵抗と合同でイスラエル南部の重要標的1ヵ所を多数の無人航空機で攻撃したと発表(2024年12月8日)

イエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)のヤフヤー・サリーア報道官は午後3時3分、X(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/army21ye)を通じて声明を出し、イラク・イスラーム抵抗と合同で、イスラエル南部の重要標的1ヵ所を多数の無人航空機で攻撃したと発表した。

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

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米中央軍(CENTCOM)はシリア中部でダーイシュの拠点など75ヵ所に対して爆撃を行ったと発表(2024年12月8日)

米中央軍(CENTCOM)は12月8日付で声明第20241208-01号を発表した。

声明の内容は以下の通り。

CENTCOM部隊は2024年12月8日、シリア中部にある既知のISIS(ダーイシュ(イスラーム国))のキャンプや活動拠点を標的とする精密爆撃を数十回実施した。同作戦は、ISISの指導者、工作員、キャンプを対象とし、テロ組織が外国で作戦を実施するのを抑止し、現状を利用してシリア中部で再編成することを阻止する継続的な任務の一環として行われた。 今次の作戦では、B-52、F-15、A-10など複数の米空軍航空機を使用し、75以上の標的を攻撃した。現在、戦闘被害の評価が進行中であり、民間人の死傷者が出たとの情報はない。 CENTCOMは、地域の同盟国および協力者と連携し、シリアにおけるISISの作戦能力を弱体化させるための作戦を続けると表明している。マイケル・エリック・クリラ大将は声明で、「我々は、ISISがシリアの現在の状況を利用して再編成することを許さない。すべての組織は、ISISと協力または支援する場合、その責任を問われることを理解すべきだ」と強調した。 本作戦は、ISISの作戦能力を弱体化させ、地域の安定を守るための米軍の継続的な取り組みを示すものである。

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

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イスラエルのネタニヤフ首相はシリアとの兵力引き離し合意は「崩壊した」と宣言:イスラエル軍は各地の放棄されたシリア軍基地を爆撃する一方、シリア南部に侵攻し、これを「一時的に」掌握(2024年12月8日)

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、1974年のシリアとの兵力引き離し合意は「崩壊した」としたうえで、イスラエル軍に対して「昨日、緩衝地帯(占領下ゴラン高原に隣接する兵力引き離し地域(AOS))と隣接する重要拠点を掌握するよう命令した。我々は、いかなる敵対勢力も我々の国境にとりつくことを許さない」と発表した。

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イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/IDFarabicAvichayAdraee/)を通じて、クナイトラ県のウーファーニヤー村、クナイトラ市、ハミーディーヤ、西サムダーニーヤ村、カフターニーヤ町の住民に対して、同地での戦闘を受けてイスラエル軍が介入を余儀なくされたとしたうえ、追って通知をするまで、外出を控え、自宅に留まるよう警告した。

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ダルアー24(12月8日付)、スワイダー24(12月8日付)、シリア人権監視団などによると、イスラエル軍は、シリア軍が撤退したダルアー県(インヒル市北のジャドヤー大隊基地、シャイフ・マスキーン市西のハマド丘、サナマイン市、ヤルムーク渓谷)、クナイトラ県内の拠点複数ヵ所、スワイダー県内の軍の陣地複数ヵ所(シャアール丘)に集中的な爆撃を行った。


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これを受けて、イスラエル軍は兵力引き離し地域内のルッカード橋、ハムダーニーヤ村一帯に戦車、装甲車多数を侵攻させた。

また、ジュバーター・ハシャブ村出身の若い男性を狙撃し、殺害、ラスム・ラワーディー村の住民全員を拘束し、村の学校に連行した。

なお、イスラエル軍の侵攻に先だって、イスラエル軍は兵力引き離し地域と占領下のゴラン高原を隔てるラインA近くで若い男性2人を拘束、占領下のゴラン高原に連行していた。

イスラエル軍はまた、ダルアー県西部のマアリーヤ村一帯を砲撃した。

また、シリア軍が放棄したダマスカス郊外県のジャバル・シャイフ(ヘルモン山)の監視所複数ヵ所を制圧した。

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イスラエル軍ラジオ(12月8日付)は、イスラエル軍による兵力引き離し地域の制圧は、武装勢力に対処するための「一時的」な作戦だと伝えた。

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イスラエル軍は、シリアとレバノンの状況への対応をめぐってテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)で以下の通り発表した。

午前9時35分
シリアの現況への状況評価に基づき、武装勢力の緩衝地帯への侵入などの事態を受けて、イスラエル軍はゴラン高原の住民とイスラエル市民の安全を確保するため、緩衝地帯および防衛上必要とされる複数の地域に部隊を配備した。 イスラエル軍はシリア国内での事態に干渉していないことを強調する。 イスラエル軍は、緩衝地帯を維持し、イスラエルとその市民を守るために必要な限り行動を続ける。

午後8時15分
現況の状況評価に基づき、過去24時間でゴラン高原における準備態勢が強化され、イスラエル軍地上部隊および航空部隊が同地域に配備された。加えて、国内のすべての防衛機関が動員されている。 イスラエル軍第474旅団の部隊は国境沿いで活動しており、主に情報収集とイスラエル市民、特にゴラン高原住民の防衛に注力している。 また、国境沿いの「ニューイースト」として知られる障壁の強化にも取り組んでいる。

午後10時18分
イスラエル空軍がレバノン南部の武器貯蔵施設内にいたヒズブッラーのテロリスト1人を狙って攻撃を実施。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機がマッザ航空基地一帯、中心街に位置する参謀本部、ムハーバラート、税関局の施設を爆撃した、

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機がはジャバル・シャイフ(ヘルモン山)一帯、ジャルマーナー市近郊の科学研究センター近くにあるシリア軍第4師団の貯蔵施設複数ヵ所を爆撃した。

爆撃は、シリア軍が放棄した兵器が反体制派の手に渡るのを阻止するのが目的とされる。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍所属と見られる戦闘機複数機が、シリア政府の支配下にあったユーフラテス川西岸の製塩工場、シリア軍が放棄した指揮所などに対して6回の爆撃を実施した。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍の攻撃は、アサド政権崩壊後これが初めて。

今年に入って166回(うち140回が航空攻撃、26回が地上攻撃)となり、これにより304あまりの標的が破壊され、軍関係者416人が死亡、286人が負傷した。

同監視団によると、軍関係者の死者内訳は以下の通りである。

イラン人(イラン・イスラーム革命防衛隊):25人
ヒズブッラーのメンバー:59人
イラク人:28人
「イランの民兵」のシリア人メンバー(カーティルジー・グループ社も含む):157人
「イランの民兵」の外国人メンバー:34人
シリア軍将兵:64人
身元不明者:7人
パレスチナ・イスラーム聖戦機構関係者:10人
タドムル市で死亡した外国人民兵(ほとんどがヌジャバー運動のメンバー):22人
ヒズブッラーの協力者(クサイル市一帯):2人
身元不明者(ダブースィーヤ国境通行所):3人
身元不明者(アクラバー町近く):1人
また、民間人も66人(うち子供12人、女性16人)が死亡、67人あまりが負傷している。

攻撃の県別内訳は以下の通りである。

ダマスカス県、ダマスカス郊外県:60回
ダルアー県:18回
ヒムス県:57回
クナイトラ県:18回
タルトゥース県:4回
ダイル・ザウル県:5回
アレッポ県:3回
ハマー県:4回
スワイダー県:3回
ラタキア県:2回
イドリブ県:1回

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

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バイデン米大統領:「アサドを倒したグループの一部には、テロと人権侵害の悲惨な前科がある」(2024年12月8日)

ジョー・バイデン米大統領はホワイト・ハウスで、アサド政権の崩壊について、以下の通り述べた。

アサドを倒したグループの一部には、テロと人権侵害の悲惨な前科がある。
我々はここ数日、これらのグループの指導者らの声明に注目している。
彼らは今は正しいことを言っているが、彼らがより多くの責任を負ったら、我々は彼らの言葉だけでなく行動も評価するだろう。

また、ダーイシュ(イスラーム国)の活動についても以下の通り述べ、警戒する必要があることを強調した。

ISIS(ダーイシュ)はあらゆる真空を利用してその能力を回復しようとするだろう。我々はそれを許さない。

一方、アサド大統領の処遇についても以下の通り述べた。

アサドは責任を追及されねばならない。

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ショーン・サヴェット米ホワイトハウス国家安全保障会議報道官は、ジョー・バイデン大統領が「進行中の異常事態」を注視し、地域のパートナーと継続的に連絡を取り合っていると述べた。

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ドナルド・トランプ米次期大統領は、自身のソーシャルメディアTruth Socialで、「アサドは終わった」としたえで、「アサドの後ろ盾であったロシアは、アサドを守ることに関心を持たなかった」と綴った。

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

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トルコがハサカ県、アレッポ県を砲撃、無人航空機で攻撃:シリア国民軍は北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるマンビジュ市を制圧したと発表(2024年12月8日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、アサド政権の崩壊を受けて、北部国境地帯に展開していたシリア軍部隊が撤退した。

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北・東シリア地域民主自治局は、シリアの治安状況の混乱を鑑み、支配地内で非常事態令を発出すると発表した。

同自治局はまた、アサド政権の崩壊を受けて声明を出し、民主的で多元的なシリアを建設する役割に専念し、未来のシリア像を描くためすべてのシリアの当事者と対話し、手を差し伸べる用意があると表明した。

これを受けて、内務治安部隊(アサーイシュ)総司令部は、午後8時から午前8時まで支配地全域で市民の安全を守るために外出禁止令を発出した。

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一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会も声明を出し、シリアにおけるバアス体制の崩壊を喜びと誇りをもって迎えていると表明した。

ANHA(12月8日付)が伝えた。

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ハサカ県では、ANHA(12月8日付)によると、シリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあったカーミシュリー市で、アサド政権の崩壊を歓迎するデモが行われ、数千人が参加した。

ラッカ県でも、ラッカ市で、アサド政権の崩壊を歓迎するデモが行われ、数千人が参加した。

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ハサカ県では、ANHA(12月8日付)によると、トルコ軍が北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のウンム・ムハルマラ村を砲撃した。

トルコ軍はまた、タッル・タムル町近郊のハンヌー村を無人航空機で複数回にわたって攻撃を行った。

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アレッポ県では、ANHA(12月8日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍が北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるマンビジュ市近郊のジャート村、ダラジュ村、トゥーハール村一帯、アリーマ町郊外を激しく砲撃するとともにマンビジュ市に侵攻、同市、トゥーハール村、アウン・ダーダート村、アラブ・ハサン村一帯、アリーマ町一帯でシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会と交戦した。


トルコ軍はまた、マンビジュ市のサブア・バフラート広場近くにある北・東シリア地域民主自治局の施設を爆撃した。

この爆撃に関して、マンビジュ軍事評議会は声明を出し、「占領国トルコの傭兵」(シリア国民軍)がマンビジュ市制圧の試みに失敗したことを受けて行われたものだと主張した。

トルコ軍とシリア国民軍はさらに、ユーフラテス川にかかるカラ・クーザーク橋を無人航空機で複数回にわたって爆撃した。

一方、シリア国民軍は午後6時44分、「自由の暁」作戦の戦果を発表するためにテレグラムに開設した専用アカウント(https://t.me/Dawn_of_Freedom1/)で、シリア民主軍からマンビジュ市を解放したと発表、その映像を公開した。

シリア人権監視団によると、「自由の暁」作戦を継続中のシリア国民軍は、マンビジュ軍事評議会との戦闘の末、マンビジュ市内の主要な街区を制圧した。

この戦闘で、シリア国民軍の戦闘員9人、マンビジュ軍事評議会の戦闘員17人が死亡、マンビジュ軍事評議会は部分撤退した。

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ラッカ県では、ANHA(12月9日付)によると、8日晩、トルコ軍とシリア国民軍が北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるアイン・イーサー市近郊のムスタリーハ村を砲撃した。

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、Decemeber 9, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

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アサド大統領は平和的に権力を移譲するよう指示を出し、辞職、家族とともにロシアに亡命:ダマスカスのイラン大使館が襲撃を受ける(2024年12月8日)

ロシア外務省は、アサド大統領が複数の反体制武装勢力との交渉を経て、平和的に権力を移譲するよう指示を出し、辞職したと発表した。

ロシア外務省はまた、シリア国内の軍事基地の安全に深刻な脅威はないとしつつも、最高警戒態勢を維持していると述べた。

さらに、ロシア政府は、シリアのすべての反体制派勢力と連絡を取り合っており、アサド大統領がシリアを離れたことを確認したと付言した。

RIAノーヴォスチ(12月8日付)は、ロシア大統領府関係者の話として、アサド大統領と家族がロシアの首都モスクワに到着、ロシアは人道的配慮に基づき彼らの亡命を認めたと伝えた。

シリア人権監視団は、これに先立って、7日晩にアサド大統領を乗せたと見られるダマスカス航空機が離陸した後、ダマスカス国際空港を守備していたシリア軍部隊が同地から撤退したと発表していた。

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一方、イラン国営テレビ(12月8日付)は、首都ダマスカスが「攻撃抑止」軍事作戦局を制圧したことを受けて、ダマスカスのイラン大使館が武装勢力により占拠されたと報じた。

また、イラン外務省は、ダマスカスの大使館からイラン人外交官を退去させたと発表した。

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アサド政権崩壊を受けた各国の対応は以下の通り:

中国外交部は「中国はシリアの状況の展開を注視しており、シリアが一日も早く安定を取り戻すことを望んでいる」と発表した。

フランス外務省のクリストフ・ルモワン報道官が「体制はシリア国民を互いに争わせ、シリアを分断・分裂させ続けてきたが、今こそ団結の時である」と述べ、平和的な政治移行を促すとともに、「あらゆるの形態の過激主義を拒否する」と強調した。

ドイツのアナレーナ・ベアボック外務大臣は、「シリアがいかなるかたちであれ、他の過激派の手に渡ることを防がなければならない」「クルド人、アラウィー派、キリスト教徒といった民族的・宗教的少数派の完全な保護と政治的包摂の必要性」を強調した。

トルコのハカン・フィダン外務大臣は、ドーハ・フォーラムでアサド政権の崩壊は「もちろん、これは一夜にして起こったわけではない。この13年間、シリアは混乱のなかにあった」と発言した。

UAEのアンワル・カルカーシュ大統領顧問は、バーレーンでのマナーマ対話会議で「我々はシリア国民が協力し、混乱がさらに拡大するのを防ぐことを望んでいる」と発言した。

英国のアンジェラ・レイナー副首相は「アサドはシリア国民にとって決して良い存在ではなかった」、「この地域の安定が必要である」、「独裁とテロは、すでに多くの苦難を抱えるシリア国民にさらなる問題をもたらす」、「政府がシリア国民の利益のために行動する政治的解決が必要だ」と述べた。

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は、反体制派による掌握を「内戦14年近くを経たシリアにとっての分水嶺の瞬間」としたうえで、「今日、我々は慎重な希望を持って、新たな章の幕開け――平和、和解、尊厳、そしてすべてのシリア人を包摂する未来を期待している」と述べた。

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、IRIB, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、RIA Novosti, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

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シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止」軍事作戦局は、シリア軍と激しい戦闘の末にトルコとの国境に位置するカサブ町とカサブ国境通行所を制圧:ロシア軍はラタキア県とイドリブ県を爆撃(2024年12月8日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止」軍事作戦局は、シリア軍と激しい戦闘の末にトルコとの国境に位置するカサブ町とカサブ国境通行所を制圧した。

一方、ロシア軍戦闘機複数機が、トルコマン山地方各所を爆撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機がジスル・シュグール市近郊のナージーヤ村一帯を爆撃した。

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

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イスラエル軍はシリア政府の支配を脱したクナイトラ県フドル村地域で武装集団を受けた国連監視所の反撃を支援:レバノンでのヒズブッラーの停戦違反に対処、フーシー派のミサイルを撃破(2024年12月7日)

イスラエル軍は、シリアの状況およびイエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)およびレバノンのヒズブッラーとの戦況にテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)で以下の通り発表した。

午前6時40分
先ほど、イエメンからのミサイル1発をイスラエル空軍が撃破。ミサイルはイスラエル領内に入る前に撃破され、警戒警報は発令されなかった。

午前11時1分
現況評価に基づき、イスラエル軍は、イスラエルとシリアの国境に隣接するゴラン高原地域での防衛任務のために追加部隊を招集している。 この増援は、同地域の防衛を強化し、さまざまなシナリオへの部隊の備えを向上させることを可能にするものである。

午後3時2分
シリア国境での事態を受けて、昨日(金曜日)、ヨルダン渓谷北部およびゴラン高原南部において参謀総長主導の演習が完了した。同演習では、作戦局が空路および陸路を通じて迅速に参謀部隊を配備する訓練を行い、新たな事態にリアルタイムで対応するための応答時間と実行能力を評価した。 演習の目的は、地上部隊と空軍の連携を強化し、発生する様々な事態に迅速に対応する能力を向上させることであった。 この演習には、さまざまな訓練プログラムおよび部隊からの兵士が参加し、その一部はシリア国境沿いでの防衛任務を強化するため、ゴラン高原地域に残留した。

午後4時19分
イスラエル空軍は終日、レバノン南部でのテロリストの活動に対する作戦を実施した。
うち一件においては、イスラエル軍は、イスラエルとレバノンの間の合意や了解事項に違反し、レバノン南部に展開している部隊に脅威を与えるヒズブッラーのテロリストを特定し、これを攻撃した。

午後6時49分
シリアのハドル村地域(クナイトラ県)にある国連の監視所1ヵ所が武装した集団の攻撃を受けた。

イスラエル空軍は現在、この攻撃を撃退する国連部隊を支援している。 イスラエル空軍はゴラン高原地域に増援部隊を展開させており、イスラエルの国家と市民を守るための活動を引き続き行う予定である。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Naharnet, December 7, 2024、NNA, December 7, 2024、Qanat al-Manar December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは、ロシア空軍の支援を受けるシリア軍が、反体制派の集結地点、指揮所などに対してミサイルと爆撃による攻撃を続け、過去24時間でテロリスト300人以上を殲滅、車輛55輌を破壊したと発表(2024年12月7日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・イグナシュク副センター長は、ロシア空軍の支援を受けるシリア軍が、反体制派の集結地点、指揮所などに対してミサイルと爆撃による攻撃を続け、過去24時間でテロリスト300人以上を殲滅、車輛55輌を破壊したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(12月7日付)、タス通信(12月7日付)が伝えた。

RIA Novosti, December 7, 2024、TASS, December 7, 2024をもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣、イランのアラーグジー外務大臣、トルコのフィダン外務大臣がカタールの首都ドーハで会談し、シリア情勢への対応について協議(2024年12月7日)

ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣、イランのアッバース・アラーグジー外務大臣、トルコのハカン・フィダン外務大臣がカタールの首都ドーハで会談し、シリア情勢への対応について協議した。

会談後アラーグジー外務大臣は、記者団に対して、戦闘をただちに終わらせるべきで、シリア政府と反体制派の間で政治的対話を始めることが重要であるという点で合意したことを明らかにした。

一方、ロシアのラブロフ外務大臣は、戦闘停止が現下の主要な課題だとしたうえで、あらゆる手段を講じて反体制派に対抗していくという考えを示した。

ラブロフ外務大臣はまた、アラブ諸国とロシア、イラン、トルコの外務大臣らによるドーハ・フォーラムにおいて、シリアの反体制派がテロリストと距離を置くことが必要だとしたうえで、とロリストを利用して目的を達成しようとするべきではないと述べた。

また、全力でシリアを支援し、トルコとシリアの関係正常化に務めると付言した。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がアレッポ県マンビジュ市一帯を激しく攻撃(2024年12月7日)

アレッポ県では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下に位置するマンビジュ市近郊のアウン・ダーダート村、ダラジュ村、ウンム・ジャッルード村、サイヤーダ村をj砲撃、シリア国民軍がウンム・アダス村への進攻を試み、マンビジュ軍事評議会が迎撃した。

またアレッポ市とラッカ県のタブカ市を結ぶ街道沿線のダイル・ハーフィル市の宣戦では、トルコ軍が無人航空機で20回以上の攻撃を行った。

一連の攻撃により、マンビジュ市近郊で住民2人が負傷した。

また、アリーマ町一帯に対するトルコ軍とシリア国民軍の発砲で、若い男性1人が負傷した。

これに対して、シリア民主軍に所属するタブカ軍事評議会は、マスカナ市一帯でシリア国民軍の戦闘員27人を殲滅したと発表した。
ANHA(12月7日付)が伝えた。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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米占領下のヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動するシリア自由軍が、シリア軍の戦略的撤退を受けてヒムス県中部に進攻し、ダマスカス郊外県との県境にまで到達(2024年12月7日)

ヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で、同地を違法に占領する米主導の有志連合の支援を受けて活動を続けているシリア自由軍が、シリア軍が戦略的撤退を実施したヒムス県中部に進攻し、ダマスカス郊外県との県境にまで到達した。

シリア自由軍のアフマド・フドル広報局長がイナブ・バラディー(12月7日付)の取材に対して答えたところによると、同組織は、ガッラーブ山の複数ヵ所、イラクのバグダードと首都ダマスカスを結ぶ街道に設置されている複数の検問所を制圧、シリア軍が放棄した戦車、装甲車、重火器などを鹵獲した。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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ホックスタイン米レバノン特使:「シリアの現状はイランがヒズブッラーに武器を供給することが困難にする可能性がある」(2024年12月7日)

アモス・ホックスタイン米レバノン特使は、カタールの首都ドーハで行われた記者会見において、シリアの現状について、イランがヒズブッラーに武器を供給することが困難になる可能性があると指摘した。

ロイター通信(12月7日付)が伝えた。 さらに、同氏は「ヒズボラ」はイスラエルと戦う、またはアサドを支援するほど強力ではないかもしれないが、レバノンにおける支配的な存在としての地位を維持するには多くの力を必要としないとも述べた。したがって、「ヒズボラ」は弱体化している一方で、レバノンという文脈では依然として強力であり得るという見解を示した。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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トランプ米次期大統領:「シリアは我々の友ではない。米国はこれに一切関与すべきではない」(2024年12月7日)

ドナルド・トランプ米次期大統領はXのアカウント(https://x.com/realDonaldTrump)でシリア情勢について以下の通り言及した。

シリアの反体制派戦闘員が、これまでにない動きで多くの都市を完全に掌握し、非常に高度に調整された攻勢を展開している。彼らは現在、ダマスカスの郊外に達しており、アサド打倒に向けた大規模な行動を起こす準備をしているのは明らかである。 ロシアは、ウクライナで60万人以上の兵士を失い、非常に苦戦しているため、シリアでのこの進軍を阻止する能力を失っているようだ。ロシアは何年にもわたってシリアを保護してきたが、その役割が危機に瀕している。これは、(バラク・)オバマ元大統領が「砂上の赤い線」を守るという約束を果たさなかったことに端を発し、大混乱が発生し、ロシアが介入したという経緯がある。しかし現在、ロシアはおそらくアサド自身と同様に、シリアから撤退を余儀なくされつつあり、それがロシアにとって最善の結果となる可能性がある。ロシアがシリアで得た利益はほとんどなく、唯一の成果はオバマを非常に愚かに見せることだった。だが、いずれにせよ、シリアは混乱状態にあり、我々(米国)の友ではない。米国はこれに一切関与すべきではない。この戦いは我々のものではない。その成り行きを見守り、関与しないようにすべきだ。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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ブルームバーグ:アサド大統領は、シリアでの権力維持、あるは国外への安全な脱出を目指して、米国に間接的に二つの提案を行う(2024年12月7日)

ブルームバーグ(12月7日付)は、外交筋や消息筋などから得た話として、アサド大統領が、シリアでの権力維持、あるは国外への安全な脱出を目指して、米国に対して間接的に二つの提案を行ったと伝えた。

同サイトによると、第1の提案は、アサド大統領が、UAEを介して、ドナルド・トランプ次期米大統領に対して行ったもので、その内容は、シリアがレバノンのヒズブッラーなどイランの支援を受けるすべての武装勢力の関係を断絶する代わりに、西側諸国がその影響力を行使してシリア国内での戦闘を停止させるというもの。

第2の提案は、シリア正教会のイグナティウス・エフレム2世総主教を12月2日にハンガリーのビクトル・オルバン首相のもとに派遣した際に示されたもので、シリアのキリスト教少数派がイスラーム過激派が勝利した場合に直面する「存在の危機」を訴える内容だったという。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、Bloomberg, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターはロシア空軍の支援を受けるシリア軍が過去24時間に、ハマー県、イドリブ県、アレッポ県でのテロ組織の指揮所や集結地に対する多数の作戦を実施し、テロリスト約200人を殲滅したと発表(2024年12月6日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・イグナシュク副センター長は、ロシア空軍の支援を受けるシリア軍が過去24時間に、ハマー県、イドリブ県、アレッポ県でのテロ組織の指揮所や集結地に対する多数の作戦を実施し、テロリスト約200人を殲滅したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(12月6日付)、タス通信(12月6日付)が伝えた。

RIA Novosti, December 6, 2024、TASS, December 6, 2024をもとに作成。

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イスラエル空軍がシリア・レバノン国境に設置されている国境通行所複数ヵ所を攻撃(2024年12月6日)

イスラエル軍は午前9時31分、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)で、イスラエル空軍が夜間、シリア・レバノン国境に設置されている「シリアの体制」の国境通行所複数ヵ所の近くにある密輸ルートとテロ・インフラ複数ヵ所を攻撃したと発表した。

イランからの武器密輸を行うヒズブッラーの第4400部隊の能力を低下させるのが目的で、攻撃は3回実施された。

また午後3時28分には、シリア国内での戦闘激化を受けて、占領下ゴラン高原における航空部隊と事情部隊を増強、情勢を監視し、攻撃・防御の両面であらゆる事態に対処する準備を整えていると発表した。

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SANA(12月6日付)は、タルトゥース県のアリーダ国境通行所(タルトゥース国境通行所)が夜明け前に再びイスラエル軍の攻撃を受け、利用不能となった。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍が爆撃したのはジューバーニーヤ橋の通行所など。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍の攻撃は、今年に入って161回(うち135回が航空攻撃、26回が地上攻撃)となり、これにより300あまりの標的が破壊され、軍関係者416人が死亡、286人が負傷した。

同監視団によると、軍関係者の死者内訳は以下の通りである。

イラン人(イラン・イスラーム革命防衛隊):25人
ヒズブッラーのメンバー:59人
イラク人:28人
「イランの民兵」のシリア人メンバー(カーティルジー・グループ社も含む):157人
「イランの民兵」の外国人メンバー:34人
シリア軍将兵:64人
身元不明者:7人
パレスチナ・イスラーム聖戦機構関係者:10人
タドムル市で死亡した外国人民兵(ほとんどがヌジャバー運動のメンバー):22人
ヒズブッラーの協力者(クサイル市一帯):2人
身元不明者(ダブースィーヤ国境通行所):3人
身元不明者(アクラバー町近く):1人
また、民間人も66人(うち子供12人、女性16人)が死亡、67人あまりが負傷している。

攻撃の県別内訳は以下の通りである。

ダマスカス県、ダマスカス郊外県:56回
ダルアー県:17回
ヒムス県:57回
クナイトラ県:16回
タルトゥース県:4回
ダイル・ザウル県:5回
アレッポ県:3回
ハマー県:4回
スワイダー県:3回
ラタキア県:2回
イドリブ県:1回

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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