YPGに近いアフリーン軍団はアレッポ県北部でトルコ軍兵士2人を殺害したと発表する一方、トルコも同地への砲撃を続ける(2019年5月10日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、7日から9日にかけてトルコ占領下のアアザーズ市近郊とアフリーン市近郊で3回の作戦を実行し、トルコ軍兵士2人と反体制武装集団の戦闘員多数を殺害したと発表した。

作戦が実施されたのはアアザーズ市近郊のカルジャブリーン村(7人)、シーラーワー町近郊のキーマール村(9日に2回)で、トルコ軍兵士、シャーム戦線、ハムザ師団の戦闘員多数を殺傷したという。

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一方、ANHA(5月10日付)によると、トルコの支援を受ける反体制武装集団が、クルト・ワイラーン村にあるバーブ軍事評議会(人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属)の拠点を砲撃した。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県では米国の占領とYPG主体のシリア民主軍の退去を求める抗議デモが続く(2019年5月10日)

ダイル・ザウル県では、SANA(5月10日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるブサイラ市、アブー・ハルドゥーブ村、ズィーバーン町、ダマーン村、ハワーイジュ村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の素行や犯罪行為に抗議し、同地からのシリア民主軍と米軍の退去を求めるデモが再び発生し、住民が参加した。

デモは、シリア民主軍が5月9日にシュハイル村で住民に発砲し、6人を殺害したことを受けて同日に再燃し、ブサイラ市、ダマーン村に波及していた。

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シリア人権監視団によると、シュハイル村、タヤーナ村でのデモでは、シリア民主軍や米軍の退去、生活改善を求めるプラカードとともに、「永遠の指導者バッシャール・アサド」、「あなたに魂と血を捧げる、バッシャールよ」、「国民は政府の学校と施設を欲する」といったスローガンが書かれたプラカードが掲げられたという。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリア両軍の激しい爆撃・砲撃が続くなか、シリア軍がシャーム解放機構との戦闘の末にハマー県北部の要衝カルアト・マディーク町を含む複数町村を制圧(2019年5月9日)

シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県北部、アレッポ県西部に対するロシア・シリア両軍の攻撃が続き、ロシア軍戦闘機が46回、シリア軍戦闘機が126回にわたる爆撃を実施、シリア軍ヘリコプターが79回の「樽爆弾」を投下、地上部隊も630回あまりの砲撃を行った。

また、ANHA(5月9日付)は、ハマー県北部、イドリブ県各所に対するロシア・シリア軍の攻撃とシャーム解放機構などからなる反体制派との戦闘を受けて、トルコの占領下のアレッポ県アフリーン郡に避難した住民の数が約5万人に達していると伝えた。

一方、反体制派支配地域で活動するホワイト・ヘルメットは、ツイッターのアカウントで、4月26日から5月9日にかけてラマダーン月に入った6日以降、隊員を含む122人が死亡し、329人が負傷していると発表した。

また、シャーム解放機構に近いイバー・ネット(5月9日付)は、サフル村での戦闘でシリア軍将兵29人を殺害したと伝えた。

同ネットによると、この2日で殺害されたシリア軍兵士は100人以上にのぼるという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがタマーニア町に「樽爆弾」4回を投下した。

またシリア軍地上部隊がサフル村、ザカート村、ズィヤーラ町に激しい砲撃を加えた。

これに対して、ANHA(5月9日付)によると、反体制武装集団が、シリア政府支配下のカルナーズ町を砲撃し住民多数が負傷した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(5月9日付)によると、トルコの支援を受ける国民解放戦線が、カフルヌブーダ町近郊やカルアト・マディーク町近郊、タッル・フワーシュ村近郊の前線でシリア軍部隊を攻撃し、兵士多数を殺害、戦車1輌を破壊した。

一方、ANHAやナハールネット(5月9日付)などによると、トルキスタン・イスラーム党が8日にシリア軍によって制圧されたカフルヌブーダ町で自爆攻撃を複数回にわたり敢行し、同地を一時奪還した。

これに対して、シリア軍は再び攻撃を強め、同地を再び奪還するとともに、シャーム解放機構との戦闘の末、戦略的要衝であるカルアト・マディーク町、トゥワイナ村、ウスマーン丘、カルカート村、ジャナービラ村、タッル・フワーシュ村、トゥワイナ、シャリーア村、シャイフ・イドリース村、バーブ・ターカ村を制圧した。

他方、SANA(5月9日付)によると、シリア軍がカルアト・マディーク町にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃し、複数の戦闘員を殺傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がラタキア県との県境に位置するナビー・アイユーブ丘、第46中隊基地、イフスィム町、マアッラト・スィーン村、マアッラト・ハルマ村、ヒーシュ村を46回にわたり爆撃した。

またシリア軍戦闘機が、カフルヌブーダ町に39回、フバイト村に33回、ハーン・シャイフーン市に16回、ヒーシュ村に6回、ナキール村に2回、トゥラムラー村に2回、アービディーン村に2回、カンスフラ村に1回、ウンム・スィール村に2回、イフスィム町に2回の爆撃を行った。

シリア軍ヘリコプターも、カフルヌブーダ町に「樽爆弾」22回、フバイト村に22回、ハーン・シャイフーン市に12回、ヒーシュ村に4回、ナキール村に2回、カフルサジュナ村に2回、シャイフ・ムスタファー村に2回を投下した。

さらにシリア軍地上部隊がハーン・シャイフーン市、フバイト村、カフルヌブーダ町、サルジュ村に激しい砲撃を加えた。

一方、SANA(5月9日付)によると、シリア軍が、アブー・ズフール町一帯にあるシャーム解放機構、新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構、そしてアンサール・ムジャーヒディーンを名のる組織の拠点を砲撃した。

シリア軍はまた、フバイト村にあるシャーム解放機構の拠点を重点的に砲撃した。

このほか、ANHA(5月9日付)によると、イドリブ市の革命地区にある殉教者アルマーザー・ハリール公園近くで爆弾が爆発し、住民1人が負傷した。

また、ハーン・シャイフーン市では、反体制武装集団の退去を求めるデモが発生した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がシャンナーン村に4回の爆撃を行った。

またシリア軍地上部隊がカフルハムラ村、アレッポ市ムハンディスィーン地区、ズィルバ村に激しい砲撃を加えた。

一方、ANHA(5月9日付)によると、反体制武装集団が、シリア政府の支配下にあるヌッブル市、ザフラー町、カフルハムラ村、アナダーン市、フライターン市、マンスーラ村、ハーン・アサル村、第46中隊基地、アレッポ市ライラムーン地区、ザフラー地区、記者協会地区を地対地ミサイルなどで激しく攻撃し、住民13人が死亡した。

こうしたなか、ANHAによると、トルコ軍がアレッポ市ラーシディーン地区に設置していた監視所から部隊を撤退させた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がカッバーナ村一帯に13回の爆撃を行った。

またシリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯に「樽爆弾」9回を投下した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県1件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を15件(アレッポ県8件、イドリブ県4件、ラタキア県2件、ハマー県1件)確認した。

AFP, May 9, 2019、ANHA, May 9, 2019、AP, May 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2019、al-Hayat, May 10, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 9, 2019、Reuters, May 9, 2019、SANA, May 9, 2019、UPI, May 9, 2019、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, May 9, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下のアレッポ県北部を砲撃(2019年5月9日)

アレッポ県では、ANHA(5月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるスーガーニカ村、アキーバ村を砲撃した。

これに関して、トルコ国防省は声明を出し、アレッポ県北部のタッル・リフアト市一帯に展開する人民防衛隊(YPG)に対して、トルコ軍が反撃を加えたと発表した。

AFP, May 9, 2019、ANHA, May 9, 2019、AP, May 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2019、al-Hayat, May 10, 2019、Reuters, May 9, 2019、SANA, May 9, 2019、UPI, May 9, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でYPG主体のシリア民主軍が住民を射殺したのを受け、各地で抗議デモが再燃(2019年5月9日)

ダイル・ザウル県では、SANA(5月9日付)、ユーフラテス・ポスト(5月9日付)が複数の住民筋の話として伝えたところによると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシュハイル村で住民に対して発砲し、6人を殺害、4人を負傷させた。

同情報筋によると、シリア民主軍は、シュハイル村のカトフ地区を2時間以上にわたり包囲、米主導の有志連合ヘリコプター1機を同地を低空で旋回するなか、地区内に突入、住民に対して無差別に発砲、多数の住民を拘束したという。

シュハイル村では、シリア民主軍による住民殺害に対する抗議デモが発生したが、シリア民主軍はこれに対しても発砲し、1人が死亡した。

デモ再発に関して、シリア民主軍交換は匿名を条件にAP(5月9日付)の取材に応じ、「ダイル・ザウル県での抗議行動はシリア政府、その同盟者であるイラン、そしてトルコを利するもので、ダーイシュ(イスラーム国)への勝利を無に帰する」と懸念を表明した。

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また、SANA(5月9日付)が複数の住民筋の話として伝えたところによると、北・東シリア自治局の支配下にあるブサイラ市、ダマーン村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の素行や犯罪行為に抗議し、同地からのシリア民主軍と米軍の退去を求めるデモが再び発生し、住民が参加した。

同情報筋によると、デモはシリア民主軍がシュハイル村で住民に発砲し、6人を殺害したことを受けて再燃したという。

AFP, May 9, 2019、ANHA, May 9, 2019、AP, May 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2019、Euphrates Post, May 9, 2019、al-Hayat, May 10, 2019、Reuters, May 9, 2019、SANA, May 9, 2019、UPI, May 9, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はシャーム解放機構との戦闘の末ハマー県北部の要衝カフルヌブーダ町を制圧(2019年5月8日)

ハマー県では、シリア人権監視団やANHA(5月8日付)によると、シリア軍は、シャーム解放機構の支配下にあるカフルヌブーダ町、フワイジャ村一帯、ラターミナ町、カフルズィーター市を砲撃し、複数の民間人が死傷した。

シリア軍はまた、ハマー県北部の反体制派支配地域を進軍し、戦略的要衝であるカフルヌブーダ町とバーナ村を制圧した。

カフルヌブーダ町制圧により、シリア軍はカルアト・マディーク町とイドリブ県のハーン・シャイフーン市を結ぶ街道する幹線道路や、ハマー県のガーブ平原、とイドリブ県のシャフシャブー山一帯を結ぶ道路を遮断することに成功した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(5月8日付)によると、シャーム解放機構の戦闘員がカフルヌブーダ町でシリア軍に対して、自爆攻撃を行い、兵士数十人を殺傷したほか、サフル丘一帯で戦車3輌を撃破したという。

他方、SANA(5月8日付)によると、反体制武装集団がシリア政府支配下のカルナーズ町を砲撃し、住民複数人が負傷した。

これに対し、シリア軍はカフルヌブーダ町にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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イドリブ県では、ANHA(5月8日付)によると、ロシア・シリア軍の戦闘機が、ハーン・シャイフーン市、トゥラムラー村、ラカーヤー村、シャイフ・ムスタファー村、ワーディー・アリー、マアッラト・ハルマ村、タフターヤー村、ラアス・アイン村を爆撃した。

ANHA(5月8日付)によると、一連の爆撃で民間人5人が死亡した。

シリア軍はまたカッサービーヤ村に対して砲撃を行った。

一方、SANA(5月8日付)によると、シリア軍がフバイト村にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月8日付)によると、シリア軍の爆撃により、ハーン・シャイフーン市で民間人3人が死亡、11人が負傷、シャンナーンで女性1人と女児1人が死亡、複数が負傷した。

またハラーキー村に対するシリア軍の砲撃で民間人1人が死亡した。

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アレッポ県では、ANHA(5月8日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などの支配下にあるカフルハムラ村、マンスーラ村、アレッポ市西部郊外を砲撃した。

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ラタキア県では、サウト・アースィマ(5月8日付)によると、シリア政府との和解に応じ、マーヒル・アサド少将が実質司令官を務める第4師団に配属された反体制武装集団「ザーキヤ・ワ・バッカーラ」が、クルド山のアブー・アスアド丘でトルコの支援を受ける国民解放戦線の攻撃を受けて、8人が死亡した。

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ダマスカス県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月8日付)によると、シリア政府との和解に応じた反体制武装集団の一つであるシリア革命家戦線の司令官だったムフリフ・カンナーニー氏が、服用した薬品によって中毒を起こし、搬送先の病院で死亡した。

同サイトは、軍事情報局が毒薬を服用させたと疑っている。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月9日付)によると、ダルアー市内のバハール地区の墓地近くに仕掛けられていた爆弾が爆発し、シリア政府との和解に応じたダルアー市自由警察の元司令官のアブー・フクム・ファールージー氏が死亡した。

AFP, May 8, 2019、ANHA, May 8, 2019、AP, May 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 8, 2019、May 9, 2019、al-Hayat, May 9, 2019、Reuters, May 8, 2019、SANA, May 8, 2019、Sawt al-‘Asima, May 8, 2019、UPI, May 8, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリア両軍はフマイミーム航空基地に対するロケット弾攻撃を回避(2019年5月8日)

ロシア当事者和解調整センターのヴィクトール・クプチシン(Viktor Kupchishin)司令官(少将)は、ロシア・シリア両軍の防空部隊が、イドリブ県の緊張緩和地帯で活動する反体制武装集団がシリア駐留ロシア軍司令部のあるラタキア県のフマイミーム航空基地に向けて発射したロケット弾12発を撃破したと発表した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(ラタキア県6件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を14件(イドリブ県4件、アレッポ県3件、ハマー県7件)確認した。

AFP, May 8, 2019、ANHA, May 8, 2019、AP, May 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 8, 2019、al-Hayat, May 9, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 8, 2019、Reuters, May 8, 2019、SANA, May 8, 2019、UPI, May 8, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県北西部で反体制武装集団どうしが略奪品の分配をめぐって交戦(2019年5月8日)

アレッポ県では、ANHA(5月8日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン郡ラージュー町近郊のハーッジ・ハリール村で7日晩、東部自由人連合とハムザ師団が交戦した。

戦闘は略奪品の分配をめぐる双方の口論がきっかけだったという。

また、北・東シリア自治局の支配下にあるマンビジュ市近郊でオートバイに仕掛けられた爆弾が爆発した。

AFP, May 8, 2019、ANHA, May 8, 2019、AP, May 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 8, 2019、al-Hayat, May 9, 2019、Reuters, May 8, 2019、SANA, May 8, 2019、UPI, May 8, 2019などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「シャーム解放機構は今後も報復を受ける…。テロの巣窟を根絶する」(2019年5月8日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣とイランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣がモスクワで会談し、シリア情勢などへの対応について協議した。

会談後の記者会見で、ラブロフ外務大臣は、米国の支援を受ける北・東シリア自治局支配下のシリア北東部において、米国が国連の諸決議に反する行為を行っていると懸念を表明、シリアの領土統一を維持する必要があると強調した。

また、イドリブ県を中心とする緊張緩和地帯(第1ゾーン)での緊張に関して、アスタナ会議の枠組みに沿った政治的解決について協議したことを明らかにするとともに、シリア駐留ロシア軍の司令部が設置されているラタキア県のフマイミーム航空基地に対してシャーム解放機構が無人航空機(ドローン)やロケット弾によって攻撃を試みていることについては「シャーム解放機構はもちろん報復を受けた、これからも報復を受ける…。テロの巣窟を根絶する」と述べた。

ザリーフ外務大臣も、アスタナ会議の枠組みに沿った政治的解決の必要を強調した。

SANA(5月8日付)が伝えた。

AFP, May 8, 2019、ANHA, May 8, 2019、AP, May 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 8, 2019、al-Hayat, May 9, 2019、Reuters, May 8, 2019、SANA, May 8, 2019、UPI, May 8, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリア両軍はシリアのアル=カーイダ支配地域に220回の爆撃を実施する一方、トルコが支援する反体制派がシリア軍拠点を攻撃(2019年5月7日)

シリア人権監視団によると、6日夜以降、ロシア・シリア両軍がハマー県、イドリブ県、アレッポ県の反対派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対して220回もの爆撃を実施した。

ANHA(5月6日付)によると、両軍はラマダーン月2日となる6日夜の日没直後から、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の拠点に対して爆撃・砲撃を開始した。

また、シリア人権監視団によると、反体制派支配地域でシリア軍と、シャーム解放機構やトルキスタン・イスラーム党などからなる反体制武装集団が交戦、シリア軍兵士22人、シャーム解放機構やトルキスタン・イスラーム党のメンバーを含む反体制武装集団戦闘員21人が死亡した。

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イドリブ県では、ロシア軍戦闘機が、シャーム解放機構の支配下にあるフバイト村、カフルナブル市、カフルサジュナ村、ナキール村、ハーン・スブル村一帯、トゥラムラー村、カフルヌブーダ町に複数回、カルサア村およびその一帯、ウンム・ニール村に3回、カッサービーヤ村灌木地帯、アービディーン村、マガッル・ハマーム村、カフル・ウワイド村一帯、ハーン・シャイフーン市北、マアッラト・ハルマ村、マウザラ村、ガッサーニーヤ村、ナール丘に2回のの爆撃を行った。

ロシア軍戦闘機はまた、マアッラト・ヌウマーン市、ハーッス村、カフルナブル市、カルサア村、マアッラト・ハルマ村、フバイト村、カンスフラ村に機銃掃射を行った。

シリア軍戦闘機も、フバイト村、カフルサジュナ村、トゥラムラー村、カッサービーヤ村灌木地帯に複数回、アービディーン村、マルイヤーン村一帯、バサーミス村、カフル・ウワイド村に3回、マアッラト・ハルマ村、マアッラト・ヌウマーン市、カンスフラ村、放棄された大隊基地に2回の爆撃を行った。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月7日付)によると、一連の爆撃で民間人8人が死亡、数十人が死亡した。

このうち、4人はラアス・アイン村の商店街や住宅街に対するシリア軍の爆撃で犠牲になったという。

一方、ANHA(5月6日付)によると、シリア軍は、マアッラト・ヌウマーン市、イブリーン村、バイルーン村一帯、カフルサジュナ村、カンスフラ村一帯、イフスィム町、ガッサーニーヤ村、カフルナブル市、放棄された大隊基地、ナキール村一帯、アルナバ村を砲撃した。

このほか、ANHA(5月6日付)によると、イドリブ市のサアド・モスク近くで大きな爆発があった。

爆発は、シャーム解放機構の車輌を狙ったものだという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がサルマーニーヤ村に複数回、トゥワイナ村、シャフルナーズ村、サフリーヤ村に3回、ウスマーン丘に2回、クライディーン村に1回の爆撃を行った。

ロシア軍戦闘機はまた、カフルズィーター市一帯に機銃掃射を行った。

シリア軍戦闘機も、カフルズィーター市に3回、サイヤード村、サルマーニーヤ村、カフルヌブーダ町に2回の爆撃を行った。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月7日付)によると、ザカート村に対する爆撃で民間人3人が死亡、複数が負傷した。

ANHA(5月6日付)によると、シリア軍はさらに地上部隊がサルマーニーヤ村を砲撃するとともに、県北部でシャーム解放機構との戦闘の末、戦略的要衝のウスマーン丘を一時制圧した。

ただし、ウスマーン丘では、シャーム解放機構が反撃を強め、数時間後にこれを奪還した。

なお、この戦闘で双方に数十人の死傷者が出た。

一方、SANA(5月7日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、アルバイーン村、シャフルナーズ村、カフルヌブーダ町のシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がカッバーナ村に3回の爆撃を行った。

また、ANHA(5月6日付)によると、シリア軍地上部隊がクバイナ丘を砲撃した。

これに対して、トルコの支援を受ける国民解放戦線が、トルコマン山に近いアブー・アスアド丘にあるシリア軍拠点を襲撃し、兵士8人を殺害、25人以上を負傷させたと発表し、その映像を公開した。

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アレッポ県では、ロシア軍戦闘機がズィルバ村、ハミーラ村に3回、シャンナーン村に1回の爆撃を行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(ラタキア県6件、アレッポ県1件、イドリブ県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を16件(アレッポ県5件、ハマー県6件、イドリブ県3件、ラタキア県2件)確認した。

AFP, May 7, 2019、ANHA, May 7, 2019、AP, May 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 7, 2019、al-Hayat, May 8, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 7, 2019、Reuters, May 7, 2019、SANA, May 7, 2019、UPI, May 7, 2019などをもとに作成。

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ロシア軍はフマイミーム航空基地(ラタキア県)に向けてシャーム解放機構がロケット弾を防空システムで撃破(2019年5月7日)

ロシア当事者和解調整センターは、イドリブ県の緊張緩和地帯(ザーウィヤ山一帯)で活動する反体制武装集団(シャーム解放機構)がシリア駐留ロシア軍司令部のあるラタキア県のフマイミーム航空基地に対して行ったロケット弾攻撃を、ロシア軍が96K6パーンツィリS1および9K331MトールM1防空システムで迎撃し、すべてのロケット弾を撃破したと発表した。

撃破したロケット弾は27発に及び、基地には被害はなかった。

AFP, May 7, 2019、ANHA, May 7, 2019、AP, May 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 7, 2019、al-Hayat, May 8, 2019、Reuters, May 7, 2019、SANA, May 7, 2019、UPI, May 7, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるマンビジュ市でオートバイが爆発し子供1人が負傷(2019年5月7日)

アレッポ県では、ANHA(5月7日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるマンビジュ市のサラースィーン通りでオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発し、子供1人が負傷した。

AFP, May 7, 2019、ANHA, May 7, 2019、AP, May 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 7, 2019、al-Hayat, May 8, 2019、Reuters, May 7, 2019、SANA, May 7, 2019、UPI, May 7, 2019などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構に対するロシア・シリア軍の攻撃はさらに拡大、イドリブ県、ハマー県の病院が被弾し利用不要に(2019年5月6日)

イドリブ県では、シリア人権監視団、ANHA(5月6日付)などによると、ロシア軍戦闘機が、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるハーン・スブル村、トゥラムラー村、アブディーター村、カッサービーヤ村灌木地帯、マガッル・ハマーム村、カフル・ウワイド村一帯、カフルサジュナ村、ハーン・シャイフーン市、ナキール村、マウザラ村一帯、ブザーブール村、アブー・フッバ村、ハーン・スブル村を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月6日付)や『ハヤート』(5月7日付)によると、この爆撃でハーッス村(「命の鼓動」(ナブド・ハヤート)病院)、カフルナブル市にある病院が被弾し、いずれも利用不能となり、患者は反体制派支配地の別の病院に移送された。

これに対して、ANHAは、ロシア軍がカフル・ウワイド村、アブディーター村、カフルハマーム村にあるシャーム解放機構の拠点を狙ったと伝えた。

シリア軍戦闘機も、カフルサジュナ村に4回、県東部の放棄された大隊基地に2回の爆撃を行うとともに、ヘリコプターがフバイト村に「樽爆弾」8発を投下、地上部隊もフバイト村を砲撃した。

一方、SANA(5月6日付)によると、シリア軍がアービディーン村、カフルサジュナ村にあるシリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の拠点を砲撃し、多数の戦闘員を殺傷、装備を破壊した。

なお、ドゥラル・シャーミーヤ(5月6日付)によると、イドリブ県に対するロシア・シリア両軍の攻撃で25人あまりが死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるクライディーン村、カフルズィーター市を爆撃した。

このうちカフルズィーター市への爆撃では病院が被弾、ドゥラル・シャーミーヤ(5月6日付)によると、1人が死亡した。

シリア軍戦闘機もサイヤード村に2回の爆撃を行うとともに、ヘリコプターがカフルヌブーダ町に「樽爆弾」5発を投下、地上部隊も同町を砲撃した。

また、爆撃・砲撃と合わせて、シリア軍が、トルコの支援を受ける国民解放戦線の支配下にあるジャナービラ村に進攻、反体制武装集団が交戦した。

国民解放戦線のナージー・ムスタファー報道官によると、シリア軍は早朝、国民解放戦線の支配下にあるジャナービラ村に進攻し、戦闘の末にこれを撃退したという。

ムスタファー報道官によると、両者の交戦は4月末にロシア・シリア両軍の爆撃が激化して以降初めてだという。

また、シャーム解放機構と共闘する「穏健な反体制派」のイッザ軍のムスタファー・バクール司令官(大佐)は、ドゥラル・シャーミーヤ(5月6日付)に対して、県北部での戦闘でシリア軍兵士50人以上を殺傷したと主張した。

一方、SANA(5月6日付)によると、シリア軍がカフルヌブーダ町にあるシリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の拠点を砲撃し、多数の戦闘員を殺傷、装備を破壊した。

https://youtu.be/bfA8kD_oTM8

https://youtu.be/xsz-Yglj5gk

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるズィルバ村、ハミーラ村、シャンナーン村を爆撃した。

ANHA(5月6日付)によると、爆撃はズィルバ村に対しても行われ、ドゥラル・シャーミーヤ(5月6日付)によると、2人が死亡した。

一方、SANA(5月6日付)によると、アレッポ市西部のラーシディーン地区で活動を続ける反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発がアレッポ市のサビール地区、ジュマイリーヤ地区に着弾し、住民2人が負傷、住居などが被害を受けた。

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ラタキア県では、ロシア当事者和解調整センターのヴィクトール・クプチシン(Viktor Kupchishin)司令官(少将)が発表した報道向け声明によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山東部からシリア駐留ロシア軍司令部に設置されているフマイミーム航空基地に対してロケット弾による攻撃があったことを明らかにした。

基地に向けて発射された砲弾は36発に及んだが、ロシア軍の防空兵器が迎撃、人的物的被害はなかったという。

なお、シリア人権監視団によると、ロケット弾の一部は、基地周辺の農地、ジャブラ市近郊のクバイスィーヤ村、ブハドラムー村に着弾した。

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なお、シリア人権監視団によると、6日の戦闘でシリア軍兵士11人と反体制武装集団戦闘員15人が死亡した。

また、シリア人権監視団によると、4日夜から5日にかけて、ロシア軍戦闘機による爆撃は33回以上に及び、ロシア・シリア両軍の攻撃で4日に20人が死亡したという。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(イドリブ県2件、ラタキア県7件、ハマー県5件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(アレッポ県2件、イドリブ県1件、ラタキア県4件、ハマー県10件)確認した。

AFP, May 6, 2019、ANHA, May 6, 2019、AP, May 6, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 6, 2019、al-Hayat, May 7, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 6, 2019をもとに作成。 、Reuters, May 6, 2019、SANA, May 6, 2019、UPI, May 6, 2019などをもとに作成。

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反体制組織のシリア対応調整者:ロシア・シリア軍の攻撃で2月以降364人が死亡、31万人が避難(2019年5月6日)

反体制組織のシリア対応調整者は、2月2日から5月6日までの間にロシア・シリア両軍がイドリブ県を中心とする反体制派支配地域に対して行った攻撃で民間人364人以上が死亡したと発表した。

364人のうち261人(うち子供92人)がイドリブ県で、93人(うち子供2人)がハマー県で、2人がラタキア県で、10人がアレッポ県で死亡したという。

また、攻撃によって、31万7868人がトルコ占領下のアレッポ県北部などに避難したという。

このうち2月2日から4月28日にかけて避難したのが21万4329人であるのに対して、ロシア・シリア両軍の爆撃が激化した4月29日から5月6日だけで避難民の数は10万3539人におよんでいるという。

シリア調整対応者によると、ロシア・シリア軍が爆撃した村は89に及び、うち39カ村がイドリブ県、46カ村がハマー県、2カ村がアレッポ県、2カ村がラタキア県に位置するという。

AFP, May 6, 2019、ANHA, May 6, 2019、AP, May 6, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 6, 2019、al-Hayat, May 7, 2019、Munassiqu al-Istijaba Suriya, May 6, 2019、Reuters, May 6, 2019、SANA, May 6, 2019、UPI, May 6, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団はアレッポ県北部への砲撃を続ける(2019年5月6日)

アレッポ県では、ANHA(5月6日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマーリキーヤ村、シャワーリガ村、マルアナーズ村に対して砲撃を行った。

またトルコの占領下にあるバーブ市北のカッバースィーン村の家畜市場でオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発し、8人が負傷した。

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アフリーン解放軍団は声明を出し、トルコの占領下にあるアアザーズ市近郊のカフルハーシル村で4日、反体制武装集団が乗った車輌を攻撃し2人を殺害、トルコ軍と反体制武装集団が攻撃を続けるマーリキーヤ村一帯とマルアナーズ村一帯でシャーム戦線などの戦闘員3人を狙撃し、射殺したと発表した。

ANHA(5月6日付)が伝えた。

AFP, May 6, 2019、ANHA, May 6, 2019、AP, May 6, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 6, 2019、al-Hayat, May 7, 2019、Reuters, May 6, 2019、SANA, May 6, 2019、UPI, May 6, 2019などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構支配下のイドリブ県、ハマー県にロシア・シリア両軍が80回以上の爆撃を実施、多数の戦闘員を殺傷、民間人も犠牲に(2019年5月5日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるファッティーラ村、サラーキブ市、トゥラムラー村に対してそれぞれ2回、イフスィム町、マウザラ村、カフルナブル市、タマーニア町、ガッサーニーヤ村一帯にそれぞれ1回の爆撃を行った。

また、ヒムス県中部のT4航空基地を離陸したSu-24戦闘機複数機が、フバイト村に6回、マアッラト・ハルマ村に3回、バーラ村一帯に2回の爆撃を行い、カフル・ウワイド村に機銃掃射を行った。

シリア軍ヘリコプターも、ナキール村に「樽爆弾」6発、シャイフ・ムスタファー村、カフル・ウワイド村、ウンム・スィール村にそれぞれ2発を投下した。

さらにシリア軍地上部隊も、フバイト村、アービディーン村を激しく砲撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月5日付)によると、これらの爆撃・砲撃により、カフルナブル市で住民2人が、トゥラムラー村で子供1人を含む2人が死亡した。

一方、SANA(5月5日付)によると、シリア軍が、ファッティーラ村、イフスィム町にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃し、複数の戦闘員を殺傷した。

他方、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構にイドリブ県を中心とする反体制派支配地域の自宅を付託されているシリア救国内閣の法務省は、ラマダーン月を祝して恩赦を実施、逮捕者多数を釈放した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月5日付)が伝えた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるカルクール村、サフリーヤ村一帯に対してそれぞれ2回、アムキーヤ町、ハウワーシュ村、ザカート村にそれぞれ1回の爆撃を行った。

また、シリア軍ヘリコプターが、カフルヌブーダ町に「樽爆弾」16発を投下した。

さらに、シリア軍地上部隊も、カフルズィーター市、ムーリク市、ラターミナ町、カフルヌブーダ町、ザカート村、サフル丘、バーナ村に対して激しい砲撃を加えた。

一方、SANA(5月5日付)によると、イドリブ県南部で活動を続ける反体制武装集団が、シリア政府支配下のスカイラビーヤ市、ジュッブ・ラムラ町を砲撃し、住民1人が死亡、民家などに被害が出た。

これに対して、シリア軍はシャーム解放機構に対する攻撃を続け、ラターミナ町、ザカート村、サフリーヤ村、アムキーヤアムキーヤ町、ハウワーシュ村、カルクール村の拠点を砲撃し、複数の戦闘員を殺傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるクバイナ丘に対して2回の爆撃を行った。

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シリア人権監視団によると、5日のロシア・シリア両軍の爆撃は84回以上に達したという。

また、国連児童基金(UNICEF)によると、4月20日以降のロシア・シリア両軍の攻撃で、子供12人が死亡、3万人以上が避難を余儀なくされているという。

一方、シリア軍筋は、イドリブ県およびその一帯で活動を続けている「テロ諸集団」が、ハマー県やラタキア県に対する攻撃を準備、武器、弾薬、兵員を移動させていると発表した。
SANA(5月5日付)が伝えた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(ハマー県)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を4件(アレッポ県2件、ハマー県2件)確認した。

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このほか、ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月5日付)によると、ブスル・ハリール市・イズラア市間の街道に何者かが仕掛けた爆弾が爆発、近くを走行中のシリア軍のバスに乗っていた兵士5人が死亡、多数が負傷した。

AFP, May 5, 2019、ANHA, May 5, 2019、AP, May 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 5, 2019、al-Hayat, May 6, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 5, 2019、Reuters, May 5, 2019、SANA, May 5, 2019、UPI, May 5, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がアレッポ県北部での進攻作戦を開始、YPGとシリア軍がこれに応戦(2019年5月4日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月4日付)によると、トルコの支援を受ける国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマーリキーヤ村、シャワーリガ村、タナブ村、マルアナーズ村、マンナグ村、ダイル・ジャマール村(いずれもアフリーン郡)への進攻作戦を開始、人民防衛隊(YPG)と交戦した。

進攻作戦は、作戦は、YPGがアアザーズ市近郊にあるトルコ軍基地を砲撃し、トルコ軍士官1人が死亡、アフリーン市とアアザーズ市を結ぶ街道が遮断されたことを受けたもの。

マルアナーズ村、マーリキーヤ村、シャワーリガ村の制圧を目的としており、トルコ軍の装甲車、兵員輸送車多数からなる増援部隊がアアザーズ市を経由して、北・東シリア自治局とシリア政府が共同統治する地域とトルコ占領地域が接する境界地域に向かい、砲撃により国民軍を後方支援した。

民主統一党(PYD)に近いANHA(5月4日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団は、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマーリキーヤ村、シャワーリガ村、タナブ村、マルアナーズ村、マンナグ村、ダイル・ジャマール村(いずれもアフリーン郡)を砲撃した。

https://www.facebook.com/shrqalforatnews/videos/412080302706344/

国民軍のユースフ・ハンムード報道官(少佐)は、ドゥラル・シャーミーヤ(5月4日付)に対して、この作戦で、マルアナーズ村、マーリキーヤ村、シャワーリガ村を制圧したことを明らかにした。

ただし、ハンムード報道官は「我々は完全解放したと宣言はできない。なぜなら、ロシア軍が同地に埋設した地雷が多数残っており、敵の狙撃の射程内にあるからだ」と付言した。

ANHAによると、この進攻作戦を受け、シリア軍はトルコ占領下のマリーミーン村(アフリーン郡)にあるトルコ軍および反体制武装集団の拠点を砲撃した。

この砲撃により、マルアナーズ村に進攻したトルコ軍と反体制武装集団は撤退したという。

ただし、ドゥラル・シャーミーヤによると、マリーミーン村へのYPGの砲撃で女児1人が死亡したという。

なお、アフリーン解放軍団は5日、同地での戦闘で、シャーム戦線の戦闘員ら25人を殺傷したと発表した。

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ラッカ県では、ANHA(5月4日付)によると、トルコ軍がタッル・アブヤド市でシリア人男性1人を射殺した。

男性は国境に近づいたところを撃たれたという。

 

AFP, May 4, 2019、ANHA, May 4, 2019、May 5, 2019、AP, May 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 4, 2019、al-Hayat, May 5, 2019、Reuters, May 4, 2019、SANA, May 4, 2019、UPI, May 4, 2019などをもとに作成。

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反体制派系サイトはシリア軍が精神疾患患者を焼き殺したと主張(2019年5月4日)

反体制派系サイトのバーディヤ24(5月4日付)は、シリア軍がヒムス県マヒーン町で精神疾患を患っている男性を焼き殺したと主張した。

焼き殺されたとされる男性はムハンマド・アブドゥルジャリール・リファーイー氏。

 

AFP, May 4, 2019、ANHA, May 4, 2019、AP, May 4, 2019、al-Badiya 24, May 4, 2019

al-Durar al-Shamiya, May 4, 2019、al-Hayat, May 5, 2019、Reuters, May 4, 2019、SANA, May 4, 2019、UPI, May 4, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリア両軍はシリアのアル=カーイダの支配下にあるイドリブ県、ハマー県北部、アレッポ県西部を激しく爆撃(2019年5月4日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるサラーキブ市一帯に6回、ハーッス村に6回、
ナビー・アイユーブ丘に2回、カルサア村に2回、カフルナブル市一帯に2回、ハザーリーン村に2回の爆撃を行った。

爆撃は、アレッポ市とラタキア市を結ぶ国際幹線道路(M4)一帯を中心に行われた。

またシリア軍戦闘機が、フバイト村を3回、ナール丘を2回、ジャーヌーディーヤ町を2回、カンスフラ村を2回にわたり爆撃するとともに、同軍ヘリコプターが、イフスィム町に「樽爆弾」7発、ダイル・サンバル村に6発、アブディーター村に4発、スフーフン村に3発、バサーミス村に2発、カルサア村に2発、カフル・ウワイド村一帯に2発、ウンム・スィール村に2発を投下した。

この爆撃により、スフーフン村で女性1人が死亡した。

一方、SANA(5月4日付)によると、シリア軍が、ハマー県北部に対する反体制武装集団の攻撃への対抗措置として、ハーッス村、スフーフン村、イフスィム町、ジャーヌーディーヤ町を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にある県北部のアムキーヤ町に3回の爆撃を行った。

またシリア軍戦闘機が、カフルヌブーダ町を7回にわたり爆撃、地上部隊もトゥーバ村各所を砲撃した。

トゥーバ村への砲撃では女性1人が死亡した。

一方、SANA(5月4日付)によると、シリア軍がカフルヌブーダ町一帯、アムキーヤ町にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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アレッポ県では、ロシア軍戦闘機が、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるハーン・アサル村、カフルナーハー村にそれぞれ2回の爆撃を行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(ラタキア県2件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(アレッポ県3件、イドリブ県1件、ハマー県2件)確認した。

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なお、シリア人権監視団によると、反体制派支配下のイドリブ県、ハマー県、アレッポ県(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対するロシア軍の爆撃は32回に及び、ロシア・シリア両軍の攻撃による4月30日以降の死者数は67人にのぼっているという。

また、ANHA(5月4日付)によると、4日だけで住民12人が死亡したという。

AFP, May 4, 2019、ANHA, May 4, 2019、AP, May 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 4, 2019、al-Hayat, May 5, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 4, 2019、Reuters, May 4, 2019、SANA, May 4, 2019、UPI, May 4, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団はアレッポ県北部への砲撃を続ける(2019年5月3日)

アレッポ県では、ANHA(5月3日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のスムーカ村、シャフバー・ダムを砲撃した。

AFP, May 3, 2019、ANHA, May 3, 2019、AP, May 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 3, 2019、al-Hayat, May 3, 2019、Reuters, May 3, 2019、SANA, May 3, 2019、UPI, May 3, 2019などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構がハマー県北部でシリア軍と激しく交戦するなか、ロシア・シリア両軍は同地を爆撃(2019年5月3日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、カルアト・マディーク町一帯で、シャーム解放機構とシリア軍および親政権民兵が激しく交戦した。

戦闘はシリア軍が同地への進軍を試み、攻撃を激化させたことで発生、シリア軍戦闘機が6度にわたる空爆を実施、ヘリコプターが「樽爆弾」10発をカルアト・マディーク町に投下した。

シリア軍はまた、ザカート村、アルバイーン村を砲撃した。

また、ロシア軍戦闘機もブワイブ村を5度、シュールリーン村を2度にわたり爆撃した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(5月3日付)によると、トルコの支援を受ける国民解放戦線が、県西部のブルハーン丘一帯に進攻したシリア軍を撃退したと発表した。

これに対して、SANA(5月3日付)は、シリア軍がバーブ・ターカ村、サルマーニーヤ村にある反体制武装集団の拠点を砲撃したと伝えた。

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イドリブ県では、SANA(5月3日付)によると、シリア軍がフバイト村にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県北部のハッダーダ村一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(ラタキア県2件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を13件(ハマー県5件、イドリブ県1件、アレッポ県4件、ラタキア県3件)確認した。

AFP, May 3, 2019、ANHA, May 3, 2019、AP, May 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 3, 2019、al-Hayat, May 3, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 3, 2019、Reuters, May 3, 2019、SANA, May 3, 2019、UPI, May 3, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリア両軍の爆撃・砲撃を避け住民数十世帯がトルコ国境に避難(2019年5月2日)

ドゥラル・シャーミーヤ(5月2日付)によると、ハマー県北部やイドリブ県南部に対するロシア・シリア軍の激しい爆撃・砲撃を受けて非難した住民数十世帯が、トルコ国境に近いアティマ村に到着したと伝え、その写真を公開した。

AFP, May 2, 2019、ANHA, May 2, 2019、AP, May 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 2, 2019、al-Hayat, May 3, 2019、Reuters, May 2, 2019、SANA, May 2, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, May 2, 2019、UPI, May 2, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県、ハマー県の反体制派支配地域へのロシア・シリア軍の爆撃・砲撃が続くなか、シリアのアル=カーイダはロシア軍司令部のあるラタキア県フマイミーム基地一帯を攻撃(2019年5月2日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がカンスフラ村一帯を4回にわたり爆撃し、4人が死亡した。

ロシア軍戦闘機はまた、マアッラト・ハルマ村各所を5回、ナキール村一帯を2回、ハーッス村一帯の灌木地帯を3回、ハルーバ村一帯を複数回にわたって爆撃した。

一方、シリア軍もヘリコプターでフバイト村を「樽爆弾」で爆撃するとともに、同地を激しく砲撃した。

https://www.youtube.com/watch?v=6KpcRMgoqXU

シャーム解放機構に近いシャーム・ネット(5月3日付)は、シャーム解放機構がブライディージュ村にあるシリア軍拠点をフィール・ロケット弾で攻撃し、いわゆる「虎部隊」(スハイル・ハサン准将の部隊)の兵士18人以上を殺害、23人を負傷させたと伝えた。

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ラタキア県では、シャーム解放機構に近いイバー・ネット(5月2日付)によると、シャーム解放機構が県北部トルコマン山地方のナブア・ムッル村近郊でシリア軍第11中隊(国境警備隊)の兵士4人を殺害した。

殺害は、イドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対するロシア・シリア軍の攻撃に対する報復を目的とする「信者の民の胸を癒やす」作戦の一環で、シャーム解放機構はこの作戦ですでにシリア軍兵士30人以上を殺害しているという。

シャーム解放機構はまた、「信者の民の胸を癒やす」作戦の一環として、シリア駐留ロシア軍司令部のあるフマイミーム航空基地をグラッド地対地ミサイルで攻撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月2日付)によると、シャーム解放機構が撃った30発以上のミサイルのうち、6発が基地の敷地内に着弾し、この砲撃で、ロシア軍兵士3人が死亡、11人が負傷、航空機1機が大破、車輌2台が炎上したという。

これに関して、SANA(5月2日付)は、緊張緩和地帯第1ゾーンで活動を続ける反体制武装集団が、県北部から地中海岸のジャブラ市郊外のブハドラムー村を砲撃し、住民1人が死亡、4人が負傷したと伝えた。

一方、ロシア当事者和解調整センターは、ハマー県北部のカルアト・マディーク町一帯で活動を続ける反体制武装集団が、シリア駐留ロシア軍司令部のあるラタキア県のフマイミーム航空基地に対して爆撃を試みた無人航空機(ドローン)複数機を撃破したと発表した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がアンカーウィー村を複数回にわたって爆撃した。

シリア軍がヘリコプターでカフルヌブーダ町を「樽爆弾」で爆撃するとともに、同地一帯を激しく砲撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月2日付)によると、これに対して、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令室がムガイル村とブライディージュ村間の街道に仕掛けた爆弾を爆破し、シリア軍の車輌1台を破壊、兵士多数を殺傷した。

また、トルコの支援を受ける国民解放戦線が、カフルヌブーダ町一帯に進攻しようとしたシリア軍を撃退した。

一方、SANA(5月2日付)によると、県北部で活動を続ける反体制武装集団が、シリア政府支配下のムハルダ市一帯やムハルダ火力発電所を砲撃し、物的被害が出た。

これに対して、シリア軍は、フワイズ村、タッル・フワーシュ村、カフルヌブーダ町、シャリーア村にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(アレッポ県1件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を21件(アレッポ県1件、イドリブ県3件、ハマー県16件、ラタキア県1件)確認した。

AFP, May 2, 2019、ANHA, May 2, 2019、AP, May 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 2, 2019、al-Hayat, May 3, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 2, 2019、Reuters, May 2, 2019、SANA, May 2, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, May 3, 2019、UPI, May 2, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団はアレッポ県北部各所を砲撃(2019年5月2日)

アレッポ県では、ANHA(5月2日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のタッル・ジージャーン村、タッル・マディーク村をトルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が砲撃した。

トルコ軍と反体制武装集団はまた、アフリーン郡シーラーワー町近郊のスーガーニカ村、バイナ村を砲撃した。

AFP, May 2, 2019、ANHA, May 2, 2019、AP, May 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 2, 2019、al-Hayat, May 3, 2019、Reuters, May 2, 2019、SANA, May 2, 2019、UPI, May 2, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊を激しく砲撃(2019年5月1日)

アレッポ県では、ANHA(5月1日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマーリキーヤ村、マルアナーズ村、スムーカ村、シャフアー・ダム一帯を砲撃した。

トルコ軍と反体制武装集団が発射した砲弾の数は30発以上に達したという。

トルコ軍はまた、ファーフィーン村近郊のハリーサ村に対しても砲撃を加えた。

これに対して、アフリーン解放軍団は精鋭を出し、トルコの占領下にあるアフリーン郡シャッラー村近郊のカトマ村でトルコ軍部隊を3度にわたり攻撃し、トルコ軍兵士9人を殺害、14人を負傷させたと発表した。

一方、トルコ占領下のジャラーブルス市では、オートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発し、住人複数が死傷した。

また、北・東シリア自治局の支配下にあるマンビジュ市の路上で爆弾が爆発し、住人2人が負傷した。

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ラッカ県では、ANHA(5月1日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるラッカ市内の公園に仕掛けらていた爆弾が爆発した。

死傷者はなかった。

AFP, May 1, 2019、ANHA, May 1, 2019、AP, May 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 1, 2019、al-Hayat, May 2, 2019、Reuters, May 1, 2019、SANA, May 1, 2019、UPI, May 1, 2019などをもとに作成。

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ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表はシャーム解放機構がシリア軍拠点や民間人を攻撃していると指摘、トルコとロシアに停戦を遵守するよう呼びかける(2019年5月1日)

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は、イドリブ県を中心とする緊張緩和地帯第1ゾーンに対するロシア・シリア軍の攻撃と、反体制武装集団との戦闘が激化していることに関して、シリアのアル=カーイダと目され、同地の軍事・治安権限を握るシャーム解放機構がシリア軍の拠点や民間人に対する攻撃を行うなかで、シリア軍がこうした攻撃への対抗措置を講じていると指摘、「トルコとロシアに停戦規定を遵守し続けることを呼びかける」と発表した。

一方、アスタナ12会議で審議された制憲委員会設置に関して、ペデルセン氏は今年の夏までにメンバーの選定が完了するとの見込みを示した。

ペデルセン氏は、制憲委員会メンバー150人のうち、市民社会から選ばれる代表メンバー50人のうち、6人が削除される必要があるとしたうえで、メンバーの選定が「善意と若干の妥協」で実現するだろうと述べた。

なお150人のうち50人はシリア政府、50人は反体制派が選定することになっており、この100人ついてはすでの合意されているという。

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他方、UNOCHA(国際連合人道問題調整事務所)のシリア危機事務所(在アンマン)のデヴィッド・スワンソン報道官は、ロシア・シリア軍のイドリブ県に対する攻撃で、病院・医療センター3カ所が利用不能になったことに関して、「こうした暴力は決して受け入れられない」と非難した。

AFP, May 1, 2019、ANHA, May 1, 2019、AP, May 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 1, 2019、al-Hayat, May 2, 2019、Reuters, May 1, 2019、SANA, May 1, 2019、UPI, May 1, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はシリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるハマー県、イドリブ県を「樽爆弾」で爆撃(2019年5月1日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がシャーム解放機構の支配下にあるカルアト・マディーク町、フワイズ村を爆撃した。

またシリア軍ヘリコプターも、カフルヌブーダ町、バーナ村に「樽爆弾」4発を投下した。

同監視団によると、シリア軍が4月30日以降に投下した「樽爆弾」は84発にのぼるという。

さらにシリア軍地上部隊も、カフルズィーター市、ラターミナ町、カフルヌブーダ町を激しく砲撃した。

これに対して、反体制武装集団がシリア政府支配下のムハルダ市を砲撃、トルコの支援を受ける国民解放戦線が声明を出し、ブライディージュ村にあるシリア軍基地を120ミリ迫撃砲で砲撃し、ロシア軍兵士4人を殺害したと発表した。

また、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令室も声明を出し、ブライディージュ村とムガイル村間でシリア軍の車輌を攻撃し、兵士多数を殺害したと発表した。

一方、SANA(5月2日付)によると、ラターミナ町で活動を続ける反体制武装集団がシリア政府支配下のムハルダ市を砲撃した。

これに対して、シリア軍はカルアト・マディーク町、ザカート村、アンカーウィー村、ジャアータ村、カッサービーヤ村一帯にあるシャーム解放機構、トルキスタン・イスラーム党、イッザ大隊(イッザ軍)の拠点を砲撃した。
https://www.sana.sy/wp-content/uploads/2019/05/04-660×330.jpg

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ドゥラル・シャーミーヤ(5月1日付)によると、シリア軍はアービディーン村近郊を避難民を乗せて移動していた車に「樽爆弾」を投下、3人が死亡、複数が負傷した。

またこのほかにも、シリア軍の爆撃で2人が死亡したという。

同サイトによると、ロシア・シリア両軍の爆撃を受けて、ハマー県ガーブ平原などの住民数千人が避難したという。

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機もシャーム解放機構の支配下にあるマアッルシューリーン村、ムシャイリファ村を爆撃した。

またシリア軍がフバイト村、アービディーン村、ムスタリーハ村を激しく砲撃した。

一方、SANA(5月2日付)によると、シリア軍がトゥラムラー村一帯にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

シリア軍はまた、ミンタール村、ハッターブ丘にあるトルキスタン・イスラーム党の拠点を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(ラタキア県1件、ハマー県1件、アレッポ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を20件(アレッポ県8件、イドリブ県3件、ハマー県8件、ラタキア県1件)確認した。

AFP, May 1, 2019、ANHA, May 1, 2019、AP, May 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 1, 2019、al-Hayat, May 2, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 1, 2019、Reuters, May 1, 2019、SANA, May 1, 2019、UPI, May 1, 2019などをもとに作成。

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シリア軍兵士100人が4月の1ヶ月だけでダーイシュの要撃により死亡(2019年4月30日)

バーディヤ24ネット(4月30日付)は、4月に入って、ヒムス県東部のスフナ砂漠で、ダーイシュ(イスラーム国)の要撃によって死亡したシリア軍兵士および親政権民兵の数が100人に達していると伝えた。

死亡した兵士・民兵のなかには士官15人も含まれているという。

AFP, April 30, 2019、ANHA, April 30, 2019、AP, April 30, 2019、al-Badiya 24, April 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2019、al-Hayat, May 1, 2019、Reuters, April 30, 2019、SANA, April 30, 2019、UPI, April 30, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団がアフリーン市近郊、タッル・リフアト市近郊を砲撃(2019年4月30日)

アレッポ県では、ANHA(4月30日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、シャッラー村近郊のマーリキーヤ村、マルアナーズ村を砲撃した。

トルコ軍と反体制武装集団はまた、アアザーズ市近郊のバイルーニーヤ村、アイン・ダクナ村、タッル・リフアト市一帯を砲撃した。

AFP, April 30, 2019、ANHA, April 30, 2019、AP, April 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2019、al-Hayat, May 1, 2019、Reuters, April 30, 2019、SANA, April 30, 2019、UPI, April 30, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はシャーム解放機構支配下のハマー県を「樽爆弾」で爆撃、「樽爆弾」使用は1年ぶり(2019年4月30日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がトゥラムラー村を爆撃した。

シリア軍はまた、フバイト村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がフワイジャ村一帯を爆撃した。

またシリア軍ヘリコプターがカフルヌブーダ町、サフル村、アリーマ村に対して「樽爆弾」を投下、バーブ・ターカ村、フワイズ村、カストゥーン村、カフルズィーター市、ラターミナ町を砲撃した。

シリア軍が「樽爆弾」を使用したのは1年ぶりだという。

これに対して、反体制武装集団もムハルダ市を砲撃、トルコの支援を受ける国民解放戦線は、県北部でシリア軍の拠点を対戦車砲で攻撃、破壊したと発表し、その映像を公開した。

一方、SANA(4月30日付)によると、反体制武装集団がムハルダ市の住宅街を砲撃し、住民1人が負傷した。

これに対して、シリア軍はハウワーシュ村、カルアト・マディーク町にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

シリア軍はまた、バーブ・ターカ村、フワイジャ村、カフルヌブーダ町、サフル丘、アリーマ村、カルカート村、ラターミナ町一帯を移動するシャーム解放機構に対しても攻撃を加えた。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月30日付)によると、シリア軍がフバイト村の医療センターを砲撃、センターは利用不能となった。

シリア軍はまた、フバイト村、アリーマ村、アービディーン村に「樽爆弾」を投下、2人が死亡、複数が負傷した。

一方、SANA(4月30日付)によると、シリア軍がフバイト村、トゥラムラー村、カッサービーヤ村、ウライニバ村、アービディーン村にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がザンマール町、ジャズラーヤー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件(ラタキア県5件、アレッポ県2件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を19件(アレッポ県13件、イドリブ県2件、ハマー県4件)確認した。

AFP, April 30, 2019、ANHA, April 30, 2019、AP, April 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2019、al-Hayat, May 1, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 30, 2019、Reuters, April 30, 2019、SANA, April 30, 2019、UPI, April 30, 2019などをもとに作成。

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