シャルア移行期政権の高官筋はパリで行われたシリア民主軍との交渉での政権側の姿勢を批判(2025年7月24日)

アフマド・シャルア移行期政権の高官筋は、イフバーリーヤ・チャンネルに対して、フランスのパリで行われたシリア民主軍との交渉での政権側の姿勢について以下の通り述べた。

・シリア国家は、国家の統一と主権的機関の原則に反するような、威圧や事前条件の押し付けに基づくいかなる言説も、過去にも将来にも受け入れない。
・真の国民対話は、武力による圧力の下ではなく、いかなる外部勢力にも頼らず、国家の統一とシリア国家の権威への完全なコミットメント、そして正統な機関への忠誠を通じてのみ実現される。
・「武器の放棄拒否」や「軍事ブロックの維持」といった主張は、完全に受け入れがたいものであり、統一国家軍の構築原則や、今年3月にアフマド・シャルア暫定大統領とマズルーム・アブディそうしれ間との間で署名された合意の基本と矛盾している。
・シリア軍機構の外にあるいかなる軍事組織も、国家にとって正当なものとは見なされず、武装の継続や国家機関からの分離を維持しようとするいかなる試みも、緊張と分断を深める道であり、包括的な国家的解決にはつながらない。
・スワイダー県や沿岸地域での出来事を口実に、国家機関への統合拒否やその意図を疑う行為は、断じて非難されるべきであり、世論を扇動し、事実を歪曲しようとする露骨な試みを反映している。
・シリア国家は、あらゆる困難にもかかわらず、スワイダー県での流血や内乱を防ぐために多大な努力を払い、引き続き全県でその国民的役割を果たしており、いかなる構成員の違いによっても区別を行っていない。
・シリア国民のアイデンティティは、特定の地域や軍事組織から形成されるのではなく、一つの憲法と統一された国家機関を有する国家への帰属を通じて築かれるものである。
・「独自のアイデンティティ」への呼びかけは、国民性の原則と矛盾し、いかなる状況下でも容認されない分離主義的な呼びかけである。
・シリア国家は、責任から逃れたことはなく、常に祖国の全人民を差別なく保護する唯一の当事者であり続け、平和と安定の実現に向けて、国民すべてとの対話を継続する。
・シリア政府は、持続的な政治的解決への唯一の道は、国家の庇護下へ戻り、いかなる先入観的条件や武力による脅迫、外部プロジェクトへの依存から離れた形で、国家主権と領土一体性の下で真剣な国民対話を開始することにあると強調した。

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なお、アラビーヤ・チャンネルは23日、速報でシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官がアフマド・シャルア移行期政権の関係者と会談するため、フランスの首都パリに到着したと報じていた。

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シリアの政治活動家、有識者らがシリア救国戦線を結成し、反体制派の統一と民意の回復を主唱(2025年7月24日)

シリア人権監視団ダルアーの囚人などによると、シリアの政治活動家、有識者らが、シリア救国戦線の結成を発表した。

同戦線は、現状をシリア史における「分岐点かつ決定的瞬間」と強調、反体制派の統一と民意の回復を主唱した。

マンスール・アブドゥッラーがXに転載した発足声明では、暫定憲法宣言の修正と3ヵ月以内に新たな国民会議の開催を現下の要求だとしたうえで、アフマド・シャルア移行期政権に対して今後以下の措置を講じるよう求めている。

1. スワイダー県における完全かつ恒久的な停戦の実施、医療・救援物資の迅速な直接搬入(市街地・村落・部族地域含む)、人的・物的損失への具体的な補償措置の即時実施。
2. 民間・人権・アラブ・国際機関の監督のもとで、すべての当事者による攻撃と違反行為の再発防止の保証。
3. あらゆる住民の強制移住の即時停止、シリア国内におけるいかなる人口構成の強制変更の非難、すべてのシリア人が自らの土地と家に戻る権利の承認。武力による事実変更はすべて違法かつ非難されるべきであり、法律によって処罰されるべきである。
4. 国家枠組み外のすべての武器を非合法と見なし、すべての軍事勢力は新たなシリア国家に武器を引き渡す義務を負うことを明確に宣言。この武装解除プロセスは、速やかに開催される全国包括会議のもとで時期と手続きが定められる。
5. 独立・中立的な調査委員会の設立。これは、人権団体およびその独立性と信頼性が認められたシリア市民社会組織からの代表者、人権専門家、監視員で構成される。
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ハサカ県アリーシャ・キャンプに収容されていた国内避難民(IDPs)45世帯231人がダイル・ザウル県に帰村(2025年7月24日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の管理下にあるアリーシャ・キャンプに収容されていた国内避難民(IDPs)45世帯231人がダイル・ザウル県に帰村した。

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アラビーヤ・チャンネル速報:シリア民主軍のアブディー総司令官がシャルア移行期政権の関係者と会談するためパリに到着(2025年7月23日)

アラビーヤ・チャンネルは、速報でシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官がアフマド・シャルア移行期政権の関係者と会談するため、フランスの首都パリに到着したと報じた。

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アサーイシュがダイル・ザウル県サアワ村の検問所でダーイシュのスリーパーセルの襲撃を受け、隊員1人が負傷(2025年7月23日)

ダイル・ザウル県では、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)がサアワ村の検問所でオートバイに乗った武装グループの襲撃を受け、隊員1人が負傷した。

シリア人権監視団によると、襲撃犯はダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのメンバー。

一方、シリア人権監視団によると、ガラーニージュ市で、住民2人がオートバイに乗った2人組の武装グループによって至近距離から銃撃され、死亡した。

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北・東シリア地域民主自治局の環境委員会は、新共同議長候補として2名を選出(2025年7月23日)

ANHAによると、

北・東シリア地域民主自治局の環境委員会(環境省に相当)は、新共同議長候補としてラシャー・アフマド・フドル氏とジュワーン・ムラード氏の2名を選出した。

両名の任命は、民主諸人民議会(議会に相当)の承認を経て、正式決定される予定。

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シリア民主評議会はスワイダー県における危険な治安情勢、武装衝突、民間人に対する暴力の激化を非難(2025年7月22日)

シリア民主評議会は、フェイスブックを通じて声明を出し、スワイダー県における危険な治安情勢、武装衝突、民間人に対する暴力の激化を極めて深い懸念を表明、事態が国をさらなる危機へと導き、宗派間・地域間の内部崩壊を予兆するものであるとしたうえで、その背景には、政治的行き詰まりと包括的国家の不在があると非難した。

声明では、すべて敵対行動の即時停止と、透明かつ独立した調査の実施、加害者の無差別かつ公正な責任追及を求めるとともに、すべての民主的・国家的勢力が参加する包括的な国民対話の開始、そして移行期正義に基づく新たな政治的枠組みの策定を目的とした国民会議の開催を緊急に呼びかけ、独裁の終焉、分権的・多元的な民主主義体制を通じた国民全体の実質的な参画の保障を訴えた。

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ハサカ県では、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるカーミシュリー市の国連事務所前で、ジャーナリストおよび活動家ら数十人がスワイダー市での暴力と殺害に抗議し、平和を訴える連帯デモを実施した。

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ベドウィン・部族系武装勢力が停戦違反を繰り返す:「部族軍」を名乗る武装勢力がシャフバー町、ウンム・ザイトゥーン村などを無人航空機で攻撃(2025年7月21日)

シリア人権監視団によると、ベドウィン・部族系武装勢力による停戦違反が各所で確認され、ウンム・ザイトゥーン村・スワイムラ村間、シャフバー町近郊のシーハーン丘およびドゥルーズ派の聖地であるシーハーン霊廟、アリーカ村に対して迫撃砲や無人航空機による攻撃が行われた。

スワイダー24によると、無人航空機による攻撃が、停戦合意を破った武装集団によってシャフバー町の防衛線に対して行われた。

スワイダー24によると、ウンム・ザイトゥーン村で交戦が確認された。

スワイダー24によると、アリーカ村に迫撃砲弾が着弾した。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン・部族系武装勢力はシャフバー町を、赤外線カメラを搭載した無人航空機で複数機で攻撃し、住民9人が負傷した。

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シリア人権監視団によると、ウンム・ザイトゥーン村でも、ドゥルーズ派武装勢力とベドウィン・部族系武装勢力が一進一退の戦闘を繰り広げた。

スワイダー24によると、「部族軍」を称する武装勢力がウンム=ザイトゥーン村近郊の穀物サイロを攻撃した。

また、シャフバー町を無人航空機で攻撃したのもこの武装勢力だという。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン・部族系武装勢力は、ドゥルーズ派の最高宗教指導者のヒクマト・ヒジュリー師の出身地であるカナワート市に向かって進攻を開始し、ドゥルーズ派武装勢力側との戦闘で4人が死亡した。

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スワイダー24は、スワイダー市での国防省・内務省の合同部隊(の制服を着た要員)によるドゥルーズ派に対する虐殺の映像を公開した。

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シリア人権監視団によると、7月13日以降の戦闘、処刑、イスラエル軍の爆撃などでの死者は1,265人となった。

内訳は以下の通り:
●スワイダー県の住民:609人(民間人104人を含む。うち子ども6人、女性16人)
●国防省および内務省治安部隊の要員:440人(うちベドウィン部族出身者32人、レバノン国籍の武装要員1人を含む)
●イスラエルの爆撃によって死亡した国防省・内務省の要員:15人
●国防省の庁舎へのイスラエル爆撃で死亡:3人(女性1人、不明身元2人)
●交戦中に死亡した報道関係者:1人
●国防省・内務省の要員による処刑で死亡:194人(女性28人、子ども8人、高齢男性1人を含む)
●ドゥルーズ派武装勢力による処刑で死亡したベドウィン・部族の住民:3人(女性1人、子ども1人を含む)

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シリア人権ネットワークによると、7月13日以降、少なくとも558人が死亡、783人以上が負傷した。

死者のうち、女性17人、子ども11人、医療関係者6人(うち女性3人)、報道関係者2人。

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ドゥルーズ派武装勢力側は、善意の証として拘束していたベドウィン・部族系武装勢力の捕虜約1300人を釈放(2025年7月21日)

シリア人権監視団によると、ドゥルーズ派武装勢力側は、善意の証として、拘束していたベドウィン・部族系武装勢力の捕虜約1300人を釈放した。

今後48時間以内に、それ以外のベドウィン・部族系武装勢力、国防省・内務省の要員も釈放される見込みで、これに対して、ベドウィン・部族系武装勢力側もドゥルーズ派の捕虜110人を解放すると見られる。

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尊厳のシャイフ軍団の指導者であるライス・バルウース氏がビデオ声明でヒジュリー師を非難:尊厳の男たち運動は声明でこれを否定(2025年7月21日)

尊厳の男たち運動の創設者であるワヒード・バルウース師(2025年9月に戦死)の息子で、尊厳のシャイフ軍団の指導者であるライス・バルウース氏は、イフバーリーヤ・チャンネルを通じてビデオ声明を出し、スワイダー県で続く衝突や人道危機に関して、「もう一方の当事者」に責任があると述べ、ドゥルーズ派の最高宗教指導者のヒクマト・ヒジュリー師を暗に非難した。

ライス氏は、アフマド・シャルア移行期政権と地元指導者たちとの間で調整役を務めてきたが、ヒジュリー師に忠誠を誓う諸派の反発に直面していた。

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尊厳の男たち運動はフェイスブックを通じて声明を出し、この発言について、イフバーリーヤ・チャンネルなどの公式メディアを通じて流布された内容を否定するとしたうえで、これらメディアを、組織的な情報操作を通じて無辜の血を流す共犯者であると見なすと表明した。

また、公式フェイスブック・アカウント以外から発出されたあらゆる声明やコメントは、尊厳の男たち運動の立場を一切代表するものではないと強調した。

声明では、ライス・バルウース氏のインタビューについて、同氏が尊厳の男たち運動の一員でも幹部でもないと強調した。

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さらに、別の声明では、戦闘で殉教した46人の指導者・戦闘員の氏名を公表した。

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ダイル・ザウル県バーグーズ村で、ユーフラテス川を渡ってオートバイを運搬しようとしていた密輸業者の男性がシリア民主軍に銃撃され死亡(2025年7月20日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、バーグーズ村で、ユーフラテス川を渡ってオートバイを運搬しようとしていた密輸業者の男性が、シリア民主軍に銃撃され死亡した。

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スワイダー軍事評議会:スワイダー県での人道的侵害と蹂躙を「ダーイシュとヌスラ戦線による過去の攻撃の延長線上にある」と非難、徹底抗戦を改めて表明(2025年7月20日)

ANHAによると、スワイダー軍事評議会は国際世論に向けて声明を出し、スワイダー県で無辜の民間人に対する忌まわしい人道的侵害と蹂躙が繰り返されているとしたうえで、これを「ダーイシュ(イスラーム国)およびヌスラ戦線(現アフマド・シャルア移行期政権)による過去の攻撃の延長線上にある」と非難した。

また、停戦合意が成立したとの一連の発表にもかかわらず、「現場では何の効果も見られず、同胞の血が抑止されることなく流されている」と指摘、アフマド・シャルア移行期政権の対応について、「これまでに誠意ある応答や具体的な対応は何ひとつ得られていない」と失望を露わにした。

そのうえで、スワイダー軍事評議会は、独立した報道機関および国際的な専門委員会に対して、ドゥルーズ派住民に対する集団虐殺の犯罪を緊急に記録・調査するよう強く求めたるとともに、引き続き抵抗を続けスワイダー県を防衛すると表明した。

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北・東シリア地域民主自治局はスワイダー県の住民に向けた緊急人道支援車輌隊の準備を完了(2025年7月20日)

ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局は、スワイダー県の住民に向けた緊急人道支援車輌隊の準備を完了した。

車輌隊は現在、支援物資を届けるための安全な通行回廊の確保を待っている状況にあるという。

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スワイダー県では、停戦合意成立以降もベドウィンや部族からなる武装勢力による攻撃を受けて、ドゥルーズ派武装勢力との間に戦闘発生(2025年7月20日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、停戦合意が成立したにもかかわらず、19日深夜から20日未明にかけて、シャフバー町とウンム・ザイトゥーン村を結ぶ街道沿線で、散発的な交戦が確認された。

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シリア人権監視団によると、ベドウィンや部族からなる武装勢力がアリーカ村、リーマ村、ハーズィム村、シャフバー町を攻撃、ドゥルーズ派武装勢力との間で戦闘となった。

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シリア人権監視団によると、このうちアリーカ村に進攻した部族系武装勢力に関しては、スワイダー県に至るすべての街道を封鎖しているシャルア移行期政権当局が意図的に進入を許したとの疑問が噴出しているという。

停戦合意の成立を受けて、アフマド・シャルア移行期政権の内務省治安部隊は、緊張緩和のため、スワイダー県に通じる道路に土嚢や盛り土によるバリケードを設置し、これを封鎖し、各地の部族系武装勢力の進入・参戦を阻止、救急車を除く車輌の通行を遮断している。

なお、ドゥルーズ派武装勢力は戦闘の末、アリーカ村、リーマ村、ハーズィム村を制圧した。

一方、捕虜交換が予定されていたウンム・ザイトゥーン村では、ベドウィン・部族系武装勢力が進攻、ドゥルーズ派武装勢力と戦闘となった。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン・部族系武装勢力がウンム・ザイトゥーン村を砲撃、これを受けて捕虜交換の実施は見送られた。

捕虜交換の2段階からなり、第1段階は19日にドゥルーズ派の女性4人とベドウィン側の若者1人がそれぞれ解放されたが、20日に予定されていた第2段階は中止された。

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シリア人権監視団によると、ブスターン村、ダーマー村、ナジュラーン村でベドウィン・部族系武装勢力の大規模集結が確認された。

この動きは、近隣村落への新たな進攻の準備と見られる。

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SANAによると、民間防衛機構(旧民間防衛隊、ホワイト・ヘルメット)は声明を出し、7月16日にスワイダー市内で消息を絶った緊急対応センター責任者であるハムザ・アマーリーン氏の即時釈放を、同市の関係当局に対して改めて強く求めた。

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シリア人権監視団によると、7月13日(日)以降の戦闘や処刑による死者は1,120人に上っている。

内訳は以下の通り:
●スワイダー県民:531人(うち民間人104人、子ども6人、女性16人)
●国防省・内務省総合治安局関係者:373人(うちベドウィン18人、レバノン国籍戦闘員1人含む)
●国防省・内務省職員:15人(イスラエルの爆撃により死亡)
●市民3人(うち女性1人、不明者2人。イスラエルの国防省庁舎への爆撃で死亡)
●報道関係者1人(スワイダー県での戦闘中に死亡)
●国防省・内務省関係者による処刑:194人(うち女性28人、子ども8人、高齢男性1人)
●ドゥルーズ派武装勢力による処刑:3人(ベドウィンの女性1人と子ども1人含む)

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ABC Newsによると、国連国際移住機関(IOM)によれば、今回の戦闘により計128,571人が避難を強いられているという。

このうち、前日(7月19日)に避難したのは43,000人は達するという。

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保健省はスワイダー県に医療支援車輌隊を派遣するが、シリア赤新月社の物資以外の搬入を拒否される:外務在外居住者省はヒクマト・ヒジュリー師とイスラエルを批判(2025年7月20日)

SANAによると、保健省は、前日の停戦合意を受けるかたちで、スワイダー県に医療支援車輌隊を派遣した。

車輌隊には、完全装備の救急車20台、専門医療チーム、大量の医薬品および救急資材が含まれており、停戦合意を受けて設置された回廊を通じて、早朝にスワイダー国立病院に向けて出発した。

ムスアブ・アリー保健大臣によると、車輌隊は数日前に準備されていたが、イスラエル軍の爆撃で派遣ができずにいたという。

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しかし、SANAによると、「ヒクマト・ヒジュリーに属するグループ」が車輌隊の進入を阻止した。

保健省のアフマド・アブドゥッラー広報局長はSANAに対して、車輌隊が「ヒクマト・フジュリーによって受け入れを拒否された」としたうえで、アラブ赤新月社の支援物資搬入の搬入のみが認められ、車輌隊は、アリー保健大臣、ヒンド・カバワート社会社会問題労働大臣、ラーイド・サーリフ緊急事態災害大臣ら保健省、社会問題労働省、緊急事態災害省の関係者らからなる代表団とともに首都ダマスカスに引き返したと説明した。

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シリア人権監視団によると、人道支援物資を積んだトラックなどからなる車列が、ダルアー県のブスラー・シャーム市とスワイダー県のバカー村を結ぶ街道を通じて、スワイダー県内に入り、スワイダー市方面とサルハド市訪問に向かった。

この車列は、アフマド・シャルア移行期政権の治安部隊を護衛として伴わないとの条件のもと、受け入れを認められた。

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シリア外務在外居住者省は、フェイスブックなどを通じて声明を出し、「ヒクマト・ヒジュリーに属する違法武装勢力」がスワイダー県への車列隊の立ち入りを阻止したことを強く非難した。

また、スワイダー県の治安の悪化は、イスラエルの露骨な介入と、それに伴うシリアの治安部隊の撤退によるものだと非難した。

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ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部は、フェイスブックを通じて声明を出し、スワイダー県に届けられた人道支援を提供した国際機関や団体に謝意を示すとともに、スワイダー県に対する攻撃の即時停止、暴力と憎悪を煽ることを目的とした偽情報や悪意ある噂の流布の中止を改めて求めた。

また、別の声明では、民間人に対する殺害、略奪行為が続いていることを受けて、以下の通り要求した。

スワイダー県のドゥルーズ派住民を襲った痛ましく悲劇的な出来事、そして無辜の民間人に対して行われた凄惨な虐殺を受けて、我々は改めて以下の要求を表明する:

●あらゆる軍事攻撃の即時停止。ダマスカス政府に属するすべての部隊(軍、治安機関、民兵)を、山岳(ジャバル・ドゥルーズ)地帯およびその周辺の町村から完全に撤収させること
●住民どうしの連絡・連携を確保し、人質の交換および即時解放を可能にするため、インターネットおよび通信手段の緊急的な復旧。合意の成功と安全な履行を保証するため、関係各国による国際的保証のもとで実施すること

我々はスワイダー全域の住民に対し、この目的の達成に向けて最大限の責任感と協力精神を持って臨むよう呼びかける。
本件(捕虜交換)は本日午後6時、ウンム・ザイトゥーン村の広場にて実行に移されるべきである。
すべては、我々の息子、娘たち、そして子供たちが平穏無事に戻ってくるために。

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在シリア米国大使館:バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使がシリア民主軍のアブディー総司令官と会談(2025年7月19日)

在シリア米国大使館は、Xを通じて、トーマス・バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使がシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官と会談し、現在のシリア情勢および平穏と安定を回復するための緊急措置の必要性について協議したと発表した。両者はまた、すべてのシリア国民にとって平和で繁栄し、包摂的かつ安定した未来を実現するために、統一されたシリアへの統合に向けた現実的な方策についても話し合った。彼らは、「いまこそ団結の時である」という点で一致した。

バッラク大使はまた、マズルーム総司令官の指導力と、シリアにおけるISISとの戦いにおけるSDFの継続的な協力関係に対して謝意を表した。

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アル・モニターが7月22日に伝えたところによると、会談は、ヨルダンの首都アンマンで行われ、前回の首都ダマスカスでの会談と比べて、その雰囲気はきわめて良好だったという。

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ハサカ県でアサーイシュの隊員5人が麻薬密売犯との撃ち合いで死傷(2025年7月19日)

ハサカ県では、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)がカーミシュリー市南のタルタブ村で、麻薬密売人の自宅に対する強制捜査を実施したが、その打ち合いとなり、隊員1人が死亡、4人が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるアブー・ハシャブ村近くの分岐点付近で、銃で殺害された男性が遺体で発見された。

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スワイダー県各所でベドウィン系武装勢力とドゥルーズ派武装勢力の戦闘が続くなか、ドゥルーズ派武装力はスワイダー市からベドウィン系武装勢力を排除、シャルア移行期政権側は無人航空機で攻撃(2025年7月19日)

SANAによると、スワイダー市内では、ベドウィン系武装勢力とドゥルーズ派武装勢力の衝突が続いた。

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イナブ・バラディーは、ダルアー県に避難したベドウィン系住民らの話として、ドゥルーズ派武装勢力が、スワイダー県内のモスクにベドウィン系住民を集めて、人間の盾としていると伝えた。

シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装勢力に加勢するために各地から参集した部族系武装勢力の参戦を受けて、サファー丘陵地帯などで新たに戦闘が発生した。

また、ダマスカス郊外県のジャルマーナ市でも断続的な交戦が発生した。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装勢力、国防省・内務省の合同部隊がマジャイミル村を砲撃、ムトゥーナ村、ラーヒサ村を攻撃した。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装勢力、国防省・内務省の合同部隊がカフル・ラフフ村、スワイムリー村を襲撃、ウンム・ザイトゥーン村を砲撃し、住民らが死傷、略奪が行われた。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装勢力、国防省・内務省の合同部隊がウルガー村方面からスワイダー市内に進攻、ドゥルーズ派武装勢力と各所(サウラ地区、住宅地区、西部および北部など)で激しい市街戦を繰り広げた。

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シリア人権監視団によると、スワイダー市でドゥルーズ派武装勢力が大規模な犯行を行い、イムラーン交差点などで激しい戦闘が発生、ベドウィン系武装勢力は19日夜までに市内から撤退した。

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シリア人権監視団によると、アリーカ村にベドウィン系武装勢力と国防省・内務省の合同部隊が進攻し、ドゥルーズ派武装勢力と激しい戦闘になった。

また、戦闘では、シャルア移行期政権所属の無人航空機による村への攻撃が行われた。

一方、シャフバー町で両者が交戦した。

シリア人権監視団によると、7月13日以降、衝突、処刑、イスラエルの爆撃などによる死者は、合計940人に達した。

死者の内訳は以下の通り:
●スワイダー県住民:406人(うち民間人80人、子ども4人、女性4人を含む)
●国防省部隊および内務省総合治安機関:330人(うち部族系ベドウィン出身者18人)
●国防省および内務省の要員:15人(イスラエルの爆撃により死亡)
●国防省庁舎へのイスラエル爆撃による死亡:3人(女性1人、身元不明者2人)
●スワイダー県での戦闘中に死亡した報道関係者:1人
●国防省および内務省の要員による処刑:182人(女性26人、子ども6人、高齢男性1人を含む)
●ドゥルーズ派武装勢力による処刑:3人(ベドウィン、うち女性1人と子ども1人)













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ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部は停戦合意の内容を明らかにする一方、停戦違反が行われていると非難、尊厳の男たち運動も停戦違反を非難(2025年7月19日)

ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部は、フェイスブックを通じて声明を出し、トーマス・バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使が発表したスワイダー県をめぐる停戦合意について、以下の通り表明した。

保証国の仲介によって行われた交渉に基づき、以下の点について合意が成立した。
1. 治安部隊の展開:スワイダー県の行政境界外に(内務省)総合治安局の検問所を設置し、衝突の制御および武装集団の侵入防止を図る。
2. 県境の村々の管理:合意成立から48時間の間、いかなる勢力も県境の村々への進入も禁止される。これは先方の治安部隊の展開を円滑に行い、不意の攻撃を防ぐためである。
3. ベドウィンの部族の対応:県内に残る部族出身住民については、現地の武装勢力の保護のもと、安全かつ確実に退避することが認められる。他のいかなる勢力による妨害や攻撃も認められない。
4. 人道的退避ルートの確保:緊急および人道的ケースのための安全な退避ルートとして、以下の二つの通過地点を設ける。
・ブスル・ハリール市
・ブスラー・シャーム市
5. 地元グループの動きの制限:スワイダー県内の地元グループに対しては、県境外への移動を控え、いかなる挑発行為や戦闘的行動も回避するよう求める。
6. 合意違反への責任:本合意の枠組みを逸脱した行動については、それを行った当事者が単独で完全な責任を負う。
7. 若者への呼びかけ:我々は、土地と名誉を守る若者たちに対し、最大限の責任と高い調整能力をもって、平和な市民生活を脅かすこの苦境を終わらせるよう呼びかける。

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しかし、ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部は、その約10時間後に発表した別の声明で、以下の通り停戦違反を非難した。

我々は先の声明に付け加え、以下のことを強く確認する。我々マアルーフィーヤ派(ドゥルーズ派のこと)は、これまで常に誓約と契約を守る者であり、この数日間は純粋に自衛の立場をとってきた。そして我々は和解への第一歩を踏み出した。しかし、遺憾なことに、相手側は停戦の合意を守らず、悪党は攻撃を続け、人類すべてが恥じるような非道な犯罪と違反行為を継続している。このため我々は、停戦合意を保証した国々に対して、その責任を果たし、義務を全うし、スワイダーにおけるドゥルーズ派住民に対するこのテロ攻撃と集団虐殺を即時に止めるよう、また、シリア国内のドゥルーズ派に対して直接的な国際保護を課すよう強く求める。我らにとって十分なのは、アッラーであり、最良の助け手である。

 

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尊厳の男たち運動は、フェイスブックを通じて声明を出し、アフマド・シャルア移行期政権の支援を受けた「テロ組織」が村や町を攻撃し、平和な市民を襲い、彼らの財産を焼き払い、世界の目の前で人権侵害を犯し続けていると非難した。

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スワイダー軍事評議会は声明を出し、スワイダー県の主要戦略拠点の大半を掌握したと発表(2025年7月18日)

ANHAシリア人権監視団によると、尊厳の男たち運動、山地旅団などからなるスワイダー軍事評議会は声明を出し、スワイダー県の主要戦略拠点の大半を掌握したと発表、残る散発的な戦闘が続く地点においても作戦を継続する方針を示した。

声明ではまた、イドリブ県などから侵入した過激派と砂漠地帯(バーディヤ)から侵入したダーイシュ(イスラーム国)の攻撃に対しても激しく応戦していると付言した。

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スワイダー県でドゥルーズ派武装勢力とベドウィン系武装グループの戦闘が激化:ヒムス県、ダイル・ザウル県、イドリブ県の部族武装グループがスワイダー県入り(2025年7月18日)

シリア人権監視団は、スワイダー県での人道状況が悪化し、スワイダー市などの都市機能が完全に麻痺しているなか、住民が水、食料品、医薬品などの基本的な生活必需品を確保するための緊急の人道回廊の開設を求めていると発表した。

また前線に近いマズラア町、カナーキル村、サアラ村などから多くの住民が避難を余儀なくされているという。

シリア人権監視団によると、サフラト・バッラータ村、ルバイン村などから避難民も流出した。

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スワイダー24によると、スワイダー県西部・北部・北東部の3つの戦線で戦闘が続き、県外からの武装グループが参集するなかで人道危機が同県で深刻化し、この数日間でスワイダー市および西・北部の村々から8万世帯以上が、ヨルダン国境地帯に向かって避難した。

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ダルアー県はフェイスブックを通じて、アンワル・ターハー・ザウビー知事の指示のもと緊急委員会が設置、スワイダー県からの避難民のニーズへの支援を行っていると発表した。

発表によると、支援はベドウィン系住民への(ドゥルーズ派の)襲撃で避難を余儀なくされえた1,000世帯以上を対象として行われており、避難民は主にブスラー・シャーム市、マアルバ町、東ガーリヤ村、フラーク市、イズラア市、ブスル・ハリール市などに身を寄せている。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装グループがズカイル村近郊に進攻、別のグループがワルガー村、マズラア村に展開、ドゥルーズ派と断続的に交戦、住民が所有する家屋や商店に放火した。

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シリア人権監視団によると、戦闘はまた、大スーラ村付近でも確認された。

シリア人権監視団によると、18日夕刻には、スワイダー市内の複数の住宅地およびドゥルーズ派武装勢力の拠点に対して、激しい砲撃とロケット弾による攻撃が加えられた。


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シリア人権監視団によると、ヒムス県の部族からなる3つの部隊が数百人規模の戦闘員を率いてスワイダー県に向かった。

また、ダイル・ザウル県からも部族の武装グループが移動を開始した。

シリア人権監視団スワイダー24によると、これら部族の武装グループは、スワイダー県東のバーリク村周辺に集結した。

このほか、イドリブ県からも武装グループがスワイダー県に向かった。

さらにダマスカス県アッバースィーン広場でも、スワイダー県に向かう武装グループが多数確認された。

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民間防衛機構(旧民間防衛隊(ホワイト・ヘルメット))はテレグラムを通じて、スワイダー市内での避難任務を実施するために現地入りしていた同機構の緊急対応センター責任者であるハムザ・アマーリーン氏との連絡が途絶えたと発表した。

アマーリーン氏は18午後4時半頃に民間防衛機構の車輛でスワイダー市に入り、国連チームからの避難支援要請に対応していた。

アマーリーン氏に保護されて避難していた女性によると、同氏は、スワイダー市内のイムラーン交差点で地元の武装勢力に車を止められ、連行されたという。

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シリア人権監視団によると、7月13日に始まった一連の戦闘、即決処刑、イスラエルによる爆撃による死者数は合計で638人に達した。

内訳は以下の通り:

●スワイダー県の住民:219人、うち73人は民間人(子ども4人、女性4人を含む)
●国防省と内務省治安部隊の要員:285人(このうち18人はベドウィン)
●イスラエルの爆撃で死亡した国防省および内務省の兵士・隊員:15人
●国防省庁舎(ダマスカス県)へのイスラエルの爆撃による死者死亡:3人(女性1人と身元不明2人)
●スワイダーでの戦闘中に死亡したジャーナリスト:1人
●国防省と内務省の合同部隊による処刑の犠牲者:112人(うち女性13人、子ども3人、高齢男性1人)
●ドゥルーズ派武装勢力によって処刑されたベドウィンの民間人:3人(女性1人と子ども1人を含む)

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シリア人権ネットワークによると、7月13日から18日までの期間に、スワイダー県で少なくとも321人のシリア人(うち子ども6人、女性9人(そのうち1人は孫の死の報を受けて心臓発作で死亡))が殺害され、さらに436人以上が重軽傷を負ったことを明らかにした。

この数字は、同ネットワークが入手・検証した初期情報に基づいており、今後の情報更新により修正される可能性があるという。

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ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部はスワイダー県を「被災地」としたうえで、北・東シリア地域民主自治局の支配地を結ぶ街道の開設を要求(2025年7月17日)

ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部は、フェイスブックを通じて以下の通り声明を出し、スワイダー県から「テロリスト」を排除したとしたうえで、同県が「被災地域」であると宣言、北・東シリア地域民主自治局社会問題労働委員会の呼びかけに対応するため「クルド人の兄弟たちに至る街道」の開設と要求、またヨルダン国王のアブドゥッラー2世に対してスワイダー県とヨルダンを結ぶ国境通行所を開放するよう求めた。

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ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部はまた、フェイスブックを通じて、ヒクマト・ヒジュリー師のビデオ声明を発表した。

声明の内容は以下の通り。

親愛なる我らの息子たちへ。
我々はこの土地に生きる民であり、共生の理念と倫理を信じてきた。これからも、いかなる困難や侵害があろうとも、平和の精神に基づいた生き方に揺るぎなく従い続ける。
我々は、過去に宗派間で起きた苦しみや攻撃を一度も憎しみによって返したことはない。これは新たな宣言ではなく、これまでの歴史を通じて我々が堅持してきた姿勢であり、国家的パートナーシップの精神と、社会のあらゆる構成員と協調して生きるという責任の延長である。
我々は、治安と安定を損なう者すべてに対して責任を問う。そして、破壊行為や挑発を行う者は自分自身しか代表しておらず、その行いがいかなる宗派や地域を代表するものでもないことを強調する。
現在の悲惨な状況は、政府の過激的かつ誤った政策と攻撃的対応の結果である。
我々は改めて、団結の精神と排除の拒否、そしてすべての人々との共存と協力の意思を確認する。尊厳を守り、叡智と対話による平和的解決の扉を開くことを呼びかける。
平和と慈悲があなた方にありますように。

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シリア民主軍所とアサーイシュがラッカ県での治安作戦でダーイシュのメンバーと見られる30人以上を逮捕(2025年7月17日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市で、シリア民主軍所属の特殊部隊と北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)が2回の治安作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーと見られる30人以上を逮捕した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア民主軍の拘置施設から逃走を試みた青年(アカイダート部族)が、同軍兵士によって射殺された。

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北・東シリア地域民主自治局はスワイダー県で悪化する人道状況に対応するため、同県住民に向けた緊急人道支援物資の提供を行う用意があると発表(2025年7月17日)

ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の社会問題労働委員会は声明を出し、スワイダー県で悪化する人道状況に対応するため、同県住民に向けた緊急人道支援物資の提供を行う用意があると発表した。

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ラッカ県では、ANHAによると、県の部族長および名士たちは、スワイダー県での衝突について声明を出し、民間人への違法行為を非難した。

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ハサカ県では、ANHAによると、カーミシュリー市で、シャルア移行期政権に所属する武装勢力によるスワイダー県のドゥルーズ派への組織的な人権侵害に抗議する女性らによるデモが行われた。

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ダーイシュのスリーパーセルがダイル・ザウル県でアサーイシュの隊員2人が乗った車輛を襲撃(2025年7月16日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ヒサーン村で、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのメンバーが北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)の隊員2人が乗った車輛を襲撃、負傷させた。

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シリア民主軍のアブディー総司令官:シャルア移行期政権によるスワイダー県での女性や子どもの殺害、宗教的象徴への冒涜を非難(2025年7月16日)

シリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官は、Xを通じて以下の通り発表した。

我々のもとには、スワイダー県の人々から、民間人のための安全な避難ルートを確保し、彼らを標的とした攻撃を止めてほしいという切実な訴えが届いている。
女性や子どもの殺害、宗教的象徴への冒涜は、人道にもシリア人の価値にも反する重大な犯罪であり、こうした侵略行為は直ちに停止され、責任者は厳しく追及されなければならない。
14年に及ぶ戦争を経て、これ以上の流血は終わらせるべき時が来た。シリアの再建は報復ではなく、対話と理性によってこそ成し遂げられる。
スワイダー県のドゥルーズ派住民の問題は国家の問題であり、その解決は憲法的な手続きと対話を通じてなされなければならない。

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ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局のユーフラテス地域は声明を出し、スワイダー県の住民を標的としたアフマド・シャルア移行期政権の攻撃を強く非難し、「悪質な手段によって宗派間の分裂と対立を煽ることを目的としている」と断じた。

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スワイダー市などで戦闘続き、シャルア移行期政権の国防省と内務相の合同部隊による即決処刑、略奪が多発(2025年7月16日)

SANAによると、国防省の広報通信局は、スワイダー市の有力者たちとの間で停戦合意が結ばれた後にもかかわらず、法に反する武装グループが再び市内でシリア軍および内務省治安部隊を攻撃したと発表し、これに対する軍の正当な報復権についてはこれまでの通達でも明確にされていたと強調した。

国防省はSANAの取材に対し、「軍部隊は現在もスワイダー市内における発砲源に対して反撃を継続しており、市民の安全と被害回避を最大限に考慮しつつ、避難した市民が安全に帰宅できるよう努めている」と述べた。

これに関して、シリア人権監視団は、スワイダー国立病院が国防省と内務省の合同部隊の包囲を受けており、攻撃・突入の脅威に晒されているとして発表の内容を否定した。

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一方、スワイダー24は速報などで以下の通り伝えた。

23:55 スワイダー市の住宅街や周辺の村々に対して2時間以上にわたって砲撃が続く中、各地で衝突が継続した。

01:32 サアラ村で15日、80歳代のムルヒジュ・シャーヒンさんが、村に進攻してきたシャルア移行期政権の国防省と内務省の合同部隊によって髭を無理やり剃られるなどの嫌がらせを受けたのちに処刑された。

9:36 スワイダー市、サフワト・ブラータ村、ラッサース村が激しい砲撃を受け、死傷者が出たとの情報が伝えられる一方、スワイダー市の病院への道が遮断され、救急搬送に支障が生じている。

10:51 スワイダー市で医師のトルアト・アーミル氏が即決処刑された。

11:36 スワイダー国立病院周辺に砲弾が着弾。

14:02 前政権に対する闘争で知られる医師のフサーム・シューフィー氏の娘ターラーさんが頭部を狙撃されて死亡。

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スワイダー24は、スワイダー市内で掃討作戦を行うアフマド・シャルア移行期政権の国防省と内務省の合同部隊に、ダーイシュ(イスラーム国)が使用していたマークを付けている戦闘員が含まれていると伝えた。

また、シリア人権監視団は、ダーイシュのマークを胸に付けたシリア国防省第82旅団の兵士の映像を公開した。

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16:42 シャルア移行期政権の国防省と内務省の合同部隊による即決処刑が多発していることを受けて、スワイダー県全域で大規模な蜂起が発生、街中では拡声器を通じて、「自らの土地と名誉を守るために立ち上がれ」と、住民に対する呼びかけが行われた

18:37 スワイダー市のカナワート通りのキリスト教会付近、「マサーキン・フドル地区などで、家宅侵入、砲撃、略奪、人道危機が続いた。

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シリア人権監視団によると、アフマド・シャルア移行期政権の国防省と内務省の合同部隊による住民の財産への略奪が多数確認された。

また、シリア人権監視団によると、スワイダー国立病院一帯で戦闘が続くなか、人道状況が悪化、医療スタッフや支援物資が市外から到達できない状態が続いた。

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ANHAシリア人権監視団などによると、イスラエル軍の首都ダマスカスなどに対する爆撃を受けるかたちで、スワイダー市に進攻していたアフマド・シャルア移行期政権の国防省および内務省の合同部隊が深夜に撤退を開始した。

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シリア人権監視団によると、13日朝から始まった戦闘、即決処刑、さらにイスラエルによる爆撃による全体の死者数は302人に達した。

内訳は以下の通り:

●スワイダー県出身の住民:82人(うち4人は子供、4人は女性)
●国防省および公安部所属の兵士:183人(うち18人は遊牧民部族)
●イスラエルの爆撃によって死亡した国防省・内務省所属の兵士:10人
●国防省および内務省所属の兵士によって即決処刑された市民:27人(うち女性4人、高齢者1人を含む)

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内務省とシリア・ドゥルーズ・ムワッヒーディーン・ムスリム本部はスワイダー市での戦闘停止合意を交わしたと発表:尊厳の男たちは徹底攻勢を、ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部は米国、イスラエルの救援を呼びかける(2025年7月16日)

内務省は、フェイスブックなどを通じて声明を出し。スワイダー県における治安と安定の回復、県民の要望への対応、ならびに国民の権利を保障する責任を再確認し、14項目からなる停戦合意が成立したと発表した。

1. 即時の全面的軍事行動の停止
2. 監視委員会の設置
3. スワイダー市内および周辺への治安部隊と警察検問所の設置
4. 県出身の優秀かつ誠実な警察官の登用
5. 民家と私有財産の不可侵を尊重
6. 重火器の整理と武装解除に向けた調整
7. スワイダー県の完全な国家への統合
8. 国の行政機関の再始動
9. 市民の権利保障と平等の促進
10. 真相究明委員会の設置
11. ダマスカス・スワイダー街道の安全確保
12. 水・電力・燃料・医療などの基本サービスの提供
13. 拘束者の釈放と行方不明者の確認
14. 合意履行監督のための合同委員会の設置

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シリア・ドゥルーズ・ムワッヒーディーン・ムスリム本部も、フェイスブックを通じて声明を出し、同様の合意に至ったと発表した。

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尊厳の男たち運動はフェイスブックを通じて声明を出し、撤退を伴わない停戦合意は一切容認できないとしたうえで、徹底抵抗を継続すると発表した。

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ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部は、フェイスブックを通じて声明を出し、アフマド・シャルア移行期政権について「不正によって独裁的な支配勢力の仮面はすでにはがれ落ちた」としたうえで、ドナルド・トランプ米大統領、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子、ヨルダンのアブドゥッラー2世国王らに対してスワイダー県を救うよう呼びかけた。

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ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部はまた、フェイスブックを通じて別の声明を出し、「我々の民を殺戮し、我々の存在そのものを抹消しようと襲いかかってきた武装テロ犯罪集団に立ち向かい続ける」よう改めて呼びかけた。

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