アル=カーイダ系組織のヌスラ戦線と「穏健な反体制派」の連合軍はアレッポ市南部郊外のアイス村を奪還(2016年4月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、リヤド最高交渉委員会所属のシャーム自由人イスラーム運動、トルキスターン・イスラーム党、第13師団などからなる反体制武装集団がアレッポ市南部郊外のアイス丘、マカーリア丘、アイス村などのシリア軍拠点に対して、自爆攻撃などで攻勢をかけ、同地一帯を制圧した。

同監視団によると、アレッポ市南部郊外のアイス村一帯で、ヌスラ戦線らは、シリア軍やレバノンのヒズブッラー戦闘員などからなる外国人部隊と交戦し、ヒズブッラー戦闘員12人が死亡した。

ドゥラル・シャーミーヤ(3月4日付)によると、この戦闘で、イラク人のヌジャバー運動の戦闘員2人、アフガン人戦闘員5人、シリア軍兵士28人、ヒズブッラー戦闘員9人が死亡したという。

一方、SANA(4月2日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がアレッポ市シャイフ・マクスード地区を砲撃し、子供1人が死亡した。

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ラタキア県では、ARA News(4月2日付)によると、北部師団などからなる反体制武装集団が県北部のクルド山一帯(キンサッバー町郊外)でシリア軍と交戦し、複数の拠点を制圧した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がガバーギブ町でジハード主義武装集団を要撃し、戦闘員3人を殺害した。

一方、クッルナー・シュラカー(4月2日付)によると、タッル・シハーブ町・ザイズーン村間の街道でスンナの民旅団の司令官バースィル・バルダーン氏が乗った車に仕掛けられた爆弾が爆発し、同氏が死亡した。


AFP, April 2, 2016、AP, April 2, 2016、ARA News, April 2, 2016、Champress, April 2, 2016、al-Durar al-Shamiya, April 3, 2016、al-Hayat, April 3, 2016、Iraqi News, April 2, 2016、Kull-na Shuraka’, April 2, 2016、al-Mada Press, April 2, 2016、Naharnet, April 2, 2016、NNA, April 2, 2016、Reuters, April 2, 2016、SANA, April 2, 2016、UPI, April 2, 2016などをもとに作成。

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ヒムス県タドムル市でダーイシュが殺害したと思われる女性、子供らの遺体40体が発見(2016年4月1日)

ヒムス県では、SANA(4月1日付)によると、タドムル市奪還作戦に参加した人民防衛諸集団が、同市北東部郊外でダーイシュ(イスラーム国)が殺害したと思われる女性、子供らの遺体40体を発見した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(4月1日付)によると、シリア軍がムーハサン市でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘員30人を殲滅した。

一方、ARA News(4月2日付)によると、ロシア軍がフサイニーヤ町を空爆し、ダーイシュの少年戦闘員(カリフの幼獣)15人が死亡したという。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月31日に7件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した

停戦違反は、ラタキア県5件、アレッポ県1件、ダマスカス郊外県1件。

なお米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は347件。


AFP, April 1, 2016、AP, April 1, 2016、ARA News, April 1, 2016、April 2, 2016、Champress, April 1, 2016、al-Hayat, April 2, 2016、Iraqi News, April 1, 2016、Kull-na Shuraka’, April 1, 2016、al-Mada Press, April 1, 2016、Naharnet, April 1, 2016、NNA, April 1, 2016、Reuters, April 1, 2016、SANA, April 1, 2016、UPI, April 1, 2016などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動と「穏健な反体制派」がアレッポ市南部郊外のアイス村一帯に進攻(2016年4月1日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(4月1日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団が、アレッポ市南部郊外のアイス丘一帯に進軍し、シリア軍の拠点複数カ所を制圧した。

一方、SANA(4月1日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市南部郊外のシリア軍拠点複数カ所を攻撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ一帯に「樽爆弾」6発を投下した。

またマルジュ・スルターン村に近いバーラー村、ダイル・アサーフィール市が戦闘機(所属明示せず)の空爆を受けた。

同地には、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、リヤード最高交渉委員会に所属するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動、非アル=カーイダ系のイスラーム軍、ラフマーン軍団などが展開している。

またクドスィーヤー市では、包囲解除と逮捕者釈放を求めるデモが発生した。

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ハマー県では、SANA(4月1日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、サイヤード村間にあるアジュナード・シャーム・イスラーム連合の拠点を攻撃し、戦闘員6人を殲滅した。

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イドリブ県では、SANA(4月1日付)によると、シリア軍がフバイト村一帯、アブー・ズフール航空基地一帯、カフルサジュナ村、ラカーヤー村でシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなる反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殲滅した。

AFP, April 1, 2016、AP, April 1, 2016、ARA News, April 1, 2016、Champress, April 1, 2016、al-Hayat, April 2, 2016、Iraqi News, April 1, 2016、Kull-na Shuraka’, April 1, 2016、al-Mada Press, April 1, 2016、Naharnet, April 1, 2016、NNA, April 1, 2016、Reuters, April 1, 2016、SANA, April 1, 2016、UPI, April 1, 2016などをもとに作成。

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シャーム自由人イスラーム運動、「ハワール・キリス作戦司令室」はアレッポ県各所でダーイシュ、YPG、シリア軍と交戦(2016年4月1日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(4月1日付)によると、シャーム軍団、スルターン・ムラード旅団などからなる「ハワール・キリス作戦司令室」が県北西部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、タッル・バッタール村、アフマディーヤ村を制圧した。

一方、ARA News(4月1日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動、ムジャーヒディーン軍、北部軍、イスラーム覚醒大隊、北部戦線、そしてシャーム軍団やスルターン・ムラード旅団などからなる「ハワール・キリス作戦司令室」が、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支配下にあるマンナグ村一帯を攻撃した。

また、シリア軍、イラク人、アフガン人民兵が、アレッポ市サラーフッディーン地区、スライマーン・ハラビー地区、ザフラー協会地区、ブスターン・バーシャー地区、マイダーン地区などでシャーム軍団やスルターン・ムラード旅団などからなる「ハワール・キリス作戦司令室」と交戦した。

これに対して、「ハワール・キリス作戦司令室」側はシリア政府支配下のスライマーニーヤ地区などを砲撃した。

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ハサカ県では、ARA News(4月1日付)によると、トルコ領内から発射された迫撃砲弾2発がカーミシュリー市に着弾した。

AFP, April 1, 2016、AP, April 1, 2016、ARA News, April 1, 2016、Champress, April 1, 2016、al-Hayat, April 2, 2016、Iraqi News, April 1, 2016、Kull-na Shuraka’, April 1, 2016、al-Mada Press, April 1, 2016、Naharnet, April 1, 2016、NNA, April 1, 2016、Reuters, April 1, 2016、SANA, April 1, 2016、UPI, April 1, 2016などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣はアサド大統領の進退をめぐる米側のリークを「ごまかし」と批判(2016年4月1日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、3月末のジョン・ケリー米国務長官との会談の内容、とりわけアサド大統領の処遇をめぐって両国が合意したとする米高官のリークに関して「シリアの問題解決に関するロシアとの協議をめぐって誤った情報が流れている…。米国はこうしたごまかしを意図的に行っている」と批判、アサド大統領の進退を決することができるのはシリア国民だけだと改めて強調した。

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ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、10日に再開予定のジュネーブ3会議(第3ラウンド)に関して、「合法的なシリア政府代表団は…可能な範囲で建設的な姿勢と柔軟性を示して(会議に)参加し続ける」べきだと述べた。

AFP, April 1, 2016、AP, April 1, 2016、ARA News, April 1, 2016、Champress, April 1, 2016、al-Hayat, April 2, 2016、Iraqi News, April 1, 2016、Kull-na Shuraka’, April 1, 2016、al-Mada Press, April 1, 2016、Naharnet, April 1, 2016、NNA, April 1, 2016、Reuters, April 1, 2016、SANA, April 1, 2016、UPI, April 1, 2016などをもとに作成。

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米、フランス、トルコは31日のシリア軍によるダマスカス郊外県での大規模爆撃を批判(2016年4月1日)

米国務省は声明を出し、3月31日のダマスカス郊外県でのシリア軍による空爆に関して「ダマスカス郊外での学校や病院に対する空爆…に驚愕」したと指摘、「民間人を直接狙うすべての攻撃を、もっとも厳しい表現で非難する」と発表、シリア政府に対して国連安保理決議第2254号を遵守するよう求めた。

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フランス外務省報道官は、3月31日のダマスカス郊外県でのシリア軍による空爆に関して、「民間人を意図的に狙った」と断じ、「シリア政府は停戦に違反している」と非難した。

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トルコ外務省も声明を出し、3月31日のダマスカス郊外県でのシリア軍による空爆を批判した。

AFP, April 1, 2016、AP, April 1, 2016、ARA News, April 1, 2016、Champress, April 1, 2016、al-Hayat, April 2, 2016、Iraqi News, April 1, 2016、Kull-na Shuraka’, April 1, 2016、al-Mada Press, April 1, 2016、Naharnet, April 1, 2016、NNA, April 1, 2016、Reuters, April 1, 2016、SANA, April 1, 2016、UPI, April 1, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領がロシアのRIAノーヴォスチ通信とスプートニク・ニュースが行った独占インタビューに応じる(2016年3月30、31日)

アサド大統領は、ロシアのRIAノーヴォスチ通信とスプートニク・ニュースが行った独占インタビューに応じた。

質問はロシア語によって行われ、アサド大統領はアラビア語でこれに応えた。

インタビュー映像はシリア大統領府が3月30日にYoutube(https://youtu.be/W9rdcMA1-sw)を通じて配信、またインタビュー全文(アラビア語)は、3月30、31日にSANA(http://www.sana.sy/?p=361365http://www.sana.sy/?p=361978)が配信した。

インタビューにおけるアサド大統領の主は発言は「シリアのアサド大統領はパルミラ(タドムル)でのダーイシュ掃討戦の「勝者」として何を語ったか?」(Yahoo!
Japan News個人、2016年4月1日)の通り。

SANA, March 30, 2016
SANA, March 30, 2016

SANA, March 30, 2016、March 31, 2016をもとに作成。

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ハモンド英外相は挙国一致政府の樹立を主唱したアサド大統領の発言を拒否(2016年3月31日)

英国のフィリップ・ハモンド外務大臣は、訪問先のベイルートでの記者会見で、ロシアのリヤ・ノーヴォスチとスプートニク・ニュースが行ったアサド大統領との独占インタビューに関して、アサド大統領が主唱する挙国一致内閣では紛争は解決しないと述べた。

ハモンド外務大臣は「英国および国際社会は、シリアにおける政治解決には移行期政府が必要だと考えている。アサドを指導者としないかたちですべての当事者を代表するような政府が作られねばならない。あるいは少なくとも彼は将来、政府を指導することはない」と述べた。

AFP, March 31, 2016、AP, March 31, 2016、ARA News, March 31, 2016、April 1, 2016、Champress, March 31, 2016、al-Hayat, April 1, 2016、Iraqi News, March 31, 2016、Kull-na Shuraka’, March 31, 2016、al-Mada Press, March 31, 2016、Naharnet, March 31, 2016、NNA, March 31, 2016、Reuters, March 31, 2016、SANA, March 31, 2016、UPI, March 31, 2016などをもとに作成。

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リヤド最高交渉委員会所属のイスラーム軍はダマスカス各所に首都征服を脅迫するビラを散布、シリア軍は報復としてダマスカス郊外県を激しく爆撃(2016年3月31日)

ダマスカス県では、イスラーム軍の複数の消息筋によると、イスラーム軍の「偵察機複数機」が県内の複数の地区に、首都征服を脅迫するビラを散布した、と発表した。

ARA News(3月31日付)によると、ビラを散布したのは、無人偵察機複数機で、散布されたビラには、「イスラーム軍がやって来る。数千のムジャーヒディーンがダマスカスの門前にいる。我々は、権利をその持ち主に返す」、「あなた方の子息をムジャーヒディーン殺戮に導く屠殺人どもを許すな」などと書かれている。

ARA News, March 31, 2016
ARA News, March 31, 2016

また、ドゥラル・シャーミーヤ(3月31日付)、クッルナー・シュラカー(3月31日付)によると、ビラは旧市街のウマイヤ・モスク一帯、ムハーリジーン地区のほか、マザーキン・バルザ地区など県東部に集中的に散布されたという。

反体制武装集団がビラ散布という神経戦を行うのはこれが初めて。

Kull-na Shuraka', March 31, 2016
Kull-na Shuraka’, March 31, 2016

イスラーム軍はサウジアラビアが交戦する非アル=カーイダ系の過激派組織で、リヤド最高交渉委員会に参加している。

一方、シリア人権監視団によると、これに対して、シリア軍もジャウバル区を空爆するとともに、投降を呼びかけるビラを散布したという。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)が、反体制派の支配下にあるダイル・アサーフィール市を14回以上にわたって空爆し、子供4人、女性4人、自警団隊員2人、ホワイト・ヘルメット隊員1人を含む23人が死亡した。

ドゥラル・シャーミーヤ(3月31日付)によると、空爆を行ったのはシリア軍で、市内の中央医療センター、学校、民家、ホワイト・ヘルメットの車輌などが狙われたという。

またクッルナー・シュラカー(3月31日付)によると、シリア軍の戦闘機およびヘリコプターはドゥーマー市、バーラー村、ザブディーン村、ハラスター市、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯に対しても空爆を行った。

なおクッルナー・シュラカー(3月31日付)によると、ダマスカス郊外県各所への空爆は、イスラーム軍が首都ダマスカスにビラを散布したことへの報復として実施されたという。

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ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(3月31日付)によると、ヒムス市のハダーラ地区、ナズハ地区、アクラマ地区で爆弾が仕掛けられた車5台が相次いで爆発し、5人が負傷した。

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アレッポ県では、ARA News(3月31日付)によると、シリア軍がアレッポ市南部のハーディル村、ハーン・トゥーマーン村一帯で、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、イッザ軍などからなる反体制武装集団と交戦した。

一方、アレッポ県で活動する反体制武装集団9組織は共同声明を出し、イスラーム覚醒大隊に参加すると発表した。

イスラーム覚醒大隊への合流を表名したのは、ミンハージュ・スンナ大隊、リジャール・アッラー大隊、マッカ大隊、クーワ・ムワッハダ大隊、ユースフ・ハラビー大隊、アンサーリー大隊、ウマル・ブン・アブドゥルアズィーズ大隊、ハンダサ大隊、アッラーの剣大隊。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ国境に位置するカーミシュリー市にトルコ軍が越境砲撃した迫撃砲弾1発が着弾した。

AFP, March 31, 2016、AP, March 31, 2016、ARA News, March 31, 2016、Champress, March 31, 2016、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2016、al-Hayat, April 1, 2016、Iraqi News, March 31, 2016、Kull-na Shuraka’, March 31, 2016、April 1, 2016、al-Mada Press, March 31, 2016、Naharnet, March 31, 2016、NNA, March 31, 2016、Reuters, March 31, 2016、SANA, March 31, 2016、UPI, March 31, 2016などをもとに作成。

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有志連合がハサカ県、アレッポ県のダーイシュ拠点を爆撃(2016年3月31日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合と思われる戦闘機が、ダシーシャ村のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(4月1日付)によると、戦闘機(所属明示せず)がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市を3回にわたり空爆し、住民5人が死亡した。

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スワイダー県では、SANA(3月31日付)によると、シリア軍がアシュハイブ丘一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(3月31日付)によると、「東部地域人民抵抗」運動がサアルー村、シュハイル町でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘員10人を殲滅した。

「東部地域人民抵抗」はまた、ガブラー村でダーイシュの宗教警察(ヒスバ)を要撃し、メンバー5人を、またブーカマール市、マヤーディーン市、アシャーラ市、ダイル・ザウル市工業地区などでもダーイシュ・メンバー24人を、殺害した。

一方、ARA News(3月31日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に、マルカダ町西方のダイル・ザウル市とラッカ市を結ぶ街道(アブー・ハシャブ街道)にあるルワイシド村の石油配給ステーションを制圧した。

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ハマー県では、SANA(3月31日付)によると、シリア軍、人民防衛諸集団がシャイフ・ハラール村、ワーディー・アズィーブ一帯、タッバーラト・ディーバ丘周辺の丘陵地帯、でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ラジャート高原のジュバイブ村にあるウマリー旅団の本部に対して男性1人が自爆攻撃を行った。

AFP, March 31, 2016、AP, March 31, 2016、ARA News, March 31, 2016、Champress, March 31, 2016、al-Hayat, April 1, 2016、Iraqi News, March 31, 2016、Kull-na Shuraka’, March 31, 2016、al-Mada Press, March 31, 2016、Naharnet, March 31, 2016、NNA, March 31, 2016、Reuters, March 31, 2016、SANA, March 31, 2016、UPI, March 31, 2016などをもとに作成。

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ロシア軍は3月7~20日の20日間で500回以上出撃し、ダーイシュの支配下にあったヒムス県タドムル市一帯を2,000回以上爆撃(2016年3月31日)

ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月30日に10件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はラタキア県、イドリブ県、ダマスカス郊外県で確認され、その内容はいずれもリヤド最高交渉委員会に参加するシャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍による砲撃だという。

なお米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は340件。

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ロシア国防省によると、3月7日から27日までの20日間で、ロシア空軍は500回以上の出撃を行い、ヒムス県タドムル市一帯で2,000回以上の空爆を実施したという。

AFP, March 31, 2016、AP, March 31, 2016、ARA News, March 31, 2016、Champress, March 31, 2016、al-Hayat, April 1, 2016、Iraqi News, March 31, 2016、Kull-na Shuraka’, March 31, 2016、al-Mada Press, March 31, 2016、Naharnet, March 31, 2016、NNA, March 31, 2016、Reuters, March 31, 2016、SANA, March 31, 2016、UPI, March 31, 2016などをもとに作成。

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第2期人民議会選挙:連立与党「進歩国民戦線」加盟政党はバアス党が発表した立候補者リストに異議(2016年3月30日)

AKI(3月30日付)は、シリアの複数の民間メディアからの情報として、アサド大統領が第2期人民議会の投票日を4月13日から5月7日に延期する布告を発しようとしていると伝えた。

これに関して、バアス党が主導する連立与党の進歩国民戦線の複数の消息筋は、バアス党シリア地域指導部が24日に発表した立候補者のリスト(進歩国民戦線リスト)に対して、戦線加盟政党から多数の異議が寄せられていることがその理由だと明らかにした。

なお、クッルナー・シュラカー(3月30日付)によると、バアス党シリア地域指導部が発表したリストには、加盟政党のうち3党が含まれていないという。

バアス党シリア地域指導部が24日に発表した進歩国民戦線リストはhttps://syriaarabspring.info/?p=27589を参照のこと(ただし、発表されたリストには所属政党は明記されていない)。

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一方、最高選挙司法委員会は声明を出し、「選挙は4月13日に実施される」と発表し、一連の報道を否定した。

AFP, March 30, 2016、AKI, March 30, 3016、AP, March 30, 2016、ARA News, March 30, 2016、Champress, March 30, 2016、al-Hayat, March 31, 2016、Iraqi News, March 30, 2016、Kull-na Shuraka’, March 30, 2016、al-Mada Press, March 30, 2016、Naharnet, March 30, 2016、NNA, March 30, 2016、Reuters, March 30, 2016、SANA, March 30, 2016、UPI, March 30, 2016などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ市ナイラブ地区を砲撃(2016年3月30日)

アレッポ県では、ARA News(3月30日付)によると、シリア軍がアレッポ市ナイラブ地区を砲撃し、住民複数人が死傷した。

AFP, March 30, 2016、AP, March 30, 2016、ARA News, March 30, 2016、Champress, March 30, 2016、al-Hayat, March 31, 2016、Iraqi News, March 30, 2016、Kull-na Shuraka’, March 30, 2016、al-Mada Press, March 30, 2016、Naharnet, March 30, 2016、NNA, March 30, 2016、Reuters, March 30, 2016、SANA, March 30, 2016、UPI, March 30, 2016などをもとに作成。

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ロシア軍は過去24時間に23回出撃、シリア領内のテロ組織の拠点54カ所を爆撃(2016年3月30日)

ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月29日に6件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反の内訳はアレッポ県5件、ラタキア県1件。

またフマイミーム航空基地に駐留するロシア軍戦闘機は過去24時間で23回の出撃を行い、シリア領内のテロ組織の拠点54カ所を空爆した。

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ヒムス県では、AFP(3月30日付)によると、タドムル市を解放したシリア軍は、同市の西部に位置するカルヤタイン市一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して激しい攻撃を加えた。

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ハマー県では、SANA(3月30日付)によると、シリア軍と人民防衛諸集団がサラミーヤ市東部のタッバーラト・ディーバ丘一帯をダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に制圧した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(3月30日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市旧空港地区でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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スワイダー県では、SANA(3月30日付)によると、シリア軍がビイル・タンミヤ地区でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

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ダルアー県では、SANA(3月30日付)によると、シリア軍がウンム・ワラド村に近い丘陵地帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, March 30, 2016、AP, March 30, 2016、ARA News, March 30, 2016、Champress, March 30, 2016、al-Hayat, March 31, 2016、Iraqi News, March 30, 2016、Kull-na Shuraka’, March 30, 2016、al-Mada Press, March 30, 2016、Naharnet, March 30, 2016、NNA, March 30, 2016、Reuters, March 30, 2016、SANA, March 30, 2016、UPI, March 30, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領は潘国連事務総長に対してUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡修復に向けて取り組むよう呼びかける(2016年3月30日)

アサド大統領は、国連の潘基文事務総長に宛てて書簡を送り、シリア軍によるヒムス県タドムル市奪還に歓迎の意を示した事務総長の姿勢を高く評価するとともに、国連の関連機関などと連携し、同市が擁するUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡の修復に向けて取り組むよう呼びかけた。

アサド大統領はまた、「テロとの戦い」を加速させるよう主唱、シリアが「テロとの戦い」に対して誠実且つ真摯に取り組むすべての当事者と協力する用意があると表明した。

SANA(3月30日付)が伝えた。


AFP, March 30, 2016、AP, March 30, 2016、ARA News, March 30, 2016、Champress, March 30, 2016、al-Hayat, March 31, 2016、Iraqi News, March 30, 2016、Kull-na Shuraka’, March 30, 2016、al-Mada Press, March 30, 2016、Naharnet, March 30, 2016、NNA, March 30, 2016、Reuters, March 30, 2016、SANA, March 30, 2016、UPI, March 30, 2016などをもとに作成。

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ムアッリム外務在外居住者大臣はアルジェリアのブーティフリーカ大統領と会談(2016年3月30日)

アルジェリアを訪問中のワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣は、首都アルジェでアブドゥルアズィーズ・ブーティフリーカ大統領と会談、アサド大統領の親書を手渡した。

両者は会談で、シリア情勢などについて意見を交わした。

SANA(3月30日付)が伝えた。

SANA, March 30, 2016
SANA, March 30, 2016

AFP, March 30, 2016、AP, March 30, 2016、ARA News, March 30, 2016、Champress, March 30, 2016、al-Hayat, March 31, 2016、Iraqi News, March 30, 2016、Kull-na Shuraka’, March 30, 2016、al-Mada Press, March 30, 2016、Naharnet, March 30, 2016、NNA, March 30, 2016、Reuters, March 30, 2016、SANA, March 30, 2016、UPI, March 30, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領「サウジアラビア、トルコ、フランス、英国は、シリア領内での自らの敗北を逆手にとって、紛争解決に向けた政治的協議に条件を課そうとしている」(2016年3月29日)

アサド大統領は、ロシアのリヤ・ノーヴォスチとスプートニク・ニュースが行った独占インタビューに応じた。

インタビューのなかでアサド大統領は、UNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡を擁するヒムス県タドムル市の解放をはじめとするシリア軍の勝利が、シリアの危機解決を妨害する国や勢力に影響を与えるだろうとしたうえで、サウジアラビア、トルコ、フランス、英国といった国が、シリア領内での自らの敗北を逆手にとって、紛争解決に向けた政治的協議に条件を課そうとしていると非難した。

アサド大統領はまた、ロシアをはじめとするシリアの友人の軍事支援とシリア軍の戦果が紛争の政治的解決を加速することはあっても、それを鈍化させることはない、と強調した。

さらに、ロシアが軍事支援を行る以前も、以後も紛争解決への姿勢に変化はなく、柔軟な姿勢をとり続けると付言した。

SANA(3月29日付)が伝えた。

なおインタビュー全文は3月30、31日に公開予定だという。

SANA, March 29, 2016
SANA, March 29, 2016

 

AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。

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ムアッリム外務在外居住者大臣はアルジェリアを訪問し、スィラール外務大臣と会談(2016年3月29日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣はアルジェリアを訪問し、首都アルジェでアブドゥルマーリク・スィラール外務大臣と会談し、シリア紛争の政治的解決に向けた取り組み、「テロとの戦い」などについて意見を交わした。

『ハヤート』(3月30日付)などが伝えた。

AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。

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アレッポ県北西部でシリア軍、シリア民主軍がアル=カーイダ系組織、「穏健な反体制派」と交戦(2016年3月29日)

アレッポ県では、ARA News(3月29日付)によると、県北西部のアアザーズ市郊外のマーリキーヤ村、マルアナーズ村などで西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、「穏健な反体制派」と目されるシャーム軍団、イスラーム覚醒大隊と交戦した。

一方、シリア軍はアナダーン市、ハイヤーン町、バヤーヌーン町の反体制武装集団拠点を砲撃した。

ダーイシュの広報部門アアマーク通信によると、この戦闘でダーイシュはヌスラ戦線戦闘員17人を殲滅したという。

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イドリブ県では、ARA News(3月29日付)によると、シリア軍がビンニシュ市、カスタン村、ハーリム市、ジスル・シュグール市、アリーハー市を空爆する一方、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ背年、ジュンド・アクサー旅団はフーア市、カファルヤー町を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動の司令官の一人アブー・アドナーン・ザイトゥーン氏はツイッターを通じて、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員の包囲を受けるザバダーニー市内でヒズブッラー戦闘員4人を殺害したと発表した。

ヒズブッラー戦闘員が停戦に違反し、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員1人が負傷したことへの報復だという。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月28日に11件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反の内訳はアレッポ県5件、その他(ラタキア県、ダマスカス郊外県)6件。

なお米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は324件。

AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はダーイシュ支配下のカルヤタイン市周辺の丘陵地帯、南部農場地帯を制圧(2016年3月29日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がロシア軍の航空支援を受け、カルヤタイン市一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同市周辺の山岳一帯を制圧した。

シリア軍はまた、ロシア軍とともに、タドムル市東部郊外一帯、スフナ市一帯を空爆した。

一方、SANA(3月29日付)によると、シリア軍と人民防衛諸集団がカルヤタイン市郊外でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して集中攻撃を行い、同市南部の農場地帯、第861地点を制圧した。

シリア軍はまたカルヤタイン市一帯、ブサイリー村、タフハ村でダーイシュの拠点を空爆した。

他方、ロシア軍はタドムル市内に敷設された地雷を撤去するためのチームを派遣した。

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アレッポ県では、ARA News(3月29日付)によると、シャーム軍団、ムウタスィム・ビッラー旅団、スルターン・ムラード旅団がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ムライギル村を制圧した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(3月29日付)によると、西カラムーン地方(レバノン国境地帯)でダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線が抗戦し、双方に30人以上の死者が出た。

AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。

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米、フランスはシリア軍によるタドムル市(パルミラ)奪還を渋々歓迎(2016年3月29日)

米国務省のジョン・カービー報道官は、シリア軍によるヒムス県タドムル市の奪還に関して「我々はダーイシュ(イスラーム国)がパルミラから掃討されたことを換言するが、反体制派と政権の双方が政治プロセスを続け、前進することを確認したいと考えている」と述べた。

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フランス外務省報道官は、シリア軍によるヒムス県タドムル市の奪還を「良い知らせ」としつつも「紛争と27万人もの犠牲の主たる責任が現体制にあるという事実を、今日のダーイシュ(イスラーム国)に対する勝利が忘れさせるものであってはならない」と付言、アサド政権を批判した。

また「フランスは当初から、紛争当事者や国際社会に対して、ダーイシュやシャームの民のヌスラ戦線など、国連がテロリストに指定する組織と戦い、「穏健な反体制派」への攻撃を停止するよう要請してきた」と主張した。

AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。

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ハサカ県知事は、西クルディスタン移行期民政局がシリア政府と協力関係にあったと暴露(2016年3月28日)

ハサカ県のムハンマド・ズアール・アリー県知事はシリア・アラブ・テレビ(3月28日付)のインタビュー(https://www.youtube.com/watch?v=JRBxLhTd1z0&feature=youtu.be)で、シリア政府とハサカ市、カーミシュリー市を分割統治する西クルディスタン移行期民政局が、シリア政府の経験、政府関連機関、石油資源を活かす一方、シリア政府も多くのサーヴィスを提供してきたと述べた。

アリー県知事は、西クルディスタン移行期民政局が「シリア政府側も彼らに耳を傾け、彼らと話し、一丸となって戦闘を行っているが、意見を異にすることもある」としたうえで、「シリア政府は民政局に対して、政府側が(必要だと)評価する福祉を提供してきた」と述べた。

アリー県知事はまた、「ロジャヴァ・北シリア民主連邦」樹立宣言に関して「民政局は、統一クルディスタン国家に体現されるような夢をクルド人に抱かせることに成功せず…、道を踏み外し、衰退していった」との見方を示した。

そのうえで、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党について「いかなる政党も国家にとって代わることはできない」と付言した。

AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。

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シリア文化省遺跡博物館局長「パルミラ遺跡修復には5年が必要」、ロシアのエルミタージュ美術館は修復事業への支援の意思を表明(2016年3月28日)

シリア文化省のマアムーン・アブドゥルカリーム遺跡博物館局長は、AFP(3月29日付)に対して、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下で損壊したパルミラ遺跡に関して、「修復には5年が必要となろう」としたうえで、「UNESCOの同意を経て1年以内に修復を開始したい」と述べた。

アブドゥルカリーム局長はまた、遺跡の「80%は良い状態だ」と付言した。

また、シリア文化省遺跡博物館局は、パルミラ遺跡群の被害状況を精査するための作業チームをタドムル市に派遣したと発表した。

一方、ロシアのエルミタージュ美術館のミハイル・ピオトロフスキー理事長は、27日にシリア軍によって奪還されたUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡群(ヒムス市タドムル市)の修復事業を支援する用意があると表明した。

SANA(3月28日付)が伝えた。

SANA, March 28, 2016
SANA, March 28, 2016

 

AFP, March 28, 2016、AP, March 28, 2016、ARA News, March 28, 2016、Champress, March 28, 2016、al-Hayat, March 29, 2016、Iraqi News, March 28, 2016、Kull-na Shuraka’, March 28, 2016、al-Mada Press, March 28, 2016、Naharnet, March 28, 2016、NNA, March 28, 2016、Reuters, March 28, 2016、SANA, March 28, 2016、UPI, March 28, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市で「穏健な反体制派」の狙撃手が住民1人を殺害(2016年3月28日)

アレッポ県では、ARA News(3月28日付)によると、「穏健な反体制派」と目されるスルターン・ムラード師団がアレッポ市シャイフ・マクスード地区で住民らを狙撃し、住民1人が死亡、2人が負傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジスル・シュグール市郊外を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がバーラー村一帯でシリア軍と交戦した。

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ハマー県では、SANA(3月28日付)によると、シリア軍がマンスーラ村でシャームの民のヌスラ戦線と交戦した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市西部のザイズーン軍事基地一帯で、爆弾が仕掛けられたバイクがシャームの民のヌスラ戦線の車輌2台の近くで爆発した。

AFP, March 28, 2016、AP, March 28, 2016、ARA News, March 28, 2016、Champress, March 28, 2016、al-Hayat, March 29, 2016、Iraqi News, March 28, 2016、Kull-na Shuraka’, March 28, 2016、al-Mada Press, March 28, 2016、Naharnet, March 28, 2016、NNA, March 28, 2016、Reuters, March 28, 2016、SANA, March 28, 2016、UPI, March 28, 2016などをもとに作成。

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ヒムス県タドムル市を奪還したシリア軍は同県に残るダーイシュの拠点(カルヤタイン市、スフナ市)で攻撃を激化(2016年3月28日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がタドムル市北東部郊外一帯、カルヤタイン市一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ロシア軍およびシリア軍戦闘機が同地を空爆した。

ARA News(3月28日付)などによると、タドムル市を奪還したシリア軍は、スフナ市、カルヤタイン市奪還に向け、進軍を続けているという。

一方、SANA(3月28日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点への攻撃を続け、同市郊外のダフル・ハルヌービー丘、ミンタール・ルマイリー地区、西ハズム地区、ラーキマ地区など複数カ所を制圧した。

他方、ダーイシュ広報部門のアアマーク通信は、ダーイシュが県東部にあるタイフール航空基地北西部のシリア軍戦車大隊基地を襲撃し、同基地を制圧、シリア軍兵士全員を殺害したと発表した。

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アレッポ県では、ARA News(3月28日付)によると、シリア軍がカッバースィーン村、ブザーア村、ウンム・マイヤール村、アブー・タウィール村などバーブ市、マンビジュ市郊外のダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

また県北西部のマーリア市郊外一帯でダーイシュ(イスラーム国)がシャーム軍団、第1連隊などからなる「穏健な反体制派」と交戦した。

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ハマー県では、SANA(3月28日付)によると、シリア軍がアブー・フバイラート村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(3月28日付)によると、「東部地域人民抵抗」運動がマヤーディーン市、アシャーラ市一帯でダーイシュ(イスラーム国)を攻撃し、戦闘員9人が殲滅した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方の無人地帯でシャームの民のヌスラ戦線とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、双方に18人の死者が出た。

AFP, March 28, 2016、AP, March 28, 2016、ARA News, March 28, 2016、Champress, March 28, 2016、al-Hayat, March 29, 2016、Iraqi News, March 28, 2016、Kull-na Shuraka’, March 28, 2016、al-Mada Press, March 28, 2016、Naharnet, March 28, 2016、NNA, March 28, 2016、Reuters, March 28, 2016、SANA, March 28, 2016、UPI, March 28, 2016などをもとに作成。

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ロシア国防省は27日の停戦違反件数を9件と発表(2016年3月28日)

ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月27日に9件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反の内訳はアレッポ県4件、イドリブ県4件、ラタキア県1件。

なお米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は313件。

AFP, March 28, 2016、AP, March 28, 2016、ARA News, March 28, 2016、Champress, March 28, 2016、al-Hayat, March 29, 2016、Iraqi News, March 28, 2016、Kull-na Shuraka’, March 28, 2016、al-Mada Press, March 28, 2016、Naharnet, March 28, 2016、NNA, March 28, 2016、Reuters, March 28, 2016、SANA, March 28, 2016、UPI, March 28, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領はフランスの使節団と会談(2016年3月27日)

アサド大統領はシリアを訪問中のフランス議員、有識者、研究者、メディア関係者の使節団(団長:テリー・マリヤーニ下院外交委員会メンバー)とダマスカスで会談した。

会談でアサド大統領は、シリア軍によるタドムル市奪還に触れ、この戦果をシリア軍とその同盟者の「テロとの戦い」の戦略的成功の証しと位置づける一方、米国が主導する有志連合による「テロとの戦い」が真剣さを欠いていると指摘した。

フランス使節団は、シリア国内の治安と安定の回復を願う一方、シリア人の苦難を解消するための活動を継続すると応えたという。

SANA(3月27日付)が伝えた。

SANA, March 27, 2016
SANA, March 27, 2016

 

AFP, March 27, 2016、AP, March 27, 2016、ARA News, March 27, 2016、Champress, March 27, 2016、al-Hayat, March 28, 2016、Iraqi News, March 27, 2016、Kull-na Shuraka’, March 27, 2016、al-Mada Press, March 27, 2016、Naharnet, March 27, 2016、NNA, March 27, 2016、Reuters, March 27, 2016、SANA, March 27, 2016、UPI, March 27, 2016などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領はアサド大統領と電話会談を行い、タドムル市一帯奪還への祝辞(2016年3月27日)

アサド大統領はロシアのヴラジミール・プーチン大統領からの電話会談に応じ、シリア軍によるタドムル市一帯奪還への祝辞を受けた。

SANA(3月27日付)が伝えた。

AFP, March 27, 2016、AP, March 27, 2016、ARA News, March 27, 2016、Champress, March 27, 2016、al-Hayat, March 28, 2016、Iraqi News, March 27, 2016、Kull-na Shuraka’, March 27, 2016、al-Mada Press, March 27, 2016、Naharnet, March 27, 2016、NNA, March 27, 2016、Reuters, March 27, 2016、SANA, March 27, 2016、UPI, March 27, 2016などをもとに作成。

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ロシア軍はヒムス県タドムル市一帯のダーイシュに対して40回の爆撃を実施:1ヶ月の停戦違反件数は304件(2016年3月27日)

ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月26日に10件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反の内訳はアレッポ県4件、ラタキア県3件、そのほか3件。

なお、米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降、1ヶ月間での停戦違反件数は304件を記録しているという。

また、シリア駐留ロシア空軍は過去24時間に40回の出撃を行い、ヒムス県タドムル市一帯のダーイシュ(イスラーム国)の拠点など117カ所を空爆し、戦闘員80人以上を殺害、司令拠点8カ所、戦車2輌、防衛拠点3カ所、車輌8輌、武器弾薬庫6カ所を破壊した。

AFP, March 27, 2016、AP, March 27, 2016、ARA News, March 27, 2016、Champress, March 27, 2016、al-Hayat, March 28, 2016、Iraqi News, March 27, 2016、Kull-na Shuraka’, March 27, 2016、al-Mada Press, March 27, 2016、Naharnet, March 27, 2016、NNA, March 27, 2016、Reuters, March 27, 2016、SANA, March 27, 2016、UPI, March 27, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はロシア軍、有志連合の爆撃支援を受けUNESCO世界文化遺産パルミラ遺跡を擁するタドムル市全域をダーイシュから奪還(2016年3月27日)

ヒムス県では、SANA(3月27日付)によると、シリア軍および人民防衛諸集団がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、UNESCO世界文化遺産パルミラ遺跡を擁するタドムル市全域(住宅地、遺跡地区)を奪還、治安と安定を回復した。

タドムル市奪還は、ロシア軍の航空支援のもとに行われるとともに、米軍主導の有志連合も奪還までの数日間で同市近郊に対して複数回の空爆を実施した。

また『ハヤート』(3月27日付)によると、タドムル市奪還作戦は3月7日に開始され、シリア軍、国防隊のほか、レバノンのヒズブッラーが参加、ロシア軍が航空支援を行った。

タドムル市を放棄したダーイシュは、AFP(3月27日付)がシリア軍消息筋の話として伝えたところによると、スフナ市方面に撤退、その一部はラッカ市、ダイル・ザウル市にまで退却したという。

シリア人権監視団によると、タドムル市からの撤退命令は、ダーイシュの中止拠点ラッカ市から発出されたが、戦闘員の多くは撤退を拒否し、市内にとどまり抗戦を続けており、市南東部に位置する航空基地一帯では、依然として戦闘が続いているという。

これに関して、ダーイシュの広報部門アアマーク通信は、ダーイシュがタドムル航空基地近くでシリア軍の車列を攻撃し、兵士30人を殺害したと主張した。

SANAによると、タドムル市奪還に至るまでの一連の戦闘で、シリア軍はダーイシュの外国人戦闘員450人以上を殲滅した(AFP(3月27日付)によると約3週間続いた戦闘でダーイシュ戦闘員400人以上が死亡)

また2015年5月のダーイシュによるタドムル市制圧以降の10ヶ月間でダーイシュは、女性、子供、老人ら500人以上を殺害、ベル神殿、バール・シャミーン神殿、凱旋門、塔墓などの遺跡を破壊した。

シリア軍はこのほか、カルヤタイン市北西部ルマイラ山に近い第850地点、第849地点、第876地点を制圧した。

またシリア軍は、ヒムス県東部一帯にビラを散布し、戦闘員に投降を呼びかけた。

SANA, March 27, 2016
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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がダイル・ザウル市カナーマート地区を空爆し、住民3人が死亡した。

またシリア軍はハリータ村を砲撃した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(3月28日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団を支援しているとされるイスラーム・ムサンナー運動のメンバー複数人が離反し、ムラービトゥーンの名で新たな武装集団を結成した。

AFP, March 27, 2016、AP, March 27, 2016、ARA News, March 27, 2016、Champress, March 27, 2016、al-Hayat, March 28, 2016、Iraqi News, March 27, 2016、Kull-na Shuraka’, March 27, 2016、March 28, 2016、al-Mada Press, March 27, 2016、Naharnet, March 27, 2016、NNA, March 27, 2016、Reuters, March 27, 2016、SANA, March 27, 2016、UPI, March 27, 2016などをもとに作成。

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