ロシア軍戦闘機複数機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のフライフィル村一帯を2回にわたって爆撃(2022年4月4日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村一帯を2回にわたって爆撃した。

また、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアーッラト・ナアサーン村を砲撃し、通学中の子供4人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるカフル・ハラブ村を自作のロケット弾で攻撃した。

 

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、イブタア町で、シリア軍第10師団の兵士が正体不明の武装集団の襲撃を受け、1人が死亡、1人が負傷した。

AFP, April 4, 2022、ANHA, April 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 4, 2022、Reuters, April 4, 2022、SANA, April 4, 2022、SOHR, April 4, 2022などをもとに作成。

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シリア民主軍が米主導の有志連合の支援を受けてラッカ市近郊のIDPsキャンプに対して空挺作戦を実施、6人を拘束(2022年4月4日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米主導の有志連合の支援を受けて、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるラッカ市東のフース村近郊に設置されている仮設の国内避難民(IDPs)キャンプに対して空挺作戦を実施し、若い男性5人と女性1人を拘束、連行した。

 

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるムハイミーダ村で住民がパン(フブズ)の品質向上を求めて抗議デモを行った。

AFP, April 4, 2022、ANHA, April 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 4, 2022、Reuters, April 4, 2022、SANA, April 4, 2022、SOHR, April 4, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍がハサカ県アブー・ラースィーン(ザルカーン)町にある内務治安部隊(アサーイシュ)の本部をドローンで爆撃し、3人負傷(2022年4月4日)

ハサカ県では、ANHA(4月4日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町にある内務治安部隊(アサーイシュ)の本部を無人航空機(ドローン)で爆撃した。

アサーイシュの発表によると、この爆撃で3人が負傷した。

トルコ軍はまた、シリア国民軍とともに、アブー・ラースィーン町近郊のアサディーヤ村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、トルコ軍ドローンの爆撃は、3日深夜から4日未明にかけて、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の特殊部隊がトルコ占領下のラアス・アイン市近郊のダーウーディーヤ村に一帯に潜入し、同地に設置されているトルコ軍基地をミサイル攻撃したのを受けたもの。

この基地は、ラアス・アイン市一帯地域におけるトルコ軍の基地のなかで最大規模。

 

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ラッカ県では、ANHA(4月4日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のムシャイリファ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, April 4, 2022、ANHA, April 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 4, 2022、Reuters, April 4, 2022、SANA, April 4, 2022、SOHR, April 4, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍がハサカ県タッル・タムル町の変電所を砲撃し利用不能に、またロシア軍の護衛を受けて同地を訪れようとしたシリア民主軍(スィルヤーニー軍事評議会)幹部をドローンで攻撃(2022年4月3日)

ハサカ県では、ANHA(4月3日付)、SANA(4月3日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町および近郊のダーダー・アブダール村、ハーッジ・ブービー村、サファフ村、ウンム・ハルマラ村、ヌワイハート村、アサディーヤ村、タッル・ハルマル村、ルバイアート村、タッル・ワルド村、サッダーム・ウバイド計画村、クーリーヤ村、タッル・ウブード村、ヒルバト・シャイール村、ダルダーラ村を砲撃し、住民1人が負傷した。

トルコ軍はまた、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町の変電所を砲撃、変電所が利用不能となった。

さらに、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が発表したところによると、トルコ軍所属の無人航空機(ドローン)がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下のタッル・タムル町で、シリア民主軍所属のスィルヤーニー軍事評議会総司令部のアウラム・マールーキー氏が乗った車を攻撃し、同氏が負傷した。

マールーキー氏の車は、ロシア軍の護衛を受けてタッル・タムル町の変電所に向かっていたところを狙われ、同行していたロシア語通訳も負傷した。

https://www.facebook.com/QSDMEDIA/posts/1866229760236350

 

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ラッカ県では、ANHA(4月3日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のサイダー村、マアラク村、アイン・イーサー・キャンプを砲撃した。

AFP, April 3, 2022、ANHA, April 3, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 3, 2022、Reuters, April 3, 2022、SANA, April 3, 2022、SOHR, April 3, 2022などをもとに作成。

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アサド大統領はオマーンのハイサム国王と電話会談(2022年4月2日)

アサド大統領は、オマーンのハイサム・ビン・ターリク・アール・サイード国王と電話会談を行った。

会談では、両首脳は、ラマダーン月の到来を祝福するとともに、両国国民およびアラブ・イスラーム諸国の諸国民の繁栄を願った。

また、両国の友好関係、二国間の協力のありようについて意見を交わし、協業を継続し、両国の関係を強化し、その利益を実現するため、協力関係の新たな地平を切り開くことを確認した。

SANA(4月13日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/345329937633326

AFP, April 11, 2022、ANHA, April 11, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 11, 2022、Reuters, April 11, 2022、SANA, April 11, 2022、SOHR, April 11, 2022などをもとに作成。

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米主導の有志連合がダイル・ザウル県CONOCOガス田一帯で軍事演習(2022年4月2日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあり、米軍が違法に基地を設置し、駐留を続けるCONOCOガス田一帯で、米主導の有志連合が軍事演習を行った。

演習中、無人航空機(ドローン)が上空を旋回し、発行弾複数発が発射された。

AFP, April 2, 2022、ANHA, April 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 2, 2022、Reuters, April 2, 2022、SANA, April 2, 2022、SOHR, April 2, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がヒムス県の砂漠地帯でダーイシュの拠点に対して30回以上の爆撃を実施(2022年4月2日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が4月1日から2日にかけて、スフナ市一帯の砂漠地帯、タドムル市一帯の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して30回以上の爆撃を実施した。

AFP, April 2, 2022、ANHA, April 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 2, 2022、Reuters, April 2, 2022、SANA, April 2, 2022、SOHR, April 2, 2022などをもとに作成。

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トルコのソイル内務大臣は「アンジェリーナ・ジョリーがシリア国境で写真を撮っても難民問題は解決しない」と述べ、欧米諸国の見掛け倒しの行動を批判(2022年4月1日)

トルコのシュレイマン・ソイル内務大臣は、米国女優でUNHCR親善大使を務めるアンジェリーナ・ジョリーを引き合いに出して、欧米諸国がシリア難民の問題を軽視していると批判した。

『ミッリ・ガゼテ』(4月1日付)によると、ソイル内務大臣は、「アンジェリーナ・ジョリーがシリア国境に来て写真を撮っても、問題は解決しない。世界の巨万の富はどこにあるのか? 自由や平等のためと言うだけで見掛け倒しの行動をする欧州諸国はいったいどうなんだ。彼らの人間性はどうなんだ」と述べた。

発言は、アナトリア通信が主催した第20期従軍記者訓練証明書式典で行われたもので、シリア難民の苦しみにスポットライトをあてるとともに、西側諸国の関心のなさを明らかにするために行われたもの。

ソイル、は昨年12月にも、アンジェリーナ・ジョリーを引き合いに出して、「彼らはアンジェリーナ・ジョリーの写真で世界の難民問題を解決しようとしている」と述べていた。

また、数週間前には、「あなた方はバングラデシュからイエメンにいたるまで、世界のさまざまな場所に手を差し伸べてきた。我々も自らの手を差し伸べ、人間性を守ろうとしてきた。我々は、誰かのように、アンジェリーナ・ジョリーの写真で「騙す」ことなどしてはいない」とも述べていた。

AFP, April 2, 2022、ANHA, April 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 2, 2022、Milli Gazete, April 1, 2022、Reuters, April 2, 2022、SANA, April 2, 2022、SOHR, April 2, 2022などをもとに作成。

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シリア軍第25師団の将兵700人の軍事演習を終了、近くウクライナ入りか?(2022年4月1日)

シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配地域に近いイドリブ県南部、ヒムス県東部、ハマー県などで行われていたシリア軍第25師団(スハイル・ハサン准将指揮)による軍事演習が終了した。

演習はロシア軍士官数十人の監督のもとに行われ、ウクライナ東部への派兵のための準備だとされている。

だが、現在のところ、演習に参加したシリア軍将兵がウクライナ方面に移送された事実は確認されていない。

 

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シャルク・アウサト(4月1日付)によると、演習には第25師団の将兵約700人が参加した。

AFP, April 1, 2022、ANHA, April 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2022、Reuters, April 1, 2022、SANA, April 1, 2022、

al-Sharq al-Awsat, March 31, 2022、SOHR, April 1, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍ドローンがハサカ県カフターニーヤ市近郊で車をミサイル攻撃、自衛部隊隊員3人を殺傷(2022年4月1日)

ハサカ県では、ANHA(4月1日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市南のタッル・ブルハム村に面するM4高速道路で、車の通過に合わせて爆弾が爆発、車は大破した。

これに関して、シリア人権監視団は複数筋から得た情報として、爆発が道路に仕掛けられた爆弾によるものではなく、トルコ軍の無人航空機(ドローン)のミサイル攻撃によるものだとしたうえで、乗っていた北・東シリア自治局の「自衛部隊」隊員1人が死亡、2人が負傷したと発表した。

死亡した隊員は、若者らによる任務遂行を鼓舞する「詩人」で、ラッカ県タブカ市から、アッシリア教徒のアキト新年祭(4月1日)に参加するため、カフターニーヤ市方面に向かう途中だった。

一方、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市で正体不明の武装集団が65歳の男性を銃で撃ち、撃たれた男性は即死した。

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ラッカ県では、ANHA(4月1日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村、アイン・イーサー・キャンプ、M4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, April 1, 2022、ANHA, April 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2022、Reuters, April 1, 2022、SANA, April 1, 2022、SOHR, April 1, 2022などをもとに作成。

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『ニューヨーク・タイムズ』:シリア人傭兵の第一陣がウクライナでロシア軍とともに戦闘に参加するためにロシア入り(2022年3月31日)

『ニューヨーク・タイムズ』(3月31日付)は、アサド政権に近い西側外交筋の話として、シリア人傭兵の第一陣が、ウクライナでロシア軍とともに戦闘に参加するためにロシア入りしたと伝えた。

同筋によると、ロシア入りした第一陣は300人以上の戦闘員からなり、ロシア国内で教練を受けたのち、ウクライナに移送されるという。

複数筋によると、シリア政府支配地域で動員された傭兵の一部は、ロシアへの「恩返し」として戦闘に参加することを望んでいるが、それ以外は金銭目当てで傭兵となっているという。

AFP, April 1, 2022、ANHA, April 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2022、The New York Times, March 31, 2022、Reuters, April 1, 2022、SANA, April 1, 2022、SOHR, April 1, 2022などをもとに作成。

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欧州への移住を希望していたアフガニスタン人がトルコで拘束され、シリアのイドリブ県に強制的に出国させられ、1カ月拘留の末、なす術もないまま同地に留まる(2022年3月31日)

ミドル・イースト・アイ(3月31日付)は、アフガニスタンのジャララバードから欧州に向かおうとしていたアフガニスタン人4人が、経由地のトルコのアンカラで当局に拘束され、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るシリア北西部のイドリブ県に強制出国させられていたと伝えた。

ナスルッラーを名乗る4人のうちの1人は、自分たちがアフガニスタン人であると伝えたにもかかわらず、トルコ当局はイドリブ県のヒルバト・ジャウズ村にトルコ側が違法に設置している国境通行所からシリア領内に強制的に出国させられたと証言している。

ナスルッラー氏は、アターッラー、ハヤーリー・ジュール、サクヤーッラーを名乗る3人の仲間とともに、ターリバーンの支配を逃れてトルコに向けて脱出、その際に1人につき、1,100米ドルを支払わされたという。

4人は当初、当局からギリシャ経由でアフガニスタンに強制送還されると聞かされていたが、騙されてシリアに強制的に入国させられた。

シリアのイドリブ県では、イランとつながりがあると疑われ、シャーム解放機構の総合治安機関のもとで1カ月にわたり拘留されたという。

彼らは現在、トルコに戻ったのち、欧州に移住することを望んでいるが、シリア北部で職を得る機会がないために、そのための資金が得られないでいるという。

AFP, April 1, 2022、ANHA, April 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2022、Middle East Eye, March 31, 2022、Reuters, April 1, 2022、SANA, April 1, 2022、SOHR, April 1, 2022などをもとに作成。

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米『タイム』誌:シリア人医師が化学兵器攻撃などに対処するためウクライナ人医師・看護師を医療研修(2022年3月31日)

米『タイム』誌(3月31日付)は、シリア人医師が化学兵器攻撃などに対処するための医療研修をウクライナ人に対して行っているとする記事を掲載した。

記事はオルガ・トカリュクを名乗るウクライナの女性フリー・ジャーナリストによるもの。

同誌によると、医療研修を行っているのは、2011年に地元医師や民間人に医療研修を行うための保健科学アカデミーなる組織を設立し、現在も代表を務める外科医のアブドゥッラー・アブドゥルアズィーズ・ハーッジー氏をリーダーとするシリア人医師ら。

保健科学アカデミーは、シリアに「アラブの春」が波及した直後に、多数の医療が当局に逮捕されたのに対処するため、イドリブ県で設立されたという。

副代表を務めるムスタファー・カヤーリー氏が、ロシア軍によるウクライナ侵攻(特別軍事作戦)開始の数日後に、ウクライナ人医師への支援を求めるメッセージをツイッターで受け、研修を始めたという。

アカデミーには、ウクライナで学んだスタッフも多くいるという。

研修は録画され、フェイスブックやYouTubeを通じて配信し、3万回以上も視聴されているという。

彼らはウクライナの医療スタッフと会合を重ね、応急処置、さまざまな兵器での攻撃による負傷への対応について研修を行っているという。

研修を受けたウクライナ人医療スタッフの数は1,000人で、化学兵器攻撃への対応についても学んだという。

AFP, April 2, 2022、ANHA, April 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 2, 2022、Reuters, April 2, 2022、SANA, April 2, 2022、SOHR, April 2, 2022、The Time, March 31, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機複数機がヒムス県タドムル市近郊の砂漠地帯でダーイシュに対して4回の爆撃を実施(2022年3月31日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機がタドムル市近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対して4回の爆撃を実施した。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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シリア軍第25師団がロシア軍の要請を受けてイドリブ県、ヒムス県東部、ハマー県で、高度な軍事教練を実施:ウクライナへの派兵を準備か?(2022年3月31日)

シリア人権監視団は、複数筋からの情報として、「トラ」の愛称で知られるスハイル・ハサン准将が司令官を務めるシリア軍第25師団がロシア軍の要請を受けて、「決戦」作戦司令室の支配地域に近いイドリブ県、ヒムス県東部、ハマー県で、高度な軍事教練を実施していると発表した。

教練は3日続けて実施され、ロシア軍の指導や資金提供を受けて行われており、ウクライナへの部隊派遣に備えたものだと見られるという。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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北・東シリア自治局渉外関係局はドイツ外務省使節団にダーイシュのドイツ人メンバーの妻ら10人とその子供27人の身柄を引き渡す(2022年3月31日)

ハサカ県では、ANHA(3月31日付)によると、北・東シリア自治局の渉外関係局(外務省に相当)がカーミシュリー市の本部を訪問したドイツ外務省使節団に、ダーイシュ(イスラーム国)のドイツ人メンバーの妻ら10人とその子供27人の身柄を引き渡した。

ドイツ外務省使節団は3月30日に渉外関係局を訪問し、身柄引き渡しにかかる文書に正式に調印していた。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村一帯を砲撃(2022年3月31日)

アレッポ県では、ANHA(3月31日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村一帯を砲撃した。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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バスリン・ドネツク人民共和国軍副司令官:「拘束した外国人傭兵は戦争捕虜として取り扱われることはなく、法廷に立たされる」(2022年3月31日)

ドネツク人民共和国のエドワルド・バスリン軍副司令官は記者団に対して、これまでに拘束した外国人傭兵の処遇について、法廷で裁くと述べた。

RIAノーヴォスチ通信(3月31日付)によると、バスリン副司令官は以下の通り述べた。

外国人傭兵がマリオポリから脱出することは許されない。また、戦争捕虜として取り扱われることはなく、法廷に立たされることになる。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、RIA Novosti, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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シリア人権監視団:シリアに駐留するロシア軍が、ロシアからのシリア軍第25師団などの代表団の帰国を受けるかたちで、イドリブ県南部、ヒムス県東部、ハマー県内で同師団に空挺作戦などの特殊教練を実施(2022年3月30日)

シリア人権監視団は、シリアに駐留するロシア軍が、イドリブ県南部、ヒムス県東部、ハマー県内で、「トラ」の愛称で知られるスハイル・ハサン准将が司令官を務めるシリア軍第25師団に対して、空挺作戦などの特殊教練を実施したとの情報を得たと発表した。

同監視団によると、ロシア軍ヘリコプター複数機がラタキア県のフマイミーム航空基地を離陸、またロシア軍将兵約700人が教練に参加したという。

教練は、第25師団、パレスチナ人民兵組織のクドス旅団、バアス大隊、シリア軍第5軍団の代表団がロシア訪問からの帰国を受けたものだと思われる。

AFP, March 30, 2022、ANHA, March 30, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2022、Reuters, March 30, 2022、SANA, March 30, 2022、SOHR, March 30, 2022などをもとに作成。

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ドバイ国際博覧会でシリア館が「テーマ解釈賞」の金賞を受賞(2022年3月30日)

UAEのドバイで2021年10月1日に開幕し、3月31日に閉幕するドバイ国際博覧会で、シリア館が「テーマ解釈賞」の金賞を受賞し、ガッサーン・アッバース在UAEシリア臨時代理大使が授賞式に出席した。


SANA(3月30日付)が伝えた。

AFP, March 30, 2022、ANHA, March 30, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2022、Reuters, March 30, 2022、SANA, March 30, 2022、SOHR, March 30, 2022などをもとに作成。

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イランのニークザード国会副議長がシリアを訪問し、ミクダード外務在外居住者大臣と会談(2022年3月30日)

イラン国会(イスラーム諮問評議会)のアリー・ニークザード副議長がシリアを訪問し、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣と会談した。

SANA(3月30日付)によると、会談では、経済、通商面での協力関係強化の方途などについて意見が交わされた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3231618660458572

AFP, March 30, 2022、ANHA, March 30, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2022、Reuters, March 30, 2022、SANA, March 30, 2022、SOHR, March 30, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるラッカ県北部、アレッポ県北部を砲撃(2022年3月30日)

ラッカ県では、ANHA(3月30日付)、SANA(3月30日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村、アイン・イーサー・キャンプ、M4高速道路沿線を砲撃した。

 

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アレッポ県では、ANHA(3月30日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市北東のトゥーハール村、フーシャリーヤ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のマーリア市とフール村を結ぶ街道で、トルコ軍装甲車が住民をはね、死亡させた。

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ハサカ県では、ANHA(3月30日付)によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン(スィリー・カーニヤ)市の教会地区で、シリア国民軍に所属するハムザ師団と第20師団の戦闘員どうしが、交戦した。

交戦の理由は不明。

AFP, March 30, 2022、ANHA, March 30, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2022、Reuters, March 30, 2022、SANA, March 30, 2022、SOHR, March 30, 2022などをもとに作成。

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『ル・フィガロ』:ロシアの民間軍事会社のワグネル・グループがリビアに派遣していたシリア人傭兵をシリアに移送、ウクライナに転戦か?(2022年3月29日)

フランス日刊紙『ル・フィガロ』(3月30日)は、ロシアの民間軍事会社のワグネル・グループが、リビアに派遣していたシリア人傭兵をシリアに移送したと伝えた。

シリアへの移送はウクライナへの転戦が目的だという。

同紙がベンガジ市近郊の石油会社に勤務するシリア人警備員の話として伝えたところによると、ロシアの士官複数人がこの会社が管理する石油施設で警備員として働くシリア人のもとを訪れ、彼らに、「第三国」に移動させると伝えたという。

この警備員によると、ベンガジ空港に配置されているシリア人戦闘員約150人が近くロシアに移送されるという。

AFP, March 30, 2022、ANHA, March 30, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2022、Le Figaro, March 29、Reuters, March 30, 2022、SANA, March 30, 2022、SOHR, March 30, 2022などをもとに作成。

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『エルサレム・ポスト』:イスラエル空軍が、複数の戦線で複数の敵に対して、過去5年間に1,000回以上の空爆を実施(2022年3月29日)

『エルサレム・ポスト』(3月29日付)は、イスラエル空軍が、複数の戦線で複数の敵に対して、過去5年間に1,000回以上の空爆を実施してきたと伝えた。

地域情勢の急激な変化、新たな国家主体、非国家主体が敵として登場したのを受けたもので、過去5年間で408回の任務を実施、5,500発以上の弾薬を使用し、1,200の標的を攻撃した。

2021年の1年間だけでも、数十回の航空作戦が実施され、586発の弾薬によって174の標的を攻撃、239発の対空ミサイルの迎撃を受けたという。

これらの作戦は、イランがレバノンのヒズブッラーに高性能兵器を供給するのを阻止するのが目的。

シリア軍はSA-2、SA-3、SA-5、SA-6、SA-8、SA-11、SA-17、SA-19、SA-22、パンツィールS1などロシア製の旧式防空システムを保有するとともに、ロシアとイランもS-300、S-400を含む高性能の防空システムをシリア領内に配備している。

S-300、S-400はシリアで使用されたことはなく、配備されているこれらの防空システムなかでは、S-300が1基だけシリア軍に供与されているのみ。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、The Jerusalem Post, March 29, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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ハサカ県タッル・タムル町近郊の小カブル村でシリア軍が村に入ろうとした米軍装甲車の通行を阻止(2022年3月29日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊の小カブル村で、シリア軍が村に入ろうとした米軍装甲車3輌からなる車列の通行を入口に設置されている検問所で阻止し、これを退却させた。

AFP, March 29, 2022、ANHA, March 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 29, 2022、Reuters, March 29, 2022、SANA, March 29, 2022、SOHR, March 29, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍装甲車がアフリーン市近郊で国内避難民の女児をはねて、死亡させる(2022年3月29日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアフリーン市近郊のカトマ村とカフルジャンナ村を結ぶ街道で、トルコ軍装甲車が国内避難民(IDPs)の女児をはねて、死亡させた。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のダーダー・アブダール村、ハッジ・ラヒール村、タッル・タムル町近郊のシャンナーン村を砲撃した。

AFP, March 29, 2022、ANHA, March 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 29, 2022、Reuters, March 29, 2022、SANA, March 29, 2022、SOHR, March 29, 2022などをもとに作成。

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イドリブ県、ハマー県でシリア軍が「決戦」作戦司令室支配地を砲撃する一方、トルコ軍憲兵隊が国境地帯で2人を射殺(2022年3月29日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバイニーン村、フライフィル村、ファッティーラ村一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、トルコ軍憲兵隊は、ヒルバト・ジャウズ村に近い国境地帯から違法にトルコ領内に入ろうとしたイドリブ県タッル・マンス村出身の若者とハマー県ガーブ地方出身の16歳の若者の2人を相次いで射殺した。

2人はいずれも国内避難民(IDPs)。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクライディーン村一帯を砲撃した。

 

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サナマイン市で薬剤師の自宅に正体不明の武装集団が手りゅう弾を投げ込み、薬剤師とその妻が死亡した。

また、マハッジャ町では、シリア軍第5軍団第8旅団に勤務する医師の車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、乗っていた医師が死亡した。

AFP, March 29, 2022、ANHA, March 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 29, 2022、Reuters, March 29, 2022、SANA, March 29, 2022、SOHR, March 29, 2022などをもとに作成。

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米国はシリア民主軍とシリア革命反体制勢力国民連立の対立解消をシリア北東部への経済制裁解除を結び付けて後押し(2022年3月28日)

アラビー・ジャディード(3月28日付)は、ハサカ県の複数の消息筋の話として、米国務省が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とシリア革命反体制勢力国民連立の亀裂解消に向けて動いており、イラク・クルディスタン地域政府が両者の歩み寄りにおいて役割を果たしているものと思われるとと伝えた。

同消息筋によると、米国側は、3月15日の「シリア革命」12周年を祝うよう圧力をかけるなどしており、北・東シリア自治局の支配下にあるシリア北部・東部に対する経済制裁の解除・除外と、シリア民主軍とシリア革命反体制勢力国民連立が相互理解に達することを結びつけようとしているという。

これに関して、シリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のリヤード・ダッラール共同議長はアラビー・ジャディードの取材に対し、今月半ばに、シリア北部で二つの分権的な自治政府を樹立する構想をシリア革命反体制勢力国民連立に示したが、回答を得られていないと述べた。

また、シリア革命反体制勢力国民連立の幹部の1人であるヤースィル・ファルハーン氏は、アラビーに対して、シリア民主軍が、クルディスタン労働者党(PKK)の本拠地であるイラクのキンディール山地(アルビール県)にある司令部が掌握するテロ組織であるため、それと対話する選択肢はないと述べている。

AFP, March 29, 2022、ANHA, March 29, 2022、al-‘Arabi al-Jadid, March 28, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 29, 2022、Reuters, March 29, 2022、SANA, March 29, 2022、SOHR, March 29, 2022などをもとに作成。

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トルコ内務省入国管理局長:「トルコがシリア北部に設置した「安全地帯」にこれまでに50万人のシリア難民が自発的に帰還した」(2022年3月28日)

トルコ内務省のスヴァス・ウンル入国管理局長は、外交・安全保障に関する国際会議ドーハ・フォーラムで、トルコがシリア北部に設置した「安全地帯」にこれまでに50万人のシリア難民が自発的に帰還したことを明らかにした。

ウンル入国管理局長は、「難民の流れの管理において国際社会が果たす役割:シリア、そしてその後」と題されたセッションで、「EUとトルコは、(移民にかかる)3月18日合意に基づいて、北シリアの安全地帯での人道状況改善を支援していくはずだった。だが、EUはこの取り決めを履行していないと批判した。

アナトリア通信(3月28日付)が伝えた。

AFP, March 28, 2022、Anadolu Ajansı, March 28, 2022、ANHA, March 28, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 28, 2022、Reuters, March 28, 2022、SANA, March 28, 2022、SOHR, March 28, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県マアーッラト・ナアサーン村一帯を爆撃、シリア軍もアレッポ県ダーラ・イッザ市近郊のトルコ軍拠点を砲撃、トルコ軍兵士2人負傷(2022年3月28日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機4機が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアーッラト・ナアサーン村一帯を爆撃した。

またシリア軍も、ザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村、スフーフン村、バーラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるダーラ・イッザ市近郊のマクラビース村とシャイフ・スライマーン村に設置されているトルコ軍の拠点2カ所を砲撃し、トルコ軍兵士2人が負傷した。

AFP, March 28, 2022、ANHA, March 28, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 28, 2022、Reuters, March 28, 2022、SANA, March 28, 2022、SOHR, March 28, 2022などをもとに作成。

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