ロシア軍がトルコと政府支配地域を結ぶカーミシュリー(ヌサイビーン)国境通行所の「人道回廊」としての再開をめざす一方、ハサカ県知事は再開の動きを否定(2021年12月28日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍部隊がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市とトルコのヌサイビーン市を結ぶ国境通行所(シリア政府管理化)を「人道回廊」として再開する準備を続けるなか、ロシア軍ヘリコプター1機がカーミシュリー国際空港から通行所近くの旧フランス軍兵舎に派遣され、同地に着陸した。

ロシア軍は数日前から、北・東シリア自治局の同意を得て、カーミシュリー・ヌサイビーン国境通行所再開に向けた準備を進めていた。

**

これに関して、ハサカ県のハリーム・ハリール県知事は『ワタン』(12月28日付)の取材に対して、カーミシュリー国境通行所(ヌサイビーン国境通行所)の再開に向けた作業が行われているとの情報を否定した。

ハリール県知事は次のように述べた。

違法なスィーマルカー国境通行所とヌサイビーン国境通行所の再開を結びつけることは正しくない。なぜなら、スィーマルカーはイラク北部とシリアのジャズィーラ地方をティグリス川で結びつけるために設置された違法な通行所であるのに対して、ヌサイビーンはシリアとトルコを結びつける合法的な通行所だからだ。

ヌサイビーン通行所の再開にはシリアとトルコの合意が必要で、両国の利益にならなければならない。

だが、今のところ、トルコ側との間で合意はなく、通行所再開に向けた合意もなければ、その後に人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の民兵との合意もなされることはないだろう。

この問題は今のところ起こり得ず、メディアで語られているだけだ。

AFP, December 28, 2021、ANHA, December 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2021、Reuters, December 28, 2021、SANA, December 28, 2021、SOHR, December 28, 2021、al-Watan, December 28, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県、ラッカ県各所を砲撃(2021年12月28日)

アレッポ県では、ANHA(12月28日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のタアーナ村、バイルーニーヤ村、シャイフ・イーサー村を砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍が占領下のバーブ市近郊(シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下のマンビジュ市西)のヤーランリー村、ファワーリス農場、シャイフ・ナースィル村(クルト・ワイラーン村)を砲撃した。

**

ラッカ県では、ANHA(12月28日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のズィヌービヤー村を砲撃した。

AFP, December 28, 2021、ANHA, December 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2021、Reuters, December 28, 2021、SANA, December 28, 2021、SOHR, December 28, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がハサカ県ダルダーラ村に入ろうとした米軍の装甲車5輌からなる車列の進行を阻止する一方、米軍はアブー・ラースィーン町一帯で初のパトロールを実施(2021年12月28日)

ハサカ県では、SANA(12月28日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルダーラ村の入口に設置されている検問所に駐留するシリア軍部隊が、村に入ろうとした米軍の装甲車5輌からなる車列の進行を阻止し、これを退却させた。

一方、シリア人権監視団によると、米軍の装甲車7輌からなる車列がダルバースィーヤ市近郊に設置されている北・東シリア自治局内務治安部隊(アサーイシュ)の通行所を通ってアブー・ラースィーン(ザルカーン)町一帯地域に入り、同地でパトロールを実施した。

米軍が同地でパトロールを実施するのはこれが初めて。

AFP, December 28, 2021、ANHA, December 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2021、Reuters, December 28, 2021、SANA, December 28, 2021、SOHR, December 28, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

林外務大臣は記者会見でイスラエルによる占領下ゴラン高原での入植者倍増計画を否定(2021年12月28日)

アラブ・ニュース(12月28日付)は、林芳正外務大臣が記者会見でイスラエルが1967年に占領し1981年に併合したゴラン高原への入植者を倍増させる計画について、日本政府はこれを否定したと伝えた。

林外務大臣は以下の通り述べた。

我が国はイスラエルによるゴラン高原併合を認めない立場である。

入植活動は国際法の違反であり、我が国はイスラエル政府に対して入植活動の完全凍結を繰り返し呼びかけてきている。

我が国はこのような措置が域内の緊張をさらに高めることを憂慮しており、本件をめぐる動向を懸念をもって注視していきたい。

 

**

イスラエルのナフタリ・ベネット首相は12月26日、ゴラン高原の入植地メボハマで閣議を開き、占領下のゴラン高原の入植者人口を倍増させる計画を閣議決定していた。

同計画は、今後5年間で入植者住宅7,300戸を建設、インフラを整備し、約2万3000人の新規入植を目指すもので、10億シェケル(約360億円)が拠出される見込み。

ゴラン高原は1967年の第3次中東戦争でイスラエルがシリアから占領し、1981年12月14日に併合を宣言した。

現在、イスラエル人入植者約25,000人と、併合後も同地に残ったシリア人23,000人が暮らしている。

国際社会はイスラエルによる併合を認めていないが、米国は2019年、ドナルド・トランプ前米政権がゴラン高原におけるイスラエルの主権を認めている。

AFP, December 28, 2021、ANHA, December 28, 2021、Arab News, December 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2021、Reuters, December 28, 2021、SANA, December 28, 2021、SOHR, December 28, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル軍戦闘機がラタキア港のコンテナ・ターミナルをミサイル攻撃し、大規模火災が発生(2021年12月28日)

SANA(12月28日付)は、シリア軍筋の話として、イスラエル軍戦闘機が午前3時21分、ラタキア県ラタキア市沖合の地中海上空からラタキア港のコンテナ・ターミナルに向けて多数のミサイルを発射、大規模な火災が発生し、甚大な物的被害が出たと伝えた。

シリア人権監視団が12月29日に発表したところによると、この爆撃で2人が重傷を負い、搬送先のラタキア国立病院で死亡した。







**

ラタキア県のウマル・イスマーイール県知事は午後に声明を出し、コンテナ・ターミナルの火災は、消防チームと民間防衛隊(ホワイト・ヘルメットではない正規の組織)の活動によって鎮火したと発表した。







**

ロシア国防省が公開したロシア当事者和解調整センターの日報によると、攻撃を行ったのはイスラエル空軍のF-16戦闘機2機で、ミサイル4発を発射して攻撃した。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3124879534421448

**

AP(12月29日付)は、爆撃の数時間後に撮影されたとされるラタキア港の衛星画像を公開した。

AFP, December 28, 2021、ANHA, December 28, 2021、AP, December 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2021、Reuters, December 28, 2021、SANA, December 28, 2021、SOHR, December 28, 2021、December 29, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民313人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は736,200人に(2021年12月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、12月27日に難民313人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民297人(うち女性89人、子供152人)、ヨルダンから帰国したのは16人(うち女性5人、子供😎人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は735,591人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者339,153人(うち女性101,921人、子ども172,678人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,047人(うち女性119,162人、子ども202,498人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,824,091人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は965,480人(うち女性289,741人、子供492,098人)となった。

**

一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,639人(うち女性41,385人、子供34,064人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,235人(うち女性423,944人、子供677,830人)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3124530967789638

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 28, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

抗議デモが続くなかでイラク・クルディスタン自治政府が閉鎖したハサカ県のスィーマルカー国境通行所を米軍パトロール部隊が訪れる(2021年12月27日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配地内に違法に駐留を続ける米軍の装甲車4輌からなるパトロール部隊が、イラク・クルディスタン自治政府によって16日に閉鎖されたティグリス川河畔のフィーシュ・ハーブール国境通行所に面するスィーマルカー国境通行所を訪れ、通行所の責任者らと会談した。

**

また、ANHA(12月27日付)によると、イラク・クルディスタン民主党の部隊によって殺害されたクルディスタン労働者党(PKK)の民兵組織である人民防衛部隊(HPG)所属のカリーラー(カレラ)部隊のメンバー5人の遺体引き渡しを求めて、北・東シリア自治局ジャズィーラ地域の殉教者遺族機構がスィーマルカー国境通行所前の広場にテントを設置して続けている座り込みデモにダルバースィーヤ区の住民らが交代で参加、テント前で抗議行動を行った。

AFP, December 27, 2021、ANHA, December 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 27, 2021、Reuters, December 27, 2021、SANA, December 27, 2021、SOHR, December 27, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍がイドリブ県を9回にわたって爆撃する一方、シリア軍の砲撃でアフラール軍戦闘員1人と住民1人が死亡(2021年12月27日)

イドリブ県では、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるサラーキブ市、同市の東に位置する穀物サイロと工業地区、ダーディーフ村、カフルバッティーフ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアーッラト・ナアサーン村一帯を砲撃し、国民解放戦線に所属するアフラール軍の戦闘員1人が死亡した。

シリア軍はまた、ザーウィヤ山地方のマアッルバリート村などを砲撃し、住民1人が死亡、2人が負傷した。

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/1282216992244922

さらに、ロシア軍戦闘機がイドリブ市北のシャイフ・バフル村に対して6回、マアッラトミスリーン市に3回の爆撃を実施した。

https://www.facebook.com/SYRMMC/videos/1746301215561371/

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/1282264368906851

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がシリア政府の支配下にあるミーズナーズ村の前線で作業中の重機を攻撃し、シリア軍兵士複数人が負傷した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ムザイリーブ町で26日深夜から27日未明にかけて、反体制武装集団(ムウタッズ・ビッラー旅団)の元司令官が乗った車に仕掛けられた爆弾が爆発し、元司令官が死亡した。

殺害された元司令官は、シリア政府との和解に応じていた。

また、ナワー市では、正体不明の武装集団が女性を銃で撃ち殺害した。

**

ロシア国防省は、ロシア当事者和解調整センターの日報を公開し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反2件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3124183267824408

AFP, December 27, 2021、ANHA, December 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 27, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 27, 2021、Reuters, December 27, 2021、SANA, December 27, 2021、SOHR, December 27, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がマストゥーマ村のバアス前衛キャンプで、シリア国民軍の戦闘員約400人に対してトルコ製の戦車、装甲車、重機を用いた教練コースを実施(2021年12月26日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がマストゥーマ村のバアス前衛キャンプで、トルコ製の戦車、装甲車、重機を用いた教練コースを実施し、シリア国民軍の戦闘員約400人を参加させた。

AFP, December 26, 2021、ANHA, December 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2021、Reuters, December 26, 2021、SANA, December 26, 2021、SOHR, December 26, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍所属と思われる戦闘機1機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアレッポ県ダーラ・イッザ市一帯を爆撃(2021年12月26日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍所属と思われる戦闘機1機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるダーラ・イッザ市一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サナマイン市で軍事情報局の傘下で活動する地元グループのリーダーが正体不明の武装集団に銃で撃たれて死亡した。

AFP, December 26, 2021、ANHA, December 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2021、Reuters, December 26, 2021、SANA, December 26, 2021、SOHR, December 26, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍はまたドローンでアレッポ県タッル・リフアト市の工業地区にあるシリア軍の拠点1カ所を爆撃(2021年12月26日)

アレッポ県では、ANHA(12月26日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のシャイフ・イーサー村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、トルコ軍はまた、無人航空機(ドローン)でタッル・リフアト市の工業地区にあるシリア軍の拠点1カ所を爆撃した。

**

ハサカ県では、ANHA(12月26日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍が、シリア軍によって米軍の車列がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のシュワイシュ農場の検問所前で駆逐された数時間後、同町近郊のM4高速道路沿線、タッル・タウィール村、ダルダーラ村を砲撃した。

AFP, December 26, 2021、ANHA, December 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2021、Reuters, December 26, 2021、SANA, December 26, 2021、SOHR, December 26, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハサカ県タッル・タムル町近郊のシュワイシュ農場に設置されている検問所に駐留するシリア軍部隊が米軍の装甲車4輌からなる車列の進行を阻止、ダイル・ザウル県ジャズラト・ブーハミード村で「人民諸派」がシリア民主軍の本部を襲撃(2021年12月26日)

ハサカ県では、SANA(12月26日付)、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のシュワイシュ農場に設置されている検問所に駐留するシリア軍部隊が、米軍の装甲車4輌からなる車列の進行を阻止し、これを退却させた。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(12月26日付)によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるジャズラト・ブーハミード村で「人民諸派」が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の本部を襲撃し、設備の一部を破壊した。

AFP, December 26, 2021、ANHA, December 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2021、Reuters, December 26, 2021、SANA, December 26, 2021、SOHR, December 26, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア、シリア、トルコは緊張緩和地帯での停戦違反を確認せず(2021年12月26日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を確認しなかったと発表した。

シリア政府、トルコ側の監視チームも停戦違反を確認しなかった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3123178177924917

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 26, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民323人と国内避難民(IDPs)14人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は735,294人、2019年以降帰還したIDPsは105,639人に(2021年12月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、12月25日に難民297人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民291人(うち女性88人、子供148人)、ヨルダンから帰国したのは6人(うち女性2人、子供3人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は735,591人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者338,571人(うち女性101,747人、子ども172,381人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,020人(うち女性119,154人、子ども202,484人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,824,091人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は964,871人(うち女性289,559人、子供491,787人)となった。

**

一方、国内避難民14人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは14人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は14人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,639人(うち女性41,385人、子供34,064人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,235人(うち女性423,944人、子供677,830人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3123176964591705

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 26, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍戦闘機がスフナ市近郊の砂漠地帯でダーイシュに対する爆撃を実施(2021年12月25日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がスフナ市近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する爆撃を実施した。

AFP, December 25, 2021、ANHA, December 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 25, 2021、Reuters, December 25, 2021、SANA, December 25, 2021、SOHR, December 25, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県マアッラトミスリーン市一帯を3発のミサイルで攻撃(2021年12月25日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアッラトミスリーン市一帯を3発のミサイルで攻撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

AFP, December 25, 2021、ANHA, December 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 25, 2021、Reuters, December 25, 2021、SANA, December 25, 2021、SOHR, December 25, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がドローンでアレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市の民家を爆撃し、住民2人が死亡、7人が負傷(2021年12月25日)

アレッポ県では、ANHA(12月25日付)によると、トルコ軍が無人航空機(ドローン)でシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・アラブ(コバネ)市の民家を爆撃し、住民2人が死亡、7人が負傷した。

シリア人権監視団によると、死亡したのは民主人民党(PYD)に近い革命青年運動のメンバー。

ANHA(12月26日付)によると、12月26日には重傷を負っていた2人が死亡、死者数は5人となった。

一方、シリア人権監視団は12月26日、死者は6人(うち幹部2人)に増加したと発表した。

**

ハサカ県では、ANHA(12月25日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルダーラ村を砲撃した。

AFP, December 25, 2021、ANHA, December 25, 2021、December 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 25, 2021、Reuters, December 25, 2021、SANA, December 25, 2021、SOHR, December 25, 2021、December 26, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア、シリア、トルコは緊張緩和地帯での停戦違反を確認せず(2021年12月25日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を確認しなかったと発表した。

シリア政府、トルコ側の監視チームも停戦違反を確認しなかった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3122455327997202

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 25, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民323人と国内避難民(IDPs)1人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は735,294人、2019年以降帰還したIDPsは105,625人に(2021年12月25日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、12月24日に難民323人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民314人(うち女性94人、子供160人)、ヨルダンから帰国したのは9人(うち女性3人、子供5人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は735,294人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者338,280人(うち女性101,659人、子ども172,233人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,014人(うち女性119,152人、子ども202,481人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,827,630人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は964,574人(うち女性289,469人、子供491,636人)となった。

**

一方、国内避難民1人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは1人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は1人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,625人(うち女性41,381人、子供34,058人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,221人(うち女性423,940人、子供677,824人)となった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3122449424664459

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 25, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ザウル県の北・東シリア自治局支配地に入ろうとしたロシア軍の車列を住民が阻止(2021年12月24日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ラッカ県アイン・イーサー市方面から派遣されたロシア軍の車列がユーフラテス川東岸のサーリヒーヤ村に設置している通行所を通過し、北・東シリア自治局支配下の工場地区に入ろうとしたが、住民が街道に集まり、路上でタイヤを燃やすなどしてこれを阻止した。

ロシア軍が退却した後、今度は米主導の有志連合の車輌が工場地区に入った。

AFP, December 24, 2021、ANHA, December 24, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2021、Reuters, December 24, 2021、SANA, December 24, 2021、SOHR, December 24, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍がラッカ県ラサーファ砂漠でダーイシュに対して爆撃を実施(2021年12月24日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がラサーファ砂漠でダーイシュ(イスラーム国)に対して爆撃を実施した。

AFP, December 24, 2021、ANHA, December 24, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2021、Reuters, December 24, 2021、SANA, December 24, 2021、SOHR, December 24, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサーイシュがハサカ市で給水所設置に携わっていたイラン人技師3人を拘束(2021年12月24日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)がシリア政府と同自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市とハサカ市を結ぶ街道で、イラン人技師3人を拘束した。

3人は地元の民間水道会社に勤務し、ハサカ県水道公社とイランの企業の契約に基づいて、ハサカ市内の4カ所に給水所を設置する作業に携わっていた。

アサーイシュは、設置作業を完了し、カーミシュリー国際空港に向かっていた3人を検問所で静止、そのまま拘束した。

AFP, December 24, 2021、ANHA, December 24, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2021、Reuters, December 24, 2021、SANA, December 24, 2021、SOHR, December 24, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県アブー・ラースィーン町近郊を砲撃、シリア軍が応戦(2021年12月24日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアブー・ラースィーン町近郊のアサディーヤ村、ハドラーウィー村を砲撃した。

これに対して、シリア軍は砲撃で応戦した。

AFP, December 24, 2021、ANHA, December 24, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2021、Reuters, December 24, 2021、SANA, December 24, 2021、SOHR, December 24, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアとトルコは緊張緩和地帯での停戦違反をそれぞれ1件ずつ確認(2021年12月24日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反1件確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反1件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3121693041406764

AFP, December 24, 2021、ANHA, December 24, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 24, 2021、Reuters, December 24, 2021、SANA, December 24, 2021、SOHR, December 24, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民330人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は734,971人に(2021年12月24日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、12月23日に難民330人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民323人(うち女性97人、子供165人)、ヨルダンから帰国したのは7人(うち女性2人、子供4人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は734,971人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者337,966人(うち女性101,565人、子ども172,073人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,005人(うち女性119,149人、子ども202,476人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,827,630人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は964,251人(うち女性289,372人、子供491,471人)となった。

**

一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,624人(うち女性41,381人、子供34,058人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,220人(うち女性423,940人、子供677,824人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3121690511407017

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 24, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民軍がマンビジュ市近郊を砲撃し住民1人が死亡する一方、サンダフ村のトルコ軍拠点が砲撃を受ける(2021年12月23日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北西の農場を砲撃し、住民1人が死亡した。

また、トルコ占領下のカッバースィーン村近くで正体不明の武装集団が男性を銃で撃ち殺害した。

一方、トルコ占領下のアアザーズ市とマーリア市を結ぶ街道上に位置するサンダフ村に設置されているトルコ軍の拠点に迫撃砲弾1発が着弾した。

迫撃砲を撃ったのが、シリア軍か人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍かは不明。

このほか、バーブ市にある教育局前で教員らが給与引き上げと生活状況改善を求める抗議デモを行った。

AFP, December 23, 2021、ANHA, December 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 23, 2021、Reuters, December 23, 2021、SANA, December 23, 2021、SOHR, December 23, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍と米主導の有志連合がダイル・ザウル県ジュダイド・アカイダート村でダーイシュ・メンバーと思われる6人を逮捕(2021年12月23日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるジュダイド・アカイダート村で22日深夜から23日未明にかけて人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米主導の有志連合のヘリコプター複数機の支援を受けて強制捜査を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる6人を逮捕した。

AFP, December 23, 2021、ANHA, December 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 23, 2021、Reuters, December 23, 2021、SANA, December 23, 2021、SOHR, December 23, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハサカ市近郊のフワイリド村の住民が村を通過しようとした米軍の装甲車3輌からなる車列の進行を阻止(2021年12月23日)

ハサカ県では、SANA(12月23日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ市の北に位置するフワイリド村の住民が、村の入口に設置されている検問所に駐留するシリア軍部隊とともに、村を通過しようとした米軍の装甲車3輌からなる車列の進行を阻止し、これを退却させた。

AFP, December 23, 2021、ANHA, December 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 23, 2021、Reuters, December 23, 2021、SANA, December 23, 2021、SOHR, December 23, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコとシリア国民軍によるハサカ県アブー・ラースィーン町および同地周辺の農村への砲撃で1,100世帯が避難(2021年12月23日)

ハサカ県のイブラーヒーム・ハラフ社会問題労働局長は12月21日以降のトルコとシリア国民軍によるアブー・ラースィーン町および同地周辺の農村への砲撃で1,100世帯が避難を余儀なくされていることを明らかにした。

AFP, December 23, 2021、ANHA, December 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 23, 2021、Reuters, December 23, 2021、SANA, December 23, 2021、SOHR, December 23, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア合同連携センターとシリア国外難民帰還調整委員会の合同会合を開催:欧米諸国の妨害にもかかわらず、2018年9月以降、難民2,338,141人が帰宅を実現したと発表(2021年12月23日)

ロシア合同連携センターとシリア国外難民帰還調整委員会の合同会合が、ダマスカス県のコンベンション・センター(ウマウィーイーン宮殿)とロシアの首都モスクワにある国防司令センターをビデオ会議システムで繋いで開催された。

SANA(12月23日付)によると、合同会合は、一部諸外国が難民の帰国を妨害するなかで、その帰還を促す環境を整備することが目的。

**

シリア国外難民帰還調整委員会の委員長を務めるフサイン・マフルーフ地方行政環境大臣が基調演説を行い、これまでに帰還した難民の総数が260万人に達し、シリア軍によって解放された郡の数は404に達し、うち94郡においては75~100%の住民が、133郡においては25~75%の住民が、それ以外の郡では25%以下の住民がそれぞれ帰還したことを明らかにした。

また、政府は帰還民のためにダマスカス郊外県ハルジャラ村、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ヒムス県ハスヤー町の一時居住センターに1,600の住居を建設するとともに、62,475世帯に対して補償を行い、3万棟以上の住居を修復、2021年の1年間で60の医療センター、44の政府関連施設、29の診察ステーション、93のパン製造所、270の変電所を建設したと述べた。

産業復興に関しては、545の工業施設を建設を完了、238の工業施設の建設に着手し、すでに操業を始めた122の施設では帰還難民など6,315人の雇用が確保されていると明らした。

人道支援に関しては、反体制派の支配下にあるイドリブ県を含む国内あらゆる場所に支援の移送を行ったことを強調した。

**

続いて、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣が演説を行い、西側諸国が難民の帰還を望んでおらず、あらゆる手段を駆使して帰還を妨害していると非難した。

ミクダード外務在外居住者は欧米諸国、そしてトルコがシリア国内のテロ組織を支援しているとしたうえで、欧米諸国は一方的な制裁を継続することで、トルコはハサカ県における水道供給を幾度となく停止させることで、国民を苦しめ、そのことが難民の帰還を阻害していると指弾した。

**

一方、合同会合に出席するためにシリアを訪れているロシアのジェナディ・ジドコ国防副大臣はコンベンション・センターで演説を行い、シリアの経済状況は諸外国の占領や新型コロナウイルスによって深刻な状態にあり、欧米諸国が一方的制裁を続けることで難民の帰還が阻害されていると指摘した。

**

また、ロシア合同連携センターの議長を務めるミハイル・ミズィンツェフ上級大将は国防司令センターで演説を行い、国際社会が難民帰還を促すために支援を増加させる必要があると述べた。

**

このほかにも、ラーニヤー・ハーッジ・アリー外務在外省国際機関大会局長、ロシア大統領府の子供の権利のための弁務官を務めるマリア・ルヴォヴァ=ベロヴァ氏も演説を行った。

**

ロシア合同連携センターとシリア国外難民帰還調整委員会は合同会合後に共同声明を出し、2021年の難民の帰還に向けた取り組みの成果を発表した。

声明によると、シリア政府の主導のもとに「テロリスト」から解放された地域でのインフラ、農業、道路、電力、水道、住宅、学校、病院の復旧・復興が続けられ、2018年9月以降、難民2,338,141人が帰宅を実現した。

ロシアが2021年にシリアに提供した人道支援物資は、発電設備、医療機器、医薬品、食糧物資、教材、衣服など7,751トンに達し、シリア各地に183回にわたって物資の配給を行った。

こうした取り組みが行われるなか、米国と西欧諸国は一方的な制裁と違法な部隊駐留を継続し、社会、経済、人道状況に悪影響を与えた。

また、こうした諸外国の行為は、米国が違法に占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)のルクバーン・キャンプの劣悪な状況に示されている通り、人道支援の範囲を拡大するうえで必要な政治的条件に反している。

米国占領下の地域に位置するハサカ県フール・キャンプでは2021年だけで、84件の殺人事件、23件の殺人未遂事件が発生しており、そのことは米国が事態を掌握し、安定を実現できないことを示している。

欧米諸国による人道支援の政治利用によって、緊張緩和地帯(イドリブ県)への支援を阻害しており、政府支配地域から反体制派支配地に境界経由(クロスライン)で提供された支援物資は、いまだに現地で配給がなされておらず、こうした状況はイドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所を通じた越境(クロスボーダー)人道支援を2022年1月10日まで認めるとした国連安保理決議第2585号の規定にも反している。

こうした人道支援の政治利用を阻止するとともに、国際社会はシリアへの制裁を解除し、さらなる人道支援を行い、シリアの危機の政治解決を促すことが求められている。

**

SANA(12月23日付)が伝えた。

AFP, December 23, 2021、ANHA, December 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 23, 2021、Reuters, December 23, 2021、SANA, December 23, 2021、SOHR, December 23, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.