トルコ軍とシリア国民軍がハサカ県ダルダーラ村などを砲撃し、女性を含む2人負傷(2021年8月23日)

ハサカ県では、ANHA(8月23日付)、SANA(8月23日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のダルダーラ村などを砲撃した。

この砲撃で、女性1人を含む2人が負傷した。

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アレッポ県では、ANHA(8月23日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市近郊のアルジャート村を砲撃した。

AFP, August 23, 2021、ANHA, August 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 23, 2021、Reuters, August 23, 2021、SANA, August 23, 2021、SOHR, August 23, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のバーラ村、カンスフラ村を4回にわたって爆撃(2021年8月23日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、カンスフラ村を4回にわたって爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

AFP, August 23, 2021、ANHA, August 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 23, 2021、Reuters, August 23, 2021、SANA, August 23, 2021、SOHR, August 23, 2021などをもとに作成。

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シリア人権監視団:トルコは米軍撤退後のアフガニスタン・カーブル空港警護のため、シリア国民軍に戦闘員(傭兵)数百人を手配するよう要請(2021年8月22日)

シリア人権監視団は、複数の消息筋からの情報だとして、トルコの治安機関が、シリア国民軍を主導するスルターン・ムラード師団、ハムザ師団などの武装集団に対して、アフガニスタンに派遣する戦闘員(傭兵)数百人を手配するよう要請したと発表した。

同消息筋によると、派遣される戦闘員の任務は、米軍が撤退した後のカーブル国際空港の警護。

戦闘員の手配を要請されたシリア国民軍諸派は、ターリバーンとの戦闘が想定される任務が危険だとして拒否の姿勢を示しているという。

AFP, August 22, 2021、ANHA, August 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 22, 2021、Reuters, August 22, 2021、SANA, August 22, 2021、SOHR, August 22, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍のドローンがハサカ県カーミシュリー市西のハイムー村で負傷者収容センター前に停車していた車を攻撃し、職員3人負傷(2021年8月22日)

ハサカ県では、ANHA(8月22日付)によると、トルコ軍の無人航空機(ドローン)が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市西のハイムー村で負傷者収容センター前に停車していた車を攻撃し、これを破壊した。

内務治安部隊(アサーイシュ)によると、この攻撃で同センターの職員3人が負傷した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、ダルダーラ村、ダーダー・アブダール村、タッル・ズィヤーブ村、アッラーダ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市で、警察(内務治安部隊、いわゆる「自由警察」)とシリア国民軍憲兵隊が打ち合いとなり、5人が負傷した。

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アレッポ県では、ANHA(8月22日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍が占領下のバーブ市の東に位置するシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下のハムラ村、フータ村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、この攻撃によって、アリーマ町からクライディーヤ村に至る地域に設置されているシリア軍の陣地が地対地ミサイルで狙われ、兵士2人が負傷した。

ANHAによると、トルコ軍とシリア国民軍はまた、タッル・リフアト市近郊のマーリキーヤ村、マルアナーズ村、シャワーリガ村、アルカミーヤ村、イルシャーディーヤ村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、これに対して人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、トルコ占領下のアアザーズ市の南に位置するカフルハーシル村近郊で、シリア国民軍に所属する国民解放戦線北部特殊任務部隊の拠点を地対地ミサイルで攻撃し、戦闘員1人が死亡、3人が負傷した。

ANHAによると、トルコ軍とシリア国民軍はさらに、マンビジュ市北西のヤールナリー村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍憲兵隊がアティマ村の近くに設置されているアリー国内避難民(IDPs)キャンプで子供1人を射殺した。

AFP, August 22, 2021、ANHA, August 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 22, 2021、Reuters, August 22, 2021、SANA, August 22, 2021、SOHR, August 22, 2021などをもとに作成。

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シリア民主軍はハサカ県マルズーカ村を包囲し、村のイマームと若者らを拘束、米軍はダイル・ザウル県ジュダイド・アカイダート村で空挺作戦を実施し、住民多数を拘束(2021年8月22日)

ハサカ県では、SANA(8月21日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市近郊のマルズーカ村を包囲し、村のイマームと若者8人を拘束、連行した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(8月21日付)によると、米軍の航空機(ヘリコプター)複数機がシリア民主軍を支援して、ジュダイド・アカイダート村で空挺作戦を実施し、住民多数を拘束、連行した。

AFP, August 22, 2021、ANHA, August 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 22, 2021、Reuters, August 22, 2021、SANA, August 22, 2021、SOHR, August 22, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のカンスフラ村、マルイヤーン村、マウザラ村一帯を爆撃(2021年8月22日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、マルイヤーン村、マウザラ村一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍も、マウザラ村、バイニーン村、シャンナーン村一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のヒルバト・ナークース村、サルマーニーヤ村、クライディーン村、カーヒラ村、アンカーウィー村、ダクマーク村、ザクーム村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるカフル・ハラブ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(イドリブ県9件、ラタキア県8件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を17件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, August 22, 2021、ANHA, August 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 22, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 22, 2021、Reuters, August 22, 2021、SANA, August 22, 2021、SOHR, August 22, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民298人と国内避難民(IDPs)260人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は695,907人、2019年以降帰還したIDPsは97,397人に(2021年8月22日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月22日付)を公開し、8月21日に難民298人(うち女性90人、子供152人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民298人(うち女性90人、子供152人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は695,907人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者300,659人(うち女性90,360人、子ども153,057人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,785,079人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は925,187人(うち女性277,636人、子供471,187人)となった。

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一方、国内避難民260人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは260人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は97,397人(うち女性37,085人、子供33,117人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,993人(うち女性419,644人、子供676,883人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 22, 2021をもとに作成。

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アサド大統領はフランス国民連合のティエリー・マリアニ欧州議会議員を代表とする使節団と首都ダマスカスで会談(2021年8月21日)

アサド大統領は、シリアを訪れたフランス国民連合のティエリー・マリアニ欧州議会議員を代表とする使節団と首都ダマスカスで会談した。

SANA(8月21日付)によると、会談では、シリアおよび中東における情勢の進展などについて意見が交わされ、アサド大統領は、現地情勢、欧米諸国の経済制裁によるシリア国民への影響などについての質問に答えるとともに、アラブ世界における民族主義思想の役割、アイデンティティ、政治と宗教の関係などにも言及した。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4496440627066401

AFP, August 21, 2021、ANHA, August 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 21, 2021、Reuters, August 21, 2021、SANA, August 21, 2021、SOHR, August 21, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県に駐留する米軍がCONOCO油田に接近した所属不明のドローンを撃破する一方、「人民諸派」がシリア民主軍兵士1人を殺害(2021年8月21日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月21日付)などによると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるユーフラテス川東岸のCONOCOガス田に違法に駐留を続ける米軍部隊が、同油田に接近する所属不明の無人航空機(ドローン)1機を撃破した。

一方、SANA(8月21日付)によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるブーシャムス村で、「人民諸派」が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を襲撃し、兵士1人を殺害した。

AFP, August 21, 2021、ANHA, August 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 21, 2021、Reuters, August 21, 2021、SANA, August 21, 2021、SOHR, August 21, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県、ラッカ県、ハサカ県各所を砲撃(2021年8月21日)

アレッポ県では、ANHA(8月21日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハムラ村、ジュッブ・ハムラ村、ブワイヒジュ村(いずれもトルコ占領下のバーブ市近郊)を砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマーリキーヤ村、シャワーリガ村、シャワーリガ砦、バイナ村などを砲撃した。

一方、アフリーン解放軍団は声明を出し、8月14日から19日にかけて、トルコ占領下のカルジャブリーン村、カフルフーシャ村(いずれもアアザーズ市近郊)、ジンディールス村、クーバリーヤ村(いずれもアフリーン市近郊)で、トルコ軍とシリア国民軍の部隊や拠点を攻撃し、トルコ軍兵士3人とシリア国民軍の戦闘員3人を殺害、シリア国民軍戦闘員3人を負傷させたと発表した。

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ラッカ県では、ANHA(8月21日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるクール・ハサン村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(8月21日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるダルダーラ村を砲撃した。

AFP, August 21, 2021、ANHA, August 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 21, 2021、Reuters, August 21, 2021、SANA, August 21, 2021、SOHR, August 21, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民319人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は695,609人に(2021年8月21日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月21日付)を公開し、8月20日に難民319人(うち女性95人、子供162人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民319人(うち女性95人、子供162人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は695,609人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者300,361人(うち女性90,270人、子ども152,905人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,785,079人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は924,889人(うち女性277,546人、子供471,396人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は97,085人(うち女性36,932人、子供33,087人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,681人(うち女性419,491人、子供676,087人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 21, 2021をもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県北部、アレッポ県北部各所を砲撃(2021年8月20日)

ハサカ県では、ANHA(8月20日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるダルダーラ村を砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、ウンム・カイフ村をアッシリア教徒が暮らすタッル・シャンナーン村砲撃し、ウンム・カイフ村でシリア軍兵士1人が負傷した。

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アレッポ県では、ANHA(8月20日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のブルジュ・カース村、マイヤーサ村を砲撃した。

AFP, August 20, 2021、ANHA, August 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 20, 2021、Reuters, August 20, 2021、SANA, August 20, 2021、SOHR, August 20, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が前日に続いてシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市西のアイン・シーブ村近郊にある軍事拠点を爆撃、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方を砲撃し、子供4人負傷(2021年8月20日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が前日に続いてシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市西のアイン・シーブ村近郊にある軍事拠点を6回にわたり爆撃した。

また、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ファッティーラ村、シャンナーン村一帯を砲撃し、カンスフラ村でシリア軍の砲撃で、子供4人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフル・ヌーラーン村を砲撃し、住民多数が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を20件(イドリブ県11件、ラタキア県4件、アレッポ県2件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を18件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, August 20, 2021、ANHA, August 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 20, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 20, 2021、Reuters, August 20, 2021、SANA, August 20, 2021、SOHR, August 20, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民346人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は695,290人に(2021年8月20日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月20日付)を公開し、8月19日に難民346人(うち女性103人、子供176人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民346人(うち女性103人、子供176人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は695,290人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者300,042人(うち女性90,175人、子ども152,743人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,785,079人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は924,570人(うち女性277,451人、子供471,234人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は97,085人(うち女性36,932人、子供33,087人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,681人(うち女性419,491人、子供676,087人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 20, 2021をもとに作成。

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イスラエル軍戦闘機がレバノン領空を侵犯し、首都ベイルート南東上空から首都ダマスカス一帯とヒムス県ヒムス市一帯に向けて多数のミサイルを発射(2021年8月19日)

シリア軍筋は、午後11時3分、イスラエル軍戦闘機がレバノン領空を侵犯し、首都ベイルート南東上空から首都ダマスカス一帯とヒムス県ヒムス市一帯に向けて多数のミサイルを発射したのを確認、防空部隊が迎撃し、そのほとんどを撃破したと発表した。





SANA(8月19日付)が伝えた。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍の爆撃により、ダマスカス郊外県カーラ市一帯にあるレバノンのヒズブッラーの拠点や武器弾薬庫が狙われ、ヒズブッラーのメンバー4人(シリア人とレバノン人)が死亡し、多数が負傷した。

AFP, August 19, 2021、ANHA, August 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 19, 2021、Reuters, August 19, 2021、SANA, August 19, 2021、SOHR, August 20, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍のドローンがハサカ県タッル・タムル町にあるタッル・タムル軍事評議会(シリア民主軍)渉外局本部を爆撃し、1人死亡、シリア民主軍はアレッポ県でシリア国民軍戦闘員3人を殺害(2021年8月19日)

ハサカ県では、ANHA(8月19日付)によると、トルコ軍の無人航空機(ドローン)がタッル・タムル町にある人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属のタッル・タムル軍事評議会渉外局本部を爆撃した。

シリア人権監視団によると、この爆撃によって1人が死亡、5人が負傷した(シリア人権監視団は8月22日、この爆撃で女性司令官1人を含む9人が死亡、10人以上が負傷したと改めて発表した)。

一方、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治したにあるタッル・タムル町北部にあるロシア軍基地前で、民主統一党(PYD)を支持する同町とアブー・ラースィーン(ザルカーン)町の住民数百人がデモを行い、トルコ軍とシリア国民軍の攻撃に対するロシア軍の沈黙に抗議した。

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ラッカ県では、ANHA(8月19日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるサワーン村、ザヌーバー村、アリーダ村、ヒルバト・バカル村、アフダクー村(いずれもタッル・アブヤド市近郊)を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(8月19日付)によると、シリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市北東のアルジャート村に潜入しようとしたシリア国民軍の戦闘員3人を殺害した。

また、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市近郊のクライディーヤ村にロケット弾1発が着弾し、女性1人が死亡、5人が負傷した。

ロケット弾は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治地域から発射された。

ANHAによると、これに対して、トルコ軍とシリア国民軍は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のアキーバ村を砲撃した。

このほか、シリア人権監視団によると、シリア国民軍の憲兵隊がアラブ・ブーラーン村近くの国境に設置されているコンクリート製の壁に近づこうとした男性1人を射殺した。

AFP, August 19, 2021、ANHA, August 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 19, 2021、Reuters, August 19, 2021、SANA, August 19, 2021、SOHR, August 19, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ市西のアイン・シーブ村近郊にある軍事拠点を爆撃、シリア軍の砲撃によりバルシューン村で5人が死亡(2021年8月19日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市西のアイン・シーブ村近郊にある軍事拠点を爆撃した。

この軍事拠点はシャーム解放機構のものと思われる。

また、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるバルシューン村、バーラ村、ルワイハ村などを砲撃し、バルシューン村で女性1人と子供4人が死亡、3人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、トルコ軍憲兵隊が国境に設置したコンクリート製の壁に近づこうとした男性1人を殺害した。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月19日付)によると、殺害された男性は、トルコに不法入国しようとしていたところを撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を20件(イドリブ県11件、ラタキア県4件、アレッポ県2件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を2件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, August 19, 2021、ANHA, August 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 19, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 19, 2021、Reuters, August 19, 2021、SANA, August 19, 2021、SOHR, August 19, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民312人と国内避難民(IDPs)187人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は694,944人、2019年以降帰還したIDPsは97,085人に(2021年8月19日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月19日付)を公開し、8月18日に難民312人(うち女性94人、子供159人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民312人(うち女性94人、子供159人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は694,944人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者299,696人(うち女性90,072人、子ども152,567人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,785,079人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は924,224人(うち女性277,348人、子供471,058人)となった。

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一方、国内避難民187人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは187人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は97,085人(うち女性36,932人、子供33,087人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,681人(うち女性419,491人、子供676,087人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 19, 2021をもとに作成。

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シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構がアフガニスタンでのターリバーンの全権掌握を祝福(2021年8月18日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構は声明を出し、アフガニスタンでターリバーンが全権を掌握したことに祝意を表明した。

声明のなかでシャーム解放機構は以下の通り述べた。

大いなる喜びをもって、我々はアフガニスタンにおける我らが住民が喚起するニュースを受け取った。アフガン国民よ、確固たる征服と力強い勝利おめでとう。真理は勝利する。たとえ時間が経とうとも。占領者は自らが蹂躙した土地に留まることはない…。真理が衰えたり、死ぬことはない…。歴史は自由なる意志と確固たる決意の勝利を目の当たりにしている。

我々はシリア革命のなかにあって、抵抗とジハードを選択することにこだわったこの生きた経験、そして実際に目にすることができるこの先例から、不屈と不動の精神を触発され、犯罪者体制とその支援者どもを打倒することで表される自由と尊厳を達成したい。

ターリバーンの政権掌握は、国際社会、そしてバッシャールとその支援者どもの犯罪に沈黙する諸外国にとっての教訓であり、チャンスだ。なぜなら、諸国民の意志を支援し、その要求を尊重し、死刑執行人どもの側につかないよう促しているからだ。

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トルコのイスタンブールを拠点とする反体制派系サイトのシリア・テレビ(8月20日付)によると、シャーム解放機構は8月15日まで、幹部のアブー・マーリヤー・カフターニー氏が「イスラームのウンマに対して占領者どもに対する我らが同胞学徒の勝利の祝意を表明する…。ターリバーンの勝利はイスラーム教徒の勝利であり、スンナの民の勝利、不正に喘ぐすべての人々の勝利である」と表明していた。

また、マズハル・ワイス氏も以下の通り表明していた。

20年前にアフガニスタンで崩壊が起きた時、我々の心は悲しみで満ちていた。だが今、アッラーのおかげ、そしてターリバーンの犠牲と忍耐のおかげで形勢は変わった。彼らの背後にいるのは偉大で才能に満ちた国民だ…。我々はそこでのアッラーの勝利に歓喜している。この喜びがシャームのくにぐに、イラクなど、不正に苦しむ抑圧された我らがウンマにおいて広まることを…アッラーに願ってやまない。

AFP, August 18, 2021、ANHA, August 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2021、Reuters, August 18, 2021、SANA, August 18, 2021、SOHR, August 18, 2021、Syria TV, August 20, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県アフリーン市の中心街が砲撃を受けて3人死亡、トルコ軍とシリア国民軍はアレッポ県タッル・リフアト市一帯やハサカ県北部を激しく砲撃し、2人死亡(2021年8月18日)

アレッポ県では、ANHA(8月18日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン市の中心街が何者かによる砲撃を受けた。

シリア人権監視団によると、この砲撃により、灯油街道、ヴィーラート通りに砲弾多数が着弾し、住民3人が死亡、多数が負傷した。

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による砲撃か、シリア軍による砲撃かは不明だが、トルコ軍とシリア国民軍はこれまでシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるシリア民主軍の拠点などに対して砲撃を続けてきた。

一方、ANHAやSANA(8月18日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍は、アフリーン市が砲撃されたのを受け、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市と同地近郊のダイル・ジャマール村、ズィヤーラ村、アイン・ダクナ村、マルアナーズ村、マンナグ航空基地、スーガーニカ村、アキーバ村、マーリキーヤ村、イルシャーディーヤ村、シャワーリガ村、カンタラ村、カフル・アントゥーン村、スムーカ村、タッル・マディーク村、シャフバー・ダムを砲撃した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍とシリア国民軍がタッル・タムル町一帯、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町一帯の村々を砲撃し、女性1人と女児1人が死亡、女性と子供を含む12人以上が負傷した。

トルコ軍とシリア国民軍の砲撃はタッル・タムル町北に設置されているロシア軍基地一帯にも及んだ。

AFP, August 18, 2021、ANHA, August 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2021、Reuters, August 18, 2021、SANA, August 18, 2021、SOHR, August 18, 2021などをもとに作成。

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米軍がハサカ県内で盗奪した物資を冷凍トレーラーなど42輌に積んでワリード国境通行所からイラク領内に持ち出す(2021年8月18日)

ハサカ県では、SANA(8月18日付)がヤアルビーヤ町近郊のスワイディーヤ村の複数の地元筋の話として伝えたところによると、ユーフラテス川西岸地域各所に違法駐留を続ける米軍が、県内で盗奪した物資を冷凍トレーラーなど42輌に積んでワリード国境通行所からイラク領内に持ち出した。

一方、アブー・ガズィール村では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が地元の若者多数を徴兵するために連行しようとし、無差別に発砲したため、住民が抵抗し、これを撃退した。

AFP, August 18, 2021、ANHA, August 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2021、Reuters, August 18, 2021、SANA, August 18, 2021、SOHR, August 18, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民308人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は694,632人に(2021年8月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月18日付)を公開し、8月17日に難民308人(うち女性93人、子供157人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民308人(うち女性93人、子供157人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は694,632人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者299,384人(うち女性89,978人、子ども152,408人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,785,079人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は923,912人(うち女性277,254人、子供470,899人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は96,898人(うち女性36,750人、子供33,045人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,494人(うち女性419,309人、子供676,811人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 18, 2021をもとに作成。

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英財務相はアスマー・アフラス大統領夫人のおじでビジネスマンのタリーフ・アフラス氏に対する金融制裁を解除(2021年8月17日)

英『テレグラフ』(8月17日付)やイナブ・バラディー(8月18日付)は、英財務省は先週、アスマー・アフラス大統領夫人のおじでビジネスマンのタリーフ・アフラス氏(1951年、ヒムス市生まれ)に対する金融制裁を解除したと伝えた。

英政府が制裁解除を行うのはEU脱退後初めて。

解除の理由は不明。


EUは2011年9月にアフラス氏、を制裁対象に加え、英最高裁判所は、2014年に同氏がシリアへの食品輸入の対価として米国の企業に2600万ドルを支払わなかったとして、12年の禁固刑を宣告していた。

AFP, August 18, 2021、ANHA, August 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2021、‘Inab Baladi, August 18, 2021、Reuters, August 18, 2021、SANA, August 18, 2021、SOHR, August 18, 2021、Telegraph, August 17, 2021などをもとに作成。

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イスラエル軍がクナイトラ県を越境攻撃、シリア軍と「イランの民兵」の拠点が被弾(2021年8月17日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍が県北部ハドル村の西に位置するカルス・ナフル丘にあるシリア軍と「イランの民兵」の拠点に対して越境攻撃を行い、拠点1カ所が被弾、火災が発生した。

イフバーリーヤ・チャンネル(8月17日付)などは、県北部で複数回にわたって爆音が聞こえたとしたうえで、イスラエル軍がカルス・ナフル丘をミサイル攻撃したとの報道があると伝えていた。

AFP, August 17, 2021、ANHA, August 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 17, 2021、al-Ikhbariya, August 17, 2021、Reuters, August 17, 2021、SANA, August 17, 2021、SOHR, August 17, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がユーフラテス川西岸地域でダーイシュの拠点を爆撃、東岸のフール・キャンプではダーイシュと思われるグループが2人を殺害、米軍はイラクから兵站物資を搬入(2021年8月17日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第4区で、アレッポ県からの国内避難民(IDPs)の男女2人が、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われるグループによって銃で撃たれて死亡した。

一方、米主導の有志連合の車輌約30輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、マーリキーヤ市近郊に設置されている基地に向かった。

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シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がダイル・ザウル県のシューラー村近郊の砂漠地帯、ラッカ県ラサーファ砂漠でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を狙って30回以上の爆撃を実施した。

AFP, August 17, 2021、ANHA, August 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 17, 2021、Reuters, August 17, 2021、SANA, August 17, 2021、SOHR, August 17, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県北部を砲撃し、子供1人と女性1人が死亡、多数負傷(2021年8月17日)

ハサカ県では、ANHA(8月17日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町、同地の南部郊外に位置するタッル・ワルド村、ルバイアート村、バーブ・ハイル村などを砲撃した。

この砲撃で、子供1人と女性1人が死亡、住民10人以上が負傷した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、タッル・タムル町西に位置するM4高速道路沿線のタウィーラ村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(8月17日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のアルカミーヤ村、マルアナーズ村を砲撃した。

AFP, August 17, 2021、ANHA, August 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 17, 2021、Reuters, August 17, 2021、SANA, August 17, 2021、SOHR, August 17, 2021などをもとに作成。

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ダルアー県では、元反体制武装集団メンバーらが武装解除を拒否し続けるなか、シリア軍は各地に部隊を増派、検問所を設置(2021年8月17日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーの対立が続くなか、元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会とシリア政府の治安委員会がロシア軍使節団の仲介により、ダルアー市ダルアー・バラド地区で会談し、停戦合意の履行について意見を交わした。

同監視団によると、元反体制武装集団メンバー側は、依然として武装解除を拒否し続けている。

これに対して、シリア軍はタッル・サマン村、ティーラ村、カルファー村、ナーミル村、イズラア市からウンム・マヤーズィン町に至る街道などに増援部隊を派遣、検問所を設置した。

また、ダルアー市ダルアー・バラド地区一帯で、武装集団と交戦、同地のほか、サイダー町、ウンム・マヤーズィン町を砲撃した。

一方、ジッリーン村近郊の街道で、シャジャラ村出身の住民が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

また、ムサイフラ町で正体不明の武装集団が住民1人を銃で撃ち殺害した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるサラーキブシ近郊のジャウバース村一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるアウラム・クブラー町同地近郊のザアタル工場を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(イドリブ県13件、ラタキア県8件、アレッポ県0件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を12件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, August 17, 2021、ANHA, August 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 17, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 17, 2021、Reuters, August 17, 2021、SANA, August 17, 2021、SOHR, August 17, 2021、August 18, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民295人と国内避難民(IDPs)260人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は694,324人、2019年以降帰還したIDPsは96,898人に(2021年8月17日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月17日付)を公開し、8月16日に難民295人(うち女性88人、子供150人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民295人(うち女性88人、子供150人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は694,324人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者299,076人(うち女性89,885人、子ども152,251人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,785,079人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は923,604人(うち女性277,161人、子供470,742人)となった。

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一方、国内避難民260人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは212人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は96,898人(うち女性36,750人、子供33,045人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,494人(うち女性419,309人、子供676,811人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 17, 2021をもとに作成。

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イラクのファイヤード内閣国家安全保障担当顧問兼人民動員​評議会議長がシリアでアサド大統領と会談し、周辺諸国首脳会議での連携の重要性を確認、イラク外務省はアサド大統領招待を否定(2021年8月16日)

イラクのファーリフ・ファイヤード内閣国家安全保障担当顧問兼人民動員​評議会議長がシリアを訪問し、首都ダマスカスの大統領府でアサド大統領と会談した。

SANA(8月16日付)によると、ファイヤード氏は、ムスタファー・カーズィミー首相の親書をアサド大統領に手渡した。

親書は、今月末にバグダードで開催される周辺諸国首脳会議にかかるもので、同会議とその議事においてシリア・イラク両国の連携が重要である旨が記されていた。

会談では、「テロとの戦い」、国境警備などにおける二国間関係を強化するための措置について協議、これらの措置が治安レベルだけでなく、両国通商の継続にも資するもので、両国民に利益をもたらす要素であることが確認された。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4480985445278586

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アサド大統領とファイヤード氏の会談が報じられた直後、イラク外務省は声明を出し、「人民動員隊によるアサド大統領への招待を関知していない」としたうえで、「正式な招待状はカースィミー首相からの正式に文書で送られるもので、いかなる者にもこうした招待状を送る権限はない」と発表し、アサド大統領の首脳会議に招待していないとの姿勢を示した。

https://twitter.com/Iraqimofa/status/1427200205607346177

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ドゥラル・シャーミーヤ(8月16日付)などによると、イランはシリアのアサド大統領の出席を画策したが、サウジアラビア、UAE、そしてフランスがこれを拒否したという。

AFP, August 16, 2021、ANHA, August 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2021、Reuters, August 16, 2021、SANA, August 16, 2021、SOHR, August 16, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民280人と国内避難民(IDPs)5人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は694,029人、2019年以降帰還したIDPsは96,686人に(2021年8月16日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月16日付)を公開し、8月15日に難民280人(うち女性84人、子供143人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民280人(うち女性84人、子供143人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は694,029人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者298,781人(うち女性89,797人、子ども152,101人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,775,160人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は923,309人(うち女性277,073人、子供470,592人)となった。

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一方、国内避難民5人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは5人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は5人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は96,686人(うち女性36,750人、子供33,045人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,282人(うち女性419,309人、子供676,811人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 16, 2021をもとに作成。

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