アラブ連盟緊急外相会合はトルコのシリア北東部侵攻停止を求める、アブー・ガイス事務総長「シリアの加盟資格復活を目的とする会合を開く必要がある」(2019年10月12日)

アラブ連盟は、トルコによるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)を受けて、エジプトの首都カイロで緊急外相会合を開き、トルコに対して緊急の対抗措置を講じるよう加盟国に求める声明を発表した。

声明では、シリアの領土と独立の維持、国連安保理決議第2254号に基づくシリア危機の政治解決の必要が改めて強調される一方で、トルコに攻撃中止と撤退をう求めるとともに、連盟加盟国に対して、対抗措置として、政治、経済、文化、観光といった分野で措置を講じるよう呼びかけた。

なお、カタールとソマリアは声明採択を棄権した。

一方、緊急会議会合では、アフマド・アブー・ガイス事務総長がシリアの加盟資格停止処分について「複雑な問題であり、さまざまな措置を講じる必要がある。また、そのために会合を開く必要がある」と述べた。

アブー・ガイス事務総長は「一部の国は、シリア政府が措置を講じ、事態を動かすよう求めている。シリアには責任、そして負担があり、シリアの加盟資格復活を目的とする会合を開く必要がある」と述べた。

AFP, October 12, 2019、ANHA, October 12, 2019、AP, October 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 12, 2019、Reuters, October 12, 2019、SANA, October 12, 2019、SOHR, October 12, 2019、UPI, October 12, 2019などをもとに作成。

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イランがダイル・ザウル県の住民からなる新たな民兵「村々の軍」を設立(2019年10月12日)

ダイル・ザウル24(10月12日付)は、複数の地元情報筋の話として、イランがダイル・ザウル県の住民からなる新たな民兵を設立するため、若者たちの勧誘を開始したと伝えた。

イランが設立しようとしている民兵は「村々の軍」という名で、隊員の勧誘・募集はダイル・ザウル市ボール・サイード通りにあるイラン・ナスル・センターで行われているという。

この数日で約100人が入隊、シリア政府支配下のダイル・ザウル市周辺の農村に展開し、治安維持にあたるという。

AFP, October 12, 2019、ANHA, October 12, 2019、AP, October 12, 2019、Dayr al-Zawr 24, October 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 12, 2019、Reuters, October 12, 2019、SANA, October 12, 2019、SOHR, October 12, 2019、UPI, October 12, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍航空機が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊を初めて爆撃(2019年10月12日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍航空機が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のウンム・フーシュ村一帯を爆撃した。

トルコ軍戦闘機が北・東シリア自治局のいわゆるシャフバー地区を爆撃するのは初めて。

一方、トルコ占領下のアフリーン市マフムーディーヤ地区では、何者かが仕掛けた爆弾が爆発した。

死傷者はなかった。

AFP, October 12, 2019、ANHA, October 12, 2019、AP, October 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 12, 2019、Reuters, October 12, 2019、SANA, October 12, 2019、SOHR, October 12, 2019、UPI, October 12, 2019などをもとに作成。

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アイン・アラブ市(アレッポ県)の住民数十世帯が、トルコ軍の爆撃・攻撃を回避するため、米軍基地近くに避難(2019年10月12日)

アレッポ県では、ANHA(10月12日付)によると、アイン・アラブ(コバネ)市の住民数十世帯が、トルコ軍の爆撃・攻撃を回避するため、同市近郊のハッラーブ・ウシュク村にある米軍基地近くに避難した。

AFP, October 12, 2019、ANHA, October 12, 2019、AP, October 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 12, 2019、Reuters, October 12, 2019、SANA, October 12, 2019、SOHR, October 12, 2019、UPI, October 12, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍はハサカ県の要衝ラアス・アイン市、ラッカ県タッル・アブヤド市一帯の村々を制圧(2019年10月12日)

トルコ軍が反体制武装集団の国民軍とともに開始したシリア北東部への侵攻作戦「平和の泉」作戦は4日目に入り、トルコ軍はラッカ県タッル・アブヤド市および同市一帯、ハサカ県ラアス・アイン市および同市一帯、カーミシュリー市および同市一帯などへの爆撃、砲撃を続け、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と交戦した。

戦闘はラアス・アイン市内でも行われ、トルコ国防省とシリア国民軍の発表によると、トルコ軍と国民軍は、国境地帯の要衝であるラアス・アイン市、タッル・アブヤド市とスルーク町近郊のナッス・タッル村、ラジャム・ウヌーワ村、ウンム・ジャラン村、サワーウィーン村、ジャームース村、ラズカ村、アリーダ村、フワイラーン村、ワースィタ村、シューカーン村、タルワーズィーヤ村、ザイディー村、ナッバハーン村、ハーリディーヤ村、大フワイラ村、小フワイラ村、フィールー村、ガジール村、ガズィール村、ダブア村、ダーダート村、サルド村、ダブア・サイーダ村、ジャンダーウィー村を制圧した。


これによりトルコ軍と国民軍が制圧した市町村農場は31となった。

国民軍は、タッル・アブヤド市近郊に建設されていたシリア民主軍の地下トンネルの写真を公開した。

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シリア人権監視団によると、「平和の泉」作戦が開始されて以降の死者数は、シリア民主軍戦闘員が81人、トルコの支援を受ける国民軍の戦闘員が59人、トルコ軍兵士が8人。

トルコ国防省によると、シリア民主軍の戦闘員459人を無力化した。

また、民間人30人あまりが死亡、10万人が戦闘地域から避難したという。

なお、トルコ軍とともに「平和の泉」作戦に参加している国民軍は、タッル・リフアト市の南を走る高速道路沿いで、民間人6人を機関銃で撃ち、処刑した。

AFP, October 12, 2019、Anadolu Ajansı, October 12, 2019、ANHA, October 12, 2019、AP, October 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 12, 2019、Reuters, October 12, 2019、SANA, October 12, 2019、SOHR, October 12, 2019、UPI, October 12, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから890人、ヨルダンから708人の難民が帰国、避難民4人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年10月12日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月12日付)を公開し、10月11日に難民1,598人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは890人(うち女性267人、子供454人)、ヨルダンから帰国したのは708人(うち女性212人、子供361人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は433,988人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者137,603人(うち女性41,662人、子ども70,477人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者296,385人(うち女性88,955人、子ども151,144人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,655,584人(うち女性1,996,675人、子供3,394,348人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 663,268人(うち女性199,275人、子供338,543人)となった。

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一方、国内避難民4人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは4人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した4人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は36,226人(うち女性11,217人、子供16,489人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,304,829人(うち女性393,776人、子供660,255人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 12, 2019をもとに作成。

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ロシア軍使節団がシリア政府とYPG主体のシリア民主軍を仲介するためカーミシュリー市を訪問(2019年10月11日)

ハサカ県では、スプートニク・ニュース(10月12日付)によると、ロシア軍使節団がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市を訪問した。

シリア政府が管理するカーミシュリー空港に到着した使節団は、トルコのシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)によって、北・東シリア自治局が支配地域を喪失するのを回避するため、同自治局の防衛を担う人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とシリア政府を仲介することを任務としているという。

また、この動きと並行して、シリア民主軍の使節団が首都ダマスカス入りした。

訪問はシリア政府高官との会談が目的だという。

AFP, October 12, 2019、ANHA, October 12, 2019、AP, October 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 12, 2019、Reuters, October 12, 2019、SANA, October 12, 2019、SOHR, October 12, 2019、UPI, October 12, 2019などをもとに作成。

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NATOのストルテンベルグ事務総長はトルコに自制を求める(2019年10月11日)

NATOのヤンス・ストルテンベルグ事務総長はトルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣と会談し、トルコによるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)への対応などについて意見を交わした。

ストルテンベルグ事務総長はチャヴシュオール外務大臣との共同記者会見で、「トルコはテロの攻撃に晒され、多くのシリア難民を受け入れてきた」としたうえで、「NATOは炎上する地域の前線に立つトルコを支援し続ける」と述べつつも、「平和の泉」作戦がダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」を危機に晒すと懸念を表明した。

そのうえで「トルコには正当な安全保障上の懸念があるとはいえ、我々は自制を求めている。我々には共通の敵がいる。それはダーイシュだ」と強調した。

これに対して、チャヴシュオール外務大臣は「トルコはすべてのテロ組織と分け隔てることなく戦う」と述べ、NATO加盟国に支援を求めた。

AFP, October 11, 2019、ANHA, October 11, 2019、AP, October 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2019、Reuters, October 11, 2019、SANA, October 11, 2019、SOHR, October 11, 2019、UPI, October 11, 2019などをもとに作成。

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パキスタンのカーン首相はトルコによるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)への支持を表明(2019年10月11日)

パキスタン政府は声明を出し、イムラン・カーン首相がトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と電話会談を行い、そのなかでトルコによるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)への支持を表明したと発表した。

AP(10月11日付)が伝えた。

AFP, October 11, 2019、ANHA, October 11, 2019、AP, October 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2019、Reuters, October 11, 2019、SANA, October 11, 2019、SOHR, October 11, 2019、UPI, October 11, 2019などをもとに作成。

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トランプ米大統領「選択肢が三つある:数千の兵を派遣し、軍事的に勝利すること、トルコを財政面、つまりは制裁でたたきのめすこと、そしてトルコとクルド人を仲介すること」(2019年10月11日)

ドナルド・トランプ米大統領はツイッターのアカウント(https://twitter.com/realDonaldTrump/)で、トルコによるシリア北東部に侵攻(「平和の泉」作戦)に対してとり得る三つの選択肢があると綴った。

書き込みの内容は以下の通り:

「我々はISISカリフ国(イスラーム国(ダーイシュ)を100%敗北させ、トルコが攻撃しているシリア国内の地域に兵はいない。我々は仕事を完璧に行った! トルコは今、200年にわたって戦い合ってきたクルド人を攻撃している…」。

「…我々には選択肢が三つある:数千の兵を派遣し、軍事的に勝利すること、トルコを財政面、つまりは制裁でたたきのめすこと、そしてトルコとクルド人を仲介することだ!」。

 

AFP, October 11, 2019、ANHA, October 11, 2019、AP, October 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2019、Reuters, October 11, 2019、SANA, October 11, 2019、SOHR, October 11, 2019、UPI, October 11, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県南東部の北・東シリア支配地域をシリア軍と「イランの民兵」が砲撃、米主導の有志連合が対抗措置としてシリア軍陣地1カ所を爆撃で破壊(2019年10月11日)

ユーフラテス・ポスト(10月11日付)、ジスル・プレス(10月11日付)は、ダイル・ザウル県ブーカマール市近郊のサーリヒーヤ村(ユーフラテス川西岸)に展開するシリア軍が、北・東シリア自治局支配下のハジーン市(ユーフラテス川東岸)を砲撃した。

これを受け、米軍主導の有志連合ヘリコプター1機が、ハジーン市に面するユーフラテス川西岸のアッバース村を爆撃、シリア軍の砲台1カ所を破壊した。

ジュルフ・ニュース(10月11日付)によると、「イランの民兵」もハジーン市とブーハーティル村を砲撃した。

これを受け、住民数十世帯が避難した。

一方、シリア人権監視団によると、所属不明の無人航空機(ドローン)がブーカマール市上空に飛来、「イランの民兵」が防空兵器でこれを迎撃した。

AFP, October 11, 2019、ANHA, October 11, 2019、AP, October 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2019、Euphrates Post, October 11, 2019、Jisr Press, October 11, 2019、Jurf News, October 11, 2019、Reuters, October 11, 2019、SANA, October 11, 2019、SOHR, October 11, 2019、UPI, October 11, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍がカーミシュリー市(ハサカ県)の刑務所を砲撃したのに乗じて、投獄されていたダーイシュ・メンバー5人が脱獄(2019年10月11日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるカーミシュリー市で、北・東シリア自治局が管理するジールキーン刑務所を砲撃、同刑務所に収監されていたダーイシュ(イスラーム国)のメンバーらが脱獄した。

アラビー21(10月11日付)が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の軍事広報部隊の高官から得た情報によると、脱獄したのは5人。

なお、米国務省が11日に発表したところによると、北・東シリア自治局支配下の刑務所に拘置されているダーイシュ(イスラーム国)・メンバーは約10,000人に達するという。

AFP, October 11, 2019、ANHA, October 11, 2019、AP, October 11, 2019、Arabi 21, October 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2019、Reuters, October 11, 2019、SANA, October 11, 2019、SOHR, October 11, 2019、UPI, October 11, 2019などをもとに作成。

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トルコによるシリア北西部への侵攻作戦(「平和の泉」作戦)第1段階の目的はイラクとの兵站路の寸断(2019年10月11日)

トルコ日刊紙『サバフ』(10月11日付)は、トルコによるシリア北西部への侵攻作戦(「平和の泉」作戦)の詳細を明らかにした。

それによると、作戦は以下3段階からなるという。

第1段階:トルコ軍は7~10日のうちに、国境から30キロの地点まで進軍し、ハサカ県東部に設置されているスィーマルカー国境通行所を掌握し、イラクからの兵站路を寸断する。

第2段階;ユーフラテス川東部の国境地帯全域を制圧し、同地から人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を掃討する。

第3段階:シリア難民を帰還させるための措置を講じる。

AFP, October 11, 2019、ANHA, October 11, 2019、AP, October 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2019、Reuters, October 11, 2019、Sabah, October 4, 2019、SANA, October 11, 2019、SOHR, October 11, 2019、UPI, October 11, 2019などをもとに作成。

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ロシア軍がシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るカフルナブル市一帯(イドリブ県)を爆撃(2019年10月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るカフルナブル市一帯を3度にわたり爆撃した。

死傷者はなかった。

また、シリア軍地上部隊がヒーシュ村一帯、タッフ村、マアッラト・スィーン村、マアッラト・ハルマ村一帯を砲撃した。

一方、サルキーン市では、何者かが仕掛けた爆弾が爆発し、シャーム解放機構のメンバー1人が死亡した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がトルコマン山のズィヤーラ丘一帯でシリア軍部隊を攻撃、兵士3人を殺害した。

これに対し、シリア軍ヘリコプターがシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構の支配下にあるカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊も同地を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がザンマール町、ジャズラーヤー村、放棄された大隊基地一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ダルアー県では、HFL(10月11日付)によると、インヒル市とジャースィム市を結ぶ街道に仕掛けられていた爆弾が爆発し、ロシア軍憲兵隊兵士1人とシリア軍兵士2人が負傷した。

また、ノールス研究センター(10月11日付)によると、シリア軍の第4師団所属部隊が、タファス市、とダルアー市を結ぶ街道で要撃を受け、兵士3人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(イドリブ県10件、ラタキア県7件、アレッポ県7件、ハマー県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を32件(イドリブ県17件、ラタキア県4件、アレッポ県7件、ハマー県3件)確認した。

AFP, October 11, 2019、ANHA, October 11, 2019、AP, October 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2019、HFL, October 11, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 11, 2019、Nors for Studies, October 11, 2019、Reuters, October 11, 2019、SANA, October 11, 2019、SOHR, October 11, 2019、UPI, October 11, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから418人、ヨルダンから651人の難民が帰国、避難民3人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年10月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月11日付)を公開し、10月10日に難民1,069人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは418人(うち女性125人、子供213人)、ヨルダンから帰国したのは651人(うち女性195人、子供332人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は432,390人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者136,713人(うち女性41,395人、子ども70,023人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者295,677人(うち女性88,743人、子ども150,783人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,655,584人(うち女性1,996,675人、子供3,394,348人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 661,670人(うち女性198,796人、子供337,728人)となった。

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一方、国内避難民3人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは3人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した3人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は36,229人(うち女性11,217人、子供16,489人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,304,825人(うち女性393,776人、子供660,255人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 11, 2019をもとに作成。

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ダイル・ザウル県東部の「イランの民兵」の拠点が所属不明の戦闘機の爆撃を受ける(2019年10月10日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、所属不明の戦闘機複数機がイラク国境に近いブーカマール市一帯にある「イランの民兵」の拠点複数カ所に対して爆撃を行った。

被害の詳細は不明。

AFP, October 10, 2019、ANHA, October 10, 2019、AP, October 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2019、Reuters, October 10, 2019、SANA, October 10, 2019、SOHR, October 10, 2019、UPI, October 10, 2019などをもとに作成。

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トランプ米大統領は「クルド人は好きだが、彼らは第二次大戦で米国を助けてはくれなかった」(2019年10月10日)

ドナルド・トランプ米大統領はワシントンDCでの記者会見で、「クルド人は好きだが、彼らは第二次大戦で米国を助けてはくれなかった」と述べた。

また、シリア北東部からの米軍部隊撤退への批判が相次いでいることに関しては、「我々はクルド人武装勢力を支援するために膨大な資金を費やしてきた」と述べた。

AFP, October 10, 2019、ANHA, October 10, 2019、AP, October 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2019、Reuters, October 10, 2019、SANA, October 10, 2019、SOHR, October 10, 2019、UPI, October 10, 2019などをもとに作成。

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イスラエルのネタニヤフ首相はトルコのシリア北東部への侵攻を非難、クルド人に人道支援を行うと表明(2019年10月10日)

イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相はツイッターのアラビア語公式アカウント(https://twitter.com/israelipm_ar)で、トルコのシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)に関して、厳しく非難した。

ネタニヤフ首相は「イスラエルはシリア国内のクルド諸県への侵攻を厳しく非難し、トルコとその手先がクルド人に対して民族浄化を行うことに警鐘を鳴らす…。イスラエルはあらゆる努力を行い、勇敢なるクルド人民に人道支援を行う」と綴った。

AFP, October 10, 2019、ANHA, October 10, 2019、AP, October 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2019、Reuters, October 10, 2019、SANA, October 10, 2019、SOHR, October 10, 2019、UPI, October 10, 2019などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「シリア政府とシリア民主軍の対話を実現しなければならない」(2019年10月10日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、トルコによるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)に関して、トルコの安全保障上の懸念を理解しているとする一方、シリア政府と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の対話を実現しなければならないと改めて強調した。

ドゥラル・シャーミーヤ(10月10日付)が伝えた。

AFP, October 10, 2019、ANHA, October 10, 2019、AP, October 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2019、Reuters, October 10, 2019、SANA, October 10, 2019、SOHR, October 10, 2019、UPI, October 10, 2019などをもとに作成。

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ポンペオ米国務長官「トルコのシリア北東部への侵攻に青信号は出していない」(2019年10月10日)

マイク・ポンペオ米国務長官は、BBC(10月9日付)のインタビューに応じ、そのなかで、米国はトルコのシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)に「青信号を出していない」と述べた。

ポンペオ国務長官は、米国がトルコによる侵攻を承認したのかとの問いに対して「青信号は題していない」としつつ、「トルコには正当な安全保障上の懸念があり…、ドナルド・トランプ米大統領は米軍兵士を危険に晒さないための決定を下した」と述べた。

また、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍へのトルコ軍の攻勢によって、ダーイシュ(イスラーム国)が勢力を回復する可能性については、これを拒否した。

AFP, October 10, 2019、ANHA, October 10, 2019、AP, October 10, 2019、BBC, October 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2019、Reuters, October 10, 2019、SANA, October 10, 2019、SOHR, October 10, 2019、UPI, October 10, 2019などをもとに作成。

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「イランの民兵」がシリア軍とともにダイル・ザウル市に面するユーフラテス川東岸に部隊を展開させる(2019年10月10日)

ダイル・ザウル県では、ジュルフ・ニュース(10月10日付)によると、イラク人民防衛隊(ヒズブッラー大隊)とイマーム・ムハンマド・バーキル旅団といったいわゆる「イランの民兵」がシリア軍第4師団、革命防衛隊とともに、ダイル・ザウル市に面するユーフラテス川東岸のタービヤト・ジャズィーラ村、フシャーム町に部隊を展開した。

同地は、北・東シリア自治局の支配下にあるCONOCOガス工場に隣接している。

AFP, October 10, 2019、ANHA, October 10, 2019、AP, October 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2019、Jurf News, October 10, 2019、Reuters, October 10, 2019、SANA, October 10, 2019、SOHR, October 10, 2019、UPI, October 10, 2019などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣「サウジアラビアはイエメンで多くの人々を殺してきたのに、どんな顔でトルコの作戦に反対できるのか」(2019年10月10日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、サウジアラビアがシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)を非難したことに反論した。

チャヴシュオール外務大臣は「お前たち(サウジアラビア)はイエメンで多くの人々を殺し、人々を飢えさせてきた。今度は、いったいどんな顔で「平和の泉」に反対するというのか」と述べた。

アナトリア通信(10月10日付)が伝えた。

AFP, October 10, 2019、Anadolu Ajansı, October 10, 2019、ANHA, October 10, 2019、AP, October 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2019、Reuters, October 10, 2019、SANA, October 10, 2019、SOHR, October 10, 2019、UPI, October 10, 2019などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「EUがトルコの作戦に反対すれば、難民を送り込んでやる!」(2019年10月10日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、シリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)を欧州諸国が非難すれば、シリア難民を送り込むと述べ、欧州諸国を牽制した。

エルドアン大統領は、首都アンカラでの与党公正発展党(AKP)の議員との会合での演説で、「平和の泉」作戦はシリアの領土の一体性と政治統合を維持するのに資する」としたうえで、「EUが我々の作戦を植民地主義だと評し続けるのなら、我々は難民を送り込む…。あなた方が「平和の泉」作戦を占領だと言うのなら、我々がすることは非常に簡単だ。我々は我が国の国境を開放し、あなた方のもとに360万人の難民を送り込むだけだ」と述べた。

そのうえで「我々は、テロと戦うために開始した「平和の泉」作戦を批判することを決して認めない…。我々はクルド人同胞とではなく、テロ組織と戦っている。トルコはシリア領内で活動するおそらく唯一の正当な部隊だ」と強調した。

アナトリア通信(10月10日付)が伝えた。

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シリアの外務在外居住者省公式筋は、エルドアン大統領の発言に関して、「現実から乖離した者の発言以外の何ものでもない」と批判した。

SANA(10月10日付)が伝えた。

AFP, October 10, 2019、Anadolu Ajansı, October 10, 2019、ANHA, October 10, 2019、AP, October 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2019、Reuters, October 10, 2019、SANA, October 10, 2019、SOHR, October 10, 2019、UPI, October 10, 2019などをもとに作成。

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米軍部隊がイラク国境に面するハサカ県スィーマルカー国境通行所一帯から撤退(2019年10月10日)

SANA(10月10日付)は、イラク国境に面するハサカ県東部のスィーマルカー国境通行所一帯から米軍部隊100人が2回に分けて、イラク方面に撤退したと伝えた。

AFP, October 10, 2019、ANHA, October 10, 2019、AP, October 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2019、Reuters, October 10, 2019、SANA, October 10, 2019、SOHR, October 10, 2019、UPI, October 10, 2019などをもとに作成。

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国連安保理で英仏独、ベルギー、ポーランドがトルコによるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)を批判、攻撃停止を求める(2019年10月10日)

国連安保理で、トルコによるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)への対応を協議するための非公開会合が開かれた。

会合では、理事会内の欧州5カ国、すなわちフランス、ドイツ、ベルギー、英国、ポーランドが声明を通じて、侵攻に懸念を表明するとともに、トルコに対してシリアへの攻撃を停止するよう求めた。

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また、中国外交部の華春瑩報道官、エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣、イラク外務省、イラクのバルハム・サーリフ大統領、キプロス外務省、欧州委員会、フィンランドのアンティ・リンネ首相、イタリア外務省、ベルギーのディディエ・レンデルス外務大臣、チェコのトマーシュ・ペトシーチェク外務大臣、アルメニアのニコラ・パシニヤン首相、ベラルーシ外務省、フェデリーカ・モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表もトルコによるシリア北東部への侵攻を相次いで批判した。

AFP, October 10, 2019、ANHA, October 10, 2019、AP, October 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2019、Reuters, October 10, 2019、SANA, October 10, 2019、SOHR, October 10, 2019、UPI, October 10, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はラッカ県、ハサカ県の16の村と農場を制圧、住民7万人が戦闘地域から避難(2019年10月10日)

トルコ軍が反体制武装集団の国民軍とともに開始したシリア北東部への侵攻作戦「平和の泉」作戦は2日目に入り、トルコ軍はラッカ県タッル・アブヤド市および同市一帯、ハサカ県ラアス・アイン市および同市一帯、カーミシュリー市および同市一帯などへの爆撃、砲撃を続けた。

トルコ軍の攻撃を受けた主な市町村は、ラッカ県タッル・アブヤド市、アイン・イーサー市、ラアス・アイン市、ナダース村、アルーク村、ハミード村、タッル・アルカム村、ルマイラーン油田サイーダ配給所、マーリキーヤ市、ズハイリーヤ村、ダルバースィーヤ市、タッル・ティシュリーン村、シャトル村、カルマーニーヤ村、ドゥワイラ村、ビール・ヌーフ村、アサディーヤ村、サフフ村、タッル・ズィヤーブ村、アームーダー市、カーミシュリー市カッドゥール・ビーク地区、同西地区。

トルコ国防省によると、トルコ軍は作戦が開始された9日晩以降、ユーフラテス川東岸地域で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に対して181回の砲撃を実施し、シリア民主軍の戦闘員170人以上を無力化した。

またトルコ軍地上部隊が国民軍とともに同地に侵攻し、ドゥラル・シャーミーヤ(10月10日付)、スマート・ニュース(10月10日付)、シリア人権監視団などによると、ラッカ県タッル・アブヤド市の東に位置するタバーティーン村、タバーティーン村、ムシャイリファ村、ダーダート村、ヤービサ村、タッル・ファンダル村、マスィーヒー農場、ビール・アーシク村、ハミーダ村、アクサース村、マシュラファト・ハーウィー村、バルザーン村、ハーッジ・アリー農場、バニー・マシュフール農場、ハサカ県ラアス・アイン市に近い西カシュトゥー村、下カシュトゥー村を制圧した。



しかし、シリア人権監視団やSANA(10月10日付)などによると、一連の攻撃で、民間人少なくとも8人が死亡、多数が負傷した。

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これに対して、北・東シリア支配地域の防衛にあたる人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍も応戦し、シリア人権監視団によると、トルコ軍地上部隊と交戦の末、ヤービサ村、ラアス・アイン市近郊の拠点複数カ所を奪還した。

この戦闘でトルコ軍兵士1人が死亡したという。

アナトリア通信(10月10日付)によると、シリア民主軍はまた、シャンルウルファ県アクチャカレ郡、ジェイランピナル郡各所に越境砲撃を行い、民間人6人が死亡、多数が負傷した。

死亡した6人には9歳のシリア人児童、トルコ人女児も含まれているという。

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一方、シリア人権監視団は、トルコ軍が侵攻して以降30時間で、国境地帯から避難した住民の数が7万人を超えていると発表した。

これにより、ハサカ県のダルバースィーヤ市、ラアス・アイン市はほぼ無人状態となったという。

スマート・ニュース(10月10日付)によると、避難民はラッカ市、タブカ市、ハサカ市などに避難したという。

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他方、SANA(10月10日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がタッル・タムル町および同地一帯の村々でシリア民主軍に従軍させるために若者を拘束、連行した。

これに対して、ハサカ市のグワイラーン刑務所前では、シリア民主軍によって拘束された若者らの釈放を求めるデモが行われた。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月10日付)によると、トルコ占領下のバーブ市でオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発し、住民多数が負傷した。

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(注記)10月9日にトルコ軍がシリア北東部で開始した侵攻作戦の名称に関して、アラビア語名の「نبع السلام」に従い、「平和の芽生え」と和訳していましたが、今後はトルコ語の「Barış Pınarı」の意味に合わせ、「平和の泉」と訳します。なお、10月9日付の記事における標記も「平和の芽生え」から「平和の泉」に変更しました。

AFP, October 10, 2019、Anadolu Ajansı, October 10, 2019、ANHA, October 10, 2019、AP, October 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2019、Reuters, October 10, 2019、SANA, October 10, 2019、SMART News, October 10, 2019、SOHR, October 10, 2019、UPI, October 10, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから322人、ヨルダンから909人の難民が帰国、避難民21人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年10月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月10日付)を公開し、10月9日に難民1,231人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは322人(うち女性97人、子供164人)、ヨルダンから帰国したのは909人(うち女性273人、子供464人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は431,321人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者136,295人(うち女性41,270人、子ども69,810人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者295,026人(うち女性88,548人、子ども150,451人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,655,584人(うち女性1,996,675人、子供3,394,348人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 660,601人(うち女性198,476人、子供337,183人)となった。

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一方、国内避難民21人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは21人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した21人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は36,226人(うち女性11,217人、子供16,489人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,304,822人(うち女性393,776人、子供660,255人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 10, 2019をもとに作成。

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ダーイシュがダイル・ザウル県南東部のT2近くでファーティミーユーン旅団を襲撃、戦闘員5人を殺害(2019年10月9日)

ダイル・ザウル県では、ジュルフ・ニュース(10月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県南東部のT2(第2石油輸送ステーション)近くでファーティミーユーン旅団を襲撃、戦闘員5人を殺害した。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Jurf News, October 9 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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イラン・イスラーム革命防衛隊がダイル・ザウル市北西のフサイニーヤ町に部隊を派遣:北・東シリア自治局支配地域への侵攻の準備か?(2019年10月9日)

ダイル・ザウル県では、ジュルフ・ニュース(10月9日付)によると、イラン・イスラーム革命防衛隊がダイル・ザウル市北西のフサイニーヤ町に部隊を派遣した。

同サイトは、北・東シリア自治局の支配下にある県北東部での軍事作戦に備えた動きだと伝えている。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Jurf News, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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カタールのタミーム首長はトルコのエルドアン大統領との電話会談でシリア北東部に対する侵攻作戦を支持すると伝える(2019年10月9日)

カタールのQNA(10月9日付)は、タミーム・ビン・ハマド・アール・サーニー首長のトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と緊急電話会談を行い、トルコがシリア北東部に対する侵攻作戦「平和の泉」作戦などについて意見を交わしたと伝えた。

会談において、タミーム首長は、シリア北東部に対するトルコの「平和の泉」作戦と、国家安全保障を守ろうとするトルコの権利を支持すると伝えたという。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、QNA, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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