ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がダマスカスでムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相と会談(2019年7月10日)

9日にシリア入りしたゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は、首都ダマスカスでワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相と会談した。

SANA(7月10日付)によると、会談では、制憲委員会設置について意見を交わし、同委員会の設置がシリア人の手によって行われるべきものであることを改めて確認した。

会談ではまた、ペデルセン特使の活動を成功に導くための連携を継続することに重要性が確認されたという。

会談後、ペデルセン特使は記者会見を行い、会談が非常に良好で建設的なものだったと述べた。

会談には、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣兼副首相、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官、ムハンマド・ウムラーニー外務在外居住者省特別局長が同席した。

AFP, July 10, 2019、ANHA, July 10, 2019、AP, July 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 10, 2019、Reuters, July 10, 2019、SANA, July 10, 2019、SOHR, July 10, 2019、UPI, July 10, 2019などをもとに作成。

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アル=カーイダと自由シリア軍の連合部隊がシリア軍との戦闘の末にハマー県北部の戦略的要衝ハマーミーヤート村を奪還(2019年7月10日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから70日目となる7月10日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より115人(民間人14人、シリア軍兵士32人、反体制武装集団戦闘員21人)増えて2,344人となった。

うち、606人が民間人(女性123人、子供155人を含む)、830人がシリア軍兵士、908人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は72回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」50発を投下、ロシア軍も22回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は550発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でジスル・シュグール市およびその一帯、アルバイーン山、ハーン・シャイフーン市、カフルサジュナ村、ラカーヤー村、シャイフ・ムスタファー村、バーブーリーン村、ヒーシュ村、バスィーダー村、アリーハー市、タッル・マンス村、タッル・マルディーフ村、サラーキブ市およびその一帯に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでハーン・シャイフーン市、タマーニア町、カフルルーマー村、カニーサト・ナフラ村、バシュラームーン村に「樽爆弾」を投下した。

ドゥラル・シャーミーヤ(7月10日付)によると、シリア軍の爆撃により、ジスル・シュグール市で民間人6人が死亡した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまた、地上部隊が無人大隊基地一帯、ライヤーン村、シャイフ・イドリース村、ブジュガース村を砲撃した。

ロシア軍もカフルルーマー村、マアッラト・ヌウマーン市一帯、カフルサジュナ村、シャイフ・ムスタファー村、スィフヤーン村、マアッラト・ハルマ村およびその一帯を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(7月10日付)によると、ロシア軍の爆撃は、マアッラト・ハルマ村の避難民キャンプにも及び、女児1人を含む民間人3人が死亡した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でクルド山に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下した。

ロシア軍もカッバーナ村一帯を爆撃した。

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月10日付)、イナブ・バラディー(7月10日付)などによると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構、トルコの後援を受けるいわゆる自由シリア軍の国民解放戦線、米バラク・オバマ前政権の支援を受け、「革命のサヨナキドリ」ことアブドゥルバースィト・サールート氏も参加していたイッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室がシリア軍との激戦の末、戦略的要衝のハマーミーヤート村およびハマーミーヤート丘を制圧した。

反体制派が同地を奪還するのは2カ月ぶり。


ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルズィーター市に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでサルマーニーヤ村、カフルズィーター市に「樽爆弾」発を投下した。

またシリア軍は地上部隊がタッル・ミルフ村、ジャビーン村、ハマーミーヤート村、ムーリク市、ハウワーシュ村、フワイジャ村、アルバイーン村、ジャイサート村、サフル丘、ハスラーヤー村を砲撃した。

一方、SANA(7月10日付)によると、シャーム解放機構がシリア政府支配下のスカイラビーヤ市を砲撃し、民間人2人が死亡、2人が負傷した。

シリア軍はこの攻撃に対して、ただちに反撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がザンマール町、ジャズラーヤー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(アレッポ県1件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を8件(ハマー県6件、アレッポ県1件、イドリブ県1件)確認した。

AFP, July 10, 2019、ANHA, July 10, 2019、AP, July 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 10, 2019、‘Inab Baladi, July 10, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 10, 2019、Reuters, July 10, 2019、SANA, July 10, 2019、SOHR, July 10, 2019、UPI, July 10, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから314人、ヨルダンから923人の難民が帰国、避難民14人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年7月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月10日付)を公開し、7月9日に難民1,237人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは314人(うち女性108人、子供183人)、ヨルダンから帰国したのは923人(うち女性240人、子供409人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は299,072人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者98,966人(うち女性29,314人、子ども49,492人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者200,106人(うち女性60,066人、子ども102,042人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 528,352人(うち女性158,569人、子供269,357人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,647,187人(うち女性1,994,156人、子供3,390,065人)。

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一方、国内避難民14人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは14人(女性5人、子供6人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は33,243人(うち女性4,013人、子供5,015人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,301,839人(うち女性386,572人、子供648,781人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 10, 2019をもとに作成。

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ハマース幹部のマフムード・ザハール氏「シリア政府との関係改善には利益があり、そのために取り組んでいる…アサド大統領は我々のために門戸を開いてくれた」(2019年7月9日)

パレスチナのハマースの幹部の一人マフムード・ザハール氏はナフダ・ニュース(7月9日付)のインタビューに応じ、シリア政府との関係改善には利益があると述べた。

ザハール氏は「シリア、レバノン、イランなど、イスラエルと敵対し、占領に対して明確な姿勢を示しているすべての国と良い関係を築くことが、抵抗運動の利益となる…。(シリアと)関係改善に向けた取り組みは行われている」と述べた。

「アサド大統領は我々のために門戸を開いてくれた。我々はパレスチナで活動するのと同じように、シリアで活動してきた。たが、シリア危機を背景として関係は突如衰退してしまった。危機のなかで、我々は彼のもとを去るべきではなく、彼を支持したり、彼に反対したりもすべきではないと考えてきた」と述べた。

AFP, July 9, 2019、ANHA, July 9, 2019、AP, July 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 9, 2019、al-Nahda News, July 9, 2019、Reuters, July 9, 2019、SANA, July 9, 2019、SOHR, July 9, 2019、UPI, July 9, 2019などをもとに作成。

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リビア国民合意政府はハフタル将軍が資金と武器を得るためシリア政府に航空燃料を密輸していると非難(2019年7月9日)

国連の主導のもとに2016年に発足したリビア国民合意政府(GNA)は、ハリーファ・ハフタル将軍が率いるリビア国民軍(LNA、2014年発足)傘下の投資委員会が、資金や武器を得るために、シリア政府に航空燃料を密輸したとの情報を入手した、と発表した。

リビア国民合意政府によると、この委員会はまた「現在ダマスカスを掌握している複数の治安当局と連携して、シリアのラタキア港からリビア国内に密輸されようとしていた麻薬を押収した」ほか、「シリアのパスポートを所有する複数名に偽のビザや許可証を発給し、彼らをベンガジなどから密入国させた」という。

AFP, July 9, 2019、ANHA, July 9, 2019、AP, July 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 9, 2019、Reuters, July 9, 2019、SANA, July 9, 2019、SOHR, July 9, 2019、UPI, July 9, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県の避難民キャンプへのシリア軍の爆撃で5人が死亡、ハマー県のシリア政府支配地域への反体制派の砲撃で3人死亡(2019年7月9日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから69日目となる7月9日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より48人(民間人8人、シリア軍兵士23人、反体制武装集団戦闘員17人)増えて2,229人となった。

うち、592人が民間人(女性116人、子供148人を含む)、798人がシリア軍兵士、887人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は80回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」を投下、ロシア軍も20回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は450発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でタマーニア町、ハーン・シャイフーン市およびその一帯、タッル・タルイー村、カフルバッティーフ村一帯、タフタナーズ航空基地、シャイフ・ムスタファー村、カフルサジュナ村、ダイル・シャルキー村一帯、ジャバーラー村、マアッルズィーター村、フバイト村一帯、キヤーサート村、ブサンクール村一帯に対して爆撃を実施した。

シリア軍の爆撃はダイル・シャルキー村の国内避難民キャンプにもおよび、5人が死亡した。

またシリア軍は地上部隊がビダーマー町一帯、マルアンド村、カフルヤディーン村、ジスル・シュグール市、クファイル村を砲撃した。

ロシア軍もハーン・シャイフーン市、カフル・アイン村、ジャバーラー村、マアッルズィーター村、ラカーヤー・サジュナ村を爆撃した。

一方、SANA(7月9日付)によると、シリア軍がフバイト村郊外の農道を移動するシャーム解放機構の車輌2台を攻撃、これを破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルズィーター市、ラターミナ町、ムーリク市一帯に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでドゥワイル・アクラード村に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊がタッル・ミルフ村、アルバイーン村、ジャビーン村、ジャイサート村、サフル丘、ムーリク市、カフルズィーター市一帯、ハスラーヤー村、サルマーニーヤ村、ムーリク市、ジャビーン村、アルバイーン村を砲撃した。

これに対して反体制武装集団もシリア政府支配地域を砲撃、ジューリーン村では住民3人が死亡した。

ロシア軍もジャビーン村、アルバイーン村、カフルズィーター市を爆撃した。

これに関して、SANA(7月9日付)も、反体制武装集団がシリア政府支配下のジューリーン村とアイン・スライムー村を砲撃し、住民3人が死亡、6人が負傷したと伝えた。

この砲撃を受け、シリア軍がただちに反撃、反体制武装集団と交戦の末、複数の戦闘員を殺傷した。

これに対して、シャーム解放機構に近いイバー通信(7月9日付)は、シャーム解放機構がフワイズ村近郊のシリア軍拠点をミサイルで攻撃し、これを破壊し、兵士多数を殺傷したと報じた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフル・ハラブ村、バウワービーヤ村に対して爆撃を実施した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(7月9日付)によると、県東部のダイル・ハーフィル市近郊にあるシリア軍検問所が何者かの襲撃を受けて、兵士4人が死亡、2人が負傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がトルコマン山、クルド山を砲撃し、反体制武装集団と交戦、戦闘員16人が死亡した。

これに対して反体制武装集団も反撃、シリア軍兵士23人を殺害した。

この戦闘に関して、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令室は、テレグラムの公式アカウントを通じて、トルコマン山におけるシリア軍の第一防衛線を攻撃し、多数の兵士を殺傷、3名を捕捉したと発表した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(ハマー県4件、ラタキア県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(ハマー県)確認した。

AFP, July 9, 2019、ANHA, July 9, 2019、AP, July 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 9, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 9, 2019、Reuters, July 9, 2019、SANA, July 9, 2019、SOHR, July 9, 2019、UPI, July 9, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍からなる「必勝」作戦司令室はハマー県北部でシリア軍兵士を多数殺害(2019年7月8日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから68日目となる7月8日、シリア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より36人(民間人2人、シリア軍兵士23人、反体制武装集団戦闘員11人)増えて2,229人となった。

うち、584人が民間人(女性116人、子供148人を含む)、775人がシリア軍兵士、870人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は70回を記録した(ロシア軍による爆撃は確認されなかった)。、ヘリコプターが「樽爆弾」16発を投下、ロシア軍も21回以上の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は520発におよんだ。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でサフル村、カフルズィーター市、タッル・ミルフ村、ジャビーン村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がカフルズィーター市、タッル・ミルフ村、ジャビーン村、アルバイーン村、フワイジャ村、アトシャーン村、ザカート村、ハウラタ村、ラターミナ町を砲撃した。

一方、SANA(7月8日付)によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団がシリア政府支配下のアズィーズィーヤ村、ハマーミーヤート村を砲撃した。

これに対してシリア軍はジャビーン村一帯、タッル・ミルフ村、フワイジャ村、カフルズィーター市にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

他方、ドゥラル・シャーミーヤ(7月8日付)がシャーム解放戦線筋の話として伝えたところによると、シャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室はタッル・ミルフ村一帯に進攻を試みたシリア軍および親政権民兵を迎撃し、兵士30人以上を殺害した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でマアッラト・スィーン村、カフルバッティーフ村、アービディーン村、マアッラト・ヌウマーン市、ダイル・シャルキー村一帯、フバイト村、ハーン・スブル村一帯、マダーヤー村、ブサンクール村灌木地帯、カフルルーマー村、シャイフ・ムスタファー村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がアービディーン村を砲撃した。

一方、SANA(7月8日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市一帯の反体制武装集団の拠点を砲撃、これを破壊した。

このほか、ドゥラル・シャーミーヤ(7月8日付)によると、シリア軍ヘリコプターによる6日の「樽爆弾」投下で負傷していた医師のムハンマド・アブドゥルバーキー氏が死亡した。

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ダルアー県では、HFL(7月8日付)によると、ナワー市西部のジュムーア丘に至る街道で何者かがシリア軍の車輌を爆破し、複数の兵士が死傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(ハマー県5件、ラタキア県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を5件(ハマー県)確認した。

AFP, July 8, 2019、ANHA, July 8, 2019、AP, July 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 8, 2019、al-Hayat, July 9, 2019、HFL, July 8, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 8, 2019、Reuters, July 8, 2019、SANA, July 8, 2019、SOHR, July 8, 2019、UPI, July 8, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから407人、ヨルダンから1,418人の難民が帰国、避難民0人が帰宅(2019年7月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月8日付)を公開し、7月7日に難民1,825人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは407人(うち女性52人、子供89人)、ヨルダンから帰国したのは1,418人(うち女性326人、子供553人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は296,536人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者98,409人(うち女性29,314人、子ども49,492人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者198,127人(うち女性59,472人、子ども101,032人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 525,816人(うち女性131,057人、子供222,613人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,647,187人(うち女性1,994,156人、子供3,390,065人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 8, 2019をもとに作成。

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カタール航空は1機あたり150米ドルのシリア上空通過料をアサド政権に支払う(2019年7月7日)

シリア民間航空公社のイヤード・ザイダーン総裁は、『ワタン』(7月7日付)に対して、シリア領空を通過する諸外国の民間航空機から徴収している上空通過料の額を明らかにした。

ザイダーン総裁によると、上空通過料は総重量75トン以下の航空機1機に対して150米ドルで、75トン以上の航空機の場合は、76から200トンまでは1トンにつき2.10ドル、201トン以上は1トンにつき2.4ドルの追加料金が上乗せされているという。

上空通過料を支払っている航空会社には、イラク航空、イラン航空、レバノンのミドル・イースト航空、そしてシリア政府と断交状態にあるカタール航空が含まれており、徴収された通過料の総計は2019年上半期だけで総額300万米ドルに達しているという。

カタール航空は、シリア領内での有志連合やロシア軍の爆撃に伴う危険を回避するとして、シリア領空を迂回するかたちでドーハ・ベイルート便を運航してきたが、2019年4月にシリア上空への通過を再開していた。

なお、ズィヤード総裁によると、シリア国内の民間空港の施設改善費用を得るため、各航空会社が支払ってきた空港使用料を50%引き上げたことも明らかにした。

AFP, July 7, 2019、ANHA, July 7, 2019、AP, July 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 7, 2019、al-Hayat, July 8, 2019、Reuters, July 7, 2019、SANA, July 7, 2019、SOHR, July 7, 2019、UPI, July 7, 2019、al-Watan, July 7, 2019などをもとに作成。

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ジェフリー米国務省シリア問題担当特使「米国はシリア北東部に駐留を続ける米軍部隊の一部の代わりに地上部隊を派遣するようドイツに要請している」(2019年7月7日)

ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使はドイツの『ヴェルト・アム・ゾンターク』(7月7日付)のインタビューに応じ、「米国はドイツがダーイシュ(イスラーム国)との戦いを支援するためにシリアに部隊を派遣することを待っている」と述べたとしたうえで、ドナルド・トランプ米政権がドイツに対して、シリア北東部に駐留を続ける米軍部隊の一部の代わりに地上部隊を派遣するよう要請していることを明らかにした。

ジェフリー特使は「ドイツはダーイシュとの戦い、さらにはシリア北部での政治プロセスにおいて有効な役割を演じている。だが、我々は地上部隊においてもさらなる支援を欲している」と強調した。

AFP, July 7, 2019、ANHA, July 7, 2019、AP, July 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 7, 2019、al-Hayat, July 8, 2019、Reuters, July 7, 2019、SANA, July 7, 2019、SOHR, July 7, 2019、UPI, July 7, 2019、Welt im Sonntag, July 7, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県、ハマー県に対するシリア・ロシア軍の爆撃で民間人12人死亡(2019年7月7日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから67日目となる7月7日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より16人(民間人12人、シリア軍兵士4人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて2,193人となった。

うち、582人が民間人(女性116人、子供148人を含む)、752人がシリア軍兵士、859人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は88回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」16発を投下、ロシア軍も21回以上の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は440発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でマアッルズィーター村、ヒーシュ村、トゥラムラー村、マアッラト・ハルマ村、ウンム・スィール村、カフルサジュナ村、ウライニバ村、ナキール村、シャイフ・ムスタファー村、ハーン・シャイフーン市、ジャルジャナーズ町、アブー・フッバ村、ファルジャ村、タッル・マンス村、ダイル・シャルキー村、マアッルシューリーン村とその一帯、スカイク村、ブライサ村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がダイル・サンバル村、バドリーヤ村を砲撃した。

ロシア軍もシャイフ・ムスタファー村、ハーン・シャイフーン市を爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でアルバイーン村、ラターミナ町、カフルズィーター市、サルマーニーヤ村一帯に対して爆撃を実施するとともに、ハッダーダ村、サルマーニーヤ村に「樽爆弾」を投下した。

また地上部隊がクーラ村、ジャドラーヤー村、サフン村、ジュッブ・スライマーン村、フワイジャ村、ジャビーン村、タッル・ミルフ村、ハスラーヤー村、アルバイーン村、ジャイサート村、サフル村、ラターミナ町、カフルズィーター市、カストゥーン村、サイヤード村を砲撃した。

ロシア軍もラターミナ町、アルバイーン村、サフル村を爆撃した。

これに対して、反体制武装集団は、ブライディージュ村のシリア軍基地、シャイフ・ハディード村、カルナーズ町、ヒヤーリーン町、ハマーミーヤート村、ジャルニーヤ村一帯のシリア軍砲台を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカッバーナ村一帯、Syriatel丘に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(ラタキア県2件、アレッポ県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を15件(アレッポ県1件、ハマー県9件、イドリブ県3件、ラタキア県2件)確認した。

AFP, July 7, 2019、ANHA, July 7, 2019、AP, July 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 7, 2019、al-Hayat, July 8, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 7, 2019、Reuters, July 7, 2019、SANA, July 7, 2019、SOHR, July 7, 2019、UPI, July 7, 2019などをもとに作成。

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オマーンのユースフ・ビン・アラウィー外務大臣がシリアを訪問し、アサド大統領と会談(2019年7月7日)

オマーンのユースフ・ビン・アラウィー・ビン・アブドゥッラー外務大臣がシリアを訪問、アサド大統領と会談した。

SANA(7月7日付)によると、会談では、地域・国際情勢、とりわけ中東地域が直面する危機や困難のなかでのアラブの歴史的権利を侵害しようとする動きへの対応について意見が交わされた。

会談にはワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相が同席した。

ユースフ・ビン・アラウィー外務大臣はまた、ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相とも個別に会談、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、ミーラード・アティーヤ外務在外居住者省アラブ地域局長、ムハンマド・ウムラーニー外務在外居住者省特別局長、在ダマスカス・オマーン臨時代理大使らが同席した。

AFP, July 7, 2019、ANHA, July 7, 2019、AP, July 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 7, 2019、al-Hayat, July 8, 2019、Reuters, July 7, 2019、SANA, July 7, 2019、SOHR, July 7, 2019、UPI, July 7, 2019などをもとに作成。

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アフリーン解放軍団はアレッポ県北西部でシャーム自由人イスラーム運動を襲撃し、戦闘員4人を殺害(2019年7月7日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、5日にトルコ占領下のシーラーワー町近郊のバースータ村とガザーウィーヤ村を結ぶ街道でシャーム自由人イスラーム運動を襲撃し、戦闘員4人を殺害、4人を負傷させたと発表した。

ANHA(7月7日付)が伝えた。

AFP, July 7, 2019、ANHA, July 7, 2019、AP, July 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 7, 2019、al-Hayat, July 8, 2019、Reuters, July 7, 2019、SANA, July 7, 2019、SOHR, July 7, 2019、UPI, July 7, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから243人、ヨルダンから1,056人の難民が帰国、避難民5人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年7月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月9日付)を公開し、7月8日に難民1,299人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは243人(うち女性89人、子供152人)、ヨルダンから帰国したのは1,056人(うち女性304人、子供516人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は297,835人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者98,652人(うち女性29,314人、子ども49,492人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者199,183人(うち女性30,681人、子ども52,105人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 527,115人(うち女性139,861人、子供237,569人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,647,187人(うち女性1,994,156人、子供3,390,065人)。
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一方、国内避難民5人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは5人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は33,229人(うち女性10,395人、子供15,332人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,301,825人(うち女性392,954人、子供659,098人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した5人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 9, 2019をもとに作成。

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米主導の有志連合は占領下に置くタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動を続ける反体制武装集団の増強を決定(2019年7月6日)

ユーフラテス・ポスト(7月6日付)は、米主導の有志連合は、ヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動を続ける反体制武装集団を増強するため、これらの組織への戦闘員入隊の窓口を開放する決定を下した、と伝えた。

現在、有志連合の占領下にある55キロ地帯では、革命特殊任務軍が活動を続けているが、今回の決定で新たな戦闘員が入隊した場合、彼らは有志連合の監督下に置かれ、ヨルダン領内でのパトロール活動にあたるという。

AFP, July 6, 2019、ANHA, July 6, 2019、AP, July 6, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 6, 2019、Euphrates Post, July 6, 2019、al-Hayat, July 7, 2019、Reuters, July 6, 2019、SANA, July 6, 2019、SOHR, July 6, 2019、UPI, July 6, 2019などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が電話会談でシリア情勢への対応を協議(2019年7月6日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は電話会談を行い、シリア情勢への対応について意見を交わした。

スプートニク・ニュース(7月6日付)によると、両首脳は会談で、アスタナ会議の枠組みなどを通じて、シリアでの問題解決に向けた政治・外交努力を重点的に行う重要性を確認した。

AFP, July 6, 2019、ANHA, July 6, 2019、AP, July 6, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 6, 2019、al-Hayat, July 7, 2019、Reuters, July 6, 2019、SANA, July 6, 2019、Sputnik News
, July 6, 2019、SOHR, July 6, 2019、UPI, July 6, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市に近いマーリキーヤ村各所を砲撃(2019年7月6日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市に近いマーリキーヤ村各所を砲撃した。

一方、ANHA(7月6日付)によると、アフリーン解放軍団がトルコ占領下のマーリア市で反体制武装集団の車輌を攻撃、戦闘員2人を殺害、4人を負傷させた。

AFP, July 6, 2019、ANHA, July 6, 2019、AP, July 6, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 6, 2019、al-Hayat, July 7, 2019、Reuters, July 6, 2019、SANA, July 6, 2019、SOHR, July 6, 2019、UPI, July 6, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県での戦闘で32人(民間人6人、シリア軍兵士25人、反体制武装集団戦闘員1人)死亡(2019年7月6日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから66日目となる7月6日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より32人(民間人6人、シリア軍兵士25人、反体制武装集団戦闘員1人)増えて2,177人となった。

うち、570人が民間人(女性112人、子供145人を含む)、748人がシリア軍兵士、859人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は83回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」12発を投下、ロシア軍も25回以上の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は415発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でハーン・シャイフーン市およびその一帯、カフルサジュナ村、ジャバーラー村およびその一帯、ヒーシュ村、ナキール村、マアッルズィーター村、マアッラト・マーティル村、シャイフ・ムスタファー村、ハザーリーン村、アービディーン一帯、ラカーヤー・サジュナ村、マアッラト・ハルマ村、カフルナブル市、アリーハー市近郊の煉瓦工場一帯、バスィーダー村、タッルアース村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がハザーリーン村を砲撃した。

またシリア軍は地上部隊がハーン・シャイフーン市を砲撃した。

ロシア軍もハーン・シャイフーン市一帯、カフルサジュナ村、ハザーリーン村一帯、カフルナブル市南部を爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルズィーター市、ラターミナ町、タッル・ミルフ村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がムーリク市、ザイズーン村、サフル丘、ハマーミーヤート村一帯、Syriatel、サイヤード村、ザカート村、タッル・ミルフ村、ラトミーン村を砲撃した。

ロシア軍もカフルズィーター市、ラターミナ町、ムーリク市を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊がカッバーナ村一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフルナーハー村、フワイル・アイス村、ジャズラーヤー村、ザンマール町を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(ハマー県)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を18件(ハマー県16件、アレッポ県1件、イドリブ県1件)確認した。

AFP, July 6, 2019、ANHA, July 6, 2019、AP, July 6, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 6, 2019、al-Hayat, July 7, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 6, 2019、Reuters, July 6, 2019、SANA, July 6, 2019、SOHR, July 6, 2019、UPI, July 6, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから433人、ヨルダンから1,979人の難民が帰国、避難民14人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年7月6日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月6日付)を公開し、7月5日に難民1,979人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは433人(うち女性89人、子供152人)、ヨルダンから帰国したのは1,546人(うち女性304人、子供516人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は293,214人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者97,630人(うち女性29,314人、子ども49,492人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者195,584人(うち女性30,681人、子ども52,105人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 522,494人(うち女性139,861人、子供237,569人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,647,187人(うち女性1,994,156人、子供3,390,065人)。

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一方、国内避難民14人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは14人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は33,219人(うち女性10,395人、子供15,332人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,301,815人(うち女性392,954人、子供659,098人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した14人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 6, 2019をもとに作成。

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英領ジブラルタル自治政府当局はシリアに原油を輸送しようとしていたイランのタンカーを拿捕(2019年7月5日)

英領ジブラルタル自治政府のフェビアン・ピカルド首相は、同自治政府当局が4日午前、シリアに原油を輸送していたとみられるイラン籍のタンカーを拿捕したことを明らかにした。

ピカルド首相の声明によると、ジブラルタル港湾当局と法執行当局が英海兵隊の支援を受け拿捕したのはイランのスーパー・タンカー「グレース1」。

スペインのジョセップ・ボレル外務大臣代行は、米国から英国に対して拿捕の要請があったと説明。

グレース1について「シリアのバーニヤース製油所に原油を運んでいたと考える理由がある」と指摘し、原油輸送が欧州連合(EU)の対シリア制裁違反に当たることを明らかにした。

これを受け、イラン外務省のアッバース・ムーサヴィー報道官はツイッターで、「違法」なタンカー拿捕をめぐり、駐テヘラン英大使を呼び出したと明らかにした。

CNN(7月5日付)が伝えた。

AFP, July 5, 2019、ANHA, July 5, 2019、AP, July 5, 2019、CNN, July 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 5, 2019、al-Hayat, July 6, 2019、Reuters, July 5, 2019、SANA, July 5, 2019、SOHR, July 5, 2019、UPI, July 5, 2019などをもとに作成。

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トルコのハタイ県(シリア領アレキサンドレッタ地方)のレインハル市で爆発が発生し、シリア人3人が死亡(2019年7月5日)

TRT(7月5日付)、アナトリア通信(7月5日付)などによると、トルコのハタイ県(シリア領アレキサンドレッタ地方)南部のシリア国境に面するレイハンル市で爆発が発生し、3人が死亡、多数が負傷した。

爆発は市中心部のメフメト・アーキフ・ウルソイ通りで発生、死亡した3人はいずれもシリア人で、負傷者もほとんどがシリア人だという。

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は緊急声明を出し、シュレイマン・ソイル内務大臣からの連絡で事件を知ったとしたうえで、爆発は車に仕掛けられた爆弾によるもので、テロである可能性が高いと指摘、トルコ内務省が現在調査を行っており、近くその結果を発表すると述べた。

AFP, July 5, 2019、Anadolu Ajansı, July 5, 2019、ANHA, July 5, 2019、AP, July 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 5, 2019、al-Hayat, July 6, 2019、Reuters, July 5, 2019、SANA, July 5, 2019、SOHR, July 5, 2019、TRT, July 5, 2019、UPI, July 5, 2019などをもとに作成。

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ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がモスクワでラヴロフ外務大臣と会談(2019年7月5日)

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がロシアの首都モスクワを訪問し、セルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談、国連安保理決議第2254号に準じて、シリアでテロを根絶し、シリア危機の政治的解決を図る必要があることを改めて確認した。

SANA(7月5日付)などが伝えた。

AFP, July 5, 2019、ANHA, July 5, 2019、AP, July 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 5, 2019、al-Hayat, July 6, 2019、Reuters, July 5, 2019、SANA, July 5, 2019、SOHR, July 5, 2019、UPI, July 5, 2019などをもとに作成。

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シリア軍がイドリブ県ムハムバル村を爆撃し、子供7人と女性3人を含む13人が死亡(2019年7月5日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから65日目となる7月5日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より15人(民間人13人、シリア軍兵士1人、反体制武装集団戦闘員1人)増えて2,145人となった。

うち、564人が民間人(女性109人、子供145人を含む)、723人がシリア軍兵士、858人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は98回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」40発を投下、ロシア軍も34回以上の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は330発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でムハムバル村、カフルサジュナ村、ウンム・ザイトゥーナ村、ラカーヤー・サジュナ村、シャイフ・ムスタファー村一帯、ブサクラー村、ハーッス村、カフルナブル市、マアッラト・ハルマ村、スィフヤーン村、ハーン・シャイフーン市、バスィーダー村、ブサンクール村灌木地帯、アルマナーヤー村、カルサア村、ヒーシュ村一帯、トゥラムラー村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでムハムバル村、ブサンクール村灌木地帯に「樽爆弾」を投下した。

ムハムバル村に対するシリア軍の爆撃により、子供7人と女性3人を含む13人が死亡した。

シリア軍はまた、地上部隊がフバイト村、ナキール村、アービディーン村、マダーヤー村、ダイル・サンバル村、ザイズーン火力発電所を砲撃した。

ロシア軍もナイラブ村、アリーハー市東部の煉瓦工場、アリーハー市とサラーキブ市を結ぶ街道、ハーン・シャイフーン市、カフルサジュナ村、ヒーシュ村、ラカーヤー・サジュナ村を爆撃した。

一方、SANA(7月5日付)によると、シリア軍はフバイト村、マダーヤー村にあるシャーム解放機構などの反体制武装集団の拠点を攻撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でバウワービーヤ村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がバシュカーティーン村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でラターミナ町、ラトミーン村、ムーリク市、アルバイーン村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでラトミーン村、カフルズィーター市一帯、サイヤード村に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊がラターミナ町、カフルズィーター市、ザカート村、タッル・ミルフ村、ジャビーン村、フワイジャ村、ハウワーシュ村、マシーク村、カルクール村、ズィヤーラ町、サフリーヤ村を砲撃した。

ロシア軍もアルバイーン村を爆撃した。

これに対して、反体制武装集団は、シリア政府支配下のジューリーン村、アズィーズィーヤ村、ラスィーフ村、カブル・フィッダ村、スカイラビーヤ市、ブライディージュ村、ハマーミーヤート村、カルナーズ町、シャイフ・ハディード村に砲撃を加えた。

一方、SANA(7月5日付)によると、シリア軍はサフル丘、カフルズィーター市、アルバイーン村、ジャビーン村にあるシャーム解放機構などの反体制武装集団の拠点を攻撃、激しく交戦した。

シリア軍はまた、ズィヤーラ町、マシーク村にあるトルキスタン・イスラーム党やシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

これに対して、反体制武装集団はブライディージュ村、カルナーズ町、スカイラビーヤ市を攻撃、シリア軍がこれを迎撃した。

他方、シャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室は、ハマー県北部前線の防空部隊がシリア軍ヘリコプターを迎撃し、損傷を与えたと発表した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(ラタキア県3件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を17件(ハマー県11件、イドリブ県4件、アレッポ県2件)確認した。

AFP, July 5, 2019、ANHA, July 5, 2019、AP, July 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 5, 2019、al-Hayat, July 6, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 5, 2019、Reuters, July 5, 2019、SANA, July 5, 2019、SOHR, July 5, 2019、UPI, July 5, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから412人、ヨルダンから1,273人の難民が帰国、避難民6人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年7月5日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月5日付)を公開し、7月4日に難民1,685人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは412人(うち女性89人、子供152人)、ヨルダンから帰国したのは1,273人(うち女性304人、子供516人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は291,235人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者96,197人(うち女性29,314人、子ども49,492人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者194,038人(うち女性30,393人、子ども51,309人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 520,515人(うち女性120,047人、子供203,908人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,639,576人(うち女性1,991,890人、子供3,386,212人)。

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一方、国内避難民6人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは6人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は33,205人(うち女性10,395人、子供15,332人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,301,801人(うち女性392,954人、子供659,098人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した6人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 5, 2019をもとに作成。

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米海軍所属の対潜哨戒機がシリア領海に接近直後に消息を絶つ(2019年7月4日)

世界中の航空機の運航状況を補則するADS-Bエクスチェンジは、米軍航空機1機がシリア西部の地中海上空で消息を絶ったと発表した。

同サイトによると、消息を絶ったのは米海軍に所属するボーイングP-8ポセイドン対潜哨戒機で、地中海の某基地を離陸後にレーダーから消えたという。

消息を絶った時、この航空機はシリア領海から約16キロの距離を飛行していたという。

なお、これに先立ち、ロシアの複数メディア筋は、ロシアの防空部隊がシリア領空を旋回する米軍の無人航空機MQ-9リーパーを攻撃したと述べていた。

ADS-B Exchange, July 4, 2019、AFP, July 4, 2019、ANHA, July 4, 2019、AP, July 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 4, 2019、al-Hayat, July 5, 2019、Reuters, July 4, 2019、SANA, July 4, 2019、SOHR, July 4, 2019、UPI, July 4, 2019などをもとに作成。

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アフリーン解放軍団がトルコ占領下のアレッポ県北部各所で反体制派を攻撃(2019年7月4日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、7月3日にトルコ占領下のバーブ市近郊のダーギルバーシュ村にあるハムダ師団の拠点、アフリーン郡のブルブル町とマイダーニカ村を結ぶ街道を走行中のスルターン・ムラード師団の車列、マーリア市近郊にある特殊任務群の拠点を攻撃し、戦闘員多数を殺害、武器弾薬などを捕獲したと発表した。

ANHA(7月4日付)が伝えた。

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ラッカ県では、ANHA(7月4日付)によると、北・東シリア自治局(タブカ民政評議会)の支配下にあるタブカ市のアフダーン交差点近くの道路に仕掛けられていた爆弾が爆発し、通行人2人が負傷した。

AFP, July 4, 2019、ANHA, July 4, 2019、AP, July 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 4, 2019、al-Hayat, July 5, 2019、Reuters, July 4, 2019、SANA, July 4, 2019、SOHR, July 4, 2019、UPI, July 4, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県に対するシリア・ロシア軍の爆撃・砲撃で民間人5人死亡(2019年7月4日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから64日目となる7月4日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より5人(民間人5人、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて2,130人となった。

うち、551人が民間人(女性106人、子供138人を含む)、722人がシリア軍兵士、857人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は85回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」45発以上を投下、ロシア軍も12回以上の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は370発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でラカーヤー・サジュナ村、シャイフ・ムスタファー村、ハーン・シャイフーン市、タッルアース村、カフル・アイン村、マアッラト・スィーン村、カフルナブル市およびその一帯、ヒーシュ村、マアッラト・ハルマ村、カフルサジュナ村、フバイト村、マアッラト・マーティル町に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでラカーヤー・サジュナ村、マアッラト・ハルマ村、カフルナブル村、ハーッス村一帯に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊がタウィール・ハリーブ村一帯、カフルナブル村、ウンム・スィール村、ダイル・サンバル村、フバイト村を砲撃した。

ロシア軍もカフルナブル村、アナブ村、バーラ村一帯、カンスフラ村を爆撃した。

一連の攻撃により、ハーン・シャイフーン市で男性2人、バーラ村近郊で子供1人、ハーッス村で子供1人、カフルナブル市で男性1人が死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でバウワービーヤ村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がアレッポ市ラーシディーン地区、マンスーラ、ハーン・アサルおよびその一帯、を砲撃した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(7月4日付)によると、シャーム青年連帯を名のる武装集団が声明を出し、アレッポ市ムーカンブー地区にあるシリア軍検問所で、オートバイに仕掛けた爆弾を爆発させ、兵士を殺傷したと発表した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でラターミナ町、カフルズィーター市に対して機銃掃射を行うとともに、地上部隊がフワイジャ村、ハウワーシュ村、ザイズーン村、ラターミナ町を砲撃した。

一方、SANA(7月4日付)によると、シリア軍がザカート村、ラターミナ町にあるシャーム解放機構とイッザ大隊(イッザ軍)の拠点を集中的に砲撃した。

シリア軍はまたジャビーン村一帯で反体制武装集団を攻撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下した。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月4日付)によると、正体不明の武装集団がムザイリーブ町とジッリーン村を結ぶ街道で総合情報部の隊員2人に発砲し、殺害した。

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ダマスカス県では、SANA(7月4日付)によると、ジャウバル区で反体制武装集団が残していった地雷が爆発し、子供3人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(アレッポ県1件、ラタキア県5件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を10件(ハマー県9件、イドリブ県1件)確認した。

AFP, July 4, 2019、ANHA, July 4, 2019、AP, July 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 4, 2019、al-Hayat, July 5, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 4, 2019、Reuters, July 4, 2019、SANA, July 4, 2019、SOHR, July 4, 2019、UPI, July 4, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから476人、ヨルダンから1,287人の難民が帰国、避難民494人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者494人)が帰宅(2019年7月4日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月4日付)を公開し、7月3日に難民1,763人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは476人(うち女性143人、子供243人)、ヨルダンから帰国したのは1,287人(うち女性386人、子供656人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は289,550人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者96,785人(うち女性29,190人、子ども49,282人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者192,765人(うち女性57,863人、子ども98,298人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 518,830人(うち女性155,711人、子供264,502人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,639,576人(うち女性1,991,890人、子供3,386,212人)。

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一方、国内避難民494人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは494人(うち女性158人、子供239人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は33,199人(うち女性10,395人、子供15,332人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,301,795人(うち女性392,954人、子供659,098人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した494人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は494人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 4, 2019をもとに作成。

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イドリブ県では反体制派の砲撃で子供2人が死亡(2019年7月3日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから63日目となる7月3日、シリア軍は爆撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より3人(民間人3人(うち子供2人)、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて2,125人となった。

うち、546人が民間人(女性106人、子供136人を含む)、722人がシリア軍兵士、857人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は40回を記録、ロシア軍の爆撃は確認されなかった。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は310発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でマアッラト・ヌウマーン市、マダーヤー村、ハーン・シャイフーン市、フバイト村、マアッラト・ハルマ村、カルサア村、カンスフラ村一帯、ラカーヤー・サジュナ村、ヒーシュ村、バーブーリーン村、ハザーリーン村、シャイフ・ムスタファー村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がスフーフン村、バアルブー村、ハッサーナ村、ナキール村、アービディーン村、ハーン・シャイフーン市一帯を砲撃した。

一方、SANA(7月3日付)によると、シリア軍がフバイト村一帯にある反体制武装集団の拠点を砲撃、また、バーブーリーン村、ヒーシュ村、ラカーヤー村でシャーム解放機構、トルキスタン・イスラーム党の動きを捕捉、これを攻撃した。

シリア軍はさらに、ジスル・シュグール市一帯にあるトルキスタン・イスラーム党の拠点を砲撃した。

他方、ドゥラル・シャーミーヤ(7月3日付)は、ロシア軍戦闘機がカニーヤ村にあるキリスト教徒の居住地を直接爆撃したと伝えた。

だが、シリア人権監視団によると、ロシア軍による爆撃は確認されていない。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でアレッポ市郊外のムハンディスィーン地区、第46中隊基地一帯に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がザンマール町、ジャズラーヤー村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルズィーター市に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がハスラーヤー村、ジャビーン村、タッル・ミルフ村、アブー・ライーダ村、ラターミナ町、カフルズィーター市、ラトミーン村を砲撃した。

一方、SANA(7月3日付)によると、トルコ軍監視所があるシール・マガール村やフワイジャ村一帯に展開するシャーム解放機構がシリア政府支配下のラスィーフ村、アズィーズィーヤ村を砲撃し、子供2人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(アレッポ県1件、ラタキア県6件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を4件(ハマー県2件、イドリブ県2件)確認した。

AFP, July 3, 2019、ANHA, July 3, 2019、AP, July 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 3, 2019、al-Hayat, July 4, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 3, 2019、Reuters, July 3, 2019、SANA, July 3, 2019、SOHR, July 3, 2019、UPI, July 3, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリアは難民・国内避難民の帰還状況を発表:難民517,067人、国内避難民1,301,301人が帰還(2019年7月3日)

ロシア合同連携センターの議長を務めるミハイル・ミズィンツェフ(Mikhail Mizintsev)上級大将とシリア国外難民帰還調整委員会の議長を務めるフサイン・マフルーフ地方行政・環境問題担当国務大臣は共同声明を出し、難民・国内避難民(IDPs)の帰還状況について発表した。

それによると、これまでに、難民517,067人、国内避難民1,301,301人、合わせて1,818,368人がロシア・シリア両政府の努力により帰還した。

2019年6月に着目すると、難民44,470人、国内避難民2,244人、合わせて46,714人が帰還、1日の帰還者数も1,000~2,000人と増加した。

一方、米国は、シリア北東部やヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)への干渉を続け、国内避難民の帰還への妨害を続けているものの、ロシア・シリア政府は6月には、55キロ地帯に面するヨルダン国境地帯のルクバーン・キャンプから2,064人の避難民を救出することに成功した。

なお、2019年3月以降に同キャンプからシリア政府支配地域に帰還した避難民は15,603人に達しているが、28,000人あまりが依然としてとり残されたままだという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 3, 2019をもとに作成。

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