最新論考「イラクとシャームのイスラーム国」は何に挑戦しているのか」(『世界』)

髙岡豊「イラクとシャームのイスラーム国」は何に挑戦しているのか」
『世界』第859号、2014年8月、 pp. 20-24

中東が大きく揺れている。内戦の続くシリアから国境を越えてイラクへ進撃し、首都バグダッドに迫る勢いのイスラーム過激派武装勢力ISIS。どういう組織なのか。そしてその登場の歴史的意味とは?・・・

 

化学兵器廃棄をめぐる動き(2014年7月7日)

化学兵器禁止機関・国連合同派遣団特別調整官のスィグリッド・カーグ国連事務次長補は『ハヤート』(7月8日付)に対して、シリアでの化学兵器廃棄プロセスが、国内の化学兵器関連施設12カ所の解体や、シリア政府の申告に対する欧米諸国の質問への回答が必要としつつ、2015年初めまでに完了するだろう、との見方を示した。

AFP, July 7, 2014、AP, July 7, 2014、ARA News, July 7, 2014、Champress, July 7, 2014、al-Hayat, July 8, 2014、Kull-na Shuraka’, July 7, 2014、al-Mada Press, July 7, 2014、Naharnet, July 7, 2014、NNA, July 7, 2014、Reuters, July 7, 2014、SANA, July 7, 2014、UPI, July 7, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月7日)

シリア国内の動き

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)によって占拠されているハリータ砂漠のハッラータ油田を3度にわたって空爆した。

またクーリーヤ市では、住民がデモを行い、ダーイシュへの忠誠拒否、同組織の市内への進入反対、シュハイル市との連帯を表明した。

同市で反ダーイシュのデモが行われたのは6日に続き2度目だという。

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アレッポ県では、ARA News(7月7日付)によると、アイン・アラブ市南部のカウン・アフタール村をダーイシュ(イスラーム国)が襲撃、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦した。

ダーイシュは人民防衛隊の検問所を攻撃する一方、村に砲撃を加え、学校などを破壊したという。

またフェイスブックのページ「バッシャール・アサドに対するシリア革命」は、ダーイシュが占拠するバーブ市で、女性が「背教」のかどで処刑されたと発表した。

レバノン国内の動き

NNA(7月7日付)によると、レバノン軍事裁判所のサクル・サクル長官は、ダーイシュ(イスラーム国)に所属し、自爆テロを計画したとの容疑でレバノン人28人を起訴した。

うち7人は既に身柄拘束中だという。

イラク国内の戦況

サラーフッディーン県では、ARA News(7月7日付)によると、イラク軍戦闘機がトゥーズ・フールマートゥー村(クルド人の村)を空爆し、18歳の少女1人が死亡、8人が負傷したほか、住宅などが倒壊した。

この空爆に関して、イラク軍戦闘機がイラク・クルディスタン民主党の事務所を狙っていたとの情報が流れているという。

また、マダー・プレス(7月7日付)によると、ザウィーヤ地方、マスハク地方で、ダーイシュ(イスラーム国)と部族民兵が激しく交戦し、ダーイシュ戦闘員35人と部族民兵3人が死亡、ダーイシュ戦闘員70人が負傷した。

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バービル県では、マダー・プレス(7月7日付)によると、ジュルフ・サフル地方のアンバール県境の地域でイラク軍・警察合同部隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、ダーイシュ戦闘員3人が死亡した。

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ラマーディー県では、マダー・プレス(7月7日付)によると、ラマーディー市東部のマラーヒマ地区で、イラク軍・警察合同部隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、兵士3人が死亡、5人が負傷した。

AFP, July 7, 2014、AP, July 7, 2014、ARA News, July 7, 2014、Champress, July 7, 2014、al-Hayat, July 8, 2014、Kull-na Shuraka’, July 7, 2014、al-Mada Press, July 7, 2014、Naharnet, July 7, 2014、NNA, July 7, 2014、Reuters, July 7, 2014、SANA, July 7, 2014、UPI, July 7, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年7月7日)

アレッポ県では、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表やアブー・ハサンを名乗る反体制活動家によると、共和国護衛隊、ヒズブッラー戦闘員などからなる軍の増援部隊が、反体制武装集団が2年前に制圧したアレッポ市歩兵学校一帯に集結した。

アブドゥッラフマーン代表らによると、軍は、カフルサギール村、マクバラ村制圧後、ハンダラート・キャンプ郊外(シャイフ・ナッジャール市工業団地地区およびアレッポ中央刑務所の西方に位置)を制圧することで、アレッポ市北東部の兵站線を遮断し、同市への包囲強化を狙っているという。

これに関してシリア軍士官はシリア・アラブ・テレビ(7月7日付)に、軍がアレッポ市北部にいたる幹線道路を制圧するとともに、アレッポ北部のベルト地帯の約80%を閉鎖することに成功していると証言した。

一方、シリア人権監視団によると、軍はアレッポ市バーブ街道地区、カーディー・アスカル地区を「樽爆弾」などで空爆、女性1人とその娘1人が死亡した。

また軍はズィーターン村、ダーラト・イッザ市各所、タッル・リフアト市各所を空爆、これに対してジハード主義武装集団はアフタリーン市各所を迫撃砲で攻撃した。

他方、SANA(7月7日付)によると、シュカイフ村、タッル・シャイール村、バービース村、シャイフ・サイード村、フライターン市、カフルダーイル村、マンスーラ村、タッル・リフアト市、ダーラト・イッザ市、ダイル・ジャマール村、アブティーン村、マーイル町、カフルハムラ村、ハーン・アサル村、カフルナ%E

シリア政府の動き(2014年7月7日)

アフバール・アーン(7月7日付)は、軍・治安機関が7月に入って、ダマスカス県およびアレッポ市内の検問所の撤去を開始していると報じた。

これに関して、同記事は、アサド政権が市街地の安全をアピールしようとしているか、イラク人戦闘員のイラクへの帰国などを受けた前線での兵力不足を補うための動きだとの見方を示した。

AFP, July 7, 2014、Akhbaral-An , July 7, 2014、AP, July 7, 2014、ARA News, July 7, 2014、Champress, July 7, 2014、al-Hayat, July 8, 2014、Kull-na Shuraka’, July 7, 2014、al-Mada Press, July 7, 2014、Naharnet, July 7, 2014、NNA, July 7, 2014、Reuters, July 7, 2014、SANA, July 7, 2014、UPI, July 7, 2014などをもとに作成。

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クルド民族主義勢力の動き(2014年7月7日)

ARA News(7月7日付)によると、西クルディスタン移行期民政局のアサーイシュは、ハサカ県のスィーマルカー国境通行所を経由してイラク(クルディスタン地域)からシリア領内に入国しようとしたシリア・クルド国民評議会のイブラヒーム・バッルー氏(渉外委員会メンバー)の入国を禁じた。

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ハサカ県では、ARA News(7月8日付)によると、民主連合運動(TEV DEM)がダイリーク市でダーイシュ(イスラーム国)によるアイン・アラブ市郊外一帯への侵攻に抗議するデモ集会を行い、多数の市民が参加した。

AFP, July 7, 2014、AP, July 7, 2014、ARA News, July 7, 2014、July 8, 2014、Champress, July 7, 2014、al-Hayat, July 8, 2014、Kull-na Shuraka’, July 7, 2014、al-Mada Press, July 7, 2014、Naharnet, July 7, 2014、NNA, July 7, 2014、Reuters, July 7, 2014、SANA, July 7, 2014、UPI, July 7, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年7月7日)

『ハヤート』(7月7日付)は、複数の外交筋の話として、イラン政府の仲介のもと、シリア政府とシリア革命反体制勢力国民連立前議長で無所属活動家のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏の「和解」に向けた秘密交渉が行われていると報じた。

同報道によると、交渉では、7月17日に予定されているアサド大統領の就任宣誓後の組閣で、ハティーブ氏を首相とする挙国一致内閣の発足が争点となっているという。

しかし、ハティーブ氏は首相就任に先立って、シリア政府側との「信頼醸成と善意」の表明の一環として、①シリア当局が拘束中のすべての女性、子供の釈放、②すべての在外居住者(活動家)へのパスポートの発給を求めているという。

al-Hayat, July 7, 2014をもとに作成。

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最新論考「悪化するシリア情勢に難民たちはいま」(Synodos)

井上慶子「悪化するシリア情勢に難民たちはいま」
Synodos、2014年7月7日
http://synodos.jp/international/9370

2014年3月15日、シリアで最初のデモが起こってから3年が経った。国連難民高等弁務官(以下UNHCR)の統計[*1]によれば、6月16日時点で、シリアの紛争による避難民は287万人、うち正式に難民登録をしているのは280万人。難民登録数は2013年4月半ば過ぎから急激に増え、今もなお増え続けている。・・・

クルド民族主義勢力の動き(2014年7月6日)

クルド人戦線旅団(自由シリア軍)総司令部は声明を出し、反体制武装集団に対し、シリア軍のアレッポ市への攻勢に対処するため、不和を解消し、結集するよう呼びかけた。

また声明は、アブドゥルアズィーズ・サラーマ司令官がシャームの民のヌスラ戦線とクルド人戦線旅団の不和を助長していると非難し、これがシリア北部における反体制武装集団の敗退をもたらしているとの見方を示した。

ARA News, July 6, 2014をもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月6日)

シリア国内の動き

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線の一大拠点シュハイル市を制圧したダーイシュ(イスラーム国)は、住民約3万人以上を市外に強制移住させた。

ダーイシュはまたシュハイル市に先立って制圧したヒシャーム村の住民約1万5,500人と、タービヤ村の住民約1万5,000人も追放し、帰宅を認めていない。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)によって占拠されているシャッダーディー市一帯を空爆した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、バーブ市のマルトゥー広場で、ダーイシュ(イスラーム国)が、「ヌサイリー体制(アサド政権のこと)と協力」した罪で男性2人を公開処刑した。

またジャラーブルス市郊外のズール・マガール村、バイヤーダ村、ズィヤーラ村の奪還をめざす西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は、ダーイシュと交戦した。

一方、ARA News(7月6日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は、ダーイシュが占拠していたジュッブ・ファルジュ村、ハッラーブ・アトゥー村を奪還した。

このほか、シリア人権監視団によると、アフタリーン市郊外では、ジハード主義武装集団がダーイシュ戦闘員2人を拘束した。

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シリア人権監視団によると、ワルド油田を除くダイル・ザウル県内の油田を掌握したダーイシュ(イスラーム国)は、原油の販売を開始した。

ダーイシュは業者に1バレルあたり12ドル(2,000シリア・ポンド)で原油を販売するとともに、業者に対しては「シリア国民の人道的危機を考慮」し、ダーイシュ制圧地区で1バレルあたり18ドル(3,000ポンド)で流通させるよう求めているという

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シリア・ムスリム同胞団のイスラーム法源解釈委員会は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)によるカリフ制樹立宣言に関して、「無効であり、シャリーアに則したものとはみなし得ない」と批判した。

同胞団はまた、ダーイシュについては、「イスラーム教徒、民革命家さらには自由シリア軍の英雄への背教宣告」によって、無実の人々を殺害したと断罪し、「これらの者に忠誠」を誓うことはないと強調した。

そのうえで「カリフとは、弱肉強食でも流血でもなく、至高なるアッラーの法に根ざした政治・宗教職」だと主張、イスラーム国のカリフ制が「独裁者を別の独裁者にとりかえること」だと非難した。

イラク国内の戦況

キルクーク市に駐留するイラク・クルディスタン地域のペシュメルガ第1旅団司令官のシールクー・ファーティフ・シャワーニー准将は、ダーイシュ(イスラーム国)の侵入を防ぐため、キルクーク県南部に全長50キロの土塁を建設すると発表した。

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イラク軍総司令部報道官のカースィム・アター大将は記者会見で、サラーフッディーン県バイジ製油所一帯、アンバール県、バービル県ジュルフ・サフル地方、ニナワ県タッルアファル郡などでのイラク軍による掃討作戦で、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員82人を殺害、車輌18台を破壊したと発表した。

AFP, July 6, 2014、AP, July 6, 2014、ARA News, July 6, 2014、Champress, July 6, 2014、al-Hayat, July 7, 2014、Kull-na Shuraka’, July 6, 2014、al-Mada Press, July 6, 2014、Naharnet, July 6, 2014、NNA, July 6, 2014、Reuters, July 6, 2014、SANA, July 6, 2014、UPI, July 6, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年7月6日)

NNA(7月6日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外の対シリア国境地帯で、シリア軍が武装集団に対して空爆を行った。

AFP, July 6, 2014、AP, July 6, 2014、ARA News, July 6, 2014、Champress, July 6, 2014、al-Hayat, July 7, 2014、Kull-na Shuraka’, July 6, 2014、al-Mada Press, July 6, 2014、Naharnet, July 6, 2014、NNA, July 6, 2014、Reuters, July 6, 2014、SANA, July 6, 2014、UPI, July 6, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年7月6日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ザフラー地区の孤児院に隣接する技術サービス局、電力関連施設を空爆、また旧市街では郡、国防隊、クドス旅団(パレスチナ人)、バアス大隊がジハード主義武装集団と交戦した。

さらにアレッポ市ハイダリーヤ地区を軍が砲撃、ジャンドゥール交差点、ハラク地区、ハンダラート・キャンプ近郊、フライターン市、タッル・シャイール村、バービース村、ファーフィーン村、アレッポ砲兵学校周辺を「樽爆弾」などで空爆した。

このほか、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区の第1、第2ブロック周辺では、軍、国防隊が、シャームの民のヌスラ戦線、ムジャーヒディーン軍、ムハージリーン・ワ・アンサール軍(外国人)と交戦した。

SANA, July 6, 2014
SANA, July 6, 2014

一方、SANA(7月6日付)によると、シャイフ・ナッジャール市北部のカフルサギール村で、軍が「テロ集団」を殲滅し、同地の治安と安定を回復した。

またアレッポ市サーフール地区、ザバディーヤ地区、ラーシディーン地区、ブスターン・カスル地区、シャイフ・サイード地区、ジャンドゥール地区、マーリア市、バービース村、アブティーン村、アルド・マッラーフ地区、ダフラト・アブドゥラッブフ地区、タッル・リフアト市、カフルハムラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ウンム・シャルシューフ村周辺で軍がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(7月6日付)によると、ガントゥー市・ファルハーニー村間、ウンム・シャルシューフ村周辺、タッルドゥー市、ヒルバト・ヒーラーン村、ヒルバト・ダーウード村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、カフルズィーター市、ラターミナ町を軍が「樽爆弾」などで空爆した。

一方、SANA(7月6日付)によると、アトシャーナ村西部、カフルズィーター市西部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、スカイク村、マアッルシャムシャ村、スィンジャール町 を軍が空爆した。

一方、SANA(7月6日付)によると、アブー・ダーリー村、ティーバート村、アイン・スーダ村、ジュッブ・アフマル村、カフルラーター村、クマイナース村、ジスル・バイト・ラアス、ワーディー・ダイフ村周辺、ラーミー村、アブー・ズフール航空基地周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、バイト・ジン村、ドゥーマー市、カラムーン地方の対レバノン国境無人地帯、フライラ村郊外の無人自体を軍が「樽爆弾」などで空爆、砲撃した。

またドゥマイル市で活動する反体制武装集団の司令官が武装した何者かに殺害された。

一方、SANA(7月6日付)によると、ナシャービーヤ農場、マイダアー町郊外、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ドゥーマー市郊外、ムライハ市北部郊外、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯、アイン・タルマー渓谷、ランクース平原で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、カーブーン区、ジャウバル区を軍が空爆した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ブスラー・シャーム市各所で、軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

またインヒル市、ジャースィム市、イズラア市、ダーイル町、ナワー市、サフム・ジャウラーン村を軍が「樽爆弾」などで空爆した。

一方、SANA(7月6日付)によると、ムサイフラ町・ウンム・ワラド村間、ウンム・マヤーズィン町、インヒル市、キヒール村、ダルアー市旧税関地区北西部、ダム街道地区、西ガーリヤ村、タスィール町、アドワーン村、ヤードゥーダ村・アトマーン村街道などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル市内のインティラーク通りを砲撃した。

またジャルズィー村では、イブン・カイイム旅団、ハムザ大隊、シュアイタートの部族民兵が、同村を占拠するダーイシュと交戦した。

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クナイトラ県では、SANA(7月6日付)によると、カフターニーヤ町、ウンム・バーティナ村、ラスムブルグル村、ハルシュ・ムムティナ村、ビイル・アジャム村などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, July 6, 2014、AP, July 6, 2014、ARA News, July 6, 2014、Champress, July 6, 2014、al-Hayat, July 7, 2014、Kull-na Shuraka’, July 6, 2014、al-Mada Press, July 6, 2014、Naharnet, July 6, 2014、NNA, July 6, 2014、Reuters, July 6, 2014、SANA, July 6, 2014、UPI, July 6, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年7月6日)

アサド大統領は2014年布告第213号を施行し、ダマスカス大学、ティシュリーン大学、バアス大学、ハマー大学の制度改革の実施を決定した。

同布告の骨子は以下の通り:

1. スワイダー市にダマスカス大学第4経済学部を開設。
2. タルトゥース市にティシュリーン大学第2薬学部を開設。
3. バアス大学(ヒムス市)歯科医師学部開設。
4. 同経済学部開設。
5. ハマー大学(ハマー市)薬学部開設。
6. ミスヤーフ市にハマー大学理学部を開設。

AFP, July 6, 2014、AP, July 6, 2014、ARA News, July 6, 2014、Champress, July 6, 2014、al-Hayat, July 7, 2014、Kull-na Shuraka’, July 6, 2014、al-Mada Press, July 6, 2014、Naharnet, July 6, 2014、NNA, July 6, 2014、Reuters, July 6, 2014、SANA, July 6, 2014、UPI, July 6, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年7月6日)

シリア革命反体制勢力国民連立の民主ブロックは、イスタンブールで会合を開き、ムワッファク・ニールビーヤ氏(ドイツ・ベルギー代表)を連立議長選挙の統一候補として擁立することを決定した。

投票は、5日にイスタンブールで開かれたブロックの会合で、ミシェル・キールー氏、ニールビーヤ氏不在のなかでハーディー・バフラ氏が議長候補者として擁立されたことをうけたもので、投票では、ニールビーヤ氏が10票、バフラ氏が9票を獲得した。

一方、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長とムスタファー・サッバーグ前書記長は、民主ブロックに対抗するために接近し、ジャルバー議長のブロックから議長を、サッバーク前書記長のブロックから書記長を擁立することで合意したという。

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クッルナー・シュラカー(7月6日付)によると、アレッポ県で活動するという「無所属」の武装集団が「イスラームおよびイスラーム教徒救済(ヌスラ)のための北の騎士旅団」を結成すると発表した。

北の騎士旅団には20の武装集団が参加しているという。

AFP, July 6, 2014、AP, July 6, 2014、ARA News, July 6, 2014、Champress, July 6, 2014、al-Hayat, July 7, 2014、Kull-na Shuraka’, July 6, 2014、al-Mada Press, July 6, 2014、Naharnet, July 6, 2014、NNA, July 6, 2014、Reuters, July 6, 2014、SANA, July 6, 2014、UPI, July 6, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月5日)

イラクの戦況

イスラーム国のカリフを名乗るアブー・バクル・バグダーディー氏がモスル市のモスクで説教を行う映像(https://www.youtube.com/watch?v=0PjTSKOMpGk)がインターネットを通じて公開された。

バグダーディー氏が姿を現したのは、モスル市内のヌーリー大モスクで、ラマダーン月に合わせて説教を行った。

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説教のなかでバグダーディー氏は「アッラーは、我々にアッラーの敵と戦い、アッラーのためにジハードを行い、そうすることで宗教を確立するよう命じられた…。アッラーは、あなた方の同胞であるムジャーヒディーンの勝利と制服を祝福された。彼らが長年にわたりジハードを行い耐える力を与え、彼らが目的を実現できるようになさった。それゆえ、彼らは迅速にカリフ制を宣言し、イマームを指名できた。これは数世紀にわたって失われてきたイスラーム教徒にとっての義務なのだ」と述べた。

なおイラクの複数のメディアは、バグダーディー氏がアンバール県での空爆によって負傷したと報じていた。 

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アンバール県では、マダー・プレス(7月5日付)によると、サクラーウィーヤ地方ファッルージャ郡で、ラマーディー市と首都バグダードを結ぶ国際幹線道路に架かる橋を爆破、破壊した。

また同地ではイラク軍とダーイシュが交戦し、ダーイシュ戦闘員4人が死亡した。

このほか、ラマーディー市では、ダーイシュが警察と覚醒評議会の検問所を襲撃し、警官と覚醒評議会メンバー7人が死傷した。

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サラーフッディーン県では、マダー・プレス(7月5日付)によると、イラク軍がバイジ製油所に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を撃退、12人を殲滅した。

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バービル県では、マダー・プレス(7月5日付)によると、ジュルフ・サフル地方で、イラク軍がダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を続け、ダーイシュの南部州司令官ムハンマド・ジャナービー氏を含むダーイシュ戦闘員5人が死亡した。

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キルクーク県では、マダー・プレス(7月5日付)によると、ラシャード地区近郊で、部族民兵がダーイシュ(イスラーム国)の司令官の一人サッターム・ジャッブーリー氏が乗った車を攻撃、同氏を殺害した。

またダーイシュはウバイド部族のシャイフ1人をスース村近くで拉致、連行した。

シリア国内の動き

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するラッカ市北部のサッカ地区をシリア軍戦闘機が空爆した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するカスラ村各所、ジュダイダ・アカイダート村をシリア軍戦闘機が空爆、またダイル・ザウル市各所をシリア軍が砲撃した。

またアブー・ハマーム市では、ハムザ大隊、イブン・カイイム旅団が、ダーイシュと交戦した。

一方、同監視団によると、ガラーニージュ市、アブー・ハマーム市、カシュキーヤ村で、停戦とダーイシュへの忠誠の宣誓のための交渉が続けられた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が展開するアフタリーン市郊外のバフーリタ村の丘陵地、バルアーン村、ワーシュ山に対して、ジハード主義武装集団が手製の迫撃砲で攻撃、ダーイシュ戦闘員2人が死亡した。

AFP, July 5, 2014、AP, July 5, 2014、ARA News, July 5, 2014、Champress, July 5, 2014、al-Hayat, July 6, 2014、Kull-na Shuraka’, July 5, 2014、al-Mada Press, July 5, 2014、Naharnet, July 5, 2014、NNA, July 5, 2014、Reuters, July 5, 2014、SANA, July 5, 2014、UPI, July 5, 2014などをもとに作成。

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ヌスラ戦線アミール、ジャウラーニー氏とは?(2014年7月5日)

タフリール・スーリー(7月5日付)は、シャームの民のヌスラ戦線の一大拠点であるダイル・ザウル県シュハイル市がダーイシュ(イスラーム国)の手に陥落したことを受け、ヌスラ戦線のアミール、アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏の詳細な経歴について公開した。

同サイトによると、ジャウラーニー氏の本名はウサーマ・ハッダーウィー、年齢は30歳で、シュハイル市出身だという。

ジャウラーニー氏はイラク戦争発生当時、ダマスカス大学で医学を学んでいたが、イラクでの戦闘に参加するために、兄弟(ヤフヤー)とともにイラクに潜入したという。

しかし、別のサイトによると、ジャウラーニー氏とともにイラクに潜入したのは、別の兄弟サーミル氏(イラクで戦死)、ヤフヤー氏は経済学士を取得したという。

ジャウラーニー氏は、兄弟が死亡後もイラクにとどまったが、アル=カーイダに参加した容疑で逮捕され、1年間に同国で投獄された。

その後、2011年末にシリアで混乱が増すなか、イラク・イスラーム国(当時)指導者のアブー・バクル・バグダーディー氏から、シリア国内の作戦の指揮を負かされ、ダイル・ザウル県のシュハイル市に戻り、別の兄弟のA・ハッダーウィー氏(本名不明)とともに活動を準備、2012年にダマスカス県カフルスーサ区で最初の爆弾テロを実行したという。

ヌスラ戦線による自爆テロのほとんどは、バグダーディー氏の親戚が実行犯だという。

その後、ヌスラ戦線は、シャリーア学者のアブー・マーリヤー・カフターニー氏(本名マイサラ・ジャッブーリー氏)の参加により勢力を伸張し、イドリブ県ビンニシュ市、ラッカ市に侵攻し、同地に拠点を構えた。

しかし、2013年にバグダーディー氏がイラク・シャーム・イスラーム国の結成を宣言し、ジャウラーニー氏に参加を求めると、両者の対立が表面化、ジャウラーニー氏はシュハイル市に移動した。

その後、ジャウラーニー氏はハサカ県マルカダ市での戦闘で負傷し、イドリブ県で治療を受けたという。

現在の居場所は不明。

「ジャウラーニー」(ゴラン高原出身者)という呼称を選んだ理由は定かでないが、ダイル・ザウル県出身者であることをシリア治安当局に知られることを避けるために、この呼称を選んだと思われるという。

al-Hayat, July 6, 2014、Tahrir Suri, July 5, 2014、UPI, July 5, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年7月5日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市アンサーリー地区を軍が「樽爆弾」などで空爆し、子供1人が死亡した。

またアシュラフィーヤ地区、ハーリディーヤ地区の軍拠点に対して、ジハード主義武装集団が手製の迫撃砲で攻撃した。

このほか、軍が制圧したシャイフ・ナッジャール市工業団地地区の第1、2ブロック周辺で、軍、国防隊がムハージリーン・ワ・アンサール軍(外国人)やシャームの民のヌスラ戦線と交戦、軍が同地一帯を「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(7月5日付)によると、アレッポ市ライラムーン地区、ハナーヌー地区、バニー・ザイド地区、インザーラート地区、マーリア市、カフルハムラ村、ズィルバ村、タッル・リフアト市、ジュバイラ村、シャーミル村、ファーフィーン村、バービース村、ムスリミーヤ村、ダフラト・アブドゥラッブフ地区、クワイリス村、ハーディル村、アブティーン村、アルド・マッラーフ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また軍はシャイフ・ナッジャール市工業団地地区で反体制武装集団の武器を発見、大量の武器弾薬を押収した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、スィンジャール町を軍が空爆、またハーミディーヤ航空基地周辺、ワーディー・ダイフ軍事基地周辺での軍との戦闘でジハード主義武装集団戦闘員4人が死亡した。

一方、SANA(7月5日付)によると、クーリーン村、タフタナーズ市、ウンム・ジャリーン村、アブー・ズフール町北東部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、シリア革命家戦線が声明を出し、アブー・ダーリー村で戦線の車列が「シャッビーハ」(SANA(7月5日付)によると「国防隊」)の要撃を受け、戦闘員9人が死亡したと発表した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・ハディード町に軍が突入し、女性2人を含む5人が死亡した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ジッリーン村、ムザイリーブ町を軍が「樽爆弾」などで空爆した。

一方、SANA(7月5日付)によると、インヒル市、ヌアイマ村、ウンム・マヤーズィン町、ダルアー市ビラール・ハバシー・モスク周辺など、タッル・アフマル周辺、フラーク市、カスル・ハリール村、ヤードゥーダ村・アトマーン村街道で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方の対レバノン国境無人地帯を軍が砲撃、またアッバーサ農場を「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(7月5日付)によると、ムライハ氏北部および東部郊外、ハラスター市、サクバー市、アルバイン市、アイン・タルマー渓谷、マイダアー町郊外、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外、ザバダーニー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(7月5日付)によると、ウンム・シャルシューフ村、ウンク・ハワー村、シャンダーヒーヤ村、アブー・タッラーハ村、ウンム・リーシュ村、マスアダ村、シーハ村、ファースィダ村、カディーム村、ラスタン市、サアン村、ガントゥー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(7月5日付)によると、カフターニーヤ町、アジュラフ村、ウーファーニヤー村、ザイディーヤ村、ビイル・アジャム村、フーシュ・ムムティナ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, July 5, 2014、AP, July 5, 2014、ARA News, July 5, 2014、Champress, July 5, 2014、al-Hayat, July 6, 2014、Kull-na Shuraka’, July 5, 2014、al-Mada Press, July 5, 2014、Naharnet, July 5, 2014、NNA, July 5, 2014、Reuters, July 5, 2014、SANA, July 5, 2014、UPI, July 5, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年7月5日)

自由シリア軍参謀委員会のアブドゥルイラーフ・バシール参謀長はビデオ声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)のダイル・ザウル県での攻勢とシリア政府によるアレッポ市郊外のシャイフ・ナッジャール市工業団地地区完全制圧に関して、「ペンチで挟まれているよう」と惨状を訴えた。

AFP, July 5, 2014、AP, July 5, 2014、ARA News, July 5, 2014、Champress, July 5, 2014、al-Hayat, July 6, 2014、Kull-na Shuraka’, July 5, 2014、al-Mada Press, July 5, 2014、Naharnet, July 5, 2014、NNA, July 5, 2014、Reuters, July 5, 2014、SANA, July 5, 2014、UPI, July 5, 2014などをもとに作成。

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最新論考「カリフ制樹立を宣言した「イラクとシャームのイスラーム国」の過去・現在・将来」(Synodos)

髙岡豊「カリフ制樹立を宣言した「イラクとシャームのイスラーム国」の過去・現在・将来」
Synodos、2014年7月4日
http://synodos.jp/international/9659

2014年6月、「イラクとシャームのイスラーム国」[*1]の攻勢を前にイラク軍が脆くも敗走、イラク中部の諸都市や、西部のシリアやヨルダンとの国境通過地点が「イスラーム国」などの武装勢力の手に落ちた。・・・

イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月4日)

シリア国内の戦況

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線のシャリーア委員会が占拠していたタナク油田(シュアイタート砂漠)をダーイシュ(イスラーム国)が制圧した。

またマヤーディーン市西部にあるブクルス遺跡からヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるジハード主義武装集団が撤退し、ダーイシュが同地を制圧した。

同地制圧に際して戦闘はなかったという。

一方、ダイル・ザウル県で活動するジュンド・ラフマーン旅団総司令部が声明を出し、イスラーム国のカリフの支配を受け入れると発表した。

他方、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するジュダイド・アカイダート村をシリア軍が砲撃した。

またダイル・ザウル市郊外の航空基地周辺で、シリア軍の狙撃によりジハード主義武装集団戦闘員1人が死亡した。

このほか、シリア人権監視団によると、シュハイル市に隣接するハワーイジュ村にヌスラ戦線が設置していた拘置所から、ダーイシュ戦闘員約30人が脱走した。

ダーイシュ戦闘員らは、ヌスラ戦線の撤退を受け、拘置所の壁を破壊し、脱走したという。

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シリア人権監視団は、インターネットにアップされた映像や複数の消息筋からの情報を総合し、7月3日にダイル・ザウル県シュハイル市で交わされたダーイシュ(イスラーム国)と市内を占拠していた反体制武装集団の停戦合意の詳細を明らかにした。

それによると、ダーイシュは、シャームの民のヌスラ戦線の拠点とされる同市を掌握するにあたって、①住民の改悛、②戦闘員および住民の武器引き渡し、③同市の安全をダーイシュが確認するまで、住民は10日間市外に退去、④ダーイシュの安全が確保されたのち住民の帰宅、を条件としたという。

これに対して、シュアイタート砂漠、とりわけガラーニージュ市で、住民がダーイシュへの忠誠拒否を訴えるデモを呼びかけたという。

しかし、シュハイル市では、シュハイル市、ハリージー村、ナムリーヤ村の各住民、イスラーム軍、イスラーム・ムウタ軍、イフラース旅団、イスラーム・ターリバーン運動が共同声明を出し、ダーイシュへの忠誠を誓ったという。

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アレッポ県では、シリア人権監視団、ARA News(7月4日付)によると、ジャラーブルス市東部の対トルコ国境沿いズール・マガール村で、ダーイシュ(イスラーム国)が西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、クルド人戦線旅団、ラッカ革命家旅団との3日間の戦闘のすえ、同村およびバイヤーダ村、ズィヤーラ村を制圧した。

両者の戦闘で、民主統一党隊員11人とダーイシュ戦闘員4人が死亡した。

またアフタリーン市郊外のヤールーザ村、ズィヤーディーヤ村一帯で、ダーイシュがシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が包囲する第17師団基地周辺でシリア軍とダーイシュが交戦した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ミスラーバー市近郊のダーイシュ(イスラーム国)の拠点複数カ所をシリア軍が空爆する一方、イスラーム軍などならなるジハード主義武装集団がバーターヤー村でダーイシュと交戦した。

イラク国内の戦況

トルコのイェニ・シャファク・サイト(7月4日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)がイラクのモスル市で独自のパスポートを発効し、同市およびシリア・イラク国境地帯の制圧地域住民役1万1,000人に配布したと報じた。

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キルクーク県では、マダー・プレス(7月4日付)によると、イラク軍戦闘機がフワイジャ郡のダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して空爆を行った。

また同郡のアッバースィー地区、タッル・アリー地区で、部族民兵がダーイシュと交戦し、ダーイシュ戦闘員17人が死傷した。

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アンバール県では、マダー・プレス(7月4日付)によると、ラブタ郡周辺、カダー郡入口一帯、ハディー砂漠でイラク軍がダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を行い、ダーイシュ戦闘員8人を殺害、9人を逮捕した。

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バービル県では、マダー・プレス(7月4日付)によると、ジュルフ・サフル地方でイラク軍がダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を行い、ダーイシュ戦闘員17人が死亡した。

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ディヤラ県では、マダー・プレス(7月4日付)によると、ダリー・アッバース地方ダワーリーブ地区で、イラク警察部隊とアフガン服に身を包んだダーイシュ(イスラーム国)戦闘員が交戦し、ダーイシュ戦闘員6人が死亡した。

諸外国の動き

AFP(7月4日付)は、フランスのニース市で、数ヶ月前にシリアから帰国した17歳の青年が、シリア国内で「テロ集団」に参加し、犯罪を犯した容疑で取り調べを受けていると報じた。

AFP, July 4, 2014、AP, July 4, 2014、ARA News, July 4, 2014、Champress, July 4, 2014、al-Hayat, July 5, 2014、Kull-na Shuraka’, July 4, 2014、al-Mada Press, July 4, 2014、Naharnet, July 4, 2014、NNA, July 4, 2014、Reuters, July 4, 2014、SANA, July 4, 2014、UPI, July 4, 2014、Yeni Safak, July 4, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年7月4日)

アブドゥッラー・アッザーム旅団(シャームの民のヌスラ戦線)のスィラージュッディーン・ズライカート報道官はツイッターで、「バアルベック・スンナ派自由人旅団のサイトは、ヒズブッラーに所属する勢力が運営する偽サイトで、我々は慎重を期して、彼らとのコミュニケーションを避けるべきだ」と綴った。

Naharnet, July 4, 2014
Naharnet, July 4, 2014

これに対して、バアルベック・スンナ派自由人旅団はツイッターで反論、「我々がレバノンのキリスト教徒に宣戦布告したから、あなた(ズライカート)は我々が諜報機関だと言っている」、「あなたこそ外国勢力の利益のために活動している」と綴った。

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NNA(7月4日付)によると、ダマスカス郊外県カラムーン地方の対レバノン国境無人地帯を空爆するシリア軍は、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外に対しても空爆を行い、シリア人2人が死亡、5人が負傷した。

AFP, July 4, 2014、AP, July 4, 2014、ARA News, July 4, 2014、Champress, July 4, 2014、al-Hayat, July 5, 2014、Kull-na Shuraka’, July 4, 2014、al-Mada Press, July 4, 2014、Naharnet, July 4, 2014、NNA, July 4, 2014、Reuters, July 4, 2014、SANA, July 4, 2014、UPI, July 4, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年7月4日)

アレッポ県では、SANA(7月4日付)によると、軍がシャイフ・ナッジャール市工業団地地区を制圧し、同地の治安と安定を回復、また「テロリスト」の追撃を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

SANA, July 4, 2014
SANA, July 4, 2014

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍は、シャイフ・ナッジャール市の北東部に位置するカフルサギール村、ラフマーニーヤ村で、シャームの民のヌスラ戦線、ムジャーヒディーン軍、ムハージリーン・ワ・アンサール軍(外国人)などからなるジハード主義武装集団と交戦の末、同地を制圧した。

両者の戦闘はまた、マクバラ村近郊のマアバディーヤ村でも発生し、軍はその後、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区の第1ブロックの半分、第2ブロック、第3ブロックを制圧していったという。

これに対して、ムハージリーン・ワ・アンサール軍は、アレッポ中央刑務所周辺のビル1棟を占拠し、軍と交戦したという。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがアレッポ市バーブ街道地区、マサーキン・ハナーヌー地区、ライラムーン地区、ジャンドゥール交差点を空爆、ザフラー地区(空軍情報部一帯)では、軍、国防隊が、外国人戦闘員からなるムハージリーン・ワ・アンサール軍、シャーム軍団などジハード主義武装集団と交戦した。

さらにシリア軍はシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が占拠するマーリア市、タッル・リフアト市一帯、アターリブ市近郊を空爆した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・ハディード町での軍との戦闘で、ジハード主義武装集団戦闘員でイスラーム教ウラマー連盟代表の息子が死亡した。

一方、SANA(7月4日付)によると、ムハルダ市北部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方のフライタ村郊外の無人地帯(レバノン国境近く)、ダーライヤー市各所をシリア軍が空爆した。

一方、SANA(7月4日付)によると、サクバー市、ハラスター市、ムライハ市郊外、アイン・タルマー渓谷、マイダアー町およびその郊外、ザバダーニー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(7月4日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ドゥーマー殉教者旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(7月4日付)によると、ジャッブーリーン村、カフルラーハー市、スィルハーニーヤ村、下ヒルバト村、ワーディー・ミーラー村、ブライジュ村、ウンム・シャルシューフ村周辺、クサイル市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(7月4日付)によると、ハビーブ村、ウンム・ワラド村、アトマーン村・タファス市街道交差点、ヤードゥーダ村、ジャースィム市、ダーイル町、インヒル市、ダルアー市各所、東ガーリヤ村・フラーク市街道、アトマーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(7月4日付)によると、ダワーヤ・スグラー村、ウーファーニヤー村、カフターニーヤ町、ハルシュ・ムムティナ村などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(7月4日付)によると、マアッラトミスリーン市西部、ビダーマー町、ジャドラーヤー村、ハーッジ・ハンムード農場、ザーウィヤ山、アブー・ズフール町西部などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(7月4日付)によると、アイン・サームール村、アブー・リーシュ村郊外、カスタル・シャイフ・ヌーリー村、ダッラ村、フルワ村、ハーン・ジャウズ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, July 4, 2014、AP, July 4, 2014、ARA News, July 4, 2014、Champress, July 4, 2014、al-Hayat, July 5, 2014、Kull-na Shuraka’, July 4, 2014、al-Mada Press, July 4, 2014、Naharnet, July 4, 2014、NNA, July 4, 2014、Reuters, July 4, 2014、SANA, July 4, 2014、UPI, July 4, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月3日追記)

ハサカ県では、ARA News(7月3日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するマルカダ市内で、ダーイシュの「リビア・バッタール大隊」とダーイシュの別の武装集団が交戦した。

アフマド・フサイニーを名乗るハサカ県の活動家によると、この戦闘はダーイシュがバッタール大隊に所属するイスラーム法学者を粛清したことがきっかけだったという。

ARA News, July 4, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年7月3日)

イランのホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務副大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長がイラクのアルビル市を訪問し、イラク・クルディスタン自治政府のマスウード・バールザーニー大統領と会談したことに関して、ジャルバー議長を「シリア国民に資さない姿勢をとり、これまで以上にテロ組織に門戸を開こうとするだけの弱い人物」と批判した。

またアブドゥッラフヤーン副大臣は、バールザーニー大統領についても「時勢し、拙速な措置は避け、テロと対決することに集中し、憲法の枠組みのもと、イラクの国民統合の維持に努めるべき」と述べた。

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米国防総省のジョン・キルビー報道官は、シリアから搬出された化学兵器関連物質を積んだ米国船籍MVケープ・レイ(MV Cape Ray)が2日晩、イタリアのジョイヤタウロ港を出航したと発表した。

同船には危険性の高い化学物質約570トンが積まれており、2~3ヶ月をかけて同物質の無害化を行う。

AFP, July 3, 2014、AP, July 3, 2014、ARA News, July 3, 2014、Champress, July 3, 2014、al-Hayat, July 4, 2014、Kull-na Shuraka’, July 3, 2014、al-Mada Press, July 3, 2014、Naharnet, July 3, 2014、NNA, July 3, 2014、Reuters, July 3, 2014、SANA, July 3, 2014、UPI, July 3, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月3日)

シリア政府の動き

ラッカ県では、ARA News(7月3日付)によると、シリア軍戦闘機がラッカ市内のダーイシュ(イスラーム国)のシャリーア法廷(ラッカ市文化センタ-)、タッル・アブヤド市東部、フナイダ市のダーイシュ拠点に対して空爆を行った。

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シャームの民のヌスラ戦線のシャリーア学者のアブー・マーリヤー・カフターニー氏はツイッターで、ダーイシュ(イスラーム国)によるカリフ制樹立宣言を「幻想のカリフ制宣言」と批判した。

シリアの反体制組織の動き

シリア国内最大の反体制政治連合、民主的変革諸勢力国民調整委員会はフェイスブックを通じて声明を出し、ダイル・ザウル県でのダーイシュ(イスラーム国)の攻勢に関して「シリア国家の存在、領土の一体性と保全を脅かす…危険な動き…。国際社会がこれに対抗するために早急に行動しなければ、深刻な結果をもたらす」と警鐘を鳴らした。

調整委員会はそのうえで「国を危機から脱出させる唯一の方途は政権が政治的解決を受け入れ、安保理が外国人戦闘員の潜入や武器の流入阻止、テロ組織の資金源の根絶、ジュネーブ合意に基づく政治プロセスの再生のため、断固たる措置を即座に講じることで、政権に義務を履行させること」だと主張した。

シリアの反体制武装集団の動き

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が占拠していたシリア国内最大の油田ウマル油田を、ダーイシュ(イスラーム国)が制圧した。

制圧に際して、ヌスラ戦線らとダーイシュとの間に戦闘はなく、ヌスラ戦線などの戦闘員は、ダーイシュの進軍を前に敗走したという。

また、ウマル油田制圧により、ダーイシュはダイル・ザウル県の油田のほぼすべてを手中にし、またダイル・ザウル県の対イラク国境に位置するブーカマール市から、ラッカ市、アレッポ県バーブ市にいたるユーフラテス河畔のほぼ全域(ダイル・ザウル市を除く)を掌握したという。

またこれに先立ち、ダーイシュは同日早朝、ウマル油田に近いマヤーディーン市にも「無血入城」し、ヌスラ戦線などは同市から退去した。

さらに、ヌスラ戦線の拠点と目されるシュハイル市、アシャーラ市、および周辺の村落でも、ダーイシュとの戦闘が停止、これに関して、シリア人権監視団は、ヌスラ戦線とダーイシュが部族の仲介のもと停戦交渉を行っているとの情報があると指摘した。

これに関して、ARA News(7月3日付)は、ダイル・ザウル市の複数の活動家の話として、シュハイル市一帯で活動するイスラーム軍など複数の武装集団がダーイシュに忠誠を誓い、同市へのダーイシュの進入を受け入れたと報じた。

ダーイシュに忠誠を誓った武装集団は、イスラーム軍のほか、イフラース軍、イスラーム・ムウタ軍などで、ヌスラ戦線だけは忠誠を拒否しているという。

イラク国内の戦況

キルクーク県では、マダー・プレス(7月3日付)によると、イラク軍ヘリコプターが、キルクーク市西75キロに位置するサフラー村近くで、燃料を積んだトレーラー3台を破壊した。

トレーラーはダーイシュ(イスラーム国)によって盗まれたもの。

またフワイジャ郡などの複数の部族長(スンナ派)は、マダー・プレスに対し、ダーイシュに忠誠を誓わなければ殺すと脅されていると述べた。

なおマダー・プレスによると、これに先立ち、ダーイシュは、自らの支配を拒否した部族長や政治家の邸宅などの没収を開始したという。

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バービル県議会は、県北部のジュルフ・サフル地方各所で、イラク軍戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、ダーイシュ戦闘員40人を殺害したと発表した。

マダー・プレス(7月3日付)が伝えた。

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ディヤラ県警察のジャミール・シャムリー署長は、ヤアクーバ市北部のダリー・アッバース地方で、イラク軍と部族民兵がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュ戦闘員70人を殲滅、同地方の2カ所(ダワーリーブ地区、シューハーニー地区)の浄化を完了したと発表した。

マダー・プレス(7月3日付)が伝えた。

レバノンの動き

ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓ったバアルベック自由人旅団はツイッターを通じて声明を出し、「特殊部隊が、レバノン、とりわけベカーア・イスラーム国のキリスト教教会を浄化する任務についた…。我々は同国(ベカーア)およびレバノンで、教会の鐘を沈黙させるべく、十字軍を標的にする」と発表、キリスト教徒へのテロを予告した。

諸外国の動き

ロイター通信(7月3日付)は、コロラド州デンバーの米連邦当局高官の話として、シリアとイラクで活動するダーイシュ(イスラーム国)への資金援助に関与している容疑で、女性1人が逮捕されたと報じた。

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トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は、6月10日にモスル市でダーイシュ(イスラーム国)によって拉致されたトルコ人貨物車輌運転手32人が解放され、アルビル市のトルコ領事館に身柄を保護されたと発表した。

AFP, July 3, 2014、AP, July 3, 2014、ARA News, July 3, 2014、Champress, July 3, 2014、al-Hayat, July 4, 2014、Kull-na Shuraka’, July 3, 2014、al-Mada Press, July 3, 2014、Naharnet, July 3, 2014、NNA, July 3, 2014、Reuters, July 3, 2014、SANA, July 3, 2014、UPI, July 3, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

レバノンの動き(2014年7月3日)

UNHCRは、2014年12月までにレバノン国内のシリア人避難民が150万人に達し、同国の人口の3分の1を占めるに至ると発表、警鐘を鳴らした。

ナハールネット(7月3日付)が伝えた。

AFP, July 3, 2014、AP, July 3, 2014、ARA News, July 3, 2014、Champress, July 3, 2014、al-Hayat, July 4, 2014、Kull-na Shuraka’, July 3, 2014、al-Mada Press, July 3, 2014、Naharnet, July 3, 2014、NNA, July 3, 2014、Reuters, July 3, 2014、SANA, July 3, 2014、UPI, July 3, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年7月3日)

SANA, July 3, 2014
SANA, July 3, 2014
SANA, July 3, 2014
SANA, July 3, 2014

ハマー県では、ARA News(7月3日付)によると、軍ヘリコプターがムーリク市、カフルズィーター市を空爆した。

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ヒムス県では、SANA(7月3日付)によると、カルアト・ヒスン市での軍による地雷、爆弾撤去作業が完了し、避難生活を送っていた住民が帰宅した。

他方、サラーム・ガルビー村、ウンム・リーシュ村、マスアダ村、ザアフラーナ村、タッル・ザハブ町、アーミリーヤ村、ウンム・シャルシューフ村郊外、ジュッブ・ジャッラーフ町郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(7月3日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備、地下トンネルを破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(7月3日付)によると、アーリヤ農場、アッブ農場、マイダアー町郊外、ジスリーン町郊外、カフルバトナー町、アイン・タルマー渓谷、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(7月3日付)によると、アレッポ市旧市街、シャッアール地区、ブアイディーン地区、ジャンドゥール地区、ズィルバ村、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ムスリミーヤ村、クワイリス村、ハーディル村、カフルハムラ村、タッル・カッラーフ村、フライターン市、ザフラト・アブドゥラッブフ村、アアザーズ市、タッル・ジャニーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(7月3日付)によると、サムリーン村・ズィムリーン村交差点、アトマーン村、東カラク村、ハッジャ村、ブスラー・シャーム市、サリーヤー村・フィキーア村街道、ダルアー市バジャービジャ地区、旧税関地区などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヨルダン領内からティースィヤー村に潜入しようとした戦闘員を軍が撃退した。

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イドリブ県では、SANA(7月3日付)によると、シャンナーン村周辺、ハーッジ・ハンムード農場、ビンニシュ市、カフルルーマー村、マアッラトミスリーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャーム自由人イスラーム運動の外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(7月3日付)によると、ウーファーニヤー村、ズバイダ村、ビイル・アジャム村、ラスム・バグル村、ハルシュ・ムムティナ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, July 3, 2014、AP, July 3, 2014、ARA News, July 3, 2014、Champress, July 3, 2014、al-Hayat, July 4, 2014、Kull-na Shuraka’, July 3, 2014、al-Mada Press, July 3, 2014、Naharnet, July 3, 2014、NNA, July 3, 2014、Reuters, July 3, 2014、SANA, July 3, 2014、UPI, July 3, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月2日追記)

ARA News(7月5日付)は、複数の地元活動家の話として、7月2日夜、ラッカ県にあるダーイシュ(イスラーム国)の基地の一つにシリア軍が空爆を行うなか、「シリア軍でない外国の空挺部隊」が降下したと報じた。

活動家らによると、降下した空挺部隊は、米軍とヨルダン軍の合同部隊だと思われ、空挺部隊が降下するなか、シリア軍は「シャイフ・ウサーマ・ビン・ラーディン基地」とダーイシュが呼ぶラッカ市東部アキールシー基地を空爆、砲撃したという。

ARA News, July 5, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年7月2日追記)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(7月3日付)によると、民主統一党が主導する西クルディスタン人民議会のアブドゥルイラーフ・ハッジ・カースィム議員がハサカ市・タッル・タムル町間の街道で爆弾の爆発に巻き込まれ、死亡した。

Kull-na Shuraka’, July 3, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年7月2日追記)

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は、イラクのアルビル市を訪問し、イラク・クルディスタン自治政府のマスウード・バールザーニー大統領と会談した。

会談では、ダーイシュ(イスラーム国)の台頭などシリア・イラク情勢について意見が交わされたという。

ARA News(7月3日付)などが伝えた。

ARA News, July 3, 2014
ARA News, July 3, 2014

ARA News, July 3, 2014、al-Hayat, July 4, 2014などをもとに作成。

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