イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月22日)

シリア国内の動き

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が対トルコ国境のアアザーズ市近郊に位置するアクサール村とマアラーン村で、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、両村を制圧した。

これに対して、軍はフライターン市、ジャバル・アッザーン村、バラース村、アッサーン村、アブティーン村・ハーディル村分岐点、バヤーヌーン町を「樽爆弾」などで空爆した。

なお同監視団によると、この戦闘で、米国製のハンヴィー(HMMWV:High Mobility Multipurpose Wheeled Viechle、高機動多用途装備輪車両)が初めて使用されたという。

**

ハサカ県では、ARA News(6月22日付)によると、シリア軍が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって占拠されているカーミシュリー南部のタッル・ハミース村、タッル・ブラーク町などを砲撃した。

またこれを受け、カーミシュリー市ハラーリーヤ地区に何者かが撃った迫撃砲弾2発が着弾した。

これに関して、SANA(6月22日付)は、カーミシュリー市郊外のタッル・サティーフ村、タッル・ハミース村にある「テロリスト」の拠点を軍が攻撃し、武器庫を破壊したと報じた。

また、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がカッリー・バッリー村近郊で交戦した。

またハブーワ村、カッリー・マルキー村一帯に展開していたダーイシュは、人民防衛隊の攻勢を受け撤退、さらにムハンマド・ズィヤーブ村では、人民防衛隊がダーイシュの車列を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がダイル・ザウル市とハトラ村を結ぶユーフラテス川の中州ハウィージャト・サクルの通行所を閉鎖した。

イラク国内の戦況

アンバール県では、マダー・プレス(6月22日付)が報じたところによると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がヨルダン国境に近いラトバ郡、カーイム市のリン酸塩工場を制圧した。

制圧に際して、イラク軍との戦闘はなかったという。

一方、ラマーディー市北東部のマーヒディーヤ地方で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と治安部隊が交戦、ダーイシュ戦闘員6人が死亡した。

またイラク内務省によると、ファッルージャ市のサクラーウィーヤ橋でイラク軍第8師団がダーイシュの司令官ハーミド・イスマーイール・スバイヒー氏を含む4人を殺害することに成功した。

**

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(6月22日付)が報じたところによると、ティクリート市東部に対するイラク軍ヘリコプターの空爆で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員32人が死亡した。

また、ドゥジャイル郡南部のナバーイー地方で、部族(スンナ派)民兵がダーイシュと交戦し、ダーイシュ戦闘員4人を殺害した。

さらに、アラム地区では、イラク軍と部族民兵の合同部隊がダーイシュと交戦し、ダーイシュ戦闘員2人を殺害、3人を逮捕した。

なおこの戦闘で、サラーフッディーン県女性問題担当顧問のナージー・ジャッバーラ氏も死亡した。

このほか、サーマッラー市・バラド市を結ぶ街道で、ダーイシュとの戦闘によって殺害された治安部隊および義勇兵の遺体17体が発見された。

一方、トウズ・フールマートゥー郡のシャッラール・アブドゥール首長は、同郡でのイラク・クルディスタン地域ペシュメルガとダーイシュの戦闘で、ペシュメルガ戦闘員2人、ダーイシュ戦闘員14人を含む21人が死亡した、と発表した。

**

バービル県では、マダー・プレス(6月22日付)が報じたところによると、県北部のイスカンダリーヤ地区で治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ダーイシュ戦闘員9人を殺害した。

またジュルフ・サフル地区各所での戦闘でもダーイシュ戦闘員25人が死亡したという。

**

イラク内務省は、サラーフッディーン県アズィーム村郊外で、対空兵器を搭載したサウジ・ナンバーの車輌複数台をイラク軍第5機械化師団の部隊が攻撃、破壊したと発表した。

AFP, June 22, 2014、AP, June 22, 2014、ARA News, June 22, 2014、Champress, June 22, 2014、al-Hayat, June 23, 2014、Kull-na Shuraka’, June 22, 2014、al-Mada Press, June 22, 2014、Naharnet, June 22, 2014、NNA, June 22, 2014、Reuters, June 22, 2014、SANA, June 22, 2014、UPI, June 22, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

レバノンの動き(2014年6月22日)

NNA(6月22日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のワーディー・アターで、シリア人のアフマド・ムドリジュ氏が持っていた手榴弾が爆発し、ムドリジュ氏は即死した。

AFP, June 22, 2014、AP, June 22, 2014、ARA News, June 22, 2014、Champress, June 22, 2014、al-Hayat, June 23, 2014、Kull-na Shuraka’, June 22, 2014、al-Mada Press, June 22, 2014、Naharnet, June 22, 2014、NNA, June 22, 2014、Reuters, June 22, 2014、SANA, June 22, 2014、UPI, June 22, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国内の暴力(2014年6月22日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団はナイラブ航空基地、アレッポ市カルム・タッラーブ地区に展開するシリア軍を砲撃した。

一方、SANA(6月22日付)によると、アレッポ市旧市街、ハナーヌー地区、サミーリーヤ村、シャイフ・サイード地区、ジャンドゥール地区、ハラク地区、ザバディーヤ地区、ダイル・ジャマール村、フライターン市、バヤーヌーン町、アアザーズ市、ICARDA周辺、ザーラート村、アズィーザ村、マンスーラ村、アターリブ市、アナダーン市、カフルハムラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団は、自由シリア軍ダイル・ザウル軍事評議会が掌握するティーム油田を襲撃、同評議会の戦闘員6人を逮捕した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方で軍と反体制武装集団が数時間にわたって交戦した。

一方、SANA(6月22日付)によると、ムライハ市およびその周辺、アイン・タルマー渓谷、アーリヤ農場、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯、ランクース市郊外の平原で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サイダー町、ヌアイマ村、ジュムーア丘一帯を軍が「樽爆弾」、地対地ミサイルで空爆した。

一方、SANA(6月22日付)によると、イズラア市で当局に投降していた反体制武装集団メンバー675人が国民和解の一貫として釈放された。

**

ダマスカス県では、SANA(6月22日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(6月22日付)によると、ウンム・シャルシューフ村、カフルナーン村北部、ヒルブナフサ村、サアン村、ジャズル・ガス採掘所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(6月22日付)によると、アルマナーズ村、サルミーン市、アルバイーン山、カフルラーター村、カフルナジュド村、クーンサルー周辺、アイン・シーブ村西部、マアッラト・ヌウマーン市、ジュッブ・アフマル村、サルマーニーヤ村、カンスフラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(6月22日付)によると、アトシャーナ村、アッブ・ハズナ村、カフルズィーター市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(6月22日付)によると、アトマーン村、ダルアー市各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

SANA(6月22日付)によると、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、ラタキア県、タルトゥース県では反体制武装集団メンバー76人が当局に投降した。

AFP, June 22, 2014、AP, June 22, 2014、ARA News, June 22, 2014、Champress, June 22, 2014、al-Hayat, June 23, 2014、Kull-na Shuraka’, June 22, 2014、al-Mada Press, June 22, 2014、Naharnet, June 22, 2014、NNA, June 22, 2014、Reuters, June 22, 2014、SANA, June 22, 2014、UPI, June 22, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府の動き(2014年6月22日)

外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、そのなかで、20日のハマー県フッラ村での爆弾テロを非難し、その実行犯と支援国への処罰を定めた安保理決議の採択を求めた。

SANA(6月22日付)が伝えた。

**

SANA(6月22日付)によると、大統領当選を記念してアサド大統領が発令した恩赦(2014年政令第22号)を受けて、イドリブ県で16人が釈放された。

AFP, June 22, 2014、AP, June 22, 2014、ARA News, June 22, 2014、Champress, June 22, 2014、al-Hayat, June 23, 2014、Kull-na Shuraka’, June 22, 2014、al-Mada Press, June 22, 2014、Naharnet, June 22, 2014、NNA, June 22, 2014、Reuters, June 22, 2014、SANA, June 22, 2014、UPI, June 22, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア反体制勢力の動き(2014年6月22日)

シリア革命反体制勢力国民連立のルワイユ・サーフィー報道官は、カナダのテレビ局のインタビューに対し、「穏健な反体制派がアサドを負かすことができるという(バラク・オバマ米大統領)の言葉は非現実的で、実現不可能な政治的幻想だ…。こうした発言は、オバマ政権が東アラブ地域における政治・人道状況の混乱を阻止できないことを隠蔽し、ワシントンDC、西側およびアラブ諸国の政府から…の批判を逃れるためのものだ」と批判した。

またサーフィー報道官は「反体制勢力は2013年秋には体制を打倒する寸前だった。しかしオバマ政権は、シリア政府の化学兵器使用を受けた攻撃を取り下げ、レバノンとイラクからやってくる宗派主義的民兵を通じてイランがあからさまな干渉を行うことを許してしまった」と主張した。

『ハヤート』(6月23日付)が伝えた。

**

SLN(6月22日付)によると、ダマスカス郊外県カラムーン地方一帯で活動を続ける反体制武装集団がビデオ声明を出し、「カラムーン作戦司令室」を結成すると発表した。

カラムーン作戦司令室に参加した武装集団は以下の通り:

カラムーン自由人旅団
ムハンマドの鷹大隊
フーシュ・アラブ殉教者大隊
ムウタスィム大隊
カラムーンの男たち
ワファー大隊
カシオン自由人大隊
サーディキーン大隊
ナバク殉教者大隊
ムジャーヒディーンの民旅団
アジュナード・シャーム旅団
ヌール大隊
殉教者ムハンマド・ムハンマド大隊
殉教者ズィヤード・ナディーム大隊
殉教者アイユーブ・ザーヒル大隊
殉教者ムハンマド・イーサー少尉大隊
特殊任務大隊
突撃大隊
補給中隊
イブン・ワリード特殊任務大隊
ジュンド・ファールーク大隊
革命の火山大隊
ヤブルード自由人大隊
ファールーク末裔大隊
スバーア・ジャルド大隊
ウワイス・カルニー大隊
ムヒーブ大隊

**

クッルナー・シュラカー(6月22日付)などによると、ハマー市北部で活動を続ける反体制武装集団10組織が「解放の戦い」を開始すると宣言、カフルヌブーダ町周辺の軍検問所などを攻撃し、軍、国防隊、人民諸委員会の兵站路を寸断すると脅迫した。

**

シリア革命反体制勢力国民連立は21、22日にイスタンブールで政治委員会会合を開き、7月6日に任期終了となるアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長の後任を選出するための総合委員会を7月4~6日に開催することを決定した。

クッルナー・シュラカー(6月23日付)が伝えた。

AFP, June 22, 2014、AP, June 22, 2014、ARA News, June 22, 2014、Champress, June 22, 2014、al-Hayat, June 23, 2014、Kull-na Shuraka’, June 22, 2014、June 23, 2014、al-Mada Press, June 22, 2014、Naharnet, June 22, 2014、NNA, June 22, 2014、Reuters, June 22, 2014、SANA, June 22, 2014、SLN, June 22, 2014、UPI, June 22, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

諸外国の動き(2014年6月21日追記)

バラク・オバマ米大統領はカナダのCBS(6月21日付)のインタビュー(http://www.cbsnews.com/news/obama-notion-that-syrian-opposition-could-overthrow-assad-a-fantasy/)で、シリア情勢に関してアサド政権を倒すことができる「穏健な反体制派」は存在しないとしたうえで、彼らへの武器供与の可能性が「幻想」だ述べた。

オバマ大統領は「アサドを負かすことができる既存の穏健なシリアの武装組織が存在するというような考え方はまったく違っている(simply not true)…。我々が幾ばくかの武器を供与すれば、彼ら(反体制派)がアサドだけでなく、残忍で高度な教練を受けたジハード主義者を一気に倒せるようになるという考え方は、幻想だ」と述べた。

CBS, June 21, 2014をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月21日)

シリア国内の動き

Syria Newsdesk(6月21日付)は、フサーム・ムハンマドを名のるラッカ県の市民活動家の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が治安当局元士官2人を解任し、外国人戦闘員を後任として任用している、と報じた。

同報道によると、解任された2人は、離反士官で、当初は自由シリア軍のメンバーだったが、その後、ダーイシュに参加していたという。

**

シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル県で活動する反体制武装集団のブラーク大隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に対し、今後は抵抗せず、ダイル・ザウル航空基地制圧のためにシリア軍との戦闘に専念する旨、告知した。

**

ハサカ県では、ARA News(6月21日付)によると、シリア軍ヘリコプターが前日に引き続き、タッル・ハミース村、タッル・ブラーク町などのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)拠点を空爆した。

また、カーミシュリー市空港に隣接するハラーリーヤ地区に迫撃砲が3発着弾した。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(6月21日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するムーハサン市、ブー・ウマル村をシリア軍が砲撃し、「テロリスト」の武器弾薬庫を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が19日に拘束された「自由シリア軍」司令官3人の遺体がムーハサン市郊外のユーフラテス川岸で発見された。

遺体で発見されたのは、自由シリア軍ムーハサン地区軍事評議会のハサン・ハーフィズ副議長ら3人で、いずれもムーハサン市でダーイシュに拘束されていた。

イラク国内の戦況

アンバール県では、マダー・プレス(6月21日付)が報じたところによると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がユーフラテス川沿いの対シリア国境に位置するカーイム市の国境通行所を制圧、同市を中心とするカーイム郡をほぼ完全に制圧した。

またダーイシュは同県西部のワーラ郡、アーナ郡を制圧した。

さらにラマーディー市西部のハディーサ郡に侵入を試みるダーイシュがイラク軍と交戦した。

**

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(6月21日付)が報じたところによると、トゥーズ・フールマートゥー郡・スライマーン・ベク村間で、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガとイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦し、ダーイシュ戦闘員多数が死亡した。

ペシュメルガ側にも複数の負傷者が出たという。

またイラク軍ヘリコプターがティクリート大学農学部内のダーイシュの拠点を空爆する一方、ダーイシュ戦闘員8人がアラム地方サムラ村を掌握した。

一方、バイジ製油所周辺でイラク軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘が続いた。

このほか、サーマッラー市西部での掃討作戦で、治安部隊がダーイシュの司令官1人を逮捕した。

**

バービル県では、マダー・プレス(6月21日付)が報じたところによると、首都バグダードとバスラ市を結ぶ国際幹線道路に侵入、占拠を試みたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と治安部隊が交戦、ダーイシュ戦闘員5人を殲滅した。

**

ディヤラ県では、マダー・プレス(6月21日付)が報じたところによると、ヤアクーバ市北東部のカッバーシー地方とマイヤーフ地方で、治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討作戦を行い、戦闘員15人を殲滅した。

AFP, June 21, 2014、AP, June 21, 2014、ARA News, June 21, 2014、Champress, June 21, 2014、al-Hayat, June 22, 2014、Kull-na Shuraka’, June 21, 2014、al-Mada Press, June 21, 2014、Naharnet, June 21, 2014、NNA, June 21, 2014、Reuters, June 21, 2014、SANA, June 21, 2014、Syria Newsdesk, June 21, 2014、UPI, June 21, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国内の暴力(2014年6月21日)

ダマスカス県では、『ハヤート』(6月22日付)によると、ダマスカス県ヤルムーク区(パレスチナ難民キャンプ)を「中立化」する合意が成立した。

合意は同地区を包囲するシリア軍と同地に籠城する反体制武装集団の間で交わされ、キャンプ内の治安維持を目的とする軍事委員会と治安部隊の設置、武装集団の侵入禁止、など11項目からなっているという。

これに関して、PLOのアンワル・アブドゥルハーディー駐シリア大使がAFP(6月22日付)に明らかにしたところによると、「中立化」合意においては、「反体制武装集団の同意のもと、シリア国家とPLOの保護のもと、すべての武装集団のキャンプからの退去」が定められているという。

また合意においては、武装集団メンバーの身柄保障、検問所、瓦礫、土嚢などの撤去、住民の帰宅に向けた復旧作業員の派遣、国家機関の再開などが定められているという。

なおアブドゥルハーディー大使によると、この合意に基づき、22日の午後6時に戦闘が停止したという。

一方、SLN(6月21日付)によると、工業地区で、ハビーブ・ムスタファー旅団所属のスィッディーク特殊任務大隊が、アリー・シャイフ人民議会議員(バアス党員)の車に爆弾を仕掛け暗殺を試みた。

他方、SANA(6月21日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、首都の盾旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、ナバク広報センター報道官によると、軍がカラムーン地方のランクース市郊外の検問所2カ所から撤退した。

同検問所は数週間前に、軍がヒズブッラー戦闘員の支援のもとに制圧していたという。

また、シリア人権監視団によると、軍がムライハ市およびその周辺を地対地ミサイルなどで攻撃、同地でジハード主義武装集団と交戦した。

さらに、西グータ医療局(反体制組織)によると、ハーン・シャイフ・キャンプを軍が「樽爆弾」で空爆し、子供1人を含む11人が死亡した。

一方、SANA(6月21日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ハラスター市、ナシャービーヤ農場、カラム・ラサース農場、アーリヤ農場、ランクース市郊外の平原、ルハイバ市近郊で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、ジャルマーナー市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、子供2人を含む3人が死亡した。

このほか、バービッラー市では、反体制武装集団メンバー55人が当局に投降した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に拉致されていた大学生の遺体がラッカ市郊外で発見された。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市シャッアール地区、カッラーサ地区、ザバディーヤ地区、アナダーン市、ヤーキド・アダス村、ダイル・ジャマール村などを軍が「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(6月21日付)によると、アレッポ市旧市街、バニー・ザイド地区、ライラムーン地区、シャイフ・ヒドル地区、カフルハムラ村、フライターン市、ハーン・アサル村、アナダーン市、タームーラ村、マーリア市、タッル・リフアト市、マンスーラ村、バラース村、カフルビーシュ村、ジュバイラ村、アズィーザ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市各所、ブスル・ハリール市、ナーフタ町、ヌアイマ村を、軍が「樽爆弾」などで攻撃した。

一方、SANA(6月21日付)によると、東カラク村、ガズラーン農場、アトマーン村西部、ダルアー市バジャービジャ地区、マンシヤ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(6月21日付)によると、ビンニシュ市近郊、アイン・カサブ村、ナフラ村、マルイヤーン村、トゥウーム村、サラーキブ市、シュグル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラタキア県では、SANA(6月21日付)によると、クーズ山、シャラフ村、バイト・イブリク村、ダイル・ハンナー村、ズワイク村、サーキヤト・カルト村、カトフ・ルンマーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(6月21日付)によると、ヒムス市ワアル地区、ラスタン市、サムアリール村、ブルジュ・カーイー村、サウワーナ村、ラッフーム村、シャンダーヒーヤ村、ウンム・リーシュ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、ARA News(6月21日付)によると、ハサカ市の警察署近くで爆弾が仕掛けられ車が自爆し、警察官1人と子供4人が死亡した(SANA(6月21日付)によると死者は3人)。

AFP, June 21, 2014、June 22, 2014、AP, June 21, 2014、ARA News, June 21, 2014、Champress, June 21, 2014、al-Hayat, June 22, 2014、June 23, 2014、Kull-na Shuraka’, June 21, 2014、al-Mada Press, June 21, 2014、Naharnet, June 21, 2014、NNA, June 21, 2014、Reuters, June 21, 2014、SANA, June 21, 2014、SLN, June 21, 2014、UPI, June 21, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府の動き(2014年6月21日)

国連シリア政府代表部は、国連安保理15カ国に書簡(6月18日付)を送り、国連加盟国の国境を経由した人道支援には、当該国の事前の同意が必要だとしたうえで、「シリア国家への相談なしにテロ組織と協調するかたちでの救援はシリアに対する攻撃に等しい」と警告した。

同書簡には、シリアおよびアラブ諸国の法律関係者が署名している。

AFP(6月21日付)が伝えた。

AFP, June 21, 2014、AP, June 21, 2014、ARA News, June 21, 2014、Champress, June 21, 2014、al-Hayat, June 22, 2014、Kull-na Shuraka’, June 21, 2014、al-Mada Press, June 21, 2014、Naharnet, June 21, 2014、NNA, June 21, 2014、Reuters, June 21, 2014、SANA, June 21, 2014、UPI, June 21, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア反体制勢力の動き(2014年6月21日)

自由シリア軍参謀委員会の海岸作戦司令部司令官のマーリク・クルディー大佐がフェイスブックを通じて声明を出し、ラタキア県カサブ町一帯で自由シリア軍が行っていたとされる軍事作戦(実際はシャームの民のヌスラ戦線などが主導)に対して参謀委員会、シリア革命反体制勢力国民連立暫定政府国防省が必要な支援を行わなかったと非難し、司令官を退任すると発表した。

**

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣のもとで活動していたダマスカス郊外県農業局のユースフ・カナアーン局長は、声明を出し、連立および暫定政府の承認を取り消すと発表、脱会した。

**

『ハヤート』(6月21日付)によると、7月6日に任期終了となるシリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長の後任議長選挙において、シリア民主主義者連合のムワッファク・ニールビーヤ氏の対立候補として、リヤード・ヒジャーブ元首相を擁立する動きが出ていると報じた。

AFP, June 21, 2014、AP, June 21, 2014、ARA News, June 21, 2014、Champress, June 21, 2014、al-Hayat, June 21, 2014、June 22, 2014、Kull-na Shuraka’, June 21, 2014、al-Mada Press, June 21, 2014、Naharnet, June 21, 2014、NNA, June 21, 2014、Reuters, June 21, 2014、SANA, June 21, 2014、UPI, June 21, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月20日)

シリア政府の動き

ハサカ県では、ARA News(6月20日付)によると、シリア軍ヘリコプターが、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠しているタッル・ハミース村、タッル・ブラーク町を空爆した。

空爆と前後して、カーミシュリー市の空港、ハイムー村が砲撃を受けたという。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が「無血入城」したムーハサン市を軍が6回にわたって空爆し、女性2人を含む15人が死亡した。

シリアの反体制勢力の動き

ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(6月20日付)によると、ムーハサン市を占拠していた「自由シリア軍」がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と無血開城に合意して撤退、ダーイシュが同市を掌握した。

ダーイシュはまた、ムーハサン市とともに、ブー・ウマル村、ブー・ライル村にも無血入城した。

**

イスラーム戦線シューラー評議会のアフマド・イーサー・シャイフ議長は、ツイッターでイラク人にイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)を信用するな、と警鐘を鳴らした。

シャイフ議長(イスラーム戦線所属のシャームの鷹旅団司令官)は「勝利のイラクにおける同胞よ、あなたたちに忠告しよう。たとえダーイシュがよいことをしたとしても彼らを信用するな。彼らは求愛しておきながら、その後どれだけ矛盾したことをしてきたことか」と綴った。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザマルカー町で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の前筆頭カーディーのアナス・クワイディル氏(アブー・ハマーム)が武装した何者かに襲撃され、暗殺された。

これに関して、イスラーム軍は、ダーイシュによって粛清されたとの見方を示し、関与を否定しているという。

複数の活動家によると、クワイディル氏は、ダーイシュの振る舞いに異議を唱えて、ダーイシュを離反し、東グータ地方で活動するイスラーム戦線に身を寄せていたという。

**

ARA News(6月21日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がラッカ県タッル・フドル村に残っていたクルド人農民を脅迫し、追放したと報じた。

イラク国内の戦況

ARA News(6月20日付)は、イラク・クルディスタン地域で活動するというシリア・クルド人戦闘員の話として、同地域内のシリア人避難民の多くが軍事教練を受け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との戦闘に動員されている、と報じた。

**

ロイター通信(6月20日付)によると、「ジハードなくして命なし」とのタイトルで、インターネット上で公開されたビデオ映像において、英国出身のアブー・ムサンナー・ヤマニーを名乗る戦闘員を含む英国人3人とオーストラリア人2人が、イラクとシャームにおけるシャリーアの適用を呼びかけた。

**

サラーフッディーン県治安筋によると、バイジ製油所一帯でのイラク軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘で、軍兵士10人、ダーイシュ戦闘員10人が死亡した。

この戦闘でイラク軍はバイジ製油所周辺からダーイシュを放逐したという。

またイラク軍総司令部報道官のカースィム・アター大将は、治安部隊がティクリート市南部のムウタリム村でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の浄化を完了したと発表した。

マダー・プレス(6月20日付)が伝えた。

**

ニナワ県のフナイン・カッドゥー議員は、マダー・プレス(6月20日付)に、イラク軍と部族民兵の合同部隊はイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との戦闘の末、タッルアラフ郡ほぼ全域を奪還したと述べた。

**

ワースィト県警察は、サラーフッディーン県に派遣中の部隊が、イスハーキー市、サーマッラー市でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との戦闘で、ダーイシュ戦闘員32人を殲滅、7人を逮捕したと発表した。

マダー・プレス(6月20日付)が伝えた。

**

ディヤラ県消息筋によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠していたミクダーディーヤ郡、アズィーム村をイラク治安部隊が奪還、サラーフッディーン県に接する西部一帯をほぼ完全制圧した。

またイラク・クルディスタン地域ペシュメルガがヤアクーバ市北東のジャルーラー村でダーイシュと交戦、ダーイシュの狙撃手2人を殺害、同地を制圧した。

マダー・プレス(6月20日付)が伝えた。

諸外国の動き

デンマーク外務省はHPを通じて声明を出し、2013年5月17日にシリア国内で取材中に拉致されたデンマーク人カメラマンのダニエル・ラーイ・オトセン(Daniel Rye Ottosen)氏が解放されたと発表した。

ロイター通信(6月20日付)によると、オトセン氏は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と思われる戦闘員に拉致され、身代金を支払い解放されたという。

AFP, June 20, 2014、AP, June 20, 2014、ARA News, June 20, 2014、Champress, June 20, 2014、al-Hayat, June 21, 2014、June 22, 2014、Kull-na Shuraka’, June 20, 2014、al-Mada Press, June 20, 2014、Naharnet, June 20, 2014、NNA, June 20, 2014、Reuters, June 20, 2014、SANA, June 20, 2014、UPI, June 20, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

レバノンの動き(2014年6月20日)

NNA(6月20日付)などによると、レバノン山地県バアブダー郡のダフル・バイダル市のレバノン軍検問所に対して自爆攻撃が行われ、自爆犯マフムード・ジャラールッディーン氏と内務治安軍総局隊員1人が死亡、33人が負傷した。

LBCI(6月20日付)によると、自爆攻撃の直前に、内務治安軍総局長のアッバース・イブラーヒーム少将が同検問所を通過していたという。

AFP, June 20, 2014、AP, June 20, 2014、ARA News, June 20, 2014、Champress, June 20, 2014、al-Hayat, June 21, 2014、Kull-na Shuraka’, June 20, 2014、LBCI, June 20, 2014、al-Mada Press, June 20, 2014、Naharnet, June 20, 2014、NNA, June 20, 2014、Reuters, June 20, 2014、SANA, June 20, 2014、UPI, June 20, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国内の暴力(2014年6月20日)

ハマー県では、SANA(6月20日付)によると、フッラ村で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、住民34人が死亡、50人以上が死亡した。

Champress, June 20, 2014
Champress, June 20, 2014

シリア人権監視団によると、アラウィー派が多く住むフッラ村でのこの爆弾テロで、38人が死亡、40人以上が死亡した。

この爆弾テロに関して、イスラーム戦線は声明を出し、15トンの爆弾を積んだ車を爆発させたと犯行を認め、同村を軍と「シャッビーハ」の拠点と断じ、犯行を正当化した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カフルバトナー町周辺、ムライハ市一帯を軍が地対地ミサイルなどで砲撃した・

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区を軍が空爆した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ウンム・シャルシューフ村周辺を軍が空爆、また同地で軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(6月20日付)によると、ジャッブーリーン市北部のタッル・アブー・サラースィルを軍が制圧し、「多数のテロリスト」を殲滅した。

また軍はタルビーサ市、サラーム・ガルビー村などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市アシュラフィーヤ地区を軍が「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(6月20日付)によると、アレッポ市スッカリー地区、ブスターン・カスル地区、シャッアール地区、バニー・ザイド地区、ハッダーディーン村、バラース村、カフルサギール村、ハイヤーン町、アターリブ市、アブティーン村、カースィミーヤ町、ハーン・アサル村、マンスーラ村、フライターン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, June 20, 2014、AP, June 20, 2014、ARA News, June 20, 2014、Champress, June 20, 2014、al-Hayat, June 21, 2014、Kull-na Shuraka’, June 20, 2014、al-Mada Press, June 20, 2014、Naharnet, June 20, 2014、NNA, June 20, 2014、Reuters, June 20, 2014、SANA, June 20, 2014、UPI, June 20, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月19日)

シリアの動き

ARA News(6月19日付)は、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガ筋が、イラクのヌーリー・マーリキー政権が、シリアの西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊にとハサカ県(シリア)のヤアルビーヤ国境通行所に面したニナワ県(イラク)のラビーア国境通行所を明け渡したと報じた。

ラビーア国境通行所は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がモスル市に侵攻する以前は、イラク軍第41歩兵旅団が駐留・管理していたが、その後、マーリキー政権は民主統一党に同地の管理を委ねたという。

また同消息筋によると、ハーシム・スィーターイー少将指揮下のペシュメルガ部隊がラビーア国境通行所の明け渡しを人民防衛隊に求めたが、人民防衛隊は国境管理に関するイラク政府との覚書を示し、これを拒否したという。

**

ハサカ県では、ARA News(6月20日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するマルカダ市で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が2ヶ月ぶりに戦闘を再開し、ヌスラ戦線らはダーイシュが本部を構えているアルメニア病院などを攻撃した。

**

ヒムス県では、SANA(6月19日付)によると、タドムル市の西25キロに位置するイヤーラート・ダワー地方で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が小麦の略奪を試みたが、軍がこれを撃退した。

**

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)アレッポ州はツイッターを通じて声明を出し、ジャラーブルス地区のアミール、アブー・バクル・ミスリー氏を解任したと発表した。

解任は、イスラーム教の教義について答えられなかった精神障害者と思われる50代の男性を、ミスリー氏が銃で脅す映像(http://www.youtube.com/watch?v=yQ2urNgF09k)が公開されたことを受けた措置だという。

**

ARA News, June 19, 2014
ARA News, June 19, 2014

アレッポ県では、ARA News(6月19日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がアイン・アラブ市郊外にあるスィリーン村のバーザール広場で若者1人を「スパイ容疑」で有罪とし、公開処刑した。

目撃者らによると、処刑されたのはマフムード・スィワース氏で、拷問の跡が見られたという。

またアイン・アラブ市西部では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、チュニジア人、イエメン人などダーイシュ戦闘員11人を殲滅したという。

 

イラク国内の戦況

イラク軍総司令部報道官のカースィム・アター大将は、サラーフッディーン県のバイジ製油所をイラク軍が完全制圧したと発表した。

アター大将によると、バイジ製油所での戦闘で、軍はダーイシュの戦闘員70人以上を殲滅、車輌70台を破壊したという。

なおアター大将によると、バイジ製油所に加えて、ニナワ県タッルアファル市、アンバール県各所などでの戦闘で、ダーイシュ戦闘員約250人を殲滅したという。

**

イラク空軍司令部は、サラーフッディーン県およびバグダード県南部にあるイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点などを空爆し、戦闘員70人を殲滅、車輌多数を破壊したと発表した。

**

イラク国防省は、サラーフッディーン県南部のイスハーキー市一帯で、軍・治安部隊合同部隊が部族民兵の支援のもと、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討を行い、同市からダーイシュを放逐したと発表した。

またマダー・プレス(6月19日付)は、サラーフッディーン県サーマッラー市作戦司令部の話として、同市北部でイラク軍がダーイシュと交戦し、ダーイシュ司令官を殺害したと報じた。

一方、ティクリート市南部のムウタスィム地方の警察署をダーイシュが襲撃、警部1人を含む警察部隊隊員5人が死亡した。

これに対して、イラク軍ヘリコプターが空爆を行い、ダーイシュ戦闘員8人を殲滅した。

**

マダー・プレス(6月19日付)は、キルクーク県警察の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がハムリーン山近くで拉致していたトルコ系企業の外国人労働者44人が警察当局に引き渡されたと伝えた。

**

ニナワ県では、マダー・プレス(6月19日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がモスル市中心にある詩人アビー・タマーム・バジュラーファの銅像を「偶像」とみなし、撤去した。

またイマード・ユーハンナー国民議会議員は、ダーイシュがモスル市内の教会を焼き討っていると批判した。

**

マダー・プレス(6月19日付)は、バービル県警察の話として、ジュルフ・サフル地方で、イラク軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ダーイシュ戦闘員4人を殺害した、と報じた。

またバービル県議会は、ジュルフ・サフル地方、カルバラー県、アーミリーヤト・ファッルージャ地方を結ぶ幹線道路の治安を回復したと発表した。

**

ディヤラ県警察所長は、ヤアクーバ市北東部で治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の

拠点を砲撃し、ダーイシュ戦闘員18人を殺害した、と発表した。

**

マダー・プレス(6月19日付)は、キルクーク県警察の話として、キルクーク市南部のバシーン村でイラク・クルディスタン地域ペシュメルガがダーイシュと交戦、ペシュメルガの士官1人を含む隊員4人が死亡したと報じた。

**

マダー・プレス(6月19日付)は、アンバール県作戦司令室の話として、ラマーディー市およびその東部一帯での掃討作戦で、治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)戦闘員12人を殺害、20人を逮捕したと報じた。

またファッルージャ市北部のサクラーウィーヤ地方での戦闘で、ダーイシュ戦闘員7人を殲滅した。

AFP, June 19, 2014、AP, June 19, 2014、ARA News, June 19, 2014、Champress, June 19, 2014、al-Hayat, June 20, 2014、Kull-na Shuraka’, June 19, 2014、al-Mada Press, June 19, 2014、Naharnet, June 19, 2014、NNA, June 19, 2014、Reuters, June 19, 2014、SANA, June 19, 2014、UPI, June 19, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国内の暴力(2014年6月19日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ジャバル・バドルー地区、ハイダリーヤ地区、バーブ街道地区、サーフール地区を軍が「樽爆弾」で空爆し、子供を含む複数名が死亡した。

軍はまた、ダーラト・イッザ市、アターリブ市郊外、アンジャーラ村周辺などのジハード主義武装集団の拠点を空爆した。

一方、SANA(6月19日付)によると、アレッポ市ハナーヌー地区、バニー・ザイド地区、ブスターン・カスル地区、カッラーサ地区、カースティールー地区、マアーッラト・アルティーク村、タッル・ジャビー村、ハーディル村、アブティーン村、アルド・マッラーフ地区、ハンダラート・キャンプ、アナダーン市、マーリア市、タームーラ村、アターリブ市、アアザーズ市、バービース村、シュワイフナ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団が「カフルヌブーダ町におけるアッラーのための献身の戦い」と銘打った攻撃を開始し、軍のスィヤーダ検問所、ジュッブ・ヒサーラ検問所、ムガイル村検問所を砲撃、複数の兵士が死傷した。

**

ダマスカス県では、SANA(6月19日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、地下トンネル、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(6月19日付)によると、カラム・ラサース農場、ミスラーバー市東部郊外、ムライハ市周辺、ジャイルード市郊外、アッサール・ワルド村郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラタキア県では、SANA(6月19日付)によると、ナブア・ムッル村一帯、バフルーリーヤ村周辺、ハッファ市周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(6月19日付)によると、カルファーヤー村、アルバイーン山周辺、カフルナジュド村、カフルラーター村、ビカフルーン村、ビンニシュ市、サルマーニーヤ村、アイン・バーリダ村、マアッルバリート村、マリーミーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(6月19日付)によると、ジャービヤ丘、ヌアイマ村、ジャビーブ村、東西ムライハ村、ダルアー市アルバイーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(6月19日付)によると、スルターニーヤ村、マスアダ村、ハッターブ村、アルシュータ村・ハリージャ村間、サアン村一帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, June 19, 2014、AP, June 19, 2014、ARA News, June 19, 2014、Champress, June 19, 2014、al-Hayat, June 20, 2014、Kull-na Shuraka’, June 19, 2014、al-Mada Press, June 19, 2014、Naharnet, June 19, 2014、NNA, June 19, 2014、Reuters, June 19, 2014、SANA, June 19, 2014、UPI, June 19, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府の動き(2014年6月19日)

『ハヤート』(6月20日付)は、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官が、EUの対シリア制裁に参加しているノルウェーのオスロを訪問中だと報じた。

シャアバーン補佐官は、2012年半ばにシリア政府高官らの渡航禁止を定めたEUの対シリア制裁のリストに加えられ、欧米諸国への渡航が制限されてきた。

複数の消息筋によると、シャアバーン報道官は、ノルウェー外務省からのビザ発給を受け、モスクワ経由(同地でミハイル・ボクダノフ外務副大臣と会談)でオスロを訪問し、19日に開催されたオスロ・フォーラムに出席した。

オスロ・フォーラムでは、アラブ諸国やシリアの反体制勢力代表らも参加し、シリア情勢などの問題が議論された。

議論は「チャタム・ハウス・ルール」により出席者、発言者が非公開とされた。

『ハヤート』によると、シャアバーン報道官のオスロ訪問の2週間前には、オスロでブルッキングズ研究所のもと、シリア政府支持者と反体制勢力代表が会合を開いた。

この会合は、シリア政府高官からの「提案」でシリア政府関係者は出席せず、支持者が参加した。

なお5月には、レバノンの首都ベイルートで、リチャード・マーフィー元駐シリア米大使、フランク・ウィンザー元駐シリア米対しが、シリア政府関係者と非公式に会合を持っている。

AFP, June 19, 2014、AP, June 19, 2014、ARA News, June 19, 2014、Champress, June 19, 2014、al-Hayat, June 20, 2014、Kull-na Shuraka’, June 19, 2014、al-Mada Press, June 19, 2014、Naharnet, June 19, 2014、NNA, June 19, 2014、Reuters, June 19, 2014、SANA, June 19, 2014、UPI, June 19, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア反体制勢力の動き(2014年6月19日)

クッルナー・シュラカー(6月19日付)は、ダマスカスの信頼できる消息筋の話として、トルコのイスタンブールで活動するシリア革命反体制勢力国民連立のメンバーおよび元メンバーがシリアの治安当局との間で、帰国と和解のための「国民大会」参加をめざして交渉を行ったと報じた。

同消息筋によると、8人のメンバーが帰国を求めているが、治安当局はそのうちの数名を拒否したという。

**

クッルナー・シュラカー(6月19日付)によると、7月6日に任期切れとなるシリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長の後任候補者を選出するためにシリア民主主義者連合が行った準備選挙で、ミシェル・キールー代表が敗退し、ムワッファク・ニールビーヤ氏が候補者に選出された。

キールー代表とニールビーヤ氏の票差は2票だけだったという。

AFP, June 19, 2014、AP, June 19, 2014、ARA News, June 19, 2014、Champress, June 19, 2014、al-Hayat, June 20, 2014、Kull-na Shuraka’, June 19, 2014、al-Mada Press, June 19, 2014、Naharnet, June 19, 2014、NNA, June 19, 2014、Reuters, June 19, 2014、SANA, June 19, 2014、UPI, June 19, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア反体制勢力の動き(2014年6月18日追記)

ARA News(6月19日付)によると、ハサカ県カーミシュリー市で民主統一党支持者数百人がPKK前党首のアブドゥッラ・オジャラン氏の釈放を求めデモ行進を行った。

デモ参加者はまた、イラクでイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と対峙するイラク・クルディスタン地域ペシュメルガとの連帯も訴えられたという。

ARA News, June 19, 2014
ARA News, June 19, 2014

ARA News, June 19, 2014をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

諸外国の動き(2014年6月18日)

AFP(6月18日付)は、化学兵器禁止機構の米国代表から得た国連提出予定の報告書において、化学兵器禁止機関・国連合同派遣団による5月の現地調査の結果、シリア国内で体系的に塩素ガスと思われる化学物質が使用されたとの指摘がなされ、アサド政権による毒ガス使用が推定されている、と報じた。

**

ロシアのヴィタリー・チュルキン国連大使は、国連憲章第7章に基づき周辺諸国からシリア領内への人道支援物資搬入を求める安保理決議案(オーストラリア、ルクセンブルグ、ヨルダンが共同提案)をめぐる安保理での協議に関して、「前進があった。国境経由での人道支援に関してシリア政府が合意した仕組みの検討を現在集中的に行っている」と述べた。

ロイター通信(6月18日付)が報じた。

AFP, June 18, 2014、AP, June 18, 2014、ARA News, June 18, 2014、Champress, June 18, 2014、al-Hayat, June 19, 2014、Kull-na Shuraka’, June 18, 2014、al-Mada Press, June 18, 2014、Naharnet, June 18, 2014、NNA, June 18, 2014、Reuters, June 18, 2014、SANA, June 18, 2014、UPI, June 18, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月18日)

シリア国内の動き

クッルナー・シュラカー(6月18日付)は、反体制派系人権支援団体「ラワーフィド」は、ダイル・ザウル市でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と食糧品などの搬入に関する合意を結んだと報じた。

同合意は、ダーイシュが占拠しているスィヤーサ橋を経由して、ラファーフィドが反体制武装集団とシリア軍との戦闘が続いているダイル・ザウル市に食糧品などの搬入を行うことを定めたものだというが、その詳細は明らかでないという。

**

ダイル・ザウル市で活動する反体制活動家のヤースィル・アッラーウィー氏はクッルナー・シュラカー(6月18日付)に対して、ダイル・ザウル県のムジャーヒディーン・シューラー評議会傘下の武装集団や部族民兵がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と停戦したとの一部情報を否定し「専制者と過激派に対するジハード」を続けていると述べた。

**

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(6月18日付)によると、ジャラーブルス市郊外のシュユーム村を襲撃しようとしたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とラッカ革命家旅団などからなる「自由シリア軍」部隊が交戦し、ダーイシュ戦闘員多数が死亡した。

**

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)シャリーア委員会は声明を出し、ハサカ県を侵攻すると宣言した。

Kull-na Shuraka', June 18, 2014
Kull-na Shuraka’, June 18, 2014

同声明でシャリーア委員会は、「シリアのヌサイリー派体制(アサド政権)、偶像崇拝者の国防軍(国防隊)に代表されるそのシャッビーハ、シオクルディスタン的クルディスタン労働者党に代表されるユダヤ教徒の末裔、十字軍末裔とキリスト教徒背教者」から「バラカ県(ハサカ県)を解放し、その土地にイスラームの旗を掲げるための…侵攻を行う」と宣言し、カーミシュリー市を最初の目標とすると予告した。

**

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長はサウジアラビアのジェッダで開かれたイスラーム諸国会議機構(OIC)外相会議に出席し、「シリアからイラクに血の海が広がり、今後さらに深刻な問題が生じる…。イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が複数の国の国境、人間、尊厳を無視して国家建設を宣言することを我々は待っていていいのか? ヒズブッラーの傭兵がイラクに達し、宗派主義的憎悪を目の当たりにするのを待っていていいのか? シリアと同じような…新たな虐殺が別の国で起きることを待っていいのか」としたうえで、国際社会がシリアに介入しなかったことを批判した。

イラク国内の戦況

マダー・プレス(6月18日付)は、ニナワ県モスル市住民の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が6月13日に発出した「市民文書」を撤回し、アラブ国籍の戦闘員(非イラク人)の多くが最終的に撤退した、と報じた。

これにより、ダーイシュ戦闘員の数は減少し、車輌1、2台がパトロールを行っているだけだという。

ダーイシュは退去に際して、周辺農村出身者と思われる人々にモスル市の統治を委ねたが、農村で暮らしてきた彼らには統治能力はないと見方が主流。

「市民文書」は、モスル市を制圧したダーイシュが、指示に従わない住民らを斬首にすると定めたものだという。

**

マダー・プレス(6月18日付)は、サラーフッディーン県バイジ製油所筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がバイジ製油所をロケット弾などで攻撃、これに対してイラク軍ヘリコプターが製油所上空を旋回し、応戦した。

これに関して、イラク軍総司令部のカースィム・アター報道官は記者会見で、イラク軍がバイジ製油所を襲撃したダーイシュを撃退し、40人を殺害したと発表した。

まだサラーフッディーン県治安筋によると、ティクリート市南部にあるシャアラーン・カリーム国民議会議員の邸宅をダーイシュが襲撃、破壊した。

このほか、ダーイシュはティクリート市東部のアラム地区を砲撃した。

一方、イラク内務省報道官は、サラーフッディーン県ティクリート市南部で、治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)司令官の一人アブー・タルハ・リービー氏を殺害、またバグダード県作戦司令室所属の部隊がダーイシュ戦闘員46人を殺害、21人を負傷させ、100人以上を逮捕したと発表した。

**

マダー・プレス(6月18日付)は、キルクーク県キルクーク市南部のトゥーズ郡・アーミルリー地区間で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と警察・軍が交戦、ダーイシュが同地に位置する三つの村を制圧した、と報じた。

この戦闘で20人が死亡したという。

またキルクーク県の治安筋によると、キルクーク市南部のハムリーン山付近を車で移動中のトルコ人技師3人とドライバー1人が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に拉致、連行された。

**

マダー・プレス(6月18日付)は、ディヤラ県ティグリス作戦司令室の話として、ヤアクーバ市北部のハーリス郡で、郡・治安部隊合同部隊が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、チェチェ人司令官を含む4人を殺害したと報じた。

**

マダー・プレス(6月18日付)は、アンバール県警察筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がヒート郡の警察署3カ所を襲撃、制圧したと報じた。

またアンバール県作戦司令室によると、治安部隊がカラマ地区にあるルウード橋近くの軍拠点でダーイシュと交戦、撃退したという。

AFP, June 18, 2014、AP, June 18, 2014、ARA News, June 18, 2014、Champress, June 18, 2014、al-Hayat, June 19, 2014、Kull-na Shuraka’, June 18, 2014、al-Mada Press, June 18, 2014、Naharnet, June 18, 2014、NNA, June 18, 2014、Reuters, June 18, 2014、SANA, June 18, 2014、UPI, June 18, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

レバノンの動き(2014年6月18日)

大統領選挙(第2回投票)のための国民議会臨時会がナビーフ・ビッリー議長によって招集されたが、3月14日勢力、民主会合ブロックなど48人が議場に姿を現しただけで、定足数に達せず流会となった。

**

マラダ潮流代表のスライマーン・フランジーヤ国民議会議員は、NBN(6月18日付)のインタビューに応じ、そのなかで「バッシャール・アサド大統領の同意なくして、レバノンでいかなる大統領の選出され得ない」と述べた。

Naharnet, June 18, 2014
Naharnet, June 18, 2014

フランジーヤ議員はまた「アウン元司令官(自由国民潮流代表)が大統領になれば、アサド大統領は喜ぶだろう。そう彼は言ったし、アウン氏もアサド大統領によって賞賛されていることを知っている」と付言した。

**

NNA(6月18日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外にあるシリア人避難民キャンプで、レバノン軍が強制捜査を行い、キャンプ内で軍事教練を行っているとされるシリア人容疑者の追跡を続けた。

AFP, June 18, 2014、AP, June 18, 2014、ARA News, June 18, 2014、Champress, June 18, 2014、al-Hayat, June 19, 2014、Kull-na Shuraka’, June 18, 2014、al-Mada Press, June 18, 2014、Naharnet, June 18, 2014、NBN, June 18, 2014、NNA, June 18, 2014、Reuters, June 18, 2014、SANA, June 18, 2014、UPI, June 18, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国内の暴力(2014年6月18日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャジャラ町近郊にあるパレスチナ難民キャンプを未明に軍が空爆し、子供9人を含む12人が死亡、女性3人を含む7人が負傷した。

またマサール・プレス(6月18日付)によると、軍はシャジャラ町にも「樽爆弾」を投下し、女性、子供を含む40人が死亡、数十人が負傷したという。

このほか、軍はダルアー市各所、シャイフ・マスキーン市などに対して砲撃を加えた。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、サクバー市各所を軍が空爆し、子供4人と女性4人が死亡、32人が負傷した。

一方、クッルナー・シュラカー(6月18日付)によると、カラムーン地方のアッサール・ワルド村郊外の無人地帯で、ジハード主義武装集団とシリア軍、ヒズブッラー戦闘員が交戦し、シャーム外国人旅団の司令官アブー・ハサン・タッリー氏とズブッラー戦闘員4人を死亡した。

他方、SANA(6月18日付)によると、フーシュ・アラブ村、ムライハ市およびその周辺、カフルバトナー町、ジスリーン町郊外、ザマルカー町、ミスラーバー市郊外、カラム・ラサース農場、アッサール・ワルド村郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市アンサーリー地区、スッカリー地区、ハイダリーヤ地区などを軍が「樽爆弾」で空爆し、多数が負傷した。

一方、SANA(6月18日付)によると、アレッポ市ライラムーン地区、ザフラー地区、ブスターン・カスル地区、バニー・ザイド地区、ライターン地区、ハナーヌー地区、ハイダリーヤ地区、ズィルバ村、ムスリミーヤ村、シュカイフ村、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、複数の活動家によると、軍がヒムス市ワアル地区を砲撃した。

ARA News(6月18日付)によると、この砲撃により15人が死傷したという。

一方、SANA(6月18日付)によると、スルターニーヤ村、ラスタン市などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、SANA(6月18日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(6月18日付)によると、アトマーン村、ガズラーン農場、カスル・ビータール農場、カスル・アフマル農場、マンシャラ・ハジャル農場、タファス市・ヤードゥーダ村街道、ダルアー市・タファス市街道、ダルアー市ビラール・ハバシー・モスク一帯などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(6月18日付)によると、マンタフ村、アーミキーヤ村、ジスル・アブヤド村、バッザ農場、クマイナース村、ビーシュラームーン村、カニーサト・ナフラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, June 18, 2014、AP, June 18, 2014、ARA News, June 18, 2014、Champress, June 18, 2014、al-Hayat, June 19, 2014、Kull-na Shuraka’, June 18, 2014、al-Mada Press, June 18, 2014、Masar Press Agency, June 18, 2014、Naharnet, June 18, 2014、NNA, June 18, 2014、Reuters, June 18, 2014、SANA, June 18, 2014、UPI, June 18, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府の動き(2014年6月18日)

アサド大統領はシリアを訪問中の北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の李洙ヨン外務大臣ら一行とダマスカスで会談し、二国間関係の強化などについて協議した。

Champress, June 18, 2014
Champress, June 18, 2014

SANA(6月18日付)によると、会談で李外務大臣は、シリア国民の「対テロ戦争」の成果と大統領選挙の成功を高く評価し、諸外国の国民の多くがシリア国民を支援していると伝えた。

これに対して、アサド大統領は、欧米諸国が自らの意思に沿おうとしない諸外国をさまざまな方法で弱体化・分断させようとし、最近ではそのためにテロ集団への依存を強めていると指摘、シリアにおけるテロ支援が中東地域だけでなく、これらの国々に従属する国を含む全世界に波及する危険があると強調した。

AFP, June 18, 2014、AP, June 18, 2014、ARA News, June 18, 2014、Champress, June 18, 2014、al-Hayat, June 19, 2014、Kull-na Shuraka’, June 18, 2014、al-Mada Press, June 18, 2014、Naharnet, June 18, 2014、NNA, June 18, 2014、Reuters, June 18, 2014、SANA, June 18, 2014、UPI, June 18, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア反体制勢力の動き(2014年6月18日)

民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首は『ハヤート』(6月19日付)に、西クルディスタン移行期民政局の人民防衛隊の活動に関して「ここかしこで過ちを犯してしまっている…。過ちは経験不足によるものだ。なぜなら隊員らは、独裁、弾圧、拷問の支配のもとで暮らしてきたからだ。我々は、よりよい活動ができるよう隊員を訓練することを国際機関に提案している」と述べた。

ムスリム共同党首によると、スイスの団体に人民防衛隊の教練を要請しているという。

AFP, June 18, 2014、AP, June 18, 2014、ARA News, June 18, 2014、Champress, June 18, 2014、al-Hayat, June 19, 2014、Kull-na Shuraka’, June 18, 2014、al-Mada Press, June 18, 2014、Naharnet, June 18, 2014、NNA, June 18, 2014、Reuters, June 18, 2014、SANA, June 18, 2014、UPI, June 18, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月17日追記)

タウヒード旅団(イスラーム戦線)の広報局によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の工作員のアブドゥルバースィト・バリームー氏(通称マフムード・ガーリー)がアレッポ市で早朝、礼拝中のイスラーム戦線メンバー4人に銃を乱射し、殺害した。

バリームー氏は自らをイスラーム戦線のメンバーだと偽って犯行に及んだという。

Kull-na Shuraka’, June 18, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月17日)

シリア国内の動き

『ハヤート』(6月18日付)は、複数の活動家からの情報として、シリア政府がダイル・ザウル県で国防隊(義勇軍)への志願を住民に呼びかけていると報じた。

同報道によると、「シリア・アラブ軍による領土と人民の国防を支援し、国防隊に率先して加入することで腐敗した悪党を殲滅」することを呼びかける声明文が回付されているという。

**

アレッポ県では、ARA News(6月17日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、クルド人戦線旅団、北の太陽大隊、ラッカ革命家旅団が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するジャラーブルス市を重火器で攻撃した。

クルド人戦線旅団のアフマド・ハッスー報道官によると、ジャラーブルス市攻略は、ジャラーブルス市近郊のズッル・マガール村に対する16日晩を開始され、これまでにダーイシュ戦闘員18人を殺害、ダーイシュのアミール複数名を含む数十人を負傷させている、という。

一方、ジャラーブルス市を占拠するイラク・シャーム・イスラーム国は声明を出し、「エジプト国籍のジャラーブルス地区アミールを解任し、宗教道徳に反した罪で処罰する」と発表した。

**

ラッカ県では、ARA News(6月17日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がタッル・アブヤド市南西に位置するマンジューク村にある西クルディスタン移行期民政局アサーイシュの検問所を襲撃し、2人を殺害、1人を拉致・連行した。

これに関連して、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は、マンジューク村襲撃直後にダーイシュが占拠するタッル・アブヤド市西部の複数の村々でダーイシュと交戦し、うち三つの村(村名は公表せず)を制圧したと発表した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ブサイラ市一帯で停戦状態にあったイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が未明に戦闘を再開した。

戦闘はダーイシュが同市に進軍しようとしたために再開されたという。

また戦闘再開に先立って、シュマイティーヤ町にあるヌスラ戦線などジハード主義武装集団の拠点近くで爆弾が仕掛けられた車が爆発し、ヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動の戦闘員7人が死亡、10人が負傷した。

死亡した戦闘のなかには、シャーム自由人イスラーム運動の司令官、ヌスラ戦線シャリーア委員会の裁判官が含まれているという。

さらにハワーイジュ村では、反体制武装組織「サッダーム・フサイン旅団」の司令官自宅に対してダーイシュが自爆攻撃を仕掛け、司令官の両親と親戚の合わせて4人が死亡、司令官自身も負傷した。

**

ARA News(6月17日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、イラクのニナワ県モスル市、スィンジャール町、アンバール県ラマーディー市などへの侵攻によって捕捉したイラク人兵士50人以上をシリアのハサカ県フール村にある通称「パレスチナ・キャンプ」に連行し、処刑したと報じた。

これに対し、ムハンマド・アフマドを名乗る地元活動家はARA Newsに、ダーイシュバラカ州(ハサカ県)のワーリー、アブー・ウサーマ氏が恩赦を発令し、ハサカ県シャッダーディー市にあるイスラーム法廷に拘束されていた50人以上の逮捕者が釈放されたと述べた。

一方、シリア軍は、ヘリコプターでタッル・ハミース村を走行中の車や市場を攻撃した。

ARAによると、シリア軍は16日にもシャッダーディー市南東の対イラク国境に近いタッル・シャーイル村を空爆しているという。

**

シリア人権監視団は、信頼できる複数の消息筋からの情報として、シリア軍はイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のモスル市侵攻と時を同じくして、ダマスカス郊外県のムライハ市およびその周辺に展開していた民兵多数を撤退させ、そのなかには多数のイラク人戦闘員が含まれていた、と発表した。

**

ARA News, June 17, 2014
ARA News, June 17, 2014

ARA News(6月17日付)は、アレッポ県アフリーン市で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と、イラクのニナワ県ラビーア国境通行所に展開するイラク・クルディスタン地域ペシュメルガの「同盟支持」を訴えるデモが行われ、市民らが参加した。

**

トルコで活動するシリア・イスラーム評議会は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に関して「イスラーム国家を宣言することでシリア人を蹂躙」、「アサド体制とその同盟者へのジハードを行う民…に対しても行き過ぎた背教宣告を発する」などして「イスラーム法違反、明確な犯罪行為」を行っていると批判した。

また声明は、「自らの国」の領土を広げるために…暴君アサド政権に対するジハード部隊に対抗し」、「シリアのさまざまな武装集団との対決や衝突に乗じ」、「活動家、記者、ジハード戦闘員を逮捕…、拷問し、慈善・布教活動を妨害」していると指摘、「こうした証拠は、この組織(ダーイシュ)がアサドおよびその体制に対する抵抗を流産させる主因となっていることを示す」と糾弾した。

そのうえで、「シリア人そしてシリアにおける彼らの影響力がなくなるまで…ダーイシュと戦う」ことを呼びかけた。

シリア・イスラーム評議会は、2014年4月にトルコのイスタンブールで正式に発足した組織で、シリア国内外で活動するシャリーア委員会など、スンナ派のイスラーム系組織40団体からなり(https://syriaarabspring.info/wp/?p=7139)、「シリア革命の支持」、「ファトワーにおけるウラマーの見解の統一」をめざしている。

イラク国内の戦況

ヌーリー・マーリキー内閣は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の侵攻に関して「イラクで起きている深刻な犯罪の責任はサウジアラビア政府にある…。サウジアラビアのメディアにおいてテロリストを革命家と報じていることがテロリストの犯罪に正当性を与えている」と非難した。

マダー・プレス(6月17日付)は、キルクーク県の複数の治安筋の話として、キルクーク市郊外のバシール村一帯、ムッラー・アブドゥッラー地方近郊、ダブス郡近郊に対数イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻撃で、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガの隊員1人と民間人1人が死亡、ペシュメルガ隊員27人を含む48人が負傷したと報じた。

この戦闘により、ダーイシュはペシュメルガを撤退させ、バシール村一帯を再制圧したという。

またキルクーク警察筋によると、バシール村で、地元警察とペシュメルガの合同部隊がダーイシュと交戦、警察官1人が死亡、4人が負傷した。

さらにキルクーク警察筋によると、キルクーク市西部のムルタカー地区の警察署などがダーイシュによって制圧された。

このほか、キルクーク県議会は、キルクーク市南部のイマーム・リダー廟を襲撃しようとしたダーイシュを治安部隊と部族民兵が迎撃、警察官1人とダーイシュ戦闘員多数が負傷したと発表した。

**

マダー・プレス(6月17日付)は、ニナワ県治安筋の話として、イラク軍戦闘機が、タッルアファル郡アッルー地方でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の車列を空爆し、車輌10台を破壊したと報じた。

**

マダー・プレス(6月17日付)は、サラーフッディーン県の治安筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が掌握していたイスハーキー地区・バラド郡間の幹線道路をイラク軍が奪還したと報じた。

また信頼できる治安筋によると、ダーイシュを撃退したバラド郡では、銃殺されたイラク軍兵士などの遺体25体が発見された。

なおこれに関して、治安筋はマダー・プレスに、バグダード県とサラーフッディーン県サーマッラー市を結ぶ街道の「安全が完全に回復、確保された」と述べた。

**

マダー・プレス(6月17日付)は、アンバール県の治安筋の話として、ファッルージャ市東部のハムラ地方、シュワイラターン地方で、イラク軍ヘリコプターがイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点を空爆し、戦闘員7人を殺害、車輌4台を破壊した。

**

ディヤラ県警察は、ヤアクーバ市西部のマフラク地方にある警察署を制圧していたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と治安部隊が交戦し、ダーイシュ戦闘員7人を殲滅、同警察署を奪還したと発表した。

マダー・プレス(6月17日付)が伝えた。

またディヤラ県議会のムサンナ・タミーミー議長は、ヤアクーバ市北東部のミクダーディーヤ郡ジャズィーラ地方で、軍と部族民兵からなる合同部隊が同地方のダーイシュのアミールを殺害したと発表した。

**

バービル県議会は、同県住民の志願兵約8,000人の一部が、サラーフッディーン県サーマッラー市に派遣され、過去48時間でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員10人を殲滅している、と発表した。

マダー・プレス(6月17日付)が伝えた。

諸外国の動き

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、15日に「マフディー・ボーイスカウト」の代表15人とテレビ会議システムで会談し、レバノン、シリア、イラク情勢などについて意見を交わした。

会談でナスルッラー書記長は「我々が適切な時期に、適切な方法でシリアに介入していなかったとしたら、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は今頃ベイルートにいただろう」と述べたという。

『サフィール』(6月17日付)が伝えた。

**

シリアでの人権侵害を調査するための国際調査委員会のパウロ・セルジオ・ピネイロ委員長は、シリア情勢に関して「地域全体を脅かすほど深刻な段階に達した」と懸念を表明した。

AFP(6月17日付)が伝えた。

AFP, June 17, 2014、AP, June 17, 2014、ARA News, June 17, 2014、Champress, June 17, 2014、al-Hayat, June 18, 2014、Kull-na Shuraka’, June 17, 2014、al-Mada Press, June 17, 2014、Naharnet, June 17, 2014、NNA, June 17, 2014、Reuters, June 17, 2014、SANA, June 17, 2014、al-Safir, June 17, 2014、UPI, June 17, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国内の暴力(2014年6月17日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市アイン・タッル地区を軍が「樽爆弾」で空爆し、2人が死亡、またマイダーン地区への反体制武装集団の砲撃で老女1人を含む2人が死亡した。

またジハード主義武装集団は、ヌッブル市、ザフラー町を砲撃、タッル・ジャイジャーン村では、シャームの民のヌスラ戦線が侵入を試み、軍と交戦した。

一方、SANA(6月17日付)によると、アレッポ市ハイダリーヤ地区、シャイフ・サイード地区、ブスターン・カスル地区、インザーラート地区、カースティールーt句、シュカイフ地区、ハナーヌー地区、ハーン・アサル村、アルバイド村、ハンダラート・キャンプ、アイス村、バービース村、ウワイジャ地区、マーリア市、タッル・リフアト市、カフルダーイル村、マーイル町、クワイリス村、ムスリミーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフ・キャンプ近く、ムライハ市各所を軍が「樽爆弾」、地対地ミサイルなどで空爆・砲撃、またムライハ市周辺の軍拠点をジハード主義武装集団が砲撃した。

一方、SANA(6月17日付)によると、カフルバトナー町南西部、ムライハ市郊外、ジスリーン町郊外、ミスラーバー町、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ランクース市郊外、ハーン・シャイフ・キャンプおよびその周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タスィール町、インヒル市、ジュムーア丘一帯を軍が「樽爆弾」などで空爆、またアトマーン村で反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(6月17日付)によると、インヒル市、ワッラード村、ダルアー市旧税関地区、スルターン・モスク一帯、ヌアイマ村、アトマーン村、タファス市・アトマーン村街道、東ガーリヤ村・カラク村街道で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がラフジャーン検問所を砲撃し、軍兵士複数名を死傷させた。

またシャイザル町、フワイズ村などを軍が「樽爆弾」などで空爆、ジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(6月17日付)によると、タイバト・イマーム市、ラターミナ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、サアン村の軍拠点をジハード主義武装集団が攻撃し、国防隊戦闘員1人が死亡した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、スクービーン村でジハード主義武装集団が打ったと迫撃砲弾によると思われる爆発が3回発生した。

またトルクメン山(ラビーア町一帯)を軍が「樽爆弾」などで空爆した。

**

イドリブ県では、SANA(6月17日付)によると、ハーン・スブル村近郊、タッルミンス村、マアッラシューリーン村、バスクラー村、バシーリーヤ村、アイン・スーダ村、アイン・バーリダ村、バシュラームーン村、ハーッジ・ハンムード農場、マクラア・アブー・ジャマール村、バサーミス村、アルバイーン山一帯、マンタフ村、アイン・シーブ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, June 17, 2014、AP, June 17, 2014、ARA News, June 17, 2014、Champress, June 17, 2014、al-Hayat, June 18, 2014、Kull-na Shuraka’, June 17, 2014、al-Mada Press, June 17, 2014、Naharnet, June 17, 2014、NNA, June 17, 2014、Reuters, June 17, 2014、SANA, June 17, 2014、UPI, June 17, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府の動き(2014年6月17日)

ヒムス県のタラール・バラーズィー県知事はAFP(6月17日付)に、ヒムス市旧市街に対する包囲と「停戦合意」によって投降した反体制武装集団戦闘員数十人がシリア軍に従軍する予定だと述べた。

バラーズィー知事によると、大統領当選を記念してアサド大統領が発令した恩赦(2014年政令第22号)を受けて、ヒムス市で拘留されていた逮捕者118人が12日に釈放され、うち「第1グループ」に分類されている元戦闘員(釈放された118人の約半数)が「元いた部隊に復帰するだろう」と述べた。

**

SANA(6月17日付)は、大統領当選を記念してアサド大統領が発令した恩赦(2014年政令第22号)を受けて、ダマスカス県で959人の罪状が全免に、240人の罪状が減刑の対象になったと報じた。

AFP, June 17, 2014、AP, June 17, 2014、ARA News, June 17, 2014、Champress, June 17, 2014、al-Hayat, June 18, 2014、Kull-na Shuraka’, June 17, 2014、al-Mada Press, June 17, 2014、Naharnet, June 17, 2014、NNA, June 17, 2014、Reuters, June 17, 2014、SANA, June 17, 2014、UPI, June 17, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア反体制勢力の動き(2014年6月17日)

ハーワール通信(6月17日付)は、西クルディスタン移行期民政局(ジャズィーラ地区)が政党問題委員会において三つの政党を公認したと報じた。

公認された政党は以下の通り:

民主統一党(サーリフ・ムスリム共同党首、アースィヤ・アブドゥッラー共同党首)

シリア・クルド民主平和党(タラール・ムハンマド党首)

クルディスタン自由連合(ファルハード・ティールー書記長)

**

クッルナー・シュラカー(6月17日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長が自由シリア軍参謀委員会と会談し、参謀委員会の現地司令官9人の辞任に対応するかたちで「数ヶ月中に国防軍を創設する」との意向を示した、と報じた。

**

14日に自由シリア軍参謀委員会を辞任した現地司令官の一人ムハンマド・ラスラーン大佐(ラッカ軍事評議会議長)はクッルナー・シュラカー(6月17日付)に対し、数ヶ月にわたり現地に何らの支援がなされていなかったことを明らかにし、シリア革命反体制勢力国民連立が当初から参謀委員会に協力的でなかったと批判するとともに、「参謀長(アブドゥルイラーフ・バシール准将)も我々とともに辞任しなければならなかった」と述べた。

**

アレッポ県革命軍事評議会は声明を出し、アブドゥッサラーム・ハミーディー大佐を新司令官に選出・任命したと発表した。

AFP, June 17, 2014、AP, June 17, 2014、ARA News, June 17, 2014、Champress, June 17, 2014、Hawarnews, June 17, 2014、al-Hayat, June 18, 2014、Kull-na Shuraka’, June 17, 2014、June 18, 2014、al-Mada Press, June 17, 2014、Naharnet, June 17, 2014、NNA, June 17, 2014、Reuters, June 17, 2014、SANA, June 17, 2014、UPI, June 17, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.