イラクの動き(2014年6月10日)

マダー・プレス(6月10日付)は、ニナワ県治安筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は治安部隊と交戦の末、モスル市の国際空港、ガズラーニー軍事基地を制圧、またイラク軍部隊の撤退を受けモスル市南部のカイヤーラ空軍基地を制圧した。

またダーイシュは、テロ容疑でモスル市内の刑務所・拘置所に3カ所を制圧し、収監・拘置されていた約3,000人を解放した。

一方、ドーアン・ニュース(6月10日付)は、トルコ高官の話として、モスル市でトルコ人貨物車輌運転手28人がダーイシュに拉致されたと報じた。

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キルクーク県スライマーン・ベク地区のムハンマド・バヤーティー地区長はマダー・プレス(6月10日付)に、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員数十人が同地区に潜入し、警察官数名を殺害、同地区を制圧したことを明らかにした。

またキルクーク県警察によると、フワイジャ郡、ザーブ地区、リヤード地区、アッバースィー地区、ラシャード地区などから治安部隊が撤退し、ダーイシュが同地を制圧したほか、シャルカート郡のクナイトラ村、フマイサート村、シャイフ・ハマド村、カンウース村、マシュハド村、スライマーン村も制圧した。

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マダー・プレス(6月10日付)は、サラーフッディーン県軍消息筋の話として、ダウル郡にあるイラク軍兵舎をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が襲撃し、士官1人と兵士1人が殺害されたと報じた。

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マダー・プレス(6月10日付)は、内務省筋の話として、首都バグダード西部のアブー・グライブ郡ザイダーン村で軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦したと報じた。

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ジェニファー・サキ米国務省報道官は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によるモスル市の制圧に関して「深刻な懸念を感じている」と述べ、イラク政府への支援を行うとの意思を示した。

AFP, June 10, 2014、AP, June 10, 2014、ARA News, June 10, 2014、Champress, June 10, 2014、Dogan Haber Ajansi, June 10, 2014、al-Hayat, June 11, 2014、Kull-na Shuraka’, June 10, 2014、al-Mada Press, June 10, 2014、Naharnet, June 10, 2014、NNA, June 10, 2014、Reuters, June 10, 2014、SANA, June 10, 2014、UPI, June 10, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年6月10日)

LBCI(6月10日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ラアス・バアルベック市郊外で、シャームの民のヌスラ戦線の武装集団が、シリア人、レバノン人労働者10人を拉致した。

レバノン軍の追跡によりうち6人は釈放されたが、残る4人は依然拘束中だという。

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レバノンの声(6月10日付)は、シリア軍戦闘機がレバノン領内に進入し、ベカーア県東レバノン山地の反体制武装集団拠点を空爆したと報じた。

AFP, June 10, 2014、AP, June 10, 2014、ARA News, June 10, 2014、Champress, June 10, 2014、al-Hayat, June 11, 2014、Kull-na Shuraka’, June 10, 2014、LBCI, June 10, 2014、al-Mada Press, June 10, 2014、Naharnet, June 10, 2014、NNA, June 10, 2014、Reuters, June 10, 2014、SANA, June 10, 2014、UPI, June 10, 2014、Voice of Lebanon, June 10, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年6月10日)

赤十字国際委員会のラルフ・ハーッジ報道官はアレッポ県でAFP(6月10日付)に対して、赤十字国際委員会とシリア赤新月社が、シリア政府の許可を得て、アウラム地方で反体制武装集団の支配地域で人道支援物資や日用雑貨品の配給を行ったと発表した。

『ハヤート』(6月11日付)によると、シリア政府が何体性武装集団の支配地域での人道支援物資配給を許可するのは異例。

ハーッジ報道官によると、人道支援物資(約3万人分)は7台の貨物車輌によって反体制武装集団支配地域に運び込まれたという。

また、シリア人権監視団によると、アレッポ市アシュラフィーヤ地区を軍が空爆する一方、ジャラーブルス市、ラーイー町周辺、ハズワーン村、タッル・バッタール村、アブラ村でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、シャームの民のヌスラ戦線およびクルド人戦線旅団と交戦した。

これ関連して、ARA News(6月10日付)は、クルド人戦線旅団、使徒末裔旅団、アムジャード・シャーム旅団、ジュンド・ハラマイン旅団などがスースィヤーン村、ハズワーン村、サンドラ村などでイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ダーイシュ戦闘員36人を殲滅、同地を制圧したと報じた。

一方、SANA(6月10日付)によると、アレッポ市ハラク地区、カーディー・アスカル地区、ブスターン・バーシャー地区、マルジャ地区、バッラース地区、ハナーヌー地区、シャイフ・ルトフィー村、ハーディル村、アブティーン村、フライターン市、アナダーン市、マンスーラ村、マーリア市、ナアナーイー村、自由貿易地区、ハンダラート・キャンプ、タッル・ムサイビーン村、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ダーラト・イッザ市、シュワイフナ村、ハーン・トゥーマーン村、アルバイド村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マアッラト・ヌウマーン市、ザアラーナ検問所一帯、フバイト町を軍が空爆した。

一方、SANA(6月10日付)によると、サラーキブ市、ラーミー村、マアッルバリート村、クマイナース村、ムスィーリーン村、ジュッブ・アフマル村、アルバイーン山周辺、ファイルーン村西部、バシーリーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ムライハ市およびその一帯、ダーライヤー市、シャイフーニーヤ農場、ミスラーバー市、ハラスター市、ドゥーマー市、ジスリーン町を軍が空爆するとともに、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、武装集団戦闘員5人、子供8人、女性3を含む30人以上が死亡した。

一方、SANA(6月10日付)によると、ムライハ市、ジスリーン町郊外、ナシャービーヤ農場、アーリヤ農場、アッブ農場、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ラフマーン軍団、シャバーブ・フダイフィー大隊、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(6月10日付)によると、ラスタン市、ジャッブーリーン村、スルターニーヤ村、西サラーム村、ラッフーム村、ヒルバト・ジャッラード村、ヒルバト・サフリージュ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(6月10日付)によると、インヒル市周辺、サイダー町、ムサイカ村、タッル・サイフ村近郊、ダルアー市各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(6月10日付)によると、ダグマシュリーヤ村、ズワイク村、サーキヤト・カルト村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(6月10日付)によると、アイン・バーシャー村の軍検問所に潜入しようとした反体制武装集団を軍部隊が撃退した。

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ダイル・ザウル県では、ヌスラ戦線が声明を出し、マヤーディーン市で「ヌサイリー体制のスパイ幹部」2人を処刑したと発表した。

AFP, June 10, 2014、AP, June 10, 2014、ARA News, June 10, 2014、Champress, June 10, 2014、al-Hayat, June 11, 2014、Kull-na Shuraka’, June 10, 2014、June 11, 2014、al-Mada Press, June 10, 2014、Naharnet, June 10, 2014、NNA, June 10, 2014、Reuters, June 10, 2014、SANA, June 10, 2014、UPI, June 10, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年6月10日)

アサド大統領は、大統領選挙を戦ったハッサーン・アブドゥッラー・ヌーリー元国務大臣と会談した。

会談でヌーリー元国務大臣は、大統領選挙が透明性と公正性を伴ったもので、民主主義の原則を確立するための重要なステップとなったと改めて表明した。

SANA, June 10, 2014
SANA, June 10, 2014

これに対してアサド大統領は、大統領選挙での投票率の高さがシリア国民の力と自由意思を示すものだと高く評価した、という。

SANA(6月10日付)が伝えた。

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アサド大統領はまた、同じく大統領選挙を戦ったマーヒル・アブドゥルハフィーズ・ハッジャール人民議会議員と会談した。

会談で、ハッジャール議員は、シリア国民によるアサド大統領信任が「テロとの戦い」への意思を示すものだと述べた。

SANA, June 10, 2014
SANA, June 10, 2014

これに対して、アサド大統領は、複数候補が立候補した初めての大統領選挙を「シリア国民が民主主義を実践する意識と文化を示している」と述べた。

SANA(6月10日付)が伝えた。

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反体制活動家のアンワル・ブンニー弁護士(シリア研究法律相談研究センター代表)は、AFP(6月10日付)に、大統領当選を記念してアサド大統領が発令した恩赦(2014年政令第22号)を受けて、当局が9日から逮捕者の釈放を開始したことを確認していると述べた。

ブンニー弁護士によると、ダマスカス郊外県のアドラー中央刑務所から数十人がすでに釈放されており、政治犯のマーズィン・ダルウィーシュ氏、フサイン・ガリール氏、ハーニー・ザイターニー氏、作家のアドナーン・ズィラーイー氏、芸術家のザキー・クールディールー氏、医師のジャラール・ヌーファル氏、民主的諸勢力国民調整委員会幹部のアブドゥルアズィーズ・ハイイル氏らの釈放が見込まれているという。

AFP, June 10, 2014、AP, June 10, 2014、ARA News, June 10, 2014、Champress, June 10, 2014、al-Hayat, June 11, 2014、Kull-na Shuraka’, June 10, 2014、al-Mada Press, June 10, 2014、Naharnet, June 10, 2014、NNA, June 10, 2014、Reuters, June 10, 2014、SANA, June 10, 2014、UPI, June 10, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年6月10日)

西クルディスタン移行期民政局の人民防衛隊総司令部は声明を出し、イラクのモスル市をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が事実上制圧したことを批判、「部隊派遣などを通じてイラク・クルディスタン地域のペシュメルガ部隊を全面支援する用意がある」と発表した。

また、人民防衛隊報道官はフェイスブックの公式ページを通じて別の声明を出し、イラクのモスル市をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が事実上制圧を受けて、人民防衛隊がハサカ県の対イラク国境に位置するヤアルビーヤ国境通行所からイラク領内に展開したとの一部情報を否定した。

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クッルナー・シュラカー(6月10日付)は、3月9~10日にシリア・レバノン国境で行われたシリア政府とシャームの民のヌスラ戦線との捕虜交換(https://syriaarabspring.info/wp/?p=5182)で、シリア政府当局が釈放した女性のなかに、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の指導者アブー・ムハンマド・バグダーディー氏の妻サジャー・ドゥライミー氏が含まれていたと報じた。

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Kull-na Shuraka', June 10, 2014
Kull-na Shuraka’, June 10, 2014

イスラーミーユーン(6月10日付)は、シリア・ムスリム同胞団のアリー・サドルッディーン・バヤーヌーニー前最高監督者が、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長がエジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領就任に祝辞を送ったことに抗議し、連立を脱会したと報じ、辞表全文を公開した。

辞表のなかでバヤーヌーニー前最高監督者は「私以外の多くの人々と同様、私は(シリア革命反体制勢力国民)連立の代表である議長が、エジプトの反革命に祝辞を送り、エジプト国民の革命を瓦解させたクーデタ分子を祝福していることに驚いている」とジャルバー議長による祝辞を酷評した。

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自由シリア軍参謀委員会のアブドゥルイラーフ・バシール参謀長はロイター通信(6月10日付)に対して、米国が現地の反体制武装集団に直接武器を供与し、制御できない勢力を作り出してしまっていると批判した。

バシール参謀長は、「米国は北部戦線、南部戦線で武器供与を行っており、我々はこの責任を担うことを要求している…。武装集団に個別に支援を行うことで、その司令官らは軍閥化し、将来制御が難しくなってしまう」と述べ、シリアが「アフガニスタン化」「ソマリア化」すると警鐘を鳴らした。

そのうえで、バシール参謀長は米国に、自由シリア軍参謀委員会への対空兵器の供与を改めて求めた。

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Kull-na Shuraka', June 10, 2014
Kull-na Shuraka’, June 10, 2014

リフアト・アサド前副大統領(アサド大統領の叔父)の息子でシリア在住のドゥライド・アサド弁護士はフェイスブックで大統領当選を記念してアサド大統領が発令した恩赦(2014年政令第22号)に関して「シリアの街は早晩殺人犯であふれかえる」と非難した。

ドゥライド・アサド弁護士は、リフアト・アサド前副大統領一家のなかで唯一シリア国内にとどまっている。

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シリア革命反体制勢力国民連立法務委員会のヒシャーム・ムルーワ氏は声明を出し、大統領当選を記念してアサド大統領が発令した恩赦(2014年政令第22号)について「かけ声」「死産」と批判した。

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シリア人権監視団は、ダイル・ザウル県で4月30日から本格化したイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団との戦闘での犠牲者数が634人に達したと発表した。

同監視団によると、犠牲者のうち39人が民間人(うち子供5人)、ヌスラ戦線戦闘員が354人、ダーイシュ戦闘員が241人だという。

またこの戦闘で住民13万人以上が避難を余儀なくされたという。

AFP, June 10, 2014、AP, June 10, 2014、ARA News, June 10, 2014、Champress, June 10, 2014、al-Hayat, June 11, 2014、Islamion, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 10, 2014、al-Mada Press, June 10, 2014、Naharnet, June 10, 2014、NNA, June 10, 2014、Reuters, June 10, 2014、SANA, June 10, 2014、UPI, June 10, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年6月9日)

イランのハサン・ロウハーニー大統領はトルコを訪問し、アンカラでアブドゥッラ・ギュル大統領と会談した。

会談後の記者会見で、ギュル大統領は「我々は地域の苦難をともに終わらせたいと願い、そうすべく決心した。トルコとイランはこの点で多大な貢献を行うべくともに努力できる」と述べた。

またロウハーニー大統領は「イランとトルコという地域の二大国は、過激主義やテロと断固として戦う…。二国には安定と治安を実現でき、両国国民の投票は尊重され、戦争、流血、同胞同士の殺し合いを止めることが重要だ」と述べた。

『ハヤート』(6月10日付)が伝えた。

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イランのハサン・ロウハーニー大統領はシリア大統領選挙でのアサド大統領の当選に祝電を打ち、「選挙結果はシリア国民がアサド大統領を信任し、安定、治安、国民合意に向かって前進する決意をしたことを示している」と高く評価した。

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カタールのアブドゥッラー・ビン・ナースィル首相は、ドーハで開催された第11回米イスラーム世界フォーラムで、「国際社会、とりわけ安保理は、シリア国民の保護と…地域の安定のために(シリアでの)発砲停止のための決議採択にむけて至急そして断固として行動する義務がある」と述べた。

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米国のアン・パターソン国務次官補は、カタールで開催された第11回米イスラーム世界フォーラムで、アサド大統領が「選挙によっていかなる正統性も得ることはない」と述べる一方、「レバノンのヒズブッラー、苛革命防衛隊の支援のもと」国民を弾圧し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)を利用していると主張した。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

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イラクの動き(2014年6月9日)

マダー・プレス(6月9日付)は、ニナワ県警察の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が治安部隊と交戦の末、モスル市のニナワ県庁舎、スーラ騎兵旅団第3連隊基地を制圧したと報じた。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年6月9日)

ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、6月9日に予定していた大統領選出(第2回投票)のための臨時会が、定足数に達しなかったことを受け、6月18に臨時会を改めて(7度目)召集すると発表した。

NNA(6月9日付)が報じた。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年6月9日)

ダイル・ザウル県では、スマート・ニュース(6月9日付)によると、ムジャーヒディーン・シューラー評議会がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ハッラータ油田地帯を奪還した。

この戦闘でダーイシュ戦闘員多数とムジャーヒディーン・シューラー評議会戦闘員5人が死亡した。

またアイヤーシュ村周辺、ハリージー村、フシャーム町で、ダーイシュがシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、ハリージー村とフシャーム町を制圧する一方、ヌスラ戦線はタービヤ村・ジャズィーラ村・フシャーム町間でダーイシュを要撃、10人の戦闘員を殺害した。

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ラッカ県では、ARA News(6月9日付)によると、タッル・アブヤド市郊外のカッズ・アリー村の民家をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が迫撃砲で攻撃し、子供1人が死亡、3人が負傷した。

また、ラッカ革命家旅団のアブー・イーサー司令官によると、同旅団とダーイシュが捕虜交換を行い、ダーイシュ戦闘員3人と旅団戦闘員13人が解放された。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、カッサーア地区、タダームンt区に迫撃砲弾複数発が着弾し、市民4人が死亡、またヤルムーク区で男性1人が軍の拘置所で拷問を受け死亡した。

一方、SANA(6月9日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(6月9日付)によると、アイン・タルマー渓谷、カラム農場、ハラスター市、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ラフマーン軍団、イスラーム戦線、フダー青年大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備、地下トンネルを破壊した。

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アレッポ県では、SANA(6月9日付)によると、アレッポ市ハナーヌー地区、ジャンドゥール地区、ライラムーン地区、シャイフ・サイード地区、ラーシディーン地区、ザフラー地区、カーディー・アスカル地区、カルム・マイサル地区、マルジャ地区、ブスターン・カスル地区、ブスターン・バーシャー地区、ジュダイダ地区、マーリア市、タッル・カッラーフ村、フライターン市、ハンダラート・キャンプ、マンスーラ村、ハーン・アサル村、ラスム・アッブード村、クワイリス村、タッル・リフアト市、ハイヤーン町、ダーラト・イッザ市、タッル・ジャビーン村、バービース村、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ムスリミーヤ村、ダフラト・アブドゥラッブフ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(6月9日付)によると、タッル・アフマル村、アトマーン村、ズィムリーン村・サムリーン村間、ダワーヤ村、ダルアー市ジャバービジャ地区、カラク村、タッル・マヒード、ハッジャ・ダム周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(6月9日付)によると、アイン・フサイン村、タッルドゥー市、ラスタン近郊、マスアダ村、ラッフーム村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、SMART News, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年6月9日)

Champress, June 9, 2014
Champress, June 9, 2014

アサド大統領は2014年政令第22号(6月9日)を発令し、6月9日以前の犯罪に対する恩赦を決定した。

恩赦の内容は以下の通り:

1. 死刑の無期懲役刑への減刑。

2. 無期懲役刑の20年の懲役刑への減刑。

3. 無期禁固刑の20年の禁固刑への減刑。

4. 負傷者・病人、60歳以上の有期懲役・禁固刑の全免。

5. 刑法(1949年政令第148号)第285条、第286条、第293条A項、第295条、第303条、第305条A項、第306条A項にかかる犯罪の全免。

6. テロ撲滅法(2012年法律第19号)第3条(テロ組織への加入)、第7条2項、第8条、第10条にかかる犯罪の全免。

7. テロ撲滅法第5条1項にかかる犯罪の刑期の4分の1への減刑。

8. 本政令施行後1ヶ月以内に自主的に投降した外国人への免罪。

9. 2012年法律第20号(公務員のテロへの関与にかかる法律)第1条にかかる犯罪の全免。

2011年政令第1号による刑法第556条修正条項、2012年法律第21号(誘拐罪の処罰に関する法律)、1974年政令第13号にかかる犯罪の全免。ただし武器・麻薬密輸にかかる犯罪については刑期を4分の1に減刑。

10. 2001年政令第51条第40条にかかる犯罪の刑期の4分の1への減刑。

11. 1993年法律第2号第43号にかかる犯罪の全免。

12. そのほか経済犯、軽犯罪などへの減刑。

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ナジュム・アフマド法務大臣は、アサド大統領による恩赦に関してシリア・アラブ・テレビ(6月9日付)に「社会的寛容、国民統合、共生…の枠組みのなかで行われ、シリア・アラブ軍がすべての戦場において実現している勝利を背景している」と述べた。

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アサド大統領は新たに着任したWang Qi Jian中国大使とJang Myong Ho北朝鮮大使とそれぞれ面談し、信任状を受け取った。

SANA(6月9日付)が伝えた。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年6月9日)

アレッポ市の活動家アキール・フサイン氏はフェイスブックで、シリア革命反体制勢力国民連立アフマド・トゥウマ暫定内閣がアレッポ市内で活動する消防団の殉職者家族に対して何ら補償しないことに抗議して消防団隊員が座り込みデモを行ったと発表、その写真を公開した。

Kull-na Shuraka', June 9, 2014
Kull-na Shuraka’, June 9, 2014

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シリア人権監視団は、ダマスカス郊外県各所にあるシリア軍の拘置所で、拷問による死者数が20人に上ったと発表した。

同監視団は、ダマスカス郊外県ヤブルード市の拘置所で13人、ラアス・マアッラ町で5人、ナブク市で1人、上ハフィール町で1人死亡した、と主張している。

これに関してナブク市広報センター報道官を名乗る活動家のアミール・ナバキー氏はクッルナー・シュラカー(6月9日付)に、ナブク市で軍部隊が8日に20人を無差別に逮捕し、そのうちの17人が処刑された可能性が高い、と述べ、その氏名を公表した。

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無所属の反体制活動家でシリア革命反体制勢力国民連立前議長のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏は声明を出し、アサド政権と反体制勢力双方に対して、「シリアを災難から救済するため国際会議を待つことなく、直接交渉」に臨むよう呼びかけた。

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Kull-na Shuraka', June 9, 2014
Kull-na Shuraka’, June 9, 2014

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は、エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー氏の大統領就任に祝辞を送り、エジプト政府に対してシリア国民支援を求めた。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年6月8日追記)

クッルナー・シュラカー(6月8日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は、ラッカ県で納税を拒否した住民への制裁として小麦畑数千ヘクタールを焼き討ったと報じた。

Kull-na Shuraka’, June 8, 2014をもとに作成。


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シリア反体制勢力の動き(2014年6月8日追記)

シリア革命反体制勢力国民連立のハイサム・マーリフ法務委員会委員長は連立のHPを通じて声明を出し、連立に代わる新たな連合体の結成をめざしているとしたSNSの書き込みが自身によるものではないねつ造だと主張、こうした動きはないと釈明した。

Kull-na Shuraka’, June 8, 2014をもとに作成。

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イラクの動き(2014年6月8日)

マダー・プレス(6月8日付)は、ニナワ県スーラ騎兵旅団第3連隊筋の話として、モスル市西部の連隊本部周辺一帯で同連隊とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦し、双方および住民に多数の死傷者が出た、と報じた。

また、ニナワ県作戦司令室によると、イラク軍第3歩兵師団は、モスル市東部でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)戦闘員2人を殺害した。

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マダー・プレス(6月8日付)は、バービル県警察の話として、軍警察合同部隊がイスカンダリーヤ地方で治安回復作戦を行い、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員4人を殺害した、と報じた。

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マダー・プレス(6月8日付)は、サーマッラー作戦司令室の話として、同市北部のジャラーム地方でイラク軍が、麻薬密売人3人を含むイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)戦闘員13人を殲滅したと報じた。

AFP, June 8, 2014、AP, June 8, 2014、ARA News, June 8, 2014、Champress, June 8, 2014、al-Hayat, June 8, 2014、Kull-na Shuraka’, June 8, 2014、al-Mada Press, June 8, 2014、Naharnet, June 8, 2014、NNA, June 8, 2014、Reuters, June 8, 2014、SANA, June 8, 2014、UPI, June 8, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年6月8日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、タッル・リフアト市を軍が空爆し、子供3人を含む一家5人が死亡した。

また軍はタッル・シャイール村、アレッポ市ハナーヌー地区、ハイダリーヤ地区、カーティルジー地区、バーブ街道地区、アンサーリー地区を「樽爆弾」などで空爆・砲撃し市民6人が死亡したほか、アレッポ市ザフラー地区の空軍情報部周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、クッルナー・シュラカー(6月8日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は、マンビジュ市郊外のフシャーム町で離反士官のウサーマ・ハリール少尉を処刑した。

ハリール少尉は離反後、医療活動に従事していたという。

シリア政府の動き(2014年6月8日)

ウムラーン・ズウビー情報大臣は、アサド政権がアル=カーイダ系組織の「実質的同盟者」だと断じたフランスのローラン・ファビウス外務大臣の発言に関して「ファビウス氏の発言はフランスがシリアのテロ組織と深く共謀していることを反映したものだ…。この発言は彼の道徳的水準(の低さ)を表しており、政治的・外交的な発言に関する倫理に反している」と批判した。

ファビウス外務大臣は6月3日、シリア情勢に関して「テロ組織とバッシャール・アサドはさまざまなテロを通じて自らの立場を強めている。実際、シリア政府はテロ組織とは大規模には戦っておらず、穏健な反体制派と戦っている」と述べ、アサド政権をアル=カーイダ系組織の「実質的同盟者」と非難していた。

AFP, June 8, 2014、AP, June 8, 2014、ARA News, June 8, 2014、Champress, June 8, 2014、al-Hayat, June 8, 2014、Kull-na Shuraka’, June 8, 2014、al-Mada Press, June 8, 2014、Naharnet, June 8, 2014、NNA, June 8, 2014、Reuters, June 8, 2014、SANA, June 8, 2014、UPI, June 8, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年6月8日)

ダルアー県などシリア南部で活動する自由シリア軍の武装集団21団体は共同声明を出し、ダルアー県西部の解放を目的とした「ヤルムークの戦い」を開始したと発表した。

共同声明を発表した主な武装集団は以下の通り:

1. 北西地区作戦司令部所属ハムザ師団
2. 北西地区作戦司令部所属イウティサーム・ビッラー旅団
3. 北西地区作戦司令部所属バニー・ウマイヤ旅団
4. アフル・スンナ旅団
5. シリア革命家戦線
6. 殉教者ラーイド・ミスリー旅団
7. ヤルムーク師団
8. スムード旅団
9. 南部自由人旅団
10. ハック旅団
11. カラーマ旅団
12. 機甲連隊
13. ヤルムーク殉教者旅団
14. ウンマ建設計画
15. ナワー自由人旅団
16. ハウラーンの盾旅団
17. ファッルージャト・ハウラーン旅団
18. イスラーム暁旅団
19. サダカ・ワアドフ運動
20. ワリード・ヒムス旅団
21. ファーティヒーン中隊

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『ハヤート』(6月9日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立の政治委員会筋の話として、7月に任期切れとなるアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長の後任として、リヤード・ヒジャーブ元首相、ハーディー・バフラ氏が有力候補としてあがっている、と報じた。

クッルナー・シュラカー(4月8日付)によると、この二人に加えてバドル・ジャームース事務局長も有力候補として上がっているという。

しかし、クッルナー・シュラカー(4月8日付)は、複数の消息筋の話として、ヒジャーブ元首相は前回と同様の議長選挙の敗北を避けるため、議長選挙への立候補を辞退するだろう、と付言した。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、国連安保理に対して、緊急の会合を開き、アサド政権の空軍力を無力化するための措置を講じるよう求めた。

AFP, June 8, 2014、AP, June 8, 2014、ARA News, June 8, 2014、Champress, June 8, 2014、al-Hayat, June 8, 2014、Kull-na Shuraka’, June 8, 2014、al-Mada Press, June 8, 2014、Naharnet, June 8, 2014、NNA, June 8, 2014、Reuters, June 8, 2014、SANA, June 8, 2014、UPI, June 8, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年6月7日追記)

国連・アラブ連盟共同特別代表を辞任したアフダル・ブラーヒーミー氏は『シュピーゲル』(6月7日付)のインタビュー(http://www.spiegel.de/international/world/interview-with-former-un-peace-envoy-to-syria-lakhdar-brahimi-a-974036.html)に応じ、そのなかで「(シリアは最終的には)もう一つのソマリアになるだろう。多くの人が予想していたように分裂することはない。失敗国家になり、あらゆる場所が戦場となるだろう」と述べた。

Der Spiegel, June 7, 2014をもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年6月7日追記)

シリア革命反体制勢力国民連立のリヤード・ヒジャーブ元首相は声明を出し、自身がシリア革命反体制勢力国民連立に代わる反体制組織の結成を目指しているとするAKI(6月7日付)の報道を否定した。

AKI, June 7, 2014、al-Hayat, June 9, 2014、Kull-na Shuraka’, June 8, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年6月7日)

チュニジア外務省のムフタール・シャワーシー報道官は『ハヤート』(6月8日付)に、在留チュニジア人の保護を目的とする事務所をシリア国内に開設すること決定、開設に向けた準備を本格始動したと発表した。

外務省の複数の消息筋によると、事務所開設は、シリア政府側との交渉を受けたもので、この交渉で、シリア側は事務所開設の条件として、チュニジアが2012年に一方的に断行した外交関係を回復することを求めていると思われる。

だが、シャワーシー報道官は事務所開設が外交関係の回復を意味しないと述べている。

チュニジアによる一方的断交時、シリア国内には約6,000人のチュニジア人が居住していたという。

AFP, June 7, 2014、AP, June 7, 2014、ARA News, June 7, 2014、Champress, June 7, 2014、al-Hayat, June 8, 2014、Kull-na Shuraka’, June 7, 2014、al-Mada Press, June 7, 2014、Naharnet, June 7, 2014、NNA, June 7, 2014、Reuters, June 7, 2014、SANA, June 7, 2014、UPI, June 7, 2014などをもとに作成。

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イラクの動き(2014年6月7日)

マダー・プレス(6月7日付)などによると、アンバール県ラマーディー市西部にあるアンバール大学をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が一時占拠した。

ダーイシュは大学構内にいた学生、教員、職員ら300人に対して、大学の裏門から退去することを許可し、学生らは避難、その後ダーイシュは大学構内のほとんどから撤退、大学周辺で治安部隊と交戦した。

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マダー・プレス(6月7日付)は、ニナワ県作戦司令室の話として、軍ヘリコプターが、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって占拠されたモスル市西部(7月17日地区、ムシャイリファ地区、タナク地区、ヤルムーク区)に対して空爆を行ったと報じた。

またニナワ県作戦司令室は住民に対して外出を控えるよう呼びかけた。

一方、モスル市東部に侵入しようとしたダーイシュと軍が交戦し、ダーイシュの司令官1人を含む30人が死亡した。

このほか、マダー・プレス(6月7日付)は、ニナワ県スーラ騎兵旅団第3連隊筋の話として、モスル市西部の同連隊本部がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって包囲され、通信が遮断されていると報じた。

AFP, June 7, 2014、AP, June 7, 2014、ARA News, June 7, 2014、Champress, June 7, 2014、al-Hayat, June 8, 2014、Kull-na Shuraka’, June 7, 2014、al-Mada Press, June 7, 2014、Naharnet, June 7, 2014、NNA, June 7, 2014、Reuters, June 7, 2014、SANA, June 7, 2014、UPI, June 7, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年6月7日)

『ハヤート』(6月8日付)は、反体制活動家のリーム・トゥルクマーニー女史の話として、5月半ばに戦闘が停止したヒムス市ワアル地区で、「停戦合意」の内容・行程に向けた協議が当事者間で進められていると報じた。

トゥルクマーニー女史によると、協議が、軍治安部隊、反体制武装集団、ワアル地区第7地区に面するシーア派の二つの村の民兵の間で行われており、「停戦合意」は9項目からなるという。

「停戦合意」における主な項目は以下の通り:

①兵役拒否などによる指名手配者、離反者の免罪。
②「関係正常化を望まない者」のワアル地区外への退去の保障。
③「停戦合意」成立後の軍部隊のワアル地区への暫定的展開と地区内の検査後の撤退。
④軍部隊撤退後、「検問所を設置せず、住民を逮捕しないこと」を条件とする警察、治安機関の展開
⑤「停戦合意」違反に対処するためのイラン仲介事務所の設置。

一方、SANA(6月7日付)によると、カフルラーハー市、ラスタン市、ウンム・シャルシューフ村、サアン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、スィラージュ・ネット(6月7日付)によると、対トルコ国境のバーブ・ハワー村にある病院を軍戦闘機が空爆し、民間人1人、医師2人、看護師1人が死亡した。

また空爆によって、救急車2台、民間の車両3台も破壊されたという。

一方、シリア人権監視団によると、バサーミス村、ジスル・シュグール市、カフルルーマー村、マアッルシャムシャ村、ビンニシュ市を軍が空爆・砲撃し、子供1人を含む2人が死亡した。

またカフルルーマー村で軍と反体制武装集団が交戦、ダルクーシュ町に近いハムラー村では反体制武装集団の前線司令官が武装集団に暗殺された。

他方、SANA(6月7日付)によると、タッルミンス村マアッルシューリーン村間、バシュラームーン村、カニーサト・ナフラ村、シュグル村、サルマーニーヤ村、ルージュ平原、ラーミー村、カフルルーマー村、クマイナース村、アドワーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、CNN(6月7日付)などによると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がアイン・アラブ市で15~18歳のクルド人青年150人以上を拉致し、マンビジュ市に連行した。

また、活動家のヌーリー・マフムード氏によると、連行された青年らはマンビジュ市のシャリーア学校に入学させられ、戦闘員としての教練を受けるのだという。シリア人権監視団によると、アレッポ市ジャンドゥール交差点、ハイダリーヤ地区、ラトヤーン村を軍が「樽爆弾」などで空爆・砲撃、アッザーン山、アレッポ市ザフラー地区では、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(6月7日付)によると、クワイリス村、ワディーヒー村、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ムスリミーヤ村、アブティーン村、フライターン市、ハーン・アサル村、アターリブ市、自由貿易地区、アアザーズ市、カフルハムラ村、タッル・シュワイフナ村、バラース村、タッル・リフアト市、アウラム・クブラー町、カブターン・ジャバル村、タッル・スィースィーン村、カフルサギール村、アレッポ市サラーフッディーン地区、インザーラート地区、ジャンドゥール地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯、ダーライヤー市、カフルバトナー町、ハッザ町、ドゥーマー市を軍が「樽爆弾」などで空爆・砲撃し、ジハード主義武装集団戦闘員1人、子供3人、女性2人、男性5人の合わせて11人が死亡、反体制武装集団はムライハ市各所を砲撃した。

また複数の反体制消息筋によると、反体制武装集団は軍によって制圧されていたムライハ市内の建物複数棟を約2ヶ月ぶりに奪還した。

一方、SANA(6月7日付)によると、ザマルカー陸橋東部、アッブ農場、アーリヤ農場、ナシャービーヤ農場、ムライハ市郊外、ザバディーン町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区を軍が砲撃した。

一方、SANA(6月7日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タスィール町各署を軍が地対地ミサイルで攻撃し、市民4人が死亡した。

一方、SANA(6月7日付)によると、ジャディーヤ町、インヒル市、タッル・アイン・ファーダ村街道、ラジャート高原、ヒルバト・ガザーラ町周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アンバ村周辺、ムサッラブ村周辺でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がシャームの民のヌスラ戦線と交戦、ダーイシュがアンバ村各所を迫撃砲で攻撃した。

またARA News(6月7日付)によると、マンジャム・ミルフ地方でもダーイシュが、ヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、ダーイシュ戦闘員10人とムジャーヒディーン・シューラー評議会戦闘員6人が死亡した。

一方、ダイル・ザウル市ではハウィーカ地区で、「自由シリア軍」が軍と交戦、軍が同地区を砲撃した。

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ラッカ県では、タッル・アブヤド市西部のカンダール村をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が襲撃したが、民主統一党人民防衛隊がこれを撃退し、ダーイシュ戦闘員1人が死亡した。

AFP, June 7, 2014、Alseraj.net, June 7, 2014、AP, June 7, 2014、ARA News, June 7, 2014、Champress, June 7, 2014、CNN, June 7, 2014、al-Hayat, June 8, 2014、Kull-na Shuraka’, June 7, 2014、al-Mada Press, June 7, 2014、Naharnet, June 7, 2014、NNA, June 7, 2014、Reuters, June 7, 2014、SANA, June 7, 2014、UPI, June 7, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年6月7日)

外務在外居住者省は声明を出し、アサド大統領が再選を果たした大統領選挙を「正統性がない」と非難したキャサリン・アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長の声明(6月5日)に関して「国家主権と内政不干渉を定めた国際法のあからさまな違反」と非難した。

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シリア人権監視団はAFP(6月8日付)に、アサド大統領の大統領選挙での当選を受け、当局がアドラー刑務所に収監されている逮捕者480人の釈放を決定したとの情報を得たと発表した。

釈放された「テロ」容疑で拘束されていた逮捕者で、女性80人が含まれており、すでに20人が釈放されたという。

AFP, June 7, 2014、AP, June 7, 2014、ARA News, June 7, 2014、Champress, June 7, 2014、al-Hayat, June 8, 2014、Kull-na Shuraka’, June 7, 2014、al-Mada Press, June 7, 2014、Naharnet, June 7, 2014、NNA, June 7, 2014、Reuters, June 7, 2014、SANA, June 7, 2014、UPI, June 7, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年6月7日)

シリア革命反体制勢力国民連立のファーイズ・サーラ氏は、シリア革命反体制勢力国民連立内でアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長を任期終了(2014年7月6日)とともに退任させようとする動きが進められているとの一部情報に関して、アラビーヤ(6月7日付)に対しこれを否定した。

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シリア革命反体制勢力国民連立は、シリアでの大統領選挙の結果への支持を表明したヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長のテレビ演説を受けて声明を出し、「ナスルッラーがシリア国民の意思を表現している…と述べた茶番じみた劇場(大統領選挙)はいかなる状況においても民主化プロセスに転じることはあり得ない」と批判した。

連立はそのうえで、ジュネーブ合意をはじめとする国際社会の合意をアサド政権に受諾させるべく圧力をかけるよう国際社会に求めるとともに、「勝つまで革命を続ける」と主張した。

 

また連立は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のシリア国民に対する犯罪行為を非難、国際社会に対し、アサド政権の暴力とともにその根絶を行うよう求めた。

AFP, June 7, 2014、Alarabia, June 7, 2014、AP, June 7, 2014、ARA News, June 7, 2014、Champress, June 7, 2014、al-Hayat, June 8, 2014、Kull-na Shuraka’, June 7, 2014、al-Mada Press, June 7, 2014、Naharnet, June 7, 2014、NNA, June 7, 2014、Reuters, June 7, 2014、SANA, June 7, 2014、UPI, June 7, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年6月6日)

スーザン・ライス米国家安全保障問題担当大統領補佐官はCNN(6月6日付)に「米国は、穏健な反体制派、そして米国がそうだと考える反体制派への支援を強化し、殺傷兵器、および非殺傷的な支援を供与する」と述べた。

ライス補佐官はまた「我々は今のところ、支援の詳細を示す立場にないが、これまで明確に述べた通り、反体制派に軍事的、非軍事的な支援を同時に行う」と付言した。

AFP, June 6, 2014、AP, June 6, 2014、ARA News, June 6, 2014、Champress, June 6, 2014、CNN, June 6, 2014、al-Hayat, June 7, 2014、Kull-na Shuraka’, June 6, 2014、al-Mada Press, June 6, 2014、Naharnet, June 6, 2014、NNA, June 6, 2014、Reuters, June 6, 2014、SANA, June 6, 2014、UPI, June 6, 2014などをもとに作成。

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イラクの動き(2014年6月6日)

マダー・プレス(6月6日付)は、ニナワ県警察の話として、モスル市でイラク軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦し、ダーイシュの迫撃によって、女性、子供を含む63人が死亡、多数が負傷したと報じた。

またニナワ県作戦司令室によると、この戦闘で軍はダーイシュ戦闘員30人を殲滅した。

殺害されたダーイシュ戦闘員のなかには、司令官のハーニー・ハリール・マトユーティー氏も含まれているという。

AFP, June 6, 2014、AP, June 6, 2014、ARA News, June 6, 2014、Champress, June 6, 2014、al-Hayat, June 7, 2014、Kull-na Shuraka’, June 6, 2014、al-Mada Press, June 6, 2014、Naharnet, June 6, 2014、NNA, June 6, 2014、Reuters, June 6, 2014、SANA, June 6, 2014、UPI, June 6, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年6月6日)

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、ムスタファー・カスィール・アーミリー師追悼式典でテレビ演説を行い、大統領空位をシーア派勢力が望み、ターイフ合意に基づく「トロイカ体制」の権力分有を反故にしようとしているとの一部非難を否定した。

ナスルッラー書記長はまた演説のなかでシリアでの大統領選挙について触れ、「シリアにおける政治的解決がアサド大統領とともに始まり、彼とともに終わるということを、反体制勢力、諸外国、そして愛国的野党に示している。7年の任期を有する大統領がいる。解決を望む者は彼と議論せねばならない」と述べた。

ナスルッラー書記長はそのうえですべての武装集団に対して「政治的出口を検討するため…和解と対話に向かう」よう呼びかけた。

AFP, June 6, 2014、AP, June 6, 2014、ARA News, June 6, 2014、Champress, June 6, 2014、al-Hayat, June 7, 2014、Kull-na Shuraka’, June 6, 2014、al-Mada Press, June 6, 2014、Naharnet, June 6, 2014、NNA, June 6, 2014、Reuters, June 6, 2014、SANA, June 6, 2014、UPI, June 6, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年6月6日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ハーブール川西岸のハリージャ町で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦の末、同町を制圧した。

ダーイシュは4月30日から同町を占拠していたという。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ムライハ市各所を軍が空爆、また同市およびその周辺を地対地ミサイルで攻撃した。

また軍は、ドゥーマー市各所、ジスリーン町周辺、アルバイン市各所を空爆した。

これに関して、『ハヤート』(6月7日付)は、軍消息筋の話として、軍がジスリーン町、アルバイン市とムライハ市の間の反体制武装集団の通信を遮断、反体制武装集団が同地域における残された拠点であるダーライヤー市、ジスリーン町などに逃走し、ムライハ市が数日中に陥落するだろう、と報じた。

一方、SANA(6月6日付)によると、ダーライヤー市、ムライハ市北部、ザバディーン町、ナシャービーヤ農場、ザマルカー町、アーリヤ農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線のヨルダン人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アブティーン村などを軍が砲撃、また軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員は、アッザーン山周辺、ハーン・トゥーマーン村、アレッポ中央刑務所近郊などで、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(6月6日付)によると、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ムスリミーヤ村、ワディーヒー村、マンスーラ村、アターリブ市、マーリア市、アナダーン市、ハーディル村、フライターン市、ファーフィーン村、バーシュカウィー村、カフルフーム村、タッル・リフアト市、カフルハムラ村、ウワイジャ地区、アブティーン村、ダフラト・アブドゥラッブフ地区、ハンダラート・キャンプ、アレッポ市インザーラート地区、ハナーヌー地区、サーフール地区、アシュラフィーヤ地区、ブスターン・バーシャー地区、サラーフッディーン地区、ラーシディーン地区、アンサーリー地区、シャイフ・サイード地区、バーブ・ナスル地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、軍がナブア・ムッル村のジハード主義武装集団の拠点複数カ所を砲撃、またタッラー村・カフリーヤ村間で、シャームの民のヌスラ戦線などと交戦した。

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ヒムス県では、SANA(6月6日付)によると、キースィーン村、ブルジュ・カーイー村、東サラーム村、ウンク・ハワー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(6月6日付)によると、タッフ村、サムリーン村、ヤードゥーダ村、ズィムリーン村、ダルアー市キルク地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(6月6日付)によると、サムリーン村、バシュラームーン村、サルマーニーヤ村、アルバイーン山、バッズィー農場、ラーミー村、カフルシャラーヤー村、バルーマー農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(6月6日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, June 6, 2014、AP, June 6, 2014、ARA News, June 6, 2014、Champress, June 6, 2014、al-Hayat, June 7, 2014、Kull-na Shuraka’, June 6, 2014、al-Mada Press, June 6, 2014、Naharnet, June 6, 2014、NNA, June 6, 2014、Reuters, June 6, 2014、SANA, June 6, 2014、UPI, June 6, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア反体制勢力の動き(2014年6月6日)

シリア革命反体制勢力国民連立のハイサム・マーリフ法務委員会委員長はフェイスブックで、「連立に代わる国民的な連合体がまもなく登場し、現地でより大きな影響力を行使することになろう」と綴り、連立の発展的解消を示唆した。

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イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)バラカ州(ハサカ県)のアミールは声明を出し、ハサカ県のシャンマル部族の民兵組織「カラーマ軍」が民主統一党「人民防衛隊と同盟を結んだ」と非難、「シャンマル部族の戦闘員によって結成されたカラーマ軍に対してすべての武器をもって戦う」と宣言した。

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自由シリア軍の創設者であるリヤード・アスアド大佐はビデオ声明を出し、武装集団の統合とダマスカスでの戦いの開始を呼びかけた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、当局に投降したヒムス市の反体制武装集団戦闘員80人以上がダマスカス県の治安機関本部に移送され、うち約20人が処刑されたと主張した。

AFP, June 6, 2014、AP, June 6, 2014、ARA News, June 6, 2014、Champress, June 6, 2014、al-Hayat, June 7, 2014、Kull-na Shuraka’, June 6, 2014、al-Mada Press, June 6, 2014、Naharnet, June 6, 2014、NNA, June 6, 2014、Reuters, June 6, 2014、SANA, June 6, 2014、UPI, June 6, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

諸外国の動き(2014年6月5日)

ベルギーのブリュッセルで開かれていた主要7カ国(G7)首脳会議は共同声明を発表して閉幕した。

『読売新聞』(6月6日付朝刊)によると、同声明でのシリアに関する文言(要旨)は以下の通り:

「16万人以上を殺害し、930万人を人道支援が必要な状況に置いたアサド政権の残虐性を強く非難する。6月3日の偽りの大統領選挙を非難する。シリアにおいて、アサドに未来はない。統一された民主的なシリアというビジョンに基づき、完全な行政権を執行し、相互の同意により合意される移行期統治機関を求めるジュネーブ合意を支持する。

シリア政府による国際人道法、人権侵害、無差別砲撃・空爆を強く非難する。過激派組織も重大な人権侵害を犯している証拠がある。侵害に責任を有する人々は追究されねばならない。国際法を順守するというシリア革命反体制勢力国民連立、自由シリア軍(参謀委員会)の約束を歓迎する。シリアで行われている深刻な犯罪行為に関し、国際刑事裁判所への付託を承認し、説明責任を求める国連安保理決議案に反対するロシアと中国の拒否権行使の決定に遺憾の意を表明する。

シリアからの難民流入に耐えている周辺諸国への支援を決意し、人道支援に関する国連安保理決議を履行できていないことを遺憾に思う。すべての紛争当事者に、必要なすべての人々に対する支援を認めるよう要請し、国連安保理によるさらなる緊急行動を支持する。

国境を横断する支援を含め、人道支援を主体に支援を行う。国際社会に、シリア・周辺諸国向けの国連アピールの巨額の資金ニーズを満たすことを求める。シリアに流入している外国人戦闘員による脅威に対処するための努力を強化する。

化学物質の度重なる使用疑惑を深く懸念し、シリアにおけるすべての当事者に、化学兵器禁止機関の調査団に全面協力するよう求める。シリアに廃棄に向けた残りの化学兵器の速やかな搬出を確保するため、国連安保理決議、OPCW執行理事会決定、化学兵器禁止条約における義務を順守するとともに、直ちに製造施設を破壊し、OPCWへの申告に関するすべての質問に回答するよう求める。

AFP, June 5, 2014、AP, June 5, 2014、ARA News, June 5, 2014、Champress, June 5, 2014、al-Hayat, June 6, 2014、Kull-na Shuraka’, June 5, 2014、al-Mada Press, June 5, 2014、Naharnet, June 5, 2014、NNA, June 5, 2014、Reuters, June 5, 2014、SANA, June 5, 2014、UPI, June 5, 2014などをもとに作成。