シリア国内の暴力(2014年5月8日)

ヒムス県では、『ハヤート』(5月9日付)などによると、反体制武装集団が退去したヒムス市旧市街の一部にシリア軍が展開した。

シリア軍は、旧市街中心に位置する時計広場にシリア国旗を掲げ、反体制武装集団の退去を祝う祝典のなか、シュクリー・クーワトリー通りを行軍した。

SANA News, May 7, 2014
SANA News, May 7, 2014
SANA News, May 7, 2014
SANA News, May 7, 2014

タラール・バラーズィー県知事は、ロイター通信(5月8日付)に対し、反体制武装集団とその家族は7日に2度、8日に1度の合わせて3度に分けてヒムス市旧市街から退去し、7日には約200人の戦闘員が、8日には約500人が退去したと述べた。

またバラーズィー県知事は、AFP(5月8日付)に対して、ヒムス市旧市街から退去した反体制武装集団戦闘員の数が980人に達する一方、300~400人が市内にとどまっているものと思われると述べた。

その後、バラーズィー県知事は、軍部隊および記者団らとヒムス市旧市街のシュクリー・クーワトリー通りを視察し、SANA(5月8日付)などに対し、ヒムス市旧市街からの武装集団退去が完了し、国民和解が実現したと述べた。

一方、SANA(5月8日付)によると、タドムル市とダマスカス郊外県サブア・ビヤール区(砂漠地帯)を結ぶ街道、カフルラーハー市、タッル・ザハブ町、ハリージャ村、ラッフーム村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

アレッポ県では、フェイスブックページ「バッシャール・アサドに対するシリア革命」などによると、イスラーム戦線がアレッポ市旧市街のカールトゥーン・ホテルを爆破し、軍兵士約50人(シリア人権監視団によると死者数は少なくとも14人)を殺害、またイスラーム戦線は、ホテルおよび周辺の建物が爆発で破壊される映像多数をインターネット上に公開した。

同フェイスブックページによると、この爆破攻撃は「ヒムス市住民への報復」だという。

カールトゥーン・ホテルは軍が拠点として使用していた。

AFP(5月8日付)によると、爆発はホテル地下に掘られたトンネルに仕掛けられた爆弾によるもので、『ハヤート』(5月9日付)によると、爆発直後、ホテル周辺で軍と反体制武装集団が交戦した。

また、シリア人権監視団によると、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ハーン・アサル村、アレッポ中央刑務所周辺、カフルハムラ村、アレッポ市、シャイフ・マクスード地区、シャイフ・ターハー地区、アーミリーヤ地区、ライラムーン地区で、軍とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦、軍が砲撃を行った。

一方、SANA(5月8日付)によると、シャイフ・ナッジャール市・ブライジュ村交差点、シャイフ・ナッジャール市、ハーン・アサル村、アッザーン村、アレッポ中央刑務所周辺、カフルハムラ村、アレッポ市ライラムーン地区、シャイフ・サイード地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、『ハヤート』(5月9日付)によると、反体制武装集団がカフターニーヤ市を軍との交戦の末に制圧した。

これに関して、シリア人権監視団は、ジハード主義武装集団が進軍し、カフターニーヤ市周辺、クナイトラ市に通じる通行所周辺、ラワーディー検問所、ハミーディーヤ検問所で軍と交戦したと発表した。

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ダイル・ザウル県では、マサール・プレス(5月8日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がタービヤ村東部のCONOCOガス工場を制圧した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(5月8日付)によると、ダイル・アサーフィール市郊外、ザバディーン市郊外、アーリヤ農場、ハラスター市警察病院、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ・キャンプおよびその周辺、ドゥマイル市東部、ルハイバ市近郊、ジャイルード市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イエメン人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(5月8日付)によると、ナワー市周辺、タイバ町、アブー・ウスマーン農場周辺、サムリーン村、ヤードゥーダ村・アトマーン村街道、ブスラー・シャーム市、ムサイフラ町、ヌアイマ村、ザアタル丘近郊で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 8, 2014、AP, May 8, 2014、ARA News, May 8, 2014、Champress, May 8, 2014、al-Hayat, May 9, 2014、Iraqinews.com, May 8, 2014、Kull-na Shuraka’, May 8, 2014、Masar Press Agency, May 8, 2014、Naharnet, May 8, 2014、NNA, May 8, 2014、Reuters, May 8, 2014、SANA, May 8, 2014、UPI, May 8, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月8日)

SANA News, May 7, 2014
SANA News, May 7, 2014

外務在外居住者省は国連安保理議長、事務総長宛てに書簡を送り、アレッポ市旧市街のカールトゥーン・ホテルに対する爆破攻撃をイスラーム戦線による犯行と報告、安保理に同組織を国際テロ組織として認定するよう要請した。

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SANA(5月8日付)によると、タルトゥース市コルニーシュ地区で、医師組合、歯科医師組合、薬学士組合、技師組合のタルトゥース支部が、軍による「テロとの戦い」と大統領選挙実施への支持を訴えるデモ集会を開催し、組合員ら多数が参加し、アサド大統領への支持を表明した。

デモ集会にはバアス党タルトゥース支部幹部らも参加した。

またタルトゥース県シャイフ・バドル市、バーニヤース市石油精製社でも、市民らが同様のデモ集会を行い、アサド大統領への支持を表明した。

AFP, May 8, 2014、AP, May 8, 2014、ARA News, May 8, 2014、Champress, May 8, 2014、al-Hayat, May 9, 2014、Iraqinews.com, May 8, 2014、Kull-na Shuraka’, May 8, 2014、Naharnet, May 8, 2014、NNA, May 8, 2014、Reuters, May 8, 2014、SANA, May 8, 2014、UPI, May 8, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年5月8日)

ジハード・フィー・サビール・アッラー旅団が声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によるラッカ市でのSNN特派員(ムウタッズ・ビッラー・イスマーイール氏)処刑(5日)に関して、報復を行うと宣言した。

ARA News(5月8日付)が伝えた。

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米国を訪問中のシリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長ら一行は、ワシントンDCで、ウェンディー・シャーマン国務省政務担当次官、ジョン・マケイン上院議員(共和党)、カール・レヴィン上院議員(民主党)、ステニー・ホイヤー下院議員(民主党)、エリック・カントゥール下院議員(共和党)らと相次いで会談した。

連立メンバーのムンズィル・アークビーク氏によると、会談において、ジャルバー議長らはシャーマン次官から「我々はあなた方とともにある。我々はあなた方を支援したい。我々は、シリアの未来がアサドではなく、シリア国民の手にあるということを知っている」との言葉を受けたという。

またジャルバー議長らと会談した上下両院議員は、自由シリア軍参謀委員会のアブドゥルイラーフ・バシール参謀長との意見交換を争うように求めてきた、という。

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その後、のシリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長ら一行は、ジョン・ケリー国務長官と会談した。

『ハヤート』(5月10日付)が伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ首班を団長とする移行期政府使節団がカタールを訪問した。

使節団には、トゥウマ首班のほか、イブラーヒーム・ミールー財務経済大臣らが参加し、両者の協力関係について協議した。

ARA News(5月8日付)が伝えた。

AFP, May 8, 2014、AP, May 8, 2014、ARA News, May 8, 2014、Champress, May 8, 2014、al-Hayat, May 9, 2014、May 10, 2014、Iraqinews.com, May 8, 2014、Kull-na Shuraka’, May 8, 2014、Naharnet, May 8, 2014、NNA, May 8, 2014、Reuters, May 8, 2014、SANA, May 8, 2014、UPI, May 8, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年5月7日)

国連安保理事会は、大量破壊兵器の拡散防止を定めた安保理決議第1540号(2004年)の遵守などをもとめる議長声明を採択した(http://www.un.org/News/Press/docs//2014/sc11382.doc.htm)。

『ハヤート』(5月9日付)によると、会合では、サウジアラビアのアブドゥッラ・ムアッリミー国連代表大使が、シリアでの化学兵器廃棄プロセスをアサド政権が遵守していないと批判、懸念を表明した。

一方、シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表は、シリア国内において西側諸国や周辺諸国の支援を受けた「テロ組織」が民間人や軍に対して再三にわたって化学兵器を使用していると非難した。

al-Hayat, May 9, 2014などをもとに作成。

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イラクの動き(2014年5月7日)

イラキー・ニュース(5月7日付)によると、アンバール県西部にあるヒート市の病院の入り口で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が自爆攻撃を行い、治安部隊隊員9人が死亡した。

AFP, May 7, 2014、AP, May 7, 2014、ARA News, May 7, 2014、Champress, May 7, 2014、al-Hayat, May 8, 2014、Iraqinews.com, May 7, 2014、Kull-na Shuraka’, May 7, 2014、Naharnet, May 7, 2014、NNA, May 7, 2014、Reuters, May 7, 2014、SANA, May 7, 2014、UPI, May 7, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年5月7日)

ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、大統領選挙(第2回投票)のための臨時会が定足数に達しなかったことを受け、会合を5月15日に延期すると決定した。

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レバノン・カターイブ党最高党首のアミーン・ジュマイイル元大統領と自由国民潮流代表のミシェル・アウン議員(元国軍司令官)が会談し、大統領選挙への対応について協議した。

ナハールネット(5月7日付)によると、両者は、5月25日のミシェル・スライマーン大統領任期終了までに国会で投票を行うことが重要だとの点で意見が一致、「憲政上の真空」発生への懸念を表明した。

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サジュアーン・カッズィー労働大臣(レバノン・カターイブ党)は、アミーン・ジュマイイル元大統領の大統領選挙への立候補に関して、「国民議会での投票のための臨時会が開催される目処が立つまで、ジュマイイル氏が立候補表明を延期した」と述べた。

ナハールネット(5月7日付)が伝えた。

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クウェート紙『アンバー』(5月7日付)は、マロン派のビシャーラ・ラーイー総大司教がミシェル・スライマーン大統領の任期延長を提案したとの『アフバール』(6日付)報道に関して、総大司教がこれを否定している、と報じた。

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NNA(5月7日付)によると、ベカーア県バアルベック軍アイン・ジャウザ村にロケット砲弾が着弾した。

この砲撃に関して、バアルベック・スンナ派自由人旅団が声明を出し、「トゥファイル村郊外へのアサド政権による砲撃への報復」と述べ、犯行を認めた。

AFP, May 7, 2014、al-Anba’, May 7, 2014、AP, May 7, 2014、ARA News, May 7, 2014、Champress, May 7, 2014、al-Hayat, May 8, 2014、Iraqinews.com, May 7, 2014、Kull-na Shuraka’, May 7, 2014、Naharnet, May 7, 2014、NNA, May 7, 2014、Reuters, May 7, 2014、SANA, May 7, 2014、UPI, May 7, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年5月7日)

『ハヤート』(5月8日付)などによると、ヒムス市旧市街の「停戦合意」が発効し、反体制武装集団戦闘員がシリア政府の用意したバスなどに乗って、ヒムス県北部に向かって退去した。

ARA News, May 7, 2014
ARA News, May 7, 2014

シリア政府との交渉に参加した反体制活動家の一人アブー・ハーリス・ハーリディー氏やAFP(5月7日付)に、午前10時頃、民間人、負傷した戦闘員など約120人を乗せたバス3台がヒムス市旧市街を出発し、ダール・カビーラ村に向かったと述べた。

シリア人権監視団によると、ヒムス市旧市街を退去した「自由シリア軍」およびジハード主義武装集団の戦闘員第一陣の数は400人に上り、引き続き1,200人以上の戦闘員とその家族が退去を予定しているという。

一方、ヒムス市旧市街からの退去の「見返り」として反体制武装集団が予定しているシリア軍兵士、民間人らの釈放、アレッポ市ヌッブル市、ザフラー町への人道支援物資搬入許可に関して、ロイター通信(5月7日付)は、活動家からの情報として、反体制武装集団が釈放する捕虜らのなかに、ロシア人1人とイラン人多数が含まれていると報じた。

またシリア人権監視団は、「停戦合意」に従って、反体制武装集団がアレッポ県やラタキア県で拉致した捕虜45人を釈放したとしたうえで、そのなかに、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が2013年8月にラタキア県北部の農村で拉致した子供12人と女性3人の合わせて15人(アラウィー派)が含まれていると発表した。

なお同監視団によると、ヌッブル市、ザフラー町への人道支援物資の搬入は確認されていないという。

関連情報:https://syriaarabspring.info/wp/?p=7685https://syriaarabspring.info/wp/?p=7878https://syriaarabspring.info/wp/?p=7894https://syriaarabspring.info/wp/?p=7935

一方、SANA(5月7日付)によると、アブー・アラーヤー村、ダール・カビーラ村、フーシュ・ハッジュー村、アイドゥーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市旧市街からの反体制武装集団の退去を受けるかたちで、アレッポ市シャッアール地区でデモが発生し、シャームの民のヌスラ戦線への支持を訴えた。

デモ参加者は「アッラーの他に神なし、バッシャールはアッラーの敵を愛する愛するアッラーの敵だ」とのスローガンを連呼し、ヌスラ戦線の黒旗、「国民和解を地獄に落ちろ」などと書かれたプラガードを掲げたという。

一方、SANA(5月7日付)によると、アレッポ市ラームーサ地区、ライラムーン地区、ジャンドゥール交差点、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、カフルハムラ村、フライターン市、アナダーン市、ダーラト・イッザ市、ハーン・アサル村、ハンダラート・キャンプ、アレッポ中央刑務所周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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Kull-na Shuraka', May 7, 2014
Kull-na Shuraka’, May 7, 2014

ダルアー県では、「アッラーは偉大なり」の戦い」に参加する「自由シリア軍」(参謀委員会)南部戦線のハムザ師団が、声明を出し、大ムタウワク丘陵、小ムタウワク丘陵、ヒルバト・ファーディー村を制圧したと発表した。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(5月7日付)によると、ジュダイド・アカイダート村、スブハ村、ダフラ村、ジュダイド・バッカーラ村で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が住民約20人を処刑した。

シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線、自由シリア軍の戦闘員を家族に持つというのが処刑の理由だという。

また、シリア人権監視団によると、ジュダイド・バッカーラ村およびジュダイド・タービヤ村をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が襲撃、シャームの民のヌスラ戦線などと交戦の末、ジュダイド・バッカーラ村全土とジュダイド・タービヤ村の一部を制圧した。

この戦闘でヌスラ戦線側の戦闘員20人が死亡したという。

このほか、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市ラサーダ地区で郡とジハード主義武装集団が交戦した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(5月7日付)が信頼できる複数の消息筋の話として、サイイダ・ザイナブ町で、イラン人シーア派民兵のフサイン大隊のメンバーが、武装したアラウィー派青年(人民諸委員会)と争いになり、双方の発砲により複数人が負傷した、と報じた。

一方、SANA(5月7日付)によると、ムライハ市およびその周辺、アーリヤ農場、ドゥマイル市郊外、アウジャーン農場、ジャイルード市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(5月7日付)によると、サラーキブ市、マアッラト・ヌウマーン市、アブー・ズフール町、タッル・サラムー村、ジュッブ・アフマル村、ジャドラーヤー村、ラーミー村、マルイヤーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(5月7日付)によると、ダルアー市郵便局、スワイダーン通り、ヨルダン通り、ミスリー交差点東部、旧税関地区、ジャバーブジャ地区、サムリーン村などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、ARA News(5月7日付)によると、タッル・アブヤド市南部のビール・タマフ村をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が襲撃し、村の若者ほぼ全員を拘束した。

AFP, May 7, 2014、AP, May 7, 2014、ARA News, May 7, 2014、Champress, May 7, 2014、al-Hayat, May 8, 2014、Iraqinews.com, May 7, 2014、Kull-na Shuraka’, May 7, 2014、Naharnet, May 7, 2014、NNA, May 7, 2014、Reuters, May 7, 2014、SANA, May 7, 2014、UPI, May 7, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月7日)

SANA(5月7日付)によると、アサド大統領は、「国民和解」に貢献するダマスカス郊外県の名士らと会談した。

SANA News, May 7, 2014
SANA News, May 7, 2014

会談で、アサド大統領は、シリア全土での国民和解プロセスの推進継続を支援する意向を示したという。

AFP, May 7, 2014、AP, May 7, 2014、ARA News, May 7, 2014、Champress, May 7, 2014、al-Hayat, May 8, 2014、Iraqinews.com, May 7, 2014、Kull-na Shuraka’, May 7, 2014、Naharnet, May 7, 2014、NNA, May 7, 2014、Reuters, May 7, 2014、SANA, May 7, 2014、UPI, May 7, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年5月7日)

米国を訪問中のシリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長はUSIPで講演を行った。

講演のなかでジャルバー議長は、シリアの紛争が「シリア国民の能力を越えた」としたうえで、「アサド政権は、国民にスカッド、化学兵器、樽爆弾、拷問房を使用する北朝鮮に近い」と批判した。

また訪米の目的が「米国世論に我々が抱える問題を理解してもらう」ことにあるとしたうえで、「我々はテロリストでも傭兵でもない」と訴えた。

そして「ジュネーブ会議頓挫後の政治的解決を再生」するべきだと強調、そのために「現地のパワー・バランスを変えるための抑止的・効果的な兵器が欲しい」と訴えた。

「自由シリア軍」の活動については、アル=カーイダの系譜を汲む「ダーイシュ(イラク・シャーム・イスラーム国)というガンと戦っている」と主張する一方、「アサド政権はダーイシュと協力しており、米国民はアサド政権がアル=カーイダをイラクに輸出してきたことを知っているはずだ」と断じた。

ジャルバー議長はさらに「アル=カーイダのテロに加えて、ヒズブッラーという名のテロ集団がおり、イランによって支援され、シリア人を殺戮している」としたうえで、アサド政権が「ベイルート空港とイラク領空を経由し、イランから武器を受け取っている」と非難した。

他方、ダーイシュと同じくアル=カーイダの系譜を汲むシャームの民のヌスラ戦線については、「アル=カーイダの思想を拒否し、承認しない」としつつ、「ダーイシュはアサド政権と戦っていないが、ヌスラは戦っている」と付言した。

6月3日に投票が予定されている大統領選挙に関しては「今後数年間も殺戮のライセンスをアサドに与えることになる」と述べ、拒否の姿勢を示した。

AFP, May 7, 2014、AP, May 7, 2014、ARA News, May 7, 2014、Champress, May 7, 2014、al-Hayat, May 8, 2014、Iraqinews.com, May 7, 2014、Kull-na Shuraka’, May 7, 2014、Naharnet, May 7, 2014、NNA, May 7, 2014、Reuters, May 7, 2014、SANA, May 7, 2014、UPI, May 7, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月7日)

最高憲法裁判所のマージド・フドラ報道官は、5月5日から7日にかけての3日間で、立候補届を却下された立候補者21人のうち6人から異議申立書の提出があったと発表した。

異議申立を行ったのはアフマド・アリー・クサイア氏、アリー・ハサン・ハサン氏、バシール・ムハンマド・バラフ氏、サミール・ミーハーイール・ムーサー氏、サミール・アフマド・マアッラー氏。

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SANA News, May 7, 2014
SANA News, May 7, 2014

SANA(5月7日付)によると、ダルアー県イズラア市で、軍による「テロとの戦い」と大統領選挙実施支持を訴えるデモが行われ、市民数千人が参加し、アサド大統領への支持を訴えた。

 

AFP, May 7, 2014、AP, May 7, 2014、ARA News, May 7, 2014、Champress, May 7, 2014、al-Hayat, May 8, 2014、Iraqinews.com, May 7, 2014、Kull-na Shuraka’, May 7, 2014、Naharnet, May 7, 2014、NNA, May 7, 2014、Reuters, May 7, 2014、SANA, May 7, 2014、UPI, May 7, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年5月6日追記)

ダルアー県東部地区シャリーア執行委員会は、シャームの民のヌスラ戦線によって逮捕され、公判で無罪放免となったシリア南部戦線のアフマド・ファフド・ニウマ大佐の証言ビデオ(https://www.youtube.com/watch?v=U6VW3tCu2uc)を公開したと発表した。

Youtube, May 6, 2014
Youtube, May 6, 2014

証言ビデオのなかで、ニウマ大佐は、ダルアー県ヒルバト・ガザーラ町を政府軍に明け渡したとの容疑に関して、ヤルムーク旅団(自由シリア軍)のバッシャール・ズウビー氏やヤースィル・アッブード氏がシャームの民のヌスラ戦線とともに、同市の攻防戦に参加した際、ニウマ大佐に対して兵站支援を要請、ニウマ大佐がこれを拒否すると、ズウビー氏に「出て行け。あとは私がやる」と告げられ、ヤルムーク旅団などに代わって同市から撤退したと主張した。

ヤルムーク旅団などへの兵站支援を拒否した理由に関して、ニウマ大佐は、「支援国がイスラーム主義者の計画の成功を望んでおらず、現地にイスラーム勢力がいることを望んでいない」からだと述べているという。

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ARA News(5月6日付)は、西クルディスタン移行期民政局(ジャズィーラ地区)アサーイシュが、ハサカ県カーミシュリー市内の各所に広告を貼り、市民にアサーイシュの治安維持活動への協力を求めていると報じ、その写真を掲載した。

ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014

 

ARA News, May 6, 2014、al-Hayat, May 8, 2014などをもとに作成。

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イラクの動き(2014年5月6日)

イラキー・ニュース(5月6日付)によると、アンバール県でイラク軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員3人を殺害した。

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イラキー・ニュース(5月6日付)によると、バービル県北部のイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)拠点をイラク空軍が空爆した。

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イラキー・ニュース(5月6日付)は、ディヤーラー県知事の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がディヤーラー県カラタバ地方の農地を焼き討ったと報じた。

AFP, May 6, 2014、AP, May 6, 2014、ARA News, May 6, 2014、Champress, May 6, 2014、al-Hayat, May 7, 2014、Iraqinews.com, May 6, 2014、Kull-na Shuraka’, May 6, 2014、Naharnet, May 6, 2014、NNA, May 6, 2014、Reuters, May 6, 2014、SANA, May 6, 2014、UPI, May 6, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年5月6日)

『アフバール』(5月6日付)は、マロン派のビシャーラ・ラーイー総大司教が先週、ムスタクバル潮流代表のサアド・ハリーリー元首相(サウジに事実上亡命)に、大統領選出が困難な場合、ミシェル・スライマーン大統領(5月25日に任期終了)の任期を1年間延長することを提案したと報じた。

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NNA(5月6日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のワーディー・フスン地区で、シャームの民のヌスラ戦線がシリア人避難民のキャンプを襲撃し、カーラ村在住のシリア人4人を誘拐した。

AFP, May 6, 2014、al-Akhbar, May 6, 2014、AP, May 6, 2014、ARA News, May 6, 2014、Champress, May 6, 2014、al-Hayat, May 7, 2014、Iraqinews.com, May 6, 2014、Kull-na Shuraka’, May 6, 2014、Naharnet, May 6, 2014、NNA, May 6, 2014、Reuters, May 6, 2014、SANA, May 6, 2014、UPI, May 6, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年5月6日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市旧市街での「停戦合意」の発効が1日遅れ、7日に延期になった。

同監視団によると、「停戦合意」に向けた協議は、NGOや国連の仲介のもとに行われたという。

これに関して、タラール・バラーズィー県知事はマナール(5月6日付)に、反体制武装集団の撤退に向けた調整作業に若干の時間を要することを明らかにしうえで、「関係正常化と和解と武装集団退去への前向きな措置を実現するためにふさわしい状況」としつつ、「我々はまだ日程を確定していない」と付言した。

一方、SANA(5月6日付)によると、ハルジャ村、アルシューナ村、カフルラーハー市、ラスタン市、ダール・カビーラ村などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、イスラーム戦線、革命の盾委員会がマアッラト・ヌウマーン市郊外のサハーバ検問所の地下にトンネルを堀り、爆弾を爆破し、シリア軍の士官2人を含む30人を爆殺した。

地下トンネルは全長200メートル以上に達し、サハーバ検問所はアブー・ズフール軍事基地の防衛戦の一端を担っているという。

またジハード主義武装集団はワーディー・ダイフ軍事基地の軍戦車を熱誘導式ミサイルで攻撃、破壊したという。

これに対して、軍は、アイン・ラールーズ村、アブー・ズフール町、マアッラト・ヌウマーン市東部のハマー航空基地を砲撃した。

一方、SANA(5月6日付)によると、アルバイーン山周辺、マアッラト・ヌウマーン市、タッル・サラムー村、ウンム・ジャリーン村、カルア・ガザール村、フータ村、フマイマート・ダービル村、マジャース村、アブー・ズフール町、フバイト村、アイン・ラールーズ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(5月6日付)によると、アトマーン村、ナワー市、シャイフ・サイード村、タッル・アシーラ周辺、ヌアイマ村、ダルアー市各所(ミスリー交差点など)などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シャームの民のヌスラ戦線はツイッターを通じて声明を出し、ブスラー・シャーム市のアミール、アリー・フサイン・ヌアイミー氏(アブー・フサイン)と妻が5日深夜から6日未明にかけて暗殺(車で移動中に爆殺)されたと発表した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ハイダリーヤ地区、シャッアール地区、インザーラート地区、アナダーン市を軍が「樽爆弾」などで空爆する一方、空軍情報部周辺(ザフラー地区)で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団(パレスチナ人民兵)が、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

また戦闘は、シャイフ・ナッジャール市、ブライジュ交差点、アレッポ中央刑務所周辺でも行われた。

一方、SANA(5月6日付)によると、シャイフ・ナッジャール市・ブライジュ村交差点、アズィーザ村、マーリア市、アレッポ市ライラムーン地区、カースティールー地区、ラーシディーン地区などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ムハージリーン区、マッザ区、カッサーア地区、ザバダーニー地区に迫撃砲弾複数発が着弾する一方、ジャウバル区を軍が砲撃・空爆した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯を軍が砲撃、またムライハ市およびその周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(5月6日付)によると、ムライハ市および同市郊外、アーリヤ農場、ドゥマイル市郊外、ルハイバ市近郊で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ジャワーディーヤ村にあるシリア・クルディスタン民主党の事務所を武装した何者かが襲撃、またハサカ市では国防隊員1人が何者かに殺害された。

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ラタキア県では、SANA(5月6日付)によると、カサブ町郊外のディブサ村、ズワイク村、カスブ村、シュマイサ村、サーキヤト・カルト村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、山地自由人大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 6, 2014、AP, May 6, 2014、ARA News, May 6, 2014、Champress, May 6, 2014、al-Hayat, May 7, 2014、Iraqinews.com, May 6, 2014、Kull-na Shuraka’, May 6, 2014、Qanat al-Manar, May 6, 2014、Naharnet, May 6, 2014、NNA, May 6, 2014、Reuters, May 6, 2014、SANA, May 6, 2014、UPI, May 6, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月6日)

アサド大統領とアスマー・アフラス夫人は、殉教者記念日に合わせて慰霊式典を主催し、戦死者を家族に持つ子供を招待し、懇談した。

SANA, May 6, 2014
SANA, May 6, 2014

SANA, May 6, 2014
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SANA, May 6, 2014
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SANA, May 6, 2014
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SANA, May 6, 2014
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SANA, May 6, 2014
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SANA(5月6日付)によると、殉教者記念日に合わせて、軍武装部隊が戦死者慰霊式典を行ったと報じた。

AFP, May 6, 2014、AP, May 6, 2014、ARA News, May 6, 2014、Champress, May 6, 2014、al-Hayat, May 7, 2014、Iraqinews.com, May 6, 2014、Kull-na Shuraka’, May 6, 2014、Naharnet, May 6, 2014、NNA, May 6, 2014、Reuters, May 6, 2014、SANA, May 6, 2014、UPI, May 6, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年5月6日)

クッルナー・シュラカー(5月6日付)は、5月5日の「自由シリア軍」のドゥーマー市の司令官アドナーン・ハビーヤ氏暗殺に関して、親政権の民兵「カーディシュ」がフェイスブックを通じて犯行声明を出した、と報じた。

「カーディシュ」(قادش)は「治安人民支援部隊」(قوات الأمن والدعم الشعبي)の略。

AFP, May 6, 2014、AP, May 6, 2014、ARA News, May 6, 2014、Champress, May 6, 2014、al-Hayat, May 7, 2014、Iraqinews.com, May 6, 2014、Kull-na Shuraka’, May 6, 2014、Naharnet, May 6, 2014、NNA, May 6, 2014、Reuters, May 6, 2014、SANA, May 6, 2014、UPI, May 6, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月6日)

6月3日に投票が予定されている大統領選挙に立候補を届け出ていたというムハンマド・ハサン・カナアーン大佐を名乗る人物が、ダルアー県で活動すると思われる反体制武装集団がアップしたビデオ映像(http://www.youtube.com/watch?v=jwGurNWdqI4)を通じて、立候補に至る経緯を証言した。

このビデオ映像はユーチューブを通じて公開され、冒頭、軍服を着た3人が登場、うち1人が「タバールク・ラフマーン旅団がシリア・アラブ大統領立候補者の一人を逮捕した」と述べ、カナアーン大佐を名乗る人物に証言を求めた。

カナアーン大佐を名乗る人物は、自身の氏名、階級を述べたうえで、ダマスカス・ダルアー国際幹線道路で「自由シリア軍」のパトロール隊に逮捕されたと明らし、「脅迫され、立候補を強要された」と証言した

カナアーン大佐は、最高憲法裁判所に立候補届を提出した24人の立候補者のなかには含まれていない。

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シリア民族社会党インティファーダ派党首のアリー・ハイダル国民和解問題担当国務大臣はダマスカスで記者会見を開き、6月3日に投票が予定されている大統領選挙に関して、「立候補者を精査した結果、党はアサド大統領を支持する(ことを決定した)…。アサド大統領の立候補はシリア国民としての義務、そして権利であり、いかなる外国勢力も、誰に立候補の資格があり、誰にないのかといったことに介入することは許されない」と述べた。

そのうえで、ハイダル国務大臣は「大統領信任投票をめぐる立場をめぐる相違、さらにはこの問題をめぐる解釈の違い」ゆえ、変革解放人民戦線からの脱退を宣言した。

SANA(5月6日付)が伝えた。

なお、シリア民族社会党インティファーダ派が属していた与党連合の一つである変革解放人民戦線からは、人民意思党(カドリー・ジャミール前経済問題担当副首相、現在モスクワで事実上亡命生活)メンバーを「自称」するマーヒル・アブドゥルハフィーズ・ハッジャール人民議会議員(無所属)が立候補を表明していた。

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ウムラーン・ズウビー情報大臣は、殉教者記念日およびアラブ報道記念日に合わせて、戦死者および取材中に死亡した記者の遺族を招き、慰霊祝典を行った。

祝典でズウビー情報大臣は、6月3日に投票が予定されている大統領選挙について触れ、「大統領選挙はシリア国内で憲法に基づき行われる愛国的な選挙であり、シリア国境の外にいる誰にも関係がない。外国の誰かがこの問題、ないしは純粋に国内的国民的な問題に介入することは受け入れられない」と述べた。

慰霊祝典には、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官、ヒラール・ヒラール・バアス党シリア地域指導部副書記長、イリヤース・ムラード記者連合総裁らも参列した。

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クッルナー・シュラカー(5月6日付)は、ハサカ県カーミシュリー市で、国民和解委員会が住民にゴミ袋、掃除用具などを無料で配給し、6月3日に投票が予定されている大統領選挙でアサド大統領を支持するよう求めていると報じた。

AFP, May 6, 2014、AP, May 6, 2014、ARA News, May 6, 2014、Champress, May 6, 2014、al-Hayat, May 7, 2014、Iraqinews.com, May 6, 2014、Kull-na Shuraka’, May 6, 2014、Naharnet, May 6, 2014、NNA, May 6, 2014、Reuters, May 6, 2014、SANA, May 6, 2014、UPI, May 6, 2014などをもとに作成。

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イラクの動き(2014年5月5日)

イラキー・ニュース(5月5日付)によると、バービル県ヒッラ市北部で、軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員12人を殺害した。

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イラキー・ニュース(5月5日付)によると、アンバール県ラマーディー市南東部で軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、戦闘員5人を殺害した。

AFP, May 5, 2014、AP, May 5, 2014、ARA News, May 5, 2014、Champress, May 5, 2014、al-Hayat, May 6, 2014、Iraqinews.com, May 5, 2014、Kull-na Shuraka’, May 5, 2014、Naharnet, May 5, 2014、NNA, May 5, 2014、Reuters, May 5, 2014、SANA, May 5, 2014、UPI, May 5, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年5月5日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線がスブハ村を襲撃し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦の末、同村を制圧した。

この戦闘でヌスラ戦線戦闘員6人が死亡したという。

また、スブハ村から撤退したダーイシュはジュダイド・アカイダート村に入り、ヌスラ戦線と再び交戦、住民5人、ダーイシュ戦闘員17人が死亡した。

一方、ダーイシュはダイル・ザウル市西部のジャズラト・ブーハミード村、ジュズラト・ミーラージュ村、クブル村を襲撃し、ヌスラ戦線などジハード主義武装集団戦闘員25人以上を殺害した。

これに関連して、アラブ・西側メディアは、ブサイラ市、ブライハト村、ザッル村の住民約6万人のほぼすべてが、ダーイシュの攻撃を避けるために避難した、と伝えた。

だが、ダイル・ザウル革命諸勢力広報局は、「自由シリア軍」が住民らに対し、マヤーディーン市などへの一時避難を要請したが、ダーイシュの戦闘員を完全に殲滅し、住民はすでに帰宅していると述べ、アラブ・西側の報道を否定した。

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ダルアー県では、SMART News(5月5日付)によると、「自由シリア軍」とイスラーム主義武装集団が、ヨルダン国境に近いインヒル市近郊の大ムタウワク丘陵、小ムタウワク丘陵、ヒルバト・ファーディー村を制圧するため、「アッラーは偉大なり」の戦い」と称する作戦を開始した。

『ハヤート』(5月6日付)によると、これを受け、同地一帯で軍と、イスラーム・ムサンナー運動、ハウラーン外国人旅団、ムハージリーン・アンサール旅団、殉教者ガッサーン・トゥワイリシュ旅団、第69師団、アンサール・イスラーム戦線が交戦した。

なおイスラーム・ムサンナー運動は、これに先だって、4日にムウタッズ・ビッラー旅団とともに、シャイフ・サアド村のルバーイー検問所を制圧した。

一方、SANA(5月5日付)によると、ダルアー市各所(キャンプ地区、キルク地区、旧税関地区など)、ズバイラ村、ラスム・ダフラ村などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、軍がジャウバル区を空爆した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団およびSMART News(5月5日付)によると、軍がアレッポ市ブアイディーン地区、サーフール地区、マサーキーン・ハナーヌー地区、ジャンドゥール地区、カースティールー地区、ライラムーン地区、ウワイジャ地区、を「樽爆弾」などで空爆した。

また、ブライジュ村およびその周辺で、シャームの民の合同作戦司令室に参加する反体制武装集団およびハズム運動が軍と交戦、ハズム運動がTOW対戦車ミサイルで軍の戦車を撃破したという。

一方、SANA(5月5日付)によると、アレッポ市ライラムーン地区、アーミリーヤ地区、マイサル地区、カースティールー地区、シャイフ・サイード地区、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区周辺、アレッポ中央刑務所周辺、マーリア市、タッル・リフアト市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、ARA News(5月5日付)によると、4日にイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって制圧された丘陵地タッラト・タイヤーラ(通称「サイフィー」)を民主統一党人民防衛隊が奪還した。

この戦闘で、人民防衛隊の隊員2人が戦死したという。

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ラタキア県では、SMART News(5月5日付)によると、タシャールマー山周辺、トルクメン山(ラビーア町一帯)で、軍と反体制武装集団が交戦、また軍がカサブ町、バーシューラ村、バイダー町を砲撃した。

一方、SANA(5月5日付)によると、カサブ町郊外のザーヒヤ村、ラビーア町郊外のバルナース村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(5月5日付)によると、ムライハ市およびその周辺、アーリヤ農場、ハーン・シャイフ・キャンプおよびその周辺、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線、イスラーム旅団、ドゥーマー殉教者旅団などの外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またキスワ市郊外のザーキヤ町、タイバ町、ムカイラビーヤ市、アイン・バイダー農場では反体制武装集団の戦闘員26人が当局に投降した。

一方、ARA News(5月5日付)によると、アドラー市近郊で、軍と反体制武装集団が交戦し、「自由シリア軍」のドゥーマー市の司令官アドナーン・ハビーヤ氏が死亡した。

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イドリブ県では、SANA(5月5日付)によると、ルージュ平原、クマイナース村、ハーン・シャイフーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、パキスタン人、チェチェン人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が身柄拘束中のSNN特派員のムウダッズ・ビッラー・イブラーヒーム氏(21歳)を処刑した。

AFP, May 5, 2014、AP, May 5, 2014、ARA News, May 5, 2014、Champress, May 5, 2014、al-Hayat, May 6, 2014、Iraqinews.com, May 5, 2014、Kull-na Shuraka’, May 5, 2014、May 7, 2014、Naharnet, May 5, 2014、NNA, May 5, 2014、Reuters, May 5, 2014、SANA, May 5, 2014、SMART News, March 5, 2014、UPI, May 5, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月5日)

SANA(5月5日付)によると、アスマー・アフラス大統領夫人がダマスカスで、シリア軍と国防隊の戦死者遺族と面談し、弔意を伝えた。

SANA, May 5, 2014
SANA, May 5, 2014

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ヒムス県では、タラール・バラーズィー県知事がAFP(5月5日付)に対し、ヒムス市旧市街の「停戦合意」が48時間以内に発効するだろう、と述べたとしたうえで、同市から退去する反体制武装集団戦闘員が「タルビーサ市、ダール・カビーラ村に向かう」だろうとの見方を示した。

AFP, May 5, 2014、AP, May 5, 2014、ARA News, May 5, 2014、Champress, May 5, 2014、al-Hayat, May 6, 2014、Iraqinews.com, May 5, 2014、Kull-na Shuraka’, May 5, 2014、Naharnet, May 5, 2014、NNA, May 5, 2014、Reuters, May 5, 2014、SANA, May 5, 2014、UPI, May 5, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年5月5日)

ハウラーン地方東部シャリーア委員会は声明を出し、3日にシャームの民のヌスラ戦線が拘束した南部シリア南部戦線司令官のアフマド・ファフド・ニウマ大佐への公判を終え、同大佐を無罪放免としたと発表した。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会は声明を出し、ジュネーブ合意(2012年)に基づく政治的解決に向けた活動のありようについて協議するため、対話会合をカイロで開催し、すべての反体制勢力に同会合に出席するよう呼びかけた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長を団長とする使節団が米国ワシントンDCを訪問し、ダニエル・ルビンスタイン米シリア担当特使と会談した。

使節団には、自由シリア軍参謀委員会のアブドゥルイラーフ・バシール参謀長も同行した。

『ハヤート』(5月6日付)によると、この会談で米側は、ワシントンDCとニューヨークにあるシリア革命反体制勢力国民連立の事務所を正式な「在外公館」として承認する旨、伝えたという。

これに関して、米高官は、米国による穏健な反体制勢力支援策の一環だとしたうえで、2,700米ドルの追加支援を行うため、米議会での審議を求めていることを明らかにした。

なお「在外公館」として承認を受けた連立の事務所には「外交特権」は付与されないという。
『ハヤート』(5月6日付)によると、ルビンスタイン特使は会談で、バラク・オバマ米政権が反体制勢力への支援増強を行うと述べたが、この支援が武器供与を含むか否かについてはコメントを避けた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ヒムス市旧市街での「停戦合意」による反体制武装集団の退去に関して、「ヒムス市の革命家の英雄的行為」を讃えた。

AFP, May 5, 2014、AP, May 5, 2014、ARA News, May 5, 2014、Champress, May 5, 2014、al-Hayat, May 6, 2014、Iraqinews.com, May 5, 2014、Kull-na Shuraka’, May 5, 2014、Naharnet, May 5, 2014、NNA, May 5, 2014、Reuters, May 5, 2014、SANA, May 5, 2014、UPI, May 5, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月5日付)

SANA(5月5日付)によると、ダマスカス郊外県ザバダーニー市で、軍による「テロとの戦い」と大統領選挙実施への支持を訴えるデモが行われ、住民数百人が参加した。

またタルトゥース市、ヒムス市シーン地区、ハマー市バアス大学分校、イズラア市(ダルアー県)、ダマスカス大学大学寮でも同様のデモ集会・行進が行われ、住民数千人が参加した。

SANA, May 5, 2014
SANA, May 5, 2014

さらにARA News(5月5日付)によると、カーミシュリー市でも同様のデモが行われ、バアス党支持者、政府職員、学生、教員らが参加し、アサド大統領への支持を表明したという。

SANA, May 5, 2014
SANA, May 5, 2014

AFP, May 5, 2014、AP, May 5, 2014、ARA News, May 5, 2014、Champress, May 5, 2014、al-Hayat, May 6, 2014、Iraqinews.com, May 5, 2014、Kull-na Shuraka’, May 5, 2014、Naharnet, May 5, 2014、NNA, May 5, 2014、Reuters, May 5, 2014、SANA, May 5, 2014、UPI, May 5, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年5月4日)

ヨルダンのマフラク県にあるザアタリー避難民キャンプで、第3回シリア人避難民受入国閣僚会合が開かれた。

会合には、ヨルダンのナースィル・ジャウダト外務大臣、イラクのホシェリ・ゼバリ外務大臣、トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣、レバノンのラシード・ディルバース社会問題大臣のほか、エジプトの外務副大臣、アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官が出席した。

『ハヤート』(4月5日付)によると、会合で、ジャウダト外務大臣は、シリア人避難民受け入れによって、ヨルダン経済や雇用機会などへの圧力が増していると窮状を訴えた。

またグレーテス弁務官は、「国際社会の意識を高め、受入国への資金援助、支援などに責任を果たすべきだ」としたうえで、「受入国への支援のためにさらなる動員をせねばならない」と強調した。

一方、ダウトオール外務大臣は「トルコはシリアに対して門戸を開き、人道支援車両の約80輌の(シリアへの)入国を許可した」と実績を強調するとともに、国連に対して、シリア領内の支援を強化するよう訴えた。

ゼバリ外務大臣は、「シリア人が尊厳をもって帰国できるよう可能なことをすることを合意した」としたうえで、シリア国内の避難民への支援の重要性を強調した。

AFP, May 4, 2014、AP, May 4, 2014、ARA News, May 4, 2014、Champress, May 4, 2014、al-Hayat, May 5, 2014、Iraqinews.com, May 4, 2014、Kull-na Shuraka’, May 4, 2014、Naharnet, May 4, 2014、NNA, May 4, 2014、Reuters, May 4, 2014、SANA, May 4, 2014、UPI, May 4, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年5月4日)

ナハールネット(5月4日付)によると、総合情報総局は、ベイルート国際空港から偽造文書を使用して違法に出国しようとしたシリア人49人とパレスチナ人1人を、シリア当局に引き渡した。

50人は、マスナア・ジュダイダト・ヤーブース国境通行所を経由して、シリアに送還された。

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ナハールネット(5月4日付)によると、内務治安軍総局は、シリア領内から密輸されようとしていた医薬品59箱をベカーア県バアルベック郡アルサール村内のアパートで押収した。

このアパートには、シリア人避難民が居住していたという。

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LBCI(5月4日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のラフア村で、シリア人武装集団が村人を襲撃し、3人が負傷した。

また『ナハール』(5月4日付)によると、ラアス・バアルベック村郊外で、レバノン軍と武装集団が交戦した。

AFP, May 4, 2014、AP, May 4, 2014、ARA News, May 4, 2014、Champress, May 4, 2014、al-Hayat, May 5, 2014、Iraqinews.com, May 4, 2014、Kull-na Shuraka’, May 4, 2014、LBCI, May 4, 2014、al-Nahar, May 4, 2014、Naharnet, May 4, 2014、NNA, May 4, 2014、Reuters, May 4, 2014、SANA, May 4, 2014、UPI, May 4, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年5月4日)

ヒムス県では、アブー・ハーリスを名乗る活動家がAFP(5月5日付)に対し、ヒムス市旧市街の「停戦合意」に関して、「革命家と政府の代表団がイランの外交官同席のもと、ヒムス市からの戦闘員退去に関する合意に署名した…。合意はなされた。あとは実効だけ」と述べた。

AFP(5月5日付)がシリア革命反体制勢力国民連立筋から得た合意文書によると、「停戦合意」は、①約2,250人の反体制武装集団戦闘員全員のヒムス市旧市街からヒムス県北部への退去、②退去に際して、家族の同伴、「個人の武器と旅行カバンの携帯」の許可とシリア警察パトロール部隊の同行、③シリア赤新月者による反体制武装集団の負傷者の搬送、④国連スタッフおよびイラン人仲介人の移動バスへの同乗、④イスラーム戦線、イラン人、レバノン人捕虜約70人の釈放、⑤イスラーム戦線による捕虜釈放とアレッポ県ヌッブル市、ザフラー町(シリア政府支配地域)への人道支援物資搬入をもって本合意の実効を開始、の5点からなるという。

なおこの「停戦合意」の適用から除外されたヒムス市ワアル地区での停戦についても協議が継続されているという。

一方、SANA(5月4日付)によると、ダール・カビーラ村、ハーリディーヤ村、ウカイリバート町、ハーヌータ村、西サラーム村、カフルラーハー市、タルビーサ市などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(5月4日付)によると、アクラブ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ブライジュ村からアレッポ中央刑務所方面に移動中の軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

またハンダラート・キャンプ、キンディー大学病院周辺、ウワイジャ地区、アレッポ市ハナーヌー地区、ハイダリーヤ交差点地区、ライラムーン地区などが、軍の砲撃、空爆を受けた。

一方、SANA(5月4日付)によると、アレッポ市ラームーサ地区、アーミリーヤ地区、ジャンドゥール地区、マサーキン・ハナーヌー地区、バニー・ザイド地区、ライラムーン地区、カースティールー地区、シャイフ・サイード地区、カフルダーイル村、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、アレッポ中央刑務所周辺、クワイリス村、ジュダイダ村、ラスム・アッブード村、フライターン市、ムスリミーヤ村、ハーン・アサル村、マーリア市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、ARA News(5月4日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がアイン・アラブ市郊外の要衝の丘陵地タッラト・タイヤーラ(通称「サイフィー」)を、民主統一党人民防衛隊との戦闘の末に制圧した。

これを受けて、シリア・クルド国民評議会(コバネ)は声明を出し、ダーイシュの攻撃を批判、「テロ集団」の攻撃に立ち向かうよう住民らに呼びかけた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がムライハ市の大部分を制圧した。

Kull-na Shuraka', May 4, 2014
Kull-na Shuraka’, May 4, 2014

また、クッルナー・シュラカー(5月4日付)によると、ドゥーマー市一帯で活動してきたジハード主義武装集団の前戦司令官のアドナーン・ハビーヤ氏(アブー・アンマール)が、市内を車で移動中に何者かに撃たれ、暗殺された。

一方、SANA(5月4日付)によると、軍がムライハ市への進軍を続け、イスラーム軍、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の外国人戦闘員30人以上を殲滅した。

またハラスター市警察病院、アーリヤ農場、アドラー市旧市街、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム軍の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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Kull-na Shuraka', May 4, 2014
Kull-na Shuraka’, May 4, 2014

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(5月4日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がタッル・ブラーク町近郊にあるスィーハ村にあるスーフィー教団のシャイフの一人ムーサー・フサイニーの廟を爆破、破壊した。

 

また、ARA News(5月6日付)によると、マアバダ(カルキールキー)村にあるシリア・クルド国民評議会の事務所が何者かに襲撃された。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月4日付)によると、ダルアー市ガルズ地区を通るガス・パイプライン(ヨルダンとシリアを結ぶ)で火災が発生した。

一方、SANA(5月4日付)によると、フマイン村南部、ナワー市、タッル・アシュタル・ティーラ間、インヒル市、インヒル市・ジャースィム市街道、ヤードゥーダ・アトマーン街道、ムハッジャ村、ナッサーフ村、ダルアー市各所(旧税関地区、キルク地区など)で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(5月4日付)によると、ビンニシュ市、バザーブール村、カフルラーター村、アブー・ズフール航空基地周辺、タッル・サラムー村南部、カルア・ガザール村、フータ村、ジダール・ビカフルーン村などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、ARA News(5月5日付)によると、タッル・アブヤド市西部のジャブラ村で、民主統一党人民防衛隊とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦した。

AFP, May 4, 2014、AP, May 4, 2014、ARA News, May 4, 2014、May 5, 2014、May 6, 2014、Champress, May 4, 2014、al-Hayat, May 5, 2014、Iraqinews.com, May 4, 2014、Kull-na Shuraka’, May 4, 2014、Naharnet, May 4, 2014、NNA, May 4, 2014、Reuters, May 4, 2014、SANA, May 4, 2014、UPI, May 4, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年5月4日)

シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、5月2日のアイマン・ザワーヒリー氏のビデオ声明(https://syriaarabspring.info/wp/?p=7841)に関して「ザワーヒリー博士の命令を遵守すると宣言する我々からイラク・シャーム・イスラーム国へのいかなる敵対行為も停止する」と発表した。

『ハヤート』(5月5日付)が伝えた。

AFP, May 4, 2014、AP, May 4, 2014、ARA News, May 4, 2014、Champress, May 4, 2014、al-Hayat, May 5, 2014、Iraqinews.com, May 4, 2014、Kull-na Shuraka’, May 4, 2014、Naharnet, May 4, 2014、NNA, May 4, 2014、Reuters, May 4, 2014、SANA, May 4, 2014、UPI, May 4, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月4日)

最高憲法裁判所のマージド・フドラ報道官は記者会見で声明を読み上げ、6月3日に投票が予定されている大統領選挙に関して、バッシャール・アサド大統領、マーヒル・アブドゥルハフィーズ・ハッジャール人民議会議員、ハッサーン・アブドゥッラー・ヌーリー元国務大臣の3人の立候補届が正式に受理され、それ以外の21人の立候補者は「憲法および法律が定めた諸条件を満たしていなかったために却下した」と発表した。

SANA, May 4, 2014
SANA, May 4, 2014

声明はまた、届出を却下された立候補者による最高憲法裁判所への異議申立が5日から3日間受けつけられると付言した。

SANA(5月5日付)が伝えた。

AFP, May 4, 2014、AP, May 4, 2014、ARA News, May 4, 2014、Champress, May 4, 2014、al-Hayat, May 5, 2014、Iraqinews.com, May 4, 2014、Kull-na Shuraka’, May 4, 2014、Naharnet, May 4, 2014、NNA, May 4, 2014、Reuters, May 4, 2014、SANA, May 4, 2014、UPI, May 4, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年5月3日追記)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア南部戦線発足を発表したばかりのアフマド・ファフド・ニウマ大佐(ダルアー県軍事評議会議長)をはじめとする「自由シリア軍」司令官複数を、シャームの民のヌスラ戦線が拘束した。

Kull-na Shuraka', May 4, 2014
Kull-na Shuraka’, May 4, 2014

拘束されたのは、ニウマ大佐のほか、ハーリド・リファーイー氏、ムワッファク・ウタイリー氏、アイサル・ハトバー空軍大佐、ムーサー・アフマド氏で、ヌスラ戦線は、「ヒルバト・ガザーラ町を軍に引き渡した」との容疑で彼らをシャリーア法廷に起訴したという。

AFP(5月4日付)によると、ニウマ大佐は、先週、ヨルダンからシリア南部に入り、反体制武装集団の糾合を試みようとしていた。

AFP, May 4, 2014、al-Hayat, May 5, 2014、Kull-na Shuraka’, May 4, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年5月3日)

ヒムス県では、タラール・バラーズィー県知事がAFP(5月3日付)に対し、ヒムス市での「停戦合意」実施に向けた交渉が現在も行われていると述べた。

バラーズィー県知事によると、交渉はシリア政府代表とヒムス市各街区の名士との間で行われており、反体制武装集団退去後の軍への同市の引き渡しなどについての最終調整の方法などが検討されているという。

バラーズィー県知事はまた、ヒムス市旧市街には戦闘員約2,800人が籠城を続けており、その一部が「停戦合意」に基づき市外に退去するが、当局に投降し同市内にとどまることを希望している者もいると付言した。

シリア人権監視団によると、ヒムス市旧市街では、2日より軍、反体制武装集団双方が発砲を停止しているという。

しかし、サーミル・ヒムスィーを名乗る反体制活動家はAP(5月3日付)に対し、負傷者などからなる反体制武装集団戦闘員の第1陣のヒムス市旧市街からの退去を軍が阻止していると述べた。

また別の活動家は、反体制武装集団と軍の捕虜交換も実施が遅れているという。

なお『ハヤート』(5月4日付)は、複数の反体制筋の話として、ヒムス市旧市街での「停戦合意」は、戦闘停止や反体制武装集団の市街への退去などに加えて、イラン人やヒズブッラー戦闘員と反体制活動家の「捕虜交換」も盛り込まれており、交渉にはイランも参加している、と報じた。

これに関して、アブー・ハーリスを名乗る活動家はAFP(5月3日付)に「交渉は、タウヒード旅団が関わるかたちで新たな段階に入った…。ヒムスからの戦闘員の安全な退去を保障する見返りとして…、アレッポで拘束されたイラン人士官の身柄解放が交渉されている」と述べた。

一方、シリア革命反体制勢力国民連立によると、ヒムス市旧市街での「停戦合意」をめぐる交渉は、市内のサフィール・ホテルで続けられており、イスラーム戦線が反体制武装集団を代表して交渉にあたっているという。

同連立によると、「停戦合意」は、①発効後3日以内に反体制武装集団が「武器を持ったまま」ヒムス県北部に向けて退去する、②双方が拘束している捕虜、収監者を3日以内に交換する、③最終日に軍が旧市街に展開すること、を骨子としているという。

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同じくヒムス県では、SANA(5月3日付)によると、シャーイル山(ハマー県)西部、バスィーラ村、タルビーサ市、ハーリディーヤ村、ダール・カビーラ村、タラフ村、西ヒジュラ村、カフルラーハー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(5月3日付)によると、アクラブ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、アレッポ中央刑務所包囲解除に向けて同地周辺一帯で進軍を続け、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

またアレッポ市郊外のブライジュ村周辺の軍拠点が、反体制武装集団の砲撃を受けた。

一方、SANA(5月3日付)によると、シャイフ・ナッジャール市西部の丘陵地(タッラト・ハラブ)を完全制圧した。

また軍は、アレッポ市ラームーサ地区、アーミリーヤ市、バニー・ザイド地区、アシュラフィーヤ地区、ブスターン・カスル地区、シャイフ・サイード地区、マシュハド地区、ハナーヌー地区、ジャンドゥール地区、スッカリー地区、ライラムーン地区、ブライジュ村、ハンダラート・キャンプ、バービース村、アナダーン市、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、フライターン市、タッル・リフアト市、クワイリス村、ラスム・アッブード村、ワディーヒー村、アレッポ中央刑務所周辺、ジュダイダ村、ブアイディーン村、ムスリミーヤ村、マーリア市で、反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、アレッポ市タラル地区、ニール通り、アレッポ大学、アズィーズィーヤ地区などに反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民12人が死亡、52人が負傷した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍がムライハ市内に進軍し、同市内中心部の広場、市庁舎一帯を制圧した。

またドゥマイル空軍基地に向かおうとしていた軍部隊がダマスカス・バグダード街道上でジハード主義武装集団と交戦、またワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプ周辺でも軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(5月3日付)によると、ムライハ市およびその周辺、ザバディーン市、ダイル・アサーフィール市、アイン・タルマー渓谷、ハラスター市警察病院東部、アーリヤ農場、ザバダーニー市、イフラ村郊外の山岳地帯、ジャイルード市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

これにより、軍はムライハ市内の市庁舎一帯およびアイスクリーム工場近くを制圧した。

またムウダミーヤト・シャーム市入り口で、反体制武装集団が爆弾を仕掛けた車を爆破させ、多数の住民が死傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イブリーヒーヤ村をシャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線などが襲撃し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦した。

また、ブサイラ市の北西部入り口付近でヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がダーイシュと交戦、ザッル村での戦闘ではダーイシュ戦闘員7人が死亡した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、マスアダ村近郊で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ダーイシュ戦闘員8人が死亡した。

一方、ARA News(5月3日付)によると、タッル・アブヤド市出身のクルド人活動家(ヤスウ・クザイル)が、タドムル刑務所(ヒムス県)で収監中の息子との面会を終え、帰宅する途中、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に拘束された。

また、カンタリー検問所近くで、ダーイシュ戦闘員の遺体21体が発見された。

これに関して、ARA Newsは匿名筋の話として、遺体で発見された21人はダーイシュを離反しようとして殺害されたと伝えた。

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ラタキア県では、クッルナー・シュラカー(5月3日付)が、複数の消息筋の話として、カサブ町一帯でのシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と戦闘で、軍の第48連隊司令官のムハンマド・ハアルーフ少将が戦死したと報じた。

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イドリブ県では、SANA(5月3日付)によると、シュグル村、サルマーニーヤ村、マウザラ村、バイト・ラアス村、カルア・ガザール村、フータ村、マルイヤーン村、カフルルーマー村、アルバイーン山周辺、マジャース村、マアッラト・ヌウマーン市、バザーブール村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(5月3日付)によると、ムライハト・アトシュ村・フラーク市街道、ナワー市北東部、サムリーン村・ズィムリーン村交差点、インヒル市、ダーイル町、ラジャート高原一帯、アトマーン村、ダルアー市各所(ヨルダン通り、Syriatel、旧税関地区など)で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(5月3日付)によると、ドゥワイラア地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、少女1人を含む市民4人が死亡した。

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ハサカ県では、ARA News(5月3日付)によると、シャッダーディー市郊外で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がジュブール部族の名士3人を拉致した。

拉致されたのは、アブドゥッラッザーク・ハウワーシュ・ムスラト氏、ミーザル・ムスラト氏、サーリム・ミンディール氏の3人で、うちアブドゥッラッザーク・ハウワーシュ・ムスラト氏はまもなく釈放された。

AFP, May 3, 2014、AP, May 3, 2014、ARA News, May 3, 2014、Champress, May 3, 2014、al-Hayat, May 4, 2014、Iraqinews.com, May 3, 2014、Kull-na Shuraka’, May 3, 2014、Naharnet, May 3, 2014、NNA, May 3, 2014、Reuters, May 3, 2014、SANA, May 3, 2014、UPI, May 3, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月3日)

アサド大統領は、キンダ・シャンマート社会問題大臣が議長を務める高等救済委員会メンバーと会合を開き、シリア各地での人道支援に関して協議した。

SANA, May 3, 2014
SANA, May 3, 2014

会合にはワーイル・ハルキー首相も出席した。

会合で、アサド大統領は、人道支援問題が国家の最優先課題であるとしたうえで、国家が責任をもって、避難民などへの人道支援物資の配給に務めるべきだと強調した。

SANA(5月3日付)が伝えた。

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『サウラ』(5月3日付)は社説で、国連のバレリー・アモス人道問題担当事務次長に関して「西欧の法律におけるあらゆる偽善と欺瞞を集めて、欧米諸国が事前に同意した自分の報告やその草稿を作成し、安保理やメディアを通じてそれを読み上げているだけで…、自らの任務と責任…を逸脱している」と批判、国際機関に対して「アモスがあおる嘘や偽りを鎮めるための措置」を講じるよう呼びかけた。

AFP, May 3, 2014、AP, May 3, 2014、ARA News, May 3, 2014、Champress, May 3, 2014、al-Hayat, May 4, 2014、Iraqinews.com, May 3, 2014、Kull-na Shuraka’, May 3, 2014、Naharnet, May 3, 2014、NNA, May 3, 2014、Reuters, May 3, 2014、SANA, May 3, 2014、al-Thawra, May 3, 2014、UPI, May 3, 2014などをもとに作成。

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