トルコ軍と国民軍の砲撃でハサカ県で火災発生(2020年6月2日)

ハサカ県では、ANHA(6月2日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、タッル・タムル町近郊のアッブーシュ村、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のマスラタ村、小カブル村を砲撃した。

トルコ軍と国民軍はまた、アブー・ラースィーン町近郊のヒルバト・ヒルバト・シャイール村、ヒルバト・ジャンムー村一帯の農地を砲撃し、火災を発生させた。

AFP, June 2, 2020、ANHA, June 2, 2020、AP, June 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2020、Reuters, June 2, 2020、SANA, June 2, 2020、SOHR, June 2, 2020、UPI, June 2, 2020などをもとに作成。

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米軍とロシア軍のパトロール部隊が住民の抵抗に合う(2020年6月2日)

ハサカ県では、SANA(6月2日付)によると、シリア軍兵士と住民が、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊の街道で、米軍装甲車8輌からなるパトロール部隊の進行を阻止し、退却させた。

https://youtu.be/9tMtOdCmrXY

シリア人権監視団によると、米軍部隊は、街道をタッル・タムル町に向かって進んでいたが、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町西のダルダーラ村で進行を阻止された。

部隊は、側道を迂回し、ロシア軍基地の後背地に到達、同地の街道上に新たな検問所を設置したという。

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同じく、ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍装甲車約15輌からなるパトロール部隊が、トルコ国境に面するマーリキーヤ(ダイリーク)市に近いカーサーン村に新たな軍事基地を建設する目的で入ったが、地元の住民の抵抗を受けて、撤退を余儀なくされた。

ロシア軍パトロール部隊はその後、5月28日に基地を設置したばかりのカスル・ディーブ村に向かったが、そこでも住民の抵抗にあった。

AFP, June 2, 2020、ANHA, June 2, 2020、AP, June 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2020、Reuters, June 2, 2020、SANA, June 2, 2020、SOHR, June 2, 2020、UPI, June 2, 2020などをもとに作成。

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保健省は新型コロナウイルス感染者4人が完治する一方、1人が死亡したと発表(2020年6月2日)

保健省は新型コロナウイルス感染者4人が完治する一方、1人が死亡したと発表した。

死亡したのは、喘息を患っており、心臓の手術を受けたことがある男性。

これにより、6月2日現在の同地での感染者数は計123人、うち死亡したのは6人、回復したのは50人となった。

SANA(6月2日付)が伝えた。

AFP, June 2, 2020、ANHA, June 2, 2020、AP, June 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2020、Reuters, June 2, 2020、SANA, June 2, 2020、SOHR, June 2, 2020、UPI, June 2, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍が89日ぶりにシリア北西部を爆撃(2020年6月2日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから89日目となる6月2日、ロシア軍が爆撃を実施した。

ロシア軍が北西部を爆撃するのは停戦発効以降初めて。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(イドリブ県2件、ラタキア県1件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を3件(イドリブ県2件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(6月2日付)によると、ロシア軍とトルコ軍がM4高速道路で合同パトロールを実施した。

両軍合同部隊はタルナバ村を出発し、アリーハー市西のアウラム・ジャウズ村までの区間を巡回したが、途中、住民らからの投石を受けた。

一方、ザーウィヤ山地方では、「決戦」作戦司令室が、ルワイハ村一帯に侵攻しようとしたシリア軍を撃退した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、国民解放戦線に所属するシャームの鷹旅団は、ザーウィヤ山地方を軍事地区に指定、住民の立ち入りを禁止すると発表した。


一方、トルコ軍は、戦車、自走多連装ロケット砲など20輌からなる車列をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカッバーナ村一帯を爆撃した。

シリア軍もまた同地を砲撃した。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤ(6月2日付)は、ラタキア県フマイミーム航空基地を離陸したロシア軍戦闘機3機が、カッバーナ村一帯ではなく、ハマー県ガーブ平原一帯を爆撃したと伝えた。

同サイトによると、3機の戦闘機のうち、2機はハマー県との県境に位置するイドリブ県西のザイズーン火力発電所近くを、3機目は、タッル・アアワル村を爆撃したという。

AFP, June 2, 2020、ANHA, June 2, 2020、AP, June 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 2, 2020、Reuters, June 2, 2020、SANA, June 2, 2020、SOHR, June 2, 2020、UPI, June 2, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民72人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は580,513人に(2020年6月2日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月2日付)を公開し、6月1日に難民72人(うち女性22人、子供37人)が新たに帰国したと発表した。

https://syria.mil.ru/images/11-bul-refugees-09012019-1000-new-en.jpg

このうちレバノンから帰国したのは難民72人(うち女性22人、子供37人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は580,513人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者185,265人(うち女性55,718人、子ども94,206人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,389人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は809,793人(うち女性242,994人、子供412,697人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 2, 2020をもとに作成。

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アサド大統領のいとこのマフルーフ氏はシリアテル社の経営から排除され、財産が奪われていることに不満を表明(2020年6月1日)

アサド大統領のいとこでビジネスマンのラーミー・マフルーフ氏は公式アカウント(https://www.facebook.com/RamiMakhloufSY/)でコメントを発表し、シリアテル社に対する追徴金支払い問題をめぐって、同社の経営から排除され、財産が奪われていることに不快感を示した。

コメントの内容は以下の通り:

https://www.facebook.com/RamiMakhloufSY/posts/2553286714773567

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「慈悲深く慈悲あまねきアッラーの御名において。

一部の人が私有財産を牛耳り、我々が彼らの要求に応じない場合、我々の行為に対して深刻な措置を講じると脅すことを許す超絶的な力を持った目に見えない手があることは間違いない。

最初に行われた脅しは、SY-TRAが何の権限もなく、しかもすでに振り込まれている1340億シリア・ポンド(約270億円)の支払いをシリアテルに課すというものだ。

第2に、要求の上限が引き上げられ、SY-TRAへの配当金を会社の収益の50%に引き上げることを我々に強要してきた。それは会社の倒産をもたらしかねず、我々は受け入れなかった。

第3に、会社の暫定業務執行取締役に指示が出され、取締役会長と取締役会を完全に孤立させ、自らの利益を追及しようとする社外の勢力の指示に従わせた。

第4に、会社の一部経営陣に圧力をかけ、取締役会長との連絡を阻止しようとした。

第5に、ご存知の通り、多くの社員を拘束し、それ以外の社員を脅して、社外の勢力からの指示に抗うことなく、従わせた。彼らは最近になってようやく釈放された。

第6に、我々ではなく、会社が支払うべき金額を保証するとして、我々、そして妻子の動産と不動産を差し押さえた。本来であれば、会社の財産を予防的に差し押さえるべきであるのに。

第7に、会社を司法監督下に置くことが要請された。法律や規則に反するこの要請が出される1日前に、会社が支払いに同意し、そのために直ちに準備を行うとしたにもかかわらずだ。シリアテルのような持株会社の場合、司法監督人による訴えは、(SY-TRAのような契約相手でなく)最低でも株主1人の要請を受けて行われるはずである。また(社員間ではなく)取締役員間で経営をめぐる意見の相違が生じた場合に限られるはずで、本来であれば適用されるものではない。

こうしたことに反して何らかの措置が講じられれば、法律や規則に対する明白な違反となり、そうした違反によって、憲法が保護する私的所有権を明白に侵害することになる。

第8に、取締役会長や取締役員と関わりを持つことを阻止するとして最高経営責任者を交代させたのち、その後任として任命された最高経営責任者に圧力をかけ、前任者の業務遂行について謝罪させたことだ。

私的財産権や個人の自由に対して行われているこうした行き過ぎ、違反、侵害の一切が、関係者を排除し、あるいは彼らの承知しないところで、行われてよいのか?!

これまで述べたことは、いずれも、こうした行き過ぎや侵害行為を食い止め、我々が施行されている法律と規則のみに従って要求している正義を貫くためだけに、我々が関係者に知らせたいと思っていることだ。

近いうちに、法律や規則が適用され、不正に苦しむ者が、法的資格を有さない会社の司法監督人の要請に応えないことで正義を貫くことになるのか、法律や規則が保護している権利や所有権が無視され、会社の総会で合法的に選ばれた取締役会が、会社の運営や決定にかかる権限を行使することを阻止され、株主の真の希望を代表してない不当な司法監督人、あるいは法律擁護者が取締役会に取って代わるのか、決着が付くことになる。

次のような言葉で締めくくりたい。この会社は過去10年にわたり、そして今も、株主の利益の70%を慈善活動に費やし、こうした支援を困った人それぞれに、1日たりとも寄り添わなかったことはなかった。この数年間に供出した金額は膨大な額に達するが、それは寄付金を受けるに値する人々への神からの贈り物だ。

こうした活動は、誰であろうと、寄付金を受けるに値する人々から取り上げることなどできない。率直に、明白に、そして勇気と信頼をもって繰り返したい。これらの寄付金をあなた方に届けることを阻止することなど誰もできない。誰もできない。誰もできないのだ。なぜなら、それは唯一の者の命令によるからだ。彼らが不正に苦しむ者に対する不正者を支援する姿勢に固執するなら、私を呪うがいい。この茶番を止め、不正者の足下から地面を揺るがすような神の介入がなければ、そうすればいい。

彼の力と威厳に、あなた方は驚愕することになろう。」

AFP, June 2, 2020、ANHA, June 2, 2020、AP, June 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2020、Reuters, June 2, 2020、SANA, June 2, 2020、SOHR, June 2, 2020、UPI, June 2, 2020などをもとに作成。

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シャーム解放機構のジャウラーニー指導者が自身の素性を初めて語る(2020年6月1日)

ドゥラル・シャーミーヤ(6月1日付)は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者が最近行ったイドリブ県ザーウィヤ山地方住民との懇談で、自身の素性を初めて語ったと伝えた。

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同サイトによると、「我々が知らないジャウラーニーという人物は誰なのか? 彼が誰なのか皆が訊ねている」という住民らからの問いかけに対して、ジャウラーニー指導者は「1980年あるいは1981年生まれで、占領下ゴラン高原のフィーク町出身のアフマド・フサイン・シャルアだ」と答えた。

ジャウラーニー指導者はまた「私の家族は首都ダマスカスに避難し、そこで暮らすことを余儀なくされた。父は政府の高官を務め、内閣でも勤務した。石油関係の著書を出している」と付言した。

さらに「父はシリアとエジプトが分離した時、政治難民としてイランに逃れ、そこに定住した。その後、サウジアラビアに移り、幾度かの旅行や転居を経て、アフマド・フサイン・シャルアが生まれた。彼には3人の息子と2人の娘がいる」と続けた。

自身の経歴については、「ダマスカス大学理学部で、1年次と2年次を学んだ後、2003年に米国がイラクに侵攻し、戦争が勃発、数千という若者たちと同じく、米国に対する「ジハード」に参加するためにイラクに行くことを選択した…。しかし、イラクで逮捕され、2011年3月11日まで投獄された。釈放後にシリアに移動した」と述べた。

シリア国内の刑務所で収監されていたとの情報、イラクからシリア政府に身柄が引き渡されたとの情報については否定した。

また4人の妻がいるとの情報については、「妻は1人しかいない」と否定、子供の有無については明らかにしなかった。

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ドゥラル・シャーミーヤによると、父が出版した著書4冊のうち3冊は『アラブの祖国における石油と包括的成長』、『サウジアラビアの経済開発と成長の未来』、『基本設備建設段階のサウジ経済』で、サウジアラビア滞在中の1983~1984年に公刊された。

4冊目は、『OPEC、1960~1985年:大変動と続く挑戦』で、1987年にダマスカスで公刊された。

ジャウラーニー指導者の父は、石油省で勤務した後、首相府の顧問を務め、クナイトラ県議会の議員にも選出されたことがあったという。

また、ハーフィズ・アサド前政権、アサド政権に対して批判的な立場をとり、経済学者のアーリフ・ダリーラ氏が主催した「火曜経済フォーラム」、ビジネスマンで人民議会議員も務めたリヤード・サイフ氏が立ち上げた「国民対話会議」に参加、2011年3月にアラブの春がシリアに波及すると、「シリア革命」を支持したが、武装闘争には反対したという。

AFP, June 1, 2020、ANHA, June 1, 2020、AP, June 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2020、Reuters, June 1, 2020、SANA, June 1, 2020、SOHR, June 1, 2020、UPI, June 1, 2020などをもとに作成。

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シリア金融市場証券委員会(SCFMS)はシリアテル社株の取引停止を決定(2020年6月1日)

シリア金融市場証券委員会(SCFMS)は理事会決定第57号を出し、6月2日から追って通知があるまでの期間、アサド大統領のいとこのラーミー・マフルーフ氏が取締役会長を務めるシリアテル社の株式の取引を停止することを決定した。

AFP, June 1, 2020、ANHA, June 1, 2020、AP, June 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2020、Reuters, June 1, 2020、SANA, June 1, 2020、SOHR, June 1, 2020、UPI, June 1, 2020などをもとに作成。

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トルコがシリア人傭兵(国民軍戦闘員)400人を新たにリビアに派遣(2020年6月1日)

シリア人権監視団は、トルコが国民合意政府(GNA)を支援するために、シリア人傭兵(国民軍戦闘員)400人を新たにリビアに派遣したと発表した。

これにより、リビアに派遣された国民軍戦闘員は11,600人に達した。

トルコ占領下のシリア北部では2,500人がリビア派遣に備えて教練を受けているという。

また、シリア人権監視団によると、ハリーファ・ハフタル将軍率いるリビア国民軍との最近の戦闘で、国民軍戦闘員12人が新たに死亡した。

これにより、リビアで戦死した国民軍戦闘員は351人(うち18歳以下の子供20人)となった。

AFP, June 1, 2020、ANHA, June 1, 2020、AP, June 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2020、Reuters, June 1, 2020、SANA, June 1, 2020、SOHR, June 1, 2020、UPI, June 1, 2020などをもとに作成。

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イラク・クルディスタン地域での外出禁止令発出を受けて北・東シリア自治局が所轄するスィーマルカー国境通行所再び閉鎖(2020年6月1日)

ハサカ県では、ANHA(6月1日付)によると、新型コロナウイルス感染拡大防止を目的としたイラク・クルディスタン地域での外出禁止令発出を受けて、北・東シリア自治局が所轄するスィーマルカー国境通行所局が、6月2日から6日までの4日間通行所を閉鎖することを決定した。

AFP, June 1, 2020、ANHA, June 1, 2020、AP, June 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2020、Reuters, June 1, 2020、SANA, June 1, 2020、SOHR, June 1, 2020、UPI, June 1, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるアレッポ市内、タッル・リフアト市近郊でトルコと国民軍の権利侵害と占領に反対する抗議デモ(2020年6月1日)

アレッポ県では、ANHA(6月1日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるアレッポ市のシャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区で、トルコやその支援を受ける国民軍によるアフリーン市住民への権利侵害に抗議するデモが行われ、住民数百人が参加した。

また、タッル・リフアト市一帯のいわゆる「シャフバー地区」でも、アフリーン郡からの国内避難民(IDPs)や地元住民数千人が、タッル・スースィーン村からサルダムIDPsキャンプに向かってデモ行進を行い、トルコの占領に抗議した。


一方、トルコの占領下にあるアフリーン市近郊のジンディールス町では、車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、多数が死傷した。

さらに、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるマンビジュ市北のヤーシリー村とウンム・アダサ村一帯で、トルコの支援を受ける国民軍と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会が散発的に交戦した。

このほか、ドゥラル・シャーミーヤ(6月1日付)などによると、トルコ占領下のマーリア市で、国民軍憲兵隊の隊員1人が、高速で走行していたトルコ軍装甲車にひかれて、死亡した。

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ラッカ県では、ANHA(6月1日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のクーバルラク村を砲撃した。

また、シリア人権監視団によると、国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のジャフバル穀物サイロ一帯を砲撃した。

AFP, June 1, 2020、ANHA, June 1, 2020、AP, June 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2020、Reuters, June 1, 2020、SANA, June 1, 2020、SOHR, June 1, 2020、UPI, June 1, 2020などをもとに作成。

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アサド大統領は5人の新県知事と会談(2020年6月1日)

アサド大統領は、ハマーム・サーディク・ダブヤート・スワイダー県知事、バッサーム・マムドゥーフ・バールスィーク・ヒムス県知事、ムハンマド・ターリク・クライシャーティー・クナイトラ県知事、マルワーン・イブラーヒームシャルバク氏・ダルアー県知事、ガッサーン・ハリーン・ハリール・ハサカ県の任命式を行い、5人と懇談した。

5人は5月30日に2020年政令第127号、第128号、第129号、第130号、第131号によって県知事に任命されていた。

SANA(6月1日付)が伝えた。

AFP, June 1, 2020、ANHA, June 1, 2020、AP, June 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2020、Reuters, June 1, 2020、SANA, June 1, 2020、SOHR, June 1, 2020、UPI, June 1, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県ハーン・シャイフーン市にテロを避けて避難していた住民50世帯約200人が帰還(2020年6月1日)

イドリブ県では、SANA(6月1日付)によると、2019年8月にシリア軍によって奪還されたハーン・シャイフーン市に、同地でのテロを避けて避難していた住民50世帯約200人が帰還した。

AFP, June 1, 2020、ANHA, June 1, 2020、AP, June 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2020、Reuters, June 1, 2020、SANA, June 1, 2020、SOHR, June 1, 2020、UPI, June 1, 2020などをもとに作成。

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保健省は1人の新型コロナウイルス感染者が新たに確認されたと発表(2020年6月1日)

保健省は1人の新型コロナウイルス感染者が新たに確認されたと発表した。

これにより、6月1日現在の同地での感染者数は計123人、うち死亡したのは5人、回復したのは46人となった。

SANA(6月1日付)が伝えた。

AFP, June 1, 2020、ANHA, June 1, 2020、AP, June 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2020、Reuters, June 1, 2020、SANA, June 1, 2020、SOHR, June 1, 2020、UPI, June 1, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍はM4高速道路沿線のイドリブ県アリーハー市内に展開(2020年6月1日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから88日目となる6月1日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(イドリブ県6件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を2件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路沿線のブサンクール村で、正体不明の武装集団が反体制武装組織メンバーの車を襲撃し、乗っていた2人が死亡、子供1人が負傷した。

こうしたなか、トルコ軍は、M4高速道路上に位置するアリーハー市内に展開した。

トルコ軍はまた、兵站物資を積んだ貨物車輌25輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

一方、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、バイニーン村、ルワイハ村を砲撃し、「決戦」作戦司令室と交戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、新興のアル=カーイダ系組織からなる「信者を煽れ」作戦司令室が、県南部のルワイハ村一帯を砲撃、シリア軍兵士4人が死亡、3人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフル・ヌーラーン村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ナーフタ町と東ムライハ村を結ぶ街道で第4師団の兵士1人が何者かの発砲を受けて死亡した。

AFP, June 1, 2020、ANHA, June 1, 2020、AP, June 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 1, 2020、Reuters, June 1, 2020、SANA, June 1, 2020、SOHR, June 1, 2020、UPI, June 1, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民88人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は580,441人に(2020年6月1日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月1日付)を公開し、5月31日に難民88人(うち女性27人、子供45人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民88人(うち女性27人、子供45人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は580,441人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者185,193人(うち女性55,696人、子ども94,169人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,389人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は809,721人(うち女性242,972人、子供412,660人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰還はなかった。

なお、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は65,785人(うち女性22,965人、子供27,053人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,334,381人(うち女性405,524人、子供670,819人)となった(数値修正)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 1, 2020をもとに作成。

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所属不明の戦闘機がダイル・ザウル県砂漠地帯で「イランの民兵」の車輌を攻撃し、5人死亡(2020年5月31日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、所属不明の戦闘機がブーカマール市近郊の砂漠地帯で「イランの民兵」の車輌を攻撃し、5人が死亡した。

AFP, May 31, 2020、ANHA, May 31, 2020、AP, May 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2020、Reuters, May 31, 2020、SANA, May 31, 2020、SOHR, May 31, 2020、UPI, May 31, 2020などをもとに作成。

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シャーム解放機構のジャウラーニー指導者がイドリブ県ザーウィヤ山地方で住民、名士、反体制派代表と会談(2020年5月31日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者はイドリブ県ザーウィヤ山地方のジューズィフ村で住民や名士と懇談し、近くアサド政権との大規模な戦いが行われることになると述べた。

ジャウラーニー指導者は、2019年8月にシリア軍によって奪われたハマー県ムーリク市に関して、シャーム解放機構がシリア軍に同地を明け渡したとの一部非難を否定、「アサド体制は、戦闘なくしては1インチたりとも撤退はしないだろう」と述べた。

また、2018年9月のソチでのロシア・トルコ首脳会談での非武装地帯設置合意に従って、シリア軍がムーリク市から撤退する可能性はあるかとの問いに対して、「政権は合意を履行しない」と述べた。

ジャウラーニー指導者はまた、シャーム解放機構の代表とともに、ザーウィヤ山で活動を続けるシャームの鷹旅団やシャーム自由人イスラーム運動の代表者との会合に出席し、ハマー県ガーブ平原やザーウィヤ山で想定される大規模戦闘への対応について検討した。

なお、シャーム解放機構に自治を委託されているシリア救国内閣のシューラー総評議会は30日、「解放区」の住民に対して、シリア軍との戦いに備えて各地の作戦司令室を支援するよう呼びかけていた。

AFP, May 31, 2020、ANHA, May 31, 2020、AP, May 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2020、Reuters, May 31, 2020、SANA, May 31, 2020、SOHR, May 31, 2020、UPI, May 31, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県各所で抗議デモ(2020年5月31日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアアザーズ市で、食糧人道支援配給担当者による汚職(近親者への物資の優遇的な配給)に抗議するデモが行われ、住民数十人が参加した。

同じくトルコの占領下にあるアフリーン市でも、住民が抗議デモを行い、国民軍の刑務所に収監されている住民の釈放を求めた。

一方、ANHA(5月31日付)によると、トルコの占領下にあるバーブ市で、住民がパンや灯油の値上げに抗議するデモを行った。

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ラッカ県では、ANHA(5月31日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、タッル・アブヤド市近郊のフッリーヤ村、クーバルラク村を砲撃し、農地で火災が発生した。

AFP, May 31, 2020、ANHA, May 31, 2020、AP, May 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2020、Reuters, May 31, 2020、SANA, May 31, 2020、SOHR, May 31, 2020、UPI, May 31, 2020などをもとに作成。

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保健省は新型コロナウイルス感染者3人が完治する一方、1人が死亡したと発表(2020年5月31日)

保健省は新型コロナウイルス感染者3人が完治する一方、1人が死亡したと発表した。

死亡したのは、最近になって帰国した74歳の男性で、肝腫瘍を患っていた。

これにより、5月31日現在の同地での感染者数は計122人、うち死亡したのは5人、回復したのは46人となった。

SANA(5月31日付)が伝えた。

AFP, May 31, 2020、ANHA, May 31, 2020、AP, May 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2020、Reuters, May 31, 2020、SANA, May 31, 2020、SOHR, May 31, 2020、UPI, May 31, 2020などをもとに作成。

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アサド大統領は2020年法令第12号を施行し、新型コロナウイルス感染症対策が開始された3月22日以降の納税および公共料金支払の猶予を定める(2020年5月31日)

アサド大統領は2020年法令第12号を施行し、新型コロナウイルス感染症対策が開始された3月22日以降、法律が定める納税および公共料金支払いを猶予することを定めた。

支払い猶予期間の終了日は、財務省の提案に基づいて内閣が定め、各県の関係部局の業務が完全に再開されてから30日を越えないものとすると規定されている。

SANA(5月31日付)が伝えた。

AFP, May 31, 2020、ANHA, May 31, 2020、AP, May 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2020、Reuters, May 31, 2020、SANA, May 31, 2020、SOHR, May 31, 2020、UPI, May 31, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はイドリブ県とラタキア県への砲撃を続ける(2020年5月31日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから87日目となる5月31日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(イドリブ県5件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、所属不明の無人航空機(ドローン)が県南部のルワイハ村、バイニーン村一帯にある反体制武装集団の拠点を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカッバーナ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市の国立病院前で第4師団の兵士1人が正体不明の武装集団に撃たれて死亡した。

AFP, May 31, 2020、ANHA, May 31, 2020、AP, May 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 31, 2020、Reuters, May 31, 2020、SANA, May 31, 2020、SOHR, May 31, 2020、UPI, May 31, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民93人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は580,353人に(2020年5月31日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月31日付)を公開し、5月30日に難民93人(うち女性28人、子供48人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは93人(うち女性28人、子供48人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は580,353人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者185,105人(うち女性55,669人、子ども94,124人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,389人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は809,633人(うち女性242,945人、子供412,615人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 31, 2020をもとに作成。

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ダイル・ザウル県でシリア民主軍の兵士1人が殺害される(2020年5月30日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、オートバイに乗った2人組がブサイラ市にある人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の検問所に向けて発砲し、1人が死亡、1人が負傷した。

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ハサカ県では、SANA(5月30日付)によると、米軍の大型車輌や装甲車など25輌からなる車列が、違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に進入した。

AFP, May 30, 2020、ANHA, May 30, 2020、AP, May 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 30, 2020、Reuters, May 30, 2020、SANA, May 30, 2020、SOHR, May 30, 2020、UPI, May 30, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍の砲撃により、ハサカ県の農地で火災発生(2020年5月30日)

ハサカ県では、ANHA(5月30日付)によると、トルコ軍のその支援を受ける国民軍が、タッル・タムル町近郊のアリーシャ村、タッル・タウィール村を砲撃し、農地で火災が発生した。

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ラッカ県では、ANHA(5月31日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がアイン・イーサー市近郊の穀物サイロ一帯を砲撃した。


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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラーイー村で国民軍憲兵隊2人が正体不明の武装集団の発砲を受けて、死亡した。

AFP, May 30, 2020、ANHA, May 30, 2020、May 31, 2020、AP, May 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 30, 2020、Reuters, May 30, 2020、SANA, May 30, 2020、SOHR, May 30, 2020、UPI, May 30, 2020などをもとに作成。

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リビアでの戦闘でトルコが派遣したスルターン・ムラード師団の司令官が死亡(2020年5月30日)

ハリーファ・ハフタル将軍が率いるリビア国民軍は声明を出し、首都トリポリ南の国際空港一帯での戦闘で、トルコによって派遣されたスルターン・ムラード師団(国民軍所属)のムラード・アズィーズィー司令官を殺害したと発表した。

ANHA(5月30日付)が伝えた。

AFP, May 30, 2020、ANHA, May 30, 2020、AP, May 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 30, 2020、Reuters, May 30, 2020、SANA, May 30, 2020、SOHR, May 30, 2020、UPI, May 30, 2020などをもとに作成。

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アサド大統領はスワイダー県、ヒムス県、クナイトラ県、ダルアー県、ハサカ県の知事を交代させる(2020年5月30日)

アサド大統領は、2020年政令第127号、第128号、第129号、第130号、第131号を施行し、スワイダー県、ヒムス県、クナイトラ県、ダルアー県、ハサカ県の知事を交代させた。

政令127号では、スワイダー県知事を務めてきたアーミル・イブラーヒーム・アッシー氏を解任し、クナイトラ県知事を務めるハマーム・サーディク・ダブヤート氏をスワイダー県知事に任命した。

政令128号では、観光省次官を務めてきたバッサーム・マムドゥーフ・バールスィーク氏を解任し、ヒムス県知事に任命した。

政令129号では、ムハンマド・ターリク・クライシャーティー氏をクナイトラ県知事に任命した。

政令130号では、ダルアー県知事を務めてきたムハンマド・ハーリド・ハンヌース氏を解任し、マルワーン・イブラーヒームシャルバク氏をダルアー県知事に任命した。

政令131号では、ハサカ県知事を務めてきたジャーイズ・サワーダ・ハンムード・ムーサー氏を解任し、ガッサーン・ハリーン・ハリール氏をハサカ県に任命した。

SANA(5月30日付)が伝えた。

AFP, May 30, 2020、ANHA, May 30, 2020、AP, May 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 30, 2020、Reuters, May 30, 2020、SANA, May 30, 2020、SOHR, May 30, 2020、UPI, May 30, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はロシアの最新鋭戦闘機MiG-29の供与を受ける(2020年5月30日)

シリア軍は、ロシアより最新鋭戦闘機MiG-29複数機の供与を受け、6月1日からシリア領空での訓練を開始すると発表した。

SANA(5月30日付)が伝えた。

AFP, May 30, 2020、ANHA, May 30, 2020、AP, May 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 30, 2020、Reuters, May 30, 2020、SANA, May 30, 2020、SOHR, May 30, 2020、UPI, May 30, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍がアレッポ県西部のシリア政府支配地を砲撃する一方、シリア軍はイドリブ県、ラタキア県の反体制派支配地を砲撃(2020年5月30日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから86日目となる5月30日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(イドリブ県6件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府の支配下にあるアウラム・クブラー町を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がザーウィヤ山地方で「決戦」作戦司令室と交戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまた、「決戦」作戦司令室の支配下にあるジスル・シュグール市西のマルアンド村、キンダ村を砲撃した。

一方、トルコ軍は兵站物資を積んだ車輌35輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカッバーナ村一帯、ハッダーダ村一帯を砲撃した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、スフナ市近郊の砂漠地帯でシリア軍と親政権の民兵の車輌が2度にわたって爆弾の爆発に巻き込まれ、兵士4人が死亡、5人が負傷した。

AFP, May 30, 2020、ANHA, May 30, 2020、AP, May 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 30, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 30, 2020、Reuters, May 30, 2020、SANA, May 30, 2020、SOHR, May 30, 2020、UPI, May 30, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民75人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は580,260人に(2020年5月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月30日付)を公開し、5月29日に難民75人(うち女性23人、子供38人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは75人(うち女性23人、子供38人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は580,260人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者185,012人(うち女性55,641人、子ども94,076人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,389人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は809,540人(うち女性242,917人、子供412,567人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 30, 2020をもとに作成。

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