シリア人権監視団は、アサド政権が崩壊した2024年12月8日から6月6日までの3ヵ月間で、即決処刑による死者数が2,133人を記録していると発表した。
月別の死者数は以下の通り:
2024年12月8~31日:141人
2025年1月:74人
2025年2月:60人
2025年3月:1,726人
2025年4月:75人
2025年5月:41人
2025年6月1~6日:16人
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、内務省の治安部隊が3月21日にマヤーディーン市で逮捕していたアブドゥッサマド・ドゥワイヒー容疑者を釈放した。
ドゥワイヒー容疑者は「ハーッジ・ジャワード」の名で知られ、「イランに民兵」の一つサイイダ・ザイナブ連隊の創設者。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、7日深夜から8日未明にかけて、車に乗った武装グループがシャジャラ町にある内務省総合治安局の分所を襲撃し、戦闘になった。
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タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、3月のアラウィー派らに対する殺害が多発した際に内務省総合治安局によって拉致されていたハムザ・スウード氏(アブー・ハーリス・カストゥーン)が殺害された。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ディヤービーヤ村でオートバイに乗った武装グループがシーア派の若者1人を即決処刑、1人を負傷させた。
また、国防省に所属の武装グループがバールーハ村の若い男性を銃で撃ち殺害した。
さらに、ヒムス市のナーズィヒーン地区では、オートバイに乗った正体不明の武装グループがアラウィー派のムルヒム家に向けて発砲、男性1人とその息子1人が死亡、女児が重傷を負った。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「シャッビーハ」と見られる男性がマアッラト・ナアサーン市で手りゅう弾を爆発させ、住民多数が負傷した。
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ラタキア県の治安司令部は、国民和解委員会と連携し、解放作戦(「攻撃者抑止の戦い」)に際して拘束さしていたものの、有罪と判断されなかった被拘束者数十人を釈放した。
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ハマー県の関係当局は、県知事らからなる代表団の視察中に、ハマー城内にあるカフェが子どもにシーシャ(水タバコ)を提供していた事実を発見、営業停止・封鎖処分とし、法的措置を講じた。
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ダイル・ザウル県では、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)の広報センターが、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルが7日にスブハ村の分所、灌漑用水路ステーションの警備拠点を襲撃、アサーイシュが応戦したと発表した。
また、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルがスブハ村のシリア民主軍の分所、灌漑用水路ステーションの警備拠点を襲撃、またナムリーヤ村でシリア民主軍の車1台を攻撃した。
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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ県マシュラブ地区の自宅で5月20日に逮捕されていた活動家のアフマド・ハムザ・サトム氏が釈放された。
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『ウォールストリート・ジャーナル』は、バアス政権が少なくとも300人の子どもを家族から強制的に引き離し、自らが管理する孤児院に収容していたことが明らかになったと報じた。
同誌が機密文書、元拘束者へのインタビュー、アフマド・シャルア移行期政権当局の関係者の証言に基づき伝えたところによると、バアス政権は、子どもを反体制派の家族に対する圧力手段として利用し、少なくとも3,700人の子どもが、家族と共に逮捕されたか、大規模な家宅捜索や一斉拘束の際に失踪し、行方不明だという。
そのなかには、2013年に夫のアブドゥッラフマーン・ヤースィーン氏が逮捕された後、自身も拘束された歯科医で元シリア代表のチェス選手ラーニヤ・アッバースィー氏の子どもたちも含まれており、その消息は今も分かっていない。
同誌は、子どもたちが「SOS子どもの村」が運営する孤児院に収容されている可能性を示す新たな証拠を得たとしている。
「SOS子どもの村」は、2014年から2018年の間に身元が分からない子ども139人をシリア国内の施設で受け入れたことを認め、その後、こうした受け入れを行わないよう当局に要請され、大半の子どもたちは当局に引き渡されたが、その後の行方は確認できていないとした。
同紙は、ラーニヤ氏の夫ヤースィーン氏の家族が今なお孫の行方を追っていることを伝え、孤児院のウェブサイトに掲載された写真や元女性囚人の証言、さらにはAIを用いた顔画像の再構築など、あらゆる手段を用いていると報じた。
また、家族はラーニヤ氏の子どもに似た少年のDNA鑑定を実施したが、結果は一致しなかったという。
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シリア人権監視団は、2025年に入って以降、イスラエル軍の爆撃や砲撃による犠牲者が6月6日の時点で35人を記録していると発表した。
犠牲者の内訳は以下の通り。
アフマド・シャルア移行期政権の国防省部隊兵士:死者9人、負傷者21人
身元不明者(レバノン人):死者2人
民間人:死者15人、負傷者3人
武装した民間人:死者9人
この間のイスラエル軍の攻撃は63回、うち航空攻撃が50回、地上攻撃が10回。
月別の攻撃回数、死傷者数は以下の通り。
2025年1月
攻撃回数:5回(すべて航空攻撃)
標的数:5ヵ所
犠牲者:民間人1人、軍関係者2人
アレッポ県:1回
ダマスカス郊外県:1回
スワイダー県:1回
ヒムス県:1回
クナイトラ県:1回(民間人1人と兵士2人死亡、1人重傷)
2025年2月
攻撃回数:13回(航空攻撃11回、地上攻撃2回)
標的数:16ヵ所
犠牲者:5人(民間人1人、作戦部所属兵2人、レバノン国籍2人)
航空攻撃
クナイトラ県:2回
ダマスカス郊外県:5回(民間人1人、正体不明2人、兵士2人死亡)
ダルアー県:2回
スワイダー県:1回
ヒムス県:1回
地上攻撃
ダルアー県:1回
ダマスカス郊外県:1回
2025年3月
攻撃回数:20回(航空攻撃16回、地上攻撃4回)
標的数:16ヵ所
犠牲者:民間人11人、兵士1人(合計12人死亡)
航空攻撃
ダマスカス郊外県:2回(うち1回はレバノン国境)
ダマスカス県:3回
タルトゥース県:1回
ダルアー県:3回(民間人4人、軍1人死亡)
クナイトラ県:1回
スワイダー県:1回
ヒムス県:4回(うち1回はレバノン国境)
ラタキア県:1回
地上攻撃
ダルアー県:2回(民間人7人死亡、他にも負傷者あり)
クナイトラ県:2回
2025年4月
攻撃回数:6回(航空攻撃4回、地上攻撃2回)
標的:6ヵ所
犠牲者:13人(うち国防省所属兵4人)
航空攻撃
ダマスカス県:1回
ダマスカス郊外県:1回
ハマー県:1回(国防省兵士4人死亡、12人負傷)
ヒムス県:1回
地上攻撃
ダルアー県:1回(地元武装勢力9人死亡)
クナイトラ県:1回
2025年5月
攻撃回数:11回(すべて航空攻撃)
標的:11ヵ所
犠牲者:民間人2人死亡、負傷者12人(うち民間人4人)
航空攻撃
ダマスカス県:1回
ハマー県:2回
ダマスカス郊外県:1回(民間人1人死亡、国防省関係者8人負傷)
ダルアー県:3回
ラタキア県:3回(民間人1人死亡、4人負傷)
タルトゥース県:1回
2025年6月1日〜6日)
攻撃回数:5回(航空攻撃3回、地上攻撃2回)
標的数:9ヵ所
航空攻撃
ダマスカス郊外県:1回
クナイトラ県:1回
ダルアー県:1回
地上攻撃
ダルラー県:1回
クナイトラ県:1回
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シリア人権監視団は、前政権崩壊(2024年12月8日)から半年が経過するのに合わせて、国内での犯罪や混乱のなかで死亡した犠牲者が6月6日の段階で7,670人を記録していると発表した。
このうち5,784人が民間人で、女性の犠牲者は422人、子どもは306人にのぼっているという。
月別の犠牲者数は以下の通り:
2024年12月8日~2024年12月31日
総死亡者数:2,354人
民間人:1,894人(男性:1,839人、女性:21人、子ども:34人)
非民間人:460人
2025年1月
総死亡者数:1,122人
民間人:679人(男性:480人、女性:146人、子ども:53人)
非民間人:443人
2025年2月
総死亡者数:603人
民間人:435人(男性:347人、女性:46人、子ども:42人)
非民間人:168人
2025年3月
総死亡者数:2,644人
民間人:2,069人(男性:1,828人、女性:144人、子ども:97人)
非民間人:575人
2025年4月
総死亡者数:452人
民間人:352人(男性:287人、女性:40人、子ども:25人)
非民間人:100人
2025年5月
総死亡者数:428人
民間人:295人(男性:227人、女性:19人、子ども:49人)
非民間人:133人
2025年6月1日〜6日
総死亡者数:67人
民間人:60人(男性:48人、女性:6人、子ども:6人)
非民間人:7人
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア国民軍の武装グループが同軍の支配下にあるマンビジュ市の墓地を破壊した。
また、ANHAによると、トルコ占領下の「オリーブの枝」地域のシャッラー村近郊のマリーナ村にある「殉教者ラフィークの墓地」などが、トルコ軍とその傭兵(シリア国民軍)によって破壊され続けているとして、墓地の破壊状況を撮影した画像や動画を公開した。
ラフィークとは、2018年のトルコ軍による「オリーブの枝」作戦での戦死者の1人。

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タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、内務省総合治安局がスーラーニー村の住宅を強襲し、20歳代の男性1人を逮捕した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・マスキーン市で何者かが即席爆弾で、県の農業局の元職員の自宅を爆破し、子ども数人が負傷した。
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米中央軍(CENTCOM)はXを通じて、ダーイシュ(イスラーム国)壊滅作戦の一環として、5月21日から27日にかけてイラクとシリア国内で協力部隊による作戦を支援したと発表した。
CENTCOMが支援したのは、イラク国内での5回の作戦とシリア国内で1回の作戦で、これによりダーイシュ(イスラーム国)のメンバー2人を殺害、幹部1人を含む2人を拘束、武器などを押収した。
具体的な戦果は以下の通り。
シリアでの作戦(5月21~22日):ダイル・ザウル県でシリア民主軍がダーイシュのメンバー1人を拘束。 イラクでの作戦(5月21~27日):サラーフッディーン県、キルクーク県、アンバール県(ファッルージャ郡で、イラク治安部隊が複数の拠点を掃討・破壊、小火器、弾薬、資材を押収、メンバー2人を殺害、幹部1人を拘束。
CENTCOM Supports Partner Forces During Defeat ISIS Operations in Iraq and Syria
U.S. Central Command forces supported partner forces in operations in Iraq and Syria, May 21-27, in support of the ongoing Defeat ISIS campaign.
USCENTCOM forces supported six D-ISIS operations,… pic.twitter.com/Pi73LzpWOi
— U.S. Central Command (@CENTCOM) June 4, 2025
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ラッカ県では、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局内務治安部隊(アサーイシュ)が、県内で特殊作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセル6人を逮捕した。
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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア民主軍の特殊部隊が米主導の有志連合の支援を受けて、ハリーリー村で男性1人を逮捕した。
逮捕の理由は不明。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、クドスィーヤー市で、地元住民と国防省の要員の口論が銃撃戦に発展した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ジッリーン村で武装グループによって若い男性2人が即決処刑され、遺体で発見された。
一方、ラジャート高原のブスターン村に対して、ベドウィンの民兵によると見られる武装グループが砲撃を行った。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、前日から外出禁止令が発出されているバイト・アーナー村とダーリヤ町で、内務省総合治安局が住宅数十軒、学校、モール、スポーツ・クラブなどを強襲、若い男性2人が死亡、若い男性1人が遺体で発見され、若者複数人が指名手配中だとして逮捕された。
また、ラタキア市では、内務省の治安部隊が、武装グループが軍の拠点1ヵ所を攻撃しようとしたとして、メンバーとされる2人を逮捕した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、数日前にヒムス市で内務省の治安部隊によって逮捕されていた若い男性1人(ハーフィズ・ユースフ・タウィールさん)が、拷問を受けて死亡した。
また、SANAによると、クサイル市において、内務省総合治安局がトラックによる武器密輸を阻止し、対戦車誘導ミサイルや30ミリ口径弾薬など、レバノン領に密輸されようとしていた武器を押収した。
運転手は逮捕され、関係司法当局に引き渡されて必要な法的措置が取られることとなった。
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SANAによると、イード・アル=アドハー(犠牲祭)に合わせて、アレッポ県のアフリーン市、アレッポ市、ヒムス県のヒムス市などに内務省の治安部隊が治安維持と市民の保護のために展開した。
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シリア人権監視団によると、イスラエル軍は、ダルアー県のイズラア市近郊およびブスラー・シャーム市近郊の第175連隊基地一帯、マール丘一帯、クナイトラ県のシャッアール丘一帯、第90旅団基地一帯、ダマスカス郊外県のタッル・シャフム村、サアサア町郊外、カナーキル村近郊の第121旅団基地一帯に対して爆撃を行った。
また、イスラエル軍戦車部隊がダルアー県のヤルムーク渓谷に侵攻した。
イスラエル軍パトロール部隊は、その後もクナイトラ県ジュバーター・ハシャブ村の南側地区に侵入した。
さらに、アフマル丘に設置されているイスラエル軍前哨基地が、ブライカ村・クードナ村間の地域の1ヵ所を砲撃した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー市近郊のハマー航空基地西のマトニーン村とラビーア村の間に位置する防空大隊で大きな爆発が複数回にわたって発生した。
爆発と前後して、同地上空には無人航空機が旋回していた。
この爆発により、女性3人を含む市民8人が死亡、複数が負傷した。
死傷者はアラウィー派。
ラビーア村の地元住民らは、アフマド・シャルア移行期政権の治安部隊の検問所の要員が、旅客用マイクロバスで移動中のアラウィー派11人に発砲し、8人を殺害、3人を負傷したのと前後して、防空大隊基地内で大きな爆発が発生したと疑っている。
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一方、ハマー市のクスール地区では、正体不明の武装グループが「サクル」の愛称で知られていた前政権時代の軍事情報局関係者を銃で撃ち、殺害した。
また、ハマー市の国立病院近くで、旧シリア軍に勤務していた男性1人が正体不明の武装グループによって即決処刑され、死亡した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、2日にアッシュ・ウルール地区で、職場からバルザ区のレストランにバン車で移動中に行方不明になっていたアラウィー派7人とドライバー1人のうち、5人が即決処刑され死亡、遺体がムジュダヒド病院に安置されていることが確認された。
また、残る3人のうちの1人も負傷して病院に搬送されていた。
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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、正体不明の武装グループがスワイダー市ドゥバイスィー地区で住民1人とその妻を銃で撃ち殺害した。
また、タアーラ村で何者かの砲撃を受けて、1人が負傷した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ジャブラ市近郊のダーリヤ町とバイト・アーナー村で、治安部隊が午後7時30分から外出禁止令を発出した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タッル・シャンナーン村とシャターヤ村の間の地域で植物採取を行っていたアラウィー派の住民1人が正体不明の武装グループによって銃で撃たれて死亡した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、スッカリーヤ村でシャーム自由人イスラーム運動のメンバー2人がマジド軍の武装グループの発砲を受けて死亡した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ザイバク村で治安部隊が治安作戦を実施し、住民少なくとも7人を逮捕した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サナマイン市で6月1日に襲撃を受け、負傷していた元反体制武装組織((解放の暁旅団)の司令官の1人のマーヒル・ラッバード氏が死亡した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー市のフルースィーヤ交差点で40歳代の男性が何者かによって銃で撃たれて死亡、遺体で発見された。
また、シャイフ・アンバル地区でも車に乗った武装グループが男性1人を銃で撃ち、撃たれた男性は死亡した。
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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市北東の農村地帯で、カスル村の部族の武装グループがフクフ村とハーリディーヤ村に向かって発砲、地元の武装グループと撃ち合いとなった。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、サイイダ・ザイナブ町にあるアリー・スィースターニー師事務所がアブー・ウマル・リービーを名乗る過激派が率いる武装グループの襲撃を受け、物的損害を受けた。
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SANAは、イスラエル軍がダルアー県西部のヤルムーク渓谷を砲撃したと伝えた。
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これに関して、シリア人権監視団などは、クーヤー村とマアルバ町の間に位置する農地に迫撃砲弾2発(あるいは3発)が着弾したと発表した。
シリア人権監視団によると、迫撃砲弾の着弾を受けて、イスラエル軍無人航空機複数機がヤルムーク渓谷に飛来した。
また、イスラエル軍が占領下ゴラン高原からダルアー県西部とクナイトラ県に対して砲撃を行った。
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一方、『エルサレム・ポスト』は、イスラエル軍が、ダルアー県から占領下ゴラン高原のヒスピン地区に向かって2発のロケット弾が発射され、同地区など下ガリラヤ地方で警報が発令されたと伝えた。
これに関して、イスラエル・カッツ国防大臣は、アフマド・シャルア暫定大統領に「イスラエル国家に対するあらゆる脅威や発砲についての直接的な責任があり、可能な限り早急に全面的な報復が行われるだろう」と述べた。
イスラエル軍はテレグラムを通じて以下の通り発表した。
21:39
IDF:初期報告。ハスピンで警報が発令され。詳細は確認中。
21:59
IDF:ハスピンおよびラマト・マグシミムで21時36分に警報がなり、シリアからイスラエル領に越境した2発の発射体が確認され、いずれも空き地に落下した。
22:03
IDF:初期報告。ガリラヤ地方でサイレンが鳴った。詳細は確認中。
22:37
IDF:先ほど、イスラエル領に向けて発射された砲弾に対応し、イスラエル軍の砲兵部隊がシリア南部を攻撃した。
22:43
IDF:ガリラヤ地方で22時に警報が鳴った件について、破片が落下する可能性があったため警報が発令されたが、その後、誤認識だったことが判明した。
01:15
IDF:本日(火曜日)早朝、イスラエル領に向けて発射された砲弾を受け、イスラエル空軍戦闘機がシリア南部にあるシリア政権の兵器を攻撃した。 現在のシリア情勢に対する責任は、シリアの政権にある。敵対行為がその領土から続く限り、その結果を負い続けることになる。イスラエル軍は、イスラエル国家に対するすべての脅威に対処する。
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BBCは、独自に入手した極秘の諜報文書により、2012年8月に首都ダマスカス近郊で消息を絶ち、現在も行方不明の米国人フリー・ジャーナリスト、オースティン・タイス氏が、アサド前政権によって拘束されていたことが初めて確認されたと伝えた。
逮捕の約7週間跡、オンラインに投稿された映像には、目隠しをされ、手を縛られたタイス氏が、武装集団にイスラームの信仰告白を強要される姿が映っていた。
だが、この映像について、米当局者や専門家らは捏造された可能性があると疑問を呈していた。
BBCは、ラジオ番組(Radio 4)シリーズの取材の一環として、シリア人調査員とともに情報機関の施設を訪れた際に、今回の資料を入手した。
「オースティン・タイス」とラベルされた一連の文書の中には、「極秘」と記された文書もあり、2012年にダマスカス市内の収容施設にタイス氏が拘束されていたことが記されていた。 情報筋によると、タイス氏はダマスカス郊外県のダーライヤー市近郊で国防隊によって逮捕され、ターフーナ地区の収容施設に拘置されていたとされる。
この間、胃腸の不調を訴え、医師の診察を2回受けたとされ、血液検査ではウイルス性感染症が確認されたという。
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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルがシュハイル村にあるシリア民主軍の陣地1ヵ所をRPG弾で攻撃した。
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ANHAによると、シリア民主軍の広報センターは、同軍所属の軍事作戦師団(TOL)が5月31日、ハサカ県フール・キャンプ内で精密治安作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのメンバー1人を逮捕した。

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ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)の広報センターは声明を出し、5月20日にラッカ県で麻薬密輸グループを摘発し、所持していた麻薬150グラムを押収したと発表した。

ANHAによると、アサーイシュの総司令部は、ラッカ県とハサカ県を結ぶ街道(アブヤド街道)での2025年6月1日のダーイシュ(イスラーム国)の攻撃により、隊員3人が死亡したと発表した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、内務省総合治安局のパトロール部隊が、バーリド村で指名手配者の自宅を強襲、捜索中にムルシド派の信仰に関係する写真を破棄、家財を破壊した。
これを受けて、ムルシド派の住民はスカイラビーヤ市を訪れ、宗派への冒涜に抗議する集会を行った。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、サフィーラ市で内務省総合治安局の部隊が、前政権の協力者とされる商店主と口論の末に撃ち合いとなり、総合治安局の隊員1人を含む3人が死亡、多数が負傷した。
その後混乱は激化し、住宅複数棟が放火されるなど、無秩序状態に陥った。
また、シャルア移行期政権の内務省総合治安局とシリア国民軍所属の合同部隊がダイル・ハーフィル市に設置している共同検問所で、シリア民主軍の写真が保存されていたモバイルを携帯していたとして男性1人が逮捕された。
この男性は旅客バスでアレッポ市に向かっていた。
アレッポ県では、ANHAが不地元筋の話として伝えたところによると、トルコ占領下の「オリーブの枝」地域内のブルブル町近郊のハラールカー村の住民が「トルコの傭兵」(シリア国民軍)の暴行を受けた。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アフマド・シャルア移行期政権の内務省総合治安局がシュマイティーヤ町で、前政権の国防隊の司令官の1人ファイサル・サッターム・ファイヤード容疑者を、スバイハーン市でカーティルジー・インターナショナルの民兵の司令官の1人でロシアのワグナー社に協力し、民兵をリビアなどに派遣していたとされるウマル・バドル・ハーリド容疑者を逮捕した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、アシュラフィーヤト・サフナーヤー市で、ダイル・ザウル県とダルアー県の出身者からなる武装グループが住民や内務省総合治安局の検問所に対して無差別に発砲、総合治安局の分所に突入を試みた。
武装グループはドゥルーズ派であることを示す宗教的シンボルを掲げた車を使用していたが、同市のドゥルーズ派住民は自分たちと武装グループは無関係だと強く主張している。
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ヒムス県では、SANAによると、ダルダー村、アーリヤート村、カシュフ村の住民が、治安当局に武器と弾薬を引き渡した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、マサーキン・バルザ地区でアルコールを販売している商店2件が覆面姿の4人の武装グループの襲撃を受け、商品などを破壊され、放火された。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、2日前に内務省総合治安局に逮捕された。
また、カタナー市で3日前にアフマド・シャルア移行期政権の国防省と内務省の予備部隊によって逮捕された若い男性2人が即決処刑され、死亡した。
シリア人権監視団によると、臨床検査室の経営者のラアファト・アリー・イスビル氏が即決処刑され、家族が県内の病院で遺体を発見した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、アフマド・シャルア移行期内閣の国防省と内務省の予備部隊がタッル・アブドゥルアズィーズ村のアラウィー派の住宅を強襲し、1人を即決処刑した。
ムーサー・フーラ村で正体不明の武装グループによって撃たれて重傷を追っていた14歳の青年が死亡した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市マリク・アーディル街道で正体不明の武装グループがアラウィー派の大学教授を銃で撃ち殺害した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タドムル市近郊の砂漠地帯で身元不明の3人が遺体で発見された。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サナマイン市でアブー・ライルの名で知られている元反体制武装組織(解放の暁旅団)のリーダーのマーヒル・ラッバード氏が正体不明の武装グループによって銃で撃たれて死亡した。
また、この時に巻き添えとなって若い男性1人と子ども1人、さらに学生1人も撃たれて死亡した。
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