ダーイシュ(イスラーム国)とヌスラ戦線は過去1年間で5,445人を殺害(2015年5月12日)

「サウト・ワ・スーラ」(声と写真、http://sound-and-picture.com/)は、ダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線が2013年4月9日から2015年5月10日までの約1年間で民間人、戦闘員合わせて5,445人を殺害しているとする統計調査結果(http://sound-and-picture.com/?p=531)を発表した。

このうち民間人は2,157人(うち子供150人、女性154人)、戦闘員は2,911人だという。

統計は、「ラッカは沈黙によって惨殺される」(http://www.raqqa-sl.com/)、「イドリブ暗殺」(http://idlib-assassination.com/ar/)との協力のもと集計されたという。

http://sound-and-picture.com/
http://sound-and-picture.com/

AFP, May 12, 2015、AP, May 12, 2015、ARA News, May 12, 2015、Champress, May 12, 2015、al-Hayat, May 13, 2015、Iraqi News, May 12, 2015、Kull-na Shuraka’, May 12, 2015、al-Mada Press, May 12, 2015、Naharnet, May 12, 2015、NNA, May 12, 2015、Reuters, May 12, 2015、SANA, May 12, 2015、UPI, May 12, 2015などをもとに作成。

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ハンディキャップ・インターナショナル「シリア国内で510万人が迫撃砲、ロケット弾、大砲、簡易爆発物(IED)といった爆破兵器の脅威に曝されている」(2015年5月12日)

ハンディキャップ・インターナショナルは、シリア国内で子供200万人以上を含む510万人が、迫撃砲、ロケット弾、大砲、簡易爆発物(IED)といった爆破兵器の脅威に曝されていると指摘、すべての紛争当事者に国際人道法に従って、人口密集地区での爆破兵器の使用停止を求めた。

「シリアにおける爆破兵器の使用」(http://reliefweb.int/sites/reliefweb.int/files/resources/HI%20Report_Time%20Bomb%20in%20the%20Making_May%202015.pdf)と題された報告書のなかで、ハンディキャップ・インターナショナルは、2012年12月から2015年3月にかけてシリアで発生した7万7,645件の事例を分析、5分の4の事例において爆破兵器が使用され、75%の事例が人口密集地区で発生し、民間人を危険にさらしていることを明らかにした。

シリア政府の支配下にあるダマスカス県だけでも、こうした事例は5,353件報告されている、という。

AFP, May 12, 2015、AP, May 12, 2015、ARA News, May 12, 2015、Champress, May 12, 2015、al-Hayat, May 13, 2015、Iraqi News, May 12, 2015、Kull-na Shuraka’, May 12, 2015、al-Mada Press, May 12, 2015、Naharnet, May 12, 2015、NNA, May 12, 2015、Reuters, May 12, 2015、SANA, May 12, 2015、UPI, May 12, 2015などをもとに作成。

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レバノン軍が不法入国を試みたシリア人29人を逮捕(2015年5月11日)

レバノン軍は声明を出し、ベカーア県バアルベック郡スワイリー村郊外の国境地帯で、シリア領内から不法入国しようとしたシリア人29人を逮捕したと発表した。

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また、NNA(5月11日付)によると、北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方の国境地帯では、地雷撤去作業をしていたレバノン軍部隊がシリア領内からの発砲を受けた。

AFP, May 11, 2015、AP, May 11, 2015、ARA News, May 11, 2015、Champress, May 11, 2015、al-Hayat, May 12, 2015、Iraqi News, May 11, 2015、Kull-na Shuraka’, May 11, 2015、al-Mada Press, May 11, 2015、Naharnet, May 11, 2015、NNA, May 11, 2015、Reuters, May 11, 2015、SANA, May 11, 2015、UPI, May 11, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ県、ラッカ県のダーイシュ(イスラーム国)拠点を爆撃(2015年5月11日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月11日付)によると、シリア軍はダーイシュが占拠するバーブ市を空爆し、住民6人が死亡した。

一方、ARA News(5月12日付)によると、シャーム戦線が、県北部のグーズ村、ハサージク村、サッド村、ハスィーヤ村、グルナータ村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、同地一帯からダーイシュを放逐することに成功した。

またシリア軍はザフラー協会地区を空爆した。

また、シリア人権監視団によると、クワイリス航空基地周辺で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦を続けた。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の本拠地ラッカ市をシリア軍が空爆、また同市上空一帯で偵察機、戦闘機の旋回が続いた。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・タムル町北西部郊外で10日深夜から11日にかけて、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、ダーイシュ戦闘員43人が死亡した。

また、クッルナー・シュラカー(5月12日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ハサカ市西部のアシュラ村、ブワイダ村、ムシャイリファ村、タッル・タール村、上アッザーム村を制圧した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーイル・ガス採掘所一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(5月11日付)によると、シャーイル・ガス採掘所一帯、ラッフーム村、スルターニーヤ村、タッラト・マドラージャ村、西サラーム村、東サラーム村、ラジャム・アーリー村、ムシャイリファ村、ハタムルー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アッシリア人権ネットワークは、ARA News(5月11日付)に対して、3月にダーイシュ(イスラーム国)がハサカ県タッル・シャーミーラーン村一帯で誘拐した住民(アッシリア教徒)約200人に関して、ダーイシュ側が2,200米ドルの身代金支払いを要求していることを明らかにした。

AFP, May 11, 2015、AP, May 11, 2015、ARA News, May 11, 2015、May 12 ,2015、Champress, May 11, 2015、al-Durar al-Shamiya, May 11, 2015、al-Hayat, May 12, 2015、Iraqi News, May 11, 2015、Kull-na Shuraka’, May 11, 2015、May 12, 2015、al-Mada Press, May 11, 2015、Naharnet, May 11, 2015、NNA, May 11, 2015、Reuters, May 11, 2015、SANA, May 11, 2015、UPI, May 11, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合は「ジュネーブ3」に向けたデミストゥラ氏代表との個別協議をボイコット(2015年5月11日)

『シャルク・アウサト』(5月11日付)によると、シリア革命反体制勢力国民連立は9、10日にトルコのイスタンブールで総合委員会会合を開き、シリア政府と反体制派の和平交渉に向けたスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表との個別協議などへの対応について協議、デミストゥラ代表との個別協議をボイコットすることを決定した。

複数の消息筋によると、ボイコットは、連立のメンバーが、個別協議を行うにあたってデミストゥラ代表から新たな議題が示されず、反体制派の分断とアサド政権の地位向上をもたらしかねず、また国際社会(とりわけ米国)がアサド政権の打倒ではなく、ダーイシュ(イスラーム国)相当に重点を置いていることに不満を示したことの結果だという。

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4月下旬にトルコを経由してスペインに逃走したシリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表がトルコのイスタンブールで、シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ代表と会談し、これまでの政治姿勢を捨て、「アサドと政権幹部の退任なくしてシリアを救済する政治的解決はない」、「シリア革命国民軍創設」、「革命の真の勝利は新シリア軍の誕生をもって確固たるものとなる」など、シリア政府の打倒を最優先する連立寄りの姿勢に転換した。

会談後、フサイン代表とハウジャ代表は、共同記者会見を開き、両者が交わした合意(合同ヴィジョン)内容について明らかにした。

同合意においては、アサド政権による殺戮と強権支配が「混乱、過激主義、テロをもたらした」と批判、「多元的民主的文民国家」の建設をめざすとの姿勢が明示されるとともに、「アサドと政権幹部の退任なくしてシリアを救済する政治的解決はない。シリアの将来においてアサドが担う役割はない」と強調した。

また「南部から北部にいたるさまざまな地域で革命諸勢力が勝利するなか、政権による犯罪行為は、都市、村への空爆を通じて増している」と述べ、アル=カーイダ系組織(シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動)による攻勢に共鳴し、「シリア革命国民軍の創設」を主唱している。

『ハヤート』(5月12日付)などが伝えた。

Kull-na Shuraka', May 11, 2015
Kull-na Shuraka’, May 11, 2015

AFP, May 11, 2015、AP, May 11, 2015、ARA News, May 11, 2015、Champress, May 11, 2015、al-Hayat, May 12, 2015、Iraqi News, May 11, 2015、Kull-na Shuraka’, May 11, 2015、al-Mada Press, May 11, 2015、Naharnet, May 11, 2015、NNA, May 11, 2015、Reuters, May 11, 2015、SANA, May 11, 2015、al-Sharq al-Awsat, May 11, 2015、UPI, May 11, 2015などをもとに作成。

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イドリブ県ジスル・シュグール市一帯でシリア軍とアル=カーイダ系組織の攻防続く(2015年5月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジスル・シュグール市内およびその周辺(キリスト教徒が多く住むカニーヤ村一帯)を21回にわたり空爆する一方、シリア軍兵士、国防隊隊員ら250人が籠城を続けるジスル・シュグール国立病院南西部一帯などで、ファトフ軍作戦司令室(シャームの民のヌスラ戦線、ジュヌード・シャーム、トルキスターン・イスラーム党など)と激しく交戦、またシャーム自由人イスラーム運動、アンサール・シャーム大隊がジスル・シュグール市・アリーハー市間の検問所3カ所(ディブス村など)を制圧した。

この戦闘で、シリア軍・国防隊兵士32人が死亡、双方に多数の死傷者が出るとともに、シリア軍の空爆により、子供5人、女性4人を含む10人が死亡したという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ガーブ平原にあるザイズーン村の発電所一帯で、シリア軍、国防隊がファトフ軍作戦司令室と交戦し、ジハード主義武装集団の司令官5人を殺害、同地を奪還した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月11日付)によると、反体制武装集団はザイズーン村の発電所を9日に襲撃し、一時制圧していた。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(5月11日付)によると、ファーティヒーン軍、シャームの民のヌスラ戦線、フルサーン・ラフマなどからなるジハード主義武装集団がサラミーヤ市・ラッカ市高速道路のシリア軍検問所(イスリヤー村近郊のタグティヤ検問所)を襲撃、制圧した。

Kull-na Shuraka', May 11, 2015
Kull-na Shuraka’, May 11, 2015

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ワアル地区をシリア軍が砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ズィルバ村各所、マーリア市、タッル・リフアト市、アナダーン市を空爆した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(5月11日付)によると、シリア軍が空爆のために一時閉鎖していたアレッポ市・ハナースィル市街道を再開した。

なお、ARA News(5月11日付)によると、アレッポ・ファトフ作戦司令室は10日、ハナースィル市・アレッポ市街道封鎖を目的とした戦闘の開始を宣言し、同地一帯での攻撃を激化させていた。

一方、クッルナー・シュラカー(5月12日付)によると、「穏健な反体制派」と目されていたハズム運動によって2月に拘束されていたシャームの民のヌスラ戦線の司令官(アミール)アブー・イーサー・タブカ氏の遺体がアターリブ市近郊の第46連隊基地内で発見された。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦、シリア軍が空爆する一方、ジハード主義武装集団が同地区内のシリア軍・国防隊拠点を狙って砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ウンム・アウサジュ村、ハーッラ市、フィキーア村をシリア軍が空爆する一方、フィキーア村、ダリー町、スィハイリーヤ村でシリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦し、9人が死亡した。

一方、SANA(5月11日付)によると、カフルシャムス町、ズィムリーン村、フィキーア村、ダルアー市マンシヤ地区、ハマーディーン地区などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(5月11日付)によると、シリア軍がカラムーン山地一帯郊外山岳地帯のヒルバ通行所一帯で反体制武装集団と交戦の末、同地を制圧した。

またナシャービーヤ町、ザマーニーヤ村、ダイル・サルマーン町、タッル・クルディー町一帯、リーハーン農場で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、ラフマーン軍団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 11, 2015、AP, May 11, 2015、ARA News, May 11, 2015、Champress, May 11, 2015、al-Durar al-Shamiya, May 11, 2015、al-Hayat, May 12, 2015、Iraqi News, May 11, 2015、Kull-na Shuraka’, May 11, 2015、May 12 ,2015、al-Mada Press, May 11, 2015、Naharnet, May 11, 2015、NNA, May 11, 2015、Reuters, May 11, 2015、SANA, May 11, 2015、UPI, May 11, 2015などをもとに作成。

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シリア軍司令官、ダマスカス・ダイル・ザウル街道開通に向け、住民に「人民動員部隊」への志願を求める(2015年5月10日)

ダイル・ザウル県では、ARA News(5月11日付)によると、シリア軍東部地区司令官のムハンマド・ハッドゥール少将が、ダイル・ザウル市内のシリア政府支配地域の住民らと会合を開き、ダマスカス県・ダイル・ザウル市間の街道を開通させるため、「人民動員部隊」隊員1,500人が必要だとの見方を示し、住民らに志願・入隊を求めた。

AFP, May 11, 2015、AP, May 11, 2015、ARA News, May 11, 2015、Champress, May 11, 2015、al-Hayat, May 12, 2015、Iraqi News, May 11, 2015、Kull-na Shuraka’, May 11, 2015、al-Mada Press, May 11, 2015、Naharnet, May 11, 2015、NNA, May 11, 2015、Reuters, May 11, 2015、SANA, May 11, 2015、UPI, May 11, 2015などをもとに作成。

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イランによるクルド人デモ弾圧に抗議するカーミシュリー市でのデモにアサーイシュが介入(2015年5月10日)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(5月11日付)によると、シリア・クルド・アーザーディー党がカーミシュリー市で、イランのマハーバード市でのクルド人のデモに対する弾圧に抗議するデモを呼びかけ、約300人が参加した。

しかし、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュはデモを強制排除し、3人を逮捕した。

AFP, May 11, 2015、AP, May 11, 2015、ARA News, May 11, 2015、Champress, May 11, 2015、al-Hayat, May 12, 2015、Iraqi News, May 11, 2015、Kull-na Shuraka’, May 11, 2015、al-Mada Press, May 11, 2015、Naharnet, May 11, 2015、NNA, May 11, 2015、Reuters, May 11, 2015、SANA, May 11, 2015、UPI, May 11, 2015などをもとに作成。

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ハサカ県、ダイル・ザウル県などで、シリア軍、YPG、有志連合がダーイシュ(イスラーム国)と交戦(2015年5月10日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、ハーブール護衛部隊、シリア正教軍事評議会民兵がタッル・タムル町西部郊外一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、ARA News(5月10日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、ラアス・アイン市西部のハサカ市・アレッポ市国際幹線道路一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、街道沿いの複数拠点を制圧した。

また地元消息筋によると、シリア軍や人民防衛隊がダーイシュと交戦を続けるハサカ市郊外のアブドゥルアズィーズ山一帯、タッル・マジュダル村一帯を有志連合が空爆した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区、工業地区、カナーマート地区などで、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、シリア軍が同地を砲撃した。

また、ARA News(5月10日付)によると、ダイル・ザウル航空基地一帯で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、ダーイシュ戦闘員6人が死亡した。

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ヒムス県では、SANA(5月10日付)によると、スルターニーヤ村、ドゥワイバ村、ムシャイリファ村、ジバーブ・ハマド村、ダーヒック山、ワーディ・スッカルで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 10, 2015、AP, May 10, 2015、ARA News, May 10, 2015、Champress, May 10, 2015、al-Hayat, May 11, 2015、Iraqi News, May 10, 2015、Kull-na Shuraka’, May 10, 2015、al-Mada Press, May 10, 2015、Naharnet, May 10, 2015、NNA, May 10, 2015、Reuters, May 10, 2015、SANA, May 10, 2015、UPI, May 10, 2015などをもとに作成。

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レバノンのアマル運動民兵もカラムーン地方でのヌスラ戦線掃討作戦に参加(2015年5月10日)

ARA News(5月10日付)は、ヒズブッラーがシリア軍とともにダマスカス郊外県カラムーン地方の対レバノン国境山岳地帯で行っているシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団に対する掃討作戦に、アマル運動の民兵が参加していると伝え、シリア人、レバノン人活動からがインターネットで公開している写真複数枚を公開した。

ただし、マナール・チャンネル、SANAなどは、ヒズブッラー戦闘員らによるダマスカス郊外県での作戦に関して、「レバノン抵抗運動」が作戦を遂行していると伝えている。

Kull-na Shuraka', May 10, 2015
Kull-na Shuraka’, May 10, 2015
Kull-na Shuraka', May 10, 2015
Kull-na Shuraka’, May 10, 2015

 

AFP, May 10, 2015、AP, May 10, 2015、ARA News, May 10, 2015、Champress, May 10, 2015、al-Hayat, May 11, 2015、Iraqi News, May 10, 2015、Kull-na Shuraka’, May 10, 2015、al-Mada Press, May 10, 2015、Naharnet, May 10, 2015、NNA, May 10, 2015、Reuters, May 10, 2015、SANA, May 10, 2015、UPI, May 10, 2015などをもとに作成。

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イドリブ県ジスル・シュグール市一帯で、シリア軍とファトフ軍作戦司令室の戦闘続く(2015年5月10日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジスル・シュグール市の南西一帯を33回以上にわたり空爆する一方、ムシャイリファ村近郊、フライカ村・ジスル・シュグール市間では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アフガン人のファーティミーン旅団、イラク人民兵などがファトフ軍作戦司令室と交戦した。

またシリア軍、国防隊が籠城するジスル・シュグール市内の国立病院周辺で、ファトフ軍作戦司令室が爆弾を積んだ車で自爆攻撃を行うなどして、シリア軍、国防隊と交戦、ファトフ軍作戦司令室は敷地内(南西部)の建物の一つに突入することに成功した。

一方、SANA(5月10日付)によると、シリア軍はジスル・シュグール市にいたるすべての回廊を制圧、国立病院周辺、ジャーヌーディーヤ町・ジスル・シュグール市回廊にある反体制武装集団の拠点を攻撃、破壊、シャームの民のヌスラ戦線のチェチェン人戦闘員ら数十人を殺害した。

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ダマスカス郊外県では、マナール・チャンネル(5月10日付)によると、ヒズブッラーがシリア軍とともにカラムーン地方山岳地帯で、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団の掃討作戦を継続し、ヌスラ戦線の拠点3カ所を破壊、戦闘員約20人を殲滅した。

Naharnet, May 10, 2015
Naharnet, May 10, 2015

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がフィキーア村でジハード主義武装集団と交戦、同地を砲撃した。

一方、SANA(5月10日付)によると、フィキーア村・バルカ村間、フラーク市・ムライハ村街道、フラーク市、アクラバー村、ティーハ村、カフルシャムス町、ウンム・アウサジュ村、ハーッラ市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、ジャイドゥール・ハウラーン旅団、ハムザト・アサド・アッラー旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(5月10日付)によると、マスハラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、フルカーン旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(5月10日付)によると、ジュッブ・アフマル村、マルジュ・シーリー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(5月10日付)によると、キースィーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(5月10日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯、シャッアール地区、アシュラフィーヤ地区、バニー・ザイド地区、シャイフ・サイード地区、サラーフッディーン地区、アーミリーヤ地区、シャイフ・ルトフィー村、アルド・マッラーフ地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(5月10日付)によると、バイト・ティーマー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 10, 2015、AP, May 10, 2015、ARA News, May 10, 2015、Champress, May 10, 2015、al-Hayat, May 11, 2015、Iraqi News, May 10, 2015、Kull-na Shuraka’, May 10, 2015、al-Mada Press, May 10, 2015、Naharnet, May 10, 2015、NNA, May 10, 2015、Qanat al-Manar, May 10, 2015、Reuters, May 10, 2015、SANA, May 10, 2015、UPI, May 10, 2015などをもとに作成。

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シリア革命諸勢力広報局:8万人以上の外国人戦闘員がシリア軍とともに戦闘に参加(2015年5月10日)

インターネット・サイト「シリア革命諸勢力広報局」(http://rfsmediaoffice.com/%D8%A3%D8%A8%D8%B1%D8%B2-%D8%A7%D9%84%D9%85%D9%8A%D9%84%D9%8A%D8%B4%D9%8A%D8%A7%D8%AA-%D8%A7%D9%84%D8%A3%D8%AC%D9%86%D8%A8%D9%8A%D8%A9-%D8%A7%D9%84%D9%85%D8%B3%D8%A7%D9%86%D8%AF%D8%A9-%D9%84%D9%82/)は、「アサド軍を支える主要な外国の民兵」と題する表を作成、公開し、8万人以上の外国人戦闘員がシリア軍を支援するかたちで戦闘に参加していると主張した。

この表によると、シリア政府とともに戦闘に参加する外国人戦闘員の数は約8万3,200人で、その内訳は、パレスチナ解放軍(PLOの民兵)が6万人、イラン・イスラーム革命防衛隊が8,000人、レバノンのヒズブッラーが5,000人、アフガン人からなるファーティミーン旅団が3,500人、イラク人からなるアブー・ファドル・アッバース旅団が3,000人、パレスチナ人からなるクドゥス旅団が3,000人におよぶという。

http://rfsmediaoffice.com
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AFP, May 10, 2015、AP, May 10, 2015、ARA News, May 10, 2015、Champress, May 10, 2015、al-Hayat, May 11, 2015、Iraqi News, May 10, 2015、Kull-na Shuraka’, May 10, 2015、al-Mada Press, May 10, 2015、Naharnet, May 10, 2015、NNA, May 10, 2015、Reuters, May 10, 2015、SANA, May 10, 2015、UPI, May 10, 2015などをもとに作成。

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ヨルダンの政治家ら:ヌスラ戦線やダーイシュ(イスラーム国)に接近する「穏健な反体制派」(自由シリア軍)に信頼喪失(2015年5月10日)

『ハヤート』(5月10日付)は、ヨルダン政府がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘のためにシリアの部族への軍事教練を領内で開始したと発表(7日)ことに関連して、シリアの複数の部族消息筋の話として、「シリア南部および東部の部族が、ヨルダンから子息数千人を教練するとの確約を得た」と伝えた。

この教練に関して、ヨルダン政府は「有志連合の関係者から近く詳細は発表されるだろう」と述べ、内容を明らかにしていない。

しかし、反体制組織「シリア部族評議会」のアリー・マズゥード・ジャースィム代表は『ハヤート』の電話取材に対して、「最近、部族の若者約400人が(ヨルダンで)教練を受けた…。彼らの任務は過激派に対抗することにあるが、シリア軍と対峙することも無視しない」と述べた。

ジャースィム代表によると「シリアの部族は現在、5個師団、1万5,000人を擁し、シャーム地域(ダマスカス県、ダマスカス郊外県)、イドリブ地域、ハマー地域、ラタキア地域に配備されている。またダルアーには2個師団がおり、うちシリア部族師団は2,500人の戦闘員を擁する。もう一つは特殊任務師団で、数百人からなり、正確な諜報活動を行っている」という。

一方、ヨルダンの複数の政治家らは「シリアの穏健な反体制派」への信頼が喪失されたと感じるようになっているという。

彼らによると、「ヨルダン領内で4年間にわたって自由シリア軍を教練、支援してきたにもかかわらず、過激派が台頭したことで、彼らに対するヨルダンの信頼は失われ…、一部の政治家は、自由シリア軍が…ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線に接近していると疑い、彼らの忠誠に疑義を呈している」という。

AFP, May 9, 2015、AP, May 9, 2015、ARA News, May 9, 2015、Champress, May 9, 2015、al-Hayat, May 10, 2015、Iraqi News, May 9, 2015、Kull-na Shuraka’, May 9, 2015、al-Mada Press, May 9, 2015、Naharnet, May 9, 2015、NNA, May 9, 2015、Reuters, May 9, 2015、SANA, May 9, 2015、UPI, May 9, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合幹部:「ジハード主義武装集団は連合に参加し、組織、政策の両面で連合を改革するというオプションを検討している」(2015年5月9日)

マダール・ヤウム(5月9日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立幹部の一人アナス・アブダ氏が、「ジハード主義武装集団が連立に参加し、組織、政策の両面で連立を改革するというオプションを検討している」ことを明らかにしたと伝えた。

AFP, May 9, 2015、AP, May 9, 2015、ARA News, May 9, 2015、Champress, May 9, 2015、al-Hayat, May 10, 2015、Iraqi News, May 9, 2015、Kull-na Shuraka’, May 9, 2015、al-Mada Press, May 9, 2015、al-Madar al-Yawm, May 9, 2015、Naharnet, May 9, 2015、NNA, May 9, 2015、Reuters, May 9, 2015、SANA, May 9, 2015、UPI, May 9, 2015などをもとに作成。

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トルコ首相、シリアへの軍事侵攻を否定(2015年5月9日)

トルコのアフメト・ダウトオール首相は『ヒュッリイェト』(5月9日付)に、「現在、トルコの介入を必要とする状況にはない」と述べ、トルコがシリアに地上軍を侵攻させようとしているという共和人民党(CHP)のギュルセル・テキン書記長の主張を否定した。

しかしダウトオール首相は、サウジアラビアやトルコの支援により、イドリブ県やダルアー県でアル=カーイダ系組織が攻勢をかけていることに関連し「シリアにおけるパワー・バランスは急速に変化している」との見方を示した。

AFP(5月9日付)が伝えた。

AFP, May 9, 2015、AP, May 9, 2015、ARA News, May 9, 2015、Champress, May 9, 2015、al-Hayat, May 10, 2015、Iraqi News, May 9, 2015、Kull-na Shuraka’, May 9, 2015、al-Mada Press, May 9, 2015、Naharnet, May 9, 2015、NNA, May 9, 2015、Reuters, May 9, 2015、SANA, May 9, 2015、UPI, May 9, 2015などをもとに作成。

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アレッポ県で活動するアル=カーイダ系組織と「穏健な反体制派」がファトフ軍作戦司令室を結成(2015年5月9日)

『ハヤート』(5月10日付)は、アレッポ県内各所で活動する武装集団21組織がフェイスブックを通じて声明を出し、イドリブ県のファトフ軍作戦司令室を模すかたちで、「ファトフ軍作戦司令室」を結成したと発表した。

アレッポ県のファトフ軍作戦司令室は約2万2,000人の兵力、約300の重火器を擁し、アレッポ市の完全制圧をめざすという。

アレッポ県のファトフ軍作戦司令室に参加した主な組織は、「穏健な反体制派」と目されるヌールッディーン・ザンキー運動、ムジャーヒディーン軍、第101師団、第13師団、アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動、ジハード主義武装集団のシャーム軍団、イスラーム軍、シャーム戦線など。

Kull-na Shuraka', May 10, 2015
Kull-na Shuraka’, May 10, 2015

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クッルナー・シュラカー(5月9日付)は、シリア南部で活動するウラマーらが、「ダルアー・クナイトラ・イスラーム統一委員会」を結成したと報じた。

AFP, May 9, 2015、AP, May 9, 2015、ARA News, May 9, 2015、Champress, May 9, 2015、al-Hayat, May 10, 2015、Iraqi News, May 9, 2015、Kull-na Shuraka’, May 9, 2015、al-Mada Press, May 9, 2015、Naharnet, May 9, 2015、NNA, May 9, 2015、Reuters, May 9, 2015、SANA, May 9, 2015、UPI, May 9, 2015などをもとに作成。

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シリア軍、ヒズブッラーがイドリブ県、ダマスカス郊外県カラムーン地方でアル=カーイダ系組織に対して攻勢(2015年5月9日)

イドリブ県では、『ハヤート』(5月11日付)が複数の活動家の話として、シリア軍が、ヒズブッラー戦闘員とともに、ジスル・シュグール市郊外のタッル・ハマカ検問所に近い戦略的要衝のハッターブ高地一帯に進軍、ファトフ軍作戦司令室と交戦した。

活動家らによると、ファトフ軍作戦司令室は軍の進軍を食い止め、依然としてハッターブ丘を掌握しているという。

これに関して、シリア人権監視団は、シリア軍がジスル・シュグール市一帯を空爆、またアッラーウィーン検問所一帯、フライカ村周辺の丘陵地帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アフガン人のファーティミーン旅団、イラク人戦闘員、イラン人士官が、ファトフ軍作戦司令室と交戦し、同作戦司令室が包囲し、シリア軍が籠城を続けるジスル・シュグール市内の国立病院2キロの地点まで進軍した、と発表した。

両者はまた、ムシャイリファ村、ジスル・シュグール市・アリーハー市間の国際幹線道路一帯、ザーウィヤ山一帯(カスル・ファンナール村など)でも交戦、シリア軍が砲撃を行った。

シリア軍はこのほかにも、アブー・ズフール航空基地一帯を空爆した。

一方、SANA(5月9日付)によると、ミンタール、バズィート、シャフ・ヤースィーン、ムシャイリファ村、カルタラ、マクラア・バズィート、タマーニア、マルジュ・アフダル、クマイナース、アブー・ズフール町一帯、タッル・サラムー村、ハミーディーヤ村、フマイマート村、シュワイハ村、フータ村、ハッターブ高地で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ファトフ軍作戦司令室の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、タイバ村一帯で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦、シリア軍が同地などを砲撃した。

シリア軍はまた、アッサール・ワルド町郊外無人地帯を空爆、またクッバ村郊外無人地帯、ラアス・マアッラ町郊外無人地帯では、ヒズブッラー戦闘員がシリア軍とともにシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

これに関して、マナール・チャンネル(5月9日付)は、ヒズブッラー戦闘員とシリア軍は、ジュバ村一帯からヌスラ戦線などジハード主義武装集団を放逐、同地を完全に制圧したと伝えた。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(5月9日付)によると、イスラーム軍がタッル・クルディー町郊外一帯の大部分を、シリア軍との戦闘の末に制圧した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アブティーン村、カフルナーハー町をシリア軍が「樽爆弾」で空爆、また西フジャイラ村、ラシャーディーヤ村でシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

シリア軍はまた、国防隊、ヒズブッラー戦闘員らとともに、アレッポ市ザフラー協会地区にある空軍情報部一帯で、ヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線と交戦し、子供2人と女性1人を含む5人が死亡した。

一方、SANA(5月9日付)によると、アレッポ市サラーフッディーン地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、住民5人が死亡した。

またアレッポ市ライラムーン地区、ザフラー協会地区、バーブ・ハディード地区、アグユール地区、スッカリー地区、シャイフ・マクスード地区、カフルナーハー、アターリブで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、スマート・ニュース(5月9日付)が、海岸第1師団のファーディー・アフマド広報官の話として、ナビー・ユーヌス峰山頂一帯でのファトフ軍作戦司令室との戦闘で、シリア軍将兵40人以上が死亡したと伝えた。

クッルナー・シュラカー(5月10日付)によると、ラフマーン軍団は、シャームの民のヌスラ戦線とともにアルバイン市でシリア軍と交戦、シリア軍が拠点としていたビルを爆破した。

一方、SANA(5月9日付)によると、ナビー・ユーヌス峰山頂一帯、サムクーファ村、ジュッブ・アフマル村、ルワイサト・ハンダク・サトラク村、マギーリーヤ村、タルティヤーフ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

『ハヤート』(5月10日付)は、シリア軍当局が、軍服で公共施設に入ることを禁止する決定を下したと伝えた。

この決定は、ラタキア県などを主な対象としているという。

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ダマスカス県では、SANA(5月9日付)によると、ザバダーニー地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、住民8人が負傷した。

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ダルアー県では、SANA(5月9日付)によると、ヒルバト・ガザーラ町、フラーク市、ウンム・アウサジュ村、ハーッラ市、マール丘、ティーハ村、カフルシャムス町で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(5月9日付)によると、マスハラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(5月9日付)によると、ラシーダ村東部で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(5月9日付)によると、カフルラーハー市、ハラーリーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、タウヒード郡、ヒムス軍団、アフル・スンナ・ワ・ジャマーア、アジュナード・ヒムス、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(5月9日付)によると、カフルズィーター市、スカイク村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 9, 2015、AP, May 9, 2015、ARA News, May 9, 2015、Champress, May 9, 2015、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2015、al-Hayat, May 10, 2015、Iraqi News, May 9, 2015、Kull-na Shuraka’, May 9, 2015、May 10, 2015、al-Mada Press, May 9, 2015、Qanat al-Manar, May 9, 2015、Naharnet, May 9, 2015、NNA, May 9, 2015、Reuters, May 9, 2015、SANA, May 9, 2015、SMART News, May 9, 2015、UPI, May 9, 2015などをもとに作成。

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ハサカ県各所で、シリア軍、YPG、有志連合がダーイシュ(イスラーム国)に攻勢(2015年5月9日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・タムル町郊外のタッル・ジャダル村一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、ハーブール護衛部隊、シリア正教軍事評議会民兵がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

また有志連合が同地一帯を空爆した。

一方、ARA News(5月9日付)によると、ラアス・アイン市西部のフライサ村、ブーガ村一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

また人民防衛隊は声明を出し、タッル・マジュダル村を制圧したと発表した。

シリア軍も、ハサカ市東部および南部の郊外(ペトロール交差点一帯、タッル・ブラーク町方面)で進軍を続け、ダーイシュの拠点などを破壊した。

さらに、クッルナー・シュラカー(5月10日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がラアス・アイン市郊外のヒーラ村、カシュガ村で、爆弾を仕掛けた車2台で自爆攻撃を行い、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の拠点を攻撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がクワイリス航空基地一帯で、シリア軍と交戦した。

一方、SANA(5月9日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(5月9日付)によると、ハリージャ村、アルシューナ村、スルターニーヤ村、ジャズル・ガス採掘所地帯、シャーイル・ガス採掘所一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 9, 2015、AP, May 9, 2015、ARA News, May 9, 2015、Champress, May 9, 2015、al-Hayat, May 10, 2015、Iraqi News, May 9, 2015、Kull-na Shuraka’, May 9, 2015、May 10, 2015、al-Mada Press, May 9, 2015、Naharnet, May 9, 2015、NNA, May 9, 2015、Reuters, May 9, 2015、SANA, May 9, 2015、UPI, May 9, 2015などをもとに作成。

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ヒムス県のタウヒード軍がヌスラ戦線メンバーを誘拐したアスワド・スンナ旅団に最後通告(2015年5月9日)

ヒムス県で活動するタウヒード軍は声明を出し、同軍に所属するスンナの獅子旅団がタルビーサ市の野戦病院でシャームの民のヌスラ戦線の負傷した戦闘員を暴行、誘拐したと非難し、戦闘員の即時釈放と投降・武器引き渡しを求めた。

Kull-na Shuraka', May 10, 2015
Kull-na Shuraka’, May 10, 2015

AFP, May 9, 2015、AP, May 9, 2015、ARA News, May 9, 2015、Champress, May 9, 2015、al-Hayat, May 10, 2015、Iraqi News, May 9, 2015、Kull-na Shuraka’, May 9, 2015、May 10, 2015、al-Mada Press, May 9, 2015、Naharnet, May 9, 2015、NNA, May 9, 2015、Reuters, May 9, 2015、SANA, May 9, 2015、UPI, May 9, 2015などをもとに作成。

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化学兵器禁止機関(OPCW)の申告状況評価チーム:シリア国内の未申告の軍事研究施設で採取したサンプルから、サリン・ガス、VXガスの関連物質の痕跡が検出(2015年5月8日)

ロイター通信(5月8日付)は、複数の匿名外交筋の話として、化学兵器禁止機関(OPCW)の申告状況評価チームが、シリア国内の未申告の軍事研究施設で採取したサンプルから、サリン・ガス、VXガスの関連物質の痕跡が検出された、と伝えた。

このサンプルは、2014年12月から2015年1月にかけて採取されたものだという。

また、AFP(5月10日付)によると、OPCWが7日に開いた非公式会合で、EU議長国であるラトビアの代表(Maris Klisans)が本件に関して報告を行ったという。

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なお、『ハヤート』(5月10日付)などによると、国連安保理では6日、シリア国内で塩素ガスを使用した攻撃があったとの情報を受け、米国がシリア国内での化学兵器使用の調査を行うよう求めていた。

AFP, May 9, 2015、AP, May 9, 2015、ARA News, May 9, 2015、Champress, May 9, 2015、al-Hayat, May 10, 2015、Iraqi News, May 9, 2015、Kull-na Shuraka’, May 9, 2015、al-Mada Press, May 9, 2015、Naharnet, May 9, 2015、NNA, May 9, 2015、Reuters, May 9, 2015、SANA, May 9, 2015、UPI, May 9, 2015などをもとに作成。

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有志連合によるラッカ爆撃でダーイシュ(イスラーム国)司令官2人死亡、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ、ダイル・ザウルでの戦闘続く(2015年5月8日)

ラッカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月8日付)などによると、有志連合の無人戦闘機がラッカ市内でダーイシュ(イスラーム国)の車輌を空爆し、乗っていた全員を殺害した。

殺害されたダーイシュ・メンバーのなかには、ラッカ県出身の司令官2人、ウサーマ・カッラーシュ・マカニー氏(アブー・ウマル:アブー・ルクマーン氏に次ぐシリア国内の治安担当者のナンバー・ツーと目される)、ヒシャーム・カッラーシュ氏(モスル市衛生局長)もいたという。

一方、クッルナー・シュラカー(5月8日付)は、ラッカ市の地元消息筋の話として、ダーイシュ(イスラーム国)衛生局が、医療、人道支援関連のすべての国際機関の支配領域への立ち入りを禁止するファトワーを発したと伝えた。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプで、ダーイシュと共闘するシャームの民のヌスラ戦線が、キャンプ北西部一帯に設置されているシリア軍とPFLP-GCの拠点複数カ所を攻撃し、シリア軍兵士2人、PFLP-GC戦闘員3人を殺害し、これらの拠点を制圧した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯を占拠するダーイシュ(イスラーム国)がハジャル・アスワド市各所でジハード主義武装集団と交戦した。

また、クッルナー・シュラカー(5月8日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員がラフマーン軍団のシューラー評議会の会合に潜入・自爆し、ラフマーン軍団のアブー・ナスル・シュマイル司令官、リヤード・ハルキー氏、ナイーム・ヤアクーブ氏らが負傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル航空基地南東部、ダイル・ザウル市工業地区のジュムヤーン検問所一帯で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が激しく交戦し、飛行場司令官(少将)1人を含むシリア軍兵士19人、ダーイシュ戦闘員15人が死亡した。

戦闘では、ダーイシュがジュムヤーン検問所に対して自爆攻撃をしかける一方、捕捉したシリア軍兵士4人を斬首し、検問所を制圧したという。

一方、シリア軍はブーライル村、マヤーディーン市近郊のバクラス村などを空爆し、3人が死亡した。

また、SANA(5月8日付)によると、マリーイーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が包囲を続けるクワイリス航空基地一帯で、ダーイシュとシリア軍が交戦し、シリア軍兵士7人(士官1人を含む)が死亡した。

また、ARA News(5月8日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のユーフラテスの火山合同作戦司令室が、アイン・アラブ市東部郊外でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、複数の村を解放した。

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ハサカ県では、ARA News(5月8日付)によると、有志連合がハサカ市西部のタッル・マジュダル村一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点などを空爆した。

一方、SANA(5月8日付)によると、ハサカ市東部一帯、シャダーディー市・フール町間、ウンム・キバル村で、シリア軍、国防隊が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(5月8日付)によると、シャーイル・ガス採掘所一帯、ラッフーム村、マズマル村、ムシャイリファ村、ラジャム・カスル村、ウンム・サフリージュ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。


AFP, May 8, 2015、AP, May 8, 2015、ARA News, May 8, 2015、Champress, May 8, 2015、al-Durar al-Shamiya, May 8, 2015、al-Hayat, May 9, 2015、Iraqi News, May 8, 2015、Kull-na Shuraka’, May 8, 2015、al-Mada Press, May 8, 2015、Naharnet, May 8, 2015、NNA, May 8, 2015、Reuters, May 8, 2015、SANA, May 8, 2015、UPI, May 8, 2015などをもとに作成。

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ヒズブッラー戦闘員、シリア軍がカラムーン地方でヌスラ戦線掃討を続ける(2015年5月8日)

ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(5月9日付)がヒズブッラー高官の話として、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員がレバノン国境に近いカラムーン地方北部の山岳地帯(アッサール・ワルド町一帯、カルナ高原一帯など)でシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団との戦闘の末、約100平方キロを制圧したと伝えた。

また、SANA(5月8日付)によると、シリア軍は「レバノン抵抗運動」(ヒズブッラー戦闘員)との協力のもと、レバノン国境に接する無人地帯(サイル・イッズッディーン、ワーディー・ディーン、シュマイス・アイン・ワルド、カルナト・ジャウズ・イナブ、クナイス通行所、ハルム・ムハンマダート、カルナト・ワーディーダール、ハラフ・ジャワーズ・ハッラーフ)に対して攻撃を行い、シャームの民のヌスラ戦線戦闘員らを放逐、同地を制圧した。

ヒズブッラーは、この戦闘でヌスラ戦線戦闘員数十人を殺害、車輌、兵器を破壊する一方、ヒズブッラー戦闘員も3人死亡したと発表した。

これに対して、ヌスラ戦線などジハード主義武装集団はツイッターなどで、ヒズブッラー戦闘員数十人を殺害したと主張した。

一方、『アフバール』(5月8日付)は、ヒズブッラー戦闘員、シリア軍と戦うシャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)が、レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール地方に散在するシリア人避難民キャンプに対して、「ジハード支援」を呼びかけていると伝えた。

また、レバノン軍消息筋は、『ムスタクバル』(5月8日付)に対して、レバノン軍がシリア領内での戦闘には参加しないとの姿勢を強調したという。

このほか、シリア人権監視団によると、マイダアー町ないで住民9人の遺体が発見された。

また、SANA(5月8日付)によると、東グータ地方のハラスター市、ナシャービーヤ町、マルジュ・スルターン村、タッル・クルディー町一帯、マイダアー町・マイダアーニー村間で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、イスラーム軍、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(5月8日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市アウラース地区で爆発が起き、住民ら15人が負傷した。

一方、シリア軍はガルナータ村一帯を「樽爆弾」などで空爆、ウンム・シャルシューフ村一帯で、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

他方、SANA(5月8日付)によると、ラスタン市西部の農場地帯、ハラーリーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、タウヒード軍、ヒムス軍団、アフル・スンナ・ワ・ジャマーア、アジュナード・ヒムス、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アブー・ズフール航空基地周辺をシリア軍が空爆する一方、フライカ村一帯、アッラーウィーン村検問所一帯では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アフガン人からなるファーティミーン師団、イラク人・イラン人戦闘員らが、ジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(5月8日付)によると、カフルハーヤー村、バザーブール村、カフルラーター村、ラーミー村、ザーウィヤ山一帯、アブー・ズフール町一帯、フマイマート村、カフルナブル市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ファトフ軍作戦司令室の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市アシュラフィーヤ地区にジハード主義武装集団が発射した迫撃砲弾が着弾し、女性1人、子供1人を含む4人が死亡した。

これに対して、シリア軍はアレッポ市旧市街(アルマジー地区)、アーミリーヤ地区、ハンダラート・キャンプ一帯、バーシュカウィー村を「樽爆弾」などで空爆、国防隊らとともに、シャームの民のヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線と交戦した。

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ラタキア県では、SANA(5月8日付)によると、シリア軍、国防隊がラタキア県北部一帯(ザイヌーナ高原、ジャウラト・マガーラト・ラシュワーン村、マッルーハ峰、ルワイサト・ジャウラト・ズアイティル村、ルワイサト・ジャウラト・ムダウワラ村)に対して攻勢をかけ、シャームの民のヌスラ戦線を放逐、同地を完全制圧した。

シリア軍はまた、ナビー・ユーヌス峰山頂一帯、ジュッブ・アフマル村などでも進軍を続けた。

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ハマー県では、SANA(5月8日付)によると、カストゥーン村、ラターミナ町、アイドゥーン村南部で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(5月8日付)によると、カフターニーヤ町、西サムダーニーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍、ヤルムーク軍、第1軍、ナワー自由人師団、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。


AFP, May 8, 2015、al-Akhbar, May 8, 205、AP, May 8, 2015、ARA News, May 8, 2015、Champress, May 8, 2015、al-Hayat, May 9, 2015、Iraqi News, May 8, 2015、Kull-na Shuraka’, May 8, 2015、al-Mada Press, May 8, 2015、al-Mustaqbal, May 8, 2015、Naharnet, May 8, 2015、NNA, May 8, 2015、Reuters, May 8, 2015、SANA, May 8, 2015、UPI, May 8, 2015などをもとに作成。

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オバマ米政権は、アル=カーイダ系組織の影響力増大を懸念しつつ、「穏健な反体制派」への教練を開始(2015年5月8日)

駐シリア大使館はフェイスブックを通じて、「ISIS(ダーイシュ(イスラーム国)の能力を抑え、最終的には壊滅するための努力を支援するにふさわしいと判断されたシリア反体制派の志願者に対し、米軍および一部同盟国が第1回目となる軍事教練を開始した」と発表した。

前日には、ヨルダン政府が「シリア国民、部族の志願者」への軍事教練を有志連合の枠組みのなかで開始したと発表している。

米大使館フェイスブックでの発表によると、「このプログラムの実施には…有志連合の軍、外務省、諜報機関…が参加しており、教練方法は、シリアの反体制派のみの必要…、特定の任務、個人に限定して…策定されている」という。

これに関して、『ハヤート』(5月9日付)は、国防総省の複数の信頼できる消息筋の話として、3,750人以上のシリア人が志願、うち400人が今回の教練の対象者として選定されたという。

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『ハヤート』(5月9日)は、「穏健な反体制派」への軍事教練の目的を、ダーイシュとの戦いではなく、アサド政権打倒としたいトルコに配慮するかたちで、軍事教練が、①ダーイシュとの戦い、②反体制派の支配地域の維持、③シリアの紛争の政治的解決の促進、という3点が目標に設定されている、と伝えた。

『ハヤート』はまた、西側外交筋の話として、米国務省、国防総省の高官、そして「穏健な反体制派」教練を統括する中央特殊作戦軍司令官のマイケル・ナガタ少将が、バラク・オバマ米大統領に、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘が想定される「穏健な反体制派」を空から援護するため有志連合の活動を拡充するよう要請したが、大統領は依然として難色を示していると付言した。

西側消息筋によると、トルコ政府は「穏健な反体制派」の教練キャンプをシリア国境地帯に設置することを米国と合意した際に、教練第1期生にトルクメン人戦闘員を含めるとともに、教練生の数を5,000人から1万人(3年間での教練生の総数を1万5,000人から3万人)に増やすよう米国に求めた、という。

なおトルクメン人戦闘員、具体的にはトルキスターン・イスラーム党は、3~4月にかけてのイドリブ県でのファトフ軍作戦司令室(アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などから構成)の攻勢(イドリブ市、ジスル・シュグール市などの制圧)に参加している。

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一方、『ハヤート』(5月9日)は複数の米消息筋の話として、オバマ政権が、イドリブ県でのファトフ軍作戦司令室の勝利などに「不快感」を感じ、アル=カーイダ系のシャームの民のヌスラ戦線など過激派の影響力が増すことを懸念している、と伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、米国など有志連合による「穏健な反体制派」への軍事教練開始発表に関して、「トルコと米国に合意は自由シリア軍の能力向上を可能とする措置」になると賞賛した。

AFP, May 8, 2015、AP, May 8, 2015、ARA News, May 8, 2015、Champress, May 8, 2015、al-Hayat, May 9, 2015、Iraqi News, May 8, 2015、Kull-na Shuraka’, May 8, 2015、al-Mada Press, May 8, 2015、Naharnet, May 8, 2015、NNA, May 8, 2015、Reuters, May 8, 2015、SANA, May 8, 2015、UPI, May 8, 2015などをもとに作成。

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シリア人権監視団:2日間の戦闘でシリア軍将兵60人が死亡(2015年5月8日)

シリア人権監視団は、上級士官複数を含むシリア軍将兵約60人が5月7~8日の2日間だけで戦士したと発表した。

戦死した主な上級士官は、ワーイル・ムハンマド・ハマード少将(マーヒル・アサド准将に次ぐ第4師団のナンバー・ツーと目される士官)、ナディーム・ガーニム空軍少将(ダマスカス郊外県南部のバリー航空基地で飛行中に戦死)、カマール・マフムード・ディーブ准将(ジスル・シュグール市での戦闘で戦死)、ムルヒム・アーリフ・ムハンマド中佐(カラムーン地方での戦闘で戦死)、ガディール・ハリール・スライマーン中尉(クワイリス航空基地での戦闘で戦死)らで、将兵はいずれも、シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)と戦っていた。

AFP, May 8, 2015、AP, May 8, 2015、ARA News, May 8, 2015、Champress, May 8, 2015、al-Hayat, May 9, 2015、Iraqi News, May 8, 2015、Kull-na Shuraka’, May 8, 2015、al-Mada Press, May 8, 2015、Naharnet, May 8, 2015、NNA, May 8, 2015、Reuters, May 8, 2015、SANA, May 8, 2015、UPI, May 8, 2015などをもとに作成。

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サウジ、トルコは、アサド政権打倒に向けた反体制派(アル=カーイダ系組織)への支援強化で合意(2015年5月7日)

AP(5月7日付)は、トルコの複数の高官の話として、トルコとサウジアラビアがアサド政権打倒に向け、シリアの反体制派への支援を強化するための新たな戦略に合意したと伝えた。

それによると、サウジアラビアはこれまで、米国に同調するかたちで、過激なジハード主義武装集団(シャームの民のヌスラ戦線などのアル=カーイダ系組織)への支援と距離を保つ一方、シリア・ムスリム同胞団との連携に難色を示し、アル=カーイダ系組織とシリア・ムスリム同胞団の双方を後援するトルコと一線を画していた。

だが、トルコの高官は「カギとなるのは、サウジアラビアはもはや反体制派に反対するような活動はしない」と述べ、サウジアラビアがトルコの対シリア政策に歩み寄ったことを明らかにしたという。

両者の合意は、2015年3月にトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領がサウジアラビアを訪問し、サルマーン国王と会談した際に交わされ、イドリブ県で、ヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動といったアル=カーイダ系組織が糾合しファトフ軍作戦司令室を結成し、大規模軍事作戦によってイドリブ市、ジスル・シュグール市などを制圧したのもこうした合意を受けた動きだという。

AFP, May 7, 2015、AP, May 7, 2015、ARA News, May 7, 2015、Champress, May 7, 2015、al-Hayat, May 8, 2015、Iraqi News, May 7, 2015、Kull-na Shuraka’, May 7, 2015、al-Mada Press, May 7, 2015、Naharnet, May 7, 2015、NNA, May 7, 2015、Reuters, May 7, 2015、SANA, May 7, 2015、UPI, May 7, 2015などをもとに作成。

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シリア軍、ヒズブッラー戦闘員がカラムーン地方の丘陵地帯を制圧(2015年5月7日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ヒズブッラー戦闘員が、シリア軍、国防隊の空爆や砲撃などの援護を受け、シャームの民のヌスラ戦線(カラムーン・ファトフ軍)との交戦の末、カラムーン山地のアッサール・ワルド町郊外無人地帯の丘陵地帯を制圧した。

シリア軍、ヒズブッラー戦闘員は2014年4月にカラムーン地方の主要地域からヌスラ戦線などのジハード主義武装集団を放逐したが、戦闘員数百人が山岳地帯、対レバノン国境地帯に潜伏し、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員の拠点などに対する攻撃を続けてきた。

これに関して、ヌスラ戦線の広報担当者はAFP(5月7日付)に対して、ヌスラ戦線はカラムーン地方のどの拠点からも撤退はしていないと主張、またカラムーン広報連合を名乗る組織も声明を出し、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員のカラムーン地方山岳地帯への進軍を否定した。

一方、SANA(5月7日付)によると、アッサール・ワルド町無人地帯などカラムーン山地北部で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、レバノン領内(ベカーア県バアルベック郡アルサール地方方面)からシリア領内に潜入しようとしてヌスラ戦線戦闘員数十人を殲滅した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ジスル・シュグール市郊外のフライカ村周辺の丘陵地帯、シリア政府の支配下にあるフーア市、カファルヤー町で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アフガン人からなるファーティミーン旅団、イラク人戦闘員らが、ファトフ軍作戦司令室と交戦した。

またシリア軍はシュグール村各所、カフル・ウワイド村、アブー・ズフール町一帯、タラブ村などを「樽爆弾」などで空爆し、4人が死亡した。

一方、クッルナー・シュラカー(5月7日付)は、複数の医療筋の話として、ジスル・シュグール市一帯でのシリア軍による「樽爆弾」の攻撃で、子供約50人が呼吸困難などの症状を訴えたと伝えた。

他方、SANA(5月7日付)によると、ジスル・シュグール市郊外のマアラカ村、ガーニヤ村、イシュタブリク村、アイン・スーダ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、ジュンド・アクサー機構、シャーム軍団、ハック旅団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(5月7日付)によると、サルマーニーヤ村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(5月7日付)によると、マルカシュリーヤ村一帯、ジュッブ・アフマル村周辺、マルジュ・ハウジャ村、サルマー町、ナビー・ユーヌス峰山頂一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(5月7日付)によると、アルド・マッラーフ地区、バーシュカウィー村、ハーン・トゥーマーン村、ハーン・アサル村、バービース村、アレッポ市サーリヒーン地区、サラーフッディーン地区、ブスターン・バーシャー地区、マシュハド地区、ラーシディーン地区、アシュラフィーヤ地区、旧市街、バニー・ザイド地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(5月7日付)によると、ハーリディーヤ村近郊の丘陵地帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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サウジアラビア人説教師でジハード布教者センター代表のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏(シャームの民のヌスラ戦線)は、ツイッター(5月7日付)を通じて、アラウィーハの女性と子供の殺害を禁止するファトワーを発した。

AFP, May 7, 2015、AP, May 7, 2015、ARA News, May 7, 2015、Champress, May 7, 2015、al-Hayat, May 8, 2015、Iraqi News, May 7, 2015、Kull-na Shuraka’, May 7, 2015、al-Mada Press, May 7, 2015、Naharnet, May 7, 2015、NNA, May 7, 2015、Reuters, May 7, 2015、SANA, May 7, 2015、UPI, May 7, 2015などをもとに作成。

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ダルアー県で、アル=カーイダ系のヌスラ戦線とダーイシュ(イスラーム国)系のヤルムーク殉教者旅団が交戦(2015年5月7日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サフム・ジャウラーン村に近いハイト村一帯で、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団が交戦した。

この戦闘で、住民2人が巻き添えとなり死亡、女性1人と子供1人も負傷した。

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ダルアー県では、SANA(5月7日付)によると、ヒルバト・ガザーラ町・イーマーン・ガソリン・スタンド間、ズィムリーン村、サムリーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した

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クナイトラ県では、SANA(5月7日付)によると、マスハラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 7, 2015、AP, May 7, 2015、ARA News, May 7, 2015、Champress, May 7, 2015、al-Hayat, May 8, 2015、Iraqi News, May 7, 2015、Kull-na Shuraka’, May 7, 2015、al-Mada Press, May 7, 2015、Naharnet, May 7, 2015、NNA, May 7, 2015、Reuters, May 7, 2015、SANA, May 7, 2015、UPI, May 7, 2015などをもとに作成。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会代表がエジプト外務次官と会談(2015年5月7日)

民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表はエジプトの首都カイロで、ヤースィル・リダー外務次官と会談し、民主的変革諸勢力国民調整委員会などの反体制派による2015年1月22~24日のカイロでの会合で開催が合意された第2回カイロ大会の準備状況について意見を交わした。

『ハヤート』(5月8日付)が伝えた。

1月のカイロでの会合では、シリア革命反体制勢力国民連立は組織としての参加を見合わせ、メンバーが個人資格で参加していた。

AFP, May 7, 2015、AP, May 7, 2015、ARA News, May 7, 2015、Champress, May 7, 2015、al-Hayat, May 8, 2015、Iraqi News, May 7, 2015、Kull-na Shuraka’, May 7, 2015、al-Mada Press, May 7, 2015、Naharnet, May 7, 2015、NNA, May 7, 2015、Reuters, May 7, 2015、SANA, May 7, 2015、UPI, May 7, 2015などをもとに作成。

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ダイル・ザウル市でダーイシュ(イスラーム国)とシリア軍の戦闘激化(2015年5月7日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、シリア政府の支配下にあるダイル・ザウル市東部の複数地区(ラサーファ地区、工業地区、労働者住宅地区など)、ダイル・ザウル航空基地周辺の治安厳戒地区で、自爆攻撃などを行い、シリア軍と激しく交戦した。

この戦闘で、シリア軍兵士4人(准将1人を含む)が死亡、シリア軍は対抗して同地一帯を空爆・砲撃した。

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スワイダー県では、SANA(5月7日付)によると、アスファル村西部のファディーイーン丘陵地帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)に対して特殊作戦を敢行し、複数の戦闘員を殺傷、拠点を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(5月7日付)によると、ラジャム・カスル村、ウンム・サフリージュ村、ムシャイリファ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(5月7日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校周辺で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して空爆を行った。

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ハサカ県では、ARA News(5月8日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、ダーイシュ(イスラーム国)との交戦の末、ラアス・アイン市南部郊外の複数の村を解放した。

AFP, May 7, 2015、AP, May 7, 2015、ARA News, May 7, 2015、May 8, 2015、Champress, May 7, 2015、al-Hayat, May 8, 2015、Iraqi News, May 7, 2015、Kull-na Shuraka’, May 7, 2015、al-Mada Press, May 7, 2015、Naharnet, May 7, 2015、NNA, May 7, 2015、Reuters, May 7, 2015、SANA, May 7, 2015、UPI, May 7, 2015などをもとに作成。

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ヨルダン・メディア担当大臣、ヨルダン領内で「穏健な反体制派」への軍事教練を開始したと発表(2015年5月7日)

ヨルダンのムハンマド・ムーマニー・メディア担当大臣は、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘のためにシリアの部族への軍事教練をヨルダン領内で開始したと発表した。

ムーマニー大臣は「有志連合諸国との協力調整のもと、テロ組織ダーイシュに対抗するため、シリア国民および部族の子息への教練を数日前に開始した…。ヨルダンの努力は、テロとの戦いのためのアラブ諸国などからなる有志連合構成国の努力を補完し、調整するものである」と述べた。

『ハヤート』(5月8日付)が述べた。

AFP, May 7, 2015、AP, May 7, 2015、ARA News, May 7, 2015、Champress, May 7, 2015、al-Hayat, May 8, 2015、Iraqi News, May 7, 2015、Kull-na Shuraka’, May 7, 2015、al-Mada Press, May 7, 2015、Naharnet, May 7, 2015、NNA, May 7, 2015、Reuters, May 7, 2015、SANA, May 7, 2015、UPI, May 7, 2015などをもとに作成。

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