フランスのファビウス外相は「ダーイシュ(イスラーム国)およびテロリストと目される組織」を爆撃すべきと述べ、オランド大統領の前言を撤回し、ロシアの主張に事実上同調(2015年10月5日)

フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、Euro 1(10月5日付)のインタビューで、ロシア軍によるシリア領内での空爆に関して、ダーイシュ(イスラーム国)だけでなく、シャームの民のヌスラ戦線などアル=カーイダ系組織をも標的とすべきだと述べ、ロシアの主張を事実上認める。

ファビウス外務大臣は「ダーイシュおよびテロリストと目される組織への空爆」を行うべきだと述べ、これに対して記者が「ヌスラ戦線を加えるべきだということか」と聞き返すと、「ダーイシュのみ」を空爆すべきたどのフランソワ・オランド大統領の発言が「簡略的だった」と答えた。

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのラブロフ外務大臣「米国は自由シリア軍がどこにおり、誰が指導しているかといった情報を開示しない…。自由シリア軍は想像上の組織に過ぎない」(2015年10月5日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は記者会見で、「自由シリア軍」との連絡を行うためのチャンネルを開設する用意があるが、米国が「自由シリア軍」に関する情報を開示しようとしないと述べた。

ラブロフ外務大臣は、チャンネル開設に向けて、米政府に「自由シリア軍」に関するデータ、具体的には「自由シリア軍がどこにおり、誰が指導しているのかといった情報」の提示を要請したが、「我々はまだ何らの情報も得ていない」と述べ、米国からの回答がなされていないことを明らかにした。

そのうえで、「自由シリア軍は想像上の組織以外の何ものでもない」と指摘、「シリア軍のみがシリア全土でダーイシュ(イスラーム国)と戦うことができる軍だ」と述べた。

一方、イラクでのダーイシュに対する空爆については、イラク政府から正式な要請は受けていないと述べ、空爆実施の可能性を否定した。

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ政府、NATOはロシア軍戦闘機によるハタイ県への領空侵犯に厳重抗議(2015年10月5日)

トルコ外務省は声明を出し、トルコ軍戦闘機がハタイ県領空を侵犯したロシア軍戦闘機1機に対して緊急発進し、同機をシリア領内に退却させた、と発表した。

これを受け、トルコ外務省は、駐トルコ・ロシア大使を呼び、厳重抗議したという。

これに関して、トルコ軍も声明を出し、トルコ軍のF-16戦闘機が1日、ロシア軍のSu-29戦闘機の領空侵犯によって5分40秒により「嫌がらせ」(レーダーによる捕捉)を受けた、と発表した。

ロシア軍機によるトルコ領空への侵犯を受け、NATOは理事会の緊急会合を開き、「全加盟国はトルコや加盟国での領空侵犯に強く抗議する。無責任は行動はきわめて危険」とする声明を発表し、ロシア側に抗議した。

ジョン・ケリー米国務長官は、ロシア軍戦闘機のトルコ領空への侵犯に関して「トルコが自らの権利に従って対応していたら、ロシア軍戦闘機は撃墜されていたろう」と述べた。

『ハヤート』(10月6日付)が伝えた。

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はアレッポ県、ヒムス県中部、ダイル・ザウル県でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を爆撃(2015年10月5日)

アレッポ県では、SANA(10月5日付)によると、シリア軍が、アイン・ジャマージマ村、ジュッブ・サファー村、東クワイリス町、西クワイリス村、ダイル・ハーフィル市、マスカナ市、バーブ市、航空士官学校一帯、アルバイド村、ナアーム丘一帯、シャイフ・アフマド村、ジャッブール村、ライヤーン村、タッル・ファーウーリー村、トゥライディム村、サーリヒーヤ村などで、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市を空爆した。

**

ヒムス県では、SANA(10月5日付)によると、シリア軍がシャーイル・ガス採掘所一帯、カルヤタイン市、ハダス村、タドムル市郊外採石場一帯などでダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(10月5日付)によると、シリア軍がジャフラ村、マリーイーヤ村、ハトラ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)が展開するウカイリバート町一帯を空爆した。

**

ハサカ県では、ARA News(10月6日付)によると、ハサカ市南西部のアブドゥルアズィーズ山一帯での西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)の戦闘で、人民防衛隊はダーイシュ戦闘員100人以上を殲滅、17ヵ村を奪還した。

**

米中央軍(CENTCOM)は、10月5日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して24回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は7回におよび、ハサカ市近郊(5回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、October 6, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍はイドリブ県、ヒムス県、ラタキア県でダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線の拠点を爆撃(2015年10月5日)

ロシア国防省のイゴール・コナシンコフ報道官は、過去24時間で、ロシア軍のSu-34、Su-24M、Su-25戦闘機が、イドリブ県、ヒムス県などの9カ所に対して25回にわたり空爆を実施したと発表した。

スプートニク通信(10月5日付)などが伝えた。

**

イドリブ県では、ロシア国防省によると、ロシア軍の空爆は6回に及び、イドリブ市郊外のテロリストの基地やT-55戦車などの戦車・装甲車車輌30輌以上、ジスル・シュグール市の迫撃砲発射拠点を破壊された。

また、SANA(10月5日付)によると、ロシア軍は、ジスル・シュグール市一帯を空爆し、教練キャンプ、Gradミサイル発射基地、武器弾薬庫、車輌30輌を破壊した。

**

ヒムス県では、ロシア外務省によると、ロシア軍は、ラスタン市郊外のダーイシュなどの拠点に対して9回にわたって空爆を実施した。

また、SANA(10月5日付)によると、ロシア軍戦闘機は、タルビーサ市でダーイシュ(イスラーム国)に対する空爆を実施し、武器庫、連絡本部を破壊した。

しかし、タルビーサ市一帯は、ダーイシュではなく、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の支配地域で、ダーイシュの活動はほとんど確認されていない。

**

ラタキア県では、SANA(10月5日付)によると、ロシア軍は、バイト・ズィーファー村、ダッラ村、リーハーニーヤ村のテロ組織拠点を空爆し、司令部、車輌・装備を破壊、複数の戦闘員を殺害した。


AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、Sputnik News, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領がイランのテレビ局のインタビューに応じる「トルコ、ヨルダン、カタール、サウジアラビアといった国に圧力をかけ、シリアへのテロリスト、武器、資金の流れを止めることだ…。テロ支援が止まれば、ほとんどの難民はただちに帰国するだろう…。テロを支援する国がいては、政治的解決は実現し得ない」(2015年10月4日)

シリアのアサド大統領はイランのテレビ局ハバル・ネットの単独インタビュー(https://www.youtube.com/watch?v=SSqOCuPfpWk)に応じた。

インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:

SANA, October 4, 2015
SANA, October 4, 2015

「私はイランの同胞そして首脳と同じ意見を共有していると考えている。その意見とは、西側の首脳は信頼できないというものだ。もちろん、移行期などに関する彼らの最近の発言について、私は次のようにはっきりと言っておきたい。いかなる外国の首脳もシリアの未来を決定する資格などない。彼らは、将来の政治体制、誰が統治し、誰が統治しないかということを決める資格を持っていない。こうしたことはシリア国民が決定することである。それゆえこうした発言は我々には関係ない」。

「西側の首脳らは喪失状態のなかにおり、暗中模索のなかで視界を失っている。同時に、自分たちが策定し、その目的を達成できなかった計画が失敗したと感じている。もちろん、彼らが実現した唯一の目標は…、シリアのインフラを破壊し、多くの人々に血を流させるというものだ。しかしその代価は高くついた…。シリアでの起きていることに関して、これらの国の政府は自国民に対して嘘をついていたことが明らかになり始めた。そして、彼らはテロに直面するというかたちであれ…、難民問題に直面するというかたちであれ、その代価を払うことになった。難民はシリアからだけでなく、中東のさまざまな地域から押し寄せている。こうした要素すべてが(西側の)姿勢を変化させたのだ」。

「我々が「西側諸国」という概念で呼ぶ国々について話す時、我々はある一つのシステムについて話している。それは、これらの国々には米国という一人の主人がいる、というものだ。これらのすべての国は、米国という指揮者が命じるがままに振る舞っている…。彼らはシリアを弱体化させ…、弱体化した国々が…自らの問題や国内対立に気を取られることを望んでいる…。その典型がパレスチナ問題だ」。

「今日、我々の地域にはさまざまな種類のテロが存在するが、テロ組織がイスラーム教に依拠しているということで、「イスラームのテロ」などと言われるテロが優勢だとされる。もちろん、これらの組織とイスラーム教は無関係だ。だが、この概念こそが今日、もっともよく使用されているのだ。これらの組織は、宗派主義的な反乱につけ込んでいる…。つまり、その最大の被害とは時間とともに社会が分断されていってしまうことにある」。

「サウジアラビアは、民主主義、人権、国民参加の手本と言えるだろうか? いや、この国は、世界レベルでもっとも遅れた最悪の国だ…。一方、エルドアンは、トルコの社会内に亀裂を創り出そうとしている…。この人物(エルドアン)にも、ダウトオールには、いかなる国、世界のどの国民にも忠告できるような立場にない」。

「シリアには改革が必要なことが多くある。また亀裂もある。我々はすべてのシリア人に対してこうした亀裂の責任を負っている…。しかし、シリアで起きていることの実態に目を向けると、我々は外国の要因が大きな意味を持っていることを否定できない。デモに参加するためにカネが支払われてきた…。我々は当初から、デモにおけるすべての要求に対応してきた。デモの多くが信用できず、実態を伴っていないということを知っていたにもかかわらずである…。また、我々は当初から、政治勢力どうしの政治的対話を呼びかけ…、その結果として憲法改正を行った。それによって、危機の原因だと一部の者が主張していた…条文を変更した」。

「西側諸国、そしてそのアジェンダに追随する地域諸国、とりわけトルコ、カタール、サウジアラビアは、大統領の問題に限定して主張を展開する。なぜか? 彼らは問題を個人レベルの問題で推し進めたいからだ。つまり、シリアの問題の原因は、一人の人間にあり、そうすることで、シリアにおいて事態を破壊しようとしているテロリスト、西側諸国、あるいは地域諸国ではなく、一人の人間に責任を押しつけようとしている。それゆえ、もう一度言おう。大統領なども問題はシリア国民と結びついた問題だ…。この人間が残るとシリア国民が決めれば、彼は残るのだ。また彼らが去るべきだと決定すれば、直ちに去らねばならない。外国世論がシリア国民の世論の逆であれば、外国の世論には何の価値もない。それゆえ、我々は、対話を再開し、対話を続けることが…シリア危機の解決策だと言っている」。

大統領は制度を通じて就任し、制度を通じて退任する。憲法を通じて就任し、憲法、法律、選挙を通じて退陣する。これこそが制度だ。大統領はテロで就任したり、退陣したりはしない。混乱のなかで就任したり、退陣したりはしない。外国の意見を通じて就任したりするのではない」。

「当初から、我々はテロと戦うと決めていた。今日、我々はこの原則により強く従っている。当初から、我々は独自に自らの問題を解決すると決めていた。友好国の支援を欲している。これはイラン、ロシア、それ以外の世界の多くの国がしてくれていることだ。しかし、誰も我々の代わりに問題を解決などできない」。

「国家がテロリストと対話するために席を共にすることはない、ということは世界中で自明のことだ…。しかし国家は、ある一つの状況のもとでテロリストと対話ができる。それは対話の目的が武装解除であり、テロ行為を行っていた者たちを国家と法の庇護のもとに復帰させる場合だ。これはシリアで実際に起きていることであり、いわゆる「和解」の名のもと、我々は多くの武装グループと対話を行ってきた」。

「我々は、テロ組織、その最たるものであるダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、そしてアル=カーイダが、我々の地域、そして社会における長く深刻な逸脱によってもたらされた一現象だと見ている…。この逸脱の基礎をなしている現象は、ワッハーブ主義の布教であり、そこではイスラーム教が歪められて解釈されてしまっている…。テロ組織の脅威は非常に大きい。だが、我々が個々の組織と戦っているだけでは不十分だ。もっとも重要なのは、テロをもたらす思想、この思想を弄ぶ国と戦うことだ」。

「テロを支援する国がテロとの戦いを実行することなどできない。これが我々の目にしている有志連合の実態だ。我々が1年半経っても何の成果も目にしていないのはそのためだ。むしろ逆で、我々は逆の結果を目の当たりにしている。我々はテロの拡散を目にしている…。テロを支援してきた国は、テロを隠蔽しようとする。有志連合が真剣であるはずない…。その最たる証拠は…、米国とその同盟諸国がシリアとイラクでテロ、あるいはダーイシュと戦っている一方で、エルドアンとダウトオールの政府はテロリストを支援し、これらテロリストはトルコから越境し、武器、資金、戦闘員を獲得している…。この有志連合は、既存の勢力どうしの間のバランスを作り出すこと以外は何でもするだろう。なぜなら、そうしたバランスがなければ、炎は燃え続け、シリアとイラク、さらには地域の他の国が退廃していくからだ。そしてそれによって、我々みなを数十年、数世代にわたって弱体化させようとしているのだ」。

「もし私がシリアにおけるテロの媒介者だとしたら、イエメンにおけるテロの媒介者は誰だというのか? 私はイエメンにはいない。リビアのテロの媒介者は誰だというのか? イラクのテロの媒介者はどうなのか? 例を挙げるなら、ダーイシュはシリアで生じたのではない。米国が事態を掌握しようとしていた2006年にイラクで発生したのだ」。

「(シリア、イラン、イラク、ロシアによるテロとの戦いのための新たな同盟に関して)成功すると記されねばならない。そうでなければ、我々は地域全体の破壊に直面するだろう…。我々はこの点については信頼している…。テロを支援している諸外国が、テロとの戦いに真剣に参加するのであれば、あるいは少なくともテロリストへの支援を停止するのであれば、そのことは結果の実現を早めることになろう…。しかし、これらの国がテロ支援を続けたとしても…、我々同盟諸国には、ヴィジョンがあり、経験がある…。これらの国は、軍事、治安、情報などといった面で、テロに対して一致団結して戦う。それゆえ間違いなく、この同盟は結果を実現するだろう」。

「彼ら(テロ支援国家)に、テロがいずれあなた方のところに波及すると言いたかったが、すでにテロはこれらの国に波及している。こうした言葉は脅迫でも何でもない…。周知の通り、多数のテロリストが移民のなかに紛れ込んでおり、欧州諸国に潜伏している」。

「シリアとイラクのテロ組織におけるもっとも重要な幹部は欧州出身者だ…。つまりテロには国境はなく、テロをカードとして好きなときに利用することなどできないのだ。私はいつもテロをサソリにたとえている。機会を窺って指してくるサソリをポケットなかにしまっておくことなどできない」。

「我々は敵が何を考えているかを理解せねばならない。危機発生当初から、この戦争は何よりもまず情報戦だったからだ…。外国のメディア(の喧伝)の影響は我々の国にはもはや見られない…。彼ら(欧米諸国のメディア)は自分たちの国の国民を騙すことはできたが、我々を騙すことはできなかった…。国にとって重要な問題があり、自分の国の防衛にあたっている時、他人が何を言おうが関係ない。何よりもまず重要なのは、自分の国を守ることにあり、国民の利益、そして国益を実現することにある」。

「シリア人が難民となることは非常に痛ましいことだ。おそらくシリアの歴史における汚点となり、我々はそれを何十年、何世紀も語り継いでいくことだろう…。しかしより痛ましいのは、西側諸国そして西側メディアが難民問題を利用して、それを自分たちが痛むべき人道的な悲劇だなどとみなすことだ。実際には、欧米諸国こそが、テロ支援を通じてこの惨状を作り出すことにもっとも大きく貢献してきたのだ…。我々が国際機関や諸外国に求めることがあるとすれば、すべての難民がテロ支援を止めて欲しいと求めていること(を伝えること)だと思う。トルコ、ヨルダン、カタール、サウジアラビアといった国に圧力をかけ、シリアへのテロリスト、武器、資金の流れを止めることだ…。シリアの問題の解決は複雑でも何でもない…。テロ支援が止まれば、ほとんどの難民はただちに帰国するだろう」。

「私は国際社会において新たな雰囲気が現れ始めていると思う…。そこでは、シリアの危機への真の解決策を案出することへの圧力が強まっている。事実、この圧力は政治解決という名の下に提起されている。しかし、テロを支援する国がいては、政治的解決は実現し得ない。この二つはパッケージだ。それゆえ、我々はこの圧力が、テロを支援する国への圧力になることを望んでいる…。我々はテロとの戦いと並行して、政治的動きを支援する…我々にとって現在唯一の選択肢は、テロを撲滅することにある。なぜなら、いかなる解決策、あるいは政治的なアイデアを実施するにしても、安定が不可欠だからだ…。テロ撲滅がシリアにおけるあらゆる行動の基礎をなしており、政治的なアイデアはその次に実行される」。

「我々は、旧ソ連、そしてロシアと60年以上の関係がある。しかし、彼らは我々に何かを押しつけようとなど一度もしたことはない…。ロシアと米国の対話はそれゆえ、シリアへの介入のために行われているのではなく…、内政干渉を行おうとする国と…、干渉、覇権、国連決議や国連憲章への違反を阻止しようとする国の対話だ…。ロシアとはシリア情勢の詳細について話合っている…。この関係は完全に透明なものだ」。

「ジュネーブ2会議は、(ジュネーブ合意における)一つの条項のみに依拠していた。それは移行期統治機関に関する条項だ。我々はこの条項を完全に拒否しているが、彼ら(欧米諸国)は、この条項のみを審議し、それをシリア政府…、あるいはシリア国民に押しつけようとした。一方、モスクワ会議では、ジュネーブ合意のすべての条項…が審議されている。そこにはシリアの独立、領土の一体性、シリア人どうしの対話などが記されている…。それゆえ我々はモスクワ3がジュネーブ3を成功させるために不可欠だと言っている」。

「中国は、軍事的な側面においてテロとの戦いに参加してはいない…。しかし、中国はロシアの役割を支援し、テロとの戦いにおいてはプーチン大統領のイニシアチブを支援している」。

「戦略的と評されるこの関係(シリア、イラン、ヒズブッラーの関係)がなければ…、地域の状況は独立性という点において今日とはまったく異なったものとなっていただろう…。おそらく、独立国、独立した政府、独立した国民はもっと少なくなっていただろう。この枢軸は、自らの権利を守り、独立性を維持する点において秀でている」。

「イラン国民は原則を重んじる国民であり…、イランは忠誠に対しては忠誠をもって応え、信頼に対しては信頼をもって応え、透明性に対しては透明性をもって応えてくれる」。

「真の反体制派とは、国民に帰属しているものだ。反体制派だと自認する者がいるのであれば、我々は彼にこう言いたい。シリア国民の関心に目を向けよ、と。あなたが国民の関心、希望、願いに目を向け、国民の利益のために活動すれば、国民はあなたを自分たちの代表だとみなしてくれるだろう。そしてそれによって、あなたは自分の国において役割を得るだろう…。しかし、外国に追随しているのに自分自身を反体制派だと言う者に対してはこう言いたい。反体制派という言葉は愛国者という意味がある。愛国的でない反体制派などいない。愛国的でない人間は反体制派ではなく、単なる手先だ、と」。

なおインタビュー全文はSANA(http://www.sana.sy/?p=278324)が配信した。

SANA, October 4, 2015、UPI, October 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

オバマ米大統領は国防総省にシリア国内の「穏健な反体制派」への武器供与を命令(2015年10月4日)

『ニューヨーク・タイムズ』(10月4日付)は、複数の米政府高官の話として、バラク・オバマ米大統領が、国防総省に対して、シリア国内で活動している「穏健な反体制派」への装備(そしておしらくは武器)を直接供与するよう命じるとともに、トルコのインジルリク空軍基地からシリア北部への空爆を強化することを承認した、と伝えた。

オバマ大統領はまた、2万人以上の兵力を持つクルド人部隊(西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と思われる)が行う戦闘に、アラブ人戦闘員3,000~5,000人を動員し、有志連合がこれを航空支援することで、シリア国内のダーイシュ(イスラーム国)の中心拠点であるラッカ市に圧力をかけようとしているという。

The New York Times, October 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのエルドアン大統領「「樽爆弾」が降り注いでいる土地に無垢の人々を送り返すことなどできない」(2015年10月4日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、欧州へのシリア人難民・移民らの流入問題への対応についてEU・NATO高官と協議するため、ベルギーのブリュッセルを訪問し、シリア情勢に関して「「樽爆弾」が降り注いでいる土地に無垢の人々を送り返すことなどできない」と述べた。

ARA News(10月5日付)が伝えた。

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア・ムスリム同胞団「ロシアの占領に対する抵抗は合法的義務」(2015年10月4日)

トルコで活動するシリア・ムスリム同胞団は、ロシア軍によるシリア領内での空爆開始を受け、ロシアに対するジハードを宣言した。

同胞団のウマル・ムシャウフィフ広報局長は「我々同胞団は今、ロシア軍の介入と民間人への空爆により、ロシアのあからさまな占領の前に身を置いていると明言する。占領者への抵抗は合法的な義務である」と述べた。

ムシャウフィフ氏はそのうえで「政治、軍事、情報などあらゆる合法的な手段をもってこの占領に抵抗」すると主張、「アサド政権を保護するというこの方法でシリアでの自らの国益を維持できるとの幻想をロシアは抱いている。しかし、こうした方法は、アフガニスタン、チェチェンと同じ経験の再来だ。我々は5年にわたってアサド政権、イラン、ヒズブッラーに抵抗してきたように、ロシアに抵抗する」と表明した。

AFP, October 4, 2015、AP, October 4, 2015、ARA News, October 4, 2015、Champress, October 4, 2015、al-Hayat, October 5, 2015、Iraqi News, October 4, 2015、Kull-na Shuraka’, October 4, 2015、al-Mada Press, October 4, 2015、Naharnet, October 4, 2015、NNA, October 4, 2015、Reuters, October 4, 2015、SANA, October 4, 2015、UPI, October 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ドイツのメルケル首相「反体制派、シリア政府、諸外国などすべての代表者の政治プロセスへの参加が必要」(2015年10月4日)

ドイツのアンゲラ・メルケル首相は、ドイツのラジオ局に対して、2日にウクライナ和平協議が開催されたパリで、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領とシリア情勢について意見を交わし、プーチン大統領に「軍事的努力は必要だが、それだけでは問題は解決しない…。我々には政治プロセスが必要だ」と伝えたことを明らかにした。

メルケル首相は、この政治プロセスに関して「政治的解決にいたるため、私は、シリア反体制派、ダマスカスで現在統治を行っている者などすべての代表者(の参加)が必要だと考えている…。またそれ以上に重要なのは、各当事者の同盟者たちだ」と述べ、アサド政権だけでなく、ロシア、米国、サウジアラビア、イラン、ドイツ、フランス、英国も紛争解決に向け参加すべきだと述べた。

『ハヤート』(10月5日付)などが伝えた。

AFP, October 4, 2015、AP, October 4, 2015、ARA News, October 4, 2015、Champress, October 4, 2015、al-Hayat, October 5, 2015、Iraqi News, October 4, 2015、Kull-na Shuraka’, October 4, 2015、al-Mada Press, October 4, 2015、Naharnet, October 4, 2015、NNA, October 4, 2015、Reuters, October 4, 2015、SANA, October 4, 2015、UPI, October 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

チュニジアが米主導の有志連合への参加を表明(2015年10月4日)

チュニジアのハビーブ・スィード首相は、記者会見で「チュニジアはダーイシュ(イスラーム国や…過激派と戦う有志連合に参加する…。我々がテロとの戦いを行っているという事情を踏まえ、有志連合への参加は、チュニジアに関わる…情報交換を基本とする」と述べた。

スィード首相はまた「有志連合への参加で、チュニジアは国内でテロとの戦いを行うことにかかわるすべての情報が入手できるようになる」と強調した。

なお、これに先立ち、バラク・オバマ米大統領は9月29日に、チュニジア、マレーシア、ナイジャリアがダーイシュ撲滅をめざす有志連合に参加したと発表していた。

『ハヤート』(10月5日付)が伝えた。


AFP, October 4, 2015、AP, October 4, 2015、ARA News, October 4, 2015、Champress, October 4, 2015、al-Hayat, October 5, 2015、Iraqi News, October 4, 2015、Kull-na Shuraka’, October 4, 2015、al-Mada Press, October 4, 2015、Naharnet, October 4, 2015、NNA, October 4, 2015、Reuters, October 4, 2015、SANA, October 4, 2015、UPI, October 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

キャメロン英首相「ロシアのシリア爆撃は決定的な誤り」(2015年10月4日)

デヴィッド・キャメロン英首相は、BBC(10月3日付)に対し、ロシア軍によるシリア領内での空爆を「決定的な誤り」と非難、「事態をさらに悪化させるだろう」と述べた。

キャメロン英首相は「ロシアがISIL(ダーイシュ(イスラーム国)と「正当」なシリアの反体制組織を区別していないことは明白だ。その結果、ロシアは実質的に殺戮者アサドを後押しし、支援している…。ロシアはアラブ世界中から非難されている…。私はアラブ世界は正しいと思っている」と述べた。

また「しかし、我々は今現在、シリアに政治的移行をもたらすための包括的計画を前進させようとするべきだ。なぜなら、それこそが地域に平和をもたらす答えとなるからだ」と付言した。

AFP, October 4, 2015、AP, October 4, 2015、ARA News, October 4, 2015、BBC, October 4, 2015、Champress, October 4, 2015、al-Hayat, October 5, 2015、Iraqi News, October 4, 2015、Kull-na Shuraka’, October 4, 2015、al-Mada Press, October 4, 2015、Naharnet, October 4, 2015、NNA, October 4, 2015、Reuters, October 4, 2015、SANA, October 4, 2015、UPI, October 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

エジプトのシュクリー外相はロシア軍によるシリア爆撃への支持を表明(2015年10月4日)

エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣は、UAEの衛星テレビ局アラビーヤ(10月4日付)に対して、ロシア軍によるシリア空爆がシリア国内の「テロとの戦い」に貢献するだろうと述べ、支持を表明した。

シュクリー外務大臣は、「(ダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線などといった国際テロ組織撲滅にむけた)努力において、ロシアが持ち得る能力を駆使して参入することは、シリアにおけるテロ包囲とその撲滅に影響を及ぼすと見ている」と述べた。

AFP, October 4, 2015、Alarabia.net, October 4, 2015、AP, October 4, 2015、ARA News, October 4, 2015、Champress, October 4, 2015、al-Hayat, October 5, 2015、Iraqi News, October 4, 2015、Kull-na Shuraka’, October 4, 2015、al-Mada Press, October 4, 2015、Naharnet, October 4, 2015、NNA, October 4, 2015、Reuters, October 4, 2015、SANA, October 4, 2015、UPI, October 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍は、ロシア軍の爆撃と並行して、ハマー県、ヒムス県のダーイシュ(イスラーム国)拠点を爆撃、有志連合はハサカ県でYPGを爆撃支援(2015年10月4日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるウカイリバート町一帯でのシリア軍の空爆により、住民4人が死亡した。

一方、SANA(10月4日付)によると、シリア軍がラフジャーン村、ウカイリバート町東部で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市郊外南西部のアブドゥルアズィーズ山一帯で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、ダーイシュ戦闘員10人が死亡した。

なお同地での戦闘によって、ダーイシュはこの2日間で27人の戦闘員を失っており、人民防衛隊側にも多くの死傷者が出ているという。

また、ARA News(10月4日付)によると、有志連合が、フワイジュ村などハサカ市南部および南西部郊外のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

**

ヒムス県では、SANA(10月4日付)によると、シリア軍が、シャーイル・ガス採掘所一帯、カルヤタイン市一帯、サアン村、ウンム・サフリージュ村、マクサル・ヒサーン村一帯をダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、SANA(10月4日付)によると、シリア軍がマーイル町、ダーラト・イッザ市、ナイラブ航空基地一帯、タッル・アラム村で反体制武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

スワイダー県では、SANA(10月4日付)によると、アウサ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(10月4日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

米中央軍(CENTCOM)は、10月4日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して21回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は8回におよび、ハサカ市近郊(6回)、フール町(ハサカ県)近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 4, 2015、AP, October 4, 2015、ARA News, October 4, 2015、Champress, October 4, 2015、al-Hayat, October 5, 2015、Iraqi News, October 4, 2015、Kull-na Shuraka’, October 4, 2015、al-Mada Press, October 4, 2015、Naharnet, October 4, 2015、NNA, October 4, 2015、Reuters, October 4, 2015、SANA, October 4, 2015、UPI, October 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍がイドリブ県、ヒムス県、ラッカ県でダーイシュなどの拠点への爆撃を続ける(2015年10月4日)

ロシア空軍(国防省)のイゴール・カリモフ報道官は、シリア領内での空爆に関して、過去24時間で、ロシア軍のSu-34、Su-24M、Su-25がシリア国内の10カ所に対して20回の空爆を行い、ダーイシュ(イスラーム国)など国際テロ組織のインフラを破壊したと発表した。

カリモフ報道官はまた、Su-34戦闘機がバンカー・バスターBETAB-500を投下し、ラッカ県の司令拠点複数カ所を破壊したことを明らかにした。

RT(10月4日付)などが伝えた。

**

イドリブ県では、SANA(10月4日付)によると、シリア軍の支援を受けたロシア軍が、ジスル・シュグール市、マアッラト・ヌウマーン市で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して空爆を実施した。

このうちジスル・シュグール市一帯に対する空爆では、教練キャンプ、避難所、爆弾・自爆ベルト製造教条、武器弾薬庫3棟、司令拠点4カ所が破壊されたという。

またマアッラト・ヌウマーン市一帯に対する空爆では、司令部複数カ所、倉庫、装備が破壊されたという。

これに関して、シリア人権監視団は、ロシア軍と思われる戦闘機が、ジスル・シュグール市郊外の国立病院一帯に対しても空爆を行ったと発表した。

なお、ジスル・シュグール市、マアッラト・ヌウマーン市一帯は、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、ジュンド・アクサー機構などからなるファトフ軍の支配地域で、ダーイシュの活動はほとんど見られない。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、ガルナータ村、ガジャル村、ウンム・シャルシューフ村など県北部を空爆し、子供2人を含む3人が死亡した。

**

ラッカ県では、SANA(10月4日付)によると、シリア軍の支援を受けたロシア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点の一つタブカ市を3回にわたって空爆し、同市郊外の教練センター、武器弾薬庫を破壊した。

AFP, October 4, 2015、AP, October 4, 2015、ARA News, October 4, 2015、Champress, October 4, 2015、al-Hayat, October 5, 2015、Iraqi News, October 4, 2015、Kull-na Shuraka’, October 4, 2015、al-Mada Press, October 4, 2015、Naharnet, October 4, 2015、NNA, October 4, 2015、Reuters, October 4, 2015、RT, Octobner 4, 2015、SANA, October 4, 2015、UPI, October 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア・ムスリム同胞団「ロシアへの防衛ジハードは義務」(2015年10月3日)

シリア・ムスリム同胞団は声明を出し、ロシア軍によるシリア領内での空爆開始を受け、ロシアに対するジハードを呼びかけた。

声明において、同胞団は「我々は今日、防衛ジハードが、武器を手にすることができるすべての者にとっての義務(ファルド・アイン)であることを確認する。これに基づき、我々は、このために同胞団のすべての力を結集する…。すべての派閥、武装組織、民族、宗教におけるすべてのシリア国民に対し、一丸となって独裁打倒と占領打破に向けて行動するよう呼びかける」と述べた。

AFP, October 4, 2015、AP, October 4, 2015、ARA News, October 4, 2015、Champress, October 4, 2015、al-Hayat, October 5, 2015、Iraqi News, October 4, 2015、Kull-na Shuraka’, October 4, 2015、al-Mada Press, October 4, 2015、Naharnet, October 4, 2015、NNA, October 4, 2015、Reuters, October 4, 2015、SANA, October 4, 2015、UPI, October 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒムス県タドムル市一帯でダーイシュ(イスラーム国)が女性住民にメンバーとの結婚を強要し、避難民が急増(2015年10月3日)

ヒムス県では、ARA News(10月3日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)によって支配されているタドムル市一帯からの避難民が「異常」に増加していると伝えた。

これに関して、マーヒル・アブー・タイイバを名乗る地元の活動家は、ARA Newsに対し、ダーイシュが最近になって、男性住民に対してダーイシュへの従軍を、女性住民に対してダーイシュ戦闘員との結婚を強要していることが、避難民増加の原因だと述べた。

一方、SANA(10月3日付)によると、タドムル市郊外のワーディー・ザカーラー北東部、カルヤタイン市一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、ARA News(10月3日付)によると、ハサカ市南部一帯に進攻していたダーイシュ(イスラーム国)が有志連合の空爆などを受け、同地から撤退した。

**

スワイダー県では、SANA(10月3日付)によると、ガディール・アブー・シャルシューフ村でシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の車列を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、SANA(10月3日付)によると、サフィーラ市東部、ジュッブ・サファー村、ジャッブール村、ラドワーニーヤ村、アイン・サービル村、ターディフ市、バーブ市、シャワーヤー丘、航空士官学校一帯、マーリア市南部でシリア軍がダーイシュ(イシュラーム国)を空爆などで攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、ARA News(10月4日付)によると、ムーハサン市でダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員どうしが撃ち合いとなり、司令官の一人ハマーム・ラマダーン・トゥルキー氏(アブー・タマーム)が死亡した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、イスラーム軍がヤルダー市で男性5人をダーイシュ(イスラーム国)に内通しているとの断じ、処刑した。

**

米中央軍(CENTCOM)は、10月3日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して16回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は6回におよび、ハサカ市近郊などのダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 3, 2015、AP, October 3, 2015、ARA News, October 3, 2015、October 4, 2015、Champress, October 3, 2015、al-Hayat, October 4, 2015、October 5, 2015、Iraqi News, October 3, 2015、Kull-na Shuraka’, October 3, 2015、al-Mada Press, October 3, 2015、Naharnet, October 3, 2015、NNA, October 3, 2015、Reuters, October 3, 2015、SANA, October 3, 2015、UPI, October 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍がシリア軍の支援を受け、イドリブ県、ハマー県、ラッカ県での爆撃を続け、クッルナー・シュラカーによるとイドリブ県で一家9人を含む11人が死亡(2015年10月3日)

SANA(10月3日付)によると、シリア軍の支援を受けたロシア空軍戦闘機がイドリブ県、ハマー県、ラッカ県で前日に引き続き、空爆を実施した。

ロシア国防省のイゴール・コナシンコフ報道官によると、ロシア空軍は過去24時間で9カ所に対して20回にわたる空爆を行ったという。

**

イドリブ県では、ロシア軍は、ジスル・シュグール市、マアッラト・ヌウマーン市の武器庫、自爆攻撃を行う戦闘員のための武器製造工場、車輌整備センター、教練キャンプ、車輌などを破壊した。

これに関して、シリア人権監視団は、ロシア軍戦闘機がフバイト村一帯、イフスィム町一帯を空爆し、イフスィム町では反体制勢力の自警団隊員を含む12人が死傷したと発表した(クッルナー・シュラカー(10月3日付)によると、イフスィム町でのロシア軍の空爆で、一家9人を含む11人が死亡した)。

**

ハマー県では、ロシア軍はラターミナ町の司令部を破壊した。

**

ラッカ県では、コナシンコフ報道官によると、ロシア軍はラッカ市近郊の司令部をSu-34によって正確に空爆し、地下倉庫を破壊したという。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、トルクメン山(ラビーア町一帯)にある「国際医療機関の病院」を空爆し、建物が被害を受けた。

ロシア軍戦闘機はまた、この空爆で、反体制武装集団の本部を空爆したという。

**

https://youtu.be/MujuHXlsGLE
https://youtu.be/Aqt8mmBBOvk

AFP, October 3, 2015、AP, October 3, 2015、ARA News, October 3, 2015、Champress, October 3, 2015、al-Hayat, October 4, 2015、Iraqi News, October 3, 2015、Kull-na Shuraka’, October 3, 2015、al-Mada Press, October 3, 2015、Naharnet, October 3, 2015、NNA, October 3, 2015、Reuters, October 3, 2015、SANA, October 3, 2015、UPI, October 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍参謀本部「30日に開始されたシリア領内59カ所以上に対する60回以上の爆撃で、ダーイシュ(イスラーム国)などテロ組織のインフラを破壊、600人の残党が欧州に向けて逃亡しようとしている」(2015年10月3日)

ロシア軍参謀本部は、9月30日に開始されたロシア空軍によるシリア領内での空爆に関して、59カ所以上の標的を60回以上にわたり空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)をはじめとする国際テロ組織のインフラを破壊したと発表した。

また報道官によると、ロシア空軍の攻撃により、戦闘員が戦線から逃亡を始め、うち「600人が欧州に逃亡しようとしている」と付言した。

『ハヤート』(10月4日付)などが伝えた。

**

一方、シリア人権監視団は、9月30日に開始されたロシア軍によるシリア領内での空爆によって、民間人39人と戦闘員14人が死亡したと発表した。

また3日の空爆では、民間人15人が死亡したという。

AFP, October 3, 2015、AP, October 3, 2015、ARA News, October 3, 2015、Champress, October 3, 2015、al-Hayat, October 4, 2015、Iraqi News, October 3, 2015、Kull-na Shuraka’, October 3, 2015、al-Mada Press, October 3, 2015、Naharnet, October 3, 2015、NNA, October 3, 2015、Reuters, October 3, 2015、SANA, October 3, 2015、UPI, October 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハンガリーのシーヤールトー外相「移民問題とシリア和平はロシアの協力が必要」(2015年10月3日)

シーヤールトー・ペーテル・ハンガリー外務貿易大臣はAFP(10月3日付)に対し、シリアの紛争および欧州における難民・移民問題を解決するため、ロシアと協力するよう呼びかけた。

シーヤールトー外務貿易大臣は「移民の根本原因に対処しなければならない。また、ジハード主義者と戦い、交渉を通じてシリアに和平をもたらそうとする国際社会の努力を強化しなければならない…。この二つの目的は国際社会とロシアの協力が必要だ」と述べた。

AFP, October 3, 2015、AP, October 3, 2015、ARA News, October 3, 2015、Champress, October 3, 2015、al-Hayat, October 4, 2015、Iraqi News, October 3, 2015、Kull-na Shuraka’, October 3, 2015、al-Mada Press, October 3, 2015、Naharnet, October 3, 2015、NNA, October 3, 2015、Reuters, October 3, 2015、SANA, October 3, 2015、UPI, October 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「ダーイシュ(イスラーム国)との戦い」の名のもとにPKKへの攻撃を続けるトルコのエルドアン大統領は、ロシアがダーイシュではなく反体制派を攻撃していると批判、シリア爆撃の再考を求める(2015年10月3日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はカタールの衛星テレビ局ジャズィーラ・チャンネル(10月3日付)に対して、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領はシリア領内でのロシア軍による空爆によって民間人数十人が犠牲になっていると断じ、空爆を再検討すべきだと主張した。

エルドアン大統領は、ロシア政府が空爆によってダーイシュ(イスラーム国)を狙うことをトルコ政府に対して確約したにもかかわらず、「ロシアの空爆は、アサドと戦うシリアの反体制派を標的としており、ロシア軍戦闘機はダーイシュ拠点を攻撃していない」と述べ、「この問題で悲しみの念を表明したい…。友好国であるロシアに対して、現在行っている措置(空爆)の再検討を求めたい」と述べた。

またエルドアン大統領は「トルコは、シリア領内でのロシアの空爆によって65人が死亡したとの情報を得ている…。彼ら(ロシア)は民間人の死者が出ていることから目を反らしている」と付言した。

さらに、シリア情勢に関しては「アサドが(権力の座に)とどまったかたちで、シリアに平和を構築することは不可能だ」と改めて強調した。

なお、トルコ政府は8月になって、ダーイシュとの「テロとの戦い」を行うとの姿勢を示したが、ダーイシュに対する攻撃はほとんど行っておらず、実際にはイラク、トルコ領内のPKK(クルディスタン労働者党)に対する攻撃を激化させ、民間人に死傷者が出ている。

AFP, October 3, 2015、Aljazeera.net, October 3, 2015、AP, October 3, 2015、ARA News, October 3, 2015、Champress, October 3, 2015、al-Hayat, October 4, 2015、Iraqi News, October 3, 2015、Kull-na Shuraka’, October 3, 2015、al-Mada Press, October 3, 2015、Naharnet, October 3, 2015、NNA, October 3, 2015、Reuters, October 3, 2015、SANA, October 3, 2015、UPI, October 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フランスのオランド大統領「ダーイシュ(イスラーム国)のみを爆撃すべきとロシアに伝える」(2015年10月3日)

フランスのフランソワ・オランド大統領は、2日に開催されたウクライナ和平協議に出席するためにパリを訪問中のロシアのヴラジミール・プーチン大統領との会談後の記者会見で、ロシア軍によるシリア領内での空爆に関して、プーチン大統領に対して「ダーイシュ(イスラーム国)のみを標的とすべきだ」と伝えたことを明らかにした。

オランド大統領はまた「アサドが交渉相手としてとどまる限り、政治トラックはいかなる前進もしないだろう…。私はプーチン大統領に、私が(シリアでの和平プロセスに)参加する目的について話した。それは、シリアの主権と国土保全への熱意であり、政権が支配する地域と、混乱が拡がり、おそらくは「カリフ国」になってしまうであろう別の当事者の支配地域にシリアを分割することを意図してはいない。宗教に基づいて国を分断すること…は国連の基本原則に矛盾している」と述べた。

『ハヤート』(10月4日付)などが伝えた。

AFP, October 3, 2015、AP, October 3, 2015、ARA News, October 3, 2015、Champress, October 3, 2015、al-Hayat, October 4, 2015、October 5, 2015、Iraqi News, October 3, 2015、Kull-na Shuraka’, October 3, 2015、al-Mada Press, October 3, 2015、Naharnet, October 3, 2015、NNA, October 3, 2015、Reuters, October 3, 2015、SANA, October 3, 2015、UPI, October 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ファロン英国防相「ロシア軍の爆撃のうち、ダーイシュ(イスラーム国)を標的としているのは全体の5%だけ」(2015年10月3日)

英国のマイケル・ファロン国防大臣は、『サン』(10月3日付)のインタビューに応じ、そのなかでロシア軍によるシリア領内での空爆に関して、「彼ら(ロシア軍)は、民間人の居住地域に爆弾を投下し、民間人を殺害している…。彼らはアサドと戦う自由シリア軍部隊に爆弾を投下している」としたうえで、ロシア軍の空爆のうち、ダーイシュ(イスラーム国)を標的としているのは全体の5%に過ぎないと非難した。

AFP, October 3, 2015、AP, October 3, 2015、ARA News, October 3, 2015、Champress, October 3, 2015、al-Hayat, October 4, 2015、Iraqi News, October 3, 2015、Kull-na Shuraka’, October 3, 2015、al-Mada Press, October 3, 2015、Naharnet, October 3, 2015、NNA, October 3, 2015、Reuters, October 3, 2015、SANA, October 3, 2015、The Sun, October 3, 2015、UPI, October 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

チェチェン共和国のカディロフ大統領がプーチン大統領の要請を受け、シリアへの派兵を決定(2015年10月2日)

『ハヤート』(10月3日付)は、チェチェン共和国(ロシア連邦)のラムザン・カディロフ大統領が、ロシア軍が開始したシリア領内での空爆に関して、ヴラジミール・プーチン大統領の要請に応じ、「ダーイシュ(イスラーム国)と戦うためチェチェンからシリアに軍部隊を派遣することに同意した」と伝えた。

AFP, October 2, 2015、AP, October 2, 2015、ARA News, October 2, 2015、Champress, October 2, 2015、al-Hayat, October 3, 2015、Iraqi News, October 2, 2015、Kull-na Shuraka’, October 2, 2015、al-Mada Press, October 2, 2015、Naharnet, October 2, 2015、NNA, October 2, 2015、Reuters, October 2, 2015、SANA, October 2, 2015、UPI, October 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍、シリア軍がアレッポ県、イドリブ県、ハマー県、ラッカ県、ラタキア県のダーイシュ(イスラーム国)など「国際テロ組織」への爆撃を続ける(2015年10月2日)

アレッポ県、イドリブ県、ハマー県、ラッカ県では、SANA(10月2日付)によると、シリア空軍の支援を受けたロシア空軍戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)の司令部複数カ所、武器庫複数棟、車輌数十輌を空爆、破壊した。

これに関して、ロシア国防省は声明を出し、ロシア側監督チームが過去24時間でロシア空軍がらか県、ハマー県、イドリブ県内の12カ所を18回にわたって空爆したと発表した。

アレッポ県では、ロシア空軍は、ダーラト・イッザ市のダーイシュの司令部1カ所、司令拠点1カ所を空爆した。

ロシア国防省によると、空爆はSu-25複数機によって行われた。

ハマー県では、ロシア空軍は、カフルズィーター市北部で国際テロ組織のブラックリストに記載されたテロ組織の本部1カ所、車輌数十輌を空爆した。

またラターミナ町の拠点および司令部複数カ所、武器庫1棟も空爆によって破壊された。

なおロシア国防省によると、ロシア軍は、ハマー県では司令部1カ所、およびこの司令部に併設されたキャンプ1カ所、車輌数十両を空爆で破壊した。

イドリブ県では、ロシア空軍は、マアッラト・ヌウマーン市の爆弾製工場1棟、武器装備基地1カ所、車輌10台以上を空爆、またハーン・シャイフーン市の司令部を破壊した。

ラッカ県では、ロシア国防省によると、ロシア空軍は、ラッカ市近郊のダーイシュの司令部1カ所、教練キャンプ1カ所を空爆し、破壊した。

イゴール・コナシンコフ国防省報道官によると、空爆はSu-34戦闘機複数機が高度5,000メートルから正確に行われたという。

またARA News(10月2日付)は、複数の反体制消息筋の話として、ロシア軍のラッカ市一帯に対する空爆で、ダーイシュのメンバー12人が死亡したと伝えた。

**

ラタキア県では、アラビー21(10月3日付)によると、ロシア空軍が、シリア政府支配下のバービナー村を誤爆した。

被害状況は不明だという。

**

『ハヤート』(10月3日付)によると、ロシア空軍のイゴール・カリモフ報道官は、シリア領内での「テロとの戦い」の拠点としてロシア空軍が使用しているフマイミーム航空基地に、燃料補給機10機が配備されたと発表した。

これらの補給機は戦闘機への空中空輸を行うために配備されたという。

**

ロシア連邦議会(ドゥーマ(下院)外交関係委員会のアレクセイ・プシュコブ委員長は、Euro 1(10月2日付)に対し、シリア領内でのロシア空軍の作戦が、3~4ヶ月は続くだろうとの見通しを示した。

プシュコブ委員長は「抜け出すことが困難な泥沼に落ちる危険は常にある。しかし、我々はモスクワで、作戦が3、4ヶ月はかかるだろうと話している」と述べた。

**

SANA(10月2日付)によると、ロシア空軍の空爆と並行して、シリア軍も、アレッポ県、イドリブ県、ハマー県で空爆を行った。

アレッポ県では、シリア軍は、アレッポ市東部の航空士官学校一帯、ジャッブール村、フマイマ村、ジュッブ・サファー村を空爆し、ダーイシュの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、マアルサト・ハーン村・マドユーナ村間の街道で「テロ集団」の車輌の二つの車列を空爆し、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の戦闘員を殲滅した。

このほか、シリア軍は、サーリヒーヤ村、ナアーム丘一帯、トゥライディム村、フワイジーナ村、カスィール・ワルド村、カッバーラ村、アイン・サービル村、アイン・ハンシュ村、タッル・ファーウール村、タッラト・サワーヤー村、ナイラブ航空基地一帯、アイン・ジャマージマ村、フマイマト・サギーラ村、ラスム・アッブード村、ダイル・ハーフィル市、ブライジュ村、タッル・イスタブル村、シャイフ・アフマド村、カフルハムラ村、ジュッブ・ガブシャ村、アレッポ市内ラームーサ地区、サラーフッディーン地区、ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、カルム・ジャバル地区、ザバディーヤ地区でヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

ヒムス県では、シリア軍は、タドムル市およびその郊外(三角地帯)などで、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して正確な攻撃を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、フーシュ・ザバーディー村、ラジャム・カスル村、タッラト・タウィーラ農場で、シリア軍がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

ラタキア県では、シリア軍は、トゥールース村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、教練キャンプ、武器弾薬庫を破壊した。

このほかダイル・ザウル県では、シリア人権監視団、ARA News(10月3日付)によると、ダイル・ザウル市およびその周辺で、シリア軍、国防隊とダーイシュ(イスラーム国)が激しく交戦した。

戦闘は、工業地区、ラサーファ地区、労働者住宅地区、ダイル・ザウル航空基地一帯で激しく行われ、シリア軍が同地一帯を空爆したという。

またSANA(10月2日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル航空基地、ティーム油田一帯を襲撃したが、シリア軍がこれを撃退した(SANA(10月3日付)によると、ダイル・ザウル市一帯の戦闘で、シリア軍はダーイシュのメンバー160人以上を殲滅したという。)

**

https://youtu.be/L1okFkHayPs
https://youtu.be/2DZcj960fGo
https://youtu.be/kPW3t6oflh0
https://youtu.be/VUOKSJQ_YdI

AFP, October 2, 2015、AP, October 2, 2015、ARA News, October 2, 2015、Arabi 21, October 3, 2015、Champress, October 2, 2015、al-Hayat, October 3, 2015、Iraqi News, October 2, 2015、Kull-na Shuraka’, October 2, 2015、al-Mada Press, October 2, 2015、Naharnet, October 2, 2015、NNA, October 2, 2015、Reuters, October 2, 2015、SANA, October 2, 2015、UPI, October 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

潘国連事務総長、国際テロ組織のみを爆撃の標的とするようロシアに要請(2015年10月2日)

潘基文国連事務総長は声明を出し、ロシア軍によるシリア領内での空爆開始に関して、国連の諸決議において「テロ組織」と認定された勢力のみに空爆を限定し、民間人の犠牲を回避するよう努めるよう求めた。

AFP, October 2, 2015、AP, October 2, 2015、ARA News, October 2, 2015、Champress, October 2, 2015、al-Hayat, October 3, 2015、Iraqi News, October 2, 2015、Kull-na Shuraka’, October 2, 2015、al-Mada Press, October 2, 2015、Naharnet, October 2, 2015、NNA, October 2, 2015、Reuters, October 2, 2015、SANA, October 2, 2015、UPI, October 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民連合がアル=カーイダ系組織などとともに、国連安保理議長声明で承認されたデミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表提案の作業グループを拒否(2015年10月2日)

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が提案し、国連安保理議長声明(S/PRST/2015/15)で設置への支持が表明された、シリア紛争解決に向けた四つの作業グループに関して、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動、ジハード主義部組織のイスラーム軍とともに、「シリア問題に関する国連の決議のほとんどを逸脱している」と非難し、拒否するとの意思を示した。

声明はまた、ロシア軍によるシリア領内での軍事活動についても拒否し、その責任はシリア政府にあると追及した。

AFP, October 2, 2015、AP, October 2, 2015、ARA News, October 2, 2015、Champress, October 2, 2015、al-Hayat, October 3, 2015、Iraqi News, October 2, 2015、Kull-na Shuraka’, October 2, 2015、al-Mada Press, October 2, 2015、Naharnet, October 2, 2015、NNA, October 2, 2015、Reuters, October 2, 2015、SANA, October 2, 2015、UPI, October 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ムアッリム外務在外居住者大臣が国連総会で演説「爆撃はシリア国内でテロと戦う唯一の勢力であるシリア・アラブ軍との協力がなされない限りは無駄なものとなる」(2015年10月2日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣が国連総会で一般討論演説を行った。

SANA(10月2日付)が伝えた。

ムアッリム外務在外居住者省の主な発言は以下の通り:

「安保理が国連憲章第7章に基づいて採択した(テロとの戦いに関する)諸決議は依然として紙の上のインクに過ぎない…。資金供与などを通じてテロを保護・支援する一部の国は依然として、この地域で過激派を育んでおり、シリアにテロリストを送り、彼らに武器を与えている」。

「テロは限度のない思想だ。この巨人が一端出現すると、それを国のなかだけで押さえ込むことはできない。ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、そしてその他のアル=カーイダ系組織のテロは無実の人々を殺し、女性を奴隷扱いし、市民に迫撃砲を雨のように浴びせ、飲料水、電気を遮断し、歴史的文明的な史跡を破壊する」。

「選挙や議会によって政治を執り行っている先進国が、議会を持たず、女性の権利さえ認めていない国と同盟を結ぶことができるのか?」

「シリアは言葉と行動をもって、テロと戦い続ける。シリア軍は国からテロリストを浄化する能力を持っている…。テロとの戦いは、何よりもまず優先されるべき事項であるとともに、シリアは外国の干渉のない、シリア人どうしの対話を通じた政治プロセスを信じている」。

「シリアはジュネーブ2、モスクワ1および2への参加に同意してきたが、今日、みなさんの前でこう宣言したい。シリアはスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が、ブレーンストーミングのために設置を提案した四つの作業グループへの参加に同意した、と」。

「「テロとの戦い」に向けた国際・地域同盟の設立を訴えるロシアのヴラジミール・プーチン大統領の呼びかけは、シリア政府が関心を払い、また支持してきたものである…。なぜなら、テロとの戦いは、空からだけでは行い得ず、これまで行われ得てきた(有志連合の)作戦はテロの拡散をもたらしただけだからだ。空爆はシリア国内でテロと戦う唯一の勢力であるシリア・アラブ軍との協力がなされない限りは無駄なものとなる。ロシア空軍がシリア領内で空爆を開始したとの発表、そしてこれがシリア政府の要請のもとに行われたこと…。これこそが、「テロとの戦い」に対するシリアの努力を支援する真の実効的な参加のありようだ」。

「EUや米国が課している非人道的な制裁がシリア人の生活状況の悪化をもたらした…。シリアは、移民が安全に帰国することを保障している。またすべての市民に差別なく人道支援物資が配給されるべく最大限の努力を続けている」。

**

ムアッリム外務在外居住者大臣はまた、総会での演説のほか、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣、潘基文国連事務総長と相次いで会談した。

AFP, October 2, 2015、AP, October 2, 2015、ARA News, October 2, 2015、Champress, October 2, 2015、al-Hayat, October 3, 2015、Iraqi News, October 2, 2015、Kull-na Shuraka’, October 2, 2015、al-Mada Press, October 2, 2015、Naharnet, October 2, 2015、NNA, October 2, 2015、Reuters, October 2, 2015、SANA, October 2, 2015、UPI, October 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

マレーシアのラザク首相はシリア人難民3,000人の受け入れを表明(2015年10月2日)

マレーシアのナジブ・ラザク首相は、国連総会で一般討論演説を行い、シリア人難民3,000人を受け入れる用意があると述べた。

ARA News(10月2日付)などが伝えた。

AFP, October 2, 2015、AP, October 2, 2015、ARA News, October 2, 2015、Champress, October 2, 2015、al-Hayat, October 3, 2015、Iraqi News, October 2, 2015、Kull-na Shuraka’, October 2, 2015、al-Mada Press, October 2, 2015、Naharnet, October 2, 2015、NNA, October 2, 2015、Reuters, October 2, 2015、SANA, October 2, 2015、UPI, October 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

南部戦線(自由シリア軍)「ロシア軍とイラン軍への攻撃は我々の部隊にとって合法的な標的」(2015年10月2日)

ダルアー県で活動する南部戦線(自由シリア軍)は、ロシア軍によるシリア領内での空爆開始を受けて声明を出し、「ロシア、イラン両政府はシリア国民の真の敵」としたうえで、占領への抵抗を保障した国際法に基づき「ロシア軍とイラン軍への攻撃は我々の部隊にとって合法的な標的とみなす」と発表した。

Kull-na Shuraka', October 2, 2015
Kull-na Shuraka’, October 2, 2015

AFP, October 2, 2015、AP, October 2, 2015、ARA News, October 2, 2015、Champress, October 2, 2015、al-Hayat, October 3, 2015、Iraqi News, October 2, 2015、Kull-na Shuraka’, October 2, 2015、al-Mada Press, October 2, 2015、Naharnet, October 2, 2015、NNA, October 2, 2015、Reuters, October 2, 2015、SANA, October 2, 2015、UPI, October 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.