シリア・ロシア両軍がアレッポ市南西部への兵站路遮断に向け、イドリブ県サラーキブ市、タフタナーズ市を爆撃(2016年8月9日)

イドリブ県では、SANA(8月9日付)、ARA News(8月9日付)によると、シリア・ロシア両空軍戦闘機がサラーキブ市南部、タフタナーズ市を空爆し、イドリブ県とアレッポ市南部・西部郊外を結ぶ兵站路を寸断したほか、サルマダー市に対しても空爆を行った。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタルビーサ市を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダルアー市各所、第52旅団基地一帯、ラハム村・東カラム村街道一帯を砲撃した。

一方、SANA(8月9日付)によると、シリア軍がダルアー市アッバースィーヤ製パン工場西部、郵便局一帯、ワーディー・ザイディーとブスラー・シャーム市間の地域などで反体制武装集団と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがダーライヤー市を「樽爆弾」、地対地ミサイルと思われる砲弾で攻撃し、同市一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

シリア軍はまたドゥーマーシを砲撃、戦闘機(所属明示せず)もナシャービーヤ町、フーシュ・サーリヒーン村など東グータ地方一帯を砲撃した。

さらにフーシュ・ナスリー村一帯では、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦を続けた。

なお、ARA News(8月9日付)によると、東グータ地方各所に空爆を行ったのはシリア・ロシア両軍戦闘機。

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SANA(8月9日付)によると、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、イドリブ県で、2016年政令第15号に従い、94人が国民和解委員会の呼びかけに応じるかたちで当局に出頭、免罪となった。

AFP, August 9, 2016、AP, August 9, 2016、ARA News, August 9, 2016、Champress, August 9, 2016、al-Hayat, August 10, 2016、Iraqi News, August 9, 2016、Kull-na Shuraka’, August 9, 2016、al-Mada Press, August 9, 2016、Naharnet, August 9, 2016、NNA, August 9, 2016、Reuters, August 9, 2016、SANA, August 9, 2016、UPI, August 9, 2016などをもとに作成。

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ファトフ軍による解囲にもかかわらずアレッポ市東部への物資搬入は依然として滞ったまま(2016年8月9日)

アレッポ県では、アレッポ市東部の反体制武装集団支配地域への食糧、燃料といった物資の搬入が、ファトフ軍による解囲成功にもかかわらず、依然として滞っている、とARA
News(8月9日付)が伝えた。

また、シリア人権監視団によると、アレッポ市南部郊外、南西部郊外(マフルーカート丘など)、そして西部郊外一帯(ラーシディーン地区など)、ハフルハムラ村、ダフラト・アブドゥラッブフ地区などで、シリア軍、シリア人および外国人からなる民兵とファトフ軍が交戦するなか、戦闘機(所属明示せず)が同地を空爆した。

またアレッポ市東部のサーフール地区、カラム・ナズハ地区、タッル・ザラーズィール地区などに対しても戦闘機(所属明示せず)が空爆を行った。

一方、SANA(8月9日付)によると、シリア・ロシア両空軍戦闘機がアレッポ市南部および西部郊外一帯(士官学校各学科、ハーン・トゥーマーン村、フライターン市、カフルハムラ村、ヒクマ学校南部、1070計画地区、アーミリーヤ村)で反体制武装集団(ファトフ軍)に対して集中的な空爆を実施した。

両軍戦闘機はまた、ズィルバ村を空爆し、イドリブ県とアレッポ市南部・西部郊外を結ぶ兵站路を寸断したほか、ハーン・アサル村、アターリブ市に対しても空爆を行った。

またファフド・ジャースィム・フライジュ国防大臣がアサド大統領の指示を受けアレッポ市一帯で任務にあたるシリア軍地上部隊を視察した。

AFP, August 9, 2016、AP, August 9, 2016、ARA News, August 9, 2016、Champress, August 9, 2016、al-Hayat, August 10, 2016、Iraqi News, August 9, 2016、Kull-na Shuraka’, August 9, 2016、al-Mada Press, August 9, 2016、Naharnet, August 9, 2016、NNA, August 9, 2016、Reuters, August 9, 2016、SANA, August 9, 2016、UPI, August 9, 2016などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍戦闘機がヒムス県、ダイル・ザウル県のダーイシュ拠点を爆撃(2016年8月9日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がカルヤタイン市郊外、シャーイル油断一帯、ウンク・ハワー村、シャンダーヒーヤ村、ジュッブ・ジャッラーフ町、ウンム・サフリージュ村でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆、同地およびタドムル市郊外の穀物サイロ地区一帯でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(8月9日付)によると、シリア軍がジュッブ・ジャッラーフ町に近い西ハブラ村、東ハブラ村、ウンク・ハワー村、ラッフーム村、ラジャム・カスル村東部、ウンム・シャルシューフ村西部、マクサル・ヒサーン村西部でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(8月9日付)によると、シリア軍戦闘機がムハイミーダ村を空爆し、住民19人が死亡、数十人が負傷した。

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スワイダー県では、SANA(8月9日付)によると、シリア軍がカスル村、ウルヤー丘東部、ブサイナ丘東部、サアド遺跡、マスィーダ村、ラジャム・ダウラ村、サーキヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

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アレッポ県では、ARA News(8月9日付)によると、ハワール・キリス作戦司令室が県北部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦の末、カサージク村、タッル・シャイール村を制圧した。

AFP, August 9, 2016、AP, August 9, 2016、ARA News, August 9, 2016、Champress, August 9, 2016、al-Hayat, August 10, 2016、Iraqi News, August 9, 2016、Kull-na Shuraka’, August 9, 2016、al-Mada Press, August 9, 2016、Naharnet, August 9, 2016、NNA, August 9, 2016、Reuters, August 9, 2016、SANA, August 9, 2016、UPI, August 9, 2016などをもとに作成。

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ロシア空軍長距離爆撃機とシリア軍戦闘機がヒムス県東部のダーイシュ拠点を爆撃(2016年8月8日)

ヒムス県では、ロシア国防省の声明によると、長距離爆撃機6機がロシア国内の基地から出撃し、県東部のスフナ市一帯、アーラーク村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

また、SANA(8月8日付)によると、シリア軍が県東部のアーラーク油田一帯、マヌーフ村、ウンク・ハワー村、ジュッブ・ジャッラーフ町一帯、カルヤタイン・ダム北部、ウンム・サフリージュ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して空爆を実施した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がマンビジュ市内に潜伏していたダーイシュ(イスラーム国)の残党の掃討を完了した。

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ハマー県では、SANA(8月8日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアブー・アラーヤー村を砲撃した。

AFP, August 8, 2016、AP, August 8, 2016、ARA News, August 8, 2016、Champress, August 8, 2016、al-Hayat, August 9, 2016、Iraqi News, August 8, 2016、Kull-na Shuraka’, August 8, 2016、al-Mada Press, August 8, 2016、Naharnet, August 8, 2016、NNA, August 8, 2016、Reuters, August 8, 2016、SANA, August 8, 2016、UPI, August 8, 2016などをもとに作成。

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ロシア軍がファトフ軍支配下のイドリブ県での爆撃を継続するなか、シリア軍はラタキア県キンサッバー市一帯の治安と安定を回復(2016年8月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がイドリブ市を白リン爆弾で空爆した。

ロシア軍はまた、サラーキブ市一帯に対しても断続的に空爆、住民数百世帯が避難した。

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ラタキア県では、SANA(8月8日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにシャルフ砦、トゥーバール丘を完全制圧し、同地に近いキンサッバー町の治安と安定を回復した。

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ダマスカス郊外県では、イスラーム軍は声明を出し、フーシュ・ファーラ村一帯のシリア軍およびヒズブッラーの拠点複数カ所を制圧し、シリア軍兵士20人以上を殺害したと発表した。

またシリア人権監視団によると、ハムーリーン村近郊(アシュアリー農場)でラフマーン軍団司令官が何者かによる暗殺未遂に遭った。

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ハマー県では、ARA News(8月8日付)によると、反体制武装集団がハマー市郊外のハマー航空基地を砲撃した。

一方、SANA(8月8日付)によると、シリア軍がマアルカバ村周辺の丘陵地帯を反体制武装集団との戦闘の末に制圧した。

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ARA News(8月8日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動が主導する反体制武装集団がシャイフ・マスキーン市一帯でシリア軍への攻撃を開始した。

一方、SANA(8月8日付)によると、シリア軍がシャイフ・マスキーン市一帯で反体制武装集団と交戦した。

また、SANA(8月8日付)によると、2016年政令第15号に従い、120人が投降し、免罪となった。

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クナイトラ県では、SANA(8月8日付)によると、シリア軍がバアス市一帯でシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)と交戦した。

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スワイダー県では、SANA(8月8日付)によると、シリア軍がハラバー村・ジュビーブ村間で反体制武装集団の拠点を攻撃、破壊した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、8月7日に8件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県、ラタキア県で発生し、イスラーム軍などが砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は952件。

AFP, August 8, 2016、AP, August 8, 2016、ARA News, August 8, 2016、Champress, August 8, 2016、al-Hayat, August 9, 2016、Iraqi News, August 8, 2016、Kull-na Shuraka’, August 8, 2016、al-Mada Press, August 8, 2016、Naharnet, August 8, 2016、NNA, August 8, 2016、Reuters, August 8, 2016、SANA, August 8, 2016、UPI, August 8, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ市南部の全街道・回廊を射程圏内に収めることを明らかにしすることで、ファトフ軍によるアレッポ市東部包囲解除を事実上認める(2016年8月8日)

アレッポ県では、SANA(8月8日付)によると、シリア軍・ロシア軍の戦闘機がアレッポ市南部郊外の士官学校各学科一帯、ハーン・トゥーマーン村回廊、ズィルバ村回廊、サラーキブ市(イドリブ県)・アレッポ市回廊で反体制武装集団拠点に対して空爆を加えた。

これに対して、反体制武装集団は、アレッポ市サアドッラー・ジャービリー広場一帯を砲撃し、子供6人を含む9人が負傷した。

また『ハヤート』(8月9日付)などによると、アレッポ市南西部のハムダーニーヤ地区一帯、3000集合住宅計画地区、サラーフッディーン地区、セメント工場一帯、水道会社一帯でも反体制武装集団(ファトフ軍)がシリア軍と戦闘を続けた。

さらにクッルナー・シュラカー(8月8日付)によると、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員、イラン人民兵らがアレッポ市ラームーサ地区やマフルーカート丘への突入を試み、ファトフ軍と交戦、シリア軍、ロシア軍が同地を空爆、砲撃した。

一方、クッルナー・シュラカー(8月8日付)によると、地中海沖に展開するロシア海軍艦艇から発射された艦対地ミサイルと思われる砲弾がダーラト・イッザ市に着弾し、6人が死亡した。

また、ARA News(8月8日付)は、地元活動家の話として、シリア軍が有毒ガスを焦点した砲弾でアレッポ市東部を空爆、住民複数人が中毒症状を訴えたと伝えた。

他方、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室に属する「命じられるまま正しく進め」連合によると、反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)はアレッポ市イザーア地区方面でシリア軍が陣地として使用していたビルを爆破した。

爆破はビルの地下に掘削したトンネルにしかけた爆弾の爆発によるもの。

また、ARA News(8月8日付)によると、アレッポ市北部のアルド・マッラーフ地区農場地帯では、シリア軍とアレッポ・ファトフ軍作戦司令室が交戦した。

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なお、シリア軍消息筋は、シリア軍地上部隊が航空部隊の支援と協調のもと、アレッポ市南部での作戦地域におけるすべての街道と回廊を射程圏内に納めたことを明らかにした。

シリア軍は6日までアレッポ市南部郊外でのファトフ軍の進軍によるアレッポ市東部包囲解除を否定してきたが、上記消息筋の発言により、包囲が解除されていたことを事実上認めた。

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シリア人権監視団によると、シリア軍を支援するためシリア人、イラク人、イラン人の民兵、ヒズブッラー戦闘員合わせて約2,000人が増援部隊としてシリア中部からアレッポ市北部のカースティールー街道を経由してアレッポ市南西部に向かった。

また『ワタン』(8月8日付)によると、アレッポ市北部のハンダラート・キャンプ一帯などでの戦闘に参加しているパレスチナ人からなるクドス旅団も大規模部隊をアレッポ市南部シャイフ・サイード地区(セメント工場方面)に派遣したという。

シリア人権監視団によると、これに対して、ファトフ軍を構成するシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)とトルコ系戦闘員数百人が、イドリブ県からアレッポ市西部郊外に到着したという。

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シリア軍総司令部は、アレッポ治安軍事委員会のアディーブ・ムハンマド委員長(少将)を解任し、ザイド・サーリフ少将を後任委員長に任命した。

ARA News(8月8日付)が伝えた。

AFP, August 8, 2016、AP, August 8, 2016、ARA News, August 8, 2016、Champress, August 8, 2016、al-Hayat, August 9, 2016、Iraqi News, August 8, 2016、Kull-na Shuraka’, August 8, 2016、al-Mada Press, August 8, 2016、Naharnet, August 8, 2016、NNA, August 8, 2016、Reuters, August 8, 2016、SANA, August 8, 2016、UPI, August 8, 2016、al-Watan, August 8, 2016などをもとに作成。

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ファトフ軍支配下のイドリブ県での爆撃でホワイト・ヘルメット拠点が被弾(2016年8月7日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がファトフ軍支配下のサラーキブ市、カフルヌブル市、カフルアミーム村を空爆し、サラーキブ市の民間防衛隊(ホワイト・ヘルメット)の拠点が被弾した。

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ラタキア県では、ARA News(8月7日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、トルキスターン・イスラーム党などからなる「ヤルムークの戦い」作戦司令室は、クルド山に位置するシャルフ村、シャルフ砦一帯に侵攻し、シリア軍と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(8月7日付)によると、シリア軍が予備部隊の支援を受け、ジハード主義武装集団と交戦し、フーシュ・ナスリー村の大部分を制圧した。

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ダルアー県では、SANA(8月7日付)によると、シリア軍がダルアー市郊外のタファス市・ヤードゥーダ村街道で反体制武装集団を要撃した。

また2016年政令第15号の恩赦を受け、264人の指名手配者が出頭、免罪となった。

AFP, August 7, 2016、AP, August 7, 2016、ARA News, August 7, 2016、Champress, August 7, 2016、al-Hayat, August 8, 2016、Iraqi News, August 7, 2016、Kull-na Shuraka’, August 7, 2016、al-Mada Press, August 7, 2016、Naharnet, August 7, 2016、NNA, August 7, 2016、Reuters, August 7, 2016、SANA, August 7, 2016、UPI, August 7, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市東部包囲解除をめぐり、シリア人権監視団代表は「シリア軍の重大な敗北を喫し、シリア政府支配下のアレッポ市西部が逆に反体制派に包囲された」と評する一方、SANAは包囲解除を引き続き否定(2016年8月7日)

アレッポ市東部の包囲解除に関して、AFP(8月7日付)特派員は、トマト、ポテトを積載した車輌がラームーサ地区を経由して、アレッポ市東部に搬入されたと伝えた。

しかし、シリア人権監視団によると、食糧を搬入した車輌はたったの3台で、包囲解除を誇示するための「象徴的な動き」に過ぎず、ラームーサ地区の街道の安全は確保されておらず、住民の往来は不可能なままだという。

SANA(8月7日付)もまた、軍消息筋の話として「テロ組織はアレッポ市東部に対する包囲を解除できていない」と伝え、アレッポ市包囲解除に関する報道を否定し続けるとともに、SANAのアレッポ特派員は、アレッポ市ハムダーニーヤ地区第4街区に反体制武装集団が進攻したとの一部報道を事実無根だと伝えた。

なお、シリア人権監視団のアブドゥッラフマーン代表によると、シリア軍は「ロシア軍の600回におよぶ空爆にもかかわらず重大な敗北を喫し」、またファトフ軍は「アレッポ市東部の包囲を解除できただけでなく、(シリア政府が支配する)アレッポ市西部に通じるシリア軍側の最後の兵站路も遮断し、アレッポ市西部を逆に包囲した」という。

『ハヤート』(8月8日付)によると、アレッポ市東部の反体制武装集団支配地域には25万人の住民が、アレッポ市西部のシリア政府支配地域には20万人の住民が暮らしているという。

AFP, August 7, 2016、AP, August 7, 2016、ARA News, August 7, 2016、Champress, August 7, 2016、al-Hayat, August 8, 2016、Iraqi News, August 7, 2016、Kull-na Shuraka’, August 7, 2016、al-Mada Press, August 7, 2016、Naharnet, August 7, 2016、NNA, August 7, 2016、Reuters, August 7, 2016、SANA, August 7, 2016、UPI, August 7, 2016などをもとに作成。

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アレッポ県南部および南西部一帯でシリア軍とファトフ軍の戦闘が続くなか、シリア・ロシア両軍が86回にわたり爆撃(2016年8月7日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市南西部の士官学校各学部一帯で、シリア軍とファトフ軍(シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動などからなる武装連合体)が交戦、戦闘機(所属明示せず)による空爆が散発的に行われた。

同監視団およびARA News(8月7日付)によると、空爆は前日にファトフ軍によって制圧された士官学校の砲兵科、武器科一帯のほか、アレッポ市スッカリー地区、ブアイディーン地区に対して行われたという。

一方、SANA(8月7日付)によると、シリア軍地上部隊が、予備部隊の支援とシリア・ロシア両空軍航空部隊との連携のもと、アレッポ市南西部の士官学校各学科一帯に陣地を確保し、反体制武装集団(ファトフ軍)に対して集中砲火を浴びせ、その攻撃を封じた。

このうち航空部隊は、過去12時間で21回の出撃を行い、アレッポ市南部および南西部の郊外一帯に対して86回の空爆を実施したという。

またシリア・ロシア両空軍は、ハーン・トゥーマーン村、ハーン・アサル村、アターリブ市、カフルナーハー村、アウラム・クブラー町、ズィルバ村、ハルサ村、サラーキブ市(イドリブ県)・アレッポ市間回廊、タフタナーズ市(イドリブ県)・アレッポ市間回廊でファトフ軍の拠点、車輌を激しく空爆したという。

これに対して、反体制武装集団は、アレッポ市ルーワード協会地区を砲撃し、女児1人、女性2人の合わせて3人が死亡、4人が負傷した。

しかし、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はAFP(8月7日付)に対して、戦闘・空爆は「比較的小規模」だったと述べた。

このほか、クッルナー・シュラカー(8月7日付)は、ファトフ軍を主導するシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)がSNSを通じて、アレッポ市南西部の士官学校航空技術科制圧時にシリア軍准将を捕捉したと発表したと伝えた。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、8月6日に8件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県、ラタキア県で発生し、イスラーム軍などが砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は944件。

AFP, August 7, 2016、AP, August 7, 2016、ARA News, August 7, 2016、Champress, August 7, 2016、al-Hayat, August 8, 2016、Iraqi News, August 7, 2016、Kull-na Shuraka’, August 7, 2016、al-Mada Press, August 7, 2016、Naharnet, August 7, 2016、NNA, August 7, 2016、Reuters, August 7, 2016、SANA, August 7, 2016、UPI, August 7, 2016などをもとに作成。

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ファトフ軍はアレッポ市全土解放に向けた「アレッポ大血戦」の戦い第4段階の開始を宣言する一方、アレッポ市南西部ではシリア軍とファトフ軍の戦闘が続く(2016年8月7日)

アレッポ県では、ファトフ軍の作戦司令室は声明を出し、「アレッポ大血戦」の戦いの第4段階を開始すると宣言した。

第4段階は「イブラーヒーム・ユースフの攻撃」と銘打たれ、アレッポ市の全土解放に向けて兵力を倍増させるという。

また、声明において、ファトフ軍は、アレッポ市のすべての住民に対して、政権に協力せず、シャームの民に刃向かわなければ身の安全を保障すると呼びかけ、その目的が体制打倒のみにあると表明した。

そのうえで、シリア軍将兵に対しても離反を呼びかけた。

なおクッルナー・シュラカー(8月7日付)によると、第4段階はアレッポ市南西部のラームーサ地区に確保された兵站路の拡大を目的とするという。

Kull-na Shuraka', August 7, 2016
Kull-na Shuraka’, August 7, 2016

AFP, August 7, 2016、AP, August 7, 2016、ARA News, August 7, 2016、Champress, August 7, 2016、al-Hayat, August 8, 2016、Iraqi News, August 7, 2016、Kull-na Shuraka’, August 7, 2016、al-Mada Press, August 7, 2016、Naharnet, August 7, 2016、NNA, August 7, 2016、Reuters, August 7, 2016、SANA, August 7, 2016、UPI, August 7, 2016などをもとに作成。

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ハサカ市では国防隊とアサーイシュが逮捕合戦(2016年8月6日)

ハサカ県では、ARA News(8月6日付)によると、ハサカ市東ヌシューワ地区近くで国防隊が西クルディスタン移行期民政局アサーイシュの隊員多数を逮捕したことを受け、アサーイシュも対抗措置としてシリア軍兵士多数を逮捕した。

AFP, August 6, 2016、AP, August 6, 2016、ARA News, August 6, 2016、Champress, August 6, 2016、al-Hayat, August 7, 2016、Iraqi News, August 6, 2016、Kull-na Shuraka’, August 6, 2016、al-Mada Press, August 6, 2016、Naharnet, August 6, 2016、NNA, August 6, 2016、Reuters, August 6, 2016、SANA, August 6, 2016、UPI, August 6, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍がダーイシュとの戦闘の末、マンビジュ市をほぼ完全に制圧する一方、ダーイシュは反体制派の拠点都市アアザーズ市に侵攻(2016年8月6日)

アレッポ県では、シリア人権監視団などによると、米主導の有志連合の航空支援を受ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がマンビジュ市中心部の治安厳戒地区をダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に制圧、同市を「ほぼ完全」に制圧した。

シリア民主軍に参加するマンビジュ軍事評議会のシャルファーン・ダルウィーシュ報道官はロイター通信(8月6日付)に対して、マンビジュ市の約90%からダーイシュを排除したことを明らかにした。

ARA News(8月6日付)によると、これに対して、ダーイシュ(イスラーム国)が、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)を含むジハード主義武装集団と「穏健な反体制派」の県北部における中心拠点アアザーズ市東部方面の複数カ所から市内に侵入、シャーム軍団、ハムザ旅団などと交戦した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(8月6日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市北西部のバズーク丘一帯、南西部のパノラマ交差点一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, August 6, 2016、AP, August 6, 2016、ARA News, August 6, 2016、Champress, August 6, 2016、al-Hayat, August 7, 2016、Iraqi News, August 6, 2016、Kull-na Shuraka’, August 6, 2016、al-Mada Press, August 6, 2016、Naharnet, August 6, 2016、NNA, August 6, 2016、Reuters, August 6, 2016、SANA, August 6, 2016、UPI, August 6, 2016などをもとに作成。

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イスラーム軍がダマスカス県旧市街を砲撃し、女性2人が負傷(2016年8月6日)

ダマスカス県では、SANA(8月6日付)によると、イスラーム軍が旧市街のジャウラ地区を砲撃し、女性2人が負傷した。

シリア人権監視団によると、着弾した迫撃砲弾は2発。

これに対して、シリア軍はジャウバル区一帯を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ一帯を砲撃、戦闘機(所属明示せず)がドゥーマー市・シャイフーニーヤ村間、ウーターヤー町、フーシュ・サーリヒーン村、フーシュ・ダワーヒラ村、ダーライヤー市を空爆した。

またダーライヤー市一帯では、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、県北部のシャラフ砦一帯でシリア軍が、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、トルキスターン・イスラーム党などからなる反体制武装集団と交戦し、シリア軍がトルクメン山一帯を「樽爆弾」で空爆した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)が、ビンニシュ市一帯、サラーキブ市を空爆した。

またサルミーン市に、地中海に配備されているロシア海軍艦艇から発射された艦対地ミサイルと思われる砲弾が着弾し、市内の病院が利用不能となった。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー中央刑務所の収監者が行っていた抗議の座り込みに対してシリア軍が介入し、抗議行動に参加していた一部収監者を拘束、ダマスカス県方面に連行した。

スワイダー中央刑務所の収監者の多くは2011年以降の反体制デモなどに参加し、無期懲役刑となった受刑者だという。

抗議の座り込みは5日に開始され、刑務所内での処遇改善などが要求した受刑者は刑務所内の一部施設を占拠、看守らが現場を放棄し逃走したことを受け、軍・治安部隊が刑務所を包囲していた。

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ヒムス県では、SANA(8月6日付)によると、シリア軍がウンム・シャルシューフ村、タルビーサ氏、タッル・ルース村、カフルナーハー村でシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)の拠点を空爆などで攻撃した。

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ハマー県では、SANA(8月6日付)によると、シリア軍がザーラ村近郊の電力発電所一帯でシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)などからなる武装集団と交戦した。

また関係当局はカルアト・マディーク町で「地獄の大砲」など反体制武装集団の武器・弾薬多数を発見、押収した。

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ダルアー県では、SANA(8月6日付)によると、シリア軍がタファス市・ヤードゥーダ村街道一帯で反体制武装集団と交戦した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、8月5日に8件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県、ラタキア県で発生し、イスラーム軍などが砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は936件。

AFP, August 6, 2016、AP, August 6, 2016、ARA News, August 6, 2016、Champress, August 6, 2016、al-Hayat, August 7, 2016、Iraqi News, August 6, 2016、Kull-na Shuraka’, August 6, 2016、al-Mada Press, August 6, 2016、Naharnet, August 6, 2016、NNA, August 6, 2016、Reuters, August 6, 2016、SANA, August 6, 2016、UPI, August 6, 2016などをもとに作成。

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アル=カーイダ系のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍はアレッポ市東部に対するシリア軍の包囲解除を達成したと発表、シリア軍側はこれを否定(2016年8月6日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(8月6日付)、ARA News(8月6日付)、シリア人権監視団などによると、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム軍団などからなるファトフ軍が、アレッポ市南西部で進攻を続け、シリア軍、シリア人・外国人民兵組織と激しく交戦、これを受け、シリア軍は同地を砲撃、戦闘機(所属明示せず)が同地一帯を数十回にわたって空爆した。

この戦闘で、ファトフ軍に所属する武装集団はSNSを通じて、士官学校(砲兵科、兵器科、航空技術科)、アレッポ市シャイフ・サイード地区内の主要施設(セメント工場、ガス工場など)、ハムダーニーヤ地区、サラーフッディーン地区、3000集合住宅計画地区、ラームーサ地区、アーミリーヤ村、マフルーカート丘を制圧したと次々と発表した。

Kull-na Shuraka', August 6, 2016
Kull-na Shuraka’, August 6, 2016
Kull-na Shuraka', August 6, 2016
Kull-na Shuraka’, August 6, 2016

この戦闘に関して、シャーム自由人イスラーム運動は、ロイター通信(8月6日付)に対して、アレッポ市南西部のラームーサ地区を完全制圧し、同市東部への街道を解放したと述べた。

また、ヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)も「アレッポ市外のムジャーヒディーンは、市内の同胞と再会、包囲解除に向けて残された拠点制圧への活動を継続する」と発表した。

さらにトルコのイスタンブールで活動するシリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍がアレッポ市東部に対するシリア軍の包囲解除を達成したと発表した。

Kull-na Shuraka', August 6, 2016
Kull-na Shuraka’, August 6, 2016

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一方、ファトフ軍と連携し、5日にアレッポ市東部に対する包囲解除に向けた作戦の開始を宣言していたアレッポ・ファトフ軍作戦司令室は、シリア政府支配下のアレッポ市内の住民に向けて声明を出し、「家に入れば安全だ、モスクに入れば安全だ、教会に入れば安全だ、武器を棄てれば安全だ」と呼びかけた。

Kull-na Shuraka', August 6, 2016
Kull-na Shuraka’, August 6, 2016

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しかし、SANA(8月6日付)は、シリア軍地上部隊が予備部隊の支援を受け、レッポ市南部郊外および南西部郊外に潜入を試みた反体制武装集団と激しく交戦、また空軍が同地一帯を空爆し、反体制武装集団の動きを封じたと報じ、アレッポ市東部包囲解除を否定した。

シリア軍消息筋によると、反体制武装集団はアレッポ市東部に対するシリア軍の包囲解除を試みたがこれに失敗、しかし反体制武装集団の殺戮に協力する複数のメディアが、心理戦をしかけ、多数のねつ造画像・映像を配信、市民の心理や世論を揺さぶり、反体制武装集団側の被害を隠蔽しようとしているのだという。

またSANA(8月6日付)によると、反体制武装集団はアレッポ市ハムダーニーヤ地区、サラーフッディーン地区を砲撃し住民10人が死亡した。

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なお、アレッポ市南西部以外では、シリア人権監視団によると、アレッポ市北部のハンダラート・キャンプ一帯でシリア軍、クドス旅団(パレスチナ人)などからなる民兵組織が、反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)と激しく交戦した。

AFP, August 6, 2016、AP, August 6, 2016、ARA News, August 6, 2016、Champress, August 6, 2016、al-Hayat, August 7, 2016、Iraqi News, August 6, 2016、Kull-na Shuraka’, August 6, 2016、al-Mada Press, August 6, 2016、Naharnet, August 6, 2016、NNA, August 6, 2016、Reuters, August 6, 2016、SANA, August 6, 2016、UPI, August 6, 2016などをもとに作成。

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シリア人権監視団は「アレッポ大血戦」の戦い開始以降、反体制派側が殺害した民間人の数がシリア・ロシア軍側を上回っていると発表(2016年8月5日)

シリア人権監視団は、新生ファトフ軍による「アレッポ大血戦」の戦い開始(7月31日)以降、アレッポ市内で子供33人を含む民間人112人が死亡したと発表した。

このうち42人(子供11人を含む)はシリア軍、ロシア軍によるアレッポ市東部地区への空爆などにより死亡、65人(うち子供22人)はシリア政府支配地域(アレッポ市西部)への反体制武装集団の砲撃で死亡、5人が西クルディスタン移行期民政局支配地域(シャイフ・マクスード地区)への反体制武装集団の砲撃で死亡したという。

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ただし集計は、シリア政府支配地域と西クルディスタン移行期民政局支配地域での民間人死者をそのまま反体制武装集団の攻撃による被害者とカウントし、反体制派武装集団支配地域での民家人死者をそのままシリア軍、ロシア軍の攻撃による被害者とカウントしており、「実際に誰が殺したのか」は断定できない。

 

なお、シリア人権監視団とともに引用されることが多いシリア人権ネットワークによる被害者集計は、反体制派支配地域に事実上限定されているとともに、加害者別、すなわち「誰が殺したのか」を基準に内訳を発表することが多く、中立性、信頼性を欠く。

AFP, August 5, 2016、AP, August 5, 2016、ARA News, August 5, 2016、Champress, August 5, 2016、al-Hayat, August 6, 2016、Iraqi News, August 5, 2016、Kull-na Shuraka’, August 5, 2016、al-Mada Press, August 5, 2016、Naharnet, August 5, 2016、NNA, August 5, 2016、Reuters, August 5, 2016、SANA, August 5, 2016、UPI, August 5, 2016などをもとに作成。

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ファトフ軍がアレッポ市南西部のシリア軍士官学校(砲兵学校)一帯に侵攻し、シリア軍と一進一退の攻防を繰り広げる(2016年8月5日)

アレッポ県では、SANA(8月5日付)によると、シリア軍地上部隊が予備部隊の支援を受けアレッポ市南西部郊外に位置する軍士官学校(砲兵学校)一帯の拠点を強化し、反体制武装集団(新生ファトフ軍)と交戦、これを撃退した。

この戦闘で、シリア軍は反体制武装集団の戦車6輌などを破壊、戦闘員300人以上を殲滅、そのなかにはシャーム自由人イスラーム運動、シャーム戦線、シャーム軍団、イスラーム軍、イスラーム・トルクメン党の幹部数十人が含まれているという。

またシリア空軍は、地上部隊の迎撃と並行して、ハーン・トゥーマーン村から軍士官学校にいたる回廊、ヒクマ学校から軍士官学校にいたる回廊、バーズー丘から軍士官学校にいたる回廊、ズィルバ村からアレッポ市にいたる回廊、アウラム・クブラー町からアレッポ市にいたる回廊一帯を空爆した。

SANA, August 5, 2016
SANA, August 5, 2016

これに対して、反体制武装集団はアレッポ市ハムダーニーヤ地区を砲撃し、子供3人を含む5人が死亡、5人が負傷した。

一方、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)などのジハード主義主義武装集団からなる新生ファトフ軍と、ジハード主義武装集団と「穏健な反体制派」の混成組織の双方に参加するシャーム自由人イスラーム運動は、この戦闘で軍士官学校を完全掌握したと発表した。

Kull-na Shuraka', August 5, 2016
Kull-na Shuraka’, August 5, 2016

なお、シリア人権監視団は、アレッポ市南部郊外一帯での戦闘に関して「特筆すべき進展はなかった」と評する一方で、「アレッポ市マルジャ市でシリア軍かロシア軍か確認できない戦闘機が行った「虐殺」によって、子供7人を含む民間人10人が死亡した」と発表した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアルバイン市、カフルバトナー町、ジスリーン町、アイン・タルマー村・ハッザ町間、マディーラー市、シャイフーニーヤ村、フーシュ・ファーラ村を空爆し、一家5人全員が死亡した。

またフーシュ・ファーラ村とマイダアーニー村を結ぶ回廊一帯では、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦を続けた。

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ダルアー県では、SANA(8月5日付)によると、シリア軍がダルアー市ハマーディーン地区、避難民キャンプ一帯、中心街、カラク地区、西ガーリヤ村などでシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)などからなる反体制武装集団と交戦した。

一方、ARA News(8月5日付)によると、南部戦線(自由シリア軍)に所属するスンナ青年師団のメンバーによる「反乱」が失敗に終わり、アフマド・アウダ司令官が復職した。

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イドリブ県では、SANA(8月5日付)によると、シリア軍がウンム・ハーラタイン村西部でファトフ軍の拠点に対して特殊作戦を行い、戦闘員28人を殲滅した。

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ハマー県では、SANA(8月5日付)によると、シリア軍がタマーニア町でシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)の拠点を攻撃し、戦闘員9人を殲滅した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、8月3日に8件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県、ダマスカス県ジャウバル区、ラタキア県で発生したという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は928件。

AFP, August 5, 2016、AP, August 5, 2016、ARA News, August 5, 2016、Champress, August 5, 2016、al-Hayat, August 6, 2016、Iraqi News, August 5, 2016、Kull-na Shuraka’, August 5, 2016、al-Mada Press, August 5, 2016、Naharnet, August 5, 2016、NNA, August 5, 2016、Reuters, August 5, 2016、SANA, August 5, 2016、UPI, August 5, 2016などをもとに作成。

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マンビジュ市でYPG主体のシリア民主軍とダーイシュの戦いが続く(2016年8月5日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、有志連合の航空支援を受ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がマンビジュ市内でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続けた。

またマンビジュ軍事評議会は、マンビジュ市北部のマンクーマ村を制圧したと発表した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(8月5日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにダイル・ザウル市北西部のバズーク丘一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘員150人以上を殲滅した。

AFP, August 5, 2016、AP, August 5, 2016、ARA News, August 5, 2016、Champress, August 5, 2016、al-Hayat, August 6, 2016、Iraqi News, August 5, 2016、Kull-na Shuraka’, August 5, 2016、al-Mada Press, August 5, 2016、Naharnet, August 5, 2016、NNA, August 5, 2016、Reuters, August 5, 2016、SANA, August 5, 2016、UPI, August 5, 2016などをもとに作成。

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シリア軍がイスラーム軍などとの戦闘の末ダマスカス郊外県フーシュ・ファーラ村を制圧(2016年8月4日)

ダマスカス郊外県では、SANA(8月4日付)によると、シリア軍がジハード主義武装集団(イスラーム軍など)との戦闘の末、東グータ地方のフーシュ・ファーラ村を制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、マイダーニー村一帯でシリア軍とジハード主義武装集団が交戦、またシリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がサルミーン市、アルマナーズ市を空爆し、子供1人が負傷した。

またイドリブ市では、サブア・バフラート交差点近くで爆弾が仕掛けられた車が爆発し、ファトフ軍のメンバー1人が死亡、5人が負傷した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団が籠城を続けるヒムス市ワアル地区でシリア軍が住民を狙撃し、3人が負傷した。

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がダルアー市内各所を空爆し、女性1人を含む2人が死亡した。

またシリア軍がブスラー・シャーム市各所を砲撃した。

一方、SANA(8月4日付)によると、反体制武装集団がダルアー市ダルアー・バラド地区などを砲撃し、8人が負傷した。

また、ダルアー市、イズラア市郡、サナマイン郡、マスミヤ町で、2016年7月28日に施行された2016年政令第15号に従い、兵役忌避者256人が出頭し、免罪となった。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、8月2日に7件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県、ラタキア県で発生し、イスラーム軍などが砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は921。

AFP, August 4, 2016、AP, August 4, 2016、ARA News, August 4, 2016、Champress, August 4, 2016、al-Hayat, August 5, 2016、Iraqi News, August 4, 2016、Kull-na Shuraka’, August 4, 2016、al-Mada Press, August 4, 2016、Naharnet, August 4, 2016、NNA, August 4, 2016、Reuters, August 4, 2016、SANA, August 4, 2016、UPI, August 4, 2016などをもとに作成。

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「穏健な反体制派」とアル=カーイダ系組織はアレッポ市南西部で反転攻勢する一方、アレッポ市内の全長20キロの戦線で6~8ヶ月にわたり「消耗戦」を行うと主張(2016年8月4日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアレッポ市南西部の第1070計画地区などを空爆するなか、シリア軍地上部隊が同地を砲撃、ヒクマ学校一帯、科学研究所一帯、マフルーカ丘一帯、ジャムイーヤート地区一帯、アーミリーヤ村一帯などで国防隊や外国人(イラン人)戦闘員とともに、新生ファトフ軍に所属するシャーム・ファトフ戦線(シャームの民のヌスラ戦線)、トルキスターン・イスラーム党、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、シャーム軍団、ウズベク人戦闘員などと交戦した。

戦闘は新生ファトフ軍の進軍を受けたもので、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の司令官やメディア活動家らが戦死したが、クッルナー・シュラカー(8月4日付)によると、ファトフ軍側は、アーミリーヤ村、ジャムイーヤート地区を新たに制圧した。

戦闘機(所属明示せず)はまた、アレッポ市北部のハンダラート・キャンプ一帯、ジャンドゥール交差点一帯に対しても空爆を実施した。

さらにアレッポ市ジスル・ハッジ地区に対しても空爆が行われ、住民1人が死亡した。

一方、SANA(8月4日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市ハムダーニーヤ地区のパン製造工場を砲撃し、従業員1人が死亡、6人が負傷した。

Kull-na Shuraka', August 4, 2016
Kull-na Shuraka’, August 4, 2016

アレッポ市外では、戦闘機がアターリブ市近郊の避難民キャンプを空爆し、子供2人が死亡、またハーン・アサル村西部の電力協会一帯も空爆を受け、複数人が負傷した。

このほか、西クルディスタン移行期民政局の支配下のアフリーン市一帯では、ジハード主義武装集団が住民を狙撃し、負傷させた。

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複数の反体制武装集団幹部は『ハヤート』(8月5日付)に対して、「穏健な反体制派」と目されるアレッポ・ファトフ軍作戦司令室とイスラーム過激派からなる(新生)ファトフ軍は、アレッポ市南西部のアーミリーヤ村から同市北西部のカースティールー街道一帯に至る全長22キロの「戦線」、アレッポ市北部のハンダラート・キャンプ一帯で、6ヶ月から8ヶ月にわたって「消耗戦」を行う用意があると述べ、徹底抗戦の構えを示した。

アレッポ・ファトフ軍作戦司令室は同紙において「穏健な反体制派」と評されているが、実態はムジャーヒディーン軍、第101師団、第13師団、ヌールッディーン・ザンキー運動といった「自由シリア軍」系の組織と、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム軍団、イスラーム軍、シャーム戦線といったジハード主義武装集団の混成組織である。

また(新生)ファトフ軍は、シリアのアル=カーイダであるシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動、トルキスターン・イスラーム党、シャーム軍団、スンナ軍、ハック旅団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合からなるジハード主義連合組織。

AFP, August 4, 2016、AP, August 4, 2016、ARA News, August 4, 2016、Champress, August 4, 2016、al-Hayat, August 5, 2016、Iraqi News, August 4, 2016、Kull-na Shuraka’, August 4, 2016、al-Mada Press, August 4, 2016、Naharnet, August 4, 2016、NNA, August 4, 2016、Reuters, August 4, 2016、SANA, August 4, 2016、UPI, August 4, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍が有志連合の支援を受けマンビジュ市でダーイシュとの戦いを続ける(2016年8月4日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が市街戦を続けるマンビジュ市の工業地区で、ダーイシュがシリア民主軍拠点に対して爆弾を仕掛けた車で自爆攻撃を行った。

これに対して、米軍主導の有志連合は、マンビジュ市の予備製パン工場一帯を空爆した。

またダーイシュはマンビジュ市外に避難しようとしていた住民を狙撃し、女性1人が死亡した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍んがジャズル油田一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦するなか、戦闘機(所属明示せず)がタドムル市東部の第3石油輸送ステーション(T3)一帯のダーイシュ拠点を空爆した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方のジャラージール町郊外の無人地帯で、シャーム・ファトフ戦線(シャームの民のヌスラ戦線)がダーイシュ(イスラーム国)を名のる武装集団と交戦した。

AFP, August 4, 2016、AP, August 4, 2016、ARA News, August 4, 2016、Champress, August 4, 2016、al-Hayat, August 5, 2016、Iraqi News, August 4, 2016、Kull-na Shuraka’, August 4, 2016、al-Mada Press, August 4, 2016、Naharnet, August 4, 2016、NNA, August 4, 2016、Reuters, August 4, 2016、SANA, August 4, 2016、UPI, August 4, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領「地域の安定は、一部諸国のテロ支援策に対峙し、犠牲を払い、テロと戦い、自らの国の存続や独立を維持している諸国民が描くことになる」(2016年8月4日)

アサド大統領はシリアを訪問中のイランのアラーッディーン・ボロージェルディー国会国家安全保障外交政策委員長と会談し、シリア情勢などについて意見を交わした。

会談で、アサド大統領は、一部の諸国が非合理的な政策を継続し、テロ組織を支援し続けて、地域の不安定を助長していると指摘するとともに、「地域の安定は、こうした政策に対峙し、犠牲を払い、テロと戦い、自らの国の存続や独立を維持している諸国民が描くことになる」と強調した。

ボロージェルディー氏はまた、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)ら外務在外居住者省幹部とも個別に会談した。

SANA(8月4日付)が伝えた。

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イランのボロージェルディー国会国家安全保障外交政策委員長がシリアを訪問し、ハミース首相、アッバース人民議会議長と相次いで会談(2016年8月3日)

シリアを訪問中のイランのアラーッディーン・ボロージェルディー国会国家安全保障外交政策委員長はイマード・ハミース首相、ハディーヤ・アッバース人民議会議長と個別に会談し、シリア情勢などについて意見を交わした。

SANA(8月3日付)が伝えた。

AFP, August 4, 2016、AP, August 4, 2016、ARA News, August 4, 2016、Champress, August 4, 2016、al-Hayat, August 5, 2016、Iraqi News, August 4, 2016、Kull-na Shuraka’, August 4, 2016、al-Mada Press, August 4, 2016、Naharnet, August 4, 2016、NNA, August 4, 2016、Reuters, August 4, 2016、SANA, August 4, 2016、UPI, August 4, 2016などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ではシリア軍とダーイシュの戦闘続く(2016年8月3日)

ダイル・ザウル県では、ARA News(8月3日付)によると、ジャフラ村、ダイル・ザウル航空基地一帯でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、ダーイシュの司令官(アミール)が死亡した。

AFP, August 3, 2016、AP, August 3, 2016、ARA News, August 3, 2016、Champress, August 3, 2016、al-Hayat, August 4, 2016、Iraqi News, August 3, 2016、Kull-na Shuraka’, August 3, 2016、al-Mada Press, August 3, 2016、Naharnet, August 3, 2016、NNA, August 3, 2016、Reuters, August 3, 2016、SANA, August 3, 2016、UPI, August 3, 2016などをもとに作成。

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ロシア・シリア両軍の爆撃とイラン人民兵などのシリア軍への支援によりヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)やシャーム自由人イスラーム運動による「アレッポ大血戦」の戦いは事実上の失敗に終わる(2016年8月3日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアレッポ市フィルドゥース地区、サーリヒーン地区、カーディー・アスカル地区を空爆、またシリア軍ヘリコプターがブスターン・カスル地区、スッカリー地区を「樽爆弾」で攻撃した。

これにより、子供1人を含む3人が死亡した。

ARA News(8月3日付)によると、空爆はアレッポ市マシュハド地区に対しても行われ、「樽爆弾」が投下されたという。

一方、SANA(8月3日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市ハムダーニーヤ地区、ジュマイリーヤ地区、ラームーサ地区、シャイフ・マクスード地区を砲撃し、住民7人が死亡、41人が負傷した。

またアレッポ市南部および南西部郊外一帯では、「アレッポ大血戦」と銘打って攻勢に出ていた新生ファトフ軍(シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動など)に対して、戦闘機(所属明示せず)がアレッポ市ラーシディーン地区、ヒクマ学校、「スイカ市場」一帯、ハーン・アサル村などで激しい空爆を加える一方、シリア軍が外国人民兵(イラン人、アフガン人、イラク人、ヒズブッラー戦闘員)の支援を受け、フワイズ丘、マフルーカ丘などを奪還、これにより「アレッポ大血戦」はほぼ失敗に終わった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がビーニーン村、スィージャル村、クライズ村を空爆した。

また、クッルナー・シュラカー(8月3日付)によると、サルキーン市近郊の避難民キャンプが砲撃を受け、女性1人と子供1人が死亡した。

一方、クッルナー・シュラカー(8月4日付)によると、バーブサカー村近郊のイスラーム軍の武器製造庫が爆発した。

爆発の原因は不明だという。

この爆発に関して、イスラーム軍のイスラーム・アッルーシュ報道官は4日、地中海に展開するロシア軍艦艇から発射された艦対地ミサイルの攻撃によるものだとの見方を示した。

このほか、ARA News(8月3日付)によると、ファトフ軍がイドリブ市内でダーイシュ(イスラーム国)の「テロ細胞」を摘発した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーライヤー市一帯、ハラスター市郊外を「樽爆弾」、地対地ミサイルと思われる砲弾などで攻撃、またアルバイン市一帯、フーシュ・ナスリー村一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

また戦闘機(所属明示せず)がカフルバトナー町、リーハーン農場、シャイフーニーヤ村を空爆した。

一方、SANA(8月3日付)によると、イスラーム軍がハラスター市郊外の住宅地を砲撃し、1人が死亡、7人が負傷した。

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ダルアー県では、ARA News(8月3日付)によると、南部戦線(自由シリア軍)に所属するスンナ青年師団のメンバーが「人民の支援と祝福」のもと、武器弾薬庫を掌握し、アフマド・アウダ司令官を追放し、ムハンマド・トゥウマ氏を新司令官に任命、同組織の実験を掌握した。

スンナ青年師団はブスラー・シャーム市一帯で活動する武装集団。

一方、SANA(8月3日付)によると、県内各所で、2016年7月28日に施行された2016年政令第15号に従い、兵役忌避者ら約500人が出頭し、免罪となった。

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クナイトラ県では、SANA(8月3日付)によると、バアス市のハダミー地区に対して反体制武装集団が砲撃を加えた。

AFP, August 3, 2016、AP, August 3, 2016、ARA News, August 3, 2016、Champress, August 3, 2016、al-Hayat, August 4, 2016、August 8, 2016、Iraqi News, August 3, 2016、Kull-na Shuraka’, August 3, 2016、August 4, 2016、al-Mada Press, August 3, 2016、Naharnet, August 3, 2016、NNA, August 3, 2016、Reuters, August 3, 2016、SANA, August 3, 2016、UPI, August 3, 2016などをもとに作成。

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「ホワイト・ヘルメット」はファトフ軍と「穏健な反体制派」が共生するサラーキブ市(イドリブ県)が塩素ガスを装填した「樽爆弾」の爆撃を受けたと主張(2016年8月2日)

イドリブ県では、民間防衛隊(いわゆる「ホワイト・ヘルメット」)の報道官がロイター通信(8月2日付)に関して、ロシア製の軍用ヘリコプターが1日夜から2日にかけて、サラーキブ市で有毒ガスを装填した爆弾を投下したと主張した。

この攻撃で、33人(ほとんどが女性と子供)が中毒症状を訴えたという。

同報道官によると、攻撃に使用されたのは塩素ガスと思われ、「有毒ガスが争点された中型の樽状の爆弾が投下された」のだという。

「ホワイト・ヘルメット」はまた、ユーチューブ(8月2日付)を通じて中毒症状に陥った住民に対して医療措置を行う男性らの画像を公開・拡散した。

シリア人権監視団によると、1日晩にサラーキブ市に対して「樽爆弾」による空爆が行われたという。

また、ARA News(8月2日付)によると、ロシア軍とシリア軍の戦闘機はイドリブ市東部および北部郊外一帯を空爆、その一環としてシリア軍ヘリコプターがサラーキブ市に塩素ガスを装填した「樽爆弾」を投下したという。

サラーキブ市は、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動が主導するファトフ軍に所属するジハード主義武装集団や、第11師団に代表される「穏健な反体制派」(自由シリア軍)の共生する都市。

Youtube, August 1, 2016
Youtube, August 1, 2016

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ジョン・カービー米国務省報道官は、この攻撃に関して「もし本当なら…極めて深刻な事態だ」と述べた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は、「ホワイト・ヘルメット」による発表を受け声明を出し、化学兵器や塩素ガスなどの有毒ガスの使用を禁じた国連安保理決議第2118号、第2235号の違反だと非難した。

AFP, August 2, 2016、AP, August 2, 2016、ARA News, August 2, 2016、Champress, August 2, 2016、al-Hayat, August 3, 2016、Iraqi News, August 2, 2016、Kull-na Shuraka’, August 2, 2016、al-Mada Press, August 2, 2016、Naharnet, August 2, 2016、NNA, August 2, 2016、Reuters, August 2, 2016、SANA, August 2, 2016、UPI, August 2, 2016などをもとに作成。

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シリア軍とロシア軍はファトフ軍の「アレッポ大血戦」の戦いに対抗してアレッポ市南部郊外を激しく爆撃(2016年8月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍およびシリア軍が1日晩から2日にかけて、新生ファトフ軍(シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動など)による「アレッポ大血戦」の戦いの進軍に対抗して、アレッポ市南部郊外一帯に対して断続的に大規模空爆を実施、またロシア軍と思われる戦闘機がアターリブ市を空爆、子供1人を含む民間人11人が死亡した。

なお、ロシア軍とシリア軍の航空支援を受けたシリア軍は、新生ファトフ軍によって制圧された拠点8カ所のうちの5カ所を奪還した。

一方、SANA(8月2日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市サラーフッディーン地区、マシャーリカ地区、ハムダーニーヤ地区、サアドッラー・ジャービリー公園地区、県知事邸一帯を砲撃し、2人が死亡、23人が負傷した。

他方、ジョン・ケリー米国務長官は「ロシアとアサド政権は攻撃を停止する必要があり、反体制派が戦闘の当事者にならないよう促すのは我々の責任だ」と述べ、ロシアとシリアの両政府に自制を促した。

AFP(8月2日付)が伝えた。

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ハマー県では、SANA(8月2日付)によると、シリア軍がザーラ村郊外の火力発電所一帯に侵攻した反体制武装集団(ファトフ軍)と交戦、これを撃退した。

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ダルアー県では、SANA(8月2日付)によると、シリア軍がダルアー市郊外のナツメヤシ農場一帯で反体制武装集団と交戦した。

また反体制武装集団は、タッル・シハーブ町の国民和解委員会責任者のアブドゥルカリーム・ウムヤーン氏を誘拐する一方、2016年政令第15号に従って当局に投降するためダルアー市に向かっていた反体制武装集団戦闘員14人を拉致した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、8月1日に7件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県、ラタキア県で発生し、イスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動などが砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は913件。


AFP, August 2, 2016、AP, August 2, 2016、ARA News, August 2, 2016、Champress, August 2, 2016、al-Hayat, August 3, 2016、Iraqi News, August 2, 2016、Kull-na Shuraka’, August 2, 2016、al-Mada Press, August 2, 2016、Naharnet, August 2, 2016、NNA, August 2, 2016、Reuters, August 2, 2016、SANA, August 2, 2016、UPI, August 2, 2016などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でシリア軍とダーイシュが激しく交戦(2016年8月2日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の侵攻を受け、戦闘機(所属明示せず)がジュナイナ村、第137旅団基地一帯、ダイル・ザウル市各所(シャイフ・ヤースィーン地区、ハミーディーヤ地区など)を空爆、また同地一帯およびブガイリーヤ村一帯ではシリア軍とダーイシュが交戦した。

一方、SANA(8月2日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市内各所、ブガイリーヤ村一帯、ジュナイナ村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の狙撃手がマンビジュ市外に避難しようとした住民に発砲、3人が死亡した。

またマンビジュ市内各所では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュの戦闘が続いた。

AFP, August 2, 2016、AP, August 2, 2016、ARA News, August 2, 2016、Champress, August 2, 2016、al-Hayat, August 3, 2016、Iraqi News, August 2, 2016、Kull-na Shuraka’, August 2, 2016、al-Mada Press, August 2, 2016、Naharnet, August 2, 2016、NNA, August 2, 2016、Reuters, August 2, 2016、SANA, August 2, 2016、UPI, August 2, 2016などをもとに作成。

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シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍が「アレッポ大血戦」の戦いを継続(2016年8月1日)

アレッポ県では、ARA News(8月1日付)によると、7月31日に「アレッポ大血戦」と称して攻撃を激化させた新生ファトフ軍(シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動など)がアレッポ市南西部郊外で攻勢を続け、ムシャイリファ村を制圧、アレッポ市南西部ラームーサ地区に近い軍士官学校付近にまで進軍した。

SANA(8月1日付)によると、アレッポ市ハムダーニーヤ地区、ラームーサ地区、アクラミーヤ地区に対して反体制武装集団(シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動などからなる新生ファトフ軍)が砲撃を行い、女性4人、子供3人を含む9人が死亡、36人が負傷した。

一方、ARA News(8月1日付)によると、シリア軍がアレッポ市東部一帯を空爆し、6人が死亡した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(8月1日付)によると、ロシア軍戦闘機がハーン・シャイフ・キャンプ一帯を空爆し、一家4人全員が死亡、6人が負傷した。

一方、SANA(8月1日付)によると、反体制武装集団がジュダイダト・アルトゥーズ町を砲撃し、4人が負傷した。

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ヒムス県では、SANA(8月1日付)によると、反体制武装集団がマクサル・ヒサーン村、マスウーディーヤ村を砲撃した。

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ダルアー県では、SANA(8月1日付)によると、シリア軍がダルアー市アルバイーン地区、郵便局北部、ウマリー・モスク西部、ハムザ・モスクおよびアッバース・モスク東部でシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)などからなる反体制武装集団と交戦した。

また、ダルアー市、イズラア市郡、サナマイン郡、マスミヤ町で、2016年7月28日に施行された2016年政令第15号に従い、反体制武装集団戦闘員約1,000人が武器を棄て、投降し、免罪となった。

2016年政令第15号は、武器を保持する者、ないしは裁判を逃れてきた者すべてに対して、3ヶ月以内に武装解除、投降することを条件に恩赦すると定めている。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、7月31日に6件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県、ラタキア県で発生し、イスラーム軍、「自由シリア軍」などが砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は906件。


AFP, August 1, 2016、AP, August 1, 2016、ARA News, August 1, 2016、Champress, August 1, 2016、al-Hayat, August 2, 2016、Iraqi News, August 1, 2016、Kull-na Shuraka’, August 1, 2016、al-Mada Press, August 1, 2016、Naharnet, August 1, 2016、NNA, August 1, 2016、Reuters, August 1, 2016、SANA, August 1, 2016、UPI, August 1, 2016などをもとに作成。

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イドリブ県の反体制武装集団がアレッポ市での「人道作戦」に参加していたとされるロシア軍ヘリコプターを撃墜、ロシア軍将兵5人全員が死亡(2016年8月1日)

イドリブ県では、AFP(8月1日付)などによると、ロシア空軍のヘリコプターがアレッポ県での任務を終えて帰還する途中、反体制武装集団の攻撃を受けて墜落、乗っていたロシア軍将兵5人全員が死亡し、反体制派系のサイトが撃墜されたヘリコプター、死亡したロシア軍将兵の遺体が引き回される画像を配信・拡散した。

シリア駐留ロシア軍のヘリコプターが撃墜されたのはこれが4回目。

これに関して、ロシア国防省は、ロシア空軍のMi-8ヘリコプターがイドリブ県内で反体制武装集団の攻撃を受け墜落、乗っていたロシア軍将兵5人全員が死亡したと発表した。

撃墜されたヘリコプターは、アレッポ市に人道支援物資を配送する任務を終え、シリア駐留ロシア軍司令部のあるラタキア県フマイミーム航空基地に帰還する途中に攻撃を受け墜落したという。

また、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官も、イドリブ県郊外でロシア空軍のMi-8ヘリコプターが撃墜され、乗っていたロシア軍将兵5人全員が死亡したと発表した。

死亡した5人のうち3人はペリコプターの搭乗員、2人は士官(階級は不明)だったという。

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同じく、イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(8月1日付)によると、ロシア軍戦闘機がアブー・ズフール町一帯を空爆し、12人が死亡した。

アブー・ズフール町広報センター長を名のるハーリド・ハラフなる人物によると、この空爆はロシア軍ヘリコプター撃墜に対するロシア軍の報復空爆だという。

一方、SANA(8月1日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍がフーア市を砲撃し、1人が死亡した。

AFP, August 1, 2016、AP, August 1, 2016、ARA News, August 1, 2016、Champress, August 1, 2016、al-Hayat, August 2, 2016、Iraqi News, August 1, 2016、Kull-na Shuraka’, August 1, 2016、al-Mada Press, August 1, 2016、Naharnet, August 1, 2016、NNA, August 1, 2016、Reuters, August 1, 2016、SANA, August 1, 2016、UPI, August 1, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合の航空支援を受けるYPG主体のシリア民主軍がダーイシュとの戦闘の末マンビジュ市の3分の2を制圧(2016年8月1日)

アレッポ県では、『ハヤート』(8月2日付)によると、米主導の有志連合の航空支援を受ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、マンビジュ市のほぼ3分の2を制圧した。

シリア民主軍に参加するマンビジュ軍事評議会のシャルファーン・ダルウィーシュ報道官がロイター通信(8月1日付)に明らかにしたところによると、ダーイシュはシリア民主軍の猛攻を受け、マンビジュ市西部、東部、南部のほぼ全域から撤退したが、旧市街と北東部の複数カ所は依然としてダーイシュの支配下にあるという。

また、ARA News(8月1日付)によると、シリア民主軍はマンビジュ市南部のジュッブ・ナシャーマ村を制圧した。

一方、ARA News(8月1日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアレッポ市とハマー県のサラミーヤ市を結ぶハナースィル市・イスリヤー村街道一帯のシリア軍拠点を攻撃した。

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スワイダー県では、SANA(8月1日付)によると、シリア軍がスワイダー市北部のハルハラ村東部でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃、破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月1日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市東部郊外でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ハサカ県では、SANA(8月1日付)によると、シャッダーディー市近郊のアリーシャ町で爆弾が仕掛けられたオートバイが自爆し、2人が死亡、13人が負傷した。

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ダルアー県では、ARA News(8月1日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うワリード・ブン・ワリード軍がタスィール町一帯の反体制武装集団拠点を攻撃した。

AFP, August 1, 2016、AP, August 1, 2016、ARA News, August 1, 2016、Champress, August 1, 2016、al-Hayat, August 2, 2016、Iraqi News, August 1, 2016、Kull-na Shuraka’, August 1, 2016、al-Mada Press, August 1, 2016、Naharnet, August 1, 2016、NNA, August 1, 2016、Reuters, August 1, 2016、SANA, August 1, 2016、UPI, August 1, 2016などをもとに作成。

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