トルコ軍のドローンがハサカ県カーミシュリー市西のハラーリーヤ地区でピックアップ・トラック1台を爆撃し、住民3人を殺害、ロシア軍は同地近くで軍事演習実施(2021年11月9日)

ハサカ県では、ANHA(11月9日付)によると、トルコ軍の無人航空機(ドローン)がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市西のハラーリーヤ地区で民生用のピックアップ・トラック1台を爆撃し、乗っていた住民3人が死亡、車が大破した。

死亡したのは、ユースフ・カッルー氏、マズルーム・カッルー氏、ムハンマド・マフムード・カッルー氏。

シリア人権監視団によると、攻撃は人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍司令部の顧問を狙ったものだったが、車には乗っておらず、祖父、兄弟、そして親族の3人が犠牲となったという。

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一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍がシリア政府の支配下にあるカーミシュリー国際空港に駐留するロシア軍が、政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市近郊で軍事演習を行った。

AFP, November 9, 2021、ANHA, November 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 9, 2021、Reuters, November 9, 2021、SANA, November 9, 2021、SOHR, November 9, 2021などをもとに作成。

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シリア軍がイドリブ県アーフィス村近郊で土嚢を積んでいたトルコ軍の工兵部隊に対して機関銃を掃射し、威嚇(2021年11月9日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアーフィス村近郊で土嚢を積んでいたトルコ軍の工兵部隊に対して機関銃を掃射し、威嚇した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

銃撃を受けたトルコ軍部隊は撤退した。

一方、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方では、フライフィル村一帯でシリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦を行った。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフルタアール村、カフル・アンマ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(イドリブ県3件、ラタキア県0件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3086363388273063

AFP, November 9, 2021、ANHA, November 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 9, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 9, 2021、Reuters, November 9, 2021、SANA, November 9, 2021、SOHR, November 9, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民304人と国内避難民(IDPs)8人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は720,589人、2019年以降帰還したIDPsは104,484人に(2021年11月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、11月8日に難民304人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民291人(うち女性88人、子供148人)、ヨルダンから帰国したのは13人(うち女性4人、子供7人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は720,589人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者324,194人(うち女性97,430人、子ども165,055人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,395人(うち女性118,965人、子ども202,157人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,813,318人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は949,869人(うち女性285,053人、子供484,134人)となった。

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一方、国内避難民172人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは172人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は104,656人(うち女性40,887人、子供33,900人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,373,252人(うち女性423,446人、子供677,666人)となった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3086361964939872

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 9, 2021をもとに作成。

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ロシア軍はマンビジュ市へのシリア軍の車列の進入を認めないシリア民主軍に対して、同市西の拠点を砲撃すると脅迫(2021年11月8日)

シリア人権監視団は複数のメディア筋の話として、ロシア軍が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に対して、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県マンビジュ市近郊の拠点に対して砲撃を加えると脅迫していると発表した。

同筋によると、ロシア軍はシリア民主軍に対して、シリア軍の戦車や軍用車輌からなる車列の進入を認めるよう求めているが、シリア民主軍がこれを拒否、ロシア軍士官の1人が、トルコ占領地との境界に位置するターイハト・トゥワイマート村(ターイハ村)・アブー・カフフ町間の通行所(マンビジュ市西)を砲撃すると脅迫したという。

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一方、ロシア軍は数日前にシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市西のアリーマ町に新たに設置していた基地から、ウンム・マイヤール村に撤退した。

AFP, November 8, 2021、ANHA, November 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 8, 2021、Reuters, November 8, 2021、SANA, November 8, 2021、SOHR, November 8, 2021などをもとに作成。

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イスラエル軍がレバノン北部を領空侵犯、シリア沿岸部、中部をミサイル攻撃、兵士2人負傷(2021年11月8日)

SANA(11月8日付)は、軍筋の話として、イスラエル軍が午後7時16分、レバノンの首都ベイルート北の領空を侵犯し、同上空から、シリア沿岸部および中部に対してミサイル攻撃を発射、シリア軍防空部隊がこれを迎撃し、そのほとんどを撃破するも、兵士2人が負傷、若干の物的被害が出たと伝えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/639254097457671

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シリア人権監視団によると、このミサイル攻撃によると思われる爆発が、タルトゥース県内のシリア軍基地で発生し、シリア軍兵士多数が負傷、またヒムス県、タルトゥース県の複数カ所で火災が発生した。

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一方、ナシュラ(11月9日付)によると、レバノンのベカーア県ヘルメル郡のサフラート・マー町にシリア軍が発射したミサイルの残骸が落下し、民家複数棟が被害を受け、女性1人が負傷した。

AFP, November 8, 2021、ANHA, November 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 8, 2021、Elnashra, November 9, 2021、Reuters, November 8, 2021、SANA, November 8, 2021、SOHR, November 8, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県では「人民諸派」がシリア民主軍を襲撃し兵士1人を殺害する一方、ダーイシュもシリア民主軍を襲撃(2021年11月8日)

ダイル・ザウル県では、SANA(11月8日付)によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にある県西部のジーア村とジャラーミダ村を結ぶ街道で「人民諸派」が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士を機関銃で襲撃し、1人を殺害した。

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一方、シリア民主軍は、米主導の有志連合のヘリコプター支援を受けてスブハ村とフナイジーン村に突入し、住民2人を殺害、女性1人を含む多数を連行した。

シリア人権監視団によると、殺害されたのはダーイシュ(イスラーム国)に協力していたとされる男性。

また、連行されたのは元武器商人とその妻ら。

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他方、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるブサイラ市で、シリア民主軍第1旅団の司令部に向けてダーイシュ(イスラーム国)がRPG弾を発射し、戦闘となった。

さらに、フナイジーン村では、民家複数棟と葬儀用テント1張を襲撃し、アダス部族の男性1人を殺害した。

ダーイシュが襲撃したのは、シリア民主評議会の農業委員会の委員長を務めるM.A氏、ダイル・ザウル民政評議会総合渉外局の議長を務めるN.A.氏、人民議会議員のM.A.氏の自宅などで、いずれもウバイダート部族に属しているという。

AFP, November 8, 2021、ANHA, November 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 8, 2021、Reuters, November 8, 2021、SANA, November 8, 2021、SOHR, November 8, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民304人と国内避難民(IDPs)8人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は720,589人、2019年以降帰還したIDPsは104,484人に(2021年11月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、11月7日に難民304人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民291人(うち女性88人、子供148人)、ヨルダンから帰国したのは13人(うち女性4人、子供7人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は720,589人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者324,194人(うち女性97,430人、子ども165,055人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,395人(うち女性118,965人、子ども202,157人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,813,318人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は949,869人(うち女性285,053人、子供484,134人)となった。

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一方、国内避難民8人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは8人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは8人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は8人だった。

これにより、
2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は104,484人(うち女性40,792人、子供33,883人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,373,080人(うち女性423,351人、子供677,649人)となった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3085553811687354

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 8, 2021をもとに作成。

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米主導の有志連合所属と思われるドローンがトルコ占領下のアレッポ県ジャラーブルス市をミサイル攻撃し、ダーイシュの司令官1人を殺害(2021年11月7日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるいわゆる「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市の一つジャラーブルス市で、米主導の有志連合所属と思われる無人航空機(ドローン)が車1台に対してミサイル攻撃を行い、ダーイシュ(イスラーム国)の司令官1人を殺害、1人を負傷させた。

AFP, November 7, 2021、ANHA, November 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 7, 2021、Reuters, November 7, 2021、SANA, November 7, 2021、SOHR, November 7, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県ダルダーラ村を砲撃(2021年11月7日)

ハサカ県では、SANA(11月7日付)、ANHA(11月7日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルダーラ村を砲撃した。

AFP, November 7, 2021、ANHA, November 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 7, 2021、Reuters, November 7, 2021、SANA, November 7, 2021、SOHR, November 7, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県グワイラーン地区の工業高校(グワイラーン刑務所)に収監されているダーイシュ・メンバーが暴動(2021年11月7日)

ハサカ県では、SANA(11月7日付)によると、北・東シリア自治局が管理するハサカ県グワイラーン地区の工業高校(グワイラーン刑務所)に収監されているダーイシュ(イスラーム国)のメンバーが暴動を起こし、守衛と交戦した。

事態に対処するため、米軍のヘリコプター複数機が2時間以上にわたり上空を旋回した。

暴動は、米軍部隊が取調官らとともに工業高校を訪れ、メンバーの一部を移送しようとしたことを受けて発生したという。

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一方、SANA(11月7日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、ハッラーブ・ウシュク村航空基地に駐留する米軍の冷凍車150輌と、兵員輸送車、戦車を積んだ大型トレーラーなど150輌からなる車列が、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所を経由し、イラクに出国した。

AFP, November 7, 2021、ANHA, November 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 7, 2021、Reuters, November 7, 2021、SANA, November 7, 2021、SOHR, November 7, 2021などをもとに作成。

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外務在外居住者省は声明でイラクの首都バグダードの首相官邸に対する所属不明のドローンの攻撃を「テロ行為」と強く非難(2021年11月7日)

外務在外居住者省公式筋は声明を出し、イラクの首都バグダードのグリーン・ゾーン(インターナショナル・ゾーン)にある首相官邸が6日早朝、所属不明の無人航空機(ドローン)の攻撃を受け、イラク兵3人が負傷した事件(ムスタファー・カーズィミー首相は無事)に関して、「テロ行為を強く非難する」としたうえで、「シリアは改めてテロに反対し、姉妹国であるイラクの国民の平和、安定、繁栄を願う」と表明した。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3126103484343424

AFP, November 7, 2021、ANHA, November 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 7, 2021、Reuters, November 7, 2021、SANA, November 7, 2021、SOHR, November 7, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民287人と国内避難民(IDPs)199人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は720,285人、2019年以降帰還したIDPsは104,476人に(2021年11月7日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、11月6日に難民287人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民279人(うち女性84人、子供142人)、ヨルダンから帰国したのは8人(うち女性2人、子供4人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は720,285人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者323,903人(うち女性97,342人、子ども164,907人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,382人(うち女性118,961人、子ども202,150人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,813,318人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は949,565人(うち女性284,961人、子供483,979人)となった。

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一方、国内避難民199人が新たに帰宅した。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は104,476人(うち女性40,789人、子供33,878人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,373,072人(うち女性423,348人、子供677,644人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3083265728582829

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 7, 2021をもとに作成。

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米国はトルコ軍の侵攻作戦を阻止するためハサカ県タッル・タムル町に新たな軍事基地を設置することを検討(2021年11月6日)

アラビーヤ(11月6日付)は、複数のクルド筋の話として、米国がトルコ軍のシリア北部への侵攻作戦を阻止するため、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県のタッル・タムル町に新たな軍事基地を設置することを検討している、と伝えた。

AFP, November 6, 2021、ANHA, November 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 6, 2021、Reuters, November 6, 2021、SANA, November 6, 2021、SOHR, November 6, 2021などをもとに作成。

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米主導の有志連合の貨物車輌など約26輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2021年11月6日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の貨物車輌など約26輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、米軍基地があるルマイラーン町方面とラッカ県方面に向かった。

AFP, November 6, 2021、ANHA, November 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 6, 2021、Reuters, November 6, 2021、SANA, November 6, 2021、SOHR, November 6, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃(2021年11月6日)

アレッポ県では、ANHA(11月6日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のバイルーニーヤ村、アイン・ダクナ村を砲撃した。

AFP, November 6, 2021、ANHA, November 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 6, 2021、Reuters, November 6, 2021、SANA, November 6, 2021、SOHR, November 6, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県シャーディルニー村一帯に対して6回以上の爆撃を実施する一方、トルコ軍は政府支配下のサラーキブ市近郊に新たな基地を設置(2021年11月6日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるシャーディルニー村一帯に対して6回以上の爆撃を加えた。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍もザーウィヤ山地方各所を砲撃した。

一方、トルコ軍は、シリア政府の支配下にあるサラーキブ市一帯に新たな基地を設置した。

新たな拠点には、戦車、装甲車、熱赤外線誘導ミサイルが配備されているという。

トルコ軍はまた、兵士約250人を乗せた兵員輸送車10輌からなる車列をカフルルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に進入させた。

このほか、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市内で外国人ジハード主義者の司令官の車に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるガーブ平原のジューリーン村を砲撃した。

これに対して、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアンカーウィー村を砲撃しt。

AFP, November 6, 2021、ANHA, November 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 6, 2021、Reuters, November 6, 2021、SANA, November 6, 2021、SOHR, November 6, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領は中国の習近平国家主席と電話会談を行い、二国間関係、両国協力の拡大の方途について意見を交わす(2021年11月5日)

アサド大統領は、中国の習近平国家主席と電話会談を行い、二国間関係、両国協力の拡大の方途について意見を交わした。

SANA(11月5日付)によると、会談で、両首脳は、両国関係を進展させることの重要性を確認、アサド大統領は、中国との関係が、国際的に支援されたテロや、生活のさまざまな側面に甚大な被害をもたらした包囲に対する国民の不屈の抵抗を支援するうえで中軸をなし、重要であると評価した。

アサド大統領はまた、シリアが、特に各地での治安状況を改善させるため、両国政府機関の関係を発展させるとともに、諸国家が互いにかかわり合い、諸国民と人類に共通する運命を結びつける新たな方途にして、経済と開発のための道である一帯一路構想に加わりたいという熱意を持っていると強調した。

さらに、シリア国民が国際社会において政治的に寄り沿い、中国は国際法、国際平和を遵守していること、シリアの領土の一体性、シリアに対するテロ戦争の収束に向けた努力を行っていることを高く評価していると表明した。

加えて、アサド大統領は、中国がシリア国民に多大な人道支援を行い、シリア国民を苛むテロや包囲のなかでその苦難を軽減してくれたことに謝意を示し、シリアがテロリスト、外国の占領軍から全土を解放するとともに、同時に、外国の干渉を排除し、政治的な当事者との対話プロセスを前進させ続け、完全なる安定に至る決意であると改めて強調した。

一方、中国が国連の正式な代表権を得てから50年の節目を迎えたことについて、中国人民の勝利と位置づけ、中国が国際社会において建設的役割を担い、世界の平和と発展に寄与することの重要性を示すものだとして祝意を示すとともに、世界が緊張や脅迫ではなく、平和と発展を必要しているなか、東南アジア、南シナ海地域の安定を打ち崩そうとする西側の動きに対抗する中国を支持すると強調した。

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これに対して、習国家主席は、復興と開発に向けたシリアの取り組みを着実に支援し、シリアとともに更なる共同の成果を実現する用意があるなどと表明した。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/251626960336958

AFP, November 5, 2021、ANHA, November 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 5, 2021、Reuters, November 5, 2021、SANA, November 5, 2021、SOHR, November 5, 2021などをもとに作成。

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武器・装備、兵站物資を積んだ米軍の貨物車輌の車列がタンフ国境通行所を通過し、米国占領下の「55キロ地帯」に進入(2021年11月5日)

ヒムス県では、SANA(11月5日付)、シリア人権監視団によると、武器・装備、兵站物資を積んだ米軍の貨物車輌26輌からなる車列が、タンフ国境通行所を通過し、米国の占領下にあるいわゆる「55キロ地帯」に進入した。

米軍が55キロ地帯で部隊を増強するのは、10月20日の同地へのドローンによる攻撃以降始めた。

AFP, November 5, 2021、ANHA, November 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 5, 2021、Reuters, November 5, 2021、SANA, November 5, 2021、SOHR, November 5, 2021などをもとに作成。

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イスラエル軍のアドライ報道官はシリアから越境を試みた2人を逮捕したと発表(2021年11月5日)

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はツイッターのアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)で、シリアから越境を試みた2人を逮捕したと発表した。

ツイッターの書き込みは以下の通り。

国防軍は今朝、ゴラン高原南部国境地区で組織された要撃により、シリアからイスラエル領に向かって意図的に越境しようとした容疑で2人を逮捕した。これは国境を防衛するための不断の努力の一環によるもので、容疑者2人は治安部隊が取り調べを継続するために連行された。

AFP, November 5, 2021、ANHA, November 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 5, 2021、Reuters, November 5, 2021、SANA, November 5, 2021、SOHR, November 5, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県北部を砲撃(2021年11月5日)

ハサカ県では、SANA(11月5日付)、ANHA(11月5日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町一帯、タッル・タムル町一帯、ダルダーラ村を砲撃した。

この砲撃で、タッル・タムル町近郊のムジャイビラ村の民家1棟が被弾した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が県北部のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域に増援部隊を派遣した。

AFP, November 5, 2021、ANHA, November 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 5, 2021、Reuters, November 5, 2021、SANA, November 5, 2021、SOHR, November 5, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民337人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は719,668人に(2021年11月5日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、11月4日に難民337人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民321人(うち女性96人、子供163人)、ヨルダンから帰国したのは16人(うち女性5人、子供8人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は719,668人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者323,316人(うち女性97,165人、子ども164,608人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,352人(うち女性118,952人、子ども202,135人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,813,318人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は948,948人(うち女性284,775人、子供483,665人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は104,277人(うち女性40,662人、子供33,861人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,372,873人(うち女性423,221人、子供677,627人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3083265728582829

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 5, 2021をもとに作成。

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ロシア軍がラッカ県ラサーファ砂漠でダーイシュに対して10回あまりの爆撃を実施(2021年11月4日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がラサーファ砂漠でダーイシュ(イスラーム国)に対して10回あまりの爆撃を実施した。

AFP, November 4, 2021、ANHA, November 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 4, 2021、Reuters, November 4, 2021、SANA, November 4, 2021、SOHR, November 4, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍がイドリブ県に兵士300人以上を新たに派遣(2021年11月4日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所から兵士300人以上を載せた車輌数十輌からなる車列をシリア領内に新たに進入させた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、バスラトゥーン村一帯でシリア軍とシャーム解放機構が交戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ガーブ平原の灌漑計画地区で、シリア軍と「決戦」作戦司令室が交戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ラハム村と西ムライハ村を結ぶ街道で、シリアぐ軍兵士2人と民間人1人が乗った車が正体不明の武装集団の襲撃を受け、乗っていた3人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(イドリブ県1件、ラタキア県3件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を4件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3082508765325192

AFP, November 4, 2021、ANHA, November 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 4, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 4, 2021、Reuters, November 4, 2021、SANA, November 4, 2021、SOHR, November 4, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民304人と国内避難民(IDPs)151人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は719,331人、2019年以降帰還したIDPsは104,277人に(2021年11月4日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、11月3日に難民306人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民287人(うち女性87人、子供147人)、ヨルダンから帰国したのは17人(うち女性5人、子供9人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は719,331人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者322,995人(うち女性97,069人、子ども164,445人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,336人(うち女性118,947人、子ども202,127人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,813,318人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は948,611人(うち女性284,674人、子供483,494人)となった。

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一方、国内避難民151人が新たに帰宅した。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は104,277人(うち女性40,662人、子供33,861人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,372,873人(うち女性423,221人、子供677,627人)となった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3081006908808711

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 4, 2021をもとに作成。

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イスラエル軍がダマスカス郊外県ザーキヤ町一帯をミサイル攻撃(2021年11月3日)

SANA(11月3日付)は、シリア軍筋の話として、イスラエル軍が0時56分頃、占領下のパレスチナ北部からミサイル多数をダマスカス郊外県ザーキヤ町一帯に向けて発射し、物的被害が出たと伝えた。

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シリア人権監視団によると、攻撃は、「イランの民兵」の弾薬庫や拠点、シリア軍第4師団の拠点を狙ったもの。

死者は確認されていないという。

AFP, November 3, 2021、ANHA, November 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 3, 2021、Reuters, November 3, 2021、SANA, November 3, 2021、SOHR, November 3, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がハマー県イスリヤー村一帯の砂漠地帯とラッカ県ラサーファ砂漠でダーイシュを爆撃(2021年11月2日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機4機がハマー県イスリヤー村一帯の砂漠地帯からラッカ県ラサーファ砂漠にいたる地域でダーイシュ(イスラーム国)に対して15回の爆撃を実施した。

AFP, November 2, 2021、ANHA, November 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 2, 2021、Reuters, November 2, 2021、SANA, November 2, 2021、SOHR, November 2, 2021などをもとに作成。

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ロシア・シリア軍がトルコ占領地の境界地一帯で3日連続となる軍事演習、マンビジュ市東に基地を設置(2021年11月2日)

ラッカ県では、ANHA(11月2日付)によると、ロシア・シリア両軍の陸空軍が、トルコの占領下にあるいわゆる「平和の泉」地域との境界に位置するラッカ県アイン・イーサー市東のM4高速道路沿線一帯(カンタリー村、ジャラビーヤ村一帯)で軍事演習を行い、ロシア軍戦闘機・ヘリコプター複数機が熱気球や照明弾を発射した。

ロシア軍による軍事演習は3日連続。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がシリア軍とともに、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市東のM4高速道路沿線に新たな軍事基地を設置した。

また、ロシア軍士官複数人がヘリコプターで、トルコ占領下のバーブ市のアキール山地区にあるトルコ軍基地を訪れた。

訪問の理由は不明。

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ハサカ県では、SANA(11月2日付)、ANHA(11月2日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルダーラ村を砲撃した。

AFP, November 2, 2021、ANHA, November 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 2, 2021、Reuters, November 2, 2021、SANA, November 2, 2021、SOHR, November 2, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民313人と国内避難民(IDPs)191人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は718,714人、2019年以降帰還したIDPsは104,126人に(2021年11月2日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、11月1日に難民313人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民295人(うち女性88人、子供150人)、ヨルダンから帰国したのは18人(うち女性5人、子供9人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は718,714人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者322,404人(うち女性96,890人、子ども164,143人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,310人(うち女性118,939人、子ども202,113人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,813,318人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は947,994人(うち女性284,487人、子供483,178人)となった。

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一方、国内避難民191人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは191人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は104,126人(うち女性40,564人、子供33,847人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,372,722人(うち女性423,123人、子供677,613人)となった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3081006908808711

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 2, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

サウジアラビア外相が自国が現時点でアサド政権との「協働」を行う意思がないことを明言(2021年11月2日)

汎アラブ紙「クドス・アラビー」や親シリア政権派ウェブサイト「スナック・シリアン」によると、サウジアラビアのビン・ファルハーン外相は、現状において自国がアサド政権との「協働」を行う意向をもっていないことを明らかにした。

同外相は米国のCNBCチャンネルによるインタビューのなかで以上のように述べ、「ある国家が他国との協働を行うにあたって、異なる方法論的政策を持つことは論理的である」として自国の政策を正当化した。

同外相はまた「しかしサウジアラビア政府は、国連による監督下でシリア政権・反体制勢力の間で進行しているジュネーブ・プロセスを支持している。我々は同様に安全を維持したいと考えており、シリアの人々の利益につながるものをサポートしている」と付言した。

サウジアラビア政府は2011年に在ダマスカス大使を引き上げて以来、アサド政権との関係を凍結していたが、約5か月前、ムハンマド・ラーミー・マルティーニー観光大臣が世界観光機関(UNWTO)中東本部が主催した会議の折にサウジアラビアを訪問することにより、両国間の開放が進んでいた。

Snack Syrian.com, November 2, 2021、al-Quds al-‘Arabi, November 2, 2021などをもとに作成。

(C)木戸皓平 All rights reserved.

シリアを介したレバノンへの電力輸送プロジェクトの「通行料」は総供給電力の8%(2021年11月2日)

複数のウェブサイトによると、現在進行中のヨルダンを起点としシリアを介してレバノンに電力を輸送するプロジェクトに関連し、シリアが「レバノンに供給される電力の8%を取得」することが決定したという。

関連し、ヨルダンのサーリフ・ハラーブシャ・エネルギー大臣は以下のように述べた。「シリアはいわゆる通行料を請求することになり、当局者たちは金銭ではなく電力でそれを受けとりたいとの希望を表明した。また彼らはシリア当局が受け取る電力がレバノンに輸送される総量の8%相当であると算出した」。

一方シリア電力輸送・供給公社のファワーズ・ザーヒル局長は、ラジオ局FMニナールによるインタビューの中で、受け取る電力についてシリアの既存の電力への「大きな追加」とは見なしていないとし、その本当のメリットが「周波数保護の観点におけるネットワーク状況の改善」であると説明した。

同氏によるとシリアの政権支配下領土で今日生成される電力量は1,900〜2,200メガワットの範囲であり、特に冬季に必要とされる電力量は7,000メガワットにのぼるという。

これに対し、レバノン日刊紙アフバールによると、今回のプロジェクトのなかで合意された同国への電力供給量は0:00~6:00までに150メガワット、6:00~24:00までに250メガワットであるという。

これに今回合意された割合である8%を掛けたところ、シリアは日中に12メガワット、夜間に20メガワットを得るにすぎない。

Enab Baladi, November 2, 2021、Snack Syrian.com, November 2, 2021、al-Akhbar, November 1, 2021 などをもとに作成。

(C)木戸皓平 All rights reserved.