ロシア軍がイドリブ県内のトルキスタン・イスラーム党の拠点などを爆撃(2021年9月15日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がジスル・シュグール市近郊の国内避難民(IDPs)キャンプ近くと、トルキスタン・イスラーム党が拠点を設置しているザルズール村近郊の飼料農場、ハマーマ村一帯を爆撃、住民多数が負傷した。

この爆撃で中国新疆ウイグル自治区出身の戦闘員の子供1人が死亡した。

ロシア軍戦闘機はまた、トルコのハタイ県(アレキサンドレッタ地方)との国境から10キロに満たない地点に対しても爆撃を加えた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(イドリブ県14件、ラタキア県6件、アレッポ県4件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は19件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3042996079276461

AFP, September 15, 2021、ANHA, September 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 15, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 15, 2021、Reuters, September 15, 2021、SANA, September 15, 2021、SOHR, September 15, 2021、September 16, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民308人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は703,051人に(2021年9月15日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月14日に難民308人(うち女性93人、子供157人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民308人(うち女性93人、子供157人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は703,051人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者307,803人(うち女性92,507人、子ども156,699人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,795,085人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は932,231人(うち女性279,783人、子供475,190人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は100,040人(うち女性38,450人、子供33,357人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,368,636人(うち女性421,009人、子供677,123人)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3042993532610049

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 15, 2021をもとに作成。

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アサド大統領がロシアを電撃訪問し、ロシアのプーチン大統領と会談(2021年9月14日)

アサド大統領がロシアの首都モスクワを電撃訪問し、ヴラジーミル・プーチン大統領と会談し、現在行われている協力関係、両国共通の利益を実現するために実施されている関係拡大に向けた措置について意見を交わした。

首脳会談に続いて、シリア側からファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣、ロシア側からセルゲイ・ショイグ国防大臣が加わり、「テロとの戦い」と、依然として「テロ組織」の支配下にある国土の解放に向けた両国の協力について意見が交わされた。

また、紛争解決に向けた政治プロセスについても協議、シリア人どうしが外国の干渉を受けずにコンセンサスに達するためにこのプロセスのなかで活動を続けることの重要性を確認した。

このほか、両国経済関係、国際情勢、中東地域情勢の変化についても意見が交わされた。

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首脳会談に先立って、アサド大統領は以下の通り述べた。

私は今日、モスクワであなたとお会いできて光栄です。「テロとの戦い」の合同作戦は今、6年が経った。その間、シリア・アラブ軍とロシア軍は、領土解放、あるいは難民の都市や村への帰還を通じてだけでなく、世界の多くの無垢な市民を守ることを通じて、大いなる成果を実現した。なぜなら、テロは政治的な国境を知らず、そのなかにとどまるものではないからだ。

もちろん、領土解放、難民帰還、そしてテロリストの衰退といった重要な成果に加えて、ソチであれ、アスタナであれ、最近のジュネーブであれ、政治プロセスが開始された。こうしたプロセスもほぼ2年が経った。だが、ご存知の通り、いくつもの障害がある。なぜなら、テロリストを支援する国があり、これらの国にとって、シリアの安定実現に向けたこうしたプロセスが続くことは利益をもたらさないからだ。一部の国はシリア国民に対して包囲を行っている。我々が非人道的、非道徳的、違法と評している包囲だ。しかしながら、我々シリアは、政府、そして国家機関として、領土解放と政治対話プロセスを並行して推し進める所存だ。

今日の訪問は、この2点、そして二国間関係について議論する重要な機会であり、両国政府の専門家からなる我々のチームがここでの会合と並行して、これらの問題について引き続き議論することになる。

この会談を借りて、ロシアの国家と国民に対して、シリア国民に人道支援を行ってくれたことへの謝意を示したい。新型コロナウイルス関連、そしてシリアの市民が日々の生活において必要としているすべての基本的な消耗品の確保に関する支援の双方においてである。あなた方、ロシアの政治機関、とりわけ外務省が国際社会において国際法を守るために行っている努力に謝意を示したい。国際法はその冒頭において、国家の主権、国民が自らの未来や行方を決定する権利を謳っている。ロシアは、一部の国のアジェンダに資するような政治的諸目的のために世界における「テロとの戦い」が利用されるのを効果的かつ力強く阻止してくれた。

これに対して、プーチン大統領は以下の通り応えた。

あなたをモスクワで再び歓迎できて非常に光栄だ。まずはあなたの誕生日(9月11日)を祝福したい。また、大統領選挙での良い結果について福福したい。この結果は人々が、過去数年におけるあらゆる困難や悲劇にもかかわらず、あなたを信任したことを示している。彼らはあなたを復興や日常生活と結び付けて捉えている。

あなたがそのために多くのことを行ってきたことを承知している。反体制派との対話の実施などだ。私はこうしたプロセスが続けられ、シリアのあらゆる勢力がこれまで以上に再び国を復興、発展させ、前進させることを願っている。

そのために非常に多くのものがもたらされた。我々の共同の努力を通じて、テロリストが大敗を喫し、シリアのほとんどの領土が解放された。シリア政府は領土の90%を掌握するに至った。

主要な問題は、外交の軍隊が国連の合意を得ず、またあなた方の許しを得ずにシリア領内に駐留している点に限られるに至っている。こうした状況は、国際法に反しており、あなた方が、正統な政府が全土を掌握している場合に可能であった速度で、国の復興に向けて最大限の努力をもって前進しようとするのを妨げている。残念ながら、今もテロリストの温床が残っており、彼らは一部地域を掌握しているだけでなく、民間人に対してテロを続けている。

それにもかかわらず、難民は解放された地域に活き活きと帰還している。あなた方の招きであなた方を訪れた時、人々が積極的に家を直し、日常生活を完全なかたちで取り戻すために積極的に働いている様子を目にした。我々の共通の努力も成果をもたらしている。

ロシアからシリア国民への人道支援についてだけ話しているのではない。経済通商関係についても話したい。この半年で通商関係の規模は3倍半に拡大した。我々は人類が今直面している首脳な問題を解決するために共に行動している。つまり、新型コロナウイルスのことだ。シリアにはスプートニクVワクチン、スプートニク・ライト・ワクチンの第1陣が届けられた。経済生活、社会状況、そしてなによりも保健分野での支援を通じてシリア国民を支援するために共に努力を行いたいと願っている。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4569417459768717

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4569433673100429

https://www.facebook.com/watch/?v=372049727930968

https://youtu.be/1KnBttmQXTk

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首脳会談と並行し、マンスール・アッザーム大統領府担当国務大臣と、ユーリ・ボリソフ副首相を共同議長とするシリア・ロシア合同政府委員会の作業会合が開催された。

会合には、両国の財務大臣、内閣書記、大使、そしてロシア側からな外務副大臣、財務副大臣、経済協力問題担当の高官らが出席した。

会合では、両国の経済協力の評価が行われるとともに、農業、工業、エネルギー、水利、情報テクノロジーなどの分野における協定は共同プロジェクト、通商促進を目的に実施されている措置が協議がされた。

また、両国による合弁投資を促進するための環境の整備、次回(第13期)合同政府委員会に向けた準備について意見が交わされた。

SANA(9月14日付)が伝えた。

AFP, September 14, 2021、ANHA, September 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 14, 2021、Reuters, September 14, 2021、SANA, September 14, 2021、SOHR, September 14, 2021などをもとに作成。

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国連独立国際調査委員会は最新の報告書で、シリアが依然として難民の安全かつ尊厳のある帰還にふさわしくないと強調(2021年9月14日)

国連のシリアに関する独立国際調査委員会(Independent International Commission of Inquiry:COI、パウロ・ピネイロ委員長)は24回目となる報告書を発表し、シリアが依然として難民の安全かつ尊厳のある帰還にふさわしい環境にないことを強調した。

AFP, September 14, 2021、ANHA, September 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 14, 2021、Reliefweb, September 14, 2021、Reuters, September 14, 2021、SANA, September 14, 2021、SOHR, September 14, 2021などをもとに作成。

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所属不明のドローンがダイル・ザウル県南東部に設置されている非公式の国境通行所を通過しようとした「イランの民兵」の複数の車輌に対してミサイル4発を発射(2021年9月14日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、所属不明の無人航空機(ドローン)複数機が、シリア政府の支配下にあるユーフラテス川西岸のブーカマール市近郊に設置されている非公式の国境通行所を通過しようとした「イランの民兵」の複数の車輌に対してミサイル4発を発射した。

オリエント・ニュース(9月15日付)によると、ミサイル攻撃が行われたのはハリー村にある専用の通行所。

イラク領内からシリア領内に武器を運搬していた貨物車輌2輌を含む3輌が狙われた。

3輌はいずれもイラク人民動員隊に所属するヒズブッラー大隊のものだったという。

一方、アイン・フラート(9月15日付)は、ミサイル攻撃は車輌2輌に対して4回にわたって行われ、うち1輌がサイイド・シュハダー大隊の車輌で、イラクからシリアではなく、イラクからシリアに武器を運搬していたと伝えたうえで、車が炎上している映像を公開した。

https://www.facebook.com/watch/?v=2630547697250771

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アナトリア通信(9月15日付)は、イラク軍の匿名士官から得た情報として、この攻撃でイラク人民動員隊に甚大な被害が出たと伝えた。

これに関して、オリエント・ニュースはヒズブッラー大隊のメンバー6人が死亡したと伝えた。

同サイトによると、9人が死亡したとの情報もあるという。

AFP, September 14, 2021、Anadolu Ajansı, September 15, 2021、ANHA, September 14, 2021、‘Ayn al-Furat, September 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 14, 2021、Orient News, September 15, 2021、Reuters, September 14, 2021、SANA, September 14, 2021、SOHR, September 14, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県、ハサカ県を砲撃(2021年9月14日)

アレッポ県では、ANHA(9月14日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北西のウンム・アダサ村を砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、タッル・リフアト市近郊のバイナ村、アキーバ村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(9月14日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルダーラ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市近郊のアドワーニーヤ村で、シリア国民軍を構成する東部自由人連合と第20師団の戦闘員同市が交戦し、5人が負傷した。

AFP, September 14, 2021、ANHA, September 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 14, 2021、Reuters, September 14, 2021、SANA, September 14, 2021、SOHR, September 14, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアレッポ県ダーラ・イッザ市一帯を爆撃(2021年9月14日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるダーラ・イッザ市一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構がシリア政府の支配下にあるジャッラーダ村にあるシリア軍の拠点複数カ所を砲撃し、兵士や民兵多数が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のカーヒラ村、マンスーラ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を27件(イドリブ県14件、ラタキア県5件、アレッポ県6件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を12件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3041836099392459

AFP, September 14, 2021、ANHA, September 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 14, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 14, 2021、Reuters, September 14, 2021、SANA, September 14, 2021、SOHR, September 14, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民275人と国内避難民(IDPs)246人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は702,743人、2019年以降帰還したIDPsは100,040人に(2021年9月14日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月13日に難民275人(うち女性83人、子供140人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民275人(うち女性83人、子供140人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は702,743人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者307,495人(うち女性92,414人、子ども156,542人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,795,085人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は932,023人(うち女性279,690人、子供475,033人)となった。

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一方、国内避難民246人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは246人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は100,040人(うち女性38,450人、子供33,357人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,368,636人(うち女性421,009人、子供677,123人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3041834922725910

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 14, 2021をもとに作成。

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UAE連邦裁判所国家治安局はシリアの人権活動家のアブドゥッラフマーン・ナッハース氏に対し、テロ組織に参加し、国家を侮辱した罪で禁固10年の有罪判決(2021年9月13日)

UAE連邦裁判所国家治安局は、同国内で反体制活動を行っているシリアの人権活動家のアブドゥッラフマーン・ナッハース氏に対し、テロ組織に参加し、UAEを侮辱した罪で禁固10年の有罪判決を下した。

UAEの複数のメディアによると、ナッハース氏は2019年に在UAEフランス大使館にEメールを送り、UAE国内で自身の身の安全が脅かされているとして、政治亡命を求めたことを受けて拘束されていた。

UAE当局はこの亡命要請が、UAEに対する国家侮辱罪にあたるとして追及していた。

AFP, September 13, 2021、ANHA, September 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2021、Reuters, September 13, 2021、SANA, September 13, 2021、SOHR, September 13, 2021などをもとに作成。

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レバノン軍がイスラエル領内に潜入しようとしたシリア人1人を拘束(2021年9月13日)

NNA(9月13日付)は、レバノン軍のパトロール部隊がナバティーヤ県マルジャアユーン郡の平原地帯からイスラエル領内に潜入しようとしたシリア人1人を拘束したと伝えた。

イスラエル軍がこのシリア人に向けて発砲したのを受け、レバノン軍が拘束したという。

AFP, September 13, 2021、ANHA, September 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2021、NNA, September 13, 2021、Reuters, September 13, 2021、SANA, September 13, 2021、SOHR, September 13, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がラッカ県、ダイル・ザウル県、ヒムス県でダーイシュに対して70回以上の爆撃を実施(2021年9月13日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がラッカ県ラサーファ砂漠、ダイル・ザウル県ビシュリー山、ヒムス県スフナ市近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対して、70回以上の爆撃を実施した。

爆撃は、9月9日にヒムス県でロシア軍兵士1人が殺害されたことを受けたもの。

AFP, September 13, 2021、ANHA, September 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2021、Reuters, September 13, 2021、SANA, September 13, 2021、SOHR, September 13, 2021などをもとに作成。

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トルコのガジアンテップ大学がトルコ占領下のシリア北部に工学部を新設することを決定する一方、トルコ軍とシリア国民軍はハサカ県、アレッポ県への砲撃を続ける(2021年9月13日)

アナトリア通信(9月13日付)は、トルコのガジアンテップ大学がトルコ占領下のシリア北部に工学部を新設することを決定したと伝えた。

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ハサカ県では、ANHA(9月13日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルダーラ村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(9月13日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のスーガーニカ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のアアザーズ市で、地元のバックール家の子息とシリア国民軍の戦闘員が交戦し、バックール家側の男性1人が死亡した。

またアフリーン市近郊のラージュー町でシリア国民軍所属のハムザ師団の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、同師団の司令官1人と戦闘員2人が死亡した。

AFP, September 13, 2021、Anadolu Ajansı, September 13, 2021、ANHA, September 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2021、Reuters, September 13, 2021、SANA, September 13, 2021、SOHR, September 13, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県とアレッポ県を15回にわたり爆撃(2021年9月13日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるダイル・サンバル村に対して7回、ザーウィヤ山地方のバーラ村に対して4回の爆撃を実施した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍もザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村、バーラ村、カンスフラ村、バイニーン村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるダーラ・イッザ市に対して4回の爆撃を実施した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のヒルバト・ナークース村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を27件(イドリブ県18件、ラタキア県6件、アレッポ県2件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3041084819467587

AFP, September 13, 2021、ANHA, September 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 13, 2021、Reuters, September 13, 2021、SANA, September 13, 2021、SOHR, September 13, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民267人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は702,468人に(2021年9月13日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報)を公開し、9月12日に難民267人(うち女性80人、子供137人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民267人(うち女性80人、子供137人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は702,468人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者307,220人(うち女性92,331人、子ども156,402人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,795,085人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は931,748人(うち女性279,607人、子供474,893人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は99,794人(うち女性38,306人、子供33,338人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,368,390人(うち女性420,865人、子供677,104人)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3041086092800793

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 13, 2021をもとに作成。

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ダルアー県ヤードゥーダ村の地元名士とシリア政府の治安委員会が兵役忌避者や指名手配中の元反体制武装集団メンバーの武装解除と社会復帰で合意(2021年9月12日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヤードゥーダ村の地元名士とシリア政府の治安委員会がロシアの仲介のもとに会合を開き、兵役忌避者や指名手配中の元反体制武装集団メンバーら数十人の処遇に関して、9月13日にシリア軍とロシア軍憲兵隊を現地に派遣し、武装解除と社会復帰にかかる手続きを行うことで合意した。

AFP, September 12, 2021、ANHA, September 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 12, 2021、Reuters, September 12, 2021、SANA, September 12, 2021、SOHR, September 12, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍のドローンがシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県マンビジュ市北東のハマーム村を爆撃(2021年9月12日)

アレッポ県では、ANHA(9月12日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村一帯、マーリキーヤ村、シャワーリガ砦を砲撃した。

一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会が、マンビジュ市北西のウンム・アダサ村一帯に潜入を試みたシリア国民軍を撃退した。

潜入と前後して、トルコ軍の無人航空機(ドローン)がマンビジュ市北東のハマーム村を爆撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、ダンダリーヤ村、ジャームースィーヤ村、ウンム・アダサ村、サイヤーダ村を砲撃した。

このほか、アフリーン解放軍団は声明を出し、9月7日から10日の4日間で、トルコ占領下のシャッラー村、マーリア市近郊のタッル・マーリド村、アアザーズ市近郊のカルジャブリーン村でトルコ軍とシリア国民軍の拠点などを攻撃し、シリア国民軍の戦闘員11人を殺害、4人を負傷させたと発表した。

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ラッカ県では、ANHA(9月12日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアリーダ村とアフダクー、を砲撃し、シリア軍兵士2人が負傷した。

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ハサカ県では、ANHA(9月12日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルダーラ村を砲撃した。

AFP, September 12, 2021、ANHA, September 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 12, 2021、Reuters, September 12, 2021、SANA, September 12, 2021、SOHR, September 12, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県、アレッポ県を爆撃(2021年9月12日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍もマアッルバリート村、サラーキブ市一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるダーラ・イッザ市近郊と、シャイフ・サルマーン村一帯を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山のカッバーナ村一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクライディーン村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を29件(イドリブ県13件、ラタキア県7件、アレッポ県6件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を4件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3040289956213740

AFP, September 12, 2021、ANHA, September 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 12, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 12, 2021、Reuters, September 12, 2021、SANA, September 12, 2021、SOHR, September 12, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民292人と国内避難民(IDPs)273人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は702,201人、2019年以降帰還したIDPsは99,794人に(2021年9月12日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月11日に難民292人(うち女性88人、子供149人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民292人(うち女性88人、子供149人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は702,201人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者306,953人(うち女性92,251人、子ども156,265人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,795,085人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は931,481人(うち女性279,527人、子供474,756人)となった。

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一方、国内避難民273人が新たに帰宅した。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は99,794人(うち女性38,306人、子供33,338人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,368,390人(うち女性420,865人、子供677,104人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3040296502879752

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 12, 2021をもとに作成。

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イドリブ県でトルコ軍兵士3人が爆発により死亡、アンサール・アビー・バクル・スィッディーク連隊が声明で関与を認める(2021年9月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市とバーブ・ハワー国境通行所を結ぶ街道で、トルコ軍の車輌の通過に合わせて、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発し、装甲車1輌が大破、トルコ軍兵士2人が死亡、4人が負傷した。

その後、9月12日には重傷を負っていたトルコ軍兵士1人死亡、死者は3人となった。

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爆発発生直後、アンサール・アビー・バクル・スィッディーク連隊が声明を出し、関与を認めた。

「イドリブ・ビンニシュ街道にあるシャーム解放機構の検問所近くで「NATOトルコ」軍の装甲車を狙う」と題された声明の全文は以下の通り。

アンサール・アビー・バクル・スィッディーク連隊の分隊の一つが金曜日(10日)晩、イドリブ・ビンニシュ街道にあるいわゆるシャーム解放機構の検問所近くで、「NATOトルコ」軍の装甲車を即席爆弾で狙った。アッラーのおかげにより、装甲車が大破、中にいた者たちが死傷した。

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一方、トルコのフルシ・アカル国防大臣は、トルコ軍兵士2人が殺害されたのを受けて、シリアとの国境地帯を訪問し、ヤシャル・ギュレル参謀長、ムサ・アヴセヴェル陸軍司令官らと会合を開き、現地情勢への対応について協議した。

アカル国防大臣らは、会合後、負傷者が搬送された病院を慰問した。

 

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なお、シリア人権監視団は9月10日、イドリブ市とカファルヤー町を結ぶ街道で、トルコ軍の車列の通過に合わせて、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発したと発表していた。

AFP, September 11, 2021、ANHA, September 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2021、Reuters, September 11, 2021、SANA, September 11, 2021、SOHR, September 11, 2021、September 12, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がラッカ県ラサーファ砂漠でダーイシュに対して爆撃を実施(2021年9月11日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機5機がラサーファ砂漠でダーイシュ(イスラーム国)に対して爆撃を行った。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ロシアの支援を受ける民兵(シリア軍第5軍団)が、ダーイシュ(イスラーム国)の残党を摘発するため、シューラー村とカバージブ村一帯の砂漠地帯に展開した。

AFP, September 11, 2021、ANHA, September 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2021、Reuters, September 11, 2021、SANA, September 11, 2021、SOHR, September 11, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市近郊を砲撃(2021年9月11日)

アレッポ県では、ANHA(9月11日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市西のサイヤーダ村、ウンム・アダサ村、ダンダリーヤ村を砲撃した。

AFP, September 11, 2021、ANHA, September 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2021、Reuters, September 11, 2021、SANA, September 11, 2021、SOHR, September 11, 2021などをもとに作成。

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ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がシリアを訪問しミクダード外務在外居住者大臣と会談(2021年9月11日)

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がシリアを訪問し、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣と会談した。

SANA(9月11日付)によると、会談では、国際情勢の変化が中東に与える影響について意見が交わされ、ミクダード外務在外居住者大臣は、すべての国が国際法、国連憲章を遵守し、内政不干渉、外国のアジェンダの押しつけを行わない必要があると述べた。

ミクダード外務在外居住者大臣は、シリア情勢について、主権尊重、内政不干渉の必要を強調、米国とトルコの占領、主権侵害、テロ支援、陽水所閉鎖に代表されるトルコの非人道的行為、米国による一方的経済制裁を終わらせるよう求めた。


https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3081582842128822

AFP, September 11, 2021、ANHA, September 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2021、Reuters, September 11, 2021、SANA, September 11, 2021、SOHR, September 11, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のカンスフラ村を爆撃(2021年9月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(イドリブ県16件、ラタキア県8件、アレッポ県2件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を10件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3039564392952963

AFP, September 11, 2021、ANHA, September 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 11, 2021、Reuters, September 11, 2021、SANA, September 11, 2021、SOHR, September 11, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民304人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は701,909人に(2021年9月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月10日に難民304人(うち女性92人、子供155人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民304人(うち女性92人、子供155人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は701,909人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者306,661人(うち女性92,163人、子ども155,116人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,791,032人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は931,189人(うち女性279,439人、子供474,607人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は99,521人(うち女性38,169人、子供33,311人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,368,117人(うち女性420,728人、子供677,077人)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3039561559619913

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 11, 2021をもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県、ハサカ県、ラッカ県各所を砲撃(2021年9月10日)

アレッポ県では、ANHA(9月10日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北西のウンム・アダサ村、ダンダリーヤ村、ジャームースィーヤ村、サイヤーダ村一帯、大トゥーハール村、ムフスィンリー村を砲撃した。

一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が所属するバーブ軍事評議会は声明を出し、9月7日のヤーシリー村にあるトルコ軍の基地に対する攻撃で、トルコ軍兵士12人を殺害、11人を負傷させるとともに、シリア国民軍戦闘員10人を殺害、装甲車3輌、掘削機器2台、施設、陣地、重火器など多数を破壊したと発表した。

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ハサカ県では、ANHA(9月10日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のダルダーラ村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(9月10日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線、サクル休憩所を砲撃した。

AFP, September 10, 2021、ANHA, September 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 10, 2021、Reuters, September 10, 2021、SANA, September 10, 2021、SOHR, September 10, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県を爆撃する一方、トルコ軍の車列の通過に合わせて爆弾が爆発(2021年9月10日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にある県南部のダイル・サンバル村一帯、県北西部のシャイフ・バフル村一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍も、9日深夜から10日未明にかけて、ザーウィヤ山地方のファッティーラ村およびその一帯、フライフィル村、バイニーン村、アリーハー市を砲撃、アリーハー市では住民4人が負傷した。

一方、イドリブ市とカファルヤー町を結ぶ街道では、トルコ軍の車列の通過に合わせて、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県11件、ラタキア県9件、アレッポ県4件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を8件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3038783096364426

AFP, September 10, 2021、ANHA, September 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 10, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 10, 2021、Reuters, September 10, 2021、SANA, September 10, 2021、SOHR, September 10, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民317人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は701,605人に(2021年9月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月9日に難民317人(うち女性95人、子供162人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民317人(うち女性95人、子供162人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は701,605人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者357,306人(うち女性92,071人、子ども155,961人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,791,032人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は930,568人(うち女性279,252人、子供474,290人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は99,521人(うち女性38,169人、子供33,311人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,368,117人(うち女性420,728人、子供677,077人)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3038753086367427

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 10, 2021をもとに作成。

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フランスの控訴院はアサド大統領のおじのリフアト・アサド元副大統領に対して禁固4年の有罪判決を下す(2021年9月9日)

AFP(9月9日付)は、フランスの控訴院が、アサド大統領のおじのリフアト・アサド元副大統領に対して、9000万ユーロの資金を不正に入手した罪で禁固4年の有罪判決を下したと伝えた。

判決ではまた、フランス国内のリフアト・アサド元大統領の全資産と英国のロンドンにある不動産の一部の没収を命じた。

没収される資産は2900万ユーロの価値があるという。

リフアト・アサド元大統領は、判決を不服として、パリの破棄院に上訴した。

リフアト・アサド元大統領は、7年前にフランスの法律協会のシェルパと国際NGOのトランスペアレンシー・インターナショナルに起訴され、これまでにも裁判で敗訴し、多くの資産を没収されている。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

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イランの貨物船3隻がレバノン向けの灯油、ガソリンを積んでタルトゥース県のバーニヤース港に到着(2021年9月9日)

シリア人権監視団は、イランの貨物船3隻が9月6日にタルトゥース県のバーニヤース港に到着したと発表した。

3隻のうち2隻は灯油を、1隻がガソリンを積んでおり、積荷はヒズブッラーが管理する国境通行所を経由して、レバノンに輸送されたという。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

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トルコ諜報機関の命令を受け、シリア北部で活動するシリア国民軍所属5組織が完全統合し、新組織「シリア解放戦線」を結成(2021年9月9日)

トルコ占領下のシリア北部で活動するシリア国民軍所属5組織が完全統合し、新たな武装組織「シリア解放戦線」を結成した。

シリア解放戦線として完全統合したのは、ムウタスィム旅団、ハムザ師団、第20師団、北部の鷹旅団、スルターン・スライマーン・シャー師団。

司令官にはムウタスィム・アッバース氏(ムウタスィム旅団司令官)、副司令官にはサイフ・ブーラード氏(ハムザ師団司令官)、報道官にはムスタファー・スィージャリー氏(ムウタスィム旅団政治局長)がそれぞれ任命された。

シャーム・ネットワーク(9月9日付)などによると、兵力は約1万5000人で、「ユーフラテスの盾」地域、「平和の泉」地域各所に配置されるという。

シリア人権監視団によると、統合はトルコの諜報機関の命令を受けたもの。

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アナトリア通信(9月9日付)によると、結成式はアレッポ県バーブ市で執り行われ、5組織の司令官やメンバー多数が出席した。

 

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結成に合わせて発表された第1号声明によると、「解放区」における現状のさらなる改善、安全の拡充、安定化の支援、公的機関の役割強化、シリア革命反体制勢力国民連立傘下の暫定内閣の強化が目的。

5組織の軍事、治安、政治、財務、広報、渉外帰還を完全統合し、暫定内閣の国防省、憲兵隊、軍裁判所、文民警察を支援するという。

https://twitter.com/tawjih_syria/status/1436055089496657922

 

AFP, September 9, 2021、Anadolu Ajansı, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、Sham Network, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

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